JP6037151B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入することで有効ラインが設定され、その後、遊技者がスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にてビッグボーナス(以下、「BB」という。)役や小役、再遊技といった役の抽選が行われるとともに各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作することで各リールが順次停止して1回のゲームが終了する。そして、全てのリールが回転を停止した際に有効ライン上に当選した役と対応する図柄の組合せが停止すると入賞となり、メダルが払い出される特典や遊技状態が移行される特典等が遊技者に付与される。
かかるスロットマシンには、遊技者に有利な遊技状態として、BB入賞が成立すると移行するBB状態の他に、例えば再遊技に当選する確率が通常遊技状態より高くなるリプレイタイム(以下、「RT」という。)状態を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。また近年では、BB状態下で所定役に当選した場合、BB状態終了後にRT状態に移行し、BB状態下で所定役に当選しなかった場合、BB状態終了後にRT状態に移行しないスロットマシンも提案されている。
ここで、BB状態下で所定役に当選したか否かによってRT状態への移行有無を決定するスロットマシンでは、所定役を例えば「7」図柄が揃う等の所定の停止出目と対応付けることにより、所定役の当選ゲームにおいて停止出目を通じてRT状態に移行することを報知することができる。また、所定の停止出目が停止し得ることを示唆する演出を所定役の当選ゲームに加えて非当選ゲームにおいても実行可能な構成とすれば、前記演出の実行されたゲームにおいて所定の停止出目が停止することを期待させながらストップスイッチを操作させることが可能となり、BB状態下での遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
このようなスロットマシンでは、さらなる遊技興趣の向上が求められている。
なお、以上の問題は、上記例示したようなスロットマシンに限らず、BB状態等の所定遊技状態下で所定役に当選した場合、当該所定遊技状態の終了後に、RT状態下で所定の入賞を成立させることができる操作方法等が報知されるART状態に移行する等の特別特典が付与される他のスロットマシンにも該当する問題であり、複数種の絵柄を循環表示させ、その後の停止操作手段の操作に基づいて循環表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。
特開2001−104542号公報
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、役の抽選を行う抽選手段と、前記循環表示手段における循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置に所定の組合せを形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に入賞特典を付与する入賞特典付与手段とを備えた遊技機において、所定遊技状態に移行させる所定遊技状態移行手段と、前記所定遊技状態下で前記役の抽選結果が第1結果となった場合に特別特典を付与し得る特別特典付与手段と、前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記複数の停止操作手段に所定操作順序で所定のタイミングで操作される第1特定操作がなされた場合、特定の絵柄組合せを形成する第1所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第1停止制御手段と、前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記複数の停止操作手段に前記所定操作順序と異なる操作順序の第2特定操作がなされた場合、前記第1所定停止出目と異なる第2所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第2停止制御手段と、前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記複数の停止操作手段に前記所定操作順序で前記所定のタイミングとは異なるタイミングで操作される第3特定操作がなされた場合、前記特定の絵柄組合せとは異なる絵柄組合せを形成する第3所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第3停止制御手段と、演出実行モードとして、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第1所定停止出目が停止し得ることを示唆する第1示唆演出を実行する第1演出実行モードと、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第1示唆演出を実行しない第2演出実行モードと、を少なくとも有し、前記演出実行モードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段が前記第2演出実行モードを設定した場合、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第2特定操作を示唆する第2示唆演出を実行する実行手段とを備え、前記各演出実行モードは、複数回の遊技にわたって実行可能な構成であり、前記入賞特典付与手段は、前記第3停止制御手段によって前記第3所定停止出目が停止した場合に前記第1所定停止出目が停止した場合と同じ入賞特典を付与することを特徴とする。
遊技興趣を向上させることが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉の背面図。 筐体の正面図。 各リールの図柄配列を示す図。 表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。 スロットマシンのブロック図。 タイマ割込み処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 抽選処理を示すフローチャート。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図。 リール制御処理を示すフローチャート。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 リールの停止制御を説明するための説明図。 RT状態処理を示すフローチャート。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 第4RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 第5RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 チャンス役当選時の停止出目を説明するための説明図。 遊技状態の移行を説明するための説明図。 BB状態処理を示すフローチャート。 状態コマンド処理を示すフローチャート。 抽選結果コマンド処理を示すフローチャート。 停止指令コマンド処理を示すフローチャート。 報知中抽選処理を示すフローチャート。 蓄積抽選処理を示すフローチャート。 入賞結果コマンド処理を示すフローチャート。 モード選択演出を説明するための説明図。 報知中入賞処理を示すフローチャート。 点灯態様テーブルを示す図。 モード別演出処理を示すフローチャート。 第1表示モード処理を示すフローチャート。 第2表示モード処理を示すフローチャート。 第3表示モード処理を示すフローチャート。 点灯判定処理を示すフローチャート。 移行中抽選処理を示すフローチャート。 ベル演出及び再遊技演出を説明するための説明図。 移行中入賞処理を示すフローチャート。 最終演出を説明するための説明図。 最終演出を説明するための説明図。 結末決定処理を示すフローチャート。
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスとも言う。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「青7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、計4本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7に示すように、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ第1ラインL1と、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ第2ラインL2と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ第3ラインL3と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ第4ラインL4と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
図8には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典とが示されている。
メダル払出が行われる小役入賞としては、チェリー入賞,第1スイカ入賞,第2スイカ入賞,ベル入賞,第1特殊ベル入賞〜第12特殊ベル入賞がある。中リール32Mの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として1枚のメダル払出が行われる。すなわち、チェリー入賞の場合には、左リール32Lと右リール32Rについて、有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。換言すれば、中リール32Mの「チェリー」図柄と、左リール32L及び右リール32Rの任意の図柄との組合せが有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞が成立するとも言える。ここで、中リール32Mの中段は4本の有効ラインが重なる位置であるため、中リール32Mの中段に「チェリー」図柄が停止した場合には、4本全ての有効ライン上にてチェリー入賞が成立することとなり、結果として4(=1×4)枚のメダル払出が行われる。各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1スイカ入賞として5枚のメダル払出が行われる。中リール32Mの「青7」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2スイカ入賞として1枚のメダル払出が行われる。すなわち、第2スイカ入賞の場合には、左リール32Lについて有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止した場合には、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。また、各リール32L,32M,32Rのうち2つのリールの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止し、残り1つのリールの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、特殊ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。例えば、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1特殊ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞と第2BB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「青7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、左リール32L及び中リール32Mの「青7」図柄と右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞がある。左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合、又は左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1再遊技入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2再遊技入賞となる。左リール32L及び右リール32Rの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第3再遊技入賞となる。左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第4再遊技入賞となる。左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第5再遊技入賞となる。各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合、又は、左リール32Lの「赤7」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第6再遊技入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「青年」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第7再遊技入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第8再遊技入賞となる。各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第9再遊技入賞となる。左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第10再遊技入賞となる。左リール32Lの「赤ベル」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第11再遊技入賞となる。左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第12再遊技入賞となる。
また、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれかが成立した場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行し、第4再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第4RT状態に移行し、第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第5RT状態に移行する。
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せとも言う。例えば、第3特殊ベル図柄の組合せとは、第3特殊ベル入賞となる図柄の組合せ、すなわち「リプレイ」図柄,「白ベル」図柄,「赤ベル」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄とも言う。例えば、第3特殊ベル図柄とは、左リール32Lにおいては「リプレイ」図柄であり、中リール32Mにおいては「白ベル」図柄であり、右リール32Rにおいては「赤ベル」図柄である。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図10〜図30のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10〜図30のフローチャートを参照しながら説明する。
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では3)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて上述した第1ラインL1〜第4ラインL4の全ての組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のRT状態処理、ステップS213のBB状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態,BB状態の7種類の遊技状態を有している。そこでステップS302では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図13は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、チェリーと第2スイカに当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」と言う。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」と言う。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応するBB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグと第2BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、現在のインデックス値IVが3〜20であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットし、現在のインデックス値IVが1又は2であれば対応する当選フラグをセットしない。つまり、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグが持ち越されているゲームでは、第1BB及び第2BB以外の役に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、第1BB又は第2BBに当選した場合には対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、IV=1の際に当選となる確率は約16400分の1、IV=2の際に当選となる確率は約2050分の1、IV=3の際に当選となる確率は約96.4分の1、IV=4の際に当選となる確率は約262分の1、IV=5の際に当選となる確率は約256分の1、IV=6の際に当選となる確率は約16400分の1、IV=7の際に当選となる確率は約65500分の1である。IV=8〜11の際に当選となる確率はそれぞれ約91.9分の1であり、IV=12〜19の際に当選となる確率はそれぞれ約31.2分の1である。IV=20の際に当選となる確率は約7.30分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.80分の1である。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS310では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図14のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=8〜19の際に当選となった場合すなわちベルと2種類の特殊ベルに当選となった場合(図13参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図15は、IV=8〜19の際にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えばIV=12と対応する当選フラグ「12」がセットされている場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第1特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合にベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第9特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、左リール32Lと右リール32Rにおいては上段と下段に有効ラインが設定され、中リール32Mにおいては中段に有効ラインが設定される。このため、左リール32Lと右リール32Rに関しては、同種図柄同士の間隔が6図柄以下で配置されていればストップスイッチ42,44の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができ、中リール32Mに関しては、同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されていればストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。左リール32Lには、「リプレイ」図柄,「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「リプレイ」図柄と「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されており、右リール32Rには、「リプレイ」図柄と「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、上記各図柄が当選図柄となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず有効ライン上に当選図柄を停止させることができる。一方、「赤ベル」図柄や「白ベル」図柄等の他の図柄に関しては、上記間隔以上に離れた区間が形成されるようにして配置されているため、有効ライン上に停止させるためには遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
IV=12の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1特殊ベル入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、第1特殊ベル図柄たる「リプレイ」図柄が、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「リプレイ」図柄が停止する。例えば左リール32Lの12番の「リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図16(a)に示すように、当該12番の「リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、第3ラインL3と第4ラインL4で第1特殊ベル入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mには、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が、2番,5番,10番,20番の位置に配置されている。20番〜10番の区間では、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている一方、10番〜20番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が9図柄となっている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、16番の「赤7」図柄〜10番の「赤ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図16(b)に示すように、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が中段に停止する。この結果、第3ラインL3と第4ラインL4で第1特殊ベル入賞の成立する余地が残る。一方、11番の「スイカ」図柄〜15番の「白ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、図16(c)に示すように、15番の「白ベル」図柄が中段に停止する。「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない場合に「白ベル」図柄を中段に停止させることにより、当選役が報知されていない状況において、第3特殊ベル入賞又は第4特殊ベル入賞が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
右リール32Rには、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が9番と16番の位置に配置されている。9番〜16番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が6図柄となっている一方、16番〜9番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が13図柄となっている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、3番の「青7」図柄〜16番の「赤ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が上段又は下段に停止する。この結果、第3ラインL3又は第4ラインL4で第1特殊ベル入賞が成立する。例えば、16番の「赤ベル」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図16(d)に示すように、第4ラインL4で第1特殊ベル入賞が成立する。一方、17番の「赤7」図柄〜2番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、右リール32Rを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄を上段又は下段に停止させることができない。かかるタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が上段又は下段に停止する。例えば、2番の「白ベル」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図16(e)に示すように、第4ラインL4上に左から「リプレイ」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄が停止する。つまり、第1特殊ベル入賞を成立させることができないタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合には、有効ライン上にベルこぼし出目が停止する。
次に、IV=8の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、ベル入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が13番と20番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が6番の位置に配置されている。かかる場合、6番の「白ベル」図柄と13番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、13番の「赤ベル」図柄と20番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、20番の「赤ベル」図柄と6番の「白ベル」図柄の間隔は6図柄である。つまり、左リール32Lには、ベル図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
