JP6027599B2 - 車両の坂道発進補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の坂道発進補助装置に関する。
車両のブレーキペダルとブレーキとの間に形成された圧力ラインにおける圧力保持のタイミングをバルブで制御することにより、車両の坂道発進を補助する坂道発進補助装置が知られている。
一般に自動変速機を有する車両は、その停車時にエンジンの微小トルクを駆動輪側に伝達するクリープ走行が可能である。昨今、車両の燃費改善のために、クリープトルクを小さくする設定する傾向にあり、登坂路における坂道発進時の車両後退が発生し易くなっている。したがって、車両における坂道発進補助装置の装着率は高く、その信頼性が要求されている。
そして、特許文献1には、ブレーキペダルの操作の有無をストップランプスイッチ、すなわちペダルスイッチにより検出する坂道発進補助装置が開示されている。この坂道発進補助装置は、運転者がブレーキペダルを足で踏み込むことによりペダルスイッチが押下され、ブレーキペダルの操作有りが検出されると、圧力ラインに設けられたバルブを閉とする。これより圧力ラインのバルブよりもブレーキ側における二次側圧力が保持され、坂道における車両の制動力が保持される。
次に、バルブ閉時に、運転者がブレーキペダルから足を離し、ペダルスイッチの押下が解除されることによって、ブレーキペダルの操作無しが検出されると、所定時間(数秒)経過した後、若しくは、運転者がアクセルペダルを踏み込んでアクセルペダルの操作有りが検出されたとき、坂道発進補助装置はバルブを開とする。これより圧力ラインの二次側圧力が開放され、車両の制動が解除されて、車両の坂道発進が可能となる。
このように、ブレーキペダルから足を離した後に圧力保持のバルブの開放までに、所定時間のタイムラグを設けることにより、運転者はアクセルペダルの踏み込み操作等を行う時間的余裕を確保することができるため、車両を後退させることなく安全に坂道発進させることができる。
特開平9−295562号公報
運転者は、坂道において、ブレーキペダルを踏み込んだ後、ブレーキペダルから足を一時的に離し、その後に再びブレーキペダルを踏み込むという、踏み直し操作を行うことがある。ブレーキペダルから足を一時的に離した際、数秒間は圧力保持のバルブが閉となるが、この間に、圧力ラインのバルブよりもブレーキペダル側のブレーキ配管内(一次ライン)はブレーキ液が不足し、負圧となっている。圧力ラインのバルブよりもブレーキ側のブレーキ配管内(二次ライン)はバルブの閉動作により高圧となる二次側圧力が保持されているからである。
このため、前記一次ラインには、圧力ラインのブレーキペダル側に設けられたリザーバタンクからマスタシリンダにブレーキ液が自動的に補充される。したがって、前述したブレーキペダルの踏み直し操作において、運転者が2回目にブレーキペダルを踏み込んだ際には、一次ラインには過剰なブレーキ液が充填されているため、ブレーキペダルの踏み込みができなくなり、ペダルスイッチはオフのままとなる。
運転者がブレーキペダルを踏み込んでいるにもかかわらず、ペダルスイッチはオフであることから、所定時間の経過後、バルブは自動的に開放されてしまう。このように、登坂路で一旦停車し、ブレーキペダルを踏み直しした後にブレーキペダルから足を離すと、坂道発進補助機能が作動せず、いきなり車両後退が発生するおそれがある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、坂道においてブレーキペダルの踏み直し操作を行っても坂道発進補助機能を確実に作動させることができる信頼性の高い車両の坂道発進補助装置を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
