JP6028337B2 - コイル部品 - Google Patents

コイル部品 Download PDF

Info

Publication number
JP6028337B2
JP6028337B2 JP2012015284A JP2012015284A JP6028337B2 JP 6028337 B2 JP6028337 B2 JP 6028337B2 JP 2012015284 A JP2012015284 A JP 2012015284A JP 2012015284 A JP2012015284 A JP 2012015284A JP 6028337 B2 JP6028337 B2 JP 6028337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
coil
conducting wire
groove portion
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012015284A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013157384A (ja
Inventor
守弘 橋本
守弘 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumida Corp
Original Assignee
Sumida Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumida Corp filed Critical Sumida Corp
Priority to JP2012015284A priority Critical patent/JP6028337B2/ja
Publication of JP2013157384A publication Critical patent/JP2013157384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6028337B2 publication Critical patent/JP6028337B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electromagnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

本発明は、例えば、エンジン用の燃料噴射装置(インジェクター)に、プランジャーを駆動するためのソレノイドとして組み込まれるコイル部品、その他各種装置に組み込まれて使用されるコイル部品に関する。
本発明が対象とするコイル部品は、ベース部材のボビン部に導線が巻回されてなるコイルと、該コイルに通電するための外部端子と、この外部端子に接続され、コイル巻線の端部を結束するための内部端子とを備えている。そして、上記のようなコイル部品は、例えば、インジェクター本体に一体に組み込まれるものであり、筒状のコイルの中心部にプランジャーなどが配置され、外部端子に燃料噴射制御回路からの噴射信号が入力されると、コイルの励磁によってプランジャーを軸方向に駆動するように構成されている。
上記コイル部品はインジェクター本体に組み付けられる前に、予め、ベース部材、コイル、内部端子、外部端子などが、外部端子へのコネクタ構造を形成しつつ封止成形によって一体部品として構成される。
しかして、上記のようなコイル部品では、その製造過程での封止成形時の温度変化により、また、設置環境において繰り返しての温度変化が大きく、さらに振動の影響も受けることにより、内部断線が発生して耐用年数が短くなる問題が生起している。この内部断線は、コイルから内部端子に結束される導線に発生するものであり、その断線要因としては、コイルから内部端子の結束部に至る距離における、ベース部材を構成する樹脂と導線金属との熱膨張差に起因し、この熱膨張差により発生する応力が導線の一部に繰り返して集中することにより断線が生じるものと考えられている。
上記のような温度変動に伴う断線の防止策としては、下記特許文献1に開示されるように、導線に弛みを設けるようにした構造が提案されている。この特許文献1の技術は、具体的には、本体部のボビンに巻回されたコイルの導線端部を内部端子に結束したものにおいて、温度変動に伴う樹脂製本体部と導線の熱膨張差により、端部の導線が断線するのを解消するために、端部の導線の途中に弛みを形成することで応力集中を減殺し断線防止を図る構造である。
特開平6−13227号公報
