以下、本発明に係る電子機器の一実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本実施形態では、電子機器として複写機を例に説明するが、これに限定する趣旨ではなく、電子機器は、例えば、プリンター、ファクシミリ装置、又はスキャナー等の画像処理装置や、これら画像処理装置の機能を兼ね備えた複合機、ゲーム機、携帯電話、及びカーナビゲーション装置であってもよい。
図1は、本発明の電子機器の一実施形態に係る複写機1の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すように、複写機1は、入力操作部80と、メイン制御部20と、パネル制御部30と、LCDモジュール40(表示装置)と、画像形成制御部50と、電源部90と、省エネ制御部10と、を備えている。
入力操作部80は、ユーザーに複写機1に対する操作指示を入力させるための各種キーを備えている。例えば、入力操作部80には、数値や記号を入力するためのテンキーや、後述の電力モードを切り替える指示を入力するためのモード切替キーや、印刷実行指示を入力するためのスタートキー等の各種キーが含まれる。入力操作部80は、押下されたキーに対応付けられた操作指示を示す信号を、省エネ制御部10及びメイン制御部20へ出力する。
メイン制御部20は、不図示のCPU(Central Processing Unit)と、当該CPUにより実行される制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するための不図示のRAM(Random Access Memory)と、パネル制御部30及び画像形成制御部50との間で通信を行うための通信インターフェイス回路等の周辺回路を備えている。
メイン制御部20は、CPUが不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することによって、パネル制御部30及び画像形成制御部50との間で通信を行い、パネル制御部30及び画像形成制御部50を統括して制御する。尚、メイン制御部20が備える不揮発性メモリーには、後述の画像形成動作が行われた用紙の総枚数、画像を用紙に形成するときの初期濃度値等の画像形成動作の初期条件、及び後述のLCD41に表示させる画像を示す画像データ等、パネル制御部30及び画像形成制御部50の制御に用いる各種データが記憶されている。メイン制御部20の詳細については、後述する。
パネル制御部30は、不図示のCPUと、当該CPUにより実行される制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するための不図示のRAMと、メイン制御部20及びLCDモジュール40との間で通信を行うための通信インターフェイス回路等の周辺回路を備えている。
パネル制御部30は、CPUが不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することによって、メイン制御部20との間で通信を行い、メイン制御部20による指示の下、LCDモジュール40を制御する。パネル制御部30の詳細については、後述する。
LCDモジュール40は、各種画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display、表示部)41を備えている。LCDモジュール40には、後述するように、パネル制御部30により出力された画像データ及び表示指示信号が入力される。LCDモジュール40は、入力された画像データ及び表示指示信号に基づいて、当該画像データが示す画像をLCD41に表示させる。LCDモジュール40の詳細については、後述する。
画像形成制御部50は、不図示のCPUと、当該CPUにより実行される制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するための不図示のRAMと、メイン制御部20との間で通信を行うための通信インターフェイス回路等の周辺回路を備えている。
画像形成制御部50は、CPUが不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することによって、メイン制御部20との間で通信を行い、メイン制御部20による指示の下、用紙に画像を形成する画像形成動作を制御する。
