JP6033307B2 - ポリ(アリーレンエーテル)組成物、方法および物品 - Google Patents

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    • C08L71/12Polyphenylene oxides

Description

ポリ(アリーレンエーテル)は、優れた耐水性、寸法安定性、固有の難燃性、高酸素透過性および酸素/窒素選択性で知られたプラスチックの一種である。強度、剛性、耐薬品性および耐熱性などの特性は、ポリ(アリーレンエーテル)に他の種々のプラスチックを混合することによって調整でき、例えば、衛生器具、配電盤、自動車部品およびワイヤーやケーブル用の絶縁などの広範な消費財の要件を満たすことができる。
ポリ(アリーレンエーテル)とゴム変性ポリスチレンとのブレンドは市販されており、電化製品や家庭用電子機器の筐体などの耐衝撃性物品の射出成形用に使用されている。廃棄物の低減とエネルギー節約のために、ポリ(アリーレンエーテル)とゴム変性ポリスチレンとのブレンドを再利用ゴム変性ポリスチレンを用いて調製することは有用であろう。Scobboらの米国特許第5,264,487号には、ポリ(アリーレンエーテル)とポリスチレンを含み、さらに、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーと、エチレンなどのオレフィンとグリシジルメタクリレートなどのエポキシ化合物とのコポリマーと、を含むプラスチック組成物が記載されている。該ポリ(アリーレンエーテル)、ポリスチレンおよびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーは、混合されたリサイクル流れの形態で供給され得る。しかしながら、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーのポリ(アリーレンエーテル)とポリスチレンに対する相溶性が低いために、相溶化剤としてオレフィン−エポキシコポリマーを使用しなければならない。こうした相溶化剤の使用に伴う煩雑さとコストが回避できれば望ましいであろう。Koらの米国特許第7,964,675号には、再利用ポリ(アリーレンエーテル)と、特にアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーになり得る別の再利用プラスチックと、を含むプラスチック組成物が記載されている。該組成物では、プラスチック組成物形成中に分解し揮発性成分を形成し得る再利用プラスチックは、いずれも最小化または除去されている。該Ko組成物では、再利用原料を最大限利用しているが、しかしながら、その物性と難燃性は、一部の射出成形用途では十分ではない。従って、再利用プラスチック原料を利用しながらも、未使用樹脂で調製したブレンドの物性と難燃性とを大部分維持するポリ(アリーレンエーテル)とゴム変性ポリスチレンとのブレンドが求められている。
一実施形態は、特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含み、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む組成物である。
別の実施形態は、特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含む成分を溶融混合するステップを備えた組成物の形成方法であって、前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む方法である。
別の実施形態は、特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含む成分を溶融混合するステップを備えた方法で形成され、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む組成物である。
別の実施形態は、特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含む組成物を含有する射出成形物品であって、前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む射出成形物品である。
これらおよびその他の実施形態について以下詳細に説明する。
2,6−ジメチルフェノールを酸化重合してポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)と3,3’,5,5’−テトラメチルジフェノキノンを生成する、ポリ(アリーレンエーテル)調製の化学スキームを示しており、該反応混合物の再平衡によって、取り込まれたジフェノキノンの末端および内部残基を有するポリ(アリーレンエーテル)が生成される。
(発明の詳細な説明)
本発明者らは、ポリ(アリーレンエーテル)と再利用ゴム変性ポリスチレンを利用したゴム変性ポリスチレンとのブレンドの調査において、再利用ゴム変性ポリスチレンには、相当量のスチレン−アクリロニトリルコポリマー不純物とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー不純物とが含まれることを見出した。これらの不純物が高濃度になると、ポリマーブレンドの衝撃強度と難燃性が著しく低下する。本発明者らは、未使用のポリ(アリーレンエーテル)樹脂を利用し、スチレン−アクリロニトリルコポリマー不純物とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー不純物に付随する重合アクリロニトリル残留物の量を特定的に制限することによって、再利用ゴム変性ポリスチレンを利用しながら、未使用樹脂で調製した対応するブレンドの所望の特性の大部分を維持する、ポリ(アリーレンエーテル)とゴム変性ポリスチレンとのブレンドが供給できることを見出した。
従って、一実施形態は、特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含み、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む組成物である。
該組成物はポリ(アリーレンエーテル)を含む。好適なポリ(アリーレンエーテル)としては、下式の繰り返し構造単位を含むものが挙げられる:
Figure 0006033307
式中、Zはそれぞれ独立に、ハロゲン、ヒドロカルビル基が第三級ヒドロカルビルではない未置換または置換C−C12ヒドロカルビル、C−C12ヒドロカルビルチオ、C−C12ヒドロカルビルオキシ、あるいは少なくとも2つの炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを分離しているC−C12ハロヒドロカルビルオキシであり;Zはそれぞれ独立に、水素、ハロゲン、ヒドロカルビル基が第三級ヒドロカルビルではない未置換または置換C−C12ヒドロカルビル、C−C12ヒドロカルビルチオ、C−C12ヒドロカルビルオキシ、あるいは少なくとも2つの炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを分離しているC−C12ハロヒドロカルビルオキシである。本明細書において、「ヒドロカルビル」は、単独であるいは別の用語の接頭辞、接尾辞またはフラグメントとして使用されたとしても、炭素と水素だけを含む残基を指す。該残基は、脂肪族または芳香族、直鎖、環式、二環式、分枝鎖、飽和または不飽和であり得る。それはまた、脂肪族、芳香族、直鎖、環式、二環式、分枝鎖、飽和および不飽和炭化水素部分の組み合わせも含み得る。しかしながら、該ヒドロカルビル残基が置換であると記載された場合、それは選択的に、該置換残基の炭素と水素員上にヘテロ原子を含んでいてもよい。従って、置換であると特定的に記載された場合、該ヒドロカルビル残基は、1個または複数個のカルボニル基、アミノ基、水酸基なども含み得、あるいは、該ヒドロカルビル残基の骨格内にヘテロ原子を含み得る。一例として、Zは、末端の3,5−ジメチル−1,4−フェニル基と酸化重合触媒のジ−n−ブチルアミン成分との反応で形成されたジ−n−ブチルアミノメチル基であり得る。