中リール32Mには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が20番,2番,5番,10番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が15番の位置に配置されている。かかる場合、20番〜10番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となっており、10番の「赤ベル」図柄と15番の「白ベル」図柄の間隔が4図柄となっており、15番の「白ベル」図柄と20番の「赤ベル」図柄の間隔が4図柄となっている。つまり、中リール32Mには、ベル図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、中ストップスイッチ43が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
右リール32Rには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が9番と16番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が2番の位置に配置されている。かかる場合、2番の「白ベル」図柄と9番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、9番の「赤ベル」図柄と16番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、16番の「赤ベル」図柄と2番の「白ベル」図柄の間隔は6図柄である。つまり、右リール32Rには、ベル図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が最後に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。この結果、各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止し、ベル入賞が成立する。
IV=8〜19の際に当選となった場合には、6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち2通りの操作順序についてベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、4通りの操作順序について特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定する。上述したとおり、ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらずベル入賞が成立する。一方、特殊ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって、特殊ベル入賞が成立したり、有効ライン上にベルこぼし出目が停止したりする。
また、遊技者は、左リール32Lに「リプレイ」図柄が停止した場合、中リール32Mと右リール32Rを停止させる場合に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄を狙って中ストップスイッチ43と右ストップスイッチ44を操作するものと想定される。かかる場合、当選役が報知されていない状況においては、4分の1の確率で特殊ベル入賞が成立し、4分の3の確率でベルこぼし出目が有効ライン上に停止することとなる。ちなみに、IV=7の際に当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらずベル入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS413にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS212のRT状態処理を図17のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上にベルこぼし出目が停止したか否かを判定する。ベルこぼし出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。また、ステップS502にて現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判定した場合には、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグ〜第5RT設定フラグのいずれかがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS504にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図18は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルには、26個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜26には、当選役として第1再遊技又は第1再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20の際に当選となる確率は約36.9分の1、IV=21〜26の際に当選となる確率はそれぞれ約54.6分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.80分の1である。
ここで、図13に示すように、通常遊技状態では、IV=20の際に当選となった場合、第6再遊技に当選となる。IV=20の当選確率は約7.30分の1である。第1RT状態では、IV=20の際に当選となった場合、第1再遊技に当選となり、IV=21の際に当選となった場合、第1再遊技と第2再遊技に当選となり、IV=22の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技及び第10再遊技に当選となり、IV=23の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技及び第11再遊技に当選となり、IV=24の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技及び第12再遊技に当選となり、IV=25の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技,第10再遊技及び第11再遊技に当選となり、IV=26の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技,第10再遊技及び第12再遊技に当選となる。IV=20〜26のいずれかで当選となる確率は約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,BBの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第2RT状態に移行する第2再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
また、第1RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=21〜26の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図19は、第1RT状態下でIV=20〜26の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lには、「リプレイ」図柄と「チェリー」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「リプレイ」図柄と「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されており、右リール32Rには、「リプレイ」図柄と「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、第1再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞成立となる「チェリー」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄の組合せ又は「リプレイ」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。同様に、第2再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第2再遊技入賞成立となる「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。なお、第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、所定のタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合に限って成立する。当選フラグ「22」〜当選フラグ「27」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第2再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第2再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「22」〜当選フラグ「27」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第2再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第2再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS501にて有効ライン上にベルこぼし出目が停止していないと判定した場合には、ステップS505に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立した場合には、ステップS506にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、本処理を終了する。この結果、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれかが成立した場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行することとなる。
第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれも成立していない場合には、ステップS507に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS508にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図20は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルには、25個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜25には、当選役として第1再遊技と第3再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20〜25の際に当選となる確率はそれぞれ約24.0分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約2.30分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第2RT状態では、第3RT状態に移行する第3再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第2RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=20〜25の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21は、第2RT状態下でIV=20〜25の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lと右リール32Rには、「リプレイ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、第3再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第3再遊技入賞成立となる「リプレイ」図柄,「青年」図柄,「リプレイ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「28」〜当選フラグ「33」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第3再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「28」〜当選フラグ「33」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第3再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第3再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、第2再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS510にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルには、25個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜25には、当選役として第1再遊技と第4再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20〜25の際に当選となる確率はそれぞれ約8.80分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約423分の1である。つまり、第3RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第3RT状態では、第4RT状態に移行する第4再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第3RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=20〜25の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23は、第3RT状態下でIV=20〜25の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lの「チェリー」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄は、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mの「リプレイ」図柄は、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、第4再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第4再遊技入賞成立となる「チェリー」図柄,「リプレイ」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「34」〜当選フラグ「39」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第4再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第4再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「34」〜当選フラグ「39」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第4再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第4再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、第3再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS511に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞が成立した場合には、ステップS512にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第4RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS512にて第4RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第4RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第4RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第4RT状態であると判別し、第4RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第4RT状態で選択される第4RT状態用抽選テーブルである。第4RT状態用抽選テーブルには、25個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜25には、当選役として第1再遊技と第5再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20〜25の際に当選となる確率はそれぞれ約8.80分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約423分の1である。つまり、第4RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第4RT状態では、第5RT状態に移行する第5再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第4RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=20〜25の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図25は、第4RT状態下でIV=20〜25の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lの「チェリー」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄は、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mの「青年」図柄は、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、第5再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第5再遊技入賞成立となる「チェリー」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「40」〜当選フラグ「45」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第5再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第5再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「40」〜当選フラグ「45」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第5再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第5再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、第4再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS513に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了し、第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS514にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第5RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS514にて第5RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第5RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第5RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第5RT状態であると判別し、第5RT状態用抽選テーブルを選択する。
図26は、「設定3」の第5RT状態で選択される第5RT状態用抽選テーブルである。第5RT状態用抽選テーブルには、29個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜29には、当選役として第6再遊技又は第6再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20の際に当選となる確率は約3.40分の1、IV=21の際に当選となる確率は約51.8分の1、IV=22の際に当選となる確率は約655分の1、IV=23の際に当選となる確率は約6550分の1、IV=24〜29の際に当選となる確率はそれぞれ約16.4分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約417分の1である。つまり、第5RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第5RT状態では、遊技状態が移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞,第9再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第5RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=21〜29の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図27は、第5RT状態下でIV=20〜29の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32L及び右リール32Rには、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「リプレイ」図柄が配置されており、中リール32Mには、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして「リプレイ」図柄が配置されている。このため、第6再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第6再遊技入賞成立となる「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。また、各リール32L,32M,32Rには、「赤7」図柄が上記各図柄間隔より離れた区間が形成されるようにして配置されている。このため、第6再遊技入賞成立となる「赤7」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄の組合せや第7再遊技入賞,第8再遊技入賞,第9再遊技入賞については、各ストップスイッチ42〜44が所定のタイミングで操作された場合に限って成立する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。
当選フラグ「47」〜当選フラグ「49」には、6通りの操作順序の全てに対して第6再遊技が対応付けられているとともに、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の操作順序(以下、「順押し操作」という。)に対して第7再遊技と第9再遊技の少なくとも一方が対応付けられている。第7再遊技は、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「青年」図柄の組合せであり、第9再遊技は、「赤7」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せである。詳細は後述するが、当選フラグ「47」〜当選フラグ「49」のいずれかがセットされている場合には、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することを促すチャンス演出が行われることがある。そして、「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を順押し操作した場合には、第6再遊技入賞ではなく第7再遊技入賞又は第9再遊技入賞が成立することとなる。
左リール32Lの11番の「スイカ」図柄〜15番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達している際に左ストップスイッチ42が操作された場合には、15番の「赤7」図柄が下段に停止するとともに17番の「赤7」図柄が上段に停止する。その後、中リール32Mの12番の「チェリー」図柄〜16番の「赤7」図柄のいずれかが中段に到達している際に中ストップスイッチ43が操作された場合には、16番の「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、図28(a)に示すように、第1ラインL1〜第4ラインL4の全てにおいて第7再遊技入賞及び第9再遊技入賞の成立する余地が残る。
図28(a)に示す状況において、右リール32Rの9番の「赤ベル」図柄〜17番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達している際に右ストップスイッチ44が操作された場合には、当選フラグ「47」〜当選フラグ「49」のいずれがセットされているかによって停止出目が変化する。
当選フラグ「47」がセットされている場合には、以下の停止出目となる。右ストップスイッチ44の操作タイミングが9番の「赤ベル」図柄〜11番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングである場合には、図28(b)に示すように、11番の「青年」図柄が下段に停止し、第2ラインL2及び第4ラインL4において第7再遊技入賞が成立する。右ストップスイッチ44の操作タイミングが12番の「リプレイ」図柄〜17番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングである場合には、図28(c)に示すように、18番の「青年」図柄が上段に停止し、第1ラインL1及び第3ラインL3において第7再遊技入賞が成立する。
当選フラグ「48」がセットされている場合には、以下の停止出目となる。右ストップスイッチ44の操作タイミングが9番の「赤ベル」図柄〜13番の「スイカ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングである場合には、図28(d)に示すように、15番の「赤7」図柄が上段に停止し、第1ラインL1及び第3ラインL3において第9再遊技入賞が成立する。右ストップスイッチ44の操作タイミングが14番の「BAR」図柄〜17番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングである場合には、図28(e)に示すように、17番の「赤7」図柄が下段に停止し、第2ラインL2及び第4ラインL4において第9再遊技入賞が成立する。