電源部90は、内部にAC/DCコンバーター(図略)等を備え、メインスイッチ(図略)を介して商用交流電源(図略)に接続されている。電源部90は、メインスイッチが閉状態になると、商用交流電源から供給される商用交流電圧を用いて、複写機1内の各動作部(入力操作部80、省エネ制御部10、メイン制御部20、パネル制御部30、LCDモジュール40、及び画像形成制御部50)の動作に用いる電源電圧を生成する。電源部90は、生成した電源電圧を不図示の給電線を介して各動作部へ供給する。
省エネ制御部10は、不図示のCPUと、当該CPUにより実行される制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するための不図示のRAMと、これらの周辺回路を備えている。
省エネ制御部10は、通常モードとスリープモードとの間で電力モードを切り替える。通常モードは、電源部90によって生成された電源電圧を複写機1内の全動作部に供給して、全動作部を給電状態にする電力モードである。一方、スリープモードとは、入力操作部80、省エネ制御部10、及びLCDモジュール40に上記電源電圧を供給し、その他の動作部(メイン制御部20、パネル制御部30、及び画像形成制御部50)への上記電源電圧の供給を遮断して、当該その他の動作部を非給電状態にする電力モードである。
そして、上記の省エネ制御部10、メイン制御部20、パネル制御部30、及びLCDモジュール40によって、本発明に係る表示制御装置の一実施形態に係る表示制御装置2が構成されている。以下、表示制御装置2の詳細について説明する。図2は、本発明の表示制御装置の一実施形態に係る表示制御装置2の電気的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、表示制御装置2は、省エネ制御部10と、給電スイッチSW1、SW2と、メイン制御部20と、パネル制御部30と、リセット信号出力回路21(信号切替部)と、LCDモジュール40と、を備えている。
省エネ制御部10には、電源部90から電源電圧V1が常時供給される。また、省エネ制御部10には、入力操作部80に含まれるモード切替キーが押下されたことを示すモード切替信号MODが入力される。一方、省エネ制御部10は、給電スイッチSW1、SW2を開閉する指示を示す開閉指示信号ST1a、ST2aと、電力モードの切り替え指示を示す切替指示信号MDCと、を出力する。省エネ制御部10における各種信号の入出力動作については後述する。
給電スイッチSW1は、電源部90から供給される電源電圧V2をメイン制御部20に供給するか否かを切り替える開閉スイッチである。給電スイッチSW1は、省エネ制御部10から出力される開閉指示信号ST1a、及び、メイン制御部20から出力される後述の開閉指示信号ST1bが示す指示に応じて開閉する。
給電スイッチSW2は、電源部90から供給される電源電圧V3をパネル制御部30に供給するか否かを切り替える開閉スイッチである。給電スイッチSW2は、省エネ制御部10から出力される開閉指示信号ST2a、及び、パネル制御部30から出力される後述の開閉指示信号ST2bが示す指示に応じて開閉する。
メイン制御部20には、給電スイッチSW1が閉状態の場合に、電源部90から給電スイッチSW1を介して電源電圧V2が供給される。また、メイン制御部20には、省エネ制御部10から出力された切替指示信号MDCが入力される。一方、メイン制御部20は、給電スイッチSW1を開閉させる指示を示す開閉指示信号ST1bを出力する。また、メイン制御部20は、上記通信インターフェイス回路を介してパネル制御部30との間で通信を行う。メイン制御部20における各種信号の入出力動作及びパネル制御部30との間の通信動作については後述する。
パネル制御部30には、給電スイッチSW2が閉状態の場合に、電源部90から給電スイッチSW2を介して電源電圧V3が供給される。一方、パネル制御部30は、給電スイッチSW2を開閉させる指示を示す開閉指示信号ST2b、LCD41に表示させる対象の画像を示す画像データIMG、及び、後述の画像記憶部43に記憶されている画像データのうち、LCD41に表示させる対象の画像を指示する表示指示信号ADRを出力する。また、パネル制御部30は、図略の通信インターフェイス回路を介してメイン制御部20との間で通信を行う。パネル制御部30における各種信号の入出力動作及びメイン制御部20との間の通信動作については後述する。
