JP6034318B2 - 操作位置検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操作面に作用する力の位置を検出する操作位置検出装置に関する。
この種の操作位置検出装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1の操作位置検出装置では、操作面に対する押圧により発生する操作力に応じて変形する変位伝達面を有した起歪体を備え、その起歪体の変位伝達面に歪検出部を設けると共に、その変位伝達面を、操作面と同一面上に配置している。そして、この構成により、操作面に垂直な方向以外の力に対して歪検出部が感度を持たないようにして、操作面に作用する力の中心位置(即ち操作位置)を正確に検出できるようにしている。
特開2012−58967号公報
上記従来の操作位置検出装置では、操作面の外周に、変位伝達面(歪検出部)を有する起歪体を配置する必要があるため、装置が大型化してしまう。
また、下記のような意匠性の制約も生じる。
装置の上面全体を操作面とすることができない。つまり、起歪体を配置する領域は、必ず、操作位置の検出が不可能な領域となる。起歪体を筐体で覆う構造とする場合には、操作面が筐体よりも窪んだ配置になる。
そこで、本発明は、操作面に垂直方向とは異なる方向の力が作用した場合でも操作位置を正確に検出できるようにすることと、装置の小形化及び意匠性の制約解消とを、両立させることを目的としている。
第1発明の操作位置検出装置は、平板状の操作面を有する操作体と、当該操作位置検出装置の基部としての部材である基部部材と、4以上で偶数個の平板状の検出体と、操作位置算出部とを備える。
検出体は、一端に前記操作体に接続される接続部を有し、他の一端に前記基部部材に固定される固定部を有し、前記接続部と前記固定部との間に、前記操作面に対する押圧により発生する操作力に応じて変形する検出面を有する。各検出体の前記検出面には、当該検出体の変形に伴う当該検出面の歪を検出する歪検出部が設けられている。そして、操作位置算出部は、前記各歪検出部の検出結果に基づいて、前記操作面において前記操作力が作用した位置を操作位置として算出する。
そして、この操作位置検出装置において、検出体の2つずつは、当該両検出体の検出面の延長平面同士が、前記操作面の面内方向における当該両検出体の間の位置で交差すると共に、その延長平面同士が交差する交差線が前記操作面と平行で、且つ、前記交差線と前記操作面との距離が所定値以下となるように、前記操作面に対し所定の角度を有して配置されている。
ここで、このような2つずつの検出体の組の何れかに着目すると共に、前記交差線の方向をy軸方向とし、そのy軸方向に垂直で且つ操作面に平行な方向をx軸方向とする。
操作面にx軸方向の力Fxが加えられた場合、検出体における検出面の位置では、力Fxによりx軸方向に作用する力と、力Fxによりy軸周りに作用するモーメント力(力のモーメント)とが作用する。その作用する各力は、検出面に垂直な成分と、検出面の面内方向の成分とに分解できるが、検出体は面内方向に剛性が高いため、検出面の歪検出部は、後者の面内方向の成分に対して感度を持たない。また、前者の垂直な成分については、前記交差線と操作面との距離が所定値以下であることから、x軸方向に作用する力によるものと、前記モーメント力によるものとが、おおよそ釣り合うこととなる。このため、歪検出部は、前者の垂直な成分についても感度がほとんどなくなる。よって、操作面に対して、それの面内方向であるX軸方向の力を加えても、歪検出部は感度を有しない。一方、操作面にy軸方向の力が加えられた場合には、そのy軸方向の力が検出体の面内方向つまり剛性が高い方向の力となるため、やはり歪検出部は感度を有しない。
従って、この操作位置検出装置では、歪検出部が、操作面に垂直でない方向の操作力に対して感度をほとんど持たなくなる。よって、操作面が該操作面に対して垂直でない所定の角度で押されて、操作面に垂直方向とは異なる方向の力が作用した場合でも、操作位置算出部により正確に操作位置を算出(換言すれば検出)することができるようになる。
更に、この操作位置検出装置によれば、検出体を操作面の背面側(押される側とは反対側)内に収めることが可能となる。このため、操作面の外周に検出体を配置する必要がなくなり、装置の小型化を実現することができる。また、前述した意匠性の制約をなくすことができ、例えば、装置の一つの面全体を操作面にすることが可能になる。
第1実施形態の操作位置検出装置の外観を表す斜視図である。 第1実施形態の操作位置検出装置の分解斜視図である。 第1実施形態の操作位置検出装置について、操作体の操作部材を除いた状態を表す斜視図である。 第1実施形態の操作位置検出装置について、操作体を除いた状態を表す斜視図である。 第1実施形態の操作位置検出装置について、操作体及び押さえ部材を除いた状態を表す斜視図である。 第1実施形態の操作位置検出装置の構成を表す模式的な平面図(操作面の上方からみた図)である。 第1実施形態の操作位置検出装置の構成を表す模式的な正面図(図6の矢印VII方向からみた図)である。 歪検出素子をなす4つのエレメントの配置状態を説明する説明図である。 歪検出素子をなす4つのエレメントの電気的接続状態を説明する説明図である。 操作面に垂直な方向(z軸方向)の力が加えられた場合の作用を説明する説明図である。 歪検出素子のエレメントに加わる力の一例を説明する説明図である。 図11の例におけるエレメントの抵抗値変化を説明する説明図である。 歪検出素子のエレメントに加わる力の他の例を説明する説明図である。 操作面にx軸方向の力が加えられた場合の作用を説明する説明図である。 第2変形例の操作位置検出装置を説明する説明図である。 第3変形例の操作位置検出装置を説明する説明図である。 第4変形例の操作位置検出装置を説明する説明図である。 第5変形例の操作位置検出装置を説明する説明図である。 第2実施形態の操作位置検出装置の外観を表す斜視図である。 第2実施形態の操作位置検出装置の分解斜視図である。 第2実施形態の操作位置検出装置について、操作体を除いた状態を表す斜視図である。 第2実施形態の操作位置検出装置の効果を説明する説明図である。 第6変形例の操作位置検出装置を説明する説明図である。 第7変形例の操作位置検出装置を説明する説明図である。