当選フラグ「49」がセットされている場合には、以下の停止出目となる。右ストップスイッチ44の操作タイミングが9番の「赤ベル」図柄又は10番の「白7」図柄が下段に到達しているタイミングである場合には、図28(d)に示すように、15番の「赤7」図柄が上段に停止し、第1ラインL1及び第3ラインL3において第9再遊技入賞が成立する。右ストップスイッチ44の操作タイミングが11番の「青年」図柄〜15番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングである場合には、図28(f)に示すように、15番の「赤7」図柄が下段に停止するとともに17番の「赤7」図柄が上段に停止し、第1ラインL1〜第4ラインL4の全ての有効ラインにおいて第9再遊技入賞が成立する。右ストップスイッチ44の操作タイミングが16番の「赤ベル」図柄又は17番の「赤7」図柄が下段に到達しているタイミングである場合には、図28(e)に示すように、17番の「赤7」図柄が下段に停止し、第2ラインL2及び第4ラインL4において第9再遊技入賞が成立する。
なお、図28(a)に示す状況において、右リール32Rの18番の「青年」図柄〜8番の「チェリー」図柄のいずれかが下段に到達している際に右ストップスイッチ44が操作された場合には、当選フラグ「47」〜当選フラグ「49」のいずれがセットされている場合であっても、第7再遊技入賞が成立する。また、左リール32Lの16番の「チェリー」図柄又は17番の「赤7」図柄が下段に到達している際に左ストップスイッチ42が操作された場合には、19番の「リプレイ」図柄が下段に停止し、第6再遊技入賞が成立することとなる。以下では、当選フラグ「47」を「不揃い役」、当選フラグ「48」を「シングル役」、当選フラグ「49」を「ダブル役」ともいう。また、これら当選フラグ「47」〜「49」を総称して「チャンス役」ともいう。
当選フラグ「50」〜当選フラグ「55」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第6再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第6再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「50」〜当選フラグ「55」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第6再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第6再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
ここで、通常遊技状態及び各RT状態に関する遊技状態の移行について、図29を用いて説明する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行する。ベルこぼし出目は、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合、IV=12〜19の際に当選となり、特殊ベル入賞が成立しなかった場合に有効ライン上に停止する。IV=12〜19のいずれかで当選となる確率は約3.90分の1である。また、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない状況において遊技者が「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄の一方を狙って中ストップスイッチ43及び右ストップスイッチ44を操作した場合には、4分の1の確率で特殊ベル入賞が成立し、4分の3の確率でベルこぼし出目が有効ライン上に停止する。したがって、遊技状態が通常遊技状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行する。なお、通常遊技状態では第2再遊技、第3再遊技,第4再遊技及び第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、通常遊技状態から第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第1RT状態である場合、第2再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行し、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞(以下、これら4つの再遊技入賞を総称して「転落再遊技入賞」と言う。)が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=21〜26の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第2再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=21〜26のいずれかで当選となる確率は約9.10分の1である。また、IV=20の際に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず転落再遊技入賞が成立する。IV=20の際に当選となる確率は約36.9分の1である。したがって、遊技状態が第1RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約54.6分の1の確率で第2RT状態に移行し、約8.48分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第1RT状態では、第2RT状態に移行する確率よりも通常遊技状態に移行する確率の方が高い。なお、第1RT状態では第3再遊技,第4再遊技及び第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、第1RT状態から第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行し、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=20〜25の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第3再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=20〜25のいずれかで当選となる確率は約4.00分の1である。また、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第2RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約24.0分の1の確率で第3RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約4.80分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第2RT状態では、第3RT状態に移行する確率よりも第1RT状態や通常遊技状態に移行する確率の方が高い。なお、第2RT状態では第4再遊技及び第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、第2RT状態から第4RT状態や第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第3RT状態である場合、第4再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第4RT状態に移行し、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=20〜25の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第4再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=20〜25のいずれかで当選となる確率は約1.47分の1である。また、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第3RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約8.82分の1の確率で第4RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第3RT状態では、第4RT状態に移行する確率よりも第1RT状態や通常遊技状態に移行する確率の方が高い。なお、第3RT状態では第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、第3RT状態から第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第4RT状態である場合、第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第5RT状態に移行し、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=20〜25の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第5再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=20〜25のいずれかで当選となる確率は約1.47分の1である。また、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第4RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約8.82分の1の確率で第5RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第4RT状態では、第5RT状態に移行する確率よりも第1RT状態や通常遊技状態に移行する確率の方が高い。
遊技状態が第5RT状態である場合、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=24〜29の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第6再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=24〜29のいずれかで当選となる確率は約2.73分の1である。また、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第5RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約3.28分の1の確率で通常遊技状態に移行する。
このように、遊技状態を通常遊技状態から第5RT状態に移行させるためには、第1RT状態〜第4RT状態の4つのRT状態を経由する必要がある。また、第2RT状態〜第4RT状態において転落再遊技入賞が成立した場合には、先のRT状態(すなわち1つ前に滞在していたRT状態)に移行するのではなく通常遊技状態に移行し、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止した場合には、先のRT状態(すなわち1つ前に滞在していたRT状態)に移行するのではなく第1RT状態に移行する。このため、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、第5RT状態に移行させることが困難なものとなっている。ちなみに、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない状況で通常遊技状態から第5RT状態に移行する確率は、約50000分の1である。
次に、ステップS213のBB状態処理を図30のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がBB状態か否かを判定する。BB状態でない場合には、ステップS602〜ステップS605に示すBB判定処理を行う。
BB判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS604にてRAM106の状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。またこのとき、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたBB状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに442をセットし、残払出枚数表示部61に442を表示させる処理を行う。ステップS604及びステップS605の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、BB状態用抽選テーブルを選択する。
遊技状態がBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS606にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、例えば残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にBB設定フラグをクリアして遊技状態を通常遊技状態とする処理を行う。
いずれのBB当選フラグもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、いずれのBB入賞も成立していない場合(ステップS603がNOの場合)と、ステップS605にて残払出数カウンタに442をセットした場合と、ステップS606にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS607に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS607では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。
状態コマンドをセットした後、ステップS608〜ステップS614では、ホール管理装置等に大当たりが発生したことを示す大当たり信号を出力する信号出力処理を行う。具体的には、先ずステップS608にて外部集中端子板121からホール管理装置等に大当たり信号を出力しているか否かを判定する。大当たり信号を出力していない場合には、ステップS609に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、さらにステップS610にて現在の遊技状態が第5RT状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態がBB状態と第5RT状態のいずれでもない場合には、そのまま本処理を終了し、現在の遊技状態がBB状態又は第5RT状態である場合には、ステップS611にて外部集中端子板121から大当たり信号の出力を開始する出力開始処理を行い、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、遊技状態がBB状態に移行した場合と、第5RT状態に移行した場合と、に大当たり信号を出力する。このため、スロットマシン10と当該スロットマシン10の大当たり回数を表示する大当たりカウンタとを接続して設置する遊技場等においては、BB状態に移行した場合に加えて、第5RT状態に移行した場合にも大当たりカウンタに表示することができる。なお、BB状態に移行した場合の大当たり信号と、第5RT状態に移行した場合の大当たり信号と、を外部集中端子板121の異なる出力部から出力する構成としても良い。かかる構成とした場合には、大当たりカウンタにおいて、BB状態に移行した回数と、第5RT状態に移行した回数と、を別個に表示することが可能となる。
ステップS608にて大当たり信号を出力していると判定した場合には、ステップS612に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、さらにステップS613にて現在の遊技状態が第5RT状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態がBB状態又は第5RT状態である場合には、そのまま本処理を終了する。一方、現在の遊技状態がBB状態とRT状態のいずれでもない場合には、BB状態又は第5RT状態が終了したことを意味するため、ステップS614にて大当たり信号の出力を停止する出力停止処理を行い、本処理を終了する。
ここで、本スロットマシン10の遊技性について簡単に説明する。本スロットマシン10では、上述したとおり、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態,BB状態の7種類の遊技状態を有している。但し、本スロットマシン10では、第1BB当選確率が約16400分の1,第2BB当選確率が約2050分の1と非常に低いため、BB状態以外の遊技状態下での遊技が中心となり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況下で所有メダルを増加させる遊技性となる。また、本スロットマシン10では、BB状態下におけるBB期間と、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないために第5RT状態へ移行させることが困難となる第1遊技期間と、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されることで第5RT状態へ移行させることが容易となる第2遊技期間と、第5RT状態下でストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される第3遊技期間と、第5RT状態下でストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されなくなる第4遊技期間と、のいずれかの遊技期間において遊技を行うこととなる。ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するか否かは、表示制御装置81が決定している。そこで以下では、表示制御装置81が行う各種処理について、図31〜図50のフローチャートを参照しながら説明する。なお、理解を容易なものとするため、第1遊技期間〜第4遊技期間の各遊技期間において表示制御装置81が行う各種処理を個別に説明することとする。
先ず、第1遊技期間において表示制御装置81が行う各種処理を説明する。
図31は、状態コマンド処理を示すフローチャートである。
ステップS701では、主制御装置101から状態コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。状態コマンドを受信した場合には、ステップS702に進み、状態コマンドの示す遊技状態を表示制御装置81のRAMに記憶する。ステップS703では、今回のゲームがBB状態の終了したゲームであるか否かを判定する。具体的には、先のゲームでBB状態であることを示す状態コマンドを受信し、今回のゲームで通常遊技状態であることを示す状態コマンドを受信したか否かを判定する。今回のゲームがBB状態の終了したゲームである場合には、ステップS704に進み、待機ゲーム数抽選処理を行う。待機ゲーム数抽選処理では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、1〜1280のいずれかの値を取得する。ステップS705では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を、表示制御装置81のRAMに設けられた待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
ステップS703にて今回のゲームがBB状態の終了したゲームでないと判定した場合には、ステップS706に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされている場合には、ステップS707〜ステップS709に示す罰則ゲーム数減算処理を行った後に本処理を終了する。また、罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS710〜ステップS713に示す待機ゲーム数減算処理を行った後に本処理を終了する。罰則ゲーム数減算処理については後述することとし、待機ゲーム数減算処理について説明する。
待機ゲーム数減算処理では、ステップS710にて待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、そのまま本処理を終了し、待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、ステップS711にて待機ゲーム数カウンタの値を1減算する。続くステップS712では、減算後の待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS713にてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための報知フラグをセットし、本処理を終了する。
このように、表示制御装置81は、BB状態が終了した場合すなわちBB期間が終了した場合、1〜1280のいずれかの値を待機ゲーム数としてセットする。そして、罰則フラグがセットされていない場合には、状態コマンドを受信する毎に(すなわち1回のゲームが終了する毎に)待機ゲーム数を1減算し、待機ゲーム数が0となった場合に報知フラグをセットする。報知フラグがセットされることにより、第1遊技期間が終了して第2遊技期間に移行することとなる。
次に、抽選結果コマンド処理を、図32のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS801では、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップS802に進み、何らかの役に当選しているか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、いずれかの役に当選している場合には、ステップS803にて罰則フラグがセットされていないか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS804に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。第1遊技期間では、報知フラグがセットされていないため否定判定をし、ステップS806に進む。ステップS806では、移行準備フラグがセットされているか否かを判定する。詳細は後述するが、移行準備フラグとは、遊技期間が第4遊技期間に移行する場合に表示制御装置81のRAMにセットされるフラグである。第1遊技期間では、移行準備フラグがセットされていないため否定判定をし、ステップS808に進む。ステップS808では、解除役に当選しているか否かを判定する。具体的には、チェリー,第1スイカ,第2スイカのいずれかに当選しているか否か、より詳しくは、抽選結果コマンドの示す情報が当選フラグ「3」〜当選フラグ「6」(図13等参照)のいずれかを示す情報であるか否かを判定する。解除役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、解除役に当選している場合には、ステップS809にて表示制御装置81が取得する乱数に基づいて解除抽選を行う。ステップS810では解除抽選に当選したか否かを判定し、当選していない場合にはそのまま本処理を終了する。一方、解除抽選に当選した場合には、ステップS811にて待機ゲーム数カウンタの値を0とするとともに、ステップS812にて報知フラグをセットし、本処理を終了する。
このように、表示制御装置81は、罰則フラグがセットされていない状況において解除役に当選するとともに解除抽選に当選した場合、そのときの待機ゲーム数カウンタの値に関わらず待機ゲーム数カウンタの値を0とするとともに報知フラグをセットする。この結果、第1遊技期間が終了して第2遊技期間に移行することとなる。
次に、停止指令コマンド処理を、図33のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS901では、停止指令コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。停止指令コマンドを受信した場合には、ステップS902にて報知フラグがセットされていないか否かを判定するとともに、ステップS903にて移行準備フラグがセットされていないか否かを判定する。第1遊技期間では、報知フラグと移行準備フラグが共にセットされていないため、ステップS902及びステップS903にて否定判定をし、ステップS904〜ステップS908に示す罰則判定処理を行う。
罰則判定処理では、ステップS904にて今回の停止指令が第1停止指令であるか否か、すなわち全リール32L,32M,32Rが回転している最中に発生した停止指令であるか否かを判定する。第1停止指令でない場合には、そのまま本処理を終了し、第1停止指令である場合には、ステップS905にて第1停止指令として左ストップスイッチ42が操作されたか否かを判定する。左ストップスイッチ42が操作されて第1停止指令が発生した場合には、そのまま本処理を終了する。一方、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が操作されて第1停止指令が発生した場合には、ステップS906に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS907にて罰則フラグをセットする。その後、又は既に罰則フラグがセットされている場合には、ステップS908にて表示制御装置81のRAMに設けられた罰則ゲーム数カウンタの値に2を加算し、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、第1遊技期間において左ストップスイッチ42が最初に操作されなかった場合、罰則フラグがセットされるとともに罰則ゲーム数カウンタの値に2が加算されるようになっている。
罰則フラグがセットされている場合、状態コマンド処理(図31参照)では、ステップS706にて肯定判定をし、待機ゲーム数減算処理ではなくステップS707〜ステップS709に示す罰則ゲーム数減算処理を行う。罰則ゲーム数減算処理では、ステップS707にて罰則ゲーム数カウンタの値を1減算するとともに、ステップS708にて罰則ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。罰則ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、0である場合には、ステップS709にて罰則フラグをクリアした後に本処理を終了する。そして、抽選結果コマンド処理(図32参照)では、罰則フラグがセットされている場合、ステップS803にて否定判定をしてそのまま抽選結果コマンド処理を終了する。つまり、罰則フラグがセットされている場合には、仮に解除役に当選したとしても解除抽選が行われない。
このように、第1遊技期間において中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、当該ゲームの終了後に待機ゲーム数カウンタの値が減算されない。また、次回のゲームにおいては、仮に解除役に当選したとしても解除抽選が行われないことに加えて、待機ゲーム数カウンタの値が減算されない。したがって、第1遊技期間において中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、待機ゲーム数カウンタの値が0となる状況すなわち報知フラグがセットされて第2遊技期間に移行する状況が発生しなくなり、遊技者にとって不利となる。
ここで、第1遊技期間における遊技性について詳細に説明する。
