JP6032433B2 - 氷水槽 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆる氷蓄熱槽などとして用いる氷水槽に関し、詳しくは、水とともに槽内に貯留した氷を、水流入路からの槽内への水流入に伴い、槽内水との混合状態で槽内から氷水給送路へ送出する氷水槽に関する。
この種の氷水槽では、槽内水とともに槽内に貯留された氷どうしが結合して氷塊化し、この為、槽内の氷を槽内水との混合状態で氷水給送路を通じて氷水必要部へ搬送するとき、氷塊が氷水給送路の入口部や曲り部などを円滑に通過することができずに停滞し、この氷塊停滞が原因で氷水必要部への氷水搬送が不良ないしは不能になる問題があった。
そして従来、この問題を解消する氷水槽として、特許文献1に示されるように、氷水必要部としての冷却用熱交換器から戻る昇温水を氷水給送路の入口部へ向けて吐出管から槽内へ勢い良く吐出させるようにした氷水槽が提案されている。
即ち、この氷水槽では、吐出管からの昇温水の吐出により氷塊の融解を促進するとともに氷水給送路の入口部へ向けての氷塊移動を促進し、これにより、氷の流動性を高めて、上記の如き氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを防止するようにしている。
また、特許文献2に示されるように、槽内の氷を槽内水とともに撹拌するプロペラ型の攪拌機を槽内に装備し、この撹拌機による撹拌により氷塊を粉砕して槽内氷の流動性を高めることで、上記の如き氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを防止する氷水槽も提案されている。
特開平6−272914号公報 特開2001−12832号公報
しかし、上記した従来のいずれの氷水槽にしても、昇温水を吐出管から勢い良く吐出させるのに要するポンプ動力やプロペラ型攪拌機による槽内氷水の撹拌に要する動力の割に氷の流動性を高める効果が低くて動力ロスが大きく、この為、氷水搬送トラブルを防止するための消費エネルギが大きくて槽運転の運転コストが嵩む、あるいはまた、氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを未だ確実かつ十分には防止できない問題があった。
この実情に鑑み本発明の主たる課題は、氷どうしの結合により氷塊化する氷集合体を合理的に細氷化することで、上記問題を効果的に解消する点にある。
本発明の第1特徴構成は氷水槽に係り、その特徴は、
水とともに槽内に貯留した氷を、水流入路からの槽内への水流入に伴い、槽内水との混合状態で槽内から氷水給送路へ送出する氷水槽であって、
横向き軸芯周りでの回転により氷集合体の表面部に切れ込ませて氷集合体の表面部から氷片をくり貫く線状具を水平方向に多数並べて細氷化部を構成し、
氷流入路を通じ槽内下部に流入して槽内水中を浮上する氷粒群を前記細氷化部で受けとめて前記細氷化部の下方に堆積させる状態に、前記細氷化部を槽内水の水面下に配置し、 前記細氷化部の下方に堆積した氷集合体の上面部から多数の前記線状具によりくり貫いた分散状態の氷片を、前記水流入路からの水流入に伴い、前記細氷化部の上方において槽内水との混合状態で槽内から前記氷水給送路へ送出する構成にしてある点にある。
この構成によれば、氷流入路を通じ槽内下部に流入して槽内水中を浮上する氷粒群を、槽内水の水面下に配置した細氷化部で受けとめて細氷化部の下方に堆積させるから、換言すれば、氷粒群の全体を槽内水の水面下において水中に貯留するから、浮上する氷粒群を上部が水面上に露出する氷山状の自由な浮遊堆積状態で槽内に貯留するのに比べ、氷粒群の氷塊化を効果的に抑止することができる。
即ち、氷粒群を氷山状の自由な浮遊堆積状態で貯留した場合、槽内水よりも温度の高い水面上の空気に晒されること、融解水の保有冷熱が融解水とともに氷粒どうしの接触面に供給されること、並びに、水面上露出部分の重量が圧縮力となって氷粒どうしの接触面に作用することなどが結合要因となって氷粒群の氷塊化が促進されるが、氷粒群の全体を水中に貯留した場合、これらの結合要因が満たされないことで氷粒群の氷塊化を効果的に抑止することができる。
つまり、上記構成では、氷粒群の堆積により形成される氷集合体が、浮力により、細氷化部の下面部に対して上向き押圧状態で接する状態となることに対し、その状態下において細氷化部における多数の線状具を横向き回転軸芯周りで回転させることにより、それら多数の線状具の夫々を氷集合体の上面部に切れ込ませて氷集合体の上面部から多数の氷片をくり貫く細氷化運転を実施するが、この際、上記の水中貯留により氷粒群の氷塊化が効果的に抑止されていることで、線状具による氷片のくり貫きは容易に行われる。
そして、この細氷化運転において多数の線状具の回転により氷集合体の上面部から次々にくり貫かれて槽内水における細氷化部の上方域へ分散状態で浮上する多数の氷片を、水流入路からの水流入に伴い、槽内水との混合状態で槽内から氷水給送路へ送出し、これにより、氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを防止して槽内氷水を氷水必要部に対し円滑かつ安定的に給送する。