以下に、本発明が適用された実施形態の操作位置検出装置について説明する。尚、本実施形態の操作位置検出装置は、荷重検出式であり、例えば、タッチパッドやタッチパネル(タッチスクリーン)として使用される。
[第1実施形態]
図1〜図7に示すように、第1実施形態の操作位置検出装置1は、操作体3と、当該装置1の基部である基部部材5と、平板状の2つの検出体6,7を形成する平板部材10と、平板状の2つの検出体8,9を形成する平板部材11と、平板部材10,11を操作体3に接続させるための押さえ部材12,13とを備える。
操作体3は、板状(この例では円盤状)の操作部材3aと、略円筒状の枠部材3bとによって構成される。尚、以下の説明において、操作位置検出装置1の上下の方向は、操作部材3a側が上で、基部部材5側が下である。
操作部材3aは、例えば枠部材3bに設けられたビス穴14を介して、枠部材3bの上側端面に取り付けられる。操作部材3aの円形の上面(枠部材3bに取り付けられる側とは反対側の面)が、使用者によって任意の位置が押圧される平板状の操作面3cになっている。尚、操作部材3aと枠部材3bとを接続する手段は、例えば接着剤等でも良い。また、操作部材3aと枠部材3bは一体で形成されていても良い。
枠部材3bの下側端面(操作部材3aが取り付けられる側とは反対側の面)には、平板部材10の端部10a,10bを操作体3に接続させるための傾斜面部15a、15bと、平板部材11端部11a,11bを操作体3に接続させるための傾斜面部16a、16bとが形成されている。
傾斜面部15a,15bの各面は、同じ仮想平面に含まれると共に、操作面3cに対して所定の角度を持つ。同様に、傾斜面部16a,16bの各面も、同じ仮想平面に含まれると共に、操作面3cに対して所定の角度を持つ。そして、傾斜面部15a,15b,16a,16bは、傾斜面部15a,15bの面を含む仮想平面S1と、傾斜面部16a,16bの面を含む仮想平面S2とが交差する交差線L1が、操作面3cと平行で、且つ、その交差線L1と操作面3cとの距離が0となるように、形成されている(特に図7参照)。実施形態において、その交差線L1は、操作面3cの面内方向において該操作面3cの中心を通る線である(特に図6参照)。
平板部材10では、一方の端部10aが、検出体6の一方の端部6aになっており、他方の端部10bが、検出体7の一方の端部7aになっている。そして、検出体6の端部6aと検出体7の端部7aは、操作体3に接続される接続部18でもある。また、平板部材10では、中央部10cが、検出体6の他方の端部6bと、検出体7の他方の端部7bとの、両方を兼ねる共通部分(2つの検出体6,7に共通の部分)であると共に、基部部材5に固定される固定部19でもある。更に、平板部材10においては、端部10aと中央部10cとの間の表面(本実施形態では上側の表面)が、検出体6の検出面20になっており、端部10bと中央部10cとの間の表面(本実施形態では上側の表面)が、検出体7の検出面20になっている。
同様に、平板部材11では、一方の端部11aが、検出体8の一方の端部8aになっており、他方の端部11bが、検出体9の一方の端部9aになっている。そして、検出体8の端部8aと検出体9の端部9aは、操作体3に接続される接続部18でもある。また、平板部材11では、中央部11cが、検出体8の他方の端部8bと、検出体9の他方の端部9bとの、両方を兼ねる共通部分(2つの検出体8,9に共通の部分)であると共に、基部部材5に固定される固定部19でもある。更に、平板部材11においては、端部11aと中央部11cとの間の表面(本実施形態では上側の表面)が、検出体8の検出面20になっており、端部11bと中央部11cとの間の表面(本実施形態では上側の表面)が、検出体9の検出面20になっている。
検出体6〜9の検出面20は、操作面3cに対する押圧によって発生する操作力に応じて、曲げ変形を生じさせるよう弾性変形する弾性変形体である。各検出面20上には、検出体6〜9の変形に伴う該検出面20の歪を検出する歪検出部としての歪検出素子21が設けられている。検出面20上の歪検出素子21は、防湿及び防塵のために、樹脂等からなるポッティング剤23によって封止されている。尚、歪検出素子21については後で説明する。
基部部材5は、枠部材3bにおける傾斜面部15a,15bの面と同じ傾斜の上面を有した突部24と、枠部材3bにおける傾斜面部16a,16bの面と同じ傾斜の上面を有した突部25とを備える。
平板部材10は、中央部10cの下面が、基部部材5における突部24の上面に載せられると共に、中央部10cの上面に略直方体の固定用部材26が載せられる。そして、その状態で、固定用部材26が当該平板部材10の中央部10cを貫通するビス(図示省略)によって基部部材5の突部24に固定されることにより、平板部材10は、中央部10cにおいて、基部部材5の突部24に固定される(特に図5参照)。尚、図2における24aは、突部24のビス穴であり、図5における26aは、固定用部材26のビス穴である。この例では、ビス穴24a,26aは、3つずつ設けられている。また、平板部材10の中央部10cにも、ビス穴24a,26aと対応する位置にビス穴が設けられている。
同様に、平板部材11は、中央部11cの下面が、基部部材5における突部25の上面に載せられると共に、中央部11cの上面に略直方体の固定用部材27が載せられる。そして、その状態で、固定用部材27が当該平板部材11の中央部11cを貫通するビス(図示省略)によって基部部材5の突部25に固定されることにより、平板部材11は、中央部11cにおいて、基部部材5の突部25に固定される(特に図5参照)。尚、図2における25aは、突部25のビス穴であり、図2,図5における27aは、固定用部材27のビス穴である。この例では、ビス穴25a,27aは、3つずつ設けられている。また、平板部材11の中央部11cにも、ビス穴25a,27aと対応する位置にビス穴が設けられている。
