JP6030954B2 - バタフライ弁 - Google Patents

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本発明は、バタフライ弁に関し、特に、シール部がゴムライニングされ、主に水道用として用いられるバタフライ弁に関する。
従来、水道用バタフライ弁として、シール部がゴムライニングされたものが多く用いられている。このようなバタフライ弁の止水部は、社団法人日本水道協会(JWWA)の規格により、弁箱側が金属弁座で弁体側がゴム弁座、或は弁箱側がゴム弁座で弁体側が金属弁座の組み合わせにより構成されている。このうち、弁体側にゴム弁座を設ける場合には、弁体の表面全域、或は弁体外周部の全周にゴムライニングが施される。さらに、弁体側の弁体外周部にゴム弁座を設ける場合には、弁体の外周部に射出成形等でライニング材を環状に覆うように設けるか、又は環状のゴム弁座を弁座押えで挟んで固定することで弁体にゴムの弁座部を設ける場合が通常である。
この種のバタフライ弁として、例えば、特許文献1のバタフライ弁が提案されている。このバタフライ弁は、弁体の外周部を覆う環状ライニング材が表裏面側に連通する連結孔を介して弁体両面側の外周側に一体に設けられ、弁箱の内周面には環状ライニング材が押し付けられる金属製のシートリングが設けられている。
一方において、弁箱側にゴム弁座を設ける場合には、弁箱の内周面の全域にゴムライニングを施すか、或は弁箱の弁座部付近の全周にわたってゴム弁座を取付ける場合が通常である。
さらに、バタフライ弁を流量制御用(耐キャビテーション用)、充水作業用として使用する場合に、弁体の外周縁に翼状片部を設けることで、低開度域での流量制御性の向上機能、キャビテーション抑制機能、小流量充水機能を発揮させようとしたものがある。この場合、弁体側にゴム弁座を設けるときには、環状ゴム弁座を弁座押えで挟んで固定し、弁箱側にゴム弁座を設けるときには、弁箱の内周面の全域にゴムライニングを施すか、或は弁箱の弁座部付近の全周にわたってゴム弁座を取付ける場合が通常である。
特開2011−7313号公報
バタフライ弁は、流路内で弁体を回転させて止水し、全開の状態でも弁体が流路内に残る構造であるため、バルブの差圧が大きい場合、特に、低開度時においては流速や水質の影響により弁座部が損傷しやすくなり、キャビテーションが発生しやすいという構造状の問題もある。
そのため、表面全域をゴムライニングした弁体の場合には、流体の水質や温度、流速の影響でゴムライニング全体が特に損傷しやすくなる。ゴムライニングの表面積が大きくなることから、ゴム成分が水質に与える悪影響も大きくなる。
弁体外周部をゴムライニングで環状に覆ったり、特許文献1のように連結孔を介して弁体の外周側に環状ライニング材を一体に設けた場合には、弁体の外周側のみが覆われた態様であることにより、弁棒の回転力の反力、止水力、弁箱側に接触したときの摩擦力が加わったときに損傷しやすい。さらに、低開度状態では差圧がより大きくなるため、損傷が一層激しくなる。
弁座押えでゴム弁座を固定する場合には、このゴム弁座を弁体の全周にわたって固定する必要があることから部品点数が多くなると同時に組立てコストもかかり、組立てには相当の技術を必要とするため、品質にばらつきが生じる可能性もある。さらには、弁座押えの固定部分から錆が発生するおそれがある。
一方、弁箱側にゴム弁座を設ける場合には、弁箱内周面の全域にゴムライニングする場合は、ゴムライニングの面積が弁体にライニングする場合に比べて大きくなりライニング材の使用量が多くなる。ゴムライニング部分がより損傷しやすくなり、キャビテーションも発生しやすくなってゴム成分による水質への悪影響が大きくなるという問題もある。ライニングの金型が大きくなりコスト高になる。又、弁箱の弁座部付近の全周にゴム弁座を取付ける場合は、弁座押えでゴム弁座を固定する際に、このゴム弁座を弁座部の全周にわたって固定する必要があるために部品点数が多くなると同時に組立てコストもかかり、組立てには相当の技術を必要とするため、品質にばらつきが生じる可能性もある。さらには、弁座押えの固定部分から錆が発生するおそれがある。