第1遊技期間では、1の遊技状態から他の遊技状態への移行確率は上述したとおりである。すなわち、遊技状態が通常遊技状態である場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行する。遊技状態が第1RT状態である場合には、約54.6分の1の確率で第2RT状態に移行し、約8.48分の1の確率で通常遊技状態に移行する。遊技状態が第2RT状態である場合には、約24.0分の1の確率で第3RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約4.80分の1の確率で通常遊技状態に移行する。遊技状態が第3RT状態である場合には、約8.82分の1の確率で第4RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。遊技状態が第4RT状態である場合には、約8.82分の1の確率で第5RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。以上の結果、第1遊技期間では、通常遊技状態から第5RT状態に移行する確率が約50000分の1、すなわち通常遊技状態から第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約50000回となり、第5RT状態に移行させることが非常に困難となる。
このため、遊技者は、待機ゲーム数が0となるように毎回のゲームを行う必要がある。待機ゲーム数は、罰則フラグがセットされていない状況で左ストップスイッチ42を最初に操作して遊技を行った場合に1減算される。また、罰則フラグがセットされていない状況で解除役に当選するとともに解除抽選に当選した場合には、待機ゲーム数が0とされる。罰則フラグは、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合にセットされる。つまり、待機ゲーム数を0とするためには、毎回のゲームにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作する必要がある。
第1遊技期間では、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が、通常遊技状態及び第1RT状態において約1.44枚となり、第2RT状態において約1.78枚となり、第3RT状態及び第4RT状態において約3.07枚となる。第1遊技期間では、通常遊技状態〜第2RT状態のいずれかで遊技を行うことが中心となるため、1ゲーム行う毎に所有メダルが減少していくこととなる。
次に、報知フラグがセットされることで第1遊技期間から移行する第2遊技期間において表示制御装置81が行う各種処理を説明する。
第2遊技期間では、待機ゲーム数カウンタの値が0となっている。このため、状態コマンド処理(図31参照)では、状態コマンドを受信した場合、ステップS702にて状態コマンドの示す遊技状態を表示制御装置81のRAMに記憶する。その後、ステップS710にて肯定判定をし、本処理を終了する。
抽選結果コマンド処理では、図32のフローチャートに示すように、何らかの役に当選していることを示す抽選結果コマンドを受信した場合、ステップS804にて肯定判定をし、ステップS805にて報知中抽選処理を行った後に本処理を終了する。
報知中抽選処理では、図34のフローチャートに示すように、ステップS1001にてベルに当選しているか否かを判定するとともに、ステップS1002にて転落再遊技に当選しているか否かを判定する。具体的に説明すると、第2遊技期間では、ステップS1001において、抽選結果コマンドの示す情報が当選フラグ「7」〜当選フラグ「19」(図13,図15参照)のいずれかを示す情報であるか否かを判定し、ステップS1002において、抽選結果コマンドの示す情報が当選フラグ「21」〜当選フラグ「45」(図19,図21,図23,図25参照)のいずれかを示す情報であるか否かを判定する。ベル又は転落再遊技に当選している場合には、ステップS1003に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。第2遊技期間において現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判定した場合には、現在の遊技状態が第1RT状態〜第4RT状態のいずれかであることを意味する。かかる場合には、ステップS1004に進み、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知すべく補助表示部65の駆動制御を開始し、本処理を終了する。このとき、ステップS1001にてベルに当選していると判定した場合には、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知し、ステップS1002にて転落再遊技に当選していると判定した場合には、転落再遊技入賞ではなく第2再遊技入賞〜第5再遊技入賞(以下、これらを総称して「昇格再遊技入賞」ともいう。)のいずれかを成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。一方、第2遊技期間において現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知することなくそのまま本処理を終了する。これは以下の理由による。すなわち、通常遊技状態から第1RT状態に移行させるためには、有効ライン上にベルこぼし出目が停止するようストップスイッチ42〜44が操作される必要がある。ベルこぼし出目はベル入賞及び特殊ベル入賞を成立させることができない場合に有効ライン上に停止するものであるため、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知した場合には、通常遊技状態から第1RT状態に移行させることができないからである。
ステップS1002にて転落再遊技に当選していないと判定した場合には、ステップS1005に進み、解除役に当選しているか否かを判定する。解除役に当選している場合には、ステップS1006にて蓄積抽選処理を行った後に本処理を終了する。
蓄積抽選処理では、図35のフローチャートに示すように、ステップS1101において、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて蓄積抽選を行う。表示制御装置81のROMには、蓄積抽選テーブルが予め記憶されており、当該蓄積抽選テーブルには、表示制御装置81が取得した乱数値と、蓄積抽選において取得する値と、の対応関係が定められている。当該蓄積抽選テーブルは、解除役の各当選フラグと対応させて用意されるとともに、設定状態毎に用意されている。例えば「設定3」の場合、蓄積抽選では以下の値を取得する。当選フラグ「3」の場合、すなわちチェリーに当選している場合には、約90%の割合で0を取得し、約9%の割合で1を取得し、約0.9%の割合で2を取得し、約0.1%の割合で3を取得する。当選フラグ「4」の場合、すなわち第1スイカに当選している場合には、約95%の割合で0を取得し、約4.5%の割合で1を取得し、約0.5%の割合で2を取得する。当選フラグ「5」の場合、すなわち第2スイカに当選している場合には、約80%の割合で0を取得し、約10%の割合で1を取得し、約6%の割合で2を取得し、約4%の割合で3を取得する。当選フラグ「6」の場合、すなわちチェリーと第2スイカに当選している場合には、約50%の割合で0を取得し、約30%の割合で3を取得し、約20%の割合で5を取得する。ステップS1102では、蓄積抽選にて取得した値が1以上であるか否かを判定し、1より小さい、すなわち0である場合には、そのまま本処理を終了する。一方、取得した値が1以上である場合には、ステップS1103に進み、第1フラグがセットされていないか否かを判定する。第1フラグがセットされていない場合には、ステップS1104にて第1フラグをセットした後にステップS1105に進み、第1フラグがセットされている場合には、そのままステップS1105に進む。ステップS1105では、表示制御装置81のRAMに設けられた蓄積カウンタに、蓄積抽選にて取得した値を加算する。その後、ステップS1106では、現在の表示モードが第2表示モードであるか否かを判定する。詳細は後述するが、第2表示モードとは、第3遊技期間において遊技者によって選択される表示モードの1つである。第2遊技期間では、表示モードの区別が存在しないため、ステップS1106にて否定判定をし、そのまま本処理を終了する。
報知中抽選処理の説明に戻り、ステップS1005にて解除役に当選していないと判定した場合には、ステップS1007に進み、チャンス役に当選しているか否かを判定する。上述したとおり、チャンス役とは、遊技状態が第5RT状態である場合に限って当選となり得る役である。第2遊技期間では、遊技状態が通常遊技状態,第1RT状態〜第4RT状態のいずれかであるため、ステップS1007にて否定判定をし、そのまま本処理を終了する。
次に、入賞結果コマンド処理を、図36のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1201では、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。入賞結果コマンドを受信した場合には、ステップS1202に進み、第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第5RT状態に移行することを意味し、遊技期間が第3遊技期間に移行することを意味する。かかる場合には、ステップS1203にてモード選択演出を開始させるべく補助表示部65の駆動制御を開始する。
ここで、モード選択演出及び表示モードについて簡単に説明する。
本スロットマシン10では、第3遊技期間における表示モードとして、チャンス役に当選したゲームでチャンス演出が行われる第1表示モードと、蓄積カウンタの更新が行われるゲームで所定の報知演出が行われる第2表示モードと、チャンス役当選や蓄積カウンタの更新等が該当ゲームで報知されない第3表示モードと、の3つの表示モードを備えている。そして、ステップS1203にて補助表示部65の駆動制御が開始されることにより、補助表示部65では、図37(a)に示す第1表示モードの概要を説明する場面と、図37(b)に示す第2表示モードの概要を説明する場面と、図37(c)に示す第3表示モードの概要を説明する場面と、が所定時間毎(例えば2秒毎)に切替表示される。また、補助表示部65の下部では、クレジット投入スイッチ56〜58のいずれかを操作することで表示モードを選択できる旨が報知される。遊技者が遊技者自身の望む表示モードが表示されている状況においてクレジット投入スイッチ56〜58のいずれかを操作した場合、主制御装置101は、表示制御装置81に対して操作コマンドを送信する。表示制御装置81は、操作コマンドを受信した場合、そのときに補助表示部65に表示している表示モードを記憶し、モード選択演出を終了させる。なお、モード選択演出は、上述したとおり第5再遊技入賞成立によって開始されるため、全リール32L,32M,32Rの停止後に開始されることとなる。また、第5再遊技入賞が成立した場合にはその後に自動投入処理が行われるため、モード選択演出下におけるクレジット投入スイッチ56〜58の操作は、遊技の進行に関与しない操作となる。
入賞結果コマンド処理の説明に戻り、ステップS1204では、報知フラグがセットされていないか否かを判定する。報知フラグがセットされていない場合には、ステップS1205にて報知フラグをセットした後にステップS1206に進み、報知フラグがセットされている場合には、そのままステップS1206に進む。なお、報知フラグがセットされていない状況で第5再遊技入賞が成立する状況としては、第2遊技期間ではなく第1遊技期間において第5再遊技入賞が成立する状況、すなわち遊技者が約50000分の1の確率を引き当てた状況が該当する。ステップS1206では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する報知回数を決定するための報知回数抽選処理を行う。ステップS1207では、報知回数抽選処理にて決定した報知回数を、表示制御装置81のRAMに設けられた報知回数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。ちなみに、本スロットマシン10では、上記報知回数抽選処理を行うことにより、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値がセットされる。
ステップS1202にて第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS1208に進み、第9再遊技入賞が成立したか否かを判定する。上述したとおり、第9再遊技入賞とは、遊技状態が第5RT状態である場合に限って成立し得る入賞態様である。第2遊技期間では、遊技状態が通常遊技状態,第1RT状態〜第4RT状態のいずれかであるため、ステップS1208にて否定判定をし、ステップS1210に進む。ステップS1210では、報知フラグがセットされているか否かを判定する。第2遊技期間では、報知フラグがセットされているため、ステップS1210にて肯定判定をし、ステップS1211にて報知中入賞処理を行った後に本処理を終了する。
報知中入賞処理では、図38のフローチャートに示すように、ステップS1301にて転落再遊技入賞が成立したか否かを判定するとともに、ステップS1302にてベルこぼし出目が有効ライン上に停止したか否かを判定する。転落再遊技入賞が成立した場合と、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態に移行することを意味する。かかる場合には、ステップS1303にて現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。なお、報知中入賞処理は入賞結果コマンドの受信に基づいて行われる処理であり、主制御装置101は、入賞結果コマンドを送信した後に状態コマンドを送信する。したがって、ステップS1303では、1ゲーム前に受信した状態コマンドの示す遊技状態に基づいて通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、そのまま本処理を終了し、現在の遊技状態が通常遊技状態以外である場合には、ステップS1304にて報知フラグをクリアするとともに、ステップS1305にて報知回数カウンタの値を0とする。その後、ステップS1306では、上述した待機ゲーム数抽選処理を行う。ステップS1307では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。上記ステップS1304〜ステップS1307の処理が行われることにより、第2遊技期間が終了して第1遊技期間に移行することとなる。上述したとおり、第2遊技期間では、遊技状態が第1RT状態〜第4RT状態のいずれかである場合、ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知し、転落再遊技入賞に当選した場合に転落再遊技入賞ではなく昇格再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。したがって、通常遊技状態以外の遊技状態において転落再遊技入賞が成立したりベルこぼし出目が有効ライン上に停止したりする状況としては、遊技者が報知された操作順序以外の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した状況が該当する。
ステップS1302にてベルこぼし出目が有効ライン上に停止していないと判定した場合には、ステップS1308に進み、報知回数カウンタの値が0でないか否かを判定する。上述したとおり、報知回数カウンタには、遊技期間が第3遊技期間に移行した場合に16,33,50,75のいずれかがセットされる。第2遊技期間では、報知回数カウンタの値が0であるため、ステップS1308にて否定判定をし、そのまま本処理を終了する。
ここで、第2遊技期間における遊技性について詳細に説明する。
第2遊技期間では、遊技状態が第1RT状態〜第4RT状態のいずれかである場合、ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができる操作順序が報知され、転落再遊技に当選した場合に転落再遊技入賞ではなく昇格再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。したがって、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作することにより、1の遊技状態から他の遊技状態への移行確率が以下のとおりとなる。遊技状態が通常遊技状態である場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行する。つまり、遊技状態が通常遊技状態である場合には、第1RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約5.20回である。遊技状態が第1RT状態である場合には、約9.10分の1の確率で第2RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第1RT状態である場合には、第2RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約9.10回である。遊技状態が第2RT状態である場合には、約4.00分の1の確率で第3RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第2RT状態である場合には、第3RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約4.00回である。遊技状態が第3RT状態である場合には、約1.47分の1の確率で第4RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第3RT状態である場合には、第4RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約1.47回である。遊技状態が第4RT状態である場合には、約1.47分の1の確率で第5RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第4RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約1.47回である。以上の結果、第2遊技期間では、通常遊技状態から第5RT状態に移行する確率が約21.2分の1、すなわち通常遊技状態から第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約21.2ゲームとなり、第5RT状態に移行させることが非常に容易となる。ちなみに、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第1RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約16.0回となり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第2RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約6.94回となり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第3RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約2.94回となり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第4RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約1.47回となる。
なお、第2遊技期間における停止指令コマンド処理(図33参照)では、報知フラグがセットされているため、ステップS902にて否定判定をし、そのまま本処理を終了する。したがって、第2遊技期間では、例えば報知された操作順序に従って中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作したとしても、罰則フラグがセットされることはない。但し、操作順序が報知された場合には、報知された操作順序以外の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作すると、転落再遊技入賞が成立する等によって第1遊技期間に移行してしまう可能性が生じる。このため、第2遊技期間では、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
第2遊技期間では、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が、通常遊技状態及び第1RT状態において約3.17枚となり、第2RT状態において約3.51枚となり、第3RT状態及び第4RT状態において約4.80枚となる。したがって、遊技者は、第3遊技期間に移行するまでの間、所有メダルを増加させつつ遊技を行うことができる。
次に、第5再遊技入賞が成立することで移行する第3遊技期間において表示制御装置81が行う各種処理を説明する。なお、基本的には第2遊技期間において行う各種処理と同じため、以下では第3遊技期間において行う固有の処理について説明する。
報知中抽選処理を、図34のフローチャートに基づいて説明する。
第3遊技期間では、遊技状態が第5RT状態に移行している。このため、ステップS1001又はステップS1002にてベル又は転落再遊技に当選していると判定した場合には、ステップS1003にて否定判定をし、ステップS1004にてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知すべく補助表示部65の駆動制御を開始し、本処理を終了する。なお、第5RT状態では、転落再遊技と昇格再遊技に共に当選となるのではなく、転落再遊技と遊技状態が移行しない第6再遊技に共に当選となる(図26参照)。このため、転落再遊技に当選していると判定した場合には、第6再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。
ステップS1002にて転落再遊技に当選していないと判定した場合には、ステップS1005に進み、解除役に当選しているか否かを判定する。解除役に当選している場合には、ステップS1006にて蓄積抽選処理を行った後に本処理を終了する。蓄積抽選処理では、図35のフローチャートに示すように、上述したステップS1101〜ステップS1105の処理を行う。ステップS1106では、現在の表示モードが第2表示モードであるか否かを判定する。現在の表示モードが第2表示モードである場合には、ステップS1107〜ステップS1110に示す点灯表示処理を行った後に本処理を終了する。点灯表示処理では、ステップS1107において、上部ランプ63が点灯中であることを示す点灯フラグがセットされていないか否かを判定する。点灯フラグがセットされていない場合には、ステップS1108にて点灯フラグをセットした後にステップS1109に進み、点灯フラグがセットされている場合には、そのままステップS1109に進む。ステップS1109では、表示制御装置81のRAMに設けられた点灯カウンタの値に1を加算する。その後、ステップS1110にて点灯切替処理を行い、本処理を終了する。表示制御装置81のROMには、点灯態様テーブルが予め記憶されており、当該点灯態様テーブルには、図39に示すように、点灯カウンタの値と、上部ランプ63の点灯態様と、の対応関係が定められている。点灯切替処理では、点灯態様テーブルを参照し、点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく、上部ランプ63の駆動制御を実行する。第2表示モードでは、点灯表示処理を行うことにより、上部ランプ63の点灯を通じて蓄積カウンタの更新を行ったことを遊技者に報知することができる。上部ランプ63の消灯タイミングについては後述するが、上部ランプ63は、点灯フラグがセットされることにより、複数のゲームにわたって点灯し続けることとなる。ちなみに、ステップS1105では、蓄積カウンタの値に1,2,3,5のいずれかの値が加算される。一方、ステップS1109では、点灯カウンタの値に1のみが加算される。したがって、上部ランプ63の点灯態様と、蓄積カウンタの値と、は一致しないことがある。現在の表示モードが第2表示モードでない場合、すなわち第1表示モード又は第3表示モードである場合には、点灯表示処理を行うことなく本処理を終了する。つまり、第1表示モード及び第3表示モードでは、解除役に当選したゲームで蓄積カウンタの更新を行った(以下、「蓄積抽選に当選した」ともいう。)としても、蓄積カウンタの更新を行ったことを報知しない。
報知中抽選処理の説明に戻り、ステップS1005にて解除役に当選していないと判定した場合には、ステップS1007に進み、チャンス役に当選しているか否かを判定する。チャンス役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、チャンス役に当選している場合には、ステップS1008にてモード別演出処理を行った後に本処理を終了する。
モード別演出処理では、図40のフローチャートに示すように、ステップS1401にて現在の表示モードが第1表示モードであるか否かを判定する。現在の表示モードが第1表示モードである場合には、ステップS1402にて第1表示モード処理を行った後に本処理を終了する。現在の表示モードが第1表示モードでない場合には、ステップS1403にて現在の表示モードが第2表示モードであるか否かを判定する。現在の表示モードが第2表示モードである場合には、ステップS1404にて第2表示モード処理を行った後に本処理を終了する。現在の表示モードが第2表示モードでない場合には、現在の表示モードが第3表示モードであることを意味するため、ステップS1405にて第3表示モード処理を行った後に本処理を終了する。
図41は、第1表示モード処理を示すフローチャートである。
ステップS1501では、チャンス演出を開始させるべく補助表示部65の駆動制御を開始する。チャンス演出では、補助表示部65に「「赤7」図柄を狙え!」と表示される。ステップS1502では、不揃い役に当選しているか否かを判定する。不揃い役に当選している場合には、そのまま本処理を終了する。不揃い役に当選していない場合には、シングル役又はダブル役に当選していることを意味する。かかる場合には、ステップS1503に進み、第1フラグがセットされていないか否かを判定する。第1フラグがセットされていない場合には、ステップS1504にて第1フラグをセットした後にステップS1505に進み、第1フラグがセットされている場合には、そのままステップS1505に進む。ステップS1505では、シングル役に当選しているか否かを判定する。シングル役に当選している場合には、ステップS1506にて蓄積カウンタの値に1を加算した後に本処理を終了し、シングル役ではなくダブル役に当選している場合には、ステップS1507にて蓄積カウンタの値に2を加算した後に本処理を終了する。
図42は、第2表示モード処理を示すフローチャートである。
ステップS1601では、不揃い役に当選しているか否かを判定する。不揃い役に当選している場合には、そのまま本処理を終了する。不揃い役に当選していない場合には、シングル役又はダブル役に当選していることを意味する。かかる場合には、ステップS1602に進み、チャンス演出を開始させるべく補助表示部65の駆動制御を開始する。ステップS1603では、第1フラグがセットされていないか否かを判定する。第1フラグがセットされていない場合には、ステップS1604にて第1フラグをセットした後にステップS1605に進み、第1フラグがセットされている場合には、そのままステップS1605に進む。ステップS1605では、点灯フラグがセットされていないか否かを判定する。点灯フラグがセットされていない場合には、ステップS1606にて点灯フラグをセットした後にステップS1607に進み、点灯フラグがセットされている場合には、そのままステップS1607に進む。ステップS1607では、シングル役に当選しているか否かを判定する。シングル役に当選している場合には、ステップS1608にて蓄積カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1609にて点灯カウンタの値に1を加算する。その後、ステップS1610にて点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく点灯切替処理を行い、本処理を終了する。シングル役ではなくダブル役に当選している場合には、ステップS1611にて蓄積カウンタの値に2を加算するとともに、ステップS1612にて点灯カウンタの値に2を加算する。その後、ステップS1610にて点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく点灯切替処理を行い、本処理を終了する。