平板部材10,11の中央部10c,11cを基部部材5の突部24,25に固定すると、図5の状態になる。図5の状態において、基部部材5は、平板部材10,11の中央部10c,11cにだけ接している。
一方、押さえ部材12には、平板部材10の端部10a,10bの下面と接する溝部12a,12bが形成されている。同様に、押さえ部材13には、平板部材11の端部11a,11bの下面と接する溝部13a,13bが形成されている。
そして、図5の状態から、平板部材10の端部10a,10bに押さえ部材12の溝部12a,12bを当接させると共に、平板部材11の端部11a,11bに押さえ部材13の溝部13a,13bを当接させると、図4のようになる。図4の状態において、基部部材5は、押さえ部材12,13には接しない。
そして、図4の状態から、更に、平板部材10の端部10a,10bの上面を、枠部材3bの傾斜面部15a,15bの面に当接させると共に、平板部材11の端部11a,11bの上面を、枠部材3bの傾斜面部16a,16bの面に当接させると、図3のようになる。
そして、図3の状態で、押さえ部材12,13が枠部材3bに、例えばビス(図示省略)によって固定される。その結果、平板部材10の端部10a,10bが、枠部材3bの傾斜面部15a,15bと押さえ部材12の溝部12a,12bとで保持されると共に、平板部材11の端部11a,11bが、枠部材3bの傾斜面部16a,16bと押さえ部材13の溝部13a,13bとで保持される。この状態においても、基部部材5は、平板部材10,11の中央部10c,11cにだけ接し、押さえ部材12,13や枠部材3bには接しない。尚、図2における12c,12dは、押さえ部材12のビス穴であり、図2における13c,13dは、押さえ部材13のビス穴である。また、図2に示すように、枠部材3bには、その各ビス穴12c,12d,13c,13dに対応する4つのビス穴29が設けられている。
そして、枠部材3bに操作部材3aを取り付ければ、操作位置検出装置1は、図1のような完成状態となる。尚、操作位置検出装置1の組み立て手順は任意であり、例えば、枠部材3bへの操作部材3aの取り付けを、先に実施しても良い。
以上の構成により、平板部材10,11の中央部10c,11cが基部部材5の突部24,25に固定され、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bが操作体3(枠部材3b)に接続した状態となる。
そして、図6に示すように、平板部材10の一方の端部10aから中央部10cまでの部分と、中央部10cから他方の端部10bまでの部分とが、検出体6,7の各々であり、その各部分の上面が、検出体6,7における検出面20である。同様に、平板部材11の一方の端部11aから中央部11cまでの部分と、中央部11cから他方の端部11bまでの部分とが、検出体8,9の各々であり、その各部分の上面が、検出体8,9における検出面20である。
また、図7に示すように、前述した傾斜面部15a,15bの面を含む仮想平面S1は、平板部材10によって形成される各検出体6,7の検出面20の延長平面でもある(以下、この延長平面の符号としても「S1」を用いる)。同様に、前述した傾斜面部16a,16bの面を含む仮想平面S2は、平板部材11によって形成される各検出体8,9の検出面20の延長平面でもある(以下、この延長平面の符号としても「S2」を用いる)。
このため、検出体6の検出面20の延長平面S1と、検出体8の検出面20の延長平面S2は、操作面3cの面内方向における当該両検出体6,8の間の位置(この例では中央位置)で交差すると共に、その延長平面S1,S2同士が交差する交差線(以下、この交差線の符号としても「L1」を用いる)は操作面3cと平行で、且つ、その交差線L1と操作面3cとの距離は0となる。同様に、検出体7の検出面20の延長平面S1と、検出体9の検出面20の延長平面S2は、操作面3cの面内方向における当該両検出体7,9の間の位置(この例では中央位置)で交差すると共に、その延長平面S1,S2同士が交差する交差線L1は操作面3cと平行で、且つ、その交差線L1と操作面3cとの距離は0となる。本実施形態において、交差線L1は、前述したように、操作面3cの面内方向において該操作面3cの中心を通ることとなる。
尚、以下の説明においては、図6,図7に示すように、交差線L1の方向をy軸方向とし、交差線L1に垂直で且つ操作面3cに平行な方向をx軸方向とし、操作面3cに垂直な方向をz軸方向とする。
操作位置検出装置1においては、操作体3の操作面3cに対して押す操作(押圧操作)が行われると、その押された位置である操作位置及び力の大きさに応じて、検出体6〜9が微小に弾性変形し、その変形に伴う検出面20の歪みが、検出面20に設けられている歪検出素子21によって検出される。
また、図7に示すように、例えば基部部材5の所定位置には、操作位置算出部31が設けられている。操作位置算出部31は、例えばCPU,ROM,RAM,およびA/D変換回路等を含むコンピュータハードウェアとして構成されている。そして、操作位置算出部31は、ROMに記憶されたプログラムをCPUが実行することで、操作位置検出装置1としての機能を実現する。例えば、操作位置算出部31は、歪検出素子21が検出した歪(弾性変形量)に基づいて、押圧操作力が行われた位置(すなわち、操作位置)および操作力を算出する。