さらに、このバルブの弁体の外周縁に翼状片部を設けた場合、弁箱側ゴム弁座と翼状片部との間隙がせまくなり、特に低開度時に弁座が損傷を受けやすくなる。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、ゴムライニング部分を極力減らしつつ、弁座部分の消耗や損傷を防いだり水質への悪影響を抑えながら高シール性を確保し、キャビテーションの発生を防ぐことができ、製作も簡単なバタフライ弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁箱内に弁棒を介して円盤状の弁体を回転自在に設けたバタフライ弁において、弁体の外周側位置に設けられた巻込形成部と、この巻込形成部は、前記弁体の外周に形成された外周溝と、この外周溝に連通する貫通穴とから成り、前記巻込形成部には、前記外周溝と貫通穴にゴムを巻込んだ状態でゴム巻込部を有し、このゴム巻込部のうち、前記外周溝に充填されたゴムの外周部分を止水弁座部としたバタフライ弁である。
請求項2に係る発明は、ゴム巻込部弁体の外周側の片面側若しくは両面側、又はオリフィス側の片面側及びノズル側の片面側に設けられ、止水弁座部の外周には、凸部形成されたバタフライ弁である。
請求項3に係る発明は、止水弁座部を有するゴム巻込部弁体のオリフィス側とノズル側の外周側の片面側のそれぞれに設けられ、かつゴム巻込部を延設した状態で設けられた翼状片である減勢弁座部、この減勢弁座部に形成された複数の貫通孔又は長穴の流量制御穴とを備え、ゴム巻込部と減勢弁座部の外周面には、流量制御穴を介して一体にゴムライニングしたバタフライ弁である。
請求項4に係る発明は、止水弁座部の外周に形成された凸部を弁座部としたバタフライ弁である。
請求項5に係る発明は、弁体に、流体を流量制御穴に向けて整流するために突設形成した整流部を備えたバタフライ弁である。
請求項1に係る発明によると、弁体の外周側位置に設けた巻込形成部に外周溝と貫通孔とを形成し、外周溝と貫通穴に充填したゴムを巻込形成部の外周面に巻込むように一体化したゴム巻込部を設けていることにより、ゴムライニング部分を必要最小限に減らしつつ、弁棒の回転力、止水力、弁座面との摩擦力などを弁体で受けることで、弁座部分の消耗や損傷を防いで耐久性を向上してシール性能を維持できる。この場合、ゴムを弁体に強固に固定できるため、低開度状態で強い流体圧力が加わったとしても、ゴムがずれたり外れたりすることが防がれる。しかも、弁体の表面全域や弁箱の内周面の全域にゴムライニングを施す場合に比較して、製作時のゴムの使用量を削減したことでコストを抑えて製作でき、ゴムの表面積が少ないことで水質への悪影響も最小限に抑えられる。ゴム固定用の別部品や接着剤若しくは加硫接着を必要としないため部品点数を削減可能となり、組立時の調整などを必要とすることなく加硫成形等のライニングでゴムを弁体に簡単に一体化できる。そのため錆も発生することがなく、所定厚さのゴム層に設けることで製品を標準化して精度の高い製品を製作可能になる。外周溝に充填したゴムの外周部分を止水弁座部としていることで、弁閉時には高シール性を発揮する。
請求項2に係る発明によると、ゴム巻込部を弁体の外周側の片面、又はオリフィス側の片面側及びノズル側の片面側に設けた場合には、弁体の弁箱との当接側のみを片面ライニングすることでゴムの使用量を極力抑え、弁閉時には凸部が弁箱側に強く圧接シールして高シール性を発揮し、流体が漏れるおそれがない。ゴム巻込部を弁体の外周側の両面側に設けた場合には、このゴム巻込部を弁体に強固に一体化できる。