上記特許文献1の断線防止構造では、その導線の端部に形成した弛みが、コイルの巻線に影響して巻弛みが発生したり、内部端子への結束部分に弛みが発生する問題も懸念される。また、上記弛みの形成には、特許文献1に記載されているような特殊な手法が必要であり、通常の内部端子構造には適用不能である。つまり、特許文献1では、内部端子を本体部に移動可能に組み付け、その中間位置で導線の端部を結束し、その後に内部端子を押し込んで端部の導線に弛みを形成するものであり、例えば、本体部に内部端子をインサート成形した構造では、内部端子の移動ができないことから適用が困難である。
また、コイル部品のコイルに通電して所定規格の駆動力を精度よく確保するためには、ボビン部に導線を巻回してコイルを作製する際に、機械巻きによって一定状態に安定して導線を巻回することが品質上および効率上も有利である。その際、機械巻きによるボビン部への導線の巻回には、所定の張力を加えて行う必要があり、この機械巻きおよび内部端子への結束作業の途中に、特許文献1のように弛みを形成することは困難である。
さらに、導線の端部に弛みを形成することは、応力集中を解消する点では有効であるが、その後の封止成形によって導線の端部は注入された封止樹脂によって一体的に固定され、弛みによる応力集中の緩和効果が少なくなり、その後の長期間の温度変動に伴って断線が発生することも考えられる。上記の封止成形は、劣悪環境で使用される部品や製品の製造において、主要部品を金型に納めて樹脂を注入して各部品を一体的に成形し、耐久性を高めることを目的とした成形法である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、コイル巻線の端部を内部端子に結束したコイル部品において、その後の封止成形時および使用時の温度変動によって導線の端部に応力集中による断線が発生するのを防止するとともに、機械巻きが可能となるように構成したコイル部品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るコイル部品は、以下の特徴を備えている。
すなわち、本発明に係るコイル部品は、
ボビン部を有する樹脂成形されたベース部材と、
前記ベース部材のボビン部に導線が巻回されてなるコイルと、
前記コイルに通電するための外部端子と、
前記外部端子に接続されて前記ベース部材に固定され、前記コイルの導線端部を結束するための絡げ部を有する内部端子とを備え、
前記ベース部材の表面部には、前記コイルに巻回された導線の前記絡げ部に結束された結束端部と前記コイルとの間の導線が設置される導線溝部が形成され、該導線溝部に導線が設置された後に封止成形が行われ、少なくとも前記導線溝部に樹脂が注入されて前記導線が一体に封止されてなるコイル部品であって、
前記導線溝部が、少なくとも第1縦溝部と、第2縦溝部と、第1縦溝部および該第2縦溝部に対して外角が20度〜70度の角度で傾斜する少なくとも1つの傾斜溝部とを有するクランク状に屈曲した形状であり、溝内に設置された導線と当接する各屈曲角部が該導線の伸長方向の移動を規制する拘束点となり、温度変動に伴って前記導線に発生する応力を分散するように構成され、
前記第1縦溝部の対向溝面の一方側が他方側よりも高く形成され、かつ前記第2縦溝部の対向溝面の他方側が一方側よりも高く形成されていることを特徴とする。
本発明に係るコイル部品において、その導線溝部の形状は、縦溝部が2つ以上で傾斜溝部が1つ以上であるが、好ましくは、中間の1つの傾斜溝部と両側のコイルの軸線方向に延びる2つの縦溝部とで構成され、前記拘束点が導線溝部の両端を含む4つであるクランク状に屈曲しているものが、製造上および導線の設置上において好適である。
その際、傾斜溝部の対向溝面は同じ高さで形成されていることが好ましい。また、前記傾斜溝部の両側の前記第1および第2縦溝部において、該傾斜溝部から屈曲した内側の溝面が外側の溝面より高く形成され、中間の傾斜溝部の対向する両側の溝面は、前記第1および第2縦溝部の高いほうの高さより低く形成されているのが好ましい。
上記導線溝部の傾斜溝部が縦溝部に対して傾斜する外角は、つまり、その傾斜溝部の溝壁面の屈曲点における縦溝部の延長面に対して傾斜溝部の溝壁面がなす角度は、20度〜70度の範囲であり、好ましくは、30度〜60度の範囲、後述の実施形態では45度である。
