JP6035284B2 - 非接触電力伝送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁界結合される受電装置に対して磁界共鳴方式により非接触で電力を伝送する非接触電力伝送装置に係り、特に受電装置が磁界結合された際に形成される電気回路の状態を判定して受電装置への電力伝送に関する制御を行う非接触電力伝送装置に関する。
従来、磁界共鳴方式により非接触電力伝送装置(以下、「送電装置」という。)から受電装置に電力を伝送する非接触電力伝送システムにおいては、送電装置の送電可能な位置に受電装置が配置されたことを検出し、当該受電装置への送電を自動的に行う技術が提案されている。
例えば、特表2012−531176号公報には、送電装置の上面に受電装置を載置し、電気的に非接触で送電装置から受電装置に電力を供給する構成において、送電装置内に複数対の電極を設け、各対の電極間のキャパシタンスの変化に基づいて送電装置の上面に受電装置が載置されたことを検出する技術が記載されている。
また、特許第5114371号公報には、車輌に搭載された二次電池に対して非接触で充電を行うシステムにおいて、送電装置に距離センサを設け、その距離センサで送電装置から送電可能な範囲内に給電対象の車輌が配置されたことを検出する技術が記載されている。
特表2012−531176号公報 特許第5114371号公報
磁界共鳴方式による非接触電力伝送システムでは、送電装置に受電装置が磁界結合された際に形成される電気回路の状態が送電装置に設けられた送電用コイルと受電装置内に設けられた受電用コイルの磁界結合状態(結合係数k)によって大きく変化する。特に、送電装置から受電装置に伝送される高周波電力の伝送効率は、送電装置の送電用コイルと受電装置の受電用コイルの磁界結合状態に大きく影響を受ける。
従って、送電装置の送電用コイルと受電装置の受電用コイルとの間の距離が送電装置の送電可能な範囲内であっても、両コイルの磁界結合状態が良好でない場合は適切な伝送効率で高周波電力を伝送することができず、高周波電力のロスや不要放射による周辺機器への悪影響などの問題が生じる。
従来の電極や距離センサを用いて受電装置が給電位置に配置されたことを検出する方法は、送電装置の送電可能な範囲内に受電装置が配置されたことを検出するだけで、送電装置と受電装置との磁界結合状態を考慮して受電装置の配置状態を検出するものではない。特に、磁界共鳴方式により車輌の受電装置に非接触で電力を伝送する場合は、車輌の停止位置により送電装置の送電用コイルと受電装置の受電用コイルの磁界結合状態が変化するので、車輌の停止位置が送電装置の送電可能な範囲内であっても磁界結合状態が適切でなければ、送電装置から受電装置に効率良く電力を伝送することができない。
また、従来の電極や距離センサを用いる方法は、部品点数の増加やコスト高に繋がり、小型化、低コスト化の要請を考慮すると、送電装置の送電可能な範囲内に受電装置が配置されたことを検出するだけのために電極や距離センサ等の部品を設けることは望ましくない。
非接触電力伝送システムでは、送電装置に磁界結合された受電装置の有無を物理的に検出するだけでは電力伝送回路として適切な回路になっているか否かまでは分からないので、送電装置に受電装置が磁界結合された際に形成される電気回路の状態をインピーダンス等の電気的なパラメータによって検出し、その検出結果に基づいて、送電装置の電力伝送に関する制御(例えば、所定の伝送効率で給電可能な受電装置の検出や受電装置に給電するか否かの制御など)を行う方が望ましい。また、この方法は、受電装置を物理的に検出するための部品を別途必要としない点でも好ましいが、従来、そのような制御方法は提案されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、磁界共鳴方式の非接触電力伝送装置において、受電装置が磁界結合された際に形成される電気回路の状態を検出し、その検出結果に基づいて受電装置への電力伝送に関する制御を好適に行うことができる非接触電力伝送装置を提供することを目的とする。
本発明に係る非接触電力伝送装置は、交流電力を発生する電力発生手段と、前記交流電力の周波数で共振する第1の共振器を有し、その第1の共振器を受電装置の前記周波数で共振する第2の共振器と磁界結合させて前記交流電力を前記受電装置に伝送する電力伝送手段と、前記第1の共振器の入力端から前記受電装置側を見たインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、を備えた非接触電力伝送装置であって、前記第1の共振器と前記第2の共振器との結合係数および伝送効率を含むパラメータと前記インピーダンスとの関係を示す情報を記憶する記憶手段と、前記電力発生手段から交流電力を発生させて前記インピーダンス検出手段で前記インピーダンスを検出し、その検出値に対応する前記パラメータに基づいて、前記第1の共振器と前記第2の共振器との間の磁界結合状態の良否を判定すると共に、前記電力伝送手段が所定の伝送効率以上で前記交流電力を伝送することができる前記受電装置が存在するか否かを判定する判定手段と