請求項3に係る発明によると、翼状片である減勢弁座部をオリフィス側とノズル側にそれぞれ設けたことにより、初期通水時にウォーターハンマによる管のトラブル等を回避する充水用のバタフライ弁として特に優れた機能を発揮する。ゴム巻込部と一体に流量制御穴を介して減勢弁座部の外周面にゴムライニングしていることで、弁閉動作時における減勢弁座部側と弁箱側との隙間を極小にでき、この隙間から流れる流量を最小限に抑えて充水孔となる流量制御穴からの流量を正確にコントロールできるため、減勢機能や止水機能が向上する。特に、低開度時には流量制御穴により流れを分散してキャビテーションの発生を防止する。
請求項4に係る発明によると、弁閉時には凸部が弁箱側に強く圧接シールして高シール性を発揮し、流体の漏れを確実に防止できる。
請求項5に係る発明によると、弁体に整流部を設けることで、特に低開度時における流量制御能力が向上し、耐キャビテーション性能も高まる。
(a)は本発明のバタフライ弁の一実施形態におけるゴム巻込部を設けた弁体を示す平面図である。(b)は(a)のA−A断面図である。(c)は(b)の下面図である。 (a)は弁体を示す拡大下面図である。(b)は(a)のB−B断面図である。 本発明のバタフライ弁の一実施形態の弁開状態を示した断面図である。 バタフライ弁の低開度状態を示した断面図である。 バタフライ弁の初期閉状態を示した断面図である。 バタフライ弁の閉状態を示した断面図である。 本発明のバタフライ弁の他の実施形態におけるゴム巻込部を設けた弁体を示した斜視図である。 (a)は図7の平面図である。(b)は(a)のC−C断面図である。(c)は(b)の下面図である。 (a)は図8(c)のD−D断面図である。(b)は図8(c)のE−E断面図である。(c)は図8(c)のF−F断面図である。(d)は図8(c)のG−G断面図である。 (a)は図8(a)のH−H断面図である。(b)は図8(a)のI−I断面図である。(c)は図8(a)のJ−J断面図である。(d)は図8(a)のK−K断面図である。(e)は図8(a)のL−L断面図である。 図7における弁体を示す斜視図である。 (a)は図11の弁体の平面図である。(b)は(a)のM−M断面図である。(c)は(a)の正面図である。 バタフライ弁の他の実施形態の弁開状態を示した断面図である。 図13のバタフライ弁の低開度状態を示した断面図である。 図14のバタフライ弁をさらに弁閉方向に回転した状態を示す断面図である。 図14のバタフライ弁の閉状態を示した断面図である。 (a)は本発明のバタフライ弁の更に他の実施形態のゴム巻込部を設けた弁体の下面図である。(b)は本発明のバタフライ弁の更に他の実施形態のゴム巻込部を設けた弁体の平面図である。 本発明のバタフライ弁の更に別の実施形態のゴム巻込部を設けた弁体の斜視図である。
以下に、本発明におけるバタフライ弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明のバタフライ弁の一実施形態におけるゴム巻込部を設けた弁体を示しており、図2においてはゴム巻込部を設ける前の弁体を示している。
図3に示すように、本発明のバタフライ弁(以下、弁本体1という)は、金属製の弁箱2、弁棒3、例えば鋳物からなる円盤状の金属製弁体5を有し、弁箱2内に弁棒3を介して弁体5が回転自在に設けられている。
弁箱2の流路6には環状の弁座面7が形成され、弁体5が回転したとき、この弁体5にライニングされたゴム8が弁座面7に当接シール可能になっている。弁本体1においては、弁棒3の中心と弁体5の中心とを流路方向に離した単偏心形のバタフライ弁としているが、中心形やこの単偏心形からさらに弁棒の回転軸の中心を弁本体1の流路の中心線から平行に移動した二重偏心形のバタフライ弁とすることも可能である。なお、図中、ゴム8をクロスハッチングにより示している。
図2(b)において、弁体5の外周側位置にはこの弁体5にゴム8を被覆するための巻込形成部10が設けられている。巻込形成部10は、弁体5の回転時に弁座面7に接触しない厚さに形成され、この巻込形成部10には適度の深さの外周溝11が形成され、さらに、図2(a)において、外周溝11には弁体5の略直径方向に連通する貫通穴12が放射状に複数形成されている。貫通穴12は、等間隔により適宜数設けることができる。