また、パネル制御部30は、電源電圧V3が供給されて給電状態である場合、ハイレベルを示すリセット信号RSTを出力する。一方、パネル制御部30は、電源電圧V3の供給が遮断されて非給電状態である場合には、ロー(0)レベルを示すリセット信号RSTを出力する。
リセット信号出力回路21は、パネル制御部30が出力したリセット信号RSTを、ハイレベルを示すリセット信号RSTに切り替えてLCDモジュール40へ出力する。具体的には、リセット信号出力回路21は、抵抗R1、R2、R3、及びトランジスタスイッチSW3を備えている。リセット信号出力回路21には、パネル制御部30から出力されたリセット信号RSTが入力される。また、リセット信号出力回路21には、電源部90から電源電圧V5が常時供給されている。
リセット信号出力回路21にハイレベルを示すリセット信号RSTが入力された場合、当該リセット信号RSTが抵抗R2を介してトランジスタスイッチSW3に入力されることによって、トランジスタスイッチSW3が閉状態になる。これにより、電源電圧V5の供給によって流れる電流が抵抗R1を介してグランドへ流れるようになる。つまり、リセット信号出力回路21は、ハイレベルを示すリセット信号RSTが入力された場合、抵抗R1に生じた電圧の電圧レベルに相当するハイレベルのリセット信号RSTを、LCDモジュール40のリセット入力端子RESTへ出力する。
一方、リセット信号出力回路21にロー(0)レベルを示すリセット信号RSTが入力された場合、当該リセット信号RSTが抵抗R2を介してトランジスタスイッチSW3に入力されても、トランジスタスイッチSW3は、閉状態にならず、開状態になる。これにより、電源電圧V5の供給によって流れる電流がLCDモジュール40のリセット入力端子RESTへ流れるようになる。つまり、リセット信号出力回路21は、ロー(0)レベルを示すリセット信号RSTが入力された場合には、電源電圧V5の電圧レベルに相当するハイレベルのリセット信号RSTを、LCDモジュール40のリセット入力端子RESTへ出力する。
LCDモジュール40は、電源端子VDDと、データ入力端子SIと、指示信号入力端子A0と、リセット入力端子RESTと、グランド端子GNDと、を備えている。電源端子VDDには、電源部90から供給される電源電圧V4が常時入力される。データ入力端子SIには、パネル制御部30から出力された画像データIMGが入力される。指示信号入力端子A0には、パネル制御部30から出力された表示指示信号ADRが入力される。リセット入力端子RESTには、リセット信号出力回路21から出力されたリセット信号RSTが入力される。グランド端子GNDは、グランドに接続されている。
また、LCDモジュール40は、LCD41と、不図示のセグメントドライバー及びコモンドライバーと、LCDドライバー42と、を備えている。LCD41、セグメントドライバー、コモンドライバー、及びLCDドライバー42は、電源端子VDDを介して供給される電源電圧V4を用いて動作する。
LCD41は、例えば、複数のセグメント給電線とこれに直交する複数のコモン給電線との各交点にそれぞれ液晶セルを挟持してなる所謂単純マトリクス型(STN(Super Twisted Nematic型)の液晶ディスプレイである。各液晶セルの両端には、セグメント給電線を介して供給されるセグメント電圧と、コモン給電線を介して供給されるコモン電圧と、が印加される。この印加されるセグメント電圧及びコモン電圧のレベルに応じて、液晶分子の向きが変えられ、光の透過度合が調整される。これにより、各液晶セルを各画素とする画像が表示される。
セグメントドライバーは、LCDドライバー42によって指示されたレベルの各セグメント電圧を生成し、生成した各セグメント電圧をLCD41に備えられた各セグメント給電線へ供給する。コモンドライバーは、LCDドライバー42によって指示されたレベルの各コモン電圧を生成し、生成した各コモン電圧をLCD41に備えられた各コモン給電線へ供給する。
LCDドライバー42は、不図示のCPUと、当該CPUにより実行される制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリーと、画像記憶部43と、データ入力端子SI、指示信号入力端子A0、及びリセット入力端子RESTに入力された各種信号を受信する不図示のインターフェイス回路と、これらの周辺回路を備えている。