(1)本適用例に係る車両の坂道発進補助装置は、車両のブレーキペダルとブレーキとの間に形成された圧力ラインにおける圧力保持のタイミングをバルブで制御することにより、前記車両の坂道発進を補助する坂道発進補装置であって、前記ブレーキペダルの操作の有無を検出するブレーキ操作検出手段と、前記ブレーキ操作検出手段によって検出された前記ブレーキペダルの操作の有無に基づいて、前記バルブを開閉することにより、前記圧力ラインの前記バルブよりも前記ブレーキ側における二次側圧力を保持又は開放する制御手段とを備え、前記ブレーキ操作検出手段は、前記圧力ラインの前記バルブよりも前記ブレーキペダル側における一次側圧力に基づいて、前記ブレーキペダルの操作の有無を検出し、前記制御手段は、前記ブレーキペダルの踏み直し操作が検出され、前記踏み直し操作後に前記ブレーキペダルの操作無しが検出されたとき、前記圧力ラインの前記二次側圧力を所定時間だけ保持する
(2)前記本適用例に係る車両の坂道発進補助装置において、前記車両が坂道停車中であることを検出する停車検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記停車検出手段にて前記車両の坂道停車が検出され、且つ、前記ブレーキ操作検出手段にて前記ブレーキペダルの操作有りと検出されたとき、前記バルブを閉として前記圧力ラインの前記二次側圧力を保持する。
(3)前記本適用例に係る車両の坂道発進補助装置において、前記制御手段は、前記バルブの閉時に、前記ブレーキ操作検出手段による前記ブレーキペダルの操作無しが検出され、その前記ブレーキペダルの操作無しとの検出が継続して所定時間経過したとき、前記バルブを開として前記二次側圧力を開放する。
(4)前記本適用例に係る車両の坂道発進補助装置において、前記車両のアクセルペダルの操作の有無を検出するアクセル操作検出手段を更に備え、前記制御手段は、前記バルブの閉時に、前記ブレーキ操作検出手段にて前記ブレーキペダルの操作無しが検出され、且つ、前記アクセル操作検出手段にて前記アクセルペダルの操作有りが検出されたとき、前記バルブを開として前記二次側圧力を開放する。
(5)前記本適用例に係る車両の坂道発進補助装置において、前記ブレーキ操作検出手段は、前記圧力ラインの前記バルブよりもブレーキペダル側に設けられ、前記一次側圧力を検出する圧力センサである。
(6)前記本適用例に係る車両の坂道発進補助装置において、前記圧力センサにて検出した前記一次側圧力が上限設定値以上のとき、前記ブレーキペダルの操作有りと判定し、前記圧力センサにて検出した前記一次圧力が前記上限設定値よりも小となる下限設定値以下のとき、前記ブレーキペダルの操作無しと判定する。
前記適用例を用いる本発明によれば、坂道においてブレーキペダルの踏み直し操作を行っても坂道発進補助機能を確実に作動させることができる信頼性の高い車両の坂道発進補助装置を提供することができる。
本発明の一実施形態における坂道発進補助装置を備えた車両の駆動系を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る車両の坂道発進補助装置を実現するブレーキ系統を示した構成図である。 図2のECUが実行する坂道発進補助制御を示すフローチャートである。
以下、本発明を具体化した坂道発進補助装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の坂道発進補助装置を備えた車両の駆動系を示す全体構成図であり、以下同図に基づき本実施形態の構成について説明する。
本実施形態における車両はトラックであり、走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)1が搭載されている。エンジン1の出力軸1aにはクラッチ装置2(クラッチ手段)を介して自動変速機(以下、単に変速機という)3の入力軸3aが接続され、クラッチ装置2の接続時にエンジン1の回転が変速機3に伝達されるようになっている。当該変速機3は、例えば前進6段及び後退1段を備えた手動式変速機をベースとしたものであり、以下に述べるように、その変速操作及び変速に伴うクラッチ装置2の断接操作を自動化した、いわゆるAMT(Automated Manual Transmission)である。