一部の実施形態では、該ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は、25℃のクロロホルム中で測定して約0.2〜約1dL/gである。この範囲内で、該ポリ(アリーレンエーテル)の固有粘度は約0.25〜約0.65dL/gであり得、より具体的には約0.25〜約0.5dL/gであり得、さらにより具体的には約0.25〜約0.46dL/gであり得、さらにより具体的には約0.25〜約0.35dL/gであり得る。
該組成物の調製に用いられるポリ(アリーレンエーテル)は、再利用ポリ(アリーレンエーテル)、すなわち、かなりの熱処理を受けたポリ(アリーレンエーテル)とは対照的に、製造されたままであることを意味する「未使用」ポリ(アリーレンエーテル)から構成される。未使用ポリ(アリーレンエーテル)における架橋生成物や分岐生成物などの転位生成物の濃度は、再利用ポリ(アリーレンエーテル)と比較して一般に低くなるであろう。例えば、未使用ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)における下記の構造の架橋フラグメント量は一般に、100質量ppm未満であろう:
Figure 0006033307
別の例として、未使用ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)における下記の構造の分岐フラグメント量は一般に、100質量ppm未満であろう:
Figure 0006033307
これらのフラグメントは、核磁気共鳴分光法で同定・定量できる。
一部の実施形態では、該ポリ(アリーレンエーテル)は、モルホリン含有触媒で調製されたポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)であり、トルエンにポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を溶解し、メタノールからの沈殿、再スラリーおよび単離によって調製したポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)の精製サンプルは、250〜1,000,000原子質量単位の分子量範囲で単峰性の分子量分布を有しており、分子量が該精製サンプル全体の数平均分子量の15倍超のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を2.2質量%以下含む。一部の実施形態では、分子量を減少させる6つの等しいポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)重量画分に分離後の精製サンプルは、末端のモルホリン置換フェノキシ基を含むポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を少なくとも10モル%含む第1の、最も高い分子量画分を含む。これらの実施形態によるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)については、Carrilloらの米国特許出願公報第2011/0003962A1号にさらに記載されている。
一部の実施形態では、該ポリ(アリーレンエーテル)は、組み込まれたジフェノキノン残基を本質的に含まない。この文脈において、「本質的に含まない」とは、ジフェノキノン残基を含むポリ(アリーレンエーテル)分子が1質量%未満であることを意味する。Hayの米国特許第3,306,874号に記載されているように、一価フェノールの酸化重合によるポリ(アリーレンエーテル)の合成では、所望のポリ(アリーレンエーテル)だけでなく、ジフェノキノンも副生成物として産出される。例えば、一価フェノールが2,6−ジメチルフェノールの場合、3,3’,5,5’−テトラメチルジフェノキノンが生成される。該ジフェノキノンは典型的には、前記重合反応混合物を加熱して末端または内部ジフェノキノン残基を含むポリ(アリーレンエーテル)を生成することによって、ポリ(アリーレンエーテル)内に「再平衡される」(すなわち、ジフェノキノンがポリ(アリーレンエーテル)構造内に取り込まれる)。例えば、図1に示すように、2,6−ジメチルフェノールの酸化重合で調製してポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)と3,3’,5,5’−テトラメチルジフェノキノンを生成することでポリ(アリーレンエーテル)を調製する場合、反応混合物の再平衡によって、取り込まれたジフェノキノンの末端および内部残基を有するポリ(アリーレンエーテル)が生成され得る。しかしながら、こうした再平衡によって、ポリ(アリーレンエーテル)の分子量が低減する(例えば、pおよびq+rはn未満)。従って、より高分子量のポリ(アリーレンエーテル)が望ましい場合、該ジフェノキノンをポリ(アリーレンエーテル)鎖へ再平衡させずに、ポリ(アリーレンエーテル)から分離することが望ましいものであり得る。こうした分離は、例えば、ポリ(アリーレンエーテル)は不溶だがジフェノキノンが可溶の溶媒または溶媒混合物に、ポリ(アリーレンエーテル)を沈殿させることによって実現される。例えば、トルエン中の2,6−ジメチルフェノールの酸化重合によってポリ(アリーレンエーテル)を調製して、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)と3,3’,5,5’−テトラメチルジフェノキノンとを含むトルエン溶液を産出する場合、ジフェノキノンを本質的に含まないポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)は、該トルエン溶液1容積とメタノールまたはメタノール/水混合物約1〜約4容積とを混合することによって得られる。あるいは、酸化重合中に生成されるジフェノキノン副生成物の量は、(例えば、10質量%未満の一価フェノールの存在下で酸化重合を開始し、少なくとも50分の間に少なくとも95質量%の一価フェノールを添加することによって)最小化でき、およびまたは、ポリ(アリーレンエーテル)鎖へのジフェノキノンの再平衡は、(例えば、酸化重合終了後200分以内にポリ(アリーレンエーテル)を単離することによって)最小化できる。これらの方法は、Delsmanらの国際特許出願公報第2009/104107A1号に記載されている。トルエン中のジフェノキノンの温度依存性の溶解度を利用する代替方法では、ジフェノキノンとポリ(アリーレンエーテル)とを含むトルエン溶液の温度を、ジフェノキノンはほとんど不溶だがポリ(アリーレンエーテル)は可溶である約25℃に調整して、不溶のジフェノキノンを固液分離(例えばろ過)によって除去できる。
一部の実施形態では、該ポリ(アリーレンエーテル)は、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位、2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位あるいはこれらの組み合わせを含む。一部の実施形態では、該ポリ(アリーレンエーテル)はポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である。一部の実施形態では、該ポリ(アリーレンエーテル)は、25℃のクロロホルム中で測定した固有粘度が約0.25〜約0.5dL/gの、具体的には約0.25〜約0.46dL/gの、より具体的には約0.25〜約0.35dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)を含む。
