JP6025201B2 - 回転部品、ムーブメント、時計、及び回転部品の製造方法 - Google Patents

回転部品、ムーブメント、時計、及び回転部品の製造方法 Download PDF

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本発明は、回転部品、ムーブメント、時計、及び回転部品の製造方法に関するものである。
機械式時計等の時計には、歯車等に代表される数多くの回転部品が搭載されている。これら回転部品は、回転体と、回転体の貫通孔内に固定された回転軸と、を備えている。回転軸は、打ち込み等によって回転体の貫通孔の周囲が塑性変形することで、回転体に固定されている。
ところで、近時では、上述した回転体にシリコンが用いられるようなっている。シリコン製の回転体は、金属製のものに比べて軽いことから、慣性力を小さくした部品の材料に好適となり、エネルギーの伝達効率の向上が見込まれる。また、シリコンは、形状の自由度が高く、加工精度を向上できるという利点もある。
しかし、シリコンは脆性が高いといった欠点があることから、上述した打ち込みによって回転体を固定しようとすると、打ち込み時に回転体に割れが発生し易いという課題がある。
これに対して、下記特許文献1には、貫通孔内面に弾性部を形成し、この弾性部によって回転軸を貫通孔内で弾性支持する構成が開示されている。
一方、下記特許文献2には、回転軸に径方向外側に向けて突出するフレア部分を形成し、このフレア部分を弾性変形させて、貫通孔内に回転軸を弾性支持する構成が開示されている。
また、下記特許文献3には、回転体と回転軸とを弾性変形可能な中間部品を介して弾性支持する構成が開示されている。
特開2009−265097号公報 特開2012−132915号公報 特開2012−132914号公報
ここで、上述した各特許文献のように、回転軸と回転体とを弾性支持する構成にあっては、回転軸(または中間部品)と回転体とが、弾性力によって決定される摩擦力のみで支持されている。
そのため、周方向への緩みトルクや軸方向への抜き力が小さく、回転体と回転軸とを確実に固定することができないという問題がある。
一方、回転軸と回転体とを弾性支持した後、両者を接着剤で固定する等の方法も考えられるが、製造工数の増加により製造効率の低下に繋がるという問題もある。
また、回転体の貫通孔内に回転軸を挿入した後、両者を接着剤のみで固定する方法も考えられる。
しかしながら、この場合には、回転軸と貫通孔との間に、接着剤を注入するための隙間を設ける必要があるため、回転軸と回転体とを同軸上に配置することが難しいという問題がある。
そこで本発明は、製造効率の低下を抑制した上で、回転体と回転軸とを確実、かつ高精度に固定できる回転部品、ムーブメント、時計、及び回転部品の製造方法の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係る回転部品は、結晶方位を有する材料からなる回転体と、前記回転体の貫通孔内に挿通されるとともに、連結体を介して前記回転体に固定された回転軸と、を備えた回転部品において、前記貫通孔の内面は、前記回転軸の軸方向に対して傾斜するとともに、前記材料の結晶面により形成された第1傾斜面が、前記回転軸の周方向に沿って複数連設されてなり、前記連結体の外周面には、前記第1傾斜面と同等の角度を有する複数の第2傾斜面が前記第1傾斜面に対応して形成され、前記連結体は、前記回転軸に固定されるとともに、前記第2傾斜面が前記第1傾斜面に当接した状態で前記貫通孔内に配置されていることを特徴としている。
この構成によれば、貫通孔を有する回転体を連結体を介して回転軸に固定することで、回転体に対して回転軸を圧入等により直接固定する場合に比べて、回転体の割れ等を抑制できるとともに、回転軸の軸方向への抜き力を確保した上で、回転体に回転軸を組み付けることができる。
特に、貫通孔の内面及び連結体の外周面がそれぞれ傾斜面とされているため、連結体と回転体との組付時に、第2傾斜面が第1傾斜面によって案内されることで、連結体を貫通孔内において軸方向及び径方向に位置決めすることができる。これにより、連結体に固定される回転軸と、回転体と、の同軸度を向上させることができる。
また、貫通孔及び連結体の複数の傾斜面同士を当接させることで、回転体に対する連結体の周方向の位置決めを確実に行うことができる。そのため、連結体に固定された回転軸の周方向への緩みトルクを確保できる。
しかも、第1傾斜面は、材料の結晶方位で規定される結晶面により形成されているため、第1傾斜面が所定の角度に高精度に形成されることになる。そのため、回転体と連結体とを高精度、かつ強固に位置決めすることができる。
また、連結体を介して回転軸を回転体に固定するのみなので、従来のように回転軸と回転体とを接着剤を用いて固定する等の別工程を行う必要がなく、製造効率の低下を抑制できる。
(2)本発明に係る回転部品では、前記材料はシリコンにより構成され、前記結晶面はシリコンの(111)面として形成されていてもよい。