歪検出素子21は、例えば歪みゲージであり、弾性変形量によって抵抗値が変化する4つのエレメント21a〜21dを、図8のように配置すると共に、図9のように、ホイートストンブリッジ回路(以下単に、ブリッジ回路という)となるように接続することで形成されている。そして、操作位置算出部31は、そのブリッジ回路に電源電圧Vexを与えると共に、該ブリッジ回路の出力電圧である(歪検出素子21の出力電圧でもある)ブリッジ電圧Voutを検出し処理することで、操作位置や操作力を算出する。
次に、操作面3cに対する操作位置の検出について説明する。
まず、操作面3cに垂直な方向(z軸方向)の力が加えられた場合について説明する。
図10に示すように、操作体3の操作面3cにz軸方向の押圧操作力Fzが作用すると、基部部材5に対して固定されている検出体6〜9には、押圧操作力Fzの分力fz1〜fz4やモーメント力mz1,mz2が作用する。尚、図10において、fz1〜fz4は、図示の便宜上、操作面3cの面内方向の力のように示されているが、実際には、z軸方向の力である。そして、fz1は、検出体7に加わる力であり、fz2は、検出体9に加わる力であり、fz3は、検出体8に加わる力であり、fz4は、検出体6に加わる力である。また、mz1,mz2は、図示の便宜上、z軸周りのモーメント力のように示されているが、実際は、x軸周りのモーメント力である。そして、mz1は、検出体6,7に作用するモーメント力であり、mz2は、検出体8,9に作用するモーメント力である。
検出体6〜9は、操作体3に接続される側の端部6a,7a,8a,9aとは反対側の端部6b,7b,8b,9b(平板部材10,11の中央部10c,11c)が基部部材5に固定されているため、曲げ変形を強いられる。このため、検出体6〜9の検出面20には、面内方向において引張り応力、あるいは圧縮応力が作用する。検出面20上には歪検出素子21が設けられているため、それら引張り応力あるいは圧縮応力に応じた検出面20内の伸び量または縮み量を、歪検出素子21が検出する。
例えば、検出体6〜9の何れかに、図11のような力fzが作用したとすると、歪検出素子21のエレメント21a〜21dのうち、エレメント21a,21bには引張り応力が発生し、エレメント21c,21dには圧縮応力が発生する。そして、図12に示すように、引張り応力の発生するエレメント21a,21bでは抵抗値が減少し、圧縮応力の発生するエレメント21c,21dでは抵抗値が増加する。
このため、操作位置算出部31は、各検出体6〜9の歪検出素子21(エレメント21a〜21d)の出力電圧である前述のブリッジ電圧Voutを検出し、その各ブリッジ電圧Voutに基づいて、各検出体6〜9に作用する力fz(fz1,fz2,fx3,fx4)及びモーメント力mz(mz1,mz2)を算出する。例えば、各歪検出素子21のブリッジ電圧Voutから力fz1,fz2,fx3,fx4及びモーメント力mz1,mz2を算出するためのマップを、ROM内に用意しておき、操作位置算出部31は、そのマップに、各ブリッジ電圧Voutの検出値を当てはめることによって、力fz1,fz2,fx3,fx4及びモーメント力mz1,mz2を算出するように構成することができる。また、マップは、理論計算と実験との両方または一方によって作成することができる。
そして、操作位置算出部31は、算出したfz1,fz2,fx3,fx4,mz1,mz2を、下記の式4と式5に代入することで、操作面3cに加えられた押圧操作力Fzの中心位置すなわち操作位置(x1,y1)を算出する。
尚、この例において、操作位置の座標は、操作面3cの中心を原点とするx−y座標系の座標位置として算出される(図10参照)。そして、式4,式5は、力の釣り合いの式である式1と、y軸周りのモーメントの釣り合いの式である式2と、x軸周りのモーメントの釣り合いの式である式3とから、それぞれ導き出せる。また、式2,式4における「w」は、図10に示すように、x軸方向における検出体6,7と検出体8,9との中間位置(x軸方向の原点位置)から、x軸方向における各検出体6〜9の中心位置(検出面20の中心位置)までの距離である。
Figure 0006034318
一方、操作面3cにy軸方向の力が加えられた場合には、図13に示すように、各検出体6〜9にy軸方向の力fyが加わる。そして、その力fyは、歪検出素子21の各エレメント21a〜21dに対する圧縮応力となる。しかし、y軸方向の力fyは、検出体6〜9の面内方向の力であり、検出体6〜9の剛性が高い方向の力であるため、各検出体6〜9において、検出面20は歪まず、よって歪検出素子21は感度を有しない。
また、図14に示すように、操作面3cにx軸方向の力Fxが加えられた場合には、各検出体6〜9における検出面20の位置では、力Fxによりx軸方向に作用する力と、力Fxによりy軸周りに作用するモーメント力Mとが作用する。そして、その作用する各力は、検出面20に垂直な成分と、検出面20の面内方向の成分とに分解できる。
ここで、前述したように検出体6〜9は面内方向に剛性が高いため、検出面20の歪検出素子21は、後者の成分(検出面20の面内方向の成分)に対して感度を持たない。
また、前者の成分(検出面20に垂直な成分)については、前述の交差線L1と操作面3cとの距離が0であることから、x軸方向に作用する力による力F1と、上記モーメント力Mによる力F2とが、釣り合うこととなる。このことは、下記の式6〜式10によって示される。つまり、式6〜式9から、式10が成立する。尚、図14に示すように、式6,式8,式9における「h」は、z軸方向における各検出体6〜9の検出面20の中心位置と操作面3cとの距離であり、式7〜式9における「θ」は、操作面3cと検出面20とのなす角である。また、式8,式9における「w」は、式2,式4における「w」と同じである。そして、式9が成立する条件(延いては、式10が成立する条件)が、「交差線L1と操作面3cとの距離=0」である。
Figure 0006034318
このため、歪検出素子21は、前者の成分(検出面20に垂直な成分)についても感度がなくなる。よって、操作面3cにX軸方向の力Fxを加えても、歪検出素子21は感度を有しない。
