JP6034777B2 - 半導体レーザ - Google Patents

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Description

本発明は、特にガスセンシング用光源のレーザとして、これまで到達不可能であった長波長領域の発光と、少ない駆動電流変化で大きな波長変化量を有する光半導体レーザの実現を可能にする、半導体層を配置した構造を用いた半導体レーザに関するものである。
メタン、一酸化炭素、二酸化炭素などの多くのガスは、その分子の振動エネルギーに対応した波長1.6μm〜2.4μmの波長帯に狭いスペクトル幅の吸収を有しており、それらのガスのセンシングには、InP基板上の長波長帯レーザが用いられてきた。InP基板上のレーザでは、1.6μm帯付近では材料としてInGaAsPやInGaAlAsなどが用いられ、それより長波長ではInGaAsが用いられ、さらに2.0μm帯以上ではInAs量子井戸が用いられてきた。
ガスセンシング用途のレーザには、狭い発振波長線幅と広い掃引幅とが要求されており、そのために光ファイバを用いた高速通信用の分布帰還型半導体レーザ光源を用いられてきた。その際に、半導体レーザの発振波長をガスの吸収線に合わせたり、吸収線の前後を掃引するために、注入電流を変化させて内部のジュール熱による屈折率変化による波長の変化を用いたり、ペルチェなどの温度調節器による環境温度変化による波長変化を用いてきた。
特開2008−227329号公報
これまで、InP基板上の半導体レーザで2.0μm以上の波長帯に吸収を有するガスセンシングのために発振波長を長波長化するには、InAsを用いた歪の大きい量子井戸のレーザが用いられてきた。しかしながら、半導体レーザの発振波長が2.0μm以上では量子井戸の歪が臨界膜厚を迎えるため、実現が困難であり、発振波長が2.3μm以上では実現が不可能であった。
また、InP基板上の半導体レーザをガスセンシングに用いる際に、当該半導体レーザでは、注入電流を変化させてその際の自己発熱が変化することで回折格子を形成する部分の屈折率が変化し、分布帰還型半導体レーザの共振波長が変化する効果を用いている。しかしながら、InP基板上の半導体レーザでは、その際の半導体レーザの波長変化量が小さいため、複数の吸収線を一度に掃引したい場合などは、注入電流変化だけでは必要な掃引幅がとれないという課題があった。また、InP基板上の半導体レーザでは、その波長掃引幅を広げるために、ペルチェなどによる外部の温度調節器を用いることにより活性層付近を温度上昇させる方法を用いるが、電力量が大きくなってしまうことや、調節に時間がかかるという問題があった。
本発明では、以上のような課題を解決するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の半導体レーザは、InP基板と、前記InP基板上に積層され、InAlAs又はInGaAlAsで構成された歪緩和層と、前記歪緩和層上に積層された下部クラッド層と、活性層を含む量子井戸層と、前記量子井戸層上に積層された上部クラッド層とを備え、前記歪緩和層は、臨界膜厚を超える厚さを有し、前記InP基板よりも格子定数が大きく、前記下部クラッド層及び前記上部クラッド層は、InAlAs又はInGaAlAsで構成されたことを特徴とする。
請求項2に記載の半導体レーザは、請求項1に記載の半導体レーザであって、前記量子井戸層は、InGaAs、InGaAlAs及びInAsのいずれかで構成されたことを特徴とする。
請求項3に記載の半導体レーザは、請求項1又は2に記載の半導体レーザであって、前記半導体レーザは、発振波長が2.0〜3.0μmであることを特徴とする。
本発明によれば、InP基板上に形成した長波長帯半導体レーザにInAlAsからなる歪緩和層を導入し、またクラッド層にInAlAsを導入することで、2.0μmを超える長波長領域においても少ない注入電流で効果的に波長掃幅を広げることができ、外部の温度調節器無しでも低消費電力で高性能なガスセンシング用レーザの実現が可能となる。
本発明の実施例1に係る半導体偏波制御素子の断面図である。 従来の半導体レーザを用いて電流を100mA流した場合の活性層からクラッド層下部までの基板積層方向の温度分布を示す図である。 本発明の実施例に係る半導体レーザを用いて電流を100mA流した場合の活性層からクラッド層下部までの基板積層方向の温度分布を示す図である。
上記課題を解決するため、数多くの実験的検討を行った結果、本発明者らは、半導体レーザの発振波長を大きくするために、臨界膜厚を超える厚さまで成長させて意図的に転位を導入した歪緩和層をInAlAsで作製して、この歪緩和層より上部の層への貫通転位等を低減し、当該上部の層の格子定数を大きくした。それにより、2.0乃至3.0μm帯をカバーできる発振波長を有するInAs量子井戸層を作製した。
歪緩和層の材料としては、InAlAsの他にもInGaAsが考えられるが、InGaAsでは歪緩和層の屈折率がクラッド層の屈折率より高く、光の導波路として見たときに歪緩和層を伝搬するモードが発生し、大きな損失になってしまう。
また、クラッド層の材料として従来から使用されるInPは熱伝導率が高いため、注入電流による活性層の温度変化が小さいということを見出した。そこで、熱伝導率が低いInAlAsをクラッド層に用いることにより、少ない注入電流でも効果的に活性層の温度が上昇するため波長掃引幅の拡大が可能となることを見出し、この知見に基づいて本発明に至ったものである。
InPの熱伝導率とInAlAsの熱伝導率はそれぞれ68(W/K・m)と4.5(W/K・m)であり、大きな差がある。これにより、注入された電力により効率的に温度上昇することができ、従来不可能であった長波長帯領域において波長掃引幅を広げることが可能となる。
(実施例)