ゴム8は、例えば加硫成形により外周溝11と貫通穴12に充填され、巻込形成部10の外周面10aを一体に巻込むように設けられ、これにより巻込形成部10にゴム巻込部15が設けられる。この構成により、ゴム巻込部15は、弁体5の外周側の片面側に設けられ、外周溝11に充填したゴム8の外周部分が環状の止水弁座部20となり、この止水弁座部20が弁座面7と圧接シール可能になる。ゴム巻込部は、弁体の外周側の両面側、又はオリフィス側の片面側及びノズル側の片面側に設けられていてもよい。
止水弁座部20の外周には凸部21が形成され、弁閉時にはこの凸部21が圧縮しながら弁座面7に密着シールする。
この場合、外周に止水弁座部20が形成された「外周溝11に充填したゴム」は、ゴム巻込部15よりも肉厚を大きく設定しているので、止水弁座部20が弁本体1の弁座面7との密着に必要な圧縮力や弾性力を、長期に渡って維持することができる。
外周溝11に充填したゴムの外周を止水弁座部20としているので、上記の圧縮力や弾性力を外周溝11の内壁で支えることができ、高いシール性を得ることができる。
続いて、上述したバタフライ弁の上記実施形態における動作を説明する。
図3においては、弁本体1における弁体5の全開状態を示している。バタフライ弁では、図に示すように弁開状態において弁体5が流路6内に残って常に露出した状態となる。
この図3の状態から弁棒3を時計方向に回転させ、図4の低開度状態まで弁体5を閉方向に移動すると、弁座面7とゴム巻込部15との隙間Gが狭くなるため流速が増し、弁体5の一次側と二次側との差圧が大きくなる。そのため、弁体5を弁閉方向に回転するにつれてゴム巻込部15にかかる力は大きくなるが、前記のように弁体5の外周側位置に設けた巻込形成部10の外周溝11と貫通穴12にゴム8を充填し、このゴム8を巻込形成部10の外周面10aに一体に巻込んでゴム巻込部15を設けていることにより、ゴム8で巻込形成部10を囲むように一体化でき、ゴム巻込部15が流体により大きく変形したり弁体5から剥がれることが防がれる。
図5においては、弁本体1の初期閉状態を示している。このとき、弁体5の止水弁座部20が弁座面7に徐々に接触し始め、弁体5の回転力による反力と、弁座面7との摩擦力が弁座面7に加わり始め、この力は図6の弁閉状態まで増加する。この場合、外周溝11に充填したゴム8の外周部分を止水弁座部20としていることで、この止水弁座部20の流体との接触面積が最小限に抑えられて耐久性を向上できる。しかも、ゴム8が外周溝11に充填されていることでゴム巻込部15にかかる止水力、弁棒3の回転力、弁座面7との摩擦力が外周溝11内のゴム8から弁体5に伝わるため、ゴム巻込部15にかかる負荷を抑えることができ、止水弁座部20の消耗や損傷を抑えることができる。
図6の弁閉状態になった場合には、止水弁座部20の外周の凸部21が弁座面7に当接し、この凸部21が圧縮されることで高シール性を発揮しながら弁閉状態にでき、確実に止水することが可能になる。弁閉状態でゴム巻込部15に水圧が加わった場合、この水圧が外周溝11に充填されたゴム8から弁体5に伝わることで水圧に対して十分な強度を確保でき、確実に止水することが可能となる。
次いで、図7、図8においては、弁本体1の他の実施形態における弁体を示している。なお、この実施形態以降において、上記実施形態と同一部分は同一符号によって表し、その説明を省略する。
この実施形態において、図13に示した弁本体30は、例えば、流量制御用や、耐キャビテーション用、充水作業用等として使用される。