従って、本実施形態の操作位置検出装置1では、操作面3cに垂直でないy軸方向とx軸方向の操作力に対して、検出体6〜9の歪検出素子21が感度を持たなくなる。よって、操作面3cが該操作面3cに対して垂直でない所定の角度で押されて、操作面3cに垂直方向とは異なる方向の力が作用した場合でも、操作位置算出部31により正確に操作位置を算出(換言すれば検出)することができるようになる。
更に、この操作位置検出装置1によれば、検出体6〜9を操作面3cの背面側(押される側とは反対側)内に収めることが可能となる。このため、操作面3cの外周に検出体6〜9を配置する必要がなくなり、装置1の小型化を実現することができる。また、前述した意匠性の制約をなくすことができる。このため、本実施形態の操作位置検出装置1では、一つの面全体を操作面3cにしている。
尚、抵抗膜式や静電容量式の一般的なパッチパッドやタッチパネルであっても、配線の取り回しの都合上、操作面の周囲には検出できない領域が必ず存在してしまう。これに対し、本実施形態の操作位置検出装置1によれば、操作面3cの周囲に検出できない領域が全く存在しない装置を提供できる。
また、本実施形態の操作位置検出装置1では、1つの平板部材(11または12)によって2つの検出体(6,7または8,9)を形成しているため、当該装置1の構成部品数及び組み立て工数を少なくすることができる。
一方、前述の交差線L1と操作面3cとの距離は、0であることが最も好ましいが、0以外にすることも可能である。例えば、交差線L1と操作面3cとの距離が、操作面3cの最大長さの20分の1以下(つまり5パーセント以下)であれば、操作位置の検出精度に大きな影響は生じないと考えられる。尚、本第1実施形態では、操作面3cが円形であるため、操作面3cの最大長さは、操作面3cの直径となるが、例えば、操作面3cが長方形であれば、その操作面3cの長い方の辺の長さが、操作面3cの最大長さとなる。また、交差線L1と操作面3cとの距離は、操作面3cの長さに拘わらす、所定値以下(例えば2mm以下)に設定しても良い。
[第1実施形態に対する変形例]
以下に、他の実施形態として、第1実施形態に対する変形例を説明する。尚、第1実施形態と同様の構成要素については、第1実施形態と同じ符号を用いる。
〈第1変形例〉
第1実施形態では、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bが、操作体3に接続される接続部18であり、平板部材10,11の中央部10c,11cが、基部部材5に固定される固定部19であった。
その構成とは逆に、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bを、基部部材5に固定される固定部19とし、平板部材10,11の中央部10c,11cを、操作体3に接続される接続部18とするように構成しても良い。
例えば、枠部材3bには、4つの傾斜面部15a,15b,16a,16bを設けず、その代わり、操作体3(操作部材3aまたは枠部材3b)には、操作面3cの中央位置あるいは該中央位置を挟む2つの各位置からx軸方向の左右それぞれへ向けて、傾斜面部15a,16aと同様の傾斜面を有する一対の操作体側接続部を設ける。また、基部部材5には、2つの突部24,25を設けず、その代わりに、基部部材5において、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bに対応する4つの各位置に、突部24,25と同様の突部を設ける。そして、平板部材10,11の中央部10c,11cのそれぞれを、操作体3における上記一対の操作体側接続部のそれぞれに接続させると共に、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bのそれぞれを、基部部材5における上記4つの突部のそれぞれに固定すれば良い。
〈第2変形例〉
図15は、第2変形例の操作位置検出装置を操作面3cの側から模式的に表している。図15に示すように、4つの検出体6〜9を、別々の平板部材によって構成し、その各検出体6〜9を、個別に操作体3に接続しても良い。図15の例では、各検出体6〜9の一方の端部6a〜9aが、操作体3に接続される接続部18となっており、各検出体6〜9の他方の端部6b〜9bが、基部部材5(図示省略)に固定される固定部19になっている。また、操作面3cの平面形状は四角形である。その他は、第1実施形態と同様である。
尚、図15では、操作面3cの外周に検出体6〜9を配置したように図示しているが、検出体6〜9は、実際には、検出体6と検出体8との関係、及び、検出体7と検出体9との関係が、第1実施形態と同じになるように、操作体3に取り付けられている。このため、第1実施形態と同様に、検出体6〜9を操作面3cの背面側(押される側とは反対側)内に収めることができる。そして、このことは、後述する第3変形例(図16)及び第4変形例(図17)についても同様である。
〈第3変形例〉
図16は、第3変形例の操作位置検出装置を操作面3cの側から模式的に表している。図16に示すように、操作面3cに、溝部(換言すれば凹部)41を設けても良い。その溝部41は、操作面3cを複数の操作領域に分割する役割を果たす。溝部41の数や方向については、特に制約はない。
溝部41を設けることにより、当該操作位置検出装置の使用者は、操作面3cを操作する際の指の触覚から操作領域を認識することができる。使用者は、操作面3cを凝視することなく所望の操作を行うことができるので、操作性が向上し、特に車両に搭載する装置に適用する場合に好ましい。また、溝部41の代わりに、帯状の凸部を設けても、同様の効果が得られる。
尚、図16の例では、第1変形例で述べた構成を採っている。即ち、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bを、基部部材5(図示省略)に固定される固定部19とし、平板部材10,11の中央部10c,11cを、操作体3に接続される接続部18としている。このため、操作体3には、第1変形例で説明した一対の操作体側接続部43が設けられており、平板部材10,11の中央部10c,11cのそれぞれを、その操作体側接続部43のそれぞれに接続させている。そして、このことは、後述する第4変形例(図17)についても同様である。