この構成によれば、エネルギーの伝達効率が高く、また形状の自由度が高く、高精度な回転体を提供できる。
(3)本発明に係る回転部品では、前記回転軸のうち、前記回転体を挟んで前記連結体の反対側には、前記回転軸の径方向外側に向けて突出するとともに、前記連結体との間で前記回転体を挟持するフランジ部が形成されていてもよい。
この構成によれば、回転軸のうち、回転体を挟んで連結体の反対側に、連結体との間で回転体を挟持するフランジ部が形成されているため、軸方向への抜き力を確保して、回転軸に対して回転体を軸方向に確実に固定することができる。
(4)本発明に係る回転部品では、前記連結体は、凹部の内周面が前記結晶面で形成された成形型を用いて成形されていてもよい。
この構成によれば、凹部の内周面が回転体と同一の結晶面で形成された成形型を用いて連結体が成形されているため、第2傾斜面を第1傾斜面と同等の角度に高精度に形成することができる。これにより、第1傾斜面と第2傾斜面とを隙間なく当接させることができ、回転体と連結体とを高精度に位置決めすることができる。
(5)本発明に係る回転部品では、前記連結体の外周面のうち、隣接する前記第2傾斜面間に位置する角部には、面取りが施されていてもよい。
この構成によれば、回転体と連結体との組付工程において、貫通孔の隣接する第1傾斜面間に位置する角部と、連結体の角部と、の接触を抑え、連結体が貫通孔内に進入し易くなるので、製造効率の向上を図ることができる。
(6)本発明に係るムーブメントは、香箱車、番車、がんぎ車、アンクル及びてんぷを備えた時計のムーブメントであって、前記香箱車、前記番車、前記がんぎ車、前記アンクル、及び前記てんぷのうち、少なくとも何れかに上記本発明の回転部品が用いられていることを特徴としている。
この構成によれば、上記本発明の回転部品が用いられているため、信頼性及び耐久性に優れた高品質なムーブメントを提供することができる。
(7)本発明に係る時計は、上記本発明のムーブメントを備えたことを特徴としている。
この構成によれば、上記本発明のムーブメントを備えているため、信頼性及び耐久性に優れた高品質な時計を提供することができる。
(8)本発明に係る回転部品の製造方法は、貫通孔を有する回転体が連結体を介して回転軸に固定されてなる回転部品の製造方法であって、結晶方位を有する基材に対して異方性エッチングを施すことで、前記回転軸の軸方向に対して傾斜するとともに、前記基材の結晶面により形成された複数の第1傾斜面が、前記回転軸の周方向に沿って連設されてなる前記貫通孔を形成する回転体作成工程と、外周面が前記第1傾斜面と同等の角度を有する複数の第2傾斜面により形成された角錐台形状の前記連結体を作成する連結体作成工程と、前記連結体を介して前記回転軸を前記回転体に組み付ける組付工程と、を有し、前記組付工程では、前記回転軸を前記貫通孔内に挿通するとともに、前記第2傾斜面を前記第1傾斜面に当接させた状態で、前記連結体と前記回転軸とを固定することを特徴としている。
この構成によれば、上記本発明の回転部品と同様の作用効果を奏することができる。
(9)前記連結体形成工程は、前記基材と同じ結晶方位を有する成形基板に対して異方性エッチングを施し、凹部を有する成形型を形成する成形型形成工程と、前記成形型に対して電鋳を行うことで、前記凹部内に前記連結体を成形する電鋳工程と、を有していてもよい。
この構成によれば、基材と同じ結晶方位を有する成形基板に対して異方性エッチングを施すことで、内周面が基材と同一の結晶面で形成されるため、第1傾斜面と同等の角度を有する複数の傾斜面からなる凹部を形成することができる。そして、この凹部を有する成形型に対して電鋳を行うことで、第1傾斜面と同等の角度に形成された第2傾斜面を有する連結体(電鋳体)を成形することができる。
すなわち、凹部の内周面が基材と同一の結晶面で形成された凹部を有する成形型を用いて連結体が成形されているため、第2傾斜面を第1傾斜面と同等の角度に高精度に形成することができる。これにより、第1傾斜面と第2傾斜面とを隙間なく当接させることができ、回転体と連結体とを高精度に位置決めすることができる。
本発明の回転部品及び回転部品の製造方法によれば、製造効率の低下を抑制した上で、回転体と回転軸とを確実、かつ高精度に固定できる。
また、本発明のムーブメント及び時計によれば、信頼性及び耐久性に優れた高品質な製品を提供することができる。