本発明に係るコイル部品によれば、コイルから内部端子の絡げ部に結束される導線が、クランク状の導線溝部に設置され封止成形によって樹脂が導線溝部内に注入されて封止され、導線溝部が少なくとも2つの縦溝部と縦溝部に対して外角が20〜70度の角度で傾斜する少なくとも1つの傾斜溝部とを有するクランク状に屈曲した形状であり、屈曲角部において導線が拘束されてその伸長方向への移動が各拘束点の間で規制されるように構成されていることにより、以下の作用効果を奏することが可能である。
本発明においては、導線溝部に係止された導線は、封止成形によって注入された樹脂によって導線溝部が埋められ、一体に固定された拘束状態である。そして、この導線溝部のクランク形状における屈曲角部に当接する導線に対して伸長方向に応力が作用した際に、その応力に伴って横方向ベクトルが発生して角部によって移動が規制されるように拘束され、屈曲角部が拘束点となる一方、角部から過大なせん断力を受けることがない。そのために、溝内の導線は、横方向ベクトルの発生に伴う拘束点によって、熱膨張変形においても移動が規制され、全体の長さが分割されて拘束点間の長さが短くなり、それに伴って生じる熱膨張差に応じた小さな応力が作用し、全体の熱変形に伴う応力が分散され、応力が局部的に集中することによる断線の発生が有効に防止できる。
特に、本発明では、導線溝部における傾斜溝部の傾斜形状により、さらなる応力の緩和作用が得られる。つまり、コイルと結束端部との間の直線的距離に対して、導線溝部内に設置された導線の長さは、斜め成分により長くなり、温度変動に伴う変位により受ける応力が緩和低減されることで、断線防止効果が高まる。
また、導線溝部の形状を、中間の1つの傾斜溝部と両側のコイルの軸線方向に延びる2つの縦溝部とで構成し、縦溝部の対向する溝面の高さを変えるように構成すると、コイルの機械巻きに加えて、コイル巻線の両端を内部端子に絡げる工程の機械化が実現可能となり、コイル部品の製造が高効率に行えるとともに、高品質のコイル部品を均質に製造することが可能となる。
上記導線溝部の傾斜溝部が縦溝部に対して傾斜する外角は、20度〜70度の範囲、好ましくは、30度〜60度の範囲、例えば45度に設定するのが好適であるが、この角度に関しては、臨界的意義を有するものではなく、本発明における導線の断線防止を実現するために、不適当な領域を排除したものである。前述のように、導線溝部に設置された導線に対して温度変動に伴って伸長方向に応力が作用した際に、その応力に伴って横方向ベクトルが発生して角部によって移動が規制されるように拘束して屈曲角部が拘束点となるようにするため、および、角部から過大なせん断力を受けることがないように設定した角度である。
本発明の一実施形態に係るコイル部品の封止成形前の全体斜視図である。 図1のコイル部品から筒状コイルおよびその導線を除去した状態の分解斜視図である。 図1の底面図である。 図1のコイル部品において、内部端子に導線を結束してからベース部材のボビン部に導線の巻回を開始する状態を概略的に示した斜視図である。 ヨークを省略した図4の側面図である。 図1のコイル部品において、ベース部材のボビン部へ導線を巻回し、他方の内部端子へ導線を結束した状態を概略的に示した斜視図である。 ヨークを省略した図6の側面図である。
以下、本発明に係るコイル部品の実施形態について、上記図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るコイル部品10は、封止成形する前の状態を図1,2に示すように、全体が、樹脂により概略筒状に形成されたベース部材20と、ベース部材20の円筒状のボビン部21に導線が巻回されてなる筒状のコイル30と、ベース部材20に取り付けられた一対の外部端子40,50と、外部端子40,50にそれぞれ接続されベース部材20にインサートされた一対の内部端子60,70と、ベース部材20に組み付けられるリング状のヨーク80とにより構成される。
上記のベース部材20に設置された円筒状のボビン部21は、両端に上鍔部22および下鍔部23を備える。また、このボビン部21の下鍔部23と所定距離の間隙24を隔ててリング状の本体部25が形成され、本体部25と前記ボビン部21の下鍔部23とは両側の柱状の連結部26,27によって結合されている。上記本体部25における連結部26,27の間の外周部には、軸方向に沿って図で下方に突出する端子支持部28が形成されている。
上記ベース部材20におけるボビン部21の筒状胴部の外周には、コイル30を構成する導線3が巻回されるものであるが、このボビン部21の円筒周面には、円周方向に導線3の巻回を案内する突条21a(図4参照)が所定間隔に配設されている。突条21aは円筒周面の一部には形成されておらずに途切れており、この途切れた部分において、1つの突条間に案内されて巻回された導線3が隣接する次の突条間に移行して、導線3の巻回が連続するようになっている。