〈第4変形例〉
図17は、第4変形例の操作位置検出装置を操作面3cの側から模式的に表している。図17に示すように、操作面3cを凸形状としても良い。図17の例では、操作面3cの中心位置(交差した線の交差位置)45が最も高くなるようにしている。操作面3cにおける凸部の位置および高さは、位置検出の精度に影響を与えない範囲で設定すれば良い。
この構成によっても、使用者は、操作面3cを操作する際の指の触覚から操作領域を認識することができる。
〈第5変形例〉
図18に示すように、検出体6と検出体8、及び、検出体7と検出体9は、x軸方向において左右対称でなくても良い。第1実施形態で述べた条件が成立していれば良い。つまり、検出体6,8の検出面20の延長平面同士の交差線と操作面3cとの距離が所定値以下(好ましくは0)であり、検出体7,9の検出面20の延長平面同士の交差線と操作面3cとの距離も所定値以下(好ましくは0)であれば良い。
尚、図18の例では、第3,第4変形例(図16,図17)と同様に、操作体3に設けられた一対の操作体側接続部43のそれぞれに、平板部材10,11の中央部10c,11cのそれぞれを接続させている。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の操作位置検出装置について説明する。尚、第1実施形態と同様の構成要素については、第1実施形態と同じ符号を用いることで説明を省略する。そして、第1実施形態との相違点について説明する。
図19〜図21に示すように、第2実施形態の操作位置検出装置51は、第1実施形態の操作位置検出装置1と比較して、下記《1》〜《4》の点が異なっている。
《1》操作体3は、前述の枠部材3bを備えず、板状(この例でも円盤状)の操作部材3aが操作体3になっている。
《2》前述の第1変形例と同様に(つまり、第1実施形態とは逆に)、平板部材10,11の中央部10c,11cが、操作体3に接続される接続部18になっており、平板部材10,11の両端部10a,10b,11a,11bのそれぞれが、基部部材5に固定される固定部19になっている。
《3》平板部材10,11の接続部18としての中央部10c,11cは、弾性を有する連結部材50を介して操作体3に接続される。
連結部材50は、弾性を有する単一の板材を曲げ加工することで構成されており、板バネの性質を持つ。連結部材50は、操作体3(操作部材3a)の下面(操作面3cとは反対側の面)における中心位置に固定される取り付け部50cと、取り付け部50cが操作体3に固定された状態において、取り付け部50cから前述のx軸方向の左右それぞれへ所定の傾斜角度で伸びる一対の傾斜部50a,50bとを備える。
そして、本実施形態では、傾斜部50aの下面に、平板部材10の中央部10cが取り付けられ、傾斜部50bの下面に、平板部材11の中央部11cが取り付けられる。
傾斜部50aの下面を含む仮想平面は、図7に示した仮想平面S1と同じであり、その仮想平面S1は、平板部材10によって形成される各検出体6,7の検出面20の延長平面でもある。同様に、傾斜部50bの下面を含む仮想平面は、図7に示した仮想平面S2と同じであり、その仮想平面S2は、平板部材11によって形成される各検出体8,9の検出面20の延長平面でもある。
尚、連結部材50の取り付け部50cは、例えばビスによって操作体3に固定されるが、固定の手段は例えば接着剤等でも良い。
また、平板部材10の中央部10cと連結部材50の傾斜部50aは、中央部10cの上面と傾斜部50aの下面とが合わされた状態で、中央部10cの下面と傾斜部50aの上面とが、一対の固定用部材71,72によって挟まれる(特に図21参照)。そして、その状態で、一対の固定用部材71,72が、傾斜部50aと中央部10cとを貫通するビス(図示省略)によって相互に固定されることにより、平板部材10の中央部10cが連結部材50の傾斜部50aに固定される。
同様に、平板部材11の中央部11cと連結部材50の傾斜部50bは、中央部11cの上面と傾斜部50bの下面とが合わされた状態で、中央部11cの下面と傾斜部50bの上面とが、一対の固定用部材73,74によって挟まれる(特に図21参照)。そして、その状態で、一対の固定用部材73,74が、傾斜部50bと中央部11cとを貫通するビス(図示省略)によって相互に固定されることにより、平板部材11の中央部11cが連結部材50の傾斜部50bに固定される。
《4》基部部材5は、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bが固定される一対の支柱部5a,5bを備える。支柱部5aと支柱部5bは、図示しない部材によって相対位置が変わらないように固定されている。
支柱部5aには、第1実施形態の基部部材5における突部24の上面と同じ傾斜の面を有する溝部56と、第1実施形態の基部部材5における突部25の上面と同じ傾斜の面を有する溝部57とが、設けられている。
支柱部5bにも、第1実施形態の基部部材5における突部24の上面と同じ傾斜の面を有する溝部58と、第1実施形態の基部部材5における突部25の上面と同じ傾斜の面を有する溝部59とが、設けられている。
そして、図20における一点鎖線で示すように、平板部材10の端部10aが、支柱部5aの溝部56に載せられ、平板部材11の端部11aが、支柱部5aの溝部57に載せられ、平板部材10の端部10bが、支柱部5bの溝部58に載せられ、平板部材11の端部11bが、支柱部5bの溝部59に載せられる。
更にその状態で、図20における二点鎖線で示すように、上記溝部56,57の面と同じ傾斜の板状部52a,52bを有した押さえ部材52が、支柱部5aの上部に固定され、上記溝部58,59の面と同じ傾斜の板状部53a,53bを有した押さえ部材53が、支柱部5bの上部に固定される。