図1は、本発明の実施例に係る半導体レーザの層構造を示す図である。図1には、n型にドープしたInP基板102と、InP基板102の底面に形成されたn型電極101と、InP基板102の上面に積層され、n型にドープされたInAlAsで構成された歪緩和層103と、歪緩和層103上に積層され、n型にドープされた下部クラッド層104と、下部クラッド層104上に積層され、圧縮歪のInAs量子井戸とInGaAs障壁層からなる多重量子井戸構造を有する量子井戸層105と、量子井戸層105上に積層され、p型にドープされた上部クラッド層107と、量子井戸層105上に積層され、上部クラッド層107の両側面を覆うように形成されたポリイミド埋め込み層106と、上部クラッド層107上に積層され、p型にドープされたコンタクト層108と、コンタクト層108上に形成されたp型電極109とを備えた半導体レーザ100が示されている。
本発明の実施例に係る半導体レーザ100では、活性層となる量子井戸層105を下部クラッド層104及び上部クラッド層107で挟んだダブルへテロレーザ構造が構成されている。半導体レーザ100における各層の成長は、有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いて行うことができる。以下、本発明の実施例1に係る半導体レーザ100の製造方法を説明する。
InP基板102上に、Siを1×1018(cm−3)ドープしたn−InAlAsで構成された歪緩和層103を成長する。この歪緩和層103はInP基板102よりも格子定数が大きく、臨界膜厚を超える厚さまで成長することで、格子不整合に起因する転位が発生している。成長温度などの成長条件を最適化することにより、薄い層に転位を集中させ、転位網を形成し、上部の層への貫通転位や表面ラフネスを低減させている。
歪緩和層103上に、厚さ1.5μmのn−InAlAsで構成された下部クラッド層104を成長する。次に、下部クラッド層104上に量子井戸層105を成長する。この量子井戸層105は、InP基板102よりも格子定数が大きい。量子井戸層105上にInGaAsP層を成長して回折格子(図1では不図示)を作製後、さらにp−InAlAsで構成された上部クラッド層107を1.5μmの厚さに成長し、上部クラッド層107上にp型に2×1019(cm−3)ドープした厚さ300nmのInGaAsで構成されたコンタクト層108を成長する。下部クラッド層104及び上部クラッド層107はInP基板102よりも格子定数が大きく、歪緩和層103上部の擬似的な基板の格子定数に整合させている。
コンタクト層108上にSiO層を堆積し、さらにフォトリソグラフィによってストライプ状のマスクを形成する。ドライエッチングにより幅1.7μmのメサストライプを形成する。この両脇をSiOとポリイミドで埋め込んでポリイミド埋め込み層106を形成し、InP基板102を研磨後に上下にn型電極101及びp型電極109をそれぞれ形成し、リッジレーザへ加工する。共振器長を300μmになるようにへき開し、光出射する側は低反射率コーティングを施し、反対側の面には90%程度の高反射率が得られるコーティングを施す。
図2は、歪緩和層がなく、InPクラッドを用いた従来の半導体レーザにおける、一次元モデルでの100mA注入時の活性層からクラッド層までの基板積層方向の温度分布を示している。図2に示すように、従来の半導体レーザにおいては、クラッド層から活性層まで約23℃の温度上昇があった。
図3は、本実施例に係る半導体レーザ100における、一次元モデルでの100mA注入時の活性層からクラッド層までの基板積層方向の温度分布を示している。従来の半導体レーザの温度上昇が約23℃であったのに対し、図3に示すように本実施例に係る半導体レーザ100を用いた場合ではクラッド層から活性層までの温度上昇は100℃であり、その差は77℃であった。本実施例に係る半導体レーザ100によると、従来と比較して最大約8nmの波長掃引幅の拡大が可能となる。半導体レーザ100の発振波長は、歪緩和層103の組成にもよるが、たとえば量子井戸層105の厚さを3から10nmに設計することにより2.0乃至3.0μm帯をカバーすることができる。また、半導体レーザ100における波長の変化量は、必要な光出力や電流の可変幅により調整可能である。
以上のように、本実施例に係る半導体レーザ100によると、外部の温度調節器無しでも波長掃引幅を拡大できるため、消費電力の低減や掃引の高速化が可能になる。
なお、実施例に係る半導体レーザでは、下部クラッド層104及び上部クラッド層107を構成する材料としてInAlAsを用いたが、InGaAlAsを用いることも可能である。また、量子井戸の材料として、例えば、InGaAs、InGaAlAs及びInAsのいずれかを用いることができる。
半導体レーザ 100
n型電極 101
InP基板 102
歪緩和層 103
下部クラッド層 104
量子井戸層 105
ポリイミド埋め込み層 106
上部クラッド層 107
コンタクト層 108
p型電極 109

Claims (3)

  1. InP基板と、
    前記InP基板上に積層され、InAlAs又はInGaAlAsで構成された歪緩和層と、
    前記歪緩和層上に積層された下部クラッド層と、
    活性層を含む量子井戸層と、
    前記量子井戸層上に積層された上部クラッド層と
    を備え、
    前記歪緩和層は、臨界膜厚を超える厚さを有し、前記InP基板よりも格子定数が大きく、
    前記下部クラッド層及び前記上部クラッド層は、InAlAs又はInGaAlAsで構成されたことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 前記量子井戸層は、InGaAs、InGaAlAs及びInAsのいずれかで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  3. 前記半導体レーザは、発振波長が2.0〜3.0μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ。
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