画像記憶部43は、RAM等の揮発性メモリーで構成されている。画像記憶部43には、1つの画像データIMGを記憶可能な記憶領域が2つ設けられている。以下、当該2つの記憶領域のうち、画像記憶部43を構成する揮発性メモリーの先頭アドレスに近い側の記憶領域を第1記憶領域と示す。また、当該2つの記憶領域のうち、画像記憶部43を構成する揮発性メモリーの先頭アドレスから遠い側の記憶領域を第2記憶領域と示す。
LCDドライバー42は、CPUが不揮発性メモリーに記憶された制御プログラムを実行することによって、以下に示すように動作する。LCDドライバー42は、不図示のインターフェイス回路を用いて、パネル制御部30から出力された画像データIMG及び表示指示信号ADRを受信する。そして、LCDドライバー42は、受信した画像データIMGを、画像記憶部43に設けられた第1記憶領域及び第2記憶領域のうちの何れかに記憶する。表示指示信号ADRは、画像記憶部43に設けられた第1記憶領域及び第2記憶領域のうち、何れか一方の記憶領域の先頭アドレスを示している。
また、LCDドライバー42は、画像記憶部43から、受信した表示指示信号ADRが示す先頭アドレスに対応する記憶領域に記憶されている画像データIMGを読み出す。そして、LCDドライバー42は、当該読み出した画像データIMGが示す画像の各画素の画素値(階調値)に基づいて、各画素に対応する各液晶セルに印加すべきセグメント電圧及びコモン電圧のレベルを決定する。そして、LCDドライバー42は、当該決定したレベルのセグメント電圧及びコモン電圧を、セグメントドライバー及びコモンドライバーによって、各液晶セルを挟持するセグメント給電線及びコモン給電線へ供給させる。
その結果、各液晶セルの両端には、セグメント給電線及びコモン給電線を介して供給されたセグメント電圧及びコモン電圧が印加される。これにより、各液晶セルは、印加されたセグメント電圧及びコモン電圧のレベルに応じて液晶分子の向きを変え、光の透過度合が調整される。これにより、当該各液晶セルに対応する各画素で構成された画像がLCD41に表示される。
また、LCDドライバー42は、リセット入力端子RESTに入力されたリセット信号RSTがハイレベルを示す場合は、セグメントドライバー及びコモンドライバーにセグメント電圧及びコモン電圧を供給させる。一方、LCDドライバー42は、リセット入力端子RESTに入力されたリセット信号RSTがローレベルを示す場合は、セグメントドライバー及びコモンドライバーによるセグメント電圧及びコモン電圧の供給を停止させる。
このため、リセット入力端子RESTに入力されたリセット信号RSTがハイレベルを示す場合は、LCD41に画像が表示される一方、入力されたリセット信号RSTがローレベルを示す場合は、LCD41には画像が表示されなくなる。つまり、LCDドライバー42は、リセット入力端子RESTに入力されたリセット信号RSTがハイレベルを示す場合は、LCD41に画像を表示させる。一方、LCDドライバー42は、リセット入力端子RESTに入力されたリセット信号RSTがローレベルを示す場合は、LCD41に画像を表示させない。
以下、電力モードに応じた表示制御装置2の動作について説明する。図3は、電源投入当初の表示制御装置2の動作の一例を示すシーケンス図である。
電源部90のメインスイッチ(図略)が閉状態にされ、電源部90から省エネ制御部10へ電源電圧V1が供給されると、省エネ制御部10は、電力モードを通常モードに切り替える。具体的には、図3に示すように、省エネ制御部10は、給電スイッチSW1、SW2を閉状態にする指示を示す開閉指示信号ST1a、ST2aを出力する。これにより、給電スイッチSW1、SW2は、開閉指示信号ST1a、ST2aが示す指示に応じて閉状態となる。その結果、電源電圧V2がメイン制御部20へ供給され、メイン制御部20が給電状態となる。また、電源電圧V3がパネル制御部30へ供給され、パネル制御部30が給電状態となる(S1)。
メイン制御部20は、給電状態になると、初期化処理を開始する。メイン制御部20は、当該初期化処理において、先ず、通信インターフェイス回路を初期化し、パネル制御部30との間で通信可能な状態になる。一方、パネル制御部30も、給電状態になると、初期化処理を開始する。パネル制御部30は、当該初期化処理において、通信インターフェイス回路を初期化し、メイン制御部20との間で通信可能な状態になる。
そして、省エネ制御部10は、電源投入後の起動時に電力モードを通常モードに切り替えることを示す切替指示信号MDC(以下、起動指示信号)をメイン制御部20へ出力する(S2)。