ここで、例えば針金を氷に押し当てて氷を切断するとの同様、線状具を氷集合体の表面部に切れ込ませて氷片をくり貫くのに要する動力は小さいことから、また、上記構成では、線状具を氷集合体の表面部に切れ込ませて氷片をくり貫くことに対してのみ回転動力を集中的に無駄なく使用するから、上記した水中貯留による氷塊化の抑止とも相俟って、先述した従来の氷水槽に比べ、氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを防止するのに要する動力を大巾に削減することができて運転コストを効果的に低減することができ、また、効率的な細氷化(氷片化)により氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルも一層確実かつ効果的に防止することができる。
なお、この構成の実施において、氷とともに貯留及び送出する水には、薬剤を混入した種々の水溶液を用いることもできるが、漏出時における環境保全や安全性を考慮した場合、薬剤混入のない通常水を用いるのが望ましい。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
横向き姿勢の回転軸に、その軸芯に対して直交する姿勢の複数の腕部を、前記回転軸の軸芯方向に分散させて並設するとともに、
前記線状具としてのくり貫き用線材を、前記回転軸と平行な姿勢に配置した状態で複数の前記腕部を介して前記回転軸に取り付け、
このくり貫き用線材を取り付けた前記回転軸を互いに平行な姿勢の並列配置で水平方向に並べて配置することで、前記細氷化部を構成してある点にある。
この構成では、横向き姿勢の回転軸と平行なくり貫き用線材を回転軸の回転により回転軸周りで回転させて氷集合体の上面部に切れ込ませることで、回転軸とくり貫き用線材と隣り合う腕部とにより形成される開口をくり貫き用開口として、くり貫き過程の氷片をそのくり貫き用開口に通過させる形態で、氷集合体の上面部から氷片をくり貫く。
そして、この構成によれば、例えばワイヤーなどのくり貫き用線材を腕部どうしにわたらせて取り付けた回転軸を複数並べて配置するだけの簡単な構造であるから、装置コストを安価にすることができ、また、簡単な構造ながらもそれら複数の回転軸の回転により氷集合体から多数の氷片を連続的に能率よく生成することができる。
また、回転軸とくり貫き用線材との間の間隔寸法や隣り合う腕部どうしの間隔寸法を変更することで(換言すれば、上記くり貫き用開口の開口面積を変更することで)、生成する氷片の大きさを氷水給送路の口径などの装置条件に応じて容易に変更することができ、この点で汎用性にも優れたものにすることができる。
しかも、細氷化運転を停止した状態で氷流入路から流入する氷粒群を槽内に蓄積するときには、水平方向に並べた複数の回転軸の夫々を腕部が水平姿勢となる状態で回転停止させておくことで、複数の回転軸と、それら複数の回転軸の夫々が備える複数の腕部と、複数の回転軸の夫々が備えるくり貫き用線材とにより、細氷化部を水平姿勢で槽内水中に広がる網状のものにすることができる。
そして、このように細氷化部を網状にすることで、上昇する氷粒群を受け止めて細氷化部の下方に堆積させることを一層確実にすることができ、これにより、細氷化部に受け止められずに細氷化部の上方まで浮上した一部の氷粒群が氷塊化することで生じる氷水搬送トラブルも防止して、氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを一層効果的かつ確実に防止することができる。
なお、この構成の実施においては、くり貫き用線材を取り付ける線材配置部を回転軸の回転方向における位相をズラせた状態で共通の回転軸に複数装備し、これにより、氷片の生成効率を一層高めるようにしてもよい。
また、その場合、隣り合う線材配置部における腕部の並置数及び並置間隔を異ならせて、腕部の並置数が少なくて腕部の並置間隔が大きい線材配置部で氷集合体の上面部から前処理的に荒く氷片をくり貫いた後、その荒い氷片を腕部の並置数が大きくて腕部の並置間隔が小さい線材配置部によるくり貫きで細分化するようにし、これにより、回転軸の回転に要する動力の軽減を図りながら、所要の大きさの氷片をくり貫き生成するようにしてもよい。
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
複数の前記腕部を介して前記くり貫き用線材を前記回転軸に取り付けた線材配置部を、前記回転軸の回転方向における位相をズラせた状態で共通の前記回転軸に複数装備し、
前記回転軸の回転方向において隣り合う前記線材配置部は、前記腕部の長さが互いに異なるものにしてある点にある。
この構成によれば、互いの腕部の長さが等しい複数の線材配置部を、回転軸の回転方向における位相をズラせた状態で共通の回転軸に装備するのに比べ、回転軸の回転に要する動力(特に必要トルク)を小さくしながら、氷片の生成効率を高めることができる。