クラッチ装置2は、フライホイール4にクラッチ板5をプレッシャスプリング6により圧接させて接続される一方、フライホイール4からクラッチ板5を離間させることにより切断される摩擦式クラッチとして構成されている。クラッチ板5にはアウタレバー7を介してエアシリンダ8が連結され、エアシリンダ8には電磁弁9が介装されたエア通路10を介して圧縮エアを充填したエアタンク11が接続されている。
電磁弁9の開弁時にはエアタンク11からエア通路10を介してエアシリンダ8に圧縮エアが供給され、エアシリンダ8が作動してアウタレバー7を介してクラッチ板5をフライホイール4から離間させ、これによりクラッチ装置2が接続状態から切断状態に切り替えられる。一方、電磁弁9が閉弁すると、圧縮エアの供給中止によりエアシリンダ8が作動しなくなることから、クラッチ板5はプレッシャスプリング6によりフライホイール4に圧接され、これによりクラッチ装置2は切断状態から接続状態に切り替えられる。このように電磁弁9の開閉に応じてエアシリンダ8が作動して、クラッチ装置2を自動的に断接操作可能になっている。
変速機3には変速段を切り替えるためのギヤシフトユニット14が設けられ、図示はしないがギヤシフトユニット14は、変速機3内の各変速段に対応するシフトフォークを作動させる複数のエアシリンダ、及び各エアシリンダを作動させる複数の電磁弁を内蔵している。ギヤシフトユニット14はエア通路12を介して上記したエアタンク11と接続されており、各電磁弁の開閉に応じてエアタンク11からの圧縮エアが対応するエアシリンダに供給され、そのエアシリンダが作動して対応するシフトフォークを切替操作すると、切替操作に応じて変速機3の変速段のギヤ入れが行われる。このようにギヤシフトユニット14の電磁弁の開閉に応じてエアシリンダが作動して、変速機3を自動的に変速操作可能になっている。
車両内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えたECU(制御ユニット、制御手段)21が設置されており、エンジン1、クラッチ装置2、変速機3の総合的な制御を行う。
ECU21の入力側には、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ22、変速機3の入力軸3aの回転速度(クラッチ回転速度)を検出するクラッチ回転速度センサ23、運転席に設けられたチェンジレバー13の切替位置を検出するレバー位置センサ24、変速機3のギヤ位置を検出するギヤ位置センサ25、アクセルペダル26の操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ27、変速機3の出力軸3bに設けられ車速と相関する出力軸3bの回転速度を検出する車速センサ28(車速検出手段)、ブレーキペダル29の操作を検出するブレーキスイッチ30、クラッチ装置2のクラッチストロークを検出するクラッチストロークセンサ31などのセンサ類が接続されている。
車速センサ28は、詳しくは、変速機3の出力軸3bに設けられた歯車3cの回転に応じたパルス信号をECU21に発するものであり、当該パルスを一定時間毎に計数することで車速が検出される。
ECU21の出力側には、上記したクラッチ装置2の電磁弁9、ギヤシフトユニット14の各電磁弁などが接続されると共に、図示はしないが、エンジン1の燃料噴射弁などが接続されている。なお、このように単一のECU21で総合的に制御することなく、例えばECU21とは別にエンジン制御専用のECUを備えるようにしてもよい。
そして、例えばECU21は、エンジン回転速度センサ22により検出されたエンジン回転速度及びアクセルセンサ27により検出されたアクセル開度に基づき、図示しないマップからエンジン1の各気筒への燃料噴射量を算出すると共に、エンジン回転速度及び燃料噴射量に基づき図示しないマップから燃料噴射時期を算出する。そして、これらの算出値に基づき各気筒の燃料噴射弁を駆動制御しながらエンジン1を運転する。