メイン制御部20は、起動指示信号が入力されると、電源投入後の起動時に電力モードを通常モードに切り替えることを示す起動指示情報をパネル制御部30へ送信する(S3)。
パネル制御部30は、起動指示情報を受信すると、電源投入後の起動時に電力モードが通常モードに切り替えられていると判断する。パネル制御部30は、当該判断をした場合、パネル制御部30の不揮発性メモリーに予め記憶されている起動時表示画像を示す画像データIMGをLCDモジュール40へ出力する(S4)。起動時表示画像は、複写機1が起動中であることを示す画像として予め定められた画像である。例えば、起動時表示画像は、複写機1の製造メーカーのロゴを示す画像等で構成されている。
LCDモジュール40では、データ入力端子SIに起動時表示画像を示す画像データIMGが入力されると、LCDドライバー42は、当該入力された画像データIMGを画像記憶部43に設けられた第1記憶領域に記憶する(S5)。
また、パネル制御部30は、ステップS4において起動時表示画像を示す画像データIMGを出力後、上記第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRをLCDモジュール40へ出力する(S6)。
一方、LCDモジュール40では、指示信号入力端子A0に第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRが入力されると、LCDドライバー42は、第1記憶領域から、起動時表示画像を示す画像データIMGを読み出す。そして、LCDドライバー42は、読み出した画像データIMGが示す起動時表示画像の各画素の画素値に基づいて決定したレベルのセグメント電圧及びコモン電圧を、セグメントドライバー及びコモンドライバーに供給させる。これにより、LCDドライバー42は、LCD41に起動時表示画像を表示させる(S7)。
一方、メイン制御部20は、ステップS3において起動指示情報をパネル制御部30に送信後も、不揮発性メモリーからパネル制御部30及び画像形成制御部50の制御に用いる各種データを読み出してRAMに記憶する等の初期化処理を継続する(S8)。
そして、メイン制御部20は、初期化処理を完了すると、当該初期化処理においてRAMに記憶した初期表示画像を示す画像データIMGを、パネル制御部30へ送信する(S9)。初期表示画像は、メイン制御部20が初期化処理を完了し、複写機1が操作可能になったときに、ユーザーに最初に複写機1の操作を行わせるための操作画面を示す画像である。例えば、初期表示画像は、画像形成動作の各条件(例えば、部数、濃度、集約設定)を入力するための各操作画面を表示させるために押下されるソフトキーが配置された操作画面を示す画像等で構成されている。
一方、パネル制御部30は、ステップS6の実行後、初期表示画像を示す画像データIMGを受信すると、メイン制御部20における初期化処理が完了したと判断する。パネル制御部30は、当該判断をした場合、当該受信した初期表示画像を示す画像データIMGをLCDモジュール40へ出力する(S10)。LCDモジュール40では、データ入力端子SIに初期表示画像を示す画像データIMGが入力されると、LCDドライバー42は、当該入力された画像データIMGを第1記憶領域に記憶する(S11)。
また、パネル制御部30は、ステップS10で初期表示画像を示す画像データIMGを出力後、ステップS6と同様に、第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRをLCDモジュール40へ出力する(S12)。一方、LCDモジュール40では、指示信号入力端子A0に第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRが入力されると、LCDドライバー42は、ステップS7と同様にして、第1記憶領域から初期表示画像を示す画像データIMGを読み出して、LCD41に初期表示画像を表示させる(S13)。
以降、初期表示画像が示す操作画面を視認したユーザーが、入力操作部80を介して各種入力操作を行うと、メイン制御部20は当該入力操作を受け付ける。当該入力操作が、LCD41に画像を表示させる指示を示す場合、メイン制御部20は、ステップS9と同様に、表示対象の画像を示す画像データIMGをパネル制御部30へ送信する。これ以降は、ステップS10からステップS13と同様の処理が行われ、その結果、LCD41に当該表示対象の画像が表示される。このようにして、パネル制御部30は、メイン制御部20による指示の下、LCDモジュール40を制御し、当該指示された画像をLCD41に表示させる。