該ポリ(アリーレンエーテル)は、典型的にはヒドロキシ基に対してオルト位置に存在するアミノアルキル含有末端基(類)を有する分子を含み得る。また、テトラメチルジフェニルキノン(TMDQ)副生成物が存在する2,6−ジメチルフェノール含有反応混合物から典型的に得られるTMDQ末端基類も存在することが多い。該ポリ(アリーレンエーテル)は、ホモポリマー、コポリマー、グラフトコポリマー、イオノマー、ブロックコポリマー、あるいはこれらのものを少なくとも1つ含む組合せの形態であり得る。
該組成物は、その合計質量に対して、約30〜約60質量%の該ポリ(アリーレンエーテル)を含む。この範囲内で、ポリ(アリーレンエーテル)の量は、約35〜約50質量%であり得、具体的には約40〜約50質量%であり得る。
該組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)に加えて、ゴム変性ポリスチレンを含む。該ゴム変性ポリスチレンは、ポリスチレンとポリブタジエンとを含む。ゴム変性ポリスチレンは、「耐衝撃性ポリスチレン」あるいは「HIPS」とも呼ばれる。一部の実施形態では、該ゴム変性ポリスチレンは、その質量に対して、約80〜約96質量%の、具体的には約88〜約94質量%のポリスチレンと、約4〜約20質量%の、具体的には約6〜約12質量%のポリブタジエンと、を含む。一部の実施形態では、該ゴム変性ポリスチレンの有効ゲル含量は約10〜約35%である。
また下記のように、一部の実施形態では、該ゴム変性ポリスチレンの少なくとも一部は、使用済み再利用材料として供給される。こうした使用済み再利用材料は、例えば、Axion Polymers社からPS01 3028として市販されている。該ゴム変性ポリスチレンが使用済み再利用材料として供給される場合、該組成物中のその量が再利用材料の純度を構成するであろう。例えば、組成物が純度90%の使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンを40質量%含む場合、該組成物は、ゴム変性ポリスチレンを36%含むことになる。
一部の実施形態では、未使用ゴム変性ポリスチレンは、単独であるいは再利用ゴム変性ポリスチレンと組み合わせて使用される。好適な未使用ゴム変性ポリスチレンは、例えば、SABIC Innovative Plastics社からHIPS3190として市販されている。
該組成物は、その合計質量に対して、約20〜約55質量%の、具体的には約30〜約50質量%の、より具体的には約35〜約50質量%の、さらにより具体的には約40〜約50質量%のゴム変性ポリスチレンを含む。
該組成物は、ポリ(アリーレンエーテル)およびゴム変性ポリスチレンに加えて、重合アクリロニトリル残留物を含む。本明細書では、「重合アクリロニトリル残留物」は、アクリロニトリルホモポリマーおよびコポリマーの形態の重合アクリロニトリルの残留物を指す。言いかえれば、重合アクリロニトリル残留物は、下式の構造を有するすべてのポリマー繰り返し単位の合計を指す:
Figure 0006033307
一部の実施形態では、該ゴム変性ポリスチレンと該重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を不純物として含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給される。これらの実施形態では、該重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーおよびこれらの混合物から構成される群から選択されたアクリロニトリルコポリマーの形態である。スチレン−アクリロニトリルコポリマーが存在する場合、それは、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレン内の不純物からだけでなく、スチレン−アクリロニトリルコポリマーでカプセル化されたポリテトラフルオロエチレンである、意図的に添加された防滴剤からも誘導され得る。
組成物中の重合アクリロニトリル残留物の質量%は、13C核磁気共鳴分光法(13CNMR)または赤外分光法のいずれかで求められる。13CNMRを用いた重合アクリロニトリルの質量%の測定方法は以下の通りである。スピン格子緩和剤として15mg/mLのクロムトリス(アセチルアセトネート)を含む重水素クロロホルム4mLに、ポリマーブレンド組成物400mgを溶解させる。13CNMRスペクトルは、観測周波数100.6MHzのVarian Mercury Plus400核磁気共鳴装置を用いて得られる。該装置は、10mm広帯域プローブを備えている。すべてのサンプルのスペクトルを定量条件下で収集する。WALTZ−16パルスシーケンスを用いた制御付きデカップリングを用いた。核オーバーハウザー効果(NOE)を打ち消し、スキャン間の炭素核の完全な緩和を確実にするために、パルス遅延の間、デカップラをオフにした。取得パラメータとしては、パルス遅延5秒、フリップ角45°とした。また、スペクトル幅30.2KHz、データポイントは取得時間1.00秒当たり30,000個とした。2Hzラインブロードニングおよび多項式ベースライン補正ルーチンを備えたNetNMROソフトウェアを用いてデータ処理した。ポリアクリロニトリルのニトリル炭素の化学シフトは、重水素クロロホルムの炭素化学シフト77.0ppmに対して、117.40〜122.15ppmの範囲にある。純粋なポリアクリロニトリルの添加量を変えた試験を繰り返すことによって、ポリマーブレンドのポリアクリロニトリル含量が求められる。
該組成物は、その合計質量に対して、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物を含む。この範囲内で、重合アクリロニトリル残留物量は約0.25〜約1質量%であり得、具体的には約0.3〜約0.8質量%であり得る。スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーおよびこれらの混合物は、ゴム変性ポリスチレンと同じ消費財の多くに使用されているため、再利用ゴム変性ポリスチレンを使用する場合、約0.2質量%未満の重合アクリロニトリル残留物量は得にくい。また、1.5質量%超の重合アクリロニトリル残留物量は一般に、スチレン−アクリロニトリルコポリマー量およびまたはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー量に付随するが、この量は、後述の実施例で示すように、該ブレンドの物性およびまたは難燃性に悪影響を及ぼす。
該組成物は、Scobboらの米国特許第5,264,487号の組成物中では少なくとも5質量%必要な相溶化剤を低減あるいは除去し得る。従って、本組成物は、その合計質量に対して、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%以下含む。一部の実施形態では、このコポリマーの量は2質量%以下であり、具体的には1質量%以下である。一部の実施形態では、該組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを含まない。
該組成物は選択的に、難燃剤をさらに含み得る。難燃剤は、該組成物の難燃性を向上させ得る化合物または化合物の混合物である。好適な難燃剤としては、有機リン酸エステル、金属ジアルキルホスフィネート、窒素含有難燃剤、金属水酸化物およびこれらの混合物が挙げられる。