本発明の第4特徴構成は、第2又は第3特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記くり貫き用線材を、前記回転軸の回転半径方向において複数段に並べた状態で共通の前記腕部を介して共通の前記回転軸に取り付けてある点にある。
この構成によれば、回転軸と一段目のくり貫き用線材と隣り合う腕部により形成される開口を一段目のくり貫き用開口にするとともに、一段目のくり貫き用線材と二段目のくり貫き用線材と隣り合う腕部により形成される開口を二段目のくり貫き用開口にするといった形態で、くり貫き用線材の段数分だけくり貫き用開口の数を倍増した状態で、各段のくり貫き用線材を氷集合体の上面部に対して同時にくり貫き作用させることができる。
したがって、同時にくり貫き生成する氷片の数をくり貫き用線材の段数分だけ倍増することができて、多数の氷片を一層能率よく生成することができる。
また、この構成によれば、上昇する氷粒群を網状の細氷化部により受け止めて細氷化部の下方に堆積させる機能も一層高めることができる。
なお、くり貫き用線材を取り付ける線材配置部を回転軸の回転方向における位相をズラせた状態で共通の回転軸に複数装備する場合、隣り合う線材配置部におけるくり貫き用線材の並設段数を互いに異ならせて、くり貫き用線材の並設段数が小さい線材配置部が介在するようにし、これにより、氷片の生成能率を高めることと、回転軸の回転に要する動力を小さくすることとの両立を図るようにしてもよい。
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記氷水給送路へ送出した氷水を前記氷水給送路を通じて冷熱消費部に熱媒として供給するとともに、この氷水供給に伴い前記冷熱消費部から融解水とともに送出される使用済熱媒としての昇温水を前記水流入路を通じて槽内に戻す構成にし、
この水流入路を通じて戻る昇温水の一部又は全部を、前記細氷化部の上方において前記氷水給送路の入口部とは反対側の箇所から前記氷水給送路の入口部へ向けて槽内に流出させる送出案内用の還水部を設けてある点にある。
この構成によれば、上記の送出案内用の還水部から槽内に流出させる昇温水により、細氷化部の上方において氷水給送路の入口部に向かう槽内流を形成することができる。
したがって、細氷化部で生成されて槽内水における細氷化部の上方域へ分散状態で浮上する多数の氷片を、この槽内流により氷水給送路の入口部に誘導することができ、これにより、槽内水との混合状態での多数の氷片の氷水給送路への送出を一層円滑にすることができて、氷水給送路を通じた氷水搬送を一層円滑かつ安定的なものにすることができる。
本発明の第6特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記氷水給送路へ送出した氷水を前記氷水給送路を通じて冷熱消費部に熱媒として供給するとともに、この氷水供給に伴い前記冷熱消費部から融解水とともに送出される使用済熱媒としての昇温水を前記水流入路を通じて槽内に戻す構成にし、
この水流入路を通じて戻る昇温水の一部又は全部を、前記細氷化部の下方において槽内に流出させる融解促進用の還水部を設けてある点にある。
この構成によれば、上記の融解促進用の還水部から細氷化部の下方において槽内に戻す昇温水により、細氷化部の受け止め作用で細氷化部の下方に堆積した氷集合体の氷塊化を抑止することができ、これにより、前記した水中貯留による氷塊化の抑止とも相俟って、細氷化部でのくり貫きによる氷片生成を一層容易にすることができる。
また、氷集合体の上面部のうち細氷化部による氷片のくり貫きでくり貫き残った氷部分(特に、前述第2特徴構成では、回転軸の軸芯方向において両端部の腕部の外側に位置する氷部分)が固くなって、その氷部分と回転軸など他物との緩衝で浮力による氷集合体の細氷化部に対する下からの押し上げが不良になることも、昇温水による氷集合体の融解促進により防止することもできる。
したがって、氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを防止するのに要する動力を一層効果的に削減することができ、また、氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルの防止もさらに効果的かつ確実に達成することができる。
本発明の第7特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記氷水給送路へ送出した氷水を前記氷水給送路を通じて冷熱消費部に熱媒として供給するとともに、この氷水供給に伴い前記冷熱消費部から融解水とともに送出される使用済熱媒としての昇温水を前記水流入路を通じて槽内に戻す構成にし、
この水流入路を通じて戻る昇温水を前記細氷化部の上方において前記氷水給送路の入口部とは反対側の箇所から前記氷水給送路の入口部へ向けて槽内に流出させる送出案内用の還水部を設けるとともに、
前記水流入路を通じて戻る昇温水を前記細氷化部の下方において槽内に流出させる融解促進用の還水部を設け、