次に、電力モードが通常モードからスリープモードへ切り替えられるときの表示制御装置2の動作について説明する。図4は、電力モードが通常モードからスリープモードへ切り替えられるときの表示制御装置2の動作の一例を示すシーケンス図である。
省エネ制御部10は、電力モードが通常モードである場合に、例えば、一定期間入力操作部80を介した操作が何ら行われなかったときや、入力操作部80に含まれるモード切替キーが押下されたことにより、モード切替信号MODが入力されたときに、電力モードを通常モードからスリープモードに切り替える。具体的には、図4に示すように、省エネ制御部10は、電力モードを通常モードからスリープモードに切り替えることを示す切替指示信号MDC(以下、スリープ指示信号)をメイン制御部20へ出力する(S21)。
メイン制御部20は、スリープ指示信号が入力されると、電力モードをスリープモードに切り替えることを示すスリープ指示情報をパネル制御部30へ送信する(S22)。また、メイン制御部20は、初期化処理においてRAMに記憶したスリープ表示画像及び復帰中表示画像を示す画像データIMGをパネル制御部30へ送信する(S23)。
スリープ表示画像は、電力モードがスリープモードであることを示す画像として予め定められた画像であり、例えば、電力モードがスリープモードである旨のメッセージ(文字列)を示す画像等で構成されている。復帰中表示画像は、電力モードがスリープモードから通常モードへ復帰中であることを示す画像として予め定められた画像であり、例えば、電力モードがスリープモードから通常モードへ復帰中である旨のメッセージ(文字列)を示す画像等で構成されている。
パネル制御部30は、ステップS22で送信されたスリープ指示情報を受信すると、電力モードが通常モードからスリープモードへ切り替えられると判断する。パネル制御部30は、当該判断後、スリープ表示画像及び復帰中表示画像を示す画像データIMGを受信すると、当該受信した2つの画像データIMGをLCDモジュール40へ出力する(S24)。
一方、LCDモジュール40では、データ入力端子SIにスリープ表示画像及び復帰中表示画像を示す、2つの画像データIMGが入力されると、LCDドライバー42は、当該入力されたスリープ表示画像を示す画像データIMGを画像記憶部43に設けられた第1記憶領域に記憶する。また、LCDドライバー42は、当該入力された復帰中表示画像を示す画像データIMGを、画像記憶部43に設けられた第2記憶領域に記憶する(S25)。
そして、パネル制御部30は、ステップS24の実行後、第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRをLCDモジュール40へ出力する(S26)。一方、LCDモジュール40では、指示信号入力端子A0に第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRが入力されると、LCDドライバー42は、ステップS7と同様にして、第1記憶領域からスリープ表示画像を示す画像データIMGを読み出して、LCD41にスリープ表示画像を表示させる(S27)。
また、メイン制御部20は、ステップS23を実行後、給電スイッチSW1を開状態にする指示を示す開閉指示信号ST1bを出力する。これにより、給電スイッチSW1は、開閉指示信号ST1bが示す指示に応じて開状態となる。その結果、メイン制御部20への電源電圧V2の供給が遮断され、メイン制御部20が非給電状態となる(S28)。
また、パネル制御部30は、ステップS26を実行後、給電スイッチSW2を開状態にする指示を示す開閉指示信号ST2bを出力する。これにより、給電スイッチSW2は、開閉指示信号ST2bが示す指示に応じて開状態となる。その結果、パネル制御部30への電源電圧V3の供給が遮断され、パネル制御部30が非給電状態となる(S29)。
ステップS29においてパネル制御部30が非給電状態になった場合であっても、上述のように、リセット信号出力回路21は、パネル制御部30へハイレベルのリセット信号RSTをLCDモジュール40へ出力する。このため、LCDドライバー42は、ステップS27においてLCD41にスリープ表示画像を表示させた後、パネル制御部30が非給電状態になったとしても、スリープ表示画像をLCD41に表示させ続ける。