図7、図8において、図13に示した弁本体30の弁体31には、止水弁座部20を有するゴム巻込部15が弁体31のオリフィス側とノズル側の外周の片面側のそれぞれに設けられている。さらに、図8(b)に示すように、ゴム巻込部15には翼状片からなる減勢弁座部36、37が延設されるように設けられ、この減勢弁座部36、37は、弁体31の低開度時に弁箱2の弁座面7との間に隙間Gを形成可能なR形状に設けられている。減勢弁座部36、37には複数の貫通孔41が流量制御穴として略等間隔に形成され、この貫通孔41により低開度時の流量を調節可能になっている。
図8(b)に示すように、弁体31の外周面には外周溝11が形成され、図7、図11に示すようにこの外周溝11には弁体31の略直径方向に連通する貫通穴12と、弁体31の厚さ方向に連通する貫通穴12とがそれぞれ略等間隔で適宜数形成されている。
図8〜図12に示した弁体31を弁箱2内に弁棒3で回転自在に設けたときに、弁閉状態で下流側に位置する減勢弁座部36がオリフィス側減勢弁座部、上流側に位置する減勢弁座部37がノズル側減勢弁座部となり、図9においてはオリフィス側減勢弁座部36の断面、図10においてはノズル側減勢弁座部37の断面を示している。これらの減勢弁座部36、37は、何れも弁体31の側部付近になるにつれて断面が大きくなる。
図8、図9においてオリフィス側減勢弁座部36では、図9(a)、図9(b)に示すように、側部では貫通穴12が弁体31の略直径方向に形成され、図9(c)に示すように弁棒3側付近では貫通穴12が弁体31の厚さ方向に形成され、これらの各貫通穴12を介してゴム巻込部15と一体にオリフィス側減勢弁座部36の外周面にゴムライニングがされている。
図8、図10においてノズル側減勢弁座部37では、図10(a)、図10(b)、図10(d)に示すように、何れの貫通穴12も弁体31の厚さ方向に形成され、これらの貫通穴12を介してゴム巻込部15と一体にノズル側減勢弁座部37の外周面にゴムライニングがされている。
この実施形態においても、前記実施形態と同様に止水弁座部20の外周に凸部21が形成され、この凸部21が弁座面7に圧接シールする。
続いて、この実施形態のバタフライ弁の動作を説明する。
図13においては、弁本体30の全開状態を示している。この全開状態から弁棒3を時計方向に回転させ、図14の低開度状態まで弁体31を閉方向に移動すると、減勢弁座部36、37と弁座面7との間、及び貫通孔41を流体が通過することでキャビテーションが抑制される。このとき、止水弁座部20付近には大きい力がかかろうとするが、前記のようにオリフィス側とノズル側の外周の片面側のそれぞれにゴム巻込部15を設け、このゴム巻込部15を延設した減勢弁座部36、37の貫通孔41を介して外周面に一体にゴムラインニングしていることにより、弁体31の回転力、水圧に対してゴム8が強く固定され、このゴム8の変形や剥がれが防止される。
さらに、図15の状態まで弁棒3を回転させると、各減勢弁座部36、37が軽く弁座面7に接触するか隙間Gが極小の状態となる。これにより、減勢弁座部36、37と弁座面7との間からの漏れがほとんど無くなり、貫通孔41を通して流体が流れる。この貫通孔41にもゴムライニングされていることで、流水時の騒音が低減しキャビテーションも抑制される。
止水弁座部20が弁座面7に徐々に接触し始めて弁本体30が初期閉状態に達すると、弁体31の回転力による反力、弁座面7との摩擦力が加わり始めて流体による力が増加するが、減勢弁座部36、37により流体の勢いを抑えることで、止水弁座部20の消耗や損傷が抑えられる。この場合、完全止水の手前までは、これら減勢弁座部36、37を設けた範囲で減勢機能が発揮されて容易に止水できる。図16においては、バタフライ弁の閉状態を示している。ゴム巻込部15に水圧が加わると、この力は金属製の弁体31に伝わるため、水圧に対して十分な強度を発揮して確実に止水できる。
このようにして、減勢弁座部36、37を設けた弁体31にゴムライニングすることで低開度域での流量制御性が向上し、キャビテーション抑制機能が向上し、小流量充水機能を発揮でき、流量制御用、耐キャビテーション用、充水作業用のバタフライ弁として優れた機能を発揮できる。