また、ECU21は、レバー位置センサ24によりチェンジレバー13のD(ドライブ)レンジへの切替が検出されているときには自動変速モードを実行し、アクセル開度及び車速センサ28により検出された車速に基づき、図示しないシフトマップから目標変速段を算出する。そして、クラッチ装置2の電磁弁9を開閉してエアシリンダ8によりクラッチ装置2を断接操作させながら、ギヤシフトユニット14の所定の電磁弁を開閉してエアシリンダにより対応するシフトフォークを切替操作して目標変速段にギヤ入れし、これにより常に適切な変速段をもって車両を走行させる。
なお、チェンジレバー13が選択可能なシフト位置としては、駐車時に選択するP(パーキング)レンジ、変速機3のギヤをニュートラルとするN(ニュートラル)レンジ、前進走行時に選択するD(ドライブ)レンジ、後退時に選択するR(リバース)レンジ、手動で変速段をシフトアップ又はシフトダウン可能なM(マニュアル)レンジ等がある。また、図示しないが、車両には発進時に使用する変速段(発進段という)を選択する発進段選択スイッチも備えており、ECU21は車両の発進時においては当該発進段選択スイッチにより選択された発進段を目標変速段とする。
また、ECU21は、車両の停車時にブレーキペダル操作により発生した制動力を、ブレーキペダル29を開放した状態においても保持する坂道発進補助制御を行う。具体的には、車両の車輪のブレーキ配管に制動力を保持可能なバルブ32が設けられており、ECU21はバルブ32への電力供給を制御することで、坂道発進補助制御を行う。こうして、ECU21とバルブ32とは、電力供給を受けることで閉弁して制動力(ブレーキ液圧やブレーキエア圧など)を保持し、電力供給が停止すると開弁して制動力の保持を解除する坂道発進補助装置33を形成している。
図2は、坂道発進補助装置33を実現する車両のブレーキ系統を示した構成図である。坂道発進補助装置33が適用される車両は、例えばトラックやバス等の商用車、又は乗用車である。
車両の図示しない前車輪及び後車輪には、車輪に制動力を付与するブレーキ34がそれぞれ設けられている。図2では1つのブレーキ34の系統のみを簡略化して示している。ブレーキ34は、例えば油圧式のディスクブレーキであって、一対のブレーキパッド35と、各ブレーキパッド35により挟み込まれることにより車輪を制動するブレーキディスク36とを備えている。
ブレーキパッド35内にはホイールシリンダ37が内蔵されている。ホイールシリンダ37内の昇圧によって、各ブレーキパッド35によるブレーキディスク36の挟み込みによる車両の制動が行われ、ホイールシリンダ37内の減圧によって、各ブレーキパッド35によるブレーキディスク36の挟み込みが解除され、車両の制動解除が行われる。
また、車両の運転席には、前述したように、ブレーキペダル29、アクセルペダル26、及びチェンジレバー13等の各種操作装置が設けられている。さらに、ECU21は、図示しないタイマカウンタを備えている。
また、ECU21には、アクセルペダル26の操作の有無、すなわちアクセルペダル26の踏み込みの有無を検出するペダルスイッチ(アクセル操作検出手段)38と、変速機の出力軸に設けられた車速センサ(停車検出手段)28が電気的に接続されている。ECU21では、車速センサ28と図示しない勾配センサ等との信号を利用することにより、車両が坂道(登坂路)停車中であることを検出可能である。
ブレーキペダル29は、ロッド39を介してピストン40に接続され、このピストン40はマスタシリンダ41内に収容されている。マスタシリンダ41は、ブレーキ配管42を介してホイールシリンダ37に連通されている。すなわち、車両のブレーキペダル29とブレーキ34との間には、ブレーキ配管42にブレーキ液を充填した液圧ライン(圧力ライン)43が形成されている。