上記ベース部材20のボビン部21と本体部25との間の間隙24に装着されるリング状のヨーク80は、軟鉄素材等によって形成され、中心部に貫通穴81を有し、前記連結部26,27に対応する両側は直線状に除去され、その他の外周面はボビン部21の鍔部22,23の外形に略対応した円弧状に形成されている。このヨーク80は、筒状のコイル30への通電時に発生された駆動力を高める機能を有している。
次に、前記ベース部材20の本体部25から端子支持部28の内部には、一対の内部端子60,70が左右対称にインサート成形で配置されている。内部端子60,70は、一端にフォーク状の絡げ部61,71が、他端に棒状の接続部62,72が設けられた横板部63,73を有し、この横板部63,73が円弧形状に沿って折り曲げられている。上記内部端子60,70の横板部63,73が、ベース部材20の本体部25に埋設され、絡げ部61,71が本体部25の両側に下方に向けて突出し、接続部62,72が本体部25から突起状の端子支持部28の内部に埋設され、その先端部が端子支持部28からさらに下方に向けて突出している。
上記内部端子60,70の接続部62,72の先端には、外部端子40,50の基端部41,51が固着接続されるものであり、この基端部41,51の途中が外側に曲がって伸び、先端に連設された先端コネクタ部42,52がさらに斜め外側に突出している。この外部端子40,50には、コイル30に通電して軸方向の駆動力を得るための制御回路からの配線が接続される。
次に、ベース部材20の両側の連結部26,27の側面に、それぞれ形成する導線溝部16,17について説明する。まず、図4および図5に示す巻き始め側(図3で右側)の第1の連結部26に形成された第1の導線溝部16は、内部端子60の絡げ部61が突出している本体部25の下面位置から、第1縦溝部16a、傾斜溝部16b、第2縦溝部16cの順に上方の下鍔部23の上面位置に向けて形成され、さらに、下鍔部23の上面近傍において下鍔部23の上面に斜めに、第2縦溝部16cに続いてボビン部21の周面に対して接線方向に斜めに延びる導入溝16dが連続するように形成されている。
上記第1の導線溝部16は、図5において、L11が第1縦溝部16aの屈曲角部間の長さ範囲であり、L12が傾斜溝部16bの屈曲角部間の長さ範囲であり、L13が第2縦溝部16cの屈曲角部間の長さ範囲であり、図示の場合には、傾斜溝部16bの長さより第1縦溝部16aおよび第2縦溝部16cの長さが大きく設けられている。この第1の導線溝部16の溝壁面の高さは、第1縦溝部16aでは左壁面が右壁面より高く、第2縦溝部16cでは右壁面が左壁面より高くなるように形成されている。中間の傾斜溝部16bでは、左壁面と右壁面が同じ高さで低く形成されている。なお、導入溝16dの溝底面はボビン部21の周面に向けて中心方向に徐々に深くなるように形成されている。
上記第1の導線溝部16は、ベース部材20の中心部から等距離の円筒面に形成されており、この円筒面が第1縦溝部16aでは右壁面の部分が接線と平行な凹面26aで除去されて、左壁面が右壁面より高く突出して導線3が右側から掛けやすいように構成されている。また、上部の第2縦溝部16cでは左壁面の部分が接線と平行な凹面26cで除去されて、右壁面が左壁面より高く突出して導線3が左側から掛けやすいように構成されている。さらに、中間の傾斜溝部16bにおいては右壁面および左壁面が上下の凹面26a、26cに連続した高さに低く形成されている。
このような凹凸形状に形成された第1の導線溝部16に対して、第1の内部端子60の絡げ部61に端部が結束された導線3は、第1縦溝部16aの突出している左溝面に右側から掛けられ、次に傾斜溝部16bで左側に移動してから、第2縦溝部16cの突出している右溝面に左側から導線3を掛ける。そして、導入溝16dに沿って右側に移動しつつ、ボビン部21の中心側に移動し、ボビン部21の周面に下鍔部23の近傍部分に上から見て左巻き(反時計方向)に巻回を開始し、上鍔部22に向けて順に連続して巻回し、上鍔部22で反転して下鍔部23に向けて積層するように順次往復移動を繰り返して筒状に巻回する。上記導線3の絡げ部61への結束、第1の導線溝部16への設置およびボビン部21への巻回は、機械巻きによって自動的に行われ、その機械巻きのときの張力が初期張力として、第1の導線溝部16に配設された導線3にも作用している。