次に、電力モードがスリープモードから通常モードへ切り替えられるときの表示制御装置2の動作について説明する。図5は、電力モードがスリープモードから通常モードへ切り替えられるときの表示制御装置2の動作の一例を示すシーケンス図である。
省エネ制御部10は、電力モードがスリープモードである場合に、入力操作部80に含まれるモード切替キーが押下されたことにより、モード切替信号MODが入力されると、電力モードをスリープモードから通常モードに切り替える。具体的には、図5に示すように、省エネ制御部10は、給電スイッチSW1、SW2を閉状態にする指示を示す開閉指示信号ST1a、ST2aを出力する。これにより、給電スイッチSW1、SW2は、開閉指示信号ST1a、ST2aが示す指示に応じて閉状態となる。その結果、電源電圧V2がメイン制御部20へ供給され、メイン制御部20が給電状態となる。また、電源電圧V3がパネル制御部30へ供給され、パネル制御部30が給電状態となる(S31)。
メイン制御部20は、給電状態になると、初期化処理を開始する。メイン制御部20は、当該初期化処理において、先ず、通信インターフェイス回路を初期化し、パネル制御部30との間で通信可能な状態になる。一方、パネル制御部30も、給電状態になると、初期化処理を開始する。パネル制御部30は、当該初期化処理において、通信インターフェイス回路を初期化し、メイン制御部20との間で通信可能な状態になる。
そして、省エネ制御部10は、電力モードをスリープモードから通常モードに切り替えることを示す切替指示信号MDC(以下、復帰指示信号)をメイン制御部20へ出力する(S32)。
メイン制御部20は、復帰指示信号が入力されると、電力モードをスリープモードから通常モードに切り替えることを示す復帰指示情報をパネル制御部30へ送信する(S33)。
パネル制御部30は、復帰指示情報を受信すると、電力モードがスリープモードから通常モードへ復帰中であると判断する。パネル制御部30は、当該判断をした場合、第2記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRをLCDモジュール40へ出力する(S34)。
LCDモジュール40では、ステップS27(図4)の実行後、電力モードがスリープモードである間、LCDドライバー42は、スリープ表示画像をLCD41に表示させ続けている。そして、LCDモジュール40では、ステップS34の実行により、指示信号入力端子A0に第2記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRが入力されると、LCDドライバー42は、第2記憶領域から復帰中表示画像を示す画像データIMGを読み出し、ステップS7と同様にして、LCD41に復帰中表示画像を表示させる(S35)。
一方、メイン制御部20は、ステップS33において復帰指示情報をパネル制御部30に送信後も、不揮発性メモリーからパネル制御部30及び画像形成制御部50の制御に用いる各種データを読み出してRAMに記憶する等の初期化処理を継続する(S36)。
そして、メイン制御部20は、初期化処理を完了すると、当該初期化処理において読み出してRAMに記憶した復帰後表示画像を示す画像データIMGを、パネル制御部30へ送信する(S37)。復帰後表示画像は、電力モードがスリープモードから通常モードへ切り替えられた場合に、メイン制御部20が初期化処理を完了して、複写機1が操作可能になったときに、ユーザーに最初に複写機1の操作を行わせるための操作画面を示す画像である。例えば、復帰後表示画像は、上記初期表示画像と同じ操作画面を示す画像で構成されている。
尚、復帰後表示画像は、上記初期表示画像と同じ操作画面を示す画像で構成されていることに限定されない。例えば、メイン制御部20は、電力モードが通常モードからスリープモードへ切り替えられたとき、ステップS28において、給電スイッチSW1を開状態にする指示を示す開閉指示信号ST1bを出力する前に、当該開閉指示信号ST1bを出力する前に表示されている画像を示す画像データIMGを、復帰後表示画像を示す画像データIMGとして、不揮発性メモリーに記憶するようにしてもよい。