各減勢弁座部36、37の外周面にゴムライニングを施しているので、切削加工を施すことなく外周寸法を正確に設定することができる。これにより、図15に示すような「隙間Gが最小になる状態」を容易に得ることができる。ここに、「隙間Gが最小になる状態」とは、弁体31の回転を可能としながらも、隙間Gから流体がほとんど漏れなくなる状態をいう。このときの「隙間Gが最小になる状態」の弁操作トルクは、図16に示す弁閉状態近くの弁操作トルクよりも低く設定している。なお、オリフィス側とノズル側の減勢弁座部36、37の断面形状が異なるのは、偏心形弁体31の成形上の理由による。
図17においては、本発明のバタフライ弁の更に他の実施形態における弁体を示しており、この実施形態における弁体50には、流体を流量制御穴である貫通孔41に整流しながら流すための板状の整流部52が設けられている。整流部52は、弁体50に対して放射状に突設形成され、弁開時にこの整流部52の間を通って流体が貫通孔41に流れる。これにより、低開度時の水勢を抑えて止水弁座部20の消耗や損傷を抑え、弁開度の微調整等の制御性を高め、キャビテーションを抑えることで、耐キャビテーションバタフライ弁としてより高い性能を発揮する。整流部52は、弁箱2の流路6の口径等に応じて適宜の突設高さや数に設定することが可能である。
図18においては、弁体の更に別の実施形態を示している。この実施形態における弁体60では、減勢弁座部36、37に長穴61からなる流量制御穴61を形成し、各減勢弁座部36、37に一つずつ形成したこの長穴61で低開度状態の流量を制御するものである。このように、流量制御穴の形状や数を適宜変更することもできる。図示しないが、流量制御穴61を長穴とした場合、弁棒3挿入用の弁体60の挿入穴を上下に連通するように形成し、この挿入穴により弁体60の中心に形成された隆起部分から弁体60の側部にかけてなだらかな略円錐状に形成して整流部を形成すれば、この整流部により整流作用を発揮しながら長穴61に流体を流すことが可能になる。このように整流部を板状以外の各種形状に設けることもできる。
1、30 弁本体
2 弁箱
3 弁棒
5、31 弁体
8 ゴム
10 巻込形成部
10a 外周面
11 外周溝
12 貫通穴
15 ゴム巻込部
20 止水弁座部
21 凸部
36 オリフィス側減勢弁座部
37 ノズル側減勢弁座部
41 貫通孔(流量制御穴)
52 整流部
61 長穴(流量制御穴)

Claims (5)

  1. 弁箱内に弁棒を介して円盤状の弁体を回転自在に設けたバタフライ弁において、弁体の外周側位置に設けられた巻込形成部と、この巻込形成部は、前記弁体の外周に形成された外周溝と、この外周溝に連通する貫通穴とから成り、前記巻込形成部には、前記外周溝と貫通穴にゴムを巻込んだ状態でゴム巻込部を有し、このゴム巻込部のうち、前記外周溝に充填されたゴムの外周部分を止水弁座部としたことを特徴とするバタフライ弁。
  2. 前記ゴム巻込部前記弁体の外周側の片面側若しくは両面側、又はオリフィス側の片面側及びノズル側の片面側に設けられ、前記止水弁座部の外周には、凸部形成された請求項1に記載のバタフライ弁。
  3. 前記止水弁座部を有する前記ゴム巻込部前記弁体のオリフィス側とノズル側の外周側の片面側のそれぞれに設けられ、かつ前記ゴム巻込部を延設した状態で設けられた翼状片である減勢弁座部、この減勢弁座部に形成された複数の貫通孔又は長穴の流量制御穴とを備え、前記ゴム巻込部と前記減勢弁座部の外周面には、前記流量制御穴を介して一体にゴムライニングした請求項1に記載のバタフライ弁。
  4. 前記止水弁座部の外周に形成された凸部を弁座部とした請求項3に記載のバタフライ弁。
  5. 前記弁体に、流体を前記流量制御穴に向けて整流するために突設形成した整流部を備えた請求項3又は4に記載のバタフライ弁。
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