ムーブメント表側の平面図である。 脱進機構の平面図である。 脱進機構の斜視図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 がんぎ歯車部の平面図である。 図4のB部拡大図である。 第1実施形態の連結体を軸方向一端側から見た斜視図である。 歯車部作成工程を説明するための工程図であって、図4に相当する断面図である。 歯車部作成工程を説明するための工程図であって、図4に相当する断面図である。 歯車部作成工程を説明するための工程図であって、図4に相当する断面図である。 連結体作成工程を説明するための工程図であって、図6に相当する断面を示している。 連結体作成工程を説明するための工程図であって、図6に相当する断面を示している。 組付工程を説明するための説明図であって、図6に相当する断面図である。 連結体の変形例を示す斜視図である。 第2実施形態の連結体を示す図であって、図6に相当する断面図である。 第2実施形態の連結体を示す斜視図である。 第2実施形態における連結体作成工程を説明するための工程図であって、図15に相当する断面を示している。 成形型(成形基板)の斜視図である。 がんぎ車の変形例を示す断面図である。 てんぷの概略断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、本発明の回転部品の一例として、機械式時計の時計部品を構成する歯車の1つであるがんぎ車を例に挙げて説明する。
(第1実施形態)
[機械式時計]
はじめに、機械式時計1について説明する。図1は、ムーブメント表側の平面図である。
図1に示すように、本実施形態の機械式時計1は、ムーブメント10と、このムーブメント10を収納する図示しないケーシングと、により構成されている。
ムーブメント10は、基板を構成する地板11を有している。この地板11の裏側には図示しない文字板が配されている。なお、ムーブメント10の表側に組み込まれる輪列を表輪列と称し、ムーブメント10の裏側に組み込まれる輪列を裏輪列と称する。
地板11には、巻真案内穴11aが形成されており、ここに巻真12が回転自在に組み込まれている。この巻真12は、おしどり13、かんぬき14、かんぬきばね15及び裏押さえ16を有する切換装置により、軸方向の位置が決められている。また、巻真12の案内軸部には、きち車17が回転自在に設けられている。
このような構成のもと、巻真12が、回転軸方向に沿ってムーブメント10の内側に一番近い方の第1の巻真位置(0段目)にある状態で巻真12を回転させると、図示しないつづみ車の回転を介してきち車17が回転する。そして、このきち車17が回転することにより、これと噛合う丸穴車20が回転する。そして、この丸穴車20が回転することにより、これと噛合う角穴車21が回転する。さらに、この角穴車21が回転することにより、香箱車22に収容された図示しないぜんまい(動力源)を巻き上げる。
ムーブメント10の表輪列は、上述した香箱車(回転部品)22の他に、二番車(回転部品)25、三番車(回転部品)26及び四番車(回転部品)27により構成されており、香箱車22の回転力を伝達する機能を果している。また、ムーブメント10の表側には、表輪列の回転を制御するための脱進機構30及び調速機構31が配置されている。
二番車25は、香箱車22に噛合う歯車とされている。三番車26は、二番車25に噛合う歯車とされている。四番車27は、三番車26に噛合う歯車とされている。
脱進機構30は、上述した表輪列の回転を制御する機構であって、四番車27と噛み合うがんぎ車(回転部品)35と、このがんぎ車35を脱進させて規則正しく回転させるアンクル(回転部品)36と、を備えている。
調速機構31は、上述した脱進機構30を調速する機構であって、てんぷ(回転部品)40を具備している。
<脱進機構>
次に、上述した脱進機構30について、より詳細に説明する。図2は脱進機構30の平面図であり、図3は脱進機構30の斜視図、図4は図2のA−A線に沿う断面図である。
図2〜図4に示すように、脱進機構30のがんぎ車35は、がんぎ歯車部(回転体)101と、がんぎ歯車部101に連結体110を介して同軸(軸線O1)上に固定された軸部材(回転軸)102と、を備えている。以下の説明では、がんぎ歯車部101及び軸部材102の軸線O1に沿う方向を単に軸方向、軸線O1に直交する方向を径方向といい、軸線O1回りに周回する方向を周方向という。
図5は、がんぎ歯車部101の平面図である。
図2〜図5に示すように、がんぎ歯車部101は、単結晶シリコン等、結晶方位を有する材料からなり、表面101a及び裏面101bが平坦面とされるとともに、全面に亘って均一な厚みとされた板状のものである。具体的に、がんぎ歯車部101は、周囲のリム部111と、中央のハブ部112と、これらリム部111及びハブ部112を連結する複数のスポーク部113と、を有している。
リム部111の外周面には、特殊な鉤型状に形成された複数の歯部114が径方向の外側に向けて突設されている。これら複数の歯部114の先端に、後述するアンクル36の爪石144a,144bが接触するようになっている。
図6は、図4のB部拡大図である。
図5、図6に示すように、ハブ部112は、リム部111の内側に配置された円板形状のものであり、その中央部分には軸方向に貫通する貫通孔115が形成されている。この貫通孔115は、平面視で正方形状とされ、軸方向に沿う一端開口部115aから他端開口部115bに向かうに従い漸次拡径された角錐台形状(図示の例では、四角錐台)とされている。具体的に、貫通孔115の内面は、軸方向に対して傾斜する複数(図示の例では、