液圧ライン43にはバルブ32が設けられている。バルブ32はECU21に電気的に接続された電磁弁であって、ECU21からのオンオフ信号により開閉される。液圧ライン43は、バルブ32よりもブレーキペダル29側、すなわちマスタシリンダ41側に規定された一次ライン43aと、バルブ32よりもブレーキ34側、すなわちホイールシリンダ37側に規定された二次ライン43bとから構成されている。
また、マスタシリンダ41には、ブレーキペダル29の踏み込み時の踏力をエンジンの吸気負圧により倍力する図示しないハイドロリックブースタが設けられている。このハイドロリックブースタによりマスタシリンダ41内のブレーキ液が加圧される。また、マスタシリンダ41には、マスタシリンダ41内にブレーキ液を供給するリザーバタンク44が連通されている。
ここで、本実施形態では、一次ライン43aに、一次ライン43aにおけるブレーキ液の液圧(一次側圧力P1)を検出する液圧センサ(ブレーキ操作検出手段、圧力センサ)46が設けられている。液圧センサ46は、ECU21に電気的に接続され、一次側圧力P1の圧力値をECU21に送信する。
ECU21は、液圧センサ46で検出した一次側圧力P1に基づいて、ブレーキペダル29の操作(踏み込み)の有無を検出する。そして、ECU21は、一次側圧力P1の値に基づいてバルブ32を開閉することにより、二次ライン43bにおけるブレーキ液の液圧(二次側圧力P2)を保持又は開放し、坂道(登坂路)における車両の制動力の保持又は解除する坂道発進補助制御を実行する。
以下、図3に示すフローチャートを参照し、ECU21が実行する坂道発進補助制御について説明する。
先ず、本制御ルーチンがスタートすると、S1(Sはステップを表し、以下同様とする)では、車速センサ28等の信号に基づいて車両が坂道停車中であるか否かが判定される。車両が坂道停車中と判定され、判定結果が真(Yes)である場合にはS2に移行される。車両が坂道停車中ではないと判定され、判定結果が偽(No)である場合には、再びS1が実行される。
S2では、液圧センサ46で検出された一次側圧力P1が所定の上限設定値Psh以上であり、P1≧Pshが成立するか否かが判定される。上限設定値Pshは、少なくとも、ブレーキペダル29の踏み直し操作において、一次ライン43aには過剰なブレーキ液が充填され、ブレーキペダル29の踏み込みができない状態であっても、ブレーキペダル29の踏み込みを検出可能な値、例えば0.2MPaに設定される。
P1≧Pshが成立し、判定結果が真(Yes)である場合には、ブレーキペダル29の操作有り、すなわちブレーキペダル29が踏み込まれた状態であると判定され、S3に移行される。P1≧Pshが成立せず、判定結果が偽(No)である場合には、S1に戻される。
S3では、開状態のバルブ32を閉作動し、二次ライン43bの二次側圧力P2の保持を行い、S4に移行される。
S4では、液圧センサ46で検出された一次側圧力P1が所定の下限設定値Psl以下となり、P1≦Pslが成立するか否かが判定される。下限設定値Pslは、運転者がブレーキペダル29から足を離したことを検出可能な値であって、上限設定値Pshよりも小さい、例えば0.1MPaに設定される。上限設定値Pshと下限設定値Pslとの間にある程度の幅(上述した例では0.1MPa)が確保される。
P1≦Pslが成立し、判定結果が真(Yes)である場合には、ブレーキペダル29の操作無し、すなわちブレーキペダル29から足が離れた状態であると判定され、S5に移行される。P1≦Pslが成立せず、判定結果が偽(No)である場合には、ブレーキペダル29の操作有り、すなわちブレーキペダル29が依然として踏み込まれた状態であると判定され、再びS4が実行される。
S5では、ECU21のタイマカウンタのカウントを開始した後、S6に移行する。
S6では、ECU21のタイマカウンタによって、ブレーキペダル29の操作無し、すなわちブレーキペダル29から足が離れた状態が所定時間t(例えば2〜3秒)継続して検出されるか否かが判定される。ブレーキペダル29の操作無しの状態から未だ時間tが経過せず、判定結果が偽(No)である場合には、S7に移行される。ブレーキペダル29の操作無しのまま時間tが経過し、判定結果が真(Yes)である場合には、運転者にアクセルペダル26の踏み込み操作等を行う時間的余裕が確保され、坂道発進補助機能が実行されたと判定され、S9に移行される。