前記水流入路を通じて戻る昇温水を分流して前記送出案内用の還水部と前記融解促進用の還水部との両方から槽内に流出させる構成にしてある点にある。
この構成によれば、前記した第5特徴構成による作用効果と前記した第6特徴構成による作用効果の両方を得ることができる。
なお、この構成を実施するにあたっては、送出案内用の還水部から流出させる昇温水と、融解促進用の還水部から流出させる昇温水との流量比(即ち、水流入路を通じて戻る昇温水の分流比)を状況に応じて調整することができるようにしてもよい。
本発明の第8特徴構成は、第5又は第7特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記送出案内用の還水部は、前記水流入路を通じて戻る昇温水を受け入れる流出用樋状部と、この流出用樋状部に受け入れた昇温水を前記細氷化部の上方において前記流出用樋状部の側壁上部から槽内に流出させるスリット状の流出口部との夫々を、槽横幅方向の全幅わたらせる状態に設けて構成してある点にある。
この構成によれば、送出案内用の還水部からの昇温水の流出により細氷化部の上方において形成する氷水給送路の入口部に向かう槽内流を、槽横幅方向において可及的に幅広で均一な流れにすることができ、これにより、細氷化部で生成されて槽内水おける細氷化部の上方域へ分散状態で浮上する多数の氷片を一層円滑かつ均一に氷水給送路の入口部に誘導することができる。
本発明の第9特徴構成は、第5、第7、第8特徴構成のいずれかの実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記氷水給送路の入口部は、前記氷水給送路に連通する流入用樋状部と、前記細氷化部の上方において槽内氷水を前記流入用樋状部の側壁上部から前記流入用樋状部に流入させるスリット状の流入口部との夫々を、槽横幅方向の全幅わたらせる状態に設けて構成してある点にある。
この構成によれば、細氷化部で生成されて槽内水における細氷化部の上方域へ分散状態で浮上する多数の氷片を、槽横幅方向において可及的に幅広で均一な状態で槽内水とともに氷水給送路の入口部へ送出することができ、これにより、槽内水との混合状態での多数の氷片の氷水給送路への送出を一層円滑にすることができる。
本発明の第10特徴構成は、第6又は第7特徴構成の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記融解促進用の還水部は、前記水流入路を通じて戻る昇温水を前記細氷化部の下方において槽内に噴出する多数の噴出口を水平方向に分散させた状態で槽内に配置して構成してある点にある。
この構成によれば、細氷化部の下方で水平方向に分散配置した多数の噴出口からの昇温水の噴出により、細氷化部の下方に堆積した氷集合体の氷塊化を氷集合体の全体について水平方向で均一に抑止することができ、これにより、細氷化部での氷片くり貫き生成の容易化を一層確実にすることができる。
特に、これら噴出口が細氷化部の下方への氷粒群の堆積において堆積氷粒群からなる氷集合体の内部に埋没するようにすれば、これら噴出口からの昇温水噴出による氷集合体の氷塊化抑止を一層効果的なものにすることができる。
氷蓄熱槽の全体構成を示す斜視図 細氷化部の平面図 氷片生成形態を説明する概略側面図 別実施形態を示す細氷化部の平面図 別実施形態を示す槽上部の概略側面図 別実施形態を示す槽上部の概略側面図
図1において、1は氷Iを水Wとともに貯留する氷蓄熱槽を示し、この氷蓄熱槽1では、製氷部2で生成された氷Iを槽内に蓄積する蓄熱運転(蓄氷運転)と、その蓄熱運転で槽内に蓄積した氷Iを槽内の水Wとともに氷水必要部としての冷熱消費部3に供給する放熱運転とを選択的に実施する。
一般的には冷熱需要がない夜間に蓄熱運転(蓄氷運転)を行い、冷熱需要がある昼間に放熱運転を実施する。
蓄熱運転では、氷蓄熱槽1内の水Wを製氷原水として製氷用給水路4を通じ給水ポンプ5により製氷部2に送って製氷部2で氷Iを生成し、この氷Iを氷流入路6を通じ氷蓄熱槽1の下部に供給することで、氷蓄熱槽1内に氷Iを蓄積して氷Iの保有冷熱における潜熱分及び顕熱分を氷蓄熱槽1に蓄熱する。
本例において、製氷部2は、ブライン冷凍機7と過冷却熱交換器8と過冷却解除器9とを備え、ブライン冷凍機7と過冷却熱交換器8との間でのブライン循環路10を通じたブラインポンプ11によるブライン循環により、ブライン冷凍機7において冷却したブラインB(凝固点が氷点より低い液体)を過冷却熱交換器8に供給する。
過冷却熱交換器8では、製氷用給水路4を通じて送られる製氷原水Wを、ブライン冷凍機7から供給される低温ブラインBと熱交換させることで、製氷原水Wを氷点下温度(例えば−2℃)まで冷却して過冷却水Wsを生成する。
過冷却熱交換器8で生成した過冷却水Wsは、製氷用中継路12を通じ過冷却解除器9に送って過冷却解除器9で連鎖的に連続して過冷却解除し、この過冷却解除により生成したスラリー状の氷粒群Iを過冷却解除器9から氷流入路6を通じ氷蓄熱槽1の下部に供給することで氷蓄熱槽1内に氷I(スラリー状の氷粒群)を蓄積する。