次に、図6および図7に示す巻き終り側(図3で左側)の第2の連結部27に形成された第2の導線溝部17は、ボビン部21の下鍔部23の上面位置から、第1縦溝部17a、傾斜溝部17b、第2縦溝部17cが順に内部端子70の絡げ部71が突出している本体部25の下面位置に向けて形成されている。
上記第2の導線溝部17は、図7において、L21が第1縦溝部17aの屈曲角部間の長さ範囲であり、L22が傾斜溝部17bの屈曲角部間の長さ範囲であり、L23が第2縦溝部17cの屈曲角部間の長さ範囲であり、図示の場合には、傾斜溝部17bの長さより第1縦溝部17aおよび第2縦溝部17cの長さが大きく設けられている。この第2の導線溝部17の溝壁面の高さは、第1縦溝部17aでは左壁面が右壁面より高く、第2縦溝部17cでは右壁面が左壁面より高くなるように形成されている。中間の傾斜溝部17bでは、左壁面と右壁面が同じ高さで低く形成されている。なお、第1縦溝部17aの下鍔部23に対する開口深さは、コイル30の外周部の巻き線位置と略一致するように形成されている。
上記第2の導線溝部17も第1の導線溝部16と同様に、ベース部材20の中心部から等距離の円筒面に形成されており、この円筒面が第1縦溝部17aでは右壁面の部分が接線と平行な凹面27aで除去されて、左壁面が右壁面より高く突出して導線3が右側から掛けやすいように構成されている。また、下部の第2縦溝部17cでは左壁面の部分が接線と平行な凹面27cで除去されて、右壁面が左壁面より高く突出して導線3が左側から掛けやすいように構成される。さらに、中間の傾斜溝部17bにおいては右壁面および左壁面が上下の凹面27a,27cに連続した低い高さに形成されている。
このような凹凸形状に形成された第2の導線溝部17に対しては、ボビン部21の周面に筒状に巻回されたコイル30の下端部の外周から引き出された終端の導線3は、第1縦溝部17aの突出している左溝面に右側から掛けられ、次に傾斜溝部17bで左側に移動してから、第2縦溝部17cの突出している右溝面に左側から導線3を掛ける。そして、第2縦溝部17cから第2の内部端子70の絡げ部71に巻き掛けられて結束される。上記導線3の第2の導線溝部17への設置および絡げ部71への結束も、連続的に機械巻きによって自動的に行われ、その機械巻きのときの張力が初期張力として、第2の導線溝部17に配設された導線3にも作用している。
上記第1および第2の導線溝部16,17の傾斜溝部16b,17bが傾斜する角度、つまり、その傾斜溝部16b,17bの溝壁面の屈曲点における第1および第2縦溝部16a,16c,17a,17cの延長面に対して傾斜溝部16b,17bの溝壁面がなす角度(外角)は、図示の場合、傾斜溝部16b,17bの両端においてそれぞれ45度である。なお、第1縦溝部16a,17aおよび第2縦溝部16c,17cは、ボビン部21の中心軸と平行に形成されている。また、傾斜溝部16b,17bの傾斜角度は、20度〜70度の範囲であり、好ましくは、30度〜60度の範囲に設定される。
傾斜溝部16b,17bの傾斜角度(外角)は90度未満の鋭角であることで、第1縦溝部16a,17aおよび第2縦溝部16c,17cに対して傾斜溝部16b,17bが軸方向に戻る方向に屈曲することなく、しかもその屈曲角部に当接する導線3には、その伸長方向に作用した応力に伴って横方向ベクトルが発生し、屈曲角部に押し付けられることによって移動が規制されるように拘束され、屈曲角部が拘束点となる一方、屈曲角部から導線3が過大なせん断力を受けないように設定されている。
上記のようにして導線3が巻回されたコイル部品10は、封止成形によって一部品化される。封止成形する際には、上記コイル部品10を金型に配置し、外部端子40,50の先端コネクタ部42,52が露出したコネクタ形状を包み込む封止形状に樹脂を注入するものである。この封止成形により注入した樹脂が前述の第1および第2の導線溝部16,17にも充填され、溝内に設置された導線3が樹脂で一体的に封止され、その移動が拘束される。
特に、第1および第2の導線溝部16,17に配設された導線3は、それぞれの第1縦溝部16a,17a、傾斜溝部16b,17b、第2縦溝部16c,17cの溝壁面の屈曲角部に当接している部分で伸長方向の移動が拘束され、この屈曲角部および導線溝部16,17の両端角部が拘束点となる。図示の場合、各導線溝部16,17でそれぞれ4つの拘束点が形成され、この拘束点間の導線3の移動が規制される。つまり、拘束点間の導線3の長さに応じて、温度変動に伴う線膨張係数に対応して長さ変動が発生するが、その長さ変動がこの拘束点間において規制され、それに伴う応力の大きさが溝の全長に対して拘束点間の長さに分割され、応力集中が分散されて断線の発生が防止される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に態様が限定されるものではなく、種々に態様を変更することが可能である。