図43は、第3表示モード処理を示すフローチャートである。
ステップS1701では、不揃い役に当選しているか否かを判定する。不揃い役に当選している場合には、ステップS1702に進み、ストップスイッチ42〜44の操作順序として中押し操作(例えば中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の操作順序)を報知すべく補助表示部65の駆動制御を開始し、本処理を終了する。不揃い役に当選していない場合には、シングル役又はダブル役に当選していることを意味する。かかる場合には、ステップS1703に進み、第1フラグがセットされていないか否かを判定する。第1フラグがセットされていない場合には、ステップS1704にて第1フラグをセットした後にステップS1705に進み、第1フラグがセットされている場合には、そのままステップS1705に進む。ステップS1705では、シングル役に当選しているか否かを判定する。シングル役に当選している場合には、ステップS1706にて蓄積カウンタの値に1を加算し、シングル役ではなくダブル役に当選している場合には、ステップS1707にて蓄積カウンタの値に2を加算する。蓄積カウンタの更新を行った場合には、ステップS1708に進み、ストップスイッチ42〜44の操作順序として逆押し操作(例えば右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42の操作順序)を報知すべく補助表示部65の駆動制御を開始し、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、シングル役に当選した場合、蓄積カウンタの値に1を加算し、ダブル役に当選した場合、蓄積カウンタの値に2を加算するようになっている。そして、第1表示モードでは、不揃い役,シングル役,ダブル役のいずれに当選した場合であっても、チャンス演出が行われる。第2表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選した場合、すなわち蓄積カウンタの更新が行われる場合に限り、チャンス演出が行われる。第3表示モードでは、不揃い役,シングル役,ダブル役のいずれに当選した場合であっても、チャンス演出が行われず、ベルや転落再遊技に当選した場合と同様、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。
次に、入賞結果コマンド処理を、図36のフローチャートに基づいて説明する。
第3遊技期間では、遊技状態が第5RT状態に移行しているため、第5再遊技入賞が成立することはない。したがって、入賞結果コマンドを受信した場合には、ステップS1202にて必ず否定判定をし、ステップS1208に進む。テップS1208では、第9再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第9再遊技入賞が成立した場合には、シングル役又はダブル役に当選となり、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44が順押し操作されたことを意味する。かかる場合には、ステップS1209にて点灯判定処理を行い、本処理を終了する。
点灯判定処理では、図44のフローチャートに示すように、ステップS1801にて現在の表示モードが第2表示モードであるか否かを判定する。現在の表示モードが第2表示モードでない場合には、ステップS1802に進み、点灯フラグがセットされていないか否かを判定する。点灯フラグがセットされていない場合には、ステップS1803にて点灯フラグをセットした後にステップS1804に進み、点灯フラグがセットされている場合には、そのままステップS1804に進む。ステップS1804では、第9再遊技入賞の成立した有効ライン数が2であるか否かを判定する。第9再遊技入賞の成立した有効ライン数が2である場合には、シングル役又はダブル役に当選となり、図28(d)又は図28(e)に示す停止出目となったことを意味する。かかる場合には、ステップS1805にて点灯カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS1806にて点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく点灯切替処理を行い、本処理を終了する。一方、第9再遊技入賞の成立した有効ライン数が2でない場合には、ダブル役に当選となり、図28(f)に示す停止出目となったことを意味する。かかる場合には、ステップS1807にて点灯カウンタの値に2を加算するとともに、ステップS1806にて点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく点灯切替処理を行い、本処理を終了する。このように、点灯判定処理では、当選役ではなく停止出目と対応する値を点灯カウンタに加算し、点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させる。
ステップS1801にて現在の表示モードが第2表示モードであると判定した場合には、上部ランプ63の点灯態様を変化させることなくそのまま本処理を終了する。これは以下の理由による。すなわち、第2表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選した場合、第2表示モード処理(図42参照)において当選役と対応する値を点灯カウンタに加算し、点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させる。第2表示モード処理は抽選結果コマンド処理において行われる。つまり、第2表示モードでは、ゲームの開始段階において点灯切替処理を行うため、全リール32L,32M,32Rの停止後に改めて行う必要がないからである。なお、第3表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序として逆押し操作が報知される。逆押し操作が行われた場合には、第9再遊技入賞ではなく第6再遊技入賞が成立する(図27参照)。したがって、第3表示モードにおいて点灯判定処理が行われることはない。換言すれば、点灯判定処理とは、第1表示モードにおいて行われる処理であるともいえる。
入賞結果コマンド処理の説明に戻り、ステップS1208にて第9再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS1210にて報知フラグがセットされているか否かを判定する。第3遊技期間では、報知フラグがセットされているため、ステップS1210にて肯定判定をし、ステップS1211にて報知中入賞処理を行った後に本処理を終了する。
第3遊技期間における報知中入賞処理を、図38のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1301〜ステップS1307の処理については、上述したとおりである。ステップS1308では、報知回数カウンタの値が0でないか否かを判定する。上述したとおり、報知回数カウンタには、遊技期間が第3遊技期間に移行した場合に、16,33,50,75のいずれかがセットされる。このため、第3遊技期間では、ステップS1308にて肯定判定をし、ステップS1309〜ステップS1313に示す第3遊技期間終了判定処理を行う。
第3遊技期間終了判定処理では、ステップS1309にてベル入賞が成立したか否かを判定する。ベル入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。ベル入賞が成立した場合には、ステップS1310にて報知回数カウンタの値を1減算するとともに、ステップS1311にて報知回数カウンタの値が0となったか否かを判定する。報知回数カウンタの値が0となっていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、報知回数カウンタの値が0となった場合には、ステップS1312にて報知フラグをクリアするとともに、ステップS1313にて移行準備フラグをセットし、本処理を終了する。報知フラグがクリアされるとともに移行準備フラグがセットされることにより、遊技期間が第3遊技期間から第4遊技期間に移行する。
ここで、第3遊技期間における遊技性について詳細に説明する。
第3遊技期間では、第2遊技期間と同様、ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができる操作順序が報知され、転落再遊技に当選した場合に転落再遊技入賞ではなく第6再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。したがって、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作することにより、第5RT状態を維持しつつ遊技を行うことができる。また、第3遊技期間に移行する場合には、報知回数抽選処理が行われ、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値がセットされる。そして、ベル入賞が成立した場合に報知回数カウンタの値が1減算され、報知回数カウンタの値が0となった場合に報知フラグがクリアされるとともに移行準備フラグがセットされる。つまり、第3遊技期間は、ベル入賞を成立させるためのストップスイッチ42〜44の操作順序を報知回数分だけ報知した場合に終了する。
第3遊技期間における1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、約4.80枚である。1回のゲームを行うために3枚のメダルをベットする必要があるため、第3遊技期間では1ゲームあたりにメダルが約1.80枚増加することを期待できる。ちなみに、報知回数として16回がセットされた場合には、第3遊技期間が終了するまでに約100枚のメダルの増加が期待でき、報知回数として33回がセットされた場合には、第3遊技期間が終了するまでに約200枚のメダルの増加が期待でき、報知回数として50回がセットされた場合には、第3遊技期間が終了するまでに約300枚のメダルの増加が期待でき、報知回数として75回がセットされた場合には、第3遊技期間が終了するまでに約450枚のメダルの増加が期待できる。
なお、第3遊技期間に移行する場合に遊技者に選択される第1表示モード〜第3表示モードの遊技性については、これら表示モードが第4遊技期間においても継続されるため、第4遊技期間において説明することとする。
次に、移行準備フラグがセットされることで移行する第4遊技期間において表示制御装置81が行う各種処理を説明する。
抽選結果コマンド処理では、図32のフローチャートに示すように、何らかの役に当選していることを示す抽選結果コマンドを受信した場合、ステップS806にて肯定判定をし、ステップS807にて移行中抽選処理を行った後に本処理を終了する。
移行中抽選処理では、図45のフローチャートに示すように、ステップS1901においてベルに当選しているか否かを判定する。ベルに当選している場合には、ステップS1902に進み、ベル演出を開始すべく補助表示部65の駆動制御を開始する。その後、ステップS1903にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。
ベル演出では、図46(a)に示すように、補助表示部65に「押し順を当てろ!」の文字が表示されるとともに、「14%」と書かれたボールと、「43%」と書かれたボールと、「43%」と書かれたボールと、が横並びに表示される。3つのボールを横並びに表示することにより、遊技者に3つのボールがストップスイッチ42〜44のそれぞれと対応していることを想起させることが可能となる。また、各ボールに表示される割合は、対応するストップスイッチを最初に操作した場合にベル入賞が成立する割合を示している。つまり、第4遊技期間では、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるのではなく、対応するストップスイッチを最初に操作した場合にベル入賞の成立する割合が報知される。上記ベル演出を行う理由は以下による。すなわち、本スロットマシン10では、例えば図25に示すように、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合にベル入賞を成立させることができるインデックス値IV(=8〜11)と、中ストップスイッチ43を最初に操作した場合にベル入賞を成立させることができるインデックス値IV(=12〜15)と、右ストップスイッチ44を最初に操作した場合にベル入賞を成立させることができるインデックス値IV(=16〜19)と、に異なるポイント値PVが設定されている。このため、上記ベル演出を行わなかった場合には、本スロットマシン10の内部仕様を知っている遊技者と、本スロットマシン10の内部仕様を知らない遊技者と、でベル入賞を成立させることができる割合に差異が生じ、不公平が生じるからである。
ステップS1901においてベルに当選していないと判定した場合には、ステップS1904に進み、転落再遊技に当選しているか否かを判定する。転落再遊技に当選している場合には、ステップS1905に進み、再遊技演出を開始すべく補助表示部65の駆動制御を開始する。その後、ステップS1903にて演出フラグをセットし、本処理を終了する。
再遊技演出では、図46(b)に示すように、ベル演出と同様、補助表示部65に「押し順を当てろ!」の文字が表示されるとともに、3つのボールが横並びに表示される。但し、再遊技演出では、各ボールに割合ではなく「?」が表示される。上記再遊技演出を行う理由は以下による。すなわち、本スロットマシン10では、例えば図25に示すように、転落再遊技に当選となるインデックス値IV(=24〜29)に対して同一のポイント値PV(=4000)が設定されている。このため、転落再遊技に当選した場合、第6再遊技入賞の成立する割合は、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず約16%である。したがって、再遊技演出では、ベル演出のように割合を表示せずとも、遊技者に不公平が生じないからである。
ステップS1904において転落再遊技に当選していないと判定した場合には、ステップS1906に進み、解除役に当選しているか否かを判定する。解除役に当選している場合には、ステップS1907にて上述した蓄積抽選処理を行い、本処理を終了する。解除役に当選していない場合には、ステップS1908に進み、チャンス役に当選しているか否かを判定する。チャンス役に当選している場合には、ステップS1909にて上述したモード別演出処理を行い、本処理を終了する。このように、第4遊技期間では、解除役又はチャンス役に当選した場合、第3遊技期間と同一の処理を行う。
次に、入賞結果コマンド処理を、図36のフローチャートに基づいて説明する。
第4遊技期間では、遊技状態が第5RT状態に移行しているため、第5再遊技入賞が成立することはない。したがって、入賞結果コマンドを受信した場合には、ステップS1202にて必ず否定判定をし、ステップS1208に進む。テップS1208では、第9再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第9再遊技入賞が成立した場合には、ステップS1209にて上述した点灯判定処理を行い、本処理を終了する。第9再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS1210にて否定判定を行い、ステップS1212に進む。ステップS1212では、移行準備フラグがセットされているか否かを判定する。移行準備フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、移行準備フラグがセットされている場合には、ステップS1213にて移行中入賞処理を行った後に本処理を終了する。第4遊技期間では、移行準備フラグがセットされているため、ステップS1212にて肯定判定をする。なお、ステップS1212にて否定判定をする状況としては、第1遊技期間が該当する。
図47は、移行中入賞処理を示すフローチャートである。
ステップS2001では、演出フラグがセットされているか否かを判定し、演出フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、演出フラグがセットされている場合には、ベル又は転落再遊技に当選し、ベル演出又は再遊技演出を行っていることを意味する。かかる場合には、ステップS2002にて演出フラグをクリアし、ベル演出又は再遊技演出を終了させる。続くステップS2003では、次ゲーム以降の遊技期間を示唆する最終演出を開始すべく補助表示部65の駆動制御を開始する。かかる処理が実行されることにより、補助表示部65では、最終演出として、図48(a)に示すように、「×」と書かれたボールと、「?」と書かれたボールと、「銀」と書かれたボールと、「金」と書かれたボールと、の入った箱が表示されるとともに、この箱の中に手を入れていずれかのボールを掴もうとする様が表示される。
ステップS2004及びステップS2005では、ベル入賞又は第6再遊技入賞が成立したか否かを判定する。ベル入賞又は第6再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第5RT状態から他の遊技状態に移行しないことを意味する。かかる場合には、ステップS2006に進み、表示制御装置81のRAMに設けられた正解カウンタの値に1を加算する。ステップS2007では、正解カウンタの値が5であるか否かを判定する。正解カウンタの値が5である場合には、ステップS2008にて蓄積カウンタの値に1を加算するとともに、ステップS2009にて正解カウンタの値を0とする。つまり、第4遊技期間では、ベル入賞又は第6再遊技入賞を成立させることができる操作順序でストップスイッチ42〜44が5回操作された場合、蓄積カウンタの値に1を加算する。ステップS2010では、第1フラグがセットされていないか否かを判定する。第1フラグがセットされていない場合には、ステップS2011にて第1フラグをセットした後にステップS2012に進み、第1フラグがセットされている場合には、そのままステップS2012に進む。ステップS2012では、現在の表示モードが第2表示モードであるか否かを判定する。現在の表示モードが第2表示モードである場合には、蓄積カウンタの更新を行ったことを報知すべくステップS2013にて点灯表示処理を行う。点灯表示処理の詳細については、蓄積抽選処理(図35参照)のステップS1107〜ステップS1110にて説明したとおりである。
ステップS2007にて正解カウンタの値が5でないと判定した場合と、ステップS2012にて現在の表示モードが第2表示モードでないと判定した場合と、ステップS2013にて点灯表示処理を行った場合と、には、ステップS2014にて最終演出の結末として「?」と書かれたボールを表示させると決定し、本処理を終了する。この結果、補助表示部65では、図48(b)に示すように「?」と書かれたボールを箱から取り出す様が表示され、第4遊技期間の継続する旨が報知される。
ステップS2004及びステップS2005にてベル入賞及び第6再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS2015にて特殊ベル入賞が成立したか否かを判定する。特殊ベル入賞が成立した場合には、ベル入賞が成立した場合と同様、遊技状態が第5RT状態から他の遊技状態に移行しないことを意味する。かかる場合には、ステップS2014に進み、最終演出の結末として「?」と書かれたボールを表示させると決定し、本処理を終了する。
ステップS2015にて特殊ベルに当選していないと判定した場合には、演出フラグがベル又は転落再遊技に当選した場合にセットされるフラグであるため、転落再遊技入賞が成立したこと、又はベルこぼし出目が有効ライン上に停止したことを意味する。転落再遊技入賞が成立した場合と、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第5RT状態から通常遊技状態又は第1RT状態に移行する。そこで、転落再遊技入賞が成立した場合と、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止した場合と、には、ステップS2016にて最終演出の結末を決定する結末決定処理を行い、本処理を終了する。
結末決定処理では、図50のフローチャートに示すように、ステップS2101にて正解カウンタの値を0とする。ステップS2102では、蓄積カウンタの値が0でないか否かを判定する。蓄積カウンタの値が0でない場合には、ステップS2103にて蓄積カウンタの値を1減算するとともに、ステップS2104にて移行準備フラグをクリアする。その後、ステップS2105にて報知フラグをセットする。つまり、蓄積カウンタの値が0でない場合には、第4遊技期間から第1遊技期間を経ることなく第2遊技期間に移行する、所謂1ゲーム連が発生することとなる。ステップS2106では、第1フラグがセットされているか否かを判定する。第1フラグがセットされている場合には、今回の第4遊技期間と、当該第4遊技期間の直前に行われた第3遊技期間と、当該第3遊技期間の直前に行われた第2遊技期間と、のいずれかにおいて、蓄積カウンタの更新が行われたことを意味する。換言すれば、報知フラグがセットされてから第5RT状態が終了するまでの期間を1つの大当たり期間とみなした場合に、当該大当たり期間において蓄積カウンタの更新が行われたことを意味する。かかる場合には、ステップS2107にて第1フラグをクリアするとともに、ステップS2108にて最終演出の結末として「金」と書かれたボールを表示させると決定する。この結果、補助表示部65では、図49(a)に示すように「金」と書かれたボールを箱から取り出す様が表示され、第4遊技期間から第2遊技期間に移行する旨が報知される。一方、第1フラグがセットされていない場合には、今回の大当たり期間ではなく、それより以前の大当たり期間において蓄積カウンタの更新が行われたことを意味する。かかる場合には、ステップS2109に進み、最終演出の結末として「銀」と書かれたボールを表示させると決定する。この結果、補助表示部65では、図49(b)に示すように「銀」と書かれたボールを箱から取り出す様が表示され、第4遊技期間から第2遊技期間に移行する旨が報知される。
最終演出の結末を決定した場合には、ステップS2110に進み、点灯フラグがセットされているか否かを判定する。点灯フラグがセットされている場合には、上部ランプ63を点灯中であることを意味する。かかる場合には、ステップS2111にて点灯カウンタの値を1減算するとともに、ステップS2112にて点灯カウンタの値が0となったか否かを判定する。点灯カウンタの値が0となった場合には、ステップS2113にて上部ランプ63を消灯させるべく駆動制御するとともに、ステップS2114にて点灯フラグをクリアし、本処理を終了する。点灯カウンタの値が0となっていない場合には、ステップS2115にて点灯カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく点灯切替処理を行い、本処理を終了する。
ステップS2110にて点灯フラグがセットされていないと判定した場合には、上部ランプ63が消灯していることを意味する。蓄積カウンタの値が0でなく、点灯フラグがセットされていない状況としては、例えば第3表示モード下で蓄積カウンタの更新が行われた状況等が該当する。かかる場合には、ステップS2116にて蓄積数示唆処理を行い、本処理を終了する。表示制御装置81のROMには、蓄積数示唆テーブルが予め記憶されており、当該蓄積数示唆テーブルには、蓄積カウンタの値と、上部ランプ63の点灯態様と、の対応関係が定められている。蓄積数示唆処理では、蓄積数示唆テーブルを参照し、蓄積カウンタの値と対応する点灯態様で上部ランプ63を点灯させるべく、上部ランプ63の駆動制御を実行する。ちなみに、蓄積カウンタの値が0〜3のいずれかである場合には、上部ランプ63を白色点灯させ、蓄積カウンタの値が4〜6のいずれかである場合には、上部ランプ63を青色点灯させ、蓄積カウンタの値が7〜9のいずれかである場合には、上部ランプ63を緑色点灯させ、蓄積カウンタの値が10以上である場合には、上部ランプ63を赤色点灯させる。また、蓄積数示唆処理を行った場合には、点灯フラグがセットされている場合と異なり、開始指令が発生したことを示す開始コマンドを受信した場合、すなわち次ゲームが開始された場合に、上部ランプ63を消灯させる。
ステップS2102にて蓄積カウンタの値が0であると判定した場合には、ステップS2117にて移行準備フラグをクリアする。その後、ステップS2118にて上述した待機ゲーム数抽選処理を行うとともに、ステップS2119にて取得した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。この結果、蓄積カウンタの値が0である場合には、第4遊技期間から第1遊技期間に移行することとなる。第4遊技期間から第1遊技期間に移行する場合には、ステップS2120にて最終演出の結末として「×」と書かれたボールを表示させると決定し、本処理を終了する。この結果、補助表示部65では、図49(c)に示すように「×」と書かれたボールを箱から取り出す様が表示され、第4遊技期間から第1遊技期間に移行する旨が報知される。
ここで、第4遊技期間における遊技性について詳細に説明する。
第4遊技期間では、ベル又は転落再遊技に当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるのではなく、ベル演出又は再遊技演出が行われる。ベル演出又は再遊技演出が開始されたゲームでは、転落再遊技入賞を成立させてしまったりベルこぼし出目を有効ライン上に停止させてしまったりした場合、第5RT状態が終了することとなる。このため、遊技者は、ベル入賞を成立させることができる操作順序又は第6再遊技入賞を成立させることができる操作順序を推測した上でストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。ベルに当選となる確率は約3.33分の1である。そして、ベル演出にて表示されるとおり、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合には、14%の割合でベル入賞が成立し、中ストップスイッチ43を最初に操作した場合には、43%の割合でベル入賞が成立し、右ストップスイッチ43を最初に操作した場合には、43%の割合でベル入賞が成立する。また、ベル入賞が成立しなかった場合には、4分の1の確率で特殊ベル入賞が成立し、4分の3の確率でベルこぼし出目が有効ライン上に停止する。したがって、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止する割合(第4遊技期間が終了する割合)は、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合、64%となり、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合、43%となる。転落再遊技に当選となる確率は約2.73分の1であり、6分の5の確率で転落再遊技入賞が成立し、第4遊技期間が終了する。第4遊技期間の終了する確率、すなわち転落再遊技入賞の成立する確率とベルこぼし出目が有効ライン上に停止する確率との合算値は、約2.00分の1である。