一方、放熱運転では、蓄熱運転で氷蓄熱槽1内に蓄積した氷Iを槽内水Wとの混合状態で氷水給送路13を通じて氷水ポンプ14により冷熱消費部3に送給し、この送給氷水I,Wの保有冷熱を冷熱消費部3において所要の目的で消費する。
また、この氷水送給に伴い、冷熱消費部3から送出される昇温化した水Wr(即ち、冷熱消費による氷Iの融解で生じた融解水を含む昇温水)を、水流入路15を通じて氷蓄熱槽1に戻す。
本例において、冷熱消費部3は、中継熱交換器16と、空調機などの空調用の熱負荷装置17とを備え、氷水給送路13を通じて氷蓄熱槽1から送給される氷水I,Wは中継熱交換器16に供給する。
中継熱交換器16と熱負荷装置17との間では冷水循環路18を通じて冷水ポンプ19により冷水Cを循環させ、これにより、中継熱交換器16において熱負荷装置17から戻る昇温冷水Cを氷蓄熱槽1からの送給氷水I,Wと熱交換させて冷却し、この冷却した低温冷水Cを熱負荷装置17に供給することで、その低温冷水Cの保有冷熱を熱負荷装置17において冷房などの目的で消費する。
なお、中継熱交換器16を省略して、氷蓄熱槽1からの送給氷水I,Wを熱負荷装置17に対して直接に供給し、これにより、送給氷水I、Wの保有冷熱を熱負荷装置1において冷房などの目的で直接に消費する設備構成にしてもよい。
製氷用給水路4及び氷水給送路13の夫々には、運転切り換え用の開閉弁20a,20bを装備してあり、各ポンプの発停操作とともに、これら開閉弁20a,20bを開閉操作することで蓄熱運転と放熱運転との切り換えを行う。
蓄熱運転により氷蓄熱槽1内に蓄積したスラリー状の氷粒群Iから成る氷集合体Igは槽内での貯留中に氷粒どうしの結合により次第に氷塊化するが、この氷塊が放熱運転における中継熱交換器16への氷水I,Wの搬送において氷水給送路13の入口部や曲り部などで引っ掛かるなどして停滞すると中継熱交換器16への氷水搬送が不良や不能になるトラブルを招く。
この氷水搬送トラブルを防止するため、この氷蓄熱槽1には細氷化部21を設けてあり、具体的には、図2に示す如く、氷蓄熱槽1における槽横幅方向の全幅にわたる横向き姿勢の回転軸22を、互いに平行な姿勢で水平方向に所定間隔(例えば、50mm〜150mm程度の間隔)で多数並列配置することで、細氷化部21を構成してある。
これら多数の回転軸22には夫々、その軸芯に対して直交する姿勢の棒状の多数の腕部23を回転軸22の軸芯方向に分散させて並設してあり、これら一列状の多数の腕部23にわたらせる状態で、くり貫き用線状具としての例えば0.8mmφ〜1.5mmφ程度のステンレス製ワイヤーなどのくり貫き用線材24を、回転軸22と平行な姿勢に配置して多数の腕部23を介し回転軸22に取り付けてある。
このように一列状の多数の腕部23を介してくり貫き用線材24を取り付ける線材配置部Sは、回転軸22の回転方向における位相を180度ズラせた配置で各回転軸22に2組ずつ装備してある。
これら2組の線材配置部Sのうち、一方の線材配置部Sでは、回転軸22の回転半径方向において一段のくり貫き用線材24のみを腕部23の先端部どうしに渡らせて装備するのに対し、他方の線材配置部Sでは、腕部23を長くして、腕部23の中間部どうしに渡らせる一段目のくり貫き用線材24と、腕部23の先端部どうしに渡らせる二段目のくり貫き用線材24との二段のくり貫き用線材24を平行姿勢で回転軸22の回転半径方向に並べて装備してある。
また、各回転軸22は、それらの一端部を一端側の共通支持フレーム25aにより支持するとともに、それらの他端部を他端側の共通支持フレーム25bにより支持することで、回転自在に支持してある。
各回転軸22の一端部はクランク部26にしてあり、これら回転軸22夫々のクランク部26に連結した共通駆動杆27をモータ等の駆動手段により駆動して各クランク部26を各回転軸22の軸芯周りで回動させることにより、各回転軸22を同期状態で回転させるようにしてある。
上記の如き回転軸22を多数並列配置して構成する細氷化部21は、氷蓄熱槽1における槽内水Wの水面近傍で槽内水W中に浸漬配置してあり、これにより、各回転軸22における2組の線材配置部Sがともに水平姿勢になる状態では、並列配置の多数の回転軸22と、それら回転軸22に平行な多数のくり貫き用線材24と、それら回転軸22及びくり貫き用線材24に対して直交する多数の腕部23とにより、細氷化部21の全体が水平姿勢で氷蓄熱槽1の槽内水W中に広がる網状のものになるようにしてある。
つまり、スラリー状の氷粒群Iを蓄積する蓄熱運転では、このように細氷化部21が網状になる回転位置(線材配置部Sが水平姿勢になる回転位置)で各回転軸22を回転停止させておくことで、製氷部2から氷流入路6を通じ氷蓄熱槽1の下部に供給されて槽内水W中を浮上するスラリー状の氷粒群Iを、網状の細氷化部21により受けて止めて細氷化部21の下方で槽内水W中に堆積させるようにしてある。