例えば、上記実施形態においては、導線溝部16,17の傾斜溝部16b、17bの数は、1つであるが、導線溝部の全長に応じて2つ以上に形成することも可能である。また、ボビン部21は周面が断面円形のものを想定しているが、周面が断面矩形または断面楕円の扁平形状でもよく、その他、種々の形状のものに変更することが可能である。
3 導線
10 コイル部品
16,17 導線溝部
16a,17a 第1縦溝部
16b、17b 傾斜溝部
16c,17c 第2縦溝部
16d 導入溝
20 ベース部品
21 ボビン部
22、23 鍔部
25 本体部
26,27 連結部
28 端子支持部
30 筒状コイル
40,50 外部端子
41,51 基端部
42,52 先端コネクタ部
60,70 内部端子
61,71 絡げ部
62,72 接続部
63,73 横板部
80 ヨーク

Claims (5)

  1. ボビン部を有する樹脂成形されたベース部材と、
    前記ベース部材のボビン部に導線が巻回されてなるコイルと、
    前記コイルに通電するための外部端子と、
    前記外部端子に接続されて前記ベース部材に固定され、前記コイルの導線端部を結束するための絡げ部を有する内部端子とを備え、
    前記ベース部材の表面部には、前記コイルに巻回された導線の前記絡げ部に結束された結束端部と前記コイルとの間の導線が設置される導線溝部が形成され、該導線溝部に導線が設置された後に封止成形が行われ、少なくとも前記導線溝部に樹脂が注入されて前記導線が一体に封止されてなるコイル部品であって、
    前記導線溝部が、少なくとも第1縦溝部と、第2縦溝部と、第1縦溝部および該第2縦溝部に対して外角が20度〜70度の角度で傾斜する少なくとも1つの傾斜溝部とを有するクランク状に屈曲した形状であり、溝内に設置された導線と当接する各屈曲角部が該導線の伸長方向の移動を規制する拘束点となり、温度変動に伴って前記導線に発生する応力を分散するように構成され、
    前記第1縦溝部の対向溝面の一方側が他方側よりも高く形成され、かつ前記第2縦溝部の対向溝面の他方側が一方側よりも高く形成されていることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記導線溝部が、中間の1つの傾斜溝部と両側のコイルの軸線方向に延びる2つの縦溝部とで構成され、前記拘束点が導線溝部の両端を含む4つであることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
  3. 前記傾斜溝部の対向溝面は同じ高さで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコイル部品。
  4. 前記傾斜溝部の両側の前記第1および第2縦溝部において、該傾斜溝部から屈曲した内側の溝面が外側の溝面より高く形成され、中間の傾斜溝部の対向する両側の溝面は、前記第1および第2縦溝部の高いほうの高さより低く形成されていることを特徴とする請求項1〜のうちいずれか1項記載のコイル部品。
  5. 前記傾斜溝部が傾斜する外角が30度〜60度の範囲であることを特徴とする請求項1記載のコイル部品。
JP2012015284A 2012-01-27 2012-01-27 コイル部品 Expired - Fee Related JP6028337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012015284A JP6028337B2 (ja) 2012-01-27 2012-01-27 コイル部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012015284A JP6028337B2 (ja) 2012-01-27 2012-01-27 コイル部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013157384A JP2013157384A (ja) 2013-08-15