S7では、アクセルペダル26の操作有りか否かが判定される。具体的には、アクセルペダル26が踏み込まれてペダルスイッチ38が押下されたか否かを判定する。ECU21がペダルスイッチ38のオン信号を受信せず、アクセルペダル26の操作無し、すなわちアクセルペダル26から足が離れた状態であると判定された場合には、判定結果が偽(No)となり、S8に移行される。ECU21がペダルスイッチ38のオン信号を受信し、アクセルペダル26の操作有り、すなわちアクセルペダル26を踏み込んでいる状態であると判定された場合には、判定結果が真(Yes)となり、S9に移行される。
S8では、S2の場合と同様に、液圧センサ46で検出された一次側圧力P1が所定の上限設定値Psh以上であり、P1≧Pshが成立するか否かが判定される。P1≧Pshが成立し、判定結果が真(Yes)である場合には、ブレーキペダル29の操作有り、すなわちブレーキペダル29が踏み込まれた状態であると判定され、S4に戻される。P1≧Pshが成立せず、判定結果が偽(No)である場合には、S6に戻される。
S9では、閉状態のバルブ32を開作動することにより、二次ライン43bの二次側圧力P2が開放される。これよりホイールシリンダ37の減圧によって車両の制動が解除され、車両の坂道発進が可能となり、その後に本制御ルーチンはS1にリターンされる。
以上のように本実施形態では、液圧センサ46で検出した一次側圧力P1に基づいて、ブレーキペダル29の操作の有無を検出する。これにより、ブレーキペダル29の踏み直し操作後にブレーキペダル29から足を離すと坂道発進補助機能が作動せず、いきなり車両後退が発生する、という不具合を防止することができる。
詳しくは、坂道において運転者がブレーキペダル29の踏み直し操作を行った結果、一次ライン43aに過剰なブレーキ液が充填され、ブレーキペダル29の踏み込み量(変位)を確保できない場合であっても、一次ライン43aの一次側圧力P1が上限設定値Psh以上となる場合にブレーキペダル29の踏み込みが行われていると判定する。
すなわち、バルブ32が作動し、二次側圧力P2が高圧に保持されている場合であっても、換言すると、バルブ32の開閉、ひいては二次側圧力P2の保持の有無に拘わらず、ブレーキペダル29の操作の有無が判定可能となる。これにより、二次側圧力P2の保持中にブレーキペダル29の踏み直し操作を行った場合、ブレーキペダル29が踏まれているにも拘わらず、二次側圧力P2の保持が解除されてしまい、次にブレーキペダル29を離した際に、坂道発進補助が機能しないという不具合が防止される。
したがって、坂道においてブレーキペダル29の踏み直し操作を行っても、二次側圧力P2の保持が確実に行われ、坂道発進補助機能を確実に作動させることができるため、信頼性の高い坂道発進補助装置33を実現することができる。
また、下限設定値Pslを上限設定値Pshよりも小さい値とし、上限設定値Pshと下限設定値Pslとの間にある程度の幅が確保されることにより、ブレーキペダル29の踏み込みの有無の判定が短時間に頻繁に変化することによって、バルブ32のハンチング現象が発生し、坂道発進補助制御が不安定になることを抑制することができる。
以上で本発明に係る車両の坂道発進補助装置33の実施形態についての説明を終えるが、ECUの構成やその役割等を含み、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
また、上記実施形態では、ブレーキ操作検出手段として、一次側圧力P1の圧力値を検出する液圧センサ46を使用しているが、これに限らず、一次側圧力P1が上限設定値Psh又は下限設定値Pslになるとオンオフ信号をECU21に送信する、液圧スイッチを使用しても良い。