また、氷蓄熱槽1の槽内下部において氷流入路6の出口部には、氷流入路6を通じて氷蓄熱槽1に送られるスラリー状の氷粒群Iを環状吐出口28aから縦軸芯周りの全周にわたる均等な分散状態で水平向きに吐出する分散吐出器28を装備してあり、この分散吐出器28による均等な放射状吐出によりスラリー状の氷粒群Iを細氷化部21の下方において水平方向に均等な状態で堆積させるようにしてある。
このようにスラリー状の氷粒群Iをその全体が槽内水Wの水面下に位置する水中堆積状態で氷蓄熱槽1に貯留することで、スラリー状の氷粒群Iを上部が水面上に露出する氷山状の自由な浮遊堆積状態で貯留するのに比べ、氷粒子どうしの結合によりスラリー状の氷粒群Iが氷塊化するのを抑止する。
なお、細氷化部21における回転軸22とくり貫き用線材24との間の間隔寸法、隣り合うくり貫き用線材24どうしの間の間隔寸法、並びに、隣り合う腕部23どうしの間の間隔寸法として夫々、適当寸法を選定すれば、それら間隔寸法が氷粒群Iにおける各氷粒の大きさに比べかなり大きい場合でも、氷粒どうしに結合化の傾向があることから、氷粒の浮上によるすり抜けのない状態で氷粒群Iを細氷化部21により受け止めることは可能である。
ここで、回転軸22とくり貫き用線材24との間の間隔寸法、及び、二段配置の隣り合うくり貫き用線材24どうしの間の間隔寸法としては夫々、例えば15mm〜50mm程度を好適な一例として挙げることができ、隣り合う腕部23どうしの間の間隔寸法としては、例えば80〜300mm程度を好適な一例として挙げることができる。
これに対し、氷蓄熱槽1内の氷Iを槽内水Wとの混合状態で氷水給送路13へ送出する放熱運転では、スラリー状の氷粒群Iからなる氷集合体Igが浮力により細氷化部21の下面部に対して上向き押圧状態で接する状況において、細氷化部21の各回転軸22を回転させて多数のくり貫き用線材24を回転軸22の回転軸芯周りで公転的に回転させる細氷化運転を実施する。
即ち、この細氷化運転では、図3に示す如く、各回転軸22の回転により多数のくり貫き用線材24を多数の腕部23とともに上記氷集合体Igの上面部に切れ込ませることで、回転軸22とくり貫き用線材24と隣り合う腕部23とにより形成される開口aの各々をくり貫き用開口として、くり貫き過程の氷片iをそのくり貫き用開口aに通過させる形態で、氷集合体Igの上面部から多数の氷片iを連続的にくり貫く。
この際、上記の水中貯留により氷粒群Iの氷塊化が抑止されて細氷化部21の下方の氷集合体Igでは氷粒どうしの結合がごく緩い状態になっていることで、くり貫き用線材24による氷片iのくり貫き生成は容易に行われる。
そして、放熱運転では、この細氷化運転により細氷化部21の下方における氷集合体Igの上面部から連続的にくり貫き生成されて槽内水Wにおける細氷化部21の上方域に浮上する多数の氷片i(即ち、細氷化された氷)を氷蓄熱槽1の槽上部において槽内水Wとの混合状態で氷水給送路13に送出し、これにより、前述した氷塊停滞に原因する氷水搬送トラブルを防止する。
氷蓄熱槽1における氷水給送路13の入口部29(本例では蓄熱運転の際の製氷用給水路4の入口部を兼ねるもの)は、氷水給送路13に連通する流入用樋状部30と、細氷化部21の上方において槽内氷水I,Wを流入用樋状部30の側壁30aの上部から流入用樋状部30に流入させるスリット状の流入口部31(本例では側壁30aの上端縁と槽内水面との間の隙間部)とで形成してあり、これら流入用樋状部30及びスリット状の流入口部31は夫々、氷蓄熱槽1における槽横幅方向の全幅わたらせる状態に設けてある。
また、この氷蓄熱槽1では、冷熱消費部3の中継熱交換器16から送出される昇温水Wrを氷蓄熱槽1に戻す水流入路15を、上部流入路15aと下部流入路15bとの2路に分岐してある。
そして、中継熱交換器16からの戻り昇温水Wrを氷蓄熱槽1に流入させる還水部として、上部流入路15aを通じて戻る昇温水Wrを細氷化部21の上方において氷水給送路13の入口部29とは反対側の箇所から氷水給送路13の入口部29へ向けて槽内に流出させる送出案内用の還水部32を設けるとともに、下部流入路15bを通じて戻る昇温水Wrを細氷化部21の下方において槽内に流出させる融解促進用の還水部33を設けてある。
送出案内用の還水部32は、水流入路15の上部流入路15aを通じて戻る昇温水Wrを受け入れる流出用樋状部34と、この流出用樋状部34に受け入れた昇温水Wrを細氷化部21の上方において流出用樋状部34の側壁34aの上部から槽内に流出させるスリット状の流出口部35(本例では側壁34aの上端縁と槽内水面との間の隙間部)とで形成してあり、これら流出用樋状部34及びスリット状の流出口部35は夫々、氷水送給路13の入口部29と同様、氷蓄熱槽1における槽横幅方向の全幅わたらせる状態に設けてある。
つまり、氷水給送路13の入口部29、及び、送出案内用の還水部32を上記の如き構造にすることで、送出案内用の還水部32から槽内への昇温水Wrの流入、及び、氷水給送部13の入口部29への槽内氷水I(i),Wの送出に伴い、槽内水Wにおける細氷化部21の上方域に、送出案内用の還水部32から氷水給送路13の入口部29に向かって流れる水流fを槽横幅方向の全幅にわたって均一に形成し、これにより、氷水給送路13への氷水送出をより円滑にする。