パネル制御部30は、ステップS34の実行後、復帰後表示画像を示す画像データIMGを受信すると、メイン制御部20における初期化処理が完了し、スリープモードから通常モードへの復帰が完了したと判断する。パネル制御部30は、当該判断をした場合、当該受信した復帰後表示画像を示す画像データIMGをLCDモジュール40へ出力する(S38)。LCDモジュール40では、データ入力端子SIに復帰後表示画像を示す画像データIMGが入力されると、LCDドライバー42は、当該入力された画像データIMGを画像記憶部43に設けられた第1記憶領域に記憶する(S39)。
また、パネル制御部30は、ステップS38で復帰後表示画像を示す画像データIMGを出力後、ステップS6と同様に、上記第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRをLCDモジュール40へ出力する(S40)。一方、LCDモジュール40では、指示信号入力端子A0に第1記憶領域の先頭アドレスを示す表示指示信号ADRが入力されると、LCDドライバー42は、ステップS7と同様にして、第1記憶領域から復帰後表示画像を示す画像データIMGを読み出して、LCD41に復帰後表示画像を表示させる(S41)。
上記実施形態の構成によれば、省エネ制御部10によって電力モードがスリープモードへ切り替えられると、メイン制御部20及びパネル制御部30は非給電状態になる。このため、電力モードがスリープモードである場合にメイン制御部20及びパネル制御部30を給電状態にする構成に比して、電力モードがスリープモードである場合にメイン制御部20及びパネル制御部30によって消費される消費電力を抑制することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、電力モードがスリープモードへ切り替えられるとき、メイン制御部20により送信されたスリープ表示画像及び復帰中表示画像が画像記憶部43に記憶され、LCD41にスリープ表示画像が表示される。そして、電力モードがスリープモードの間も、LCDモジュール40は給電状態になる。
このため、LCDモジュール40は、電力モードがスリープモードである間、スリープ表示画像をLCD41に表示させ続けることができる。その結果、ユーザーは、電力モードがスリープモードである間、スリープ表示画像を視認することにより、現在の電力モードがスリープモードであることを的確に把握することができる。
また、電力モードがスリープモードである間、LCDモジュール40は給電状態であるので、画像記憶部43に復帰中表示画像が記憶された状態が維持される。また、電力モードがスリープモードから通常モードへ切り替えられたときには、メイン制御部20が給電状態になった当初に行う所定の初期化処理を終えていないときであっても、パネル制御部30により、画像記憶部43に記憶されている復帰中表示画像がLCD41に表示される。このため、ユーザーは、復帰中表示画像を視認することにより、メイン制御部20が給電状態になった当初に行う所定の初期化処理を終えていず、電力モードがスリープモードから通常モードへ復帰中であることを的確に把握することができる。
また、上記実施形態の構成によれば、電力モードがスリープモードに切り替えられたときに、パネル制御部30は非給電状態になった場合であっても、リセット信号出力回路21は、ハイレベルのリセット信号RSTをLCDモジュール40へ出力する。このため、LCDモジュール40は、電力モードがスリープモードの間、電力モードがスリープモードに切り替えられるときに表示されたスリープ表示画像を非表示にすることなく、スリープ表示画像の表示を継続することができる。
尚、上記実施形態において図1及び図5に示した構成等は単なる一例に過ぎず、本発明を当該実施形態に限定する趣旨ではない。
例えば、メイン制御部20の不揮発性メモリーに起動時表示画像を記憶するようにし、パネル制御部30の不揮発性メモリーには起動時表示画像を記憶しなくてもよい。これに合わせて、メイン制御部20は、ステップS3(図3)においてパネル制御部30へ起動指示情報を送信後、メイン制御部20の不揮発性メモリーに記憶されている起動時表示画像を示す画像データIMGを読み出して、当該画像データIMGをパネル制御部30へ送信してもよい。これに合わせて、パネル制御部30は、ステップS4に代えて、メイン制御部20が送信した起動時表示画像を示す画像データIMGを受信し、当該受信した起動時表示画像を示す画像データIMGをLCDモジュール40へ送信してもよい。