押さえ部材52が支柱部5aの上部に固定されることで、平板部材10の端部10aが押さえ部材52の一方の板状部52aによって押さえられ、平板部材11の端部11aが押さえ部材52の他方の板状部52bによって押さえられる。その結果、平板部材10の端部10aは、支柱部5aの溝部56と押さえ部材52の板状部52aとで挟まれて保持され、平板部材11の端部11aは、支柱部5aの溝部57と押さえ部材52の板状部52bとで挟まれて保持される。
同様に、押さえ部材53が支柱部5bの上部に固定されることで、平板部材10の端部10bが押さえ部材53の一方の板状部53aによって押さえられ、平板部材11の端部11bが押さえ部材53の他方の板状部53bによって押さえられる。その結果、平板部材10の端部10bは、支柱部5bの溝部58と押さえ部材53の板状部53aとで挟まれて保持され、平板部材11の端部11bは、支柱部5bの溝部59と押さえ部材53の板状部53bとで挟まれて保持される。
尚、押さえ部材52,53は、例えばビスによって支柱部5a,5bに固定される。図20における61は、押さえ部材52,53におけるビス穴であり、図20における63は、支柱部5a,5bにおけるビス穴である。また、押さえ部材52,53を支柱部5a,5bに固定するための手段は、例えば接着剤等でも良い。
以上のような操作位置検出装置51によっても、第1実施形態の操作位置検出装置1と同様の効果が得られるが、以下に説明する点において、第1実施形態の操作位置検出装置1よりも有利である。
図22に示すように、操作体3の操作面3cにz軸方向の押圧操作力Fzが作用した場合、その押圧操作力Fzにより、平板部材10,11は変形しようとする。図22における点線の矢印は、平板部材10,11が変形しようとする方向である。
そして、平板部材10,11が変形しようとする力により、操作体3及び基部部材5(支柱部5a,5b)には、図22における水平方向(即ち、操作面3cの面内方向)に圧縮されようとする力が作用する。
但し、操作体3及び基部部材5の剛性は高いため、操作体3及び基部部材5は、ほとんど圧縮されない。このため、平板部材10,11の端部10a,10b,11a,11bと中央部10c,11cとの各々を、操作体3と基部部材5とに直接固定した場合には、平板部材10、11の変形(詳しくは、検出体6〜9の変形)が阻害される。例えば平板部材10,11同士が内側に寄りたくても寄ることができない、という状態になる。その結果、操作位置を検出することにおいて、平板部材10,11が十分に変形せず、延いては、大きな感度が得られなくなる可能性がある。
これに対して、第2実施形態の操作位置検出装置51では、板バネの性質を持つ連結部材50が操作体3と平板部材10,11と間に設けられており、操作体3に対する平板部材10,11の相対位置が変わりやすくなっている。このため、操作面3cへの押圧操作力Fzによって平板部材10,11が自由に変形できるようになり、要するに、平板部材10,11の変形が阻害されない。換言すると、連結部材50は、操作面3cへの押圧操作力Fzに応じて弾性変形しつつ、その押圧操作力Fzを、平板部材10,11によって形成される検出体6〜9に伝達することとなる。
よって、このような第2実施形態の操作位置検出装置51によれば、操作位置の検出において大きな感度が得られるようになる。また、連結部材50は、曲げ加工された単一の板材によって構成されているため、装置51の部品点数が抑えられると共に、連結部材50自体の製造も簡単であるという利点がある。
[第2実施形態に対する変形例]
以下に、第6〜第8変形例を説明する。尚、第1及び第2実施形態と同様の構成要素については、第1及び第2実施形態と同じ符号を用いる。
〈第6変形例〉
第2実施形態の操作位置検出装置51において、連結部材50の代わりに、その連結部材50と同形状で弾性変形しない部材を用いたならば、その部材は、第1変形例で説明した一対の操作体側接続部と同じ役割を果たす部材となる。
そして、その場合には、図23に例示するように、基部部材5の支柱部5a,5bと平板部材10,11との間に、連結部材50と同様の連結部材65a,65bを設ければ良い。尚、図23において、{}を付けた符号と{}を付けていない符号とのうち、{}を付けていない方の符号は、支柱部5aを、支柱部5b側とは反対側からみた場合の符号であり、{}を付けた方の符号は、支柱部5bを、支柱部5a側とは反対側からみた場合の符号である。つまり、図23に例示するように、平板部材10,11の固定部19としての端部10a,11aを、連結部材65aを介して基部部材5の支柱部5aに接続すると共に、平板部材10,11の固定部19としての他方の端部10b,11bを、連結部材65bを介して基部部材5の支柱部5bに接続すれば良い。
そして、このように構成しても、第2実施形態の操作位置検出装置51と同様の効果が得られる。
〈第7変形例〉
第1実施形態の操作位置検出装置1において、図24に例示するように、平板部材10,11の固定部19としての中央部10c,11cと基部部材5とを、連結部材50と同様の連結部材67を介して接続するように構成しても良い。そして、このように構成しても、第2実施形態の操作位置検出装置51と同様の効果が得られる。
〈第8変形例〉
第1実施形態の操作位置検出装置1において、例えば操作体3から枠部材3bを除き、その操作体3(つまり、操作部材3a)と、平板部材10,11の接続部18としての端部10a,11aとを、連結部材50と同様の連結部材を介して接続すると共に、その操作体3と、平板部材10,11の接続部18としての他方の端部10b,11bも、連結部材50と同様の連結部材を介して接続するように構成しても良い。そして、このように構成しても、第2実施形態の操作位置検出装置51と同様の効果が得られる。
〈他の変形例〉