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記パラメータには、前記第1の共振器と前記第2の共振器との間の距離がさらに含まれている(請求項2)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記判定手段は、前記インピーダンス検出手段で検出されたインピーダンスを、前記第1の共振器から前記受電装置への前記交流電力の伝送効率が前記伝送効率以上となる前記インピーダンスの範囲と比較し、当該インピーダンスが前記インピーダンスの範囲に含まれる場合に前記所定の伝送効率以上で前記交流電力を伝送することができる前記受電装置が存在すると判定する(請求項3)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記第1の共振器及び前記第2の共振器は、等価的にインダクタとキャパシタを直列接続した直列共振回路で構成される(請求項4)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記受電装置は、前記第2の共振器の後段に、当該前記第2の共振器の出力端から後段側を見たインピーダンスが抵抗値と見做すことができる回路構成を有する(請求項5)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記第2の共振器の後段に接続される回路構成は、抵抗値のインピーダンスを有する負荷回路若しくは、複素インピーダンスを有する負荷に当該複素インピーダンスを抵抗値にインピーダンス変換するインピーダンス変換回路を接続した回路で構成される(請求項6)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記インピーダンス検出手段は、前記第1の共振器の入力端に設けられ、当該入力端における交流電圧、交流電流及び当該交流電圧と当該交流電流の位相差を検出する検出手段と、前記検出手段で検出された前記交流電圧、前記交流電流及び前記位相差を用いて所定の演算により前記インピーダンスを算出するインピーダンス算出手段と、を含む(請求項7)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記判定手段により前記受電装置が存在しないと判定された場合は前記受電装置への前記交流電力の伝送処理を行わず、前記判定手段により前記受電装置が存在すると判定された場合に前記受電装置への前記交流電力の伝送処理を行う電力伝送制御手段を更に備える(請求項8)。
好ましい実施形態によれば、上記の非接触電力伝送装置において、前記電力発生手段と前記電力伝送手段との間に、前記電力発生手段の出力端から前記受電装置側を見た第2のインピーダンスを所定のインピーダンス整合範囲のインピーダンスに変換するインピーダンス整合手段と、前記判定手段により前記受電装置が存在しないと判定された場合は前記インピーダンス整合手段による前記第2のインピーダンスのインピーダンス整合処理を行わず、前記判定手段により前記受電装置が存在すると判定された場合に前記インピーダンス整合手段による前記第2のインピーダンスのインピーダンス整合処理を行うインピーダンス整合制御手段と、を更に備える(請求項9)。
本発明に係る非接触電力伝送装置によれば、非接触電力伝送装置の第1の共振器と受電装置の第2の共振器の磁界結合に関するパラメータと、第1の共振器の入力端から受電装置側を見たインピーダンス(以下、「負荷側インピーダンス」という。)との関係を示す情報を予め取得して記憶手段に記憶しておき、所定の周期で負荷側インピーダンスを検出し、記憶手段に記憶されたその検出値に対応する磁界結合に関するパラメータに基づいて、電力伝送手段が所定値以上の伝送効率で交流電力を送電することができる受電装置が存在するか否かを判定するので、従来のように専用のセンサ等を設けることなく、効率良く交流電力を伝送することができる受電装置を検出することができる。また、専用のセンサ等を必要としないので、非接触電力伝送装置の部品点数の増加やコスト増を低減することができる。
そして、受電装置が存在すると判定された場合に当該受電装置への交流電力の伝送を行う制御をすれば、所定値以上の伝送効率で交流電力が受電装置に伝送されるので、伝送効率が低い状態で交流電力を受電装置に伝送した場合の伝送ロスを低減することができる。また、第1の共振器から放射された交流電力が周辺の機器の悪影響を与えるという安全面での問題も低減することができる。
本発明に係る非接触電力伝送システムの構成を示す図である。 非接触電力伝送システムの送電部から負荷側の部分の等価回路を示す図である。 結合係数の変化とスミスチャート上での負荷側インピーダンスの変化の関係を示した図である。 送電部のコイルと受電部のコイルとの間の距離と結合係数の関係を説明するための図である。 制御部が行う受電装置検出フェーズと電力伝送フェーズの処理手順を示すフローチャートである。 本発明に係る非接触電力伝送システムの他の構成を示す図である。