一部の実施形態では、該難燃剤は有機リン酸エステルを含む。典型的な有機リン酸エステル難燃剤としては、フェニル基、置換フェニル基あるいはこれらの組み合わせを含むリン酸エステル、例えばレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)などのレゾルシノール系ビス−アリールリン酸エステルおよび、例えばビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)などのビスフェノール系リン酸エステルが挙げられる。一部の実施形態では、該有機リン酸エステルは、トリス(アルキルフェニル)ホスフェート(例えば、CAS登録番号第89492−23−9号または同第78−33−1号)、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)(CAS登録番号第57583−54−7号)、ビス−フェノールAビス(ジフェニルホスフェート)(CAS登録番号第181028−79−5号)、トリフェニルホスフェート(CAS登録番号第115−86−6号)、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート(例えば、CAS登録番号第68937−41−7号)およびこれらの混合物から選択される。
一部の実施形態では、該有機リン酸エステルは、下式の構造を有するビス−アリールホスフェートを含む:
Figure 0006033307
式中、Rはそれぞれ独立に、C−C12アルキレン基であり、RおよびRはそれぞれ独立に、C−Cアルキル基であり、R、RおよびRは独立に、C−C12ヒドロカルビル基であり、Rはそれぞれ独立に、C−C12ヒドロカルビル基であり、nは1〜25であり、s1およびs2は独立に、0、1または2の整数である。一部の実施形態では、OR、OR、ORおよびORはそれぞれ独立に、フェノール、モノアルキルフェノール、ジアルキルフェノールまたはトリアルキルフェノールから誘導される。
当業者には容易に理解されるように、該ビス−アリールホスフェートはビスフェノールから誘導される。典型的なビスフェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタンおよび1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが挙げられる。一部の実施形態では、該ビスフェノールはビスフェノールAを含む。
一部の実施形態では、該難燃剤は金属ジアルキルホスフィネートを含む。本明細書での「金属ジアルキルホスフィネート」は、少なくとも1つの金属カチオンと少なくとも1つのジアルキルホスフィネートアニオンを含む塩を指す。一部の実施形態では、該金属ジアルキルホスフィネートは下式の構造を有する:
Figure 0006033307
式中、RおよびRはそれぞれ独立にC−Cアルキルであり;Mは、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムまたは亜鉛であり;dは2または3である。RおよびRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基およびフェニル基などが挙げられる。一部の実施形態では、RとRはエチル基であり、Mはアルミニウムであり、dは3(すなわち、該金属ジアルキルホスフィネートはアルミニウムトリス(ジエチルホスフィネート)である。
一部の実施形態では、該金属ジアルキルホスフィネートは微粒子状である。該金属ジアルキルホスフィネート粒子の中央粒径(D50)は40μm以下であってもよく、より具体的には30μm以下であってもよく、さらにより具体的には25μm以下であってもよい。また、該金属ジアルキルホスフィネートを、ポリ(アリーレンエーテル)、ポリオレフィン、ポリアミド、ブロックコポリマーあるいはこれらの組み合わせなどのポリマーと混合してマスターバッチを形成してもよい。該金属ジアルキルホスフィネートマスターバッチ内の金属ジアルキルホスフィネート量は、該熱可塑性組成物中のその量よりも多い。該組成物中の他の成分への該金属ジアルキルホスフィネートの添加用マスターバッチの採用によって添加が容易となり、該金属ジアルキルホスフィネートの分散が向上する。
一部の実施形態では、該難燃剤は、窒素含有複素環塩基と、リン酸、ピロリン酸またはポリリン酸と、を含む窒素含有難燃剤を含む。一部の実施形態では、該窒素含有難燃剤は下式の構造を有する:
Figure 0006033307
式中、gは1〜約10,000であり、f対gの比率は0.5:1〜1.7:1であり、具体的には0.7:1〜1.3:1であり、より具体的には0.9:1〜1.1:1である。この式が、1個または複数個のプロトンがホスフェート基(類)からメラミン基(類)に移動する種を含むことは理解されるであろう。gが1の場合、該窒素含有難燃剤はリン酸メラミン(CAS登録番号第20208−95−1号)である。gが2の場合、該窒素含有難燃剤はピロリン酸メラミン(CAS登録番号第15541−60−3号)である。gが平均で2超の場合、該窒素含有難燃剤はポリリン酸メラミン(CAS登録番号第56386−64−2号)である。一部の実施形態では、該窒素含有難燃剤は、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミンあるいはこれらの混合物である。該窒素含有難燃剤がポリリン酸メラミンである一部の実施形態では、gの平均値は2超〜10,000であり、具体的には5〜1,000であり、より具体的には10〜500である。該窒素含有難燃剤がポリリン酸メラミンである一部の実施形態では、gの平均値は2超〜500である。リン酸メラミン、ピロリン酸メラミンおよびポリリン酸メラミンの調製方法は当分野で既知であり、また、それらはすべて市販されている。例えば、ポリリン酸メラミンを、例えば、Kasowskiらの米国特許第6,025,419号に記載されるように、ポリリン酸とメラミンとの反応によって、あるいは、Jacobsonらの国際特許出願第98/08898A1号に記載されるように、窒素雰囲気下290℃で、ピロリン酸メラミンを恒量に達するまで加熱することによって調製してもよい。一部の実施形態では、該窒素含有難燃剤はメラミンシアヌレートを含む。
該窒素含有難燃剤は低揮発性であり得る。例えば、一部の実施形態では、該窒素含有難燃剤を昇温速度20℃/分で25℃から280℃まで、具体的には25℃から300℃まで、より具体的には25℃から320℃まで加熱時の、熱質量分析による該難燃剤の質量損失は1%未満である。
一部の実施形態では、該難燃剤は金属水酸化物を含む。好適な金属水酸化物としては、難燃性を付与できるものすべて、およびそれらの組み合わせが挙げられる。該金属水酸化物は、難燃剤添加組成物およびまたは難燃性熱可塑性組成物の処理中に実質的に分解しないように選択できる。本明細書では、実質的に分解しないとは、該難燃剤添加組成物による所望レベルの難燃性付与を妨げない分解量として定義される。典型的な金属水酸化物としては、これに限定されないが、水酸化マグネシウム(例えばCAS登録番号:1309−42−8号)、水酸化アルミニウム(例えばCAS登録番号:21645−51−2号)、水酸化コバルト(例えばCAS登録番号:21041−93−0号)およびこれらのものの2つ以上の組み合わせが挙げられる。一部の実施形態では、該金属水酸化物は水酸化マグネシウムを含む。一部の実施形態では、該金属水酸化物の平均粒径は10μm以下であり、およびまたその純度は90質量%以上である。一部の実施形態では、例えば、120℃×1時間の乾燥時の質量損失が1質量%未満であることで証明されるように、該金属水酸化物が実質的に水分を含まないことが望ましい。一部の実施形態では、該金属水酸化物は、例えばステアリン酸あるいは他の脂肪酸で被覆され得る。