JP6028337B2 true JP6028337B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=49052304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012015284A Expired - Fee Related JP6028337B2 (ja) 2012-01-27 2012-01-27 コイル部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6028337B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7282316B2 (ja) 2019-09-20 2023-05-29 三浦工業株式会社 蒸気釜への蒸気ノズル取付構造

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6510939B2 (ja) * 2015-09-16 2019-05-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 燃料噴射弁

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5952605U (ja) * 1982-09-28 1984-04-06 株式会社三協精機製作所 コイルボビン
JPH03117808U (ja) * 1990-03-19 1991-12-05
JPH04359411A (ja) * 1991-06-04 1992-12-11 Murata Mfg Co Ltd 変成器用ボビン
JP2010232543A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Sumida Corporation コイル部品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7282316B2 (ja) 2019-09-20 2023-05-29 三浦工業株式会社 蒸気釜への蒸気ノズル取付構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013157384A (ja) 2013-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9508482B2 (en) Reactor
US9759172B2 (en) Fuel injector having a reduced number of components
WO2012165571A1 (ja) 接続端子及び接続端子の製造方法
US9711281B2 (en) Method of manufacturing an ignition coil assembly
JP5557343B2 (ja) 内燃機関用の点火コイル
CN108281793B (zh) 天线用线圈设备及其制造方法
JP6028337B2 (ja) コイル部品
JP2020178342A (ja) アンテナ
JP2020174348A (ja) アンテナ
US4985984A (en) Ignition coil for internal combustion engine
JP2015106436A (ja) 電気接続器
JP7225728B2 (ja) 点火コイル
JP6678322B2 (ja) 電磁石装置およびそれを備えた移動体
JP2017216758A (ja) モータ
KR920008201Y1 (ko) 펄스 제네레이터
JPWO2017158784A1 (ja) ステータのインシュレータ及びコイル端末線導入方法
JP5012753B2 (ja) 点火コイル及びその製造方法
US20110234353A1 (en) Magnetic component and method of manufacturing the same
JP4506878B2 (ja) コイル部品およびコイル部品の製造方法
JP2011077485A (ja) 内燃機関用点火コイル
JP4554696B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP7021839B2 (ja) 磁気センサ
JP4352855B2 (ja) 電磁装置の製造方法及び電磁装置並びにこれを用いた放電灯装置と照明器具
JP2006179654A (ja) 内燃機関用点火コイル
KR102316226B1 (ko) 유에스비 리셉터클 터미널 조립체

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6028337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees