JP6036042B2 - コークス炉炭化室のコークス詰まり除去装置 - Google Patents
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Description
このようなコークス炉の操業において、ガイド車8側の炭化室2で乾留されたコークスが詰まってしまい、押出し機7による押し出し作業が困難となる場合がある。
このようなコークスの押し詰りが発生した場合、従来は、オペレータが、ガイド車8側の炭化室2の窯口のコークスを、長尺の鉄棒を用いて突き崩し、コークス塊を窯口前のプラットフォーム10上に排出するという、人力による炭化室のコークス詰まり除去作業を行っていた。
そこで、コークス除去作業の機械化を図ったものとして、例えば、特許文献1及び特許文献2の装置がある。
特許文献1の装置は、プラットフォームに設けた走行台車専用の軌道と、この軌道上を走行する走行台車と、走行台車に設けたガイドポストに沿って昇降する昇降枠と、この昇降枠に設けたガイドフレームに沿って炭化室2の窯口に前後進可能なエアブレーカーと、このエアブレーカーに装着されている窯口コークス突き崩し用ロッド状タガネとを備えたコークス排出装置である。
特許文献1の装置は、走行台車を走行してコークスの突き崩しを行う炭化室2の窯口に横付けし、その窯口に昇降枠を対面配置し、昇降枠を昇降し、且つエアブレーカーを前進させることで、窯口のコークス塊にエアブレーカーを突き当て、エヤブレーカーのエアーハンマを作動し、その前後方向の振動運動を、ロッド状タガネを介してコークス塊に与えることで、窯口コークスの突き崩し動作を行う。
また、特許文献1の装置は、炭化室2の窯口に向けて配置したエアブレーカーの向きを微調整する機構を備えておらず、ロッド状タガネの強振動が炭化室2の壁部(レンガ)を損傷するおそれがある。
また、特許文献2の装置にしても、旋回体を搭載している走行台車に向けてコークスが崩れてくるおそれがあり、装置保全の面で問題がある。
図1は、本発明に係るコークス詰まり除去装置12を示した側面図であり、図2は、コークス詰まり除去装置12を平面視で示した図である。
本実施形態のコークス詰まり除去装置12は、自走車両13と、自走車両13の前方先端に設けたアーム水平旋回部14と、アーム水平旋回部14に下端部が連結している多関節アーム15と、多関節アーム15の先端に設けた鍬アーム16と、を備えた装置である。
アーム水平旋回部14は、自走車両13の車両前方部に垂直軸20を介して回動自在に連結されている旋回台21と、この旋回台21及び前記車両前方部の間に連結され、油圧駆動により旋回台21を垂直軸20回り(図2のR1方向)に回動させる油圧アクチュエータ22とを備えている。
多関節アーム15は、第1アーム23、第2アーム24、第3アーム25及び第4アーム26を備えている。
第2アーム24は垂直軸29,30を介して第1アーム23及び第3アーム25に連結されているとともに、油圧駆動により第2アーム24を垂直軸29回り(図2のR3方向)に回動させる油圧アクチュエータ31を備えている。
第3アーム25は水平軸32を介して第4アーム26に連結されているとともに、油圧駆動により第4アーム26を水平軸32回り(図1のR4方向)に回動させる油圧アクチュエータ33を備えている。そして、第4アーム26の先端に鍬アーム16が設けられている。
ここで、本発明の掘削部が、鍬アーム16のフォーク16aに相当し、本発明の多関節アームに備えられており、鍬アームに対して所定の炭化室の幅方向に移動させる機構は、圧駆動により第2アーム24を垂直軸29回りに回動させる油圧アクチュエータ31に相当している。
先ず、コークス詰まり除去装置12をガイド車側のプラットフォーム10上に配置する。
次いで、所定の炭化室2の窯口の前方にアーム水平旋回部14が位置するように自走車両13を走行させる。この際、オペレータが乗り込んでいる運転席17は、所定の炭化室2の窯口に対して離れた位置となる。
この旋回台21の水平回転とともに、多関節アーム15全体が、所定の炭化室2の窯口に対向して配置され、先端に配置した鍬アーム16を炭化室2の窯口内部に向けて移動可能とする。
次いで、図7に示すように、油圧アクチュエータ28の縮小動作を行うことで第1アーム23の仰角を小さくしていき、鍬アーム16の先端のフォーク16aを炭化室2の窯口内部のコークス塊Gに突き刺しながら掻き出していき、コークス塊Gを崩していく。
ここで、図8に示すように、多関節アーム15の油圧アクチュエータ31を駆動して第2アーム24を水平旋回(図2で示したR3方向に回動)させることで、炭化室2の幅方向に対する鍬アーム16の位置調整を容易行うことができる。
本実施形態のコークス詰まり除去装置12は、コークス詰まりが発生している所定の炭化室の窯口からコークスを除去する際に、アーム水平旋回部14が所定の炭化室の窯口に対向するように自走車両13を停止させるので、運転席17は窯口から離れた位置となる。したがって、運転席17に乗車しているオペレータは、窯口近くに存在する赤熱コークスから輻射熱を浴びないので、オペレータの安全を確保することができる。
さらに、図8で示したように、多関節アーム15の油圧アクチュエータ31を駆動して第2アーム24を水平旋回させることで、鍬アーム16の先端のビット34が炭化室2の壁部(レンガ)を損傷しないように、炭化室2の幅方向の鍬アーム16の位置調整を容易に行うことができる。
Claims (2)
- コークス炉の所定の炭化室の窯口近くで詰まったコークスを除去する装置であって、
前記コークス炉の炉幅方向に沿って設けたプラットフォーム上を走行する自走車両と、
前記自走車両の前後方向の先端に搭載したアーム水平旋回部と、
複数のアームが関節部を介して回動自在に連結しており、前記アーム水平旋回部に下端のアームが連結している多関節アームと、
この多関節アームの先端に装着された鍬アームと、を備え、
前記アーム水平旋回部は、前記自走車両の車幅方向を向くように旋回することで、前記多関節アーム及び前記鍬アームを所定の炭化室の窯口に対向させ、
前記多関節アームは、前記複数のアームが前記関節回りに回動する動作を繰り返すことで、前記鍬アームの掘削部を前記窯口近くの塊状のコークスに突き当てて掻き出す動作を行い、前記コークスを崩していくとともに、
前記多関節アームは、前記鍬アームに対して前記所定の炭化室の幅方向に移動させる機構を有していることを特徴とするコークス炉炭化室のコークス詰まり除去装置。 - 前記自走車両の走行と、前記アーム水平旋回部及び前記多関節アームの駆動は、所定の炭化室の窯口から離れた位置で遠隔操作により行われていることを特徴とする請求項1記載のコークス炉炭化室のコークス詰まり除去装置。
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