該難燃剤が組成物中に存在する場合、その量は、組成物の合計質量に対して、約1〜約25質量%である。この範囲内で、難燃剤の量は約2〜約20質量%であり得、具体的には約4〜約18質量%であり得る。該難燃剤が有機リン酸エステルを含む場合、その量は、組成物の合計質量に対して、典型的には約5〜約25質量%であり、具体的には約10〜約20質量%であり、より具体的には約12〜約16質量%である。一部の実施形態では、該難燃剤は、該有機リン酸エステルから構成される。
該組成物は選択的に、ガラス繊維をさらに含み得る。好適なガラス繊維としては、E、A、C、ECR、R、S、DおよびNEガラス系のもの、および石英系のものが挙げられる。ガラス繊維の径は約2〜約30μmであり、具体的には約5〜約25μmであり、より具体的には約5〜約15μmである。混合前のガラス繊維の長さは約2〜約7mmであり得、具体的には約1.5〜約5mmであり得る。あるいは、より長いガラス繊維または連続ガラス繊維を使用し得る。ガラス繊維は選択的に、該ポリアミド、ポリ(アリーレンエーテル)またはその両方との相溶性を向上させる接着促進剤を含み得る。接着促進剤としては、クロム錯体、シラン、チタン酸塩、ジルコアルミネート、プロピレン無水マレイン酸コポリマー、反応性セルロースエステルなどが挙げられる。好適なガラス繊維は、例えば、Owens Corning社、日本電気硝子(株)、PPG社およびJohns Manville社などを含む供給者から販売されている。該ガラス繊維が存在する場合、その量は、組成物の合計質量に対して約1〜約50質量%である。この範囲内で、ガラス繊維の量は約5〜約50質量%であり得、具体的には約10〜約40質量%であり得、より具体的には約15〜約30質量%であり得る。
一部の実施形態では、該組成物はガラス繊維を含まない。
該組成物は選択的に、必要なものまたは選択的なものとして上記したポリマー以外のポリマーを最小化または除外し得る。例えば、一部の実施形態では、該組成物はホモポリスチレンを含まない。一部の実施形態では、該組成物はポリアミドを含まない。一部の実施形態では、該組成物はポリエステルを含まない。一部の実施形態では、該組成物は、アルケニル芳香族化合物と共役ジエンとの未水素化および水素化ブロックコポリマーを含まない。一部の実施形態では、該組成物は、2質量%以下のポリオレフィンを含む。離型剤として、2質量%未満のポリオレフィンを使用することは好ましいものであり得る。一部の実施形態では、該組成物は、Haafらの米国特許第4,433,088号で「ポリオレフィングリコール」と呼ばれた低分子量のポリ(アルキレングリコール)などのポリ(アルキレングリコール)を含まない。
特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約40〜約50質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約32〜40質量%のゴム変性ポリスチレンと、約10〜約20質量%の有機リン酸エステルと、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーおよびこれらの混合物から構成される群から選択されたアクリロニトリルコポリマーの形態の重合アクリロニトリル残留物約0.25〜約1質量%と、を含み、前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含み、前記組成物はポリアミドを含まない。一部の実施形態では、前述の組成物は、該未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、該使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、該有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成される。
本発明は該組成物の調製方法に及ぶ。従って、一実施形態は、特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約2質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含む成分を溶融混合するステップを備えた組成物の形成方法であって、前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む方法である。該溶融混合は、リボンブレンダ、Henschelミキサー、Banburyミキサー、ドラムタンブラー、単軸押出機、二軸押出機、多軸押出機、共混練機などの既知の装置を用いて行うことができる。例えば、本組成物は、温度が約250〜約350℃の、具体的には約260〜約290℃の二軸押出機で該成分を溶融混合することによって調製できる。該組成物における上記の変形例はすべて、該組成物の調製方法にも当てはまる。
本発明はさらに、該方法で調製または得られる組成物に及ぶ。再掲になるが、該組成物における上記の変形例はすべて、該組成物の調製方法にも当てはまる。
本発明は、該組成物を含む射出成形物品を包含する。該組成物は、家庭用電子機器の筐体(例えばフラットテレビの後部)、電化製品の部品(例えば冷蔵庫ライニングおよび洗濯機蓋)および電気筐体の射出成形に特に好適である。一部の実施形態では、該射出成形条件としては、バレル温度が約250〜約350℃、具体的には約275〜約310℃であり、金型温度が約70〜約100℃、具体的には約85〜約95℃である。
本発明は少なくとも以下の実施形態を含む。
実施形態1:特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含み、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む組成物。
実施形態2:前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給される実施形態1に記載の組成物。
実施形態3:約1〜約25質量%の難燃剤をさらに含む実施形態1または実施形態2に記載の組成物。
実施形態4:前記難燃剤は、有機リン酸エステルを含む実施形態3に記載の組成物。
実施形態5:ポリアミドを含まない実施形態1乃至実施形態4のいずれかに記載の組成物。
実施形態6:特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約40〜約50質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約32〜40質量%のゴム変性ポリスチレンと、約10〜約20質量%の有機リン酸エステルと、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーおよびこれらの混合物から構成される群から選択されたアクリロニトリルコポリマーの形態の重合アクリロニトリル残留物約0.25〜約1質量%と、を含む組成物であって、前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含み、ポリアミドを含まない組成物。
実施形態6a:前記組成物は、約40〜約50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、約32〜約40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、約0.25〜約1質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み、前記組成物は、約10〜約20質量%の有機リン酸エステルをさらに含み、前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、前記組成物はポリアミドを含まない実施形態1に記載の組成物。