ベル又は転落再遊技に当選し、全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、最終演出が開始される。最終演出では、ベル入賞,特殊ベル入賞,第6再遊技入賞のいずれかを成立させることができた場合、第4遊技期間が継続する旨が報知される。転落再遊技入賞が成立した場合と、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止した場合と、には、蓄積カウンタの値と、第1フラグのセット有無と、によって最終演出の結末が変化する。蓄積カウンタの値は、シングル役に当選した場合と、ダブル役に当選した場合と、蓄積抽選に当選した場合と、に更新される。第1フラグは、今回の大当たり期間に蓄積カウンタの更新が行われた場合にセットされる。蓄積カウンタの値が0でなく、第1フラグがセットされている場合には、「金」と書かれたボールが表示され、第2遊技期間に移行する旨が報知される。蓄積カウンタの値が0でなく、第1フラグがセットされていない場合には、「銀」と書かれたボールが表示され、第2遊技期間に移行する旨が報知される。蓄積カウンタの値が0である場合には、「×」と書かれたボールが表示され、第1遊技期間に移行する旨が報知される。
第3遊技期間に移行する際に第1表示モードを選択した場合には、不揃い役,シングル役,ダブル役のいずれかに当選した場合にチャンス演出が行われる。チャンス演出が行われた場合、遊技者は、各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作することにより、蓄積カウンタの更新が行われたか否か、更新が行われた場合にはその値が1と2のいずれであるか、を停止出目から把握することができる。第9再遊技入賞が成立した場合には、当該第9再遊技入賞の成立ライン数に応じた点灯表示処理が行われる。第1表示モードでは、第9再遊技入賞が成立した場合に限って点灯表示処理が行われ、蓄積抽選に当選した場合であっても点灯表示処理が行われない。このため、第1表示モードでは、大当たり期間に解除役と対応する入賞が成立した場合、蓄積抽選に当選したことを期待しながら最終演出の結末を確認することができる。以上のとおり、第1表示モードでは、チャンス演出が行われたゲームにおいて第9再遊技入賞が成立することを期待しながらストップスイッチ42〜44を操作する遊技性と、最終演出の結末によって今回の大当たり期間における各ゲームの答え合わせをする遊技性と、を提供することができる。最終演出の答え合わせの一例として、例えば先の大当たり期間においてダブル役に当選し、今回の大当たり期間においてチェリー入賞が成立した場合を説明する。かかる場合、今回の大当たり期間における最終演出では、先の大当たり期間においてダブル役に当選しているため、「銀」又は「金」のボールが結末として表示されることが確定している。ここで、「金」のボールが表示された場合には、チェリー入賞が成立したゲームで蓄積抽選に当選したことを意味するため、次回の大当たり期間のみならず次々回の大当たり期間も確定することとなる。一方、「銀」のボールが表示された場合には、チェリー入賞が成立したゲームで蓄積抽選に当選しなかったことを意味するため、次回の大当たり期間のみが確定することとなる。
第3遊技期間に移行する際に第2表示モードを選択した場合には、シングル役又はダブル役に当選した場合にチャンス演出が行われる。つまり、第2表示モードでは、チャンス演出が行われた場合、蓄積カウンタの更新が行われたことが確定する。また、シングル役又はダブル役に当選した場合には、チャンス演出に加えて、当選役と対応する値が点灯カウンタに加算された後に点灯切替処理が行われる。このため、遊技者は、上部ランプ63の点灯態様からシングル役とダブル役のいずれに当選したのかを把握した上で、悦に浸りながら第9再遊技入賞を成立させるべくストップスイッチ42〜44を操作することができる。また、第2表示モードでは、蓄積抽選に当選した場合にも点灯表示処理が行われる。以上の結果、第2表示モードでは、次回の大当たり期間が確定したことを該当ゲームで把握できる遊技性を提供することができる。上部ランプ63が点灯中である場合、上部ランプ63は、点灯カウンタの値が0となった場合に消灯される。点灯カウンタの値の減算は、結末決定処理において、すなわち第4遊技期間が終了するゲームにおいて行われる。上部ランプ63が点灯中である場合には、次回の大当たり期間が確定しているため、遊技者は悦に浸りながら「金」又は「銀」のボールが表示されることを確認できる。上部ランプ63が消灯している場合には、次回の大当たり期間が確定していないため、「×」のボールが表示される可能性が高くなる。しかしながら、点灯表示処理では、蓄積カウンタの更新された値に関わらず点灯カウンタの値に1が加算されるのみである。IV=3の際に当選となった場合、約1%の割合で2以上の値が取得される可能性があり、IV=4の際に当選となった場合、約0.5%の割合で2が取得される可能性があり、IV=5の際に当選となった場合、約10%の割合で2以上の値が取得される可能性があり、IV=6の際に当選となった場合、約50%の割合で3以上の値が取得される可能性がある。このため、解除役と対応する入賞が成立したゲームにおいて上部ランプ63の点灯態様が変化した場合には、上部ランプ63が消灯している状況で最終演出が行われた場合であっても、「×」ではなく「銀」のボールが表示されることを期待することができる。
第3遊技期間に移行する際に第3表示モードを選択した場合には、不揃い役,シングル役,ダブル役のいずれに当選した場合であってもチャンス演出が行われない。また、シングル役又はダブル役に当選した場合には、第9再遊技入賞ではなく第6再遊技入賞を成立させることができる操作順序が報知される。加えて、第6再遊技入賞は、チャンス役に当選した場合のみならず、IV=50〜55の際に当選となった場合にも成立する。このため、第3表示モードでは、停止出目からシングル役やダブル役に当選したことを把握できない。また、第3表示モードでは、蓄積抽選に当選した場合に点灯表示処理が行われない。したがって、第3表示モードでは、最終演出の結末によって蓄積カウンタの更新が行われたか否かを把握することとなる。換言すれば、第3表示モードでは、大当たり期間の最終ゲームで行われる最終演出を楽しむ遊技性を提供することができる。
第4遊技期間における1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、操作順序が報知されないため、約2.69枚となる。1回のゲームを行うために3枚のメダルをベットする必要があるため、第4遊技期間では1ゲーム行う毎にメダルが約0.31枚減少していくこととなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第3遊技期間における表示モードとして、チャンス役に当選したゲームでチャンス演出が行われる第1表示モードと、蓄積カウンタの更新が行われるゲームで上部ランプ63の点灯態様が切り替わる第2表示モードと、チャンス役当選や蓄積カウンタの更新等が該当ゲームで報知されない第3表示モードと、の3つの表示モードを備え、遊技者がいずれの表示モードで第3遊技期間における遊技を行うかを選択できる構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者の趣向に即した遊技性を提供することが可能となる。
第3表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選となった場合、逆押し操作を報知する構成とした。確かに、シングル役又はダブル役に当選となった場合にチャンス演出と操作順序を報知する演出とを共に行わない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、シングル役又はダブル役に当選となったゲームで遊技者が無意識に順押し操作をし、その操作タイミングが各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄を有効ライン上に到達させることが可能なタイミングであった場合、第9再遊技入賞が成立してしまうこととなる。第3表示モードを選択する遊技者は、最終演出の結末がどうなるかを楽しみたい、すなわち大当たり期間では蓄積カウンタの更新が行われたことを把握したくない遊技者であると想定される。このため、第3表示モード下で第9再遊技入賞が成立した場合、遊技者は、次回の大当たり期間が確定するため嬉しい反面、事前に結果を知ってしまったことに対してがっかりする可能性が考えられる。一方、逆押し操作を報知する構成においては、第9再遊技入賞が成立することを確実に回避することができ、上記懸念を好適に解消することができる。
第3表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選となった場合、第9再遊技入賞を成立させることができない操作順序を報知する構成とした。確かに、操作順序を報知する演出を行うのではなく、例えば「「青7」図柄を狙え!」等の「赤7」図柄を有効ライン上に到達させることができない操作タイミングを報知する演出を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が順押し操作を行う可能性があり、第9再遊技入賞の成立する余地が残る。図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する技量の劣った遊技者等が、誤って「赤7」図柄を有効ライン上に到達させることができる操作タイミングでストップスイッチ42〜44を操作してしまう可能性があるからである。一方、第9再遊技入賞を成立させることができない操作順序を報知する構成においては、遊技者の目押し技量に依存しないため、第9再遊技入賞が成立することを確実に回避することが可能となる。
第6再遊技入賞を、シングル役やダブル役に当選となった場合に加えて、IV=50〜55の際に当選となった場合にも成立し得る構成とした。かかる構成とすることにより、第3表示モードにおいて停止出目からシングル役やダブル役に当選となったことが把握されてしまうことを回避することができるとともに、第6再遊技入賞が成立しなかったために最終演出の結末に期待が持てなくなる等の事象が発生することを回避することが可能となる。また、第6再遊技を転落再遊技と共に当選となる構成とし、第3遊技期間では第6再遊技入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成としたため、逆押し操作が報知されるという演出からシングル役やダブル役に当選となったことが把握されてしまうことを回避することができる。さらにいうと、第3遊技期間において報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作しなかった場合には、転落再遊技に当選していれば転落再遊技入賞が成立して大当たり期間が終了し、特殊ベルに当選していれば当該特殊ベル入賞を成立させることができなかった場合に大当たり期間が終了する。このため、逆押し操作を報知した場合に遊技者に逆押し操作を確実に行わせることが可能となり、シングル役又はダブル役に当選したゲームで第9再遊技入賞が成立することを確実に回避することが可能となる。
第3遊技期間では、ベルに当選した場合にベル入賞を成立させることができる操作順序を報知する構成とした。かかる構成とすることにより、操作順序が報知された場合に、ベル入賞ではなく第6再遊技入賞が成立することを期待させながらストップスイッチ42〜44を操作させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
表示制御装置81のRAMに第1フラグを記憶可能な構成とし、第1フラグがセットされているか否かに基づいて最終演出の結末を決定する構成とした。このように、蓄積カウンタと別個に蓄積カウンタの更新を行ったことを示す情報を記憶可能な構成とすることにより、最終演出では、第2遊技期間に移行するか否かに加えて、今回の大当たり期間において蓄積カウンタの値を更新したか否かを報知することができる。また特に、表示モードとして第1表示モードが選択された場合には、最終演出の結末によって今回の大当たり期間における各ゲームの答え合わせを遊技者に行わせることができる。加えて、表示モードとして第3表示モードが選択された場合には、解除役と対応する入賞が成立していないにも関わらず最終演出の結末として「金」のボールが表示された場合、シングル役又はダブル役に当選していたのではないか、入賞の成立しなかったゲームが実は解除役と対応する入賞を取りこぼしたゲームだったのではないか、等の種々の推測を遊技者に行わせることができる。以上の結果、第2遊技期間に移行するか否かに加えて、大当たり期間の遊技結果に関わる情報を最終演出において提供することにより、大当たり期間における各ゲームと、1ゲーム連が発生することと、を密接に関連付けることが可能となり、蓄積カウンタの更新が行われることを期待させながら大当たり期間における各ゲームを行わせることが可能となる。故に、大当たり期間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
蓄積カウンタは、シングル役又はダブル役に当選した場合に加えて、蓄積抽選に当選した場合にも更新が行われる構成とした。役の抽選と異なる蓄積抽選によって蓄積カウンタの更新を行うか否かを決定する構成においては、蓄積カウンタの更新が行われたことを停止出目から把握することが困難となるため、表示モードとして第1表示モード又は第3表示モードが選択された場合には、大当たり期間における各ゲームと、1ゲーム連が発生するか否かと、の関係が希薄化し、大当たり期間における遊技が単調化する可能性が考えられる。しかしながら、大当たり期間における各ゲームと、1ゲーム連が発生することと、を最終演出によって密接に関連付けることにより、大当たり期間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
蓄積抽選を解除役に当選した場合に行う構成とした。かかる構成の場合には、表示モードとして第1表示モード又は第3表示モードが選択された場合、解除役と対応する入賞が成立することにより、蓄積抽選が行われたことを停止出目から把握できるものの、蓄積カウンタの更新が行われたか否かまでは把握できない。このため、大当たり期間における各ゲームと、1ゲーム連が発生するか否かと、の関係が希薄化し、大当たり期間における遊技が単調化する可能性が考えられる。しかしながら、大当たり期間における各ゲームと、1ゲーム連が発生することと、を最終演出によって密接に関連付けることにより、大当たり期間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
蓄積抽選に当選した場合に2以上の値が取得される可能性がある構成とした。かかる構成とすることにより、蓄積抽選に当選したゲームが1回だけであったとしても、1ゲーム連を複数回発生させることが可能となる。この結果、1ゲーム連が何回発生するのかを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、大当たり期間における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。また、かかる構成においては、1ゲーム連が複数回発生した場合に、1ゲーム連の発生要因が一体何であったのかを把握したくなる遊技者がいるものと想定される。発生要因を特定することができた場合には、その後に1ゲーム連が最低何回発生するか等を推測することができるからである。そこで、今回の大当たり期間において蓄積カウンタの値が更新されたか否かを最終演出によって報知する構成とすることにより、最終演出の結末から大当たり期間の遊技結果と1ゲーム連との関連付けを行わせることが可能となるとともに、その後の1ゲーム連の発生有無等を推測させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
第3表示モード等の上部ランプ63を点灯させていない状況で1ゲーム連を発生させる場合には、蓄積数示唆処理を行って蓄積カウンタの値を示唆する構成とした。かかる構成とすることにより、今回の大当たり期間において蓄積カウンタの更新がなされたか否かを最終演出によって報知するとともに、1ゲーム連が何回発生するのかを上部ランプ63の点灯態様によって示唆することが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
表示制御装置81のRAMに点灯カウンタを設け、蓄積カウンタの値ではなく点灯カウンタの値が0となった場合に上部ランプ63を消灯させる構成とした。また、蓄積カウンタには蓄積抽選に当選した場合に2以上の値が加算され得る構成とする一方、点灯カウンタには蓄積カウンタの加算値に関わらず1だけ加算される構成とした。かかる構成とすることにより、上部ランプ63の点灯が終了した場合であっても1ゲーム連が発生する事象を生じさせることが可能となる。この結果、第2表示モードにおける遊技が単調化することを抑制することが可能となる。すなわち、第2表示モードを選択する遊技者は、蓄積カウンタの更新が行われたことを該当ゲームで把握したいと考えて第2表示モードを選択するものと想定される。そして、点灯カウンタの値ではなく蓄積カウンタの値が0となった場合に上部ランプ63の点灯が終了する構成とした場合、遊技者は、上部ランプ63が消灯しないこと、すなわち1ゲーム連が発生し続けることを期待しながら遊技を行うものと想定される。しかしながら、上部ランプ63の点灯はいつか必ず終了するものであるため、上部ランプ63が実際に消灯してしまった場合、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が考えられる。一方、蓄積カウンタの値ではなく点灯カウンタの値が0となった場合に上部ランプ63の点灯が終了する構成においては、上部ランプ63が消灯してしまったとしても1ゲーム連が発生する可能性がある。そして、実際に1ゲーム連が発生した場合、遊技者は、第2表示モード下で上部ランプ63が消灯しているにも関わらず1ゲーム連が発生したことに対して意外感を抱くとともに、遊技意欲を著しく増大させるものと想定される。故に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となるとともに、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
上部ランプ63を点灯させている最中に蓄積カウンタの更新を行った場合には、点灯カウンタの値を1だけ更新するとともに、上部ランプ63の点灯態様を更新後の点灯カウンタの値と対応する点灯態様に切り替える構成とした。かかる構成とすることにより、上部ランプ63の点灯態様を通じて蓄積抽選の当選回数を報知することが可能となる。また、1ゲーム連が発生する場合には、点灯カウンタの値を1だけ減算するとともに、上部ランプ63の点灯態様を減算後の点灯カウンタの値と対応する点灯態様に切り替える構成とした。かかる構成とすることにより、上部ランプ63の点灯態様を通じて1ゲーム連が最低何回発生するかを報知することが可能となる。
第1表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選した場合、第9再遊技入賞が2ラインですれば点灯カウンタの値に1を加算し、第9再遊技入賞が4ラインで成立すれば点灯カウンタの値に2を加算する構成とした。第1表示モードでは、シングル役又はダブル役に当選した場合、チャンス演出が開始される。このため、遊技者は、チャンス演出が行われたゲームで「赤7」図柄を狙って順押し操作することにより、第9再遊技入賞の成立ライン数から1ゲーム連の発生回数を把握することができる。このため、当選役ではなく停止出目と対応する値を点灯カウンタに加算する構成とすることにより、遊技者の趣向に即した遊技性を提供することが可能となる。すなわち、第1表示モードを選択した遊技者は、停止出目から1ゲーム連の発生有無を把握したいものと想定される。仮に停止出目と無関係に蓄積カウンタの更新が行われたことを該当ゲームで把握したいのであれば、第1表示モードではなく第2表示モードを選択するはずだからである。このため、第1表示モードにおいて、停止出目ではなく当選役と対応する値を点灯カウンタに加算する構成とした場合には、チャンス演出が行われたゲームで第9再遊技入賞が成立しなかったにも関わらず上部ランプ63の点灯態様が変化した場合、遊技者が目押しに失敗したことに対してがっかりしてしまう可能性が懸念される。しかしながら、停止出目と対応する値を点灯カウンタに加算する構成とした場合には、上記懸念を解消することができるとともに、上部ランプ63が点灯していない状況において1ゲーム連を発生させることができる。故に、遊技者の趣向に即した遊技性を提供しつつ、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
第4遊技期間では、ベルに当選となった場合、対応するストップスイッチを最初に操作した場合にベル入賞の成立する割合が表示されるベル演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、本スロットマシン10の内部仕様を知っている遊技者と、本スロットマシン10の内部仕様を知らない遊技者と、でベル入賞を成立させることができる割合に差異が生じ、不公平が生じてしまうことを回避することが可能となる。特に、本スロットマシン10では、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止した場合に第5RT状態が終了することに加えて、第4遊技期間においてベル入賞又は第6再遊技入賞を5回成立させる毎に蓄積カウンタに1を加算するため、内部仕様を知っているか否かによって遊技者の獲得できるメダル数に大きな差異が生じてしまうこととなる。そこで、ベル演出においてベル入賞の成立する割合を報知する構成とすることにより、内部仕様を知らない遊技者であっても、いずれのストップスイッチ42〜44を最初に操作すればベル入賞の成立する確率が高いのかを把握した上で実際の操作に臨むことができ、遊技者の知識等によって不公平が生じてしまうことを回避することが可能となる。
第4遊技期間では、ベルに当選となったゲームでベル演出を行い、転落再遊技に当選となった場合に再遊技演出を行う構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者に有益な情報を適切な遊技回で提供することが可能となる。また、ベル又は転落再遊技に当選となったゲームでは大当たり期間が終了し得ることを意味するため、かかるゲームでベル演出又は再遊技演出を行う構成とすることにより、ストップスイッチ42〜44の操作順序を慎重に選択するよう促すことが可能となる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記実施の形態では、3つの表示モードを備える構成としたが、1つ又は2つの表示モードを備える構成としても良いし、4つ以上の表示モードを備える構成としても良い。
(2)上記実施の形態では、第3遊技期間に移行する場合に遊技者が表示モードを選択できる構成としたが、第2遊技期間に移行する場合に遊技者が表示モードを選択できる構成としても良いし、第2遊技期間〜第4遊技期間の任意のゲームにおいて遊技者が表示モードを変更できる構成としても良い。これら構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(3)上記実施の形態では、遊技の進行に関与しない操作を行うことで表示モードを選択可能な構成としたが、遊技の進行に関与する操作を行うことで表示モードを選択可能な構成としても良い。かかる構成としては、開始指令を発生させるためのスタートレバー41の操作によって表示モードを選択させる構成や、第1停止指令の発生タイミングによって表示モードを選択させる構成が代表例として挙げられる。
(4)上記実施の形態では、遊技者が表示モードを選択可能な構成としたが、第1表示モード→第2表示モード→第3表示モードというように第3遊技期間に移行する毎に予め定めた順序で表示モードが変化する構成としても良い。
(5)上記実施の形態では、ストップスイッチ42〜44の操作順序により、転落再遊技入賞の成立を回避できたり、ベルこぼし出目が有効ライン上に停止することを回避できたりする構成としたが、例えば左ストップスイッチ42等の所定のストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって転落再遊技入賞やベルこぼし出目を回避できる構成としても良い。かかる場合には、報知フラグがセットされている場合に操作順序ではなく操作タイミングを報知する構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。また、操作順序と操作タイミングの組合せによって転落再遊技入賞やベルこぼし出目を回避できる構成としても良い。
(6)上記実施の形態では、第3表示モードにおいてシングル役又はダブル役に当選となった場合、逆押し操作を報知する構成としたが、中押し操作を報知する構成としても良いことはいうまでもない。また、「「青7」図柄を狙え!」等の「赤7」図柄を有効ライン上に到達させることができない操作タイミングを報知する構成としても良い。このように、第9再遊技入賞を成立させることができない操作方法を報知する構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。但し、第9再遊技入賞を成立させることができない操作タイミングを報知する構成とした場合には、上述したとおり第9再遊技入賞の成立する余地が残ることとなる。
(7)上記実施の形態では、表示制御装置81のRAMに第1フラグを記憶可能な構成とし、当該第1フラグのセット有無に基づいて最終演出の結末を決定する構成としたが、今回の大当たり期間において蓄積カウンタの更新を行ったことを示す情報を記憶可能な構成とし、前記情報の有無に基づいて最終演出の結末を決定する構成とすれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。例えば、蓄積カウンタとは別に、1の大当たり期間において蓄積カウンタの更新を行った回数をカウントするための更新回数カウンタを設ける。そして、更新回数カウンタの値が0以外の値である場合には、「金」のボールを表示させると決定し、更新回数カウンタの値が0である場合には、「銀」のボールを表示させると決定する。
(8)上記実施の形態では、蓄積カウンタの初期値を0とし、蓄積抽選に当選した場合、蓄積カウンタの値に1,2,3,5のいずれかを加算し、1ゲーム連を発生させる場合に蓄積カウンタの値から1を減算する構成としたが、蓄積カウンタの構成はかかる構成に限定されるものではない。例えば、蓄積カウンタの初期値を32とし、蓄積抽選に当選した場合、蓄積カウンタの値から1,2,3,5のいずれかを減算し、1ゲーム連を発生させる場合に蓄積カウンタの値に1を加算する構成としても良い。或いは、蓄積カウンタの初期値を0とし、蓄積抽選に当選した場合、蓄積カウンタの値に2,4,6,10のいずれかを加算し、1ゲーム連を発生させる場合に蓄積カウンタの値から2を減算する構成としても良い。これら構成とした場合であっても、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。点灯カウンタ,報知回数カウンタ等の他のカウンタについても同様である。
(9)上記実施の形態では、第1フラグがセットされている場合に最終演出の結末として「金」のボールを表示させると決定し、第1フラグがセットされていない場合に最終演出の結末として「銀」のボールを表示させると決定する構成、すなわち、「金」及び「銀」のボールと第1フラグのセット有無とが一義的に対応する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、第1フラグがセットされている場合の2分の1の確率で最終演出の結末として「金」のボールを表示させると決定し、第1フラグがセットされている場合の2分の1の確率と、第1フラグがセットされていない場合と、に最終演出の結末として「銀」のボールを表示させると決定する構成とする。かかる構成とした場合であっても、「金」のボールが表示された場合に今回の大当たり期間において蓄積カウンタの更新が行われたことを意味するため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(10)上記実施の形態では、最終演出を全リール32L,32M,32Rの停止後に開始されるとともに次ゲームが開始された場合に終了する構成、すなわち最終演出を1ゲームで終了する構成としたが、最終演出を複数のゲームにわたって行われる連続演出としても良い。
(11)上記実施の形態では、第1表示モード〜第3表示モードのいずれであっても最終演出を行う構成としたが、最終演出を行わない表示モードを備える構成としても良い。例えば、第2表示モードでは、蓄積カウンタの更新が行われたゲームで上部ランプ63の点灯態様が変化するため、最終演出の結末を見ずとも今回の大当たり期間に蓄積カウンタの更新が行われたか否かを把握できる。故に、第2表示モードでは最終演出以外の演出を行う構成としても良い。
(12)上記実施の形態では、上部ランプ63を点灯させている最中に点灯カウンタの更新を行った場合、上部ランプ63の点灯態様を更新後の点灯カウンタの値と対応するものに変化させる構成としたが、点灯カウンタの更新を行った場合であっても点灯態様を変化させない構成としても良い。例えば、点灯カウンタの値が1以上の値である場合には、その値に関わらず上部ランプ63を白色点灯させる構成とする。但し、かかる構成とする場合には、蓄積カウンタの更新を行ったゲームにおいて所定の報知音を出力し、蓄積カウンタの更新を行ったことを報知することが望ましい。
(13)上記実施の形態では、ベル演出において対応するストップスイッチを最初に操作した場合にベル入賞が成立する割合を表示する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、補助表示部65に「△?,○?,○?」と表示する構成とする。
例えば、補助表示部65の左部に小さなボールを一つ表示し、中央部及び右部に左部よりも大きなボールを一つずつ表示する。
例えば、補助表示部65の左部に白色のボールを一つ表示し、中央部及び右部に青色のボールを一つずつ表示する。
これら構成とした場合であっても、表示態様から対応するストップスイッチを最初に操作した場合にベル入賞が成立する割合を示唆することが可能となる。
また、補助表示部65に表示する構成に限らず、スピーカ64から音声報知する構成としても良いことはいうまでもない。
(14)上記実施の形態では、再遊技演出において「?」と書かれたボールを3つ横並びに表示する構成としたが、かかる構成を変更する。
全リール32L,32M,32Rが回転している状況においては、「33%」と書かれたボールと、「33%」と書かれたボールと、「33%」と書かれたボールと、を横並びに表示する。いずれか1つのリールが停止し、第6再遊技入賞の成立する余地が残っている場合、第1停止指令を発生させたストップスイッチと対応するボールは小さく表示し、残り2つのボールは大きく表示するとともに「50%」と表示する。いずれか1つのリールが停止し、第6再遊技入賞の成立する余地が残っていない場合には、補助表示部65に大きく「残念!」と表示する。
(15)上記実施の形態では、ベルに当選したゲームにおいて操作順序とベル入賞が成立する割合との対応関係を報知したが、かかる構成に限定されるものではなく、前記対応関係を遊技者に事前に報知できる構成であれば良い。したがって、例えば第3遊技期間に移行するゲームにおいて前記対応関係を報知する構成としても良いし、デモ画面において前記対応関係を報知する構成としても良い。
(16)上記実施の形態では、正解カウンタの値が5となった場合に蓄積カウンタの値に1を加算する構成としたが、正解カウンタの値は任意である。また、蓄積カウンタの値に1を加算する際の正解カウンタの値を、第4遊技期間に移行する毎に抽選等で決定する構成としても良い。
(17)正解カウンタの値が4となり、それ以降のゲームにおいてベル又は転落再遊技に当選した場合、ベル入賞又は第6再遊技入賞を成立させれば1ゲーム連が発生することを示唆する演出を行う構成としても良い。例えば、ベル演出及び再遊技演出の際に表示するボールを金色にボールに変化させる。
(18)上記実施の形態では、特殊ベル入賞が成立した場合に正解カウンタの値を更新しない構成としたが、更新する構成としても良いことはいうまでもない。
(19)上記実施の形態では、第3遊技期間の後に第4遊技期間を設定し、1ゲーム連を発生させる場合、第4遊技期間において遊技状態を第5RT状態から通常遊技状態又は第1RT状態に移行させる構成としたが、通常遊技状態及び第1RT状態に移行させない構成としても良い。かかる構成とする場合には、第4遊技期間は不要であり、報知回数カウンタの値が0となるゲームにおいて結末決定処理を行えば良い。当該構成とすることにより、第3遊技期間→第4遊技期間→第2遊技期間→第3遊技期間→第4遊技期間という遊技の流れではなく、第3遊技期間→第3遊技期間というように連続して第3遊技期間を発生させることができる。
(20)上記実施の形態では、通常遊技状態から第5RT状態に移行する場合、第1RT状態〜第4RT状態の4つの遊技状態を介する構成としたが、少なくとも1つの遊技状態を介する構成であれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。このとき、中継する遊技状態を少なくした場合には、報知フラグがセットされてから第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数が多くなり、中継する遊技状態を多くした場合には、報知フラグがセットされてから第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数が少なくなる。
(21)上記実施の形態では、第1遊技期間においてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知しない構成としたが、所定確率でストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としても良い。
(22)上記実施の形態では、当選フラグと、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序と、が一義的に対応する構成としたが、かかる構成を変更する。例えば、ベルに当選となるインデックス値IVを1つのみ設定する。そして、ベルに当選となった場合には、6通りの操作順序から1通りの操作順序を選択する選択抽選を役の抽選とは別に実行する。選択抽選にて選択した操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合には、ベル入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合には、ベル入賞が成立しないよう、停止情報を設定する。
(23)上記実施の形態では、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合に昇格再遊技入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合に転落再遊技入賞が成立する構成、すなわち同一遊技回で昇格再遊技入賞と転落再遊技入賞のいずれもが成立し得る構成としたが、これに代えて又は加えて、1の遊技回で転落再遊技入賞又は昇格再遊技入賞の一方のみが成立し得る構成としても良い。なお、1の遊技回で転落再遊技入賞又は昇格再遊技入賞の一方が成立し得る構成とする場合には、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作されなかった場合に、遊技状態が移行しない再遊技入賞を成立させることが望ましい。
(24)上記実施の形態では、補助表示部65にてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、ストップスイッチ42〜44の操作順序を示唆する構成であれば良い。例えば、スピーカ64から音声を出力して操作順序を報知する構成としても良いし、次に操作するストップスイッチのランプを他のストップスイッチと異なる発光色等で点灯表示することによって操作順序を示唆する構成としても良い。
(25)上記実施の形態では、6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち1通りの操作順序に昇格再遊技入賞を対応付け、他の5通りの操作順序に転落再遊技入賞を対応付ける構成としたが、昇格再遊技入賞を対応付ける数は任意である。したがって、例えば6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち2通りの操作順序に昇格再遊技入賞を対応付け、他の4通りの操作順序に転落再遊技入賞を対応付ける構成としても良いし、6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち4通りの操作順序に昇格再遊技入賞を対応付け、他の2通りの操作順序に転落再遊技入賞を対応付ける構成としても良い。
(26)上記実施の形態では、第1RT状態〜第5RT状態において、各種再遊技の当選確率に差異を設けることによって遊技者の有利度合いを変化させる構成としたが、これに加えて、ベル等の他の役の当選確率に差異を設けて遊技者の有利度合いを変化させる構成としても良い。
(27)上記実施の形態では、所謂ART状態を備えるとともにART状態下で当該ART状態の1ゲーム連を発生させるか否かの判定を行う構成について説明したが、BB状態等の所定の遊技状態下で遊技者に有利なRT状態(例えば1ゲームあたりのメダル払出数の期待値がベット数より大きいRT状態)等の他の遊技状態に移行させるか否かの判定を行う構成としても良い。
(28)上記実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(29)上記実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態を備えないスロットマシンであっても良いし、RB状態やSB状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであっても良い。
(30)上記実施の形態では、メダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことは言うまでもない。
(31)上記実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(32)上記実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして4ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを7ライン有するスロットマシンであってもよい。
(33)上記実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
所定遊技状態(第5RT状態)に移行させる所定遊技状態移行手段(主制御装置101の第5RT開始処理機能S514)と、
前記所定遊技状態下で前記役の抽選結果が第1結果(シングル役当選、ダブル役当選)となった場合、前記循環表示手段の停止結果に関わらず、前記所定遊技状態の終了後に特別特典(1ゲーム連)を付与する特別特典付与手段(表示制御装置81の結末決定処理における報知フラグ設定処理機能S2105)と、
前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記停止操作手段に第1特定操作(「赤7」図柄を有効ライン上に到達させることが可能なタイミングで順押し操作する操作)がなされた場合、第1所定停止出目(第9再遊技入賞)を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第1停止制御手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、
前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記停止操作手段に第2特定操作(逆押し操作)がなされた場合、第2所定停止出目(第6再遊技入賞)を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第2停止制御手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、
演出実行モードとして、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第1所定停止出目が停止し得ることを示唆する第1示唆演出(チャンス演出)を実行する第1演出実行モード(第1表示モード)と、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第1示唆演出を実行しない第2演出実行モード(第3表示モード)と、を少なくとも有し、前記演出実行モードを設定するモード設定手段(表示制御装置81の表示モード設定機能S1203等)と、
前記モード設定手段が前記第2演出実行モードを設定した場合、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第2特定操作を示唆する第2示唆演出(逆押し操作の報知)を実行する実行手段(表示制御装置81の第3表示モード処理における逆押し操作報知機能S1708)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が第1結果となった場合、停止操作手段に第1特定操作を行うと第1所定停止出目が停止し、停止操作手段に第2特定操作を行うと第2所定停止出目が停止する。また、第1演出実行モードが設定されている状況で役の抽選結果が第1結果となった場合には、第1所定停止出目が停止し得ることを示唆する第1示唆演出が実行される一方、第2演出実行モードが設定されている状況で役の抽選結果が第1結果となった場合には、第1示唆演出が実行されない。かかる構成とすることにより、停止出目を通じて役の抽選結果が第1結果となったか否かを把握したい遊技者と、所定遊技状態が終了する遊技回まで役の抽選結果が第1結果となったか否かを把握したくない遊技者と、のそれぞれに対して趣向に即した遊技性を提供することが可能となる。
また、第2演出実行モードが設定されている状況では、役の抽選結果が第1結果となった場合、第2特定操作を示唆する第2示唆演出が実行される。かかる構成とすることにより、所定遊技状態が終了する遊技回まで役の抽選結果が第1結果となったか否かを把握したくない遊技者が、役の抽選結果が第1結果となった遊技回で無意識に第1特定操作を行ってしまい、第1所定停止出目が停止してしまうことを回避することが可能となる。
以上の結果、遊技者の趣向に即した遊技性を提供することが可能となる。
遊技機2.上記遊技機1において、前記第1特定操作及び前記第2特定操作を、前記停止操作手段の操作順序を含む操作とするとともに、前記第1特定操作が含む操作順序と、前記第2特定操作が含む操作順序と、を異ならせたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1特定操作と第2特定操作は停止操作手段の操作順序を含む操作であって、各特定操作が含む操作順序が異なっている。かかる構成とすることにより、第2演出実行モードにおいて第1所定停止出目が停止することを、より確実に回避することが可能となる。例えば、第1特定操作と第2特定操作を、操作順序が等しく操作タイミングのみが異なる構成とした場合、絵柄を狙って停止操作手段を操作する遊技者の技量等によって第1所定停止出目が停止してしまう可能性が生じるからである。
遊技機3.上記遊技機1又は遊技機2において、前記モード設定手段は、遊技者が第1操作(第1表示モードの概要を説明する場面が表示されている状況においてクレジット投入スイッチ56〜58のいずれかを操作すること)を行った場合、前記第1演出実行モードを設定し、遊技者が第2操作(第3表示モードの概要を説明する場面が表示されている状況においてクレジット投入スイッチ56〜58のいずれかを操作すること)を行った場合、前記第2演出実行モードを設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者が第1操作を行った場合に第1演出実行モードが設定され、遊技者が第2操作を行った場合に第2演出実行モードが設定される。かかる構成とすることにより、演出実行モードを遊技者に選択させることが可能となり、遊技者の趣向に即した遊技性を提供することが可能となる。
遊技機4.上記遊技機3において、前記第1操作及び前記第2操作は、遊技の進行に関与しない操作であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1操作及び第2操作が遊技の進行に関与しない操作であるため、遊技者に遊技者自身が望む演出実行モードを選択させることが可能となる。
遊技機5.上記遊技機3又は遊技機4において、前記モード設定手段を、遊技状態が前記所定遊技状態に移行する場合、又は遊技状況が前記所定遊技状態に移行させることが容易な状況(第2遊技期間)である場合に、前記演出実行モードを設定する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技状態が所定遊技状態に移行する場合、又は遊技状況が所定遊技状態に移行させることが容易な状況である場合に、演出実行モードが設定される。かかる構成とすることにより、遊技者に遊技者自身の趣向に即した遊技性で所定遊技状態下における遊技を行わせることが可能となる。
遊技機6.上記遊技機1乃至遊技機5のいずれかにおいて、少なくとも前記モード設定手段が前記第2演出実行モードを設定した場合、前記特別特典が付与されるか否かを示唆する第3示唆演出(最終演出)を、前記所定遊技状態の終了する遊技回において実行する第2実行手段(補助表示部65、表示制御装置81の最終演出開始処理機能S2003及び結末決定処理機能S2016)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも第2演出実行モードが設定された場合には、特別特典が付与されるか否かを示唆する第3示唆演出が、所定遊技状態の終了する遊技回において実行される。かかる構成とすることにより、停止出目ではなく演出を通じて特別特典が付与されるか否かを把握できる遊技性を提供することが可能となる。
遊技機7.上記遊技機1乃至遊技機6のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が第2結果(当選フラグ「50」に当選)であって、前記停止操作手段に前記第2特定操作がなされた場合、前記第2所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第3停止制御手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)を備え、前記実行手段を、前記役の抽選結果が前記第2結果である場合にも前記第2示唆演出を実行可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2所定停止出目は、役の抽選結果が第1結果であって停止操作手段に第2特定操作がなされた場合に加えて、役の抽選結果が第2結果であって停止操作手段に第2特定操作がなされた場合にも停止する。そして、第2示唆演出は、役の抽選結果が第2結果である場合にも実行されることがある。かかる構成とすることにより、第1所定停止出目が停止したことに加えて、第2所定停止出目が停止したことや第2示唆演出が行われたことを以って役の抽選結果が第1結果となったことを把握できる構成となってしまうことを回避できる。また、本構成を遊技機5に関わる構成に適用した場合には、所定遊技状態下で第2所定停止出目が停止する確率を高めることが可能となり、所定遊技状態下で第2所定停止出目が停止しなかったために特別特典付与に対する期待を抱けない状況が発生することを抑制することが可能となる。
遊技機8.上記遊技機1乃至遊技機7のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が第3結果(当選フラグ「16」〜「19」に当選)であって、前記停止操作手段に前記第2特定操作がなされた場合、第3所定停止出目(ベル入賞)を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第4停止制御手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、前記第3所定停止出目が停止した場合、前記特別特典より遊技者の有利度合いが小さい所定特典(9枚のメダル払出)を付与する所定特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211)と、を備え、前記実行手段を、前記役の抽選結果が前記第3結果である場合にも前記第2示唆演出を実行可能な構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作手段に第2特定操作がなされた場合、役の抽選結果が第3結果であれば第2所定停止出目ではなく第3所定停止出目が停止する。また、第2示唆演出は、役の抽選結果が第3結果である場合にも実行されることがあり、第3所定停止出目が停止した場合には、特別特典より遊技者の有利度合いが小さい所定特典が付与される。かかる構成とすることにより、第3所定停止出目ではなく第2所定停止出目が停止することを期待させながら停止操作手段に第2特定操作を行わせることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機9.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
所定遊技状態(第5RT状態)に移行させる所定遊技状態移行手段(主制御装置101の第5RT開始処理機能S514)と、
遊技状態が前記所定遊技状態であることに基づいて、所定値(1,2,3,5)を付与するか否かを決定する決定手段(表示制御装置81の蓄積抽選機能S1101)と、
前記決定手段が前記所定値を付与すると決定した場合、前記所定値を累積記憶可能な所定値記憶手段(表示制御装置81の蓄積カウンタ)と、
前記決定手段が前記所定値を付与すると決定した場合、少なくとも決定情報(第1フラグ)が記憶されていない状況であれば当該決定情報を記憶する決定情報記憶手段(表示制御装置81のRAM)と、
前記所定値記憶手段の値が初期値(0)以外の値である場合、前記所定遊技状態の終了後に特別特典(1ゲーム連)を付与する特別特典付与手段(表示制御装置81の結末決定処理における報知フラグ設定処理機能S2105)と、
前記特別特典付与手段が前記特別特典を付与する場合、前記所定値記憶手段の値を前記初期値に向かう値に変更する変更手段(表示制御装置81の蓄積カウンタ減算処理機能S2103)と、
前記特別特典付与手段が前記特別特典を付与する場合、前記決定情報を消去する消去手段(表示制御装置81の第1フラグクリア処理機能S2107)と、
前記特別特典が付与されることを示唆する補助演出(最終演出)を実行可能な補助演出実行手段(補助表示部65、表示制御装置81の最終演出開始処理機能S2003及び結末決定処理機能S2016)と、
前記所定遊技状態が終了する遊技回において前記決定情報記憶手段に前記決定情報が記憶されているか否かを判定する記憶判定手段(表示制御装置81の結末決定処理における第1フラグ確認処理機能S2106)と、
前記記憶判定手段の判定結果に基づいて、前記補助演出の演出内容を決定する演出内容決定手段(表示制御装置81の結末決定処理における最終表示決定機能S2108,S2109)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技状態では、所定値を付与するか否かが決定されることがある。所定値を付与すると決定された場合には、所定値記憶手段に所定値が累積記憶されるとともに、少なくとも決定情報が記憶されていない状況であれば当該決定情報が決定情報記憶手段に記憶される。所定値記憶手段の値が初期値以外の値である場合には、所定遊技状態の終了後に特別特典が付与される。このとき、所定値記憶手段の値が初期値に向かう値に変更されるとともに、決定情報が消去される。そして、特別特典が付与されることを示唆する補助演出の演出内容は、所定遊技状態が終了する遊技回において決定情報記憶手段に決定情報が記憶されているか否かに基づいて決定されることがある。かかる構成とすることにより、例えば所定遊技状態→特別特典→所定遊技状態→特別特典という事象が発生した場合に、2回目の特別特典が付与されることを示唆する補助演出において、2回目の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたか否かを示唆することが可能となる。この結果、所定遊技状態における各遊技と、特別特典が付与されるか否かと、を密接に関連付けることが可能となり、所定遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
なお、「所定値記憶手段の値を初期値に向かう値に変更する」とは、例えば所定値記憶手段の初期値が0であって、変更する前段階における所定値記憶手段の値が2である場合には、所定値記憶手段の値を1又は0に変更することをいう。
遊技機10.上記遊技機9において、前記演出内容決定手段は、前記所定遊技状態が終了した遊技回において前記決定情報記憶手段に前記決定情報が記憶されている場合に限り、第1補助演出(「金」のボールを表示する最終演出)を実行すると決定し得ることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第1補助演出は、所定遊技状態が終了した遊技回において決定情報記憶手段に決定情報が記憶されている場合に限って実行されることがある。かかる構成とすることにより、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたことを、第1補助演出を通じて報知することが可能となる。
遊技機11.上記遊技機9又は遊技機10において、前記演出内容決定手段は、前記所定遊技状態が終了した遊技回において前記決定情報記憶手段に前記決定情報が記憶されている場合、第1補助演出(「金」のボールを表示する最終演出)を実行すると決定し、前記所定遊技状態が終了した遊技回において前記決定情報記憶手段に前記決定情報が記憶されていない場合、第2補助演出(「銀」のボールを表示する最終演出)を実行すると決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされた場合には、第1補助演出が実行され、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされなかった場合には、第2補助演出が実行される。かかる構成とすることにより、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたか否かを、第1補助演出と第2補助演出のいずれが実行されるかを通じて報知することが可能となる。
遊技機12.上記遊技機9乃至遊技機11のいずれかにおいて、前記決定手段は、前記役の抽選とは異なる抽選によって前記所定値を付与するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選とは異なる抽選によって所定値を付与するか否かが決定される。かかる構成の場合には、所定値を付与するか否かの決定が行われたことを絵柄の停止結果から把握することが困難となるため、所定遊技状態における各遊技と、特別特典が付与されるか否かと、の関係が希薄化し、所定遊技状態における遊技が単調化する可能性が考えられる。しかしながら、所定遊技状態における各遊技と、特別特典が付与されるか否かと、を補助演出によって密接に関連付けることにより、所定遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機13.上記遊技機9乃至遊技機12のいずれかにおいて、前記決定手段は、前記役の抽選結果が特定役当選(解除役当選)である場合、抽選によって前記所定値を付与するか否かを決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定役当選である場合、抽選によって所定値を付与するか否かが決定される。かかる構成の場合には、特定役と対応する絵柄が有効位置に停止することにより、所定値を付与するか否かの決定が行われたことを絵柄の停止結果から把握できるものの、決定手段の決定結果までは把握できない。このため、所定遊技状態における各遊技と、特別特典が付与されるか否かと、の関係が希薄化し、所定遊技状態における遊技が単調化する可能性が考えられる。しかしながら、所定遊技状態が終了した遊技回において決定情報記憶手段に決定情報が記憶されているか否かに基づいて補助演出の演出内容を決定可能な構成においては、例えば所定遊技状態において特定役と対応する絵柄が有効位置に停止した遊技回があった場合、前記遊技回に所定値を付与する決定がなされたか否かを補助演出によって把握することが可能となる。故に、所定遊技状態における各遊技と、特別特典が付与されるか否かと、を補助演出によって密接に関連付けることにより、所定遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機14.上記遊技機9乃至遊技機13のいずれかにおいて、前記特別特典付与手段は、前記特別特典として、前記所定遊技状態に再度移行させる特典、又は前記所定遊技状態に移行し易い第2所定遊技状態(第2遊技期間)に移行させる特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別特典として、所定遊技状態に再度移行させる特典、又は所定遊技状態に移行し易い第2所定遊技状態に移行させる特典が付与される。かかる構成においては、所定遊技状態が連続する事象が発生した場合や、所定遊技状態→第2所定遊技状態→所定遊技状態→第2所定遊技状態という事象が発生した場合等において、いずれの所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたのかを把握したい遊技者がいるものと想定される。そこで、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたことを補助演出によって示唆可能な構成とすることにより、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機15.上記遊技機9乃至遊技機14のいずれかにおいて、前記決定手段が前記所定値を付与するか否かを決定する場合に用いる所定値情報(蓄積抽選テーブル)を記憶する所定値情報記憶手段(表示制御装置81のROM)を備え、前記所定値情報には、前記所定値として0以外の値を複数設定したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、決定手段が所定値を付与すると決定した場合に、所定値記憶手段の値の変化量が変化し得る。かかる構成とすることにより、所定値を付与する決定が1回なされただけであったとしても、特別特典の付与回数を変化させることが可能となる。この結果、特別特典が何回付与されるのかを期待させながら遊技を行わせることが可能となり、所定遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。また、かかる構成においては、例えば所定遊技状態→特別特典→所定遊技状態→特別特典→特別特典という事象が発生した場合に、3回目の特別特典がいずれの所定遊技状態における遊技に基づくものであるかを把握したい遊技者がいるものと想定される。そこで、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたことを補助演出によって示唆可能な構成とすることにより、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機16.上記遊技機9乃至遊技機15のいずれかにおいて、前記補助演出実行手段は、前記所定遊技状態が終了する遊技回に前記補助演出を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技状態が終了する遊技回に補助演出が実行されるため、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機17.上記遊技機9乃至遊技機16のいずれかにおいて、前記所定値記憶手段の値を示唆する記憶数示唆演出(上部ランプ63の点灯演出)を実行可能な記憶数示唆演出実行手段(上部ランプ63、表示制御装置81の蓄積数示唆処理機能S2116)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定値記憶手段の値を示唆する記憶数示唆演出が実行されることがある。かかる構成とすることにより、今回の所定遊技状態において所定値を付与する決定がなされたか否かを補助演出によって示唆するとともに、特別特典が何回付与されるのかを記憶数示唆演出によって示唆することが可能となる。この結果、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
なお、上記遊技機9乃至遊技機17のいずれかの構成を、上記遊技機1乃至遊技機8のいずれかの構成に適用しても良い。かかる構成とした場合であっても、上述した作用効果を奏することが期待できる。
遊技機18.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
所定遊技状態(第5RT状態)に移行させる所定遊技状態移行手段(主制御装置101の第5RT開始処理機能S514)と、
遊技状態が前記所定遊技状態である場合、前記役の抽選と異なる判定に基づいて、0以外の所定値(1,2,3,5)を取得する取得手段(表示制御装置81の蓄積抽選S1101における0以外の値を取得する機能)と、
前記取得手段が前記所定値を取得した場合、当該取得結果を所定値記憶手段(表示制御装置81の蓄積カウンタ)に累積記憶させる累積記憶手段(表示制御装置81の蓄積抽選処理における蓄積カウンタ更新処理機能S1105)と、
第2所定値(点灯カウンタの値)を記憶する第2所定値記憶手段(表示制御装置81の点灯カウンタ)と、
前記取得手段が前記所定値を取得したことに基づいて、前記第2所定値記憶手段の値を更新する更新手段(表示制御装置81の蓄積抽選処理における点灯カウンタ更新処理機能S1109)と、
前記所定値記憶手段の値が初期値(0)以外の値である場合、前記所定遊技状態の終了後に特別特典(1ゲーム連)を付与する特別特典付与手段(表示制御装置81の結末決定処理における報知フラグ設定処理機能S2105)と、
前記特別特典付与手段が前記特別特典を付与する場合、前記所定値記憶手段の値を初期値に向かう値に変更する変更手段(表示制御装置81の蓄積カウンタ減算処理機能S2103)と、
前記特別特典付与手段が前記特別特典を付与する場合、前記第2所定値記憶手段の値を前記第2所定値記憶手段の初期値(0)に向かう値に変更する第2変更手段(表示制御装置81の点灯カウンタ減算処理機能S2111)と、
前記取得手段が前記所定値を取得した遊技回において報知演出(上部ランプ63の点灯演出)を開始可能な報知演出開始手段(上部ランプ63、表示制御装置81の点灯表示処理機能)と、
前記報知演出を実行している場合、前記第2所定値記憶手段の値が初期値に変更された遊技回において前記報知演出を終了させる報知演出終了手段(表示制御装置81の消灯処理機能S2113)と
を備え、
前記変更手段を、前記所定値記憶手段の値の変化量が第1値(1)となるよう前記所定値記憶手段の値を変更する構成とするとともに、前記取得手段を、前記第1値と、前記第1値の2以上の自然数倍の第2値(2,3,5)と、を含む複数の値から1の値を取得可能な構成とし、さらに、前記第2変更手段を、前記第2所定値記憶手段の値の変化量が第3値(1)となるよう前記第2所定値記憶手段の値を変更する構成とするとともに、前記更新手段を、前記取得手段の取得結果に関わらず、前記第2所定値記憶手段の値の変化量が前記第3値となるよう前記第2所定値記憶手段の値を更新することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技状態では、役の抽選と異なる判定に基づいて、0以外の所定値が取得されることがある。所定値が取得された場合には、当該取得結果が所定値記憶手段に累積記憶される。そして、所定値記憶手段の値が初期値以外の値である場合には、所定遊技状態の終了後に特別特典が付与される。特別特典が付与される場合には、所定値記憶手段の値が初期値に向かう値に変更される。ここで、初期値に向かう値に変更する際に所定値記憶手段の値の変化量が第1値となるよう所定値記憶手段の値を変更する構成とするとともに、所定値として、第1値と、第1値の2以上の自然数倍の第2値と、を含む複数の値から1の値が取得され得る構成とすることにより、取得手段が所定値を取得した遊技回が1回だけであったとしても、所定遊技状態の終了後に特別特典が複数回付与される可能性を生じさせることが可能となる。
また、所定値が取得されたことに基づいて、第2所定値記憶手段の値が更新され、当該遊技回において報知演出が開始されることがある。かかる構成とすることにより、所定遊技状態の終了後に特別特典が付与されることを、取得値が取得された遊技回において報知演出を通じて報知することが可能となる。
さらに、報知演出は、所定値記憶手段の値が初期値に変更された遊技回ではなく第2所定値記憶手段の値が初期値に変更された遊技回に終了し、第2所定値記憶手段は、所定値が取得された場合に、所定値の値に関わらず変化量が第3値となるよう値の更新がなされ、特別特典が付与される場合に、変化量が第3値となるよう値の変更がなされる。かかる構成とすることにより、例えば取得手段が第2値を取得した場合等において、報知演出が終了しているにも関わらず特別特典が付与される事象を発生させることが可能となる。
以上の結果、報知演出が終了した状況であっても特別特典が付与される事象を発生させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
なお、「所定値記憶手段の値を初期値に向かう値に変更する」とは、例えば所定値記憶手段の初期値が0であって、変更する前段階における所定値記憶手段の値が2である場合には、所定値記憶手段の値を1又は0に変更することをいう。第2所定値記憶手段についても同様である。
遊技機19.上記遊技機18において、前記報知演出を実行している最中に前記取得手段が前記所定値を取得した場合、前記報知演出を、前記第2所定値記憶手段の値と対応する演出内容に変更する内容変更手段(表示制御装置81の蓄積抽選処理における点灯切替処理機能S1110)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、報知演出が実行されている最中に所定値が取得された場合、報知演出が第2所定値記憶手段の値と対応する演出内容に変更される。かかる構成とすることにより、報知演出の演出内容を通じて所定値の取得回数を報知することが可能となる。
遊技機20.上記遊技機19において、前記報知演出を実行している最中に前記第2変更手段が前記第2所定値記憶手段の値を変更し、前記第2所定値記憶手段の値が初期値とならなかった場合、前記報知演出を、前記第2変更手段が変更した後の前記第2所定値記憶手段の値と対応する演出内容に変更する第2内容変更手段(表示制御装置81の結末決定処理における点灯切替処理機能S2115)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、報知演出が実行されている最中に第2所定値記憶手段の値が変更され、第2所定値記憶手段の値が初期値とならなかった場合、報知演出が、変更後の第2所定値記憶手段の値と対応する演出内容に変更される。かかる構成とすることにより、報知演出の演出内容を通じて特別特典の最小付与回数を報知することが可能となる。
遊技機21.上記遊技機18乃至遊技機20のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が特別役(シングル役、ダブル役)当選である場合、前記停止操作手段に特別操作(「赤7」図柄を有効ライン上に到達させることが可能なタイミングで順押し操作する操作)がなされれば特別停止出目(第9再遊技入賞)を停止させ、前記特別操作がなされなければ前記特別停止出目を停止させないよう前記循環表示手段を停止制御する特別停止制御手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別停止出目が停止したか否かに関わらず前記所定値記憶手段に特別値(1,2)を累積記憶させる第2累積記憶手段(表示制御装置81のシングル役又はダブル役当選時における蓄積カウンタ更新処理機能S1608,S1611等)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別役に当選した場合、特別停止出目が停止したか否かに関わらず所定値記憶手段に特別値が累積記憶される。かかる構成とすることにより、遊技者は、停止操作手段に特別操作を行うことにより、停止出目から特別特典が付与されることを把握することができる。故に、所定遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機22.上記遊技機21において、前記役の抽選結果が前記特別役当選である場合、前記特別停止出目が停止した場合に前記第2所定値記憶手段の値を更新するとともに、前記特別停止出目が停止しなかった場合に前記第2所定値記憶手段の値を更新しない第2更新手段(表示制御装置81の点灯判定処理機能S1209等)と、前記報知演出が実行されていない状況で前記第2更新手段が前記第2所定値記憶手段の値を更新した場合、前記報知演出を開始させる第2報知演出開始手段(表示制御装置81の点灯判定処理における点灯切替処理機能S1806)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別役に当選した場合、所定値記憶手段には特別停止出目が停止したか否かに関わらず特定値が累積記憶される一方、第2所定値記憶手段は特別停止出目が停止した場合に限って更新される。そして、報知演出が実行されていない状況で第2更新手段が第2所定値記憶手段の値を更新した場合、報知演出が開始される。かかる構成とすることにより、特別役に当選するとともに停止操作手段に特別操作がなされなかった場合に、報知演出を実行することなく特別特典を付与することができる。
遊技機23.上記遊技機18乃至遊技機22のいずれかにおいて、前記報知演出を実行している最中に前記所定遊技状態が終了し、前記第2所定値記憶手段の値が初期値とならなかった場合、前記報知演出を継続させる継続手段(表示制御装置81の結末決定処理における点灯切替処理機能S2115)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、報知演出を実行している最中に所定遊技状態が終了し、第2所定値記憶手段の値が初期値とならなかった場合には、報知演出が継続される。かかる構成とすることにより、特別特典を付与している遊技回において、次回の特別特典付与が確定していることを報知することが可能となる。
遊技機24.上記遊技機18乃至遊技機23のいずれかにおいて、前記特別特典付与手段は、前記特別特典として、前記所定遊技状態に再度移行させる特典、又は前記所定遊技状態に移行し易い第2所定遊技状態(第2遊技期間)に移行させる特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特別特典として、所定遊技状態に再度移行させる特典、又は所定遊技状態に移行し易い第2所定遊技状態に移行させる特典が付与される。かかる構成とすることにより、所定遊技状態における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機25.上記遊技機18乃至遊技機24のいずれかにおいて、前記取得手段が前記所定値を取得した遊技回において前記報知演出を実行する報知演出モード(第2表示モード)を含む複数の演出モードと、遊技状態が前記所定遊技状態に移行する場合に遊技者の操作に基づいて前記演出モードを設定する演出モード設定手段(表示制御装置81の表示モード設定機能S1203等)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得手段が所定値を取得した場合に報知演出を実行する報知演出モードを含む複数の演出モードが用意されており、遊技状態が所定遊技状態に移行する場合に遊技者の操作に基づいて演出モードが設定される。かかる構成に上記遊技機18乃至遊技機24のいずれかの構成を適用することにより、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。すなわち、報知演出モードを選択する遊技者は、特別特典が付与されることを所定遊技状態の終了前に把握したいと考えて報知演出モードを選択するものと想定される。そして、所定値記憶手段の値が初期値に変更された場合に報知演出が終了する構成において報知演出が開始された場合、前記遊技者は、特別特典付与によって報知演出が終了しないこと、すなわち特別特典が付与され続けることを期待しながら遊技を行うものと想定される。しかしながら、報知演出はいつか必ず終了するものであるため、報知演出が実際に終了してしまった場合、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう可能性が考えられる。一方、所定値記憶手段の値が初期値に変更された場合ではなく第2所定値記憶手段の値が初期値に変更された場合に報知演出が終了する構成においては、報知演出が終了してしまったとしても特別特典が付与される可能性がある。そして、実際に特別特典が付与された場合、遊技者は、報知演出が終了しているにも関わらず特別特典が付与されたことに対して意外感を抱くとともに、遊技意欲を著しく増大させるものと想定される。故に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となるとともに、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
なお、上記遊技機18乃至遊技機25のいずれかの構成を、上記遊技機1乃至遊技機17のいずれかの構成に適用しても良い。かかる構成とした場合であっても、上述した作用効果を奏することが期待できる。
遊技機26.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記役の抽選結果が所定結果(IV=8〜19の際に当選)である場合、所定入賞(ベル入賞)を成立させることができる前記停止操作手段の入賞操作方法として、複数の操作方法のうち所定数(2)の操作方法を設定する操作方法設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及び停止情報第2設定処理機能S411)と、
前記操作方法設定手段が前記入賞操作方法を設定した場合、前記入賞操作方法で前記停止操作手段が操作されれば前記所定入賞が成立し、前記入賞操作方法で前記停止操作手段が操作されなければ前記所定入賞が成立しないよう、前記絵柄の循環表示を停止させる循環停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S409)と
を備え、
前記操作方法設定手段を、前記各操作方法のうち所定操作方法(左ストップスイッチ42を最初に操作する操作方法)を前記入賞操作方法として設定する割合が、他の操作方法(中ストップスイッチ43を最初に操作する操作方法、右ストップスイッチ44を最初に操作する操作方法)を前記入賞操作方法として設定する割合と異なる構成とし、
前記各操作方法が前記入賞操作方法として設定される割合を示唆する割合示唆演出(ベル演出)を実行可能な割合示唆演出実行手段(補助表示部65、表示制御装置81のベル演出開始処理機能S1902)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各操作方法が入賞操作方法として設定される割合を示唆する割合示唆演出を実行可能な構成としたため、遊技者は、各操作方法の入賞操作方法として設定される割合が等しくないことを踏まえた上で操作方法を選択することができる。
故に、遊技者に不公平が生じることを回避することが可能となる。
遊技機27.上記遊技機26において、前記役の抽選に用いられるとともに前記所定結果が複数生じるよう設定された抽選情報(第5RT状態用抽選テーブル)を記憶する抽選情報記憶手段(主制御装置101のROM105)を備え、前記操作方法設定手段を、前記役の抽選結果が前記所定結果のいずれかとなった場合、前記役の抽選結果と対応する操作方法を前記入賞操作方法として設定する構成とし、前記抽選情報には、前記所定操作方法と対応する第1所定結果(IV=8〜11)の当選確率が他の所定結果(IV=12〜19)の当選確率と異なるよう、各所定結果の当選確率を設定したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が所定結果のいずれかとなった場合に対応する入賞操作方法を設定する構成としたため、処理構成の簡素化を図ることが可能となる。
遊技機28.上記遊技機26又は遊技機27において、所定遊技状態(第5RT状態)に移行させる所定遊技状態移行手段(主制御装置101の第5RT開始処理機能S514)と、前記所定遊技状態において前記役の抽選結果が前記所定結果となった場合、所定の終了条件(報知回数カウンタの値が0)が成立するまで前記入賞操作方法を示唆する入賞操作示唆手段(補助表示部65、表示制御装置81の操作順序報知処理機能S1004)と、前記所定遊技状態において前記役の抽選結果が前記所定結果となるとともに前記入賞操作方法で前記停止操作手段が操作されなかった場合、前記所定遊技状態を終了させる終了手段(主制御装置101の第1RT開始処理機能S503)とを備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が所定結果となった遊技回で停止操作手段を入賞操作方法で操作しなかった場合、所定遊技状態が終了する。かかる構成においては、各操作方法が入賞操作方法として設定される割合を知っているか否かによって所定遊技状態の終了時期が変化することとなり、遊技者に不公平が生じ得る。しかしながら、各操作方法が入賞操作方法として設定される割合を示唆する割合示唆演出を実行可能な構成としたため、遊技者に不公平が生じることを回避することが可能となる。
遊技機29.上記遊技機28において、前記割合示唆演出実行手段は、前記所定遊技状態において前記所定の終了条件が成立した後の遊技回において前記役の抽選結果が前記所定結果となった場合、前記割合示唆演出を実行することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、所定遊技状態において所定の終了条件が成立した後の遊技回において役の抽選結果が所定結果となった場合に割合示唆演出が実行される。かかる構成とすることにより、遊技者に有益な情報を適切な遊技回で提供することが可能となるとともに、停止操作手段の操作方法を慎重に選択するよう促すことが可能となる。
遊技機30.上記遊技機26乃至遊技機29のいずれかにおいて、前記割合示唆演出実行手段は、前記割合示唆演出として、前記各操作方法が前記入賞操作方法として設定される割合を表示することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、割合示唆演出では各操作方法が入賞操作方法として設定される割合が表示されるため、いずれの操作方法で停止操作手段を操作すれば所定入賞の成立する可能性が高いのかを遊技者に容易に把握させることが可能となる。
遊技機31.上記遊技機26乃至遊技機30のいずれかにおいて、前記割合示唆演出が実行されている遊技回において前記所定入賞が成立したか否かを判定する判定手段(表示制御装置81の移行中入賞処理におけるベル入賞成立判定機能S2004)と、前記判定手段が前記所定入賞が成立したと判定した場合に当該結果を記憶する記憶手段(表示制御装置81の正解カウンタ)と、前記記憶手段の記憶結果が所定記憶結果(カウンタ値が5)となった場合に特別特典(1ゲーム連)を付与する付与手段(表示制御装置81の結末決定処理における報知フラグ設定処理機能S2105)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、割合示唆演出が実行されている遊技回において所定入賞を成立させることができた場合、当該結果が記憶手段に記憶される。そして、記憶手段の記憶結果が所定結果となった場合には、特別特典が付与される。かかる構成とすることにより、停止操作手段の操作方法を慎重に選択するよう促すことが可能となる。
遊技機32.上記遊技機31において、前記記憶手段の記憶結果が前記所定記憶結果となり得る遊技回において前記特別特典が付与されることを示唆する特典示唆演出を実行する特典示唆演出実行手段を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、記憶手段の記憶結果が所定記憶結果となり得る遊技回において特別特典が付与されることを示唆する特典示唆演出が実行されるため、特別特典付与に対する期待を抱かせつつ停止操作手段の操作方法を選択させることが可能となる。
なお、上記遊技機26乃至遊技機32のいずれかの構成を、上記遊技機1乃至遊技機25のいずれかの構成に適用しても良い。かかる構成とした場合であっても、上述した作用効果を奏することが期待できる。
10…スロットマシン、32…リール、41…スタートレバー、42〜44…ストップスイッチ、56…第1クレジット投入スイッチ、57…第2クレジット投入スイッチ、58…第3クレジット投入スイッチ、63…上部ランプ、64…スピーカ、65…補助表示部、81…表示制御装置、101…主制御装置、102…CPU。

Claims (2)

  1. 複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、
    前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、
    役の抽選を行う抽選手段と、
    前記循環表示手段における循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
    前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置に所定の組合せを形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に入賞特典を付与する入賞特典付与手段と
    を備えた遊技機において、
    所定遊技状態に移行させる所定遊技状態移行手段と、
    前記所定遊技状態下で前記役の抽選結果が第1結果となった場合に特別特典を付与し得る特別特典付与手段と、
    前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記複数の停止操作手段に所定操作順序で所定のタイミングで操作される第1特定操作がなされた場合、特定の絵柄組合せを形成する第1所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第1停止制御手段と、
    前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記複数の停止操作手段に前記所定操作順序と異なる操作順序の第2特定操作がなされた場合、前記第1所定停止出目と異なる第2所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第2停止制御手段と、
    前記役の抽選結果が前記第1結果であって、前記複数の停止操作手段に前記所定操作順序で前記所定のタイミングとは異なるタイミングで操作される第3特定操作がなされた場合、前記特定の絵柄組合せとは異なる絵柄組合せを形成する第3所定停止出目を停止させるべく前記循環表示手段を停止制御する第3停止制御手段と、
    演出実行モードとして、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第1所定停止出目が停止し得ることを示唆する第1示唆演出を実行する第1演出実行モードと、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第1示唆演出を実行しない第2演出実行モードと、を少なくとも有し、前記演出実行モードを設定するモード設定手段と、
    前記モード設定手段が前記第2演出実行モードを設定した場合、前記役の抽選結果が前記第1結果である場合に前記第2特定操作を示唆する第2示唆演出を実行する実行手段と
    を備え、
    前記各演出実行モードは、複数回の遊技にわたって実行可能な構成であり、
    前記入賞特典付与手段は、前記第3停止制御手段によって前記第3所定停止出目が停止した場合に前記第1所定停止出目が停止した場合と同じ入賞特典を付与することを特徴とする遊技機。
  2. 前記第2所定停止出目と前記第3所定停止出目は同じ絵柄組合せであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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