一方、融解促進用の還水部33は、水流入路15の下部流入路15bを通じて戻る昇温水Wrを細氷化部21の下方において下向きに噴出する多数の噴出口36を水平方向に分散させた状態で氷蓄熱槽1内に配置してある。
つまり、これら噴出口36は、蓄熱運転においてスラリー状氷粒群Iが細氷化部21の下方に堆積する際に氷粒群Iの堆積層(即ち、上記氷集合体Ig)中に埋没した状態になるが、この埋没状態にある多数の噴出口36から放熱運転において中継熱交換器16からの戻り昇温水Wrを噴出させることで、前述の水中貯留による氷塊化抑止との相乗作用により細氷化部21の下方における氷集合体Igの氷塊化をより効果的に抑止して、細氷化部21での氷片iのくり貫き生成をさらに容易にする。
なお、37a,37bは上部流入路15a及び下部流入路15bに介装した弁である。
〔別実施形態〕
次に本発明の別実施形態を列記する。
上述の実施形態では、細氷化部21において並列配置する多数の回転軸22の全てを1本の共通駆動杆27により回転させるようにしたが、これに代え、図4に示す如く、並列配置する多数の回転軸22を適当な本数づつグループ分けし、これらグループごとに、各別の駆動源を備える駆動杆27a,27bにより各グループ内の回転軸22を回転させるようにしてもよい。
また、各回転軸22を個別モータにより回転させる駆動方式や、個々の回転軸22あるいはグループ化した複数の回転軸22をギア伝動機構やベルト伝動機構などの適当な伝動機構を介してモータなどの駆動源により回転させる駆動方式など、回転軸22を回転には種々の駆動方式を採用することができる。
上述の実施形態では、送出案内用の還水部32における流出用樋状部34、及び、氷水給送路13の入口部29における流入用樋状部30の夫々を上部開放の樋状部にしたが、これに代え、図5に示す如く、これら流出用樋状部34や流入用樋状部30を天井壁34b,30bにより上部を覆ったものにして、側壁34a,30aの上端と天井壁34b,30bとの間の隙間部をスリット状の流出口部35やスリット状の流入口部31にするようにしてもよい。
また、図6に示す如く、水平姿勢の穴あき板38を氷蓄熱槽1の槽内上部の全域にわたらせる状態に装備することで、この穴あき板38により流出用樋状部34や流入用樋状部30の上部を覆うようにして、この穴あき板38と側壁34a,30aの上端との間の隙間部をスリット状の流出口部35やスリット状の流入口部31にするようにしてもよい。
氷水給送路13の入口部29や送出案内用還水部32の構造は、上記の如き樋状部30,34を設ける構造に限らず、種々の構造を採用することができ、また、融解促進用還水部33の構造も、多数の噴出口36を水平方向において分散配置する構造に限らず、種々の構造を採用することができる。
前述の実施形態では、冷熱消費部3から水流入路15を通じて戻る昇温水Wrを,送出案内用の還水部32から槽内に流出させる昇温水と、融解促進用の還水部33から槽内に流出させる昇温水とに分流するようにしたが、この分流比を弁37a,37bの操作などで適宜調整できるようにしてもよく、また、水流入路15を通じて戻る昇温水Wrを弁37a,37bの操作などで送出案内用の還水部32と融解促進用の還水部33とのいずれか一方から選択的に槽内に流出させるようにしてもよく、あるいは、送出案内用の還水部32と融解促進用の還水部33とのいずれか一方を省略するなどしてもよい。
横向き軸芯周りでの回転により氷集合体Igの上面部に切れ込ませて氷集合体Igの上面部から氷片iをくり貫く線状具は、回転軸22に設けた複数の腕部23にわたらせる状態で装備する前述の如きくり貫き用線材24に限られるものではなく、例えば、両端部を回転軸芯上に配置したU字状やV字状の線状具や、基端を回転軸芯上に配置するとともに先端部を屈折又は屈曲させたL字状やJ字状の線状具など、横向き軸芯周りでの回転により氷集合体Igの上面部に切れ込ませて氷集合体Igの上面部から氷片iをくり貫くことができるものであれば、種々の形状、構造の線状具を採用することができる。
前述の実施形態では、回転軸22を細氷化部21の上方域における水流fの向きに対して直交する向きで水平姿勢に配置したが、これに代えて、回転軸22を細氷化部21の上方域における水流fの向きに対して平行な向きで又は斜交する向きで水平姿勢に配置するようにしてもよい。
即ち、上記した種々の形状、構造のくり貫き用線状具を横向き軸芯周りで回転させるにあたり、その横向き回転軸芯の槽中における具体的な向きは槽構造などの条件に応じて適当な向きに決定すればよい。
本発明による氷水槽は氷蓄熱槽に限らず、槽内の氷Iを槽内水Wとの混合状態で氷水給送路13に送出することが要求される槽であれば、どのような用途の槽であってもよい
本発明は、槽内の氷Iを槽内水Wとの混合状態で氷水給送路13に送出する各種分野における種々の用途の氷水槽に利用することができる。
W 水
I 氷,氷粒群
15 水流入路
13 氷水給送路
Ig 氷集合体
i 氷片
24 線状具、くり貫き用線材
21 細氷化部
6 氷流入路
22 回転軸
23 腕部