実施形態7:前記未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、前記使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、前記有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成される実施形態6または実施形態6aに記載の組成物。
実施形態8:特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、約30〜約60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、約20〜約55質量%のゴム変性ポリスチレンと、約0.2〜約1.5質量%の重合アクリロニトリル残留物と、を含む成分を溶融混合するステップを備えた組成物の形成方法であって、前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含む方法。
実施形態9:前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給される実施形態8に記載の方法。
実施形態10:前記組成物は、約1〜約25質量%の難燃剤をさらに含む実施形態8または実施形態9に記載の方法。
実施形態11:前記難燃剤は、有機リン酸エステルを含む実施形態10に記載の方法。
実施形態12:前記組成物はポリアミドを含まない実施形態8乃至実施形態10のいずれかに記載の方法。
実施形態13:前記組成物は、約40〜約50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、約32〜約40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、約0.25〜約1質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み、前記組成物は、約10〜約20質量%の有機リン酸エステルをさらに含み、前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、前記組成物はポリアミドを含まない実施形態8に記載の方法。
実施形態14:前記組成物は、前記未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、前記使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、前記有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成される実施形態13に記載の方法。
実施形態15:実施形態8の方法で形成される組成物。
実施形態16:前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給される実施形態15に記載の組成物。
実施形態17:約1〜約25質量%の難燃剤をさらに含む実施形態15または実施形態16に記載の組成物。
実施形態18:前記難燃剤は、有機リン酸エステルを含む実施形態17に記載の組成物。
実施形態19:ポリアミドを含まない実施形態15乃至実施形態18のいずれかに記載の組成物。
実施形態20:前記組成物は、約40〜約50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、約32〜約40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、約0.25〜約1質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み、前記組成物は、約10〜約20質量%の有機リン酸エステルをさらに含み、前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、前記組成物はポリアミドを含まない実施形態15に記載の組成物。
実施形態21:前記未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、前記使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、前記有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成される実施形態20に記載の組成物。
実施形態22:実施形態1に記載の組成物を含む射出成形物品。
実施形態23:前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給される実施形態22に記載の射出成形物品。
実施形態24:約1〜約25質量%の難燃剤をさらに含む実施形態22または実施形態23に記載の射出成形物品。
実施形態25:前記難燃剤は、有機リン酸エステルを含む実施形態24に記載の射出成形物品。
実施形態26:ポリアミドを含まない実施形態22乃至実施形態25のいずれかに記載の射出成形物品。
実施形態27:前記組成物は、約40〜約50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、約32〜約40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、約0.25〜約1質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み、前記組成物は、約10〜約20質量%の有機リン酸エステルをさらに含み、前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、前記組成物はポリアミドを含まない実施形態22に記載の射出成形物品。
実施形態28:前記組成物は、前記未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、前記使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、前記有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成される実施形態27に記載の射出成形物品。
以下の非限定的実施例によって、本発明をさらに例証する。
表1に記載の成分を用いて組成物を調製した。
Figure 0006033307
調製実施例1〜19
再利用ゴム変性ポリスチレンをシミュレーションするために、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)およびまたはスチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN)の量を変えて一連のゴム変性ポリスチレンブレンドを調製した。これらの組成物は表2に示す。成分量は、ゴム変性ポリスチレンブレンドの合計質量に対する質量%である。
組成物は、内径30mmのWerner & Plfeider T30二軸押出機で混合した。回転数300rpm、処理量22.5kg/時で該押出機を運転した。該押出機には、供給口からダイまで6つのゾーンがあり、温度はそれぞれ、180℃/200℃/200℃/200℃/200℃/210℃とした。押出品は水浴中で冷却してペレット化し、90℃×4時間の乾燥後、成形に用いた。
Figure 0006033307