また、本実施形態では、図2に1つのブレーキ34の系統のみを簡略化して示しているが、実際には各車輪にブレーキ34が設けられ、液圧ライン43も各ブレーキ34に延設されている。例えば、一次ライン43aの液圧センサ46とバルブ32との間でブレーキ配管42が2つに分岐し、分岐後の2系統の一次ライン43aの端にそれぞれバルブ32が設けられる。そして、各バルブ32からそれぞれ2系統の二次ライン43bが延び、最終的に4系統の二次ライン43bが4つのブレーキ34のホイールシリンダ37に連通される。なお、本発明は、これとは異なるブレーキ系統にも適用可能である。
また、上記実施形態のブレーキ34は油圧式のディスクブレーキであるが、これに限らず、本発明は液圧ライン43の代わりに空圧ラインを有する空圧式のブレーキや、ドラムブレーキにも適用可能である。
21 ECU(制御手段)
28 車速センサ(停車検出手段)
29 ブレーキペダル
32 バルブ
33 坂道発進補助装置
34 ブレーキ
38 ペダルスイッチ(アクセル操作検出手段)
43 液圧ライン(圧力ライン)
46 液圧センサ(ブレーキ操作検出手段、圧力センサ)

Claims (6)

  1. 車両のブレーキペダルとブレーキとの間に形成された圧力ラインにおける圧力保持のタイミングをバルブで制御することにより、前記車両の坂道発進を補助する坂道発進補装置であって、
    前記ブレーキペダルの操作の有無を検出するブレーキ操作検出手段と、
    前記ブレーキ操作検出手段によって検出された前記ブレーキペダルの操作の有無に基づいて、前記バルブを開閉することにより、前記圧力ラインの前記バルブよりも前記ブレーキ側における二次側圧力を保持又は開放する制御手段と
    を備え、
    前記ブレーキ操作検出手段は、前記圧力ラインの前記バルブよりも前記ブレーキペダル側における一次側圧力に基づいて、前記ブレーキペダルの操作の有無を検出し、
    前記制御手段は、前記ブレーキペダルの踏み直し操作が検出され、前記踏み直し操作後に前記ブレーキペダルの操作無しが検出されたとき、前記圧力ラインの前記二次側圧力を所定時間だけ保持する、車両の坂道発進補装置。
  2. 前記車両が坂道停車中であることを検出する停車検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記停車検出手段にて前記車両の坂道停車が検出され、且つ、前記ブレーキ操作検出手段にて前記ブレーキペダルの操作有りと検出されたとき、前記バルブを閉として前記圧力ラインの前記二次側圧力を保持する、請求項1に記載の車両の坂道発進補助装置。
  3. 前記制御手段は、前記バルブの閉時に、前記ブレーキ操作検出手段による前記ブレーキペダルの操作無しが検出され、その前記ブレーキペダルの操作無しとの検出が継続して所定時間経過したとき、前記バルブを開として前記二次側圧力を開放する、請求項2に記載の車両の坂道発進補助装置。
  4. 前記車両のアクセルペダルの操作の有無を検出するアクセル操作検出手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記バルブの閉時に、前記ブレーキ操作検出手段にて前記ブレーキペダルの操作無しが検出され、且つ、前記アクセル操作検出手段にて前記アクセルペダルの操作有りが検出されたとき、前記バルブを開として前記二次側圧力を開放する、請求項3に記載の車両の坂道発進補助装置。
  5. 前記ブレーキ操作検出手段は、前記圧力ラインの前記バルブよりもブレーキペダル側に設けられ、前記一次側圧力を検出する圧力センサである、請求項1から4の何れか一項に記載の車両の坂道発進補助装置。
  6. 前記制御手段は、前記圧力センサにて検出した前記一次側圧力が上限設定値以上のとき、前記ブレーキペダルの操作有りと判定し、前記圧力センサにて検出した前記一次圧力が前記上限設定値よりも小となる下限設定値以下のとき、前記ブレーキペダルの操作無しと判定する、請求項5に記載の車両の坂道発進補助装置。
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