3 冷熱消費部
Wr 昇温水
29 入口部
32 送出案内用の還水部
33 融解促進用の還水部
34 流出用樋状部
35 流出口部
30 流入用樋状部
31 流入口部
36 噴出口

Claims (10)

  1. 水とともに槽内に貯留した氷を、水流入路からの槽内への水流入に伴い、槽内水との混合状態で槽内から氷水給送路へ送出する氷水槽であって、
    横向き軸芯周りでの回転により氷集合体の表面部に切れ込ませて氷集合体の表面部から氷片をくり貫く線状具を水平方向に多数並べて細氷化部を構成し、
    氷流入路を通じ槽内下部に流入して槽内水中を浮上する氷粒群を前記細氷化部で受けとめて前記細氷化部の下方に堆積させる状態に、前記細氷化部を槽内水の水面下に配置し、 前記細氷化部の下方に堆積した氷集合体の上面部から前記細氷化部によりくり貫いた分散状態の氷片を、前記水流入路からの水流入に伴い、前記細氷化部の上方において槽内水との混合状態で槽内から前記氷水給送路へ送出する構成にしてある氷水槽。
  2. 横向き姿勢の回転軸に、その軸芯に対して直交する姿勢の複数の腕部を、前記回転軸の軸芯方向に分散させて並設するとともに、
    前記線状具としてのくり貫き用線材を、前記回転軸と平行な姿勢に配置した状態で複数の前記腕部を介して前記回転軸に取り付け、
    このくり貫き用線材を取り付けた前記回転軸を互いに平行な姿勢の並列配置で水平方向に並べて配置することで、前記細氷化部を構成してある請求項1記載の氷水槽。
  3. 複数の前記腕部を介して前記くり貫き用線材を前記回転軸に取り付けた線材配置部を、前記回転軸の回転方向における位相をズラせた状態で共通の前記回転軸に複数装備し、
    前記回転軸の回転方向において隣り合う前記線材配置部は、前記腕部の長さが互いに異なるものにしてある請求項2記載の氷水槽。
  4. 前記くり貫き用線材を、前記回転軸の回転半径方向において複数段に並べた状態で共通の前記腕部を介して共通の前記回転軸に取り付けてある請求項2又は3記載の氷水槽。
  5. 前記氷水給送路へ送出した氷水を前記氷水給送路を通じて冷熱消費部に熱媒として供給するとともに、この氷水供給に伴い前記冷熱消費部から融解水とともに送出される使用済熱媒としての昇温水を前記水流入路を通じて槽内に戻す構成にし、
    この水流入路を通じて戻る昇温水の一部又は全部を、前記細氷化部の上方において前記氷水給送路の入口部とは反対側の箇所から前記氷水給送路の入口部へ向けて槽内に流出させる送出案内用の還水部を設けてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の氷水槽。
  6. 前記氷水給送路へ送出した氷水を前記氷水給送路を通じて冷熱消費部に熱媒として供給するとともに、この氷水供給に伴い前記冷熱消費部から融解水とともに送出される使用済熱媒としての昇温水を前記水流入路を通じて槽内に戻す構成にし、
    この水流入路を通じて戻る昇温水の一部又は全部を、前記細氷化部の下方において槽内流出させる融解促進用の還水部を設けてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の氷水槽。
  7. 前記氷水給送路へ送出した氷水を前記氷水給送路を通じて冷熱消費部に熱媒として供給するとともに、この氷水供給に伴い前記冷熱消費部から融解水とともに送出される使用済熱媒としての昇温水を前記水流入路を通じて槽内に戻す構成にし、
    この水流入路を通じて戻る昇温水を前記細氷化部の上方において前記氷水給送路の入口部とは反対側の箇所から前記氷水給送路の入口部へ向けて槽内に流出させる送出案内用の還水部を設けるとともに、
    前記水流入路を通じて戻る昇温水を前記細氷化部の下方において槽内に流出させる融解促進用の還水部を設け、
    前記水流入路を通じて戻る昇温水を分流して前記送出案内用の還水部と前記融解促進用の還水部との両方から槽内に流出させる構成にしてある請求項1〜4のいずれか1項に記載の氷水槽。
  8. 前記送出案内用の還水部は、前記水流入路を通じて戻る昇温水を受け入れる流出用樋状部と、この流出用樋状部に受け入れた昇温水を前記細氷化部の上方において前記流出用樋状部の側壁上部から槽内に流出させるスリット状の流出口部との夫々を、槽横幅方向の全幅わたらせる状態に設けて構成してある請求項5又は7記載の氷水槽。
  9. 前記氷水給送路の入口部は、前記氷水給送路に連通する流入用樋状部と、前記細氷化部の上方において槽内氷水を前記流入用樋状部の側壁上部から前記流入用樋状部に流入させるスリット状の流入口部との夫々を、槽横幅方向の全幅わたらせる状態に設けて構成してある請求項5,7,8のいずれか1項に記載の氷水槽。
  10. 前記融解促進用の還水部は、前記水流入路を通じて戻る昇温水を前記細氷化部の下方において槽内に噴出する多数の噴出口を水平方向に分散させた状態で槽内に配置して構成してある請求項6又は7記載の氷水槽。
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