Figure 0006033307
Figure 0006033307
Figure 0006033307
調製実施例20〜24
これらの実施例では、ゴム変性ポリスチレン系ブレンドのノッチ付アイゾッド衝撃強度に及ぼすスチレン−アクリロニトリルコポリマーと二酸化チタンの影響を例証する。
組成物は、内径25mmのWerner & Plfeider二軸押出機で混合した。回転数300rpm、処理量10〜15kg/時で該押出機を運転した。該押出機には、供給口からダイまで6つのゾーンがあり、温度はそれぞれ、180℃/200℃/200℃/200℃/200℃/210℃とした。これらの組成物は表3に示す。成分量は、組成物の合計質量に対する質量%である。
バレル温度205℃、金型温度55℃としたLTM DIMAG60T射出成形機で、物性試験用の試験サンプルを射出成形した。
この実験に限って、ノッチ付アイゾッド衝撃強度(kJ/m)は、ISO179−1/1eA(2005)に準拠し温度23℃にて、エッジワイズ衝撃形状を用い、サンプルの状態調節は行わず(バーにノッチを入れてすぐに試験)、ハンマーエネルギー2J、バーの寸法80mm×10mm×4mm、ノッチ角度45°、ノッチ半径0.25mm(タイプA)、ノッチ下の材料深さ8mm、試験片支点間距離62mmで測定し、1組成物につき5試験片の平均値を報告値とした。
調製実施例20と調製実施例21との比較から、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの衝撃強度は、未使用ゴム変性ポリスチレンよりはるかに小さいことがわかる。調製実施例20と調製実施例22および23との比較から、ゴム変性ポリスチレンに5〜10質量%のスチレン−アクリロニトリルコポリマーを添加すると、衝撃強度が実質的に低下することがわかる。調製実施例20と調製実施例24との比較から、ゴム変性ポリスチレンに5質量%の白色顔料二酸化チタンを添加すると、衝撃強度が実質的に低下することがわかる。
Figure 0006033307
調製実施例25
表4に示した組成物を用いてポリ(アリーレンエーテル)と添加剤とのマスターバッチ(「PPEマスターバッチ」)を調製した。表4の成分量は該PPEマスターバッチの合計質量に対する質量%である。成分を乾燥混合してマスターバッチを形成した。
Figure 0006033307
実施例1〜14、比較実施例1〜5
一連のポリ(アリーレンエーテル)組成物を調製して、ポリ(アリーレンエーテル)とゴム変性ポリスチレンのブレンドに及ぼすABSとSAN不純物の影響を調べた。これらの組成物を表5に示す。成分量は、組成物の合計質量に対する質量%である。
組成物は、内径30mmのWerner & PfeiderT30二軸押出機で混合した。回転数300rpm、処理量20kg/時で該押出機を運転した。該押出機には、供給口からダイまで6つのゾーンがあり、温度はそれぞれ、240℃/260℃/290℃/290℃/290℃/290℃とした。押出品は水浴中で冷却してペレット化し、105℃×1.5時間の乾燥後、射出成形に用いた。
バレル温度300℃、金型温度90℃としたVan Dorn120−RS−6F射出成形機で、物性試験用の試験サンプルを射出成形した。
調製実施例の物性を表2に示すが、以下のように評価された。引張降伏点応力(MPa)と引張破断応力(MPa)、引張降伏点伸び率(%)と引張破断伸び率(%)および弾性率(MPa)は、ASTM D638−08に準拠し温度23℃にて、厚みが3.2mmのタイプIバーを用い、ゲージ長50mm、グリップ間距離115mm、試験速度50mm/分にて測定し、1組成物につき5試験片の平均値を報告値とした。曲げ弾性率(MPa)は、ASTM D790−07e1 手順Aに準拠し温度23℃にて、断面寸法が6.4mm×12.7mmのバーを用い、支点間距離50.8mm、試験速度0.05インチ/分(0.127mm/分)、荷重印加端半径および支持半径5mmにて測定し、1組成物につき3サンプルの平均値を報告値とした。ノッチ付アイゾッド衝撃強度(J/m)および全エネルギー(J)は、ASTM D256−08 方法Aに準拠し温度23℃にて、ノッチ後少なくとも40時間経過したサンプルを用い、ハンマーエネルギー2フィート−ポンド(2.712J)、サンプル断面寸法3.2mm×12.7mm、ノッチ角45°、ノッチ半径0.25mm、ノッチ下材料深さ10.16mmにて測定し、1組成物当たり3サンプルの平均値を報告値とした。熱変形温度(HDT)(℃)は、ASTM D648−07 方法Bに準拠し、断面寸法が3.2×12.5mmのバーを用い、試験方向エッジワイズ、支点間距離100mm、荷重264psi(1.82MPa)、加熱速度2℃/分、読み取り変形0.25mmにて測定し、1組成物当たり3試験片の平均値を報告値とした。
これらの結果から、1.5質量%以下のアクリロニトリル残留物を含む組成物は一般に、1.5質量%超のアクリロニトリル残留物を含む組成物より、衝撃強度が優れていることがわかる。例えば、スチレン−アクリロニトリルコポリマーから誘導されたアクリロニトリル残留物を0.28〜1.4質量%含む実施例1〜6のノッチ付アイゾッド衝撃強度は72〜93J/mであるのに対し、スチレン−アクリロニトリルコポリマーから誘導されたアクリロニトリル残留物を1.68質量%含む比較実施例2のそれは58J/mである。また、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーから誘導されたアクリロニトリル残留物を0.28〜1.12質量%含む実施例7〜11のノッチ付アイゾッド衝撃強度は85〜96J/mであるのに対し、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーから誘導されたアクリロニトリル残留物を1.68質量%含む比較実施例4のそれは80J/mである。また、スチレン−アクリロニトリルとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーとの混合物から誘導されたアクリロニトリル残留物を0.28〜1.12質量%含む実施例12〜14のノッチ付アイゾッド衝撃強度は81〜92J/mであるのに対し、スチレン−アクリロニトリルとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーとの混合物から誘導されたアクリロニトリル残留物を1.68質量%含む比較実施例5のそれは71J/mである。
Figure 0006033307
Figure 0006033307
Figure 0006033307
Figure 0006033307
実施例15および16、比較実施例6
2つの発明的組成物と1つの比較組成物を調製して、ポリ(アリーレンエーテル)とゴム変性ポリスチレンとのブレンドの難燃性に及ぼす再利用に関連した不純物の影響を調べた。
実施例1〜14および比較実施例1〜5で説明した方法で、組成物を混合・成形した。これらの組成物と特性を表6に示す。成分量は、組成物の合計質量に対する質量%である。
射出成形フレイムバーの難燃性は、Underwriter’s Laboratory Bulletin94「プラスチック材料の可燃性試験」の20mm垂直燃焼試験に準拠して測定した。厚み1.5mmのフレイムバーを温度23℃、相対湿度50%で48時間、あるいは、温度70℃、相対湿度50%で168時間のいずれかで状態調節後、試験を行った。UL94 20mm垂直燃焼試験では、5本のフレイムバーセットについて試験する。各バーに対して炎を印加して除去し、バーの自己消火に要する時間(第1残炎時間、t1)を記録する。その後、再度炎を印加・除去して、バーの自己消火に要する時間(第2残炎時間、t2)と接炎後赤熱時間(post-flame glowing time)(残赤熱時間(afterglow time)、t3)を記録する。V−0等級の要件の中で、個々の試験片の残炎時間t1、t2はそれぞれ10秒以下でなければならず、5つの試験片すべての合計残炎時間(5つの試験片すべてのt1+t2)は、50秒以下でなければならない。V−1またはV−2等級の要件の中で、個々の試験片の残炎時間t1、t2はそれぞれ30秒以下でなければならず、5つの試験片すべての合計残炎時間(5つの試験片すべてのt1+t2)は、250秒以下でなければならない。
比較実施例6と実施例15との比較から、未使用ゴム変性ポリスチレンに代えて使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンを用いると、難燃性がわずかに低減することがわかる。実施例16から、少量の難燃剤を添加することによって、この影響を相殺できることがわかる。
Figure 0006033307
本明細書では実施例を用いて最良の実施形態を含めて本発明を開示しており、当業者によって本発明をなし使用することを可能にしている。本発明の特許範囲は請求項によって定義され、当業者がもたらすその他の実施例も包含し得る。こうしたその他の実施例は、請求項の文字どおりの解釈と違わない構成要素を有する場合、あるいは請求項の文字どおりの解釈とごくわずかな違いしかない等価な構成要素を含む場合には、請求項の範囲内であると意図される。
引用された特許、特許出願および他の参考文献はすべて、参照により本明細書に援用される。しかしながら、本出願中の用語が援用された参考文献の用語と矛盾するか対立する場合、本出願の用語が援用された参考文献の矛盾する用語に優先する。
本明細書で開示された範囲はすべて、終点を含むものであり、該終点は互いに独立に組み合わせできる。本明細書で開示した範囲はそれぞれ、この開示範囲内の任意の点またはサブ範囲の開示を構成する。
本発明の記述文脈(特に以下の請求項の文脈)における単数表現は、本明細書で別途明示がある場合または文脈上明らかに矛盾する場合を除き、単数および複数を含むものと解釈される。また、本明細書で用いられる、「第1の」「第2の」などの用語は、いかなる順序や量あるいは重要度を表すものではなく、ある成分と他の成分とを区別するために用いられるものである。量に関連して用いた「約」は、記載された数値を含むものであり、文脈上決定される意味(例えば、特定の量の測定に関連した誤差の程度を含む)を有するものである。

Claims (11)

  1. 特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、
    30〜60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、
    20〜55質量%のゴム変性ポリスチレンと、
    0.25〜1質量%の重合アクリロニトリル残留物と、
    12〜16質量%の有機リン酸エステルと、
    を含み、
    エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含むことを特徴とする組成物。
  2. 前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物は、
    40〜50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、
    32〜40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、
    0.3〜0.8質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み
    前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、
    前記組成物はポリアミドを含まないことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. 前記未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、前記使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、前記有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成されることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
  5. 特に明記されない限り組成物の合計質量に対して、
    30〜60質量%の、未使用ポリ(アリーレンエーテル)から構成されるポリ(アリーレンエーテル)と、
    20〜55質量%のゴム変性ポリスチレンと、
    0.25〜1質量%の重合アクリロニトリル残留物と、
    12〜16質量%の有機リン酸エステルと、を含む成分を溶融混合して組成物を形成するステップを備え、
    前記組成物は、エチレン性不飽和エポキシ化合物とオレフィンとのコポリマーを3質量%未満含むことを特徴とする組成物の形成方法。
  6. 前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給されることを特徴とする請求項5に記載の組成物の形成方法。
  7. 前記組成物は、
    40〜50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、
    32〜40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、
    0.3〜0.8質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み
    前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、
    前記組成物はポリアミドを含まないことを特徴とする請求項5に記載の組成物の形成方法。
  8. 請求項1に記載の組成物を含むことを特徴とする射出成形物品。
  9. 前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーあるいはこれらの混合物を含む使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給されることを特徴とする請求項8に記載の射出成形物品。
  10. 前記組成物は、
    40〜50質量%の前記ポリ(アリーレンエーテル)と、
    32〜40質量%の前記ゴム変性ポリスチレンと、
    0.3〜0.8質量%の前記重合アクリロニトリル残留物と、を含み
    前記ゴム変性ポリスチレンと前記重合アクリロニトリル残留物は、使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンの形態で供給され、
    前記組成物はポリアミドを含まないことを特徴とする請求項8に記載の射出成形物品。
  11. 前記組成物は、前記未使用ポリ(アリーレンエーテル)と、前記使用済み再利用ゴム変性ポリスチレンと、前記有機リン酸エステルと、任意成分として安定剤、酸化防止剤、離型剤、加工助剤、防滴剤、成核剤、UVカット剤、香料、帯電防止剤、鉱油、金属不活性化剤、ブロッキング防止剤およびこれらの組み合わせから構成される群から選択された5質量%までの添加剤と、から構成されることを特徴とする請求項10に記載の射出成形物品。
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