図1は、本発明に係る非接触電力伝送装置が適用された非接触電力伝送システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す非接触電力伝送システム1は、磁界共鳴方式により非接触電力伝送装置2(以下、「送電装置2」という。)から受電装置3に数MHz〜数百MHzの高周波電力を電気的に非接触で伝送するシステムである。送電装置2は、電源部21、RF検出器22、送電部23及び制御部24を備え、受電装置3は、受電部31と負荷32とを備える。
電源部21は、所定の周波数(数MHz〜数百MHzの高周波)の高周波電力を発生する高周波電源で構成される。高周波電源は、高周波信号(電圧信号)を発生する高周波信号発生回路と、高周波信号発生回路で発生した高周波信号を増幅するパワーアンプと、このパワーアンプに直流の電源電圧を供給するDC−DCコンバータと、パワーアンプから出力される高周波信号の高周波成分を除去するローパスフィルタと、パワーアンプから出力される高周波電力の電力量を制御する電力制御部とを含む。
パワーアンプは、例えば、D級アンプやE級アンプで構成することができ、高周波信号発生回路から入力される高周波信号によってスイッチング素子をオン・オフ駆動することにより、高周波信号と同一の周期を有し、DC−DCコンバータから入力される直流電圧に依存した振幅の高周波信号を生成する。この高周波信号はローパスフィルタで高周波成分が除去されることにより正弦波の高周波信号に整形されて出力される。
電力制御部は、制御部24から入力される出力制御信号に基づいてDC−DCコンバータから出力される直流電圧の振幅を制御し、これによりパワーアンプから出力される高周波信号の増幅量(すなわち、高周波電力の電力量)を制御する。
RF検出器22は、送電部23の入力端Bにおける高周波(RF)電圧v、高周波(RF)電流i及び位相差θ(RF電圧vとRF電流iの位相差)を検出する。RF検出器22は、入力端Bから受電装置3側(負荷側)を見たインピーダンスZB(以下、「負荷側インピーダンスZB」という。)を検出するために設けられている。RF検出器22は、RF電圧vを検出するRF電圧センサと、RF電流iを検出するRF電流センサと、RF電圧センサで検出されたRF電圧vとRF電流センサで検出されたRF電流iを用いて位相差θを検出する位相差検出器と、検出したRF電圧v、RF電流i及び位相差θをディジタル信号に変換するA/Dコンバータを含むデバイスである。RF検出器22の検出データは、制御部24に入力される。
送電部23は、電源部21から出力される高周波電力を受電装置3の受電部31に無線で伝送する。送電部23は、例えば、複数ターンのソレノイドコイルからなるインダクタ231(以下、「送電用コイル231」と表現する場合がある。)とそのインダクタ231に直列に接続されたキャパシタ232との直列共振回路で構成される。送電部23は、直列共振回路の直列共振周波数fo(=1/[2π・√(L・C)])(L:インダクタ231の自己インダクタンス、C:キャパシタ232のキャパシタンス)が電源部21から出力される高周波電力の周波数fg(以下、「電源周波数fg」という。)[MHz]に調整されている。
制御部24は、ROM、RAM、CPUなどを備えるマイクロコンピュータやFPGA(field-programmable gate array)などで構成される。
制御部24は、電源部21に対してDC−DCコンバータの出力電圧を制御する出力制御信号を出力し、電源部21から出力される高周波電力を制御する。また、制御部24は、RF検出器222から入力されるRF電圧v、RF電流i及び位相差θを用いて負荷側インピーダンスZBを算出する。具体的には、ZB=RB+j・VB、RF電圧vの振幅をV、RF電流iの振幅をIとすると、制御部24は、
B=(V/I)・cos(θ) …(1)
B=(V/I)・sin(θ) …(2)
の演算式により、負荷側インピーダンスZBを算出する。
そして、制御部24は、算出した負荷側インピーダンスZBに基づいて、送電装置2の受電装置3への高周波電力の伝送に関する制御を行う。負荷側インピーダンスZBは、後述するように、送電装置2に受電装置3が磁界結合された際に形成される非接触電力伝送システム1の電気回路の状態を判定することができる電気パラメータの一つである。また、高周波電力の伝送に関する制御は、送電装置2に対する受電装置3の磁界結合状態の良否を判定する制御や、送電装置2に対する受電装置3の配置位置を推定する制御や、送電装置2から受電装置3に高周波電力を供給するか否かの制御などである。
従って、制御部24は、負荷側インピーダンスZBを用いて非接触電力伝送システム1の電気回路の状態を判定し、その判定結果に基づいて受電装置3への高周波電力の伝送に関する各種の制御を行う。この制御機能は、本発明の特徴的な構成であるので、その原理及び内容の詳細は後述する。
受電部31は、送電装置2の送電部23との間で磁界結合をして当該送電部23から高周波電力を受電する。受電部31は、送電部23と同一の構成を有し、複数ターンのソレノイドコイルからなるインダクタ311(以下、「受電用コイル311」と表現する場合がある。)とそのインダクタ311に直列に接続されたキャパシタ312との直列共振回路で構成される。受電部31も、直列共振回路の直列共振周波数fo(=1/[2π・√(L・C)])(L:インダクタ311の自己インダクタンス、C:キャパシタ312のキャパシタンス)が電源周波数fg[MHz]に調整されている。
負荷32は、受電部31が受電した高周波電力を消費する回路ブロックである。例えば、受電装置3が携帯端末装置に内蔵されている場合、負荷32は、受電部31が受電した高周波電力を駆動電源として所定の処理を行う処理ブロックである。
次に、負荷側インピーダンスZBを用いて送電装置2の受電装置3への高周波電力の伝送に関する各種の制御を行う方法について説明する。
受電部31の出力端Cから負荷32側を見たインピーダンスZL=RL+j・XLがZL≒RLと扱える程リアクタンス成分XLが抵抗成分RLに対して十分に小さい状態になっているとする。このような状態は、負荷32が抵抗負荷の場合や負荷32の前段にインピーダンス変換器を設けて負荷32の複素インピーダンスを抵抗値にインピーダンス変換する構成にした場合に実現される。
送電部23のインダクタ231と受電部31のインダクタ311が相互インダクタンスM[H]で結合されている場合、送電部23から負荷32までの回路(図2(a)の回路)の等価回路は、図2(b)に示すように、結合部分の回路をトランスのT型等価回路に置き換えた回路で表わすことができる。
図2(b)に示す等価回路では、負荷側インピーダンスZBは、
B=Z1+Z2・Z3/(Z2+Z3) …(3)
1=j・ω・(L−M)+1/(j・ω・C) …(4)
2=RL+Z1=RL+j・ω・(L−M)+1/(j・ω・C) …(5)
3=j・ω・M …(6)
ω=2・π・f
で表わされる。
送電部23及び受電部31が磁界共鳴状態の場合(送電部23及び受電部31の直列共振回路が電源周波数fgで直列共振している場合)は、j・ωg・L−1/j・ωg・C=0(但し、ωg=2・π・fg)であり、インダクタ231とインダクタ311の結合係数kは、k=M/√(L・L)=M/Lで表わされるから、これらを(3)式〜(6)式に入れると、負荷側インピーダンスZBは、
B=(ωg・k・L)2/RL …(7)
で表わされる。
(7)式は、受電部31に接続される負荷32のインピーダンスZLがZL≒RLであれば、送電部23と受電部31が負荷32のインピーダンスZL≒RLを他の抵抗値RBに変換するインピーダンス変換器として動作することを示している。そして、抵抗値RLから変換される抵抗値RBは、送電部23と受電部31の磁界結合の度合いを表す結合係数k(0<k<1)によって変化する。すなわち、負荷側インピーダンスZBは、図3に示すように、結合係数kの変化に応じてスミスチャート(インピーダンスチャート)の実軸上若しくは実軸の近傍を実軸に沿って変化する。
図4(a)に示すように、受電部31の受電用コイル311が送電部23の送電用コイル231に正対するように配置され、両コイル231,311のコイル面を平行に保持して受電部31の受電用コイル311を中心軸N方向に移動させる場合、相互インダクタンスMは、送電用コイル231と受電用コイル311の距離d1が増大するのに応じて小さくなる。図4(a)のケースは、例えば、非接触電力伝送システム1が電気自動車のバッテリを充電する充電システムの場合、受電装置3が電気自動車の後部側面等に受電用コイル311のコイル面を垂直にして配置され、送電装置2が壁面等に送電用コイル231のコイル面を垂直にして配置される場合である。
また、図4(b)に示すように、受電部31の受電用コイル311と送電部23の送電用コイル231のコイル面を平行に保持して受電用コイル311の中心軸N2を送電用コイル231の中心軸N1からずらすように移動させる場合、相互インダクタンスMは、中心軸N1と中心軸N2の距離d2が増大するのに応じて小さくなる。そして、M=k・Lであるから、結合係数kは、距離d1,d2の増大に応じて小さくなる。図4(b)のケースは、電気自動車の充電システムの場合、受電装置3が電気自動車の底面に受電用コイル311のコイル面を水平にして配置され、送電装置2が地面に送電用コイル231のコイル面を水平にして配置される場合である。
距離d1,距離d2が小さくなると、結合係数kが大きくなり(密結合になり)、負荷側インピーダンスRBは、スミスチャートの実軸上若しくは実軸の近傍を実軸に沿って右方向(正規化インピーダンスが「∞」となる方向)に変化し、距離d1,d2が大きくなると、結合係数kが小さくなり(粗結合になり)、負荷側インピーダンスRBは、スミスチャートの実軸上若しくは実軸の近傍を実軸に沿って左方向(正規化インピーダンスが「0」となる方向)に変化する。
周知のように、スミスチャートの実軸は電圧反射係数Γを表す軸で、中央の正規化インピーダンスが「1」となる点O1はΓ=0となる点、右端の正規化インピーダンスが「∞」となる点O2はΓ=+1となる点、左端の正規化インピーダンスが「0」となる点O3はΓ=−1となる点である。また、高周波電力の伝送効率ηは、η=(1−Γ2)×100[%]で表わされるから、点O1は、伝送効率ηが100%となる点であり、点O2,O3は、伝送効率ηが0%となる点である。
電源部21の出力端Aと送電部23の入力端Bの間が特性インピーダンスZoの伝送線路で接続されている場合、送電部23の入力端Bでの電圧反射係数をΓBとすると、送電部23の入力端Bから電源部21側を見たインピーダンスZCは特性インピーダンスZoのため、電圧反射係数ΓBは、ΓB=(ZB−Zo)/(ZB+Zo)で表わされる。負荷側インピーダンスZBが特性インピーダンスZoに整合していれば、ΓB=0となる(正規化インピーダンスZB’=ZB/Zoがスミスチャートの点O1に位置する)から、電源部21から負荷32に伝送される高周波電力の伝送効率ηBは100[%]になる。
電源部21の出力端Aと送電部23の入力端Bの間が特性インピーダンスZoの伝送線路で接続されている場合、伝送線路とRF検出器22での損失を無視すると、電源部21から出力された高周波電力はロスなく送電部23の入力端Bに伝送される。
電源部21から送電部23に伝送される高周波電力(進行波電力)をPf、送電部23の入力端Bで電圧反射係数ΓBに基づき反射される反射波電力をPrとすると、送電部23の入力端Bにおける伝送効率ηB、すなわち、送電部23及び受電部31を介して負荷32に伝送される高周波電力の伝送効率ηBは、ηB=(Pf−Pr)×100/Pf[%]で表わされる。負荷インピーダンスZBが特性インピーダンスZoに整合していれば、反射波電力Prはゼロとなるから、上述したように伝送効率ηBは100[%]となる。
(7)式より、ZB=Zoとなる結合係数koはko=√(Zo・RL)/(ωg・L)であるから、結合係数kがkoとなる場合に伝送効率ηBが100[%]になる。そして、結合係数kがkoより小さい場合は、共振周波数fgにおける正規化インピーダンスZB’=RB’=RB/ZoはRB’<1.0となり、結合係数kがkoより小さくなるほどRB’も小さくなるので、伝送効率ηBは、結合係数kがkoに近くなる程100[%]に近くなる。すなわち、結合係数kがkoとなる距離d1,d2をそれぞれd1o,d2oとすると、伝送効率ηBは、距離d1,d2がそれぞれd1o,d2oに小さくなる程、100[%]に近くなる。
一方、結合係数kがkoより大きい場合は、共振周波数fgより小さい周波数fglと共振周波数fgより大きい周波数fgHで正規化インピーダンスRB’が1.0となり、共振周波数fgでは正規化インピーダンスRB’は1.0<RB’となる。そして、結合係数kがkoより大きくなるほどRB’も大きくなるので、この場合も伝送効率ηBは、結合係数kがkoに近くなる程(距離d1,d2がそれぞれd1o,d2oに小さくなる程)、100[%]に近くなる。
上記のように、本実施形態に係る非接触電力伝送システム1では、送電部23の送電用コイル231と受電部31の受電用コイル311の距離d1若しくは距離d2が変化すれば、それに応じて送電部23と受電部31の結合係数kが変化し、負荷側インピーダンスZBの正規化インピーダンスZB’がスミスチャートの実軸上若しくは実軸の近傍を実軸に沿って移動する。
スミスチャートの実軸上における正規化インピーダンスZB’の位置は結合係数kや距離d1,d2や伝送効率ηBに一対一に対応するので、負荷側インピーダンスZB(若しくは正規化インピーダンスZB’)を検出することによって非接触電力伝送システム1の電気回路がどのような結合係数kやどのような距離d1若しくは距離d2やどのような伝送効率ηBの状態に対応した回路であるのかを推定することができる。
そして、例えば、送電部23と受電部31のコイル間の距離d1又は距離d2の変化に対する負荷側インピーダンスZB(若しくは正規化インピーダンスZB’)、結合係数k又は伝送効率ηB等の変化のデータを予め求めておき、そのデータを制御部24内のメモリ241に記憶しておけば、正規化インピーダンスZB’を算出することにより、その算出値とメモリ241内のデータから送電部23と受電部31のコイル間の距離d1又は距離d2や結合係数kや伝送効率ηBを特定することができる。
なお、メモリ241は、EEPROMなどの不揮発メモリで構成される。距離d1又は距離d2の変化に対する負荷側インピーダンスZB(若しくは正規化インピーダンスZB’)、結合係数k又は伝送効率ηB等の変化のデータは、実際の非接触電力伝送システム1を用いて実測してもよく、非接触電力伝送システム1の等価回路を求め、その等価回路でシミュレーションすることにより求めてもよい。
従って、例えば、負荷側インピーダンスZBに基づいて送電装置2と受電装置3のコイル間の距離d1又は距離d2を推定することにより、送電装置2に磁界結合された受電装置3の配置位置を検出したり、送電装置2と受電装置3の結合係数kを推定することにより、送電装置2と受電装置3の磁界結合状態の良否を判定することができる。
また、負荷側インピーダンスZBに基づいて伝送効率ηBを推定することにより、受電装置3が送電装置2に対して所定の伝送効率ηTH以上の伝送効率ηBで送電できる位置に配置されたか否かを判定し、その判定結果に基づいて送電装置2から受電装置3に高周波電力を供給するか否かの制御を行うことができる。
次に、制御部24の負荷側インピーダンスZBに基づく制御例として、送電装置2から受電装置3に伝送効率ηTH以上の伝送効率ηBで高周波電力を伝送する送電制御について説明する。
図3に示したように、スミスチャートの実軸上における正規化インピーダンスRB’の位置に対応して伝送効率ηBを特定することができる。従って、図3の点線で示すように、正規化インピーダンスZB’に対して伝送効率ηBがηTH〜100[%]となる範囲ARを設定することができ、伝送効率ηBがηTHとなる正規化インピーダンスZB’をrB1,rB2(rB1<1.0<rB2)とすると、負荷側インピーダンスZBがrB1・Zo≦ZB≦rB2・Zoを満たす場合に、送電装置2は受電装置3に対して伝送効率ηTH以上の伝送効率ηBで高周波電力を伝送することができる。
なお、ΓB=(ZB’−1)/(ZB’+1)、ηB’=ηB/100=(1−ΓB 2)より、
ηB’=[4ZB’/(ZB’+1)2] …(8)
であるから、ZB’=(ωg・k・L)2/(RL・Zo)=α・K(但し、α=(ωg・L)2/(RL・Zo、K=k2)を(8)式に入れると、
ηB’=[4α・K/(α・K+1)2] …(9)
の式が得られる。
(9)式は、Kの2次方程式であるから、ηB’にηTH/100を入れ、Kの解を求めると、正規化インピーダンスrB1,rB2を求めることができる。
例えば、伝送効率ηTHが80[%]に設定されている場合、Kの2次方程式はα2・K2−3・α・K+1=0となり、Kの解は、
B1=[3−√(5)]/(2・α)
=0.382/α …(10)
又は、
B2=[3+√(5)]/(2・α)
=2.618/α …(11)
となる。
g=13.56×106[Hz]、L=10×10-6[H]、RL=Zo=50[Ω]に設計されている場合、係数αはα=7.355となるから、この値を(10)式、(11)式に入れると、結合係数kB1,kB2は、kB1=√(KB1)=0.228、kB2=√(KB2)=0.597となる。従って、正規化インピーダンスrB1,rB2は、rB1=kB1 2・α・50≒19.1[Ω/]、rB2=kB2 2・α・50≒131.1[Ω]となり、負荷側インピーダンスZB≒RBが19.1≦RB≦131.1であれば、80%以上の伝送効率ηBで送電装置2から受電装置3に高周波電力を伝送することができることが分かる。
次に、図5のフローチャートを用いて、制御部24の送電制御の処理手順について説明する。
本実施形態では、送電装置2の制御部24に、負荷側インピーダンスZBを用いて、送電装置2に対して受電装置3が所定の伝送効率ηTH以上の伝送効率ηBで送電できる位置に配置されていることを検出する受電装置検出フェーズを設け、受電装置検出フェーズで送電装置2が伝送効率ηTH以上で送電できる位置に受電装置3が配置されていることを検出した場合に電力伝送フェーズに移行し、送電装置2から受電装置3に高周波電力を伝送する処理を行う。
従って、図5に示すフローチャートは、受電装置検出フェーズと電力伝送フェーズで構成され、制御部24は、所定の周期で図5に示す処理手順を繰り返す。制御部24は、受電装置検出フェーズにおいて伝送効率ηTH以上の伝送効率ηBで高周波電力が伝送できる受電装置3が検出できなければ、受電装置検出フェーズを繰り返し、受電装置3が検出できた場合に電力伝送フェーズに移行して当該受電装置3に高周波電力を伝送する処理を行い、その処理が終了すると、再度、受電装置検出フェーズに戻る。
以下の説明では、伝送効率ηTHは、図1に示すように、ユーザが送電装置2の制御部24に任意に設定できる構成であるとし、非接触電力伝送システム1は、電源周波数fg=13.56×106[Hz]、送電部23及び受電部31のインダクタ231,311のインダクタンスL=10×10-6[H]、送電部23及び受電部31の直列共振周波数fo=fg、受電装置3のインピーダンスZL=50[Ω]に設計されているものとする。
また、制御部24のメモリ241には、距離d1若しくは距離d2と負荷側インピーダンスZB及び伝送効率ηBとの関係を示すデータが記憶されているものとし、ユーザにより伝送効率ηTH=80[%]が設定され、伝送効率ηTH=80[%]に対応する正規化インピーダンスrB1,rB2としてrB1=19.1[Ω],rB2=131.1[Ω]がメモリ241に記憶されているものとして、具体的な処理手順を説明する。
受電装置検出フェーズでは、制御部24は、電源部21に微弱電力の出力指令を出力し(S1)、電源部21から所定の微弱電力で周波数fgの高周波電力を出力させる(S2)。続いて、制御部24は、RF検出器222から高周波電圧v、高周波電流i及び位相差θを入力し(S3)、それらを用いて上述したRBとXBの演算式(1),(2)を演算することにより負荷側インピーダンスZBを算出する(S4)。
なお、本実施形態では、負荷32のインピーダンスZL=RL+j・XLがZL≒RLに設計されており、送電部23と受電部31が共振状態で磁界結合している場合、負荷側インピーダンスZB=RB+j・XBはZB≒RBとなるので、負荷側インピーダンスZBの抵抗成分RBのみを算出してもよい。
続いて、制御部24は、その負荷側インピーダンスZBを特性インピーダンスZo=50[Ω]で除して正規化インピーダンスZB’=ZB/50を算出し、その正規化インピーダンスZB’がメモリ241に記憶された伝送効率ηTH=80[%]に対応する正規化インピーダンスrB1,rB2に対してrB1≦ZB’≦rB2を満たしているか否かを判定する(S5)。
制御部24は、ZB’<rB1又はrB2<ZB’であれば(S5:NO)、ステップS1に戻り、上記のステップS1〜S5の処理を行う。一方、rB1≦ZB’≦rB2であれば(S5:YES)、電力伝送フェーズに移行し、電源部21に所定の電力の出力指令を出力し(S6)、電源部21から所定量の高周波電力を周波数fgで出力させる(S7)。
制御部24は、所定の送電停止条件を満たすまで、電源部21から所定量の高周波電力を出力させる(S7,S8:NOのループ)。送電停止条件は、例えば、受電装置3から送電不要の情報を受信することや予め設定された時間が経過することなどである。例えば、受電装置3が二次電圧の充電のために送電装置2から電力の供給を受ける場合、前者の条件は、例えば、受電装置3から充電完了の情報が送信される場合である。また、後者の条件は、送電装置2が受電装置3との間で電力を所定の時間単位で供給することが決められている場合である。
制御部24は、所定の送電停止条件が満たされると(S8:YES)、電源部21に出力停止指令を出力し(S9)、電源部21の高周波電力の出力を停止させて処理を終了する。
上記のように、図5に示す送電制御によれば、周期的に負荷側インピーダンスZBを検出し、その検出値とメモリ241に予め記憶したデータrB1,rB2を用いて、送電装置2が伝送効率ηTH以上の伝送効率ηBで送電可能な位置に受電装置3が配置されたことを検出し、その受電装置3に対して高周波電力を伝送するように制御しているので、受電装置3に対して効率良く高周波電力を伝送することができ、高周波電力のロスを抑制することができる。
また、受電装置3が送電装置2に磁界結合されていない場合や磁界結合されていても伝送効率ηBが低い場合は、高周波電力の伝送を行わないので、送電装置2から高周波が空中に放射されることによる周辺機器への悪影響を防止でき、安全性を向上させることができる。
また、従来のように、受電装置3を検出するためのセンサ等の部品を別途設ける必要がないので、部品点数の増加やコスト高を招くことがない。
上記実施形態では、送電装置2の電源部21が特性インピーダンスZoの負荷が接続された場合に最適な伝送効率ηで高周波電力を出力するように設計され、電源部21と送電部23との間を特性インピーダンスZoの伝送線路で接続した構成であったが、図6に示すように、電源部21と送電部23との間にインピーダンス整合部25を配置し、制御部24が、インピーダンス整合部25の入力端Aから負荷側をみたインピーダンスZAが特性インピーダンスZoとなるように、インピーダンス整合部25のインピーダンス整合動作を制御するようにしてもよい。
この場合は、インピーダンス整合部25は、例えば、2つのインピーダンス可変素子である第1,第2のバリアブルキャパシタC1,C2とインダクタLをC1−L−C2のπ型に接続したπ型回路で構成される。制御部24は、基本的に、負荷側インピーダンスZBを検出する毎に、インピーダンス整合部25内の第1,第2のバリアブルキャパシタC1,C2の各キャパシタンスを変化させて、インピーダンス整合部25の入力端Aから負荷側をみたインピーダンスZAを所定のインピーダンス範囲に変換する制御を行う。
インピーダンスZAが特性インピーダンスZoに整合される場合は、送電装置2から受電装置3に最適な伝送効率ηで高周波電力を伝送することができるが、インピーダンスZAが特性インピーダンスZoに整合できない場合は、送電装置2から受電装置3への高周波電力の伝送効率ηは不適切になり、高周波電力のロスや不要放射の問題が生じる虞があるから、送電装置2から受電装置3への高周波電力の伝送を停止することが望ましい。
従って、負荷側インピーダンスZBに基づいて、インピーダンス整合部25のインピーダンス整合動作を制御する場合は、インピーダンス整合部25内の第1,第2のバリアプルキャパシタC1,C2の各キャパシタンスの変化範囲からインピーダンスZAを特性インピーダンスZoに整合できる負荷側インピーダンスZBの領域(整合可能領域)を予め求めてメモリ241に記憶しておき、制御部24は、算出した負荷側インピーダンスZBが入力端Aから負荷側をみたインピーダンスZAを特性インピーダンスZoに整合できる整合可能領域のインピーダンスであるか否かを判定し、整合可能領域のインピーダンスでない場合にはインピーダンス整合部25の整合動作と電源部21の高周波電力生成動作を停止させ、整合可能領域のインピーダンスの場合にだけインピーダンス整合部25の整合動作と電源部21の高周波電力生成動作を行わせるように制御するとよい。
なお、上記実施形態では、送電部23及び受電部31の構成をインダクタとキャパシタの直列接続回路で構成したが、等価回路が直列共振回路となる回路構成であれば、送電部23及び受電部31の構成はインダクタとキャパシタの直列接続回路に限定されるものではない。