例えば、第2実施形態や第6変形例において、連結部材50,65a,65bを配置する代わりに、基部部材5の一部が操作面3cへの作用力(押圧操作力Fz)に応じて弾性変形して、平板部材10,11の変形が阻害されないような構成であってもよい。このことは他の実施形態及び変形例についても同様である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した各実施形態(尚、実施形態とは前述した変形例も含む)に限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の態様で実施することができる。
例えば、上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしても良い。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えても良い。また、上記実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略しても良い。また、何れかの実施形態の構成の少なくとも一部を、他の実施形態の構成に対して付加または置換しても良い。また、前述した数値も一例である。
また具体例として、例えば、上記各実施形態において、操作面3cの背面側にLCD等の表示器を配置して、操作位置検出装置をタッチパネル(タッチスクリーン)としても良い。
また、上記各実施形態において、検出体6,8の検出面20の延長平面同士の交差線と、検出体7,9の検出面20の延長平面同士の交差線とが、操作面3cとは平行であるが、互いには所定の角度を有するように(例えば直交するように)構成しても良い。
また、検出体は、4つより多い複数個(6個や8個等)でも良い。
3…操作体、3c…操作面、5…基部部材、6〜9…検出体、18…接続部、19…固定部、20…検出面、21…歪検出素子(歪検出部)、31…操作位置算出部、L1…交差線、S1,S2…延長平面

Claims (7)

  1. 平板状の操作面(3c)を有する操作体(3)と、
    基部としての部材である基部部材(5)と、
    一端に前記操作体に接続される接続部(18)を有し、他の一端に前記基部部材に固定される固定部(19)を有し、前記接続部と前記固定部との間に、前記操作面に対する押圧により発生する操作力に応じて変形する検出面(20)を有する、4以上で偶数個の平板状の検出体(6〜9)と、
    前記各検出体の前記検出面に設けられ、前記検出体の変形に伴う前記検出面の歪を検出する歪検出部(21)と、
    前記各歪検出部の検出結果に基づいて、前記操作面において前記操作力が作用した位置を操作位置として算出する操作位置算出部(31)と、
    を備える操作位置検出装置において、
    前記検出体の2つずつは、当該両検出体の前記検出面の延長平面(S1,S2)同士が、前記操作面の面内方向における当該両検出体の間の位置で交差すると共に、その延長平面同士が交差する交差線(L1)が前記操作面と平行で、且つ、前記交差線と前記操作面との距離が所定値以下となるように、前記操作面に対し所定の角度を有して配置されていること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
  2. 請求項1に記載の操作位置検出装置において、
    前記2つずつの検出体の組として、少なくとも第1組(6,8)と第2組(7,9)があり、
    前記第1組の一方の前記検出体(6)と前記第2組の一方の前記検出体(7)との2つの検出体と、前記第1組の他方の前記検出体(8)と前記第2組の他方の前記検出体(9)との2つの検出体とが、それぞれ1つの平板部材(10,11)により形成され、
    前記平板部材の両端部(10a,10b,11a,11b)のそれぞれが、当該平板部材により形成される前記2つの検出体のそれぞれの部分であって、前記接続部と前記固定部とのうちの一方であり、前記平板部材の中央部(10c,11c)が、当該平板部材により形成される前記2つの検出体に共通の部分であって、前記接続部と前記固定部とのうちの他方であり、前記平板部材における両端部のそれぞれと中央部との間の各面が、当該平板部材により形成される前記2つの検出体のそれぞれの前記検出面になっていること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
  3. 請求項2に記載の操作位置検出装置において、
    前記平板部材の前記接続部は、弾性を有する連結部材(50)を介して前記操作体に接続されていること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
  4. 請求項2に記載の操作位置検出装置において、
    前記平板部材の前記固定部は、弾性を有する連結部材(65a,65b,67)を介して前記基部部材に接続されていること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の操作位置検出装置において、
    前記連結部材は、前記操作力に応じて弾性変形しつつ、該操作力を前記検出体に伝達すること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
  6. 請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の操作位置検出装置において、
    前記連結部材は、曲げ加工された単一の板材によって構成されていること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の操作位置検出装置において、
    前記所定値は、前記操作面の最大長さの20分の1であること、
    を特徴とする操作位置検出装置。
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