上記実施形態では、送電部23の入力端にRF検出器22を設け、そのRF検出器22によるRF電圧v、RF電流i及び位相差θの検出値を用いて負荷側インピーダンスZBを検出していたが、負荷側インピーダンスZBを検出できるものであれば、RF検出器22に限定されるものではない。例えば、進行波電力と反射波電力を検出し、その検出値を用いて負荷側インピーダンスZBを検出する構成であってもよい。
1,1’ 非接触電力伝送システム
2 送電装置(非接触電力伝送装置)
21 電源部(電力発生手段)
22 RF検出器(インピーダンス検出の要素、検出手段)
23 送電部(第1の共振器、電力伝送手段)
231 インダクタ
232 キャパシタ
24 制御部(インピーダンス検出手段の要素、判定手段、インピーダンス算出手段、電力伝送制御手段、インピーダンス整合制御手段)
241 メモリ(記憶手段)
25 インピーダンス整合部
3 受電装置
31 受電部(第2の共振器)
311 インダクタ
312 キャパシタ
32 負荷

Claims (9)

  1. 交流電力を発生する電力発生手段と、
    前記交流電力の周波数で共振する第1の共振器を有し、その第1の共振器を受電装置の前記周波数で共振する第2の共振器と磁界結合させて前記交流電力を前記受電装置に伝送する電力伝送手段と、
    前記第1の共振器の入力端から前記受電装置側を見たインピーダンスを検出するインピーダンス検出手段と、
    を備えた非接触電力伝送装置であって、
    前記第1の共振器と前記第2の共振器との結合係数および伝送効率を含むパラメータと前記インピーダンスとの関係を示す情報を記憶する記憶手段と、
    前記電力発生手段から交流電力を発生させて前記インピーダンス検出手段で前記インピーダンスを検出し、その検出値に対応する前記パラメータに基づいて、前記第1の共振器と前記第2の共振器との間の磁界結合状態の良否を判定すると共に、前記電力伝送手段が所定の伝送効率以上で前記交流電力を伝送することができる前記受電装置が存在するか否かを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする、非接触電力伝送装置。
  2. 記パラメータには、前記第1の共振器と前記第2の共振器との間の距離がさらに含まれている、請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  3. 前記判定手段は、前記インピーダンス検出手段で検出されたインピーダンスを、前記第1の共振器から前記受電装置への前記交流電力の伝送効率が前記所定の伝送効率以上となる前記インピーダンスの範囲と比較し、当該インピーダンスが前記インピーダンスの範囲に含まれる場合に前記所定の伝送効率以上で前記交流電力を伝送することができる前記受電装置が存在すると判定する、請求項1または2に記載の非接触電力伝送装置。
  4. 前記第1の共振器及び前記第2の共振器は、等価的にインダクタとキャパシタを直列接続した直列共振回路で構成される、請求項1乃至3のいずれかに記載の非接触電力伝送装置。
  5. 前記受電装置は、前記第2の共振器の後段に、当該前記第2の共振器の出力端から後段側を見たインピーダンスが抵抗値と見做すことができる回路構成を有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の非接触電力伝送装置。
  6. 前記第2の共振器の後段に接続される回路構成は、抵抗値のインピーダンスを有する負荷回路若しくは、複素インピーダンスを有する負荷に当該複素インピーダンスを抵抗値にインピーダンス変換するインピーダンス変換回路を接続した回路で構成される、請求項5に記載の非接触電力伝送装置。
  7. 前記インピーダンス検出手段は、前記第1の共振器の入力端に設けられ、当該入力端における交流電圧、交流電流及び当該交流電圧と当該交流電流の位相差を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出された前記交流電圧、前記交流電流及び前記位相差を用いて所定の演算により前記インピーダンスを算出するインピーダンス算出手段と、を含む、請求項1乃至6のいずれかに記載の非接触電力伝送装置。
  8. 前記判定手段により前記受電装置が存在しないと判定された場合は前記受電装置への前記交流電力の伝送処理を行わず、前記判定手段により前記受電装置が存在すると判定された場合に前記受電装置への前記交流電力の伝送処理を行う電力伝送制御手段を更に備える、請求項1乃至7のいずれかに記載の非接触電力伝送装置。
  9. 前記電力発生手段と前記電力伝送手段との間に、前記電力発生手段の出力端から前記受電装置側を見た第2のインピーダンスを所定のインピーダンス整合範囲のインピーダンスに変換するインピーダンス整合手段と、
    前記判定手段により前記受電装置が存在しないと判定された場合は前記インピーダンス整合手段による前記第2のインピーダンスのインピーダンス整合処理を行わず、前記判定手段により前記受電装置が存在すると判定された場合に前記インピーダンス整合手段による前記第2のインピーダンスのインピーダンス整合処理を行うインピーダンス整合制御手段と、を更に備える、請求項8に記載の非接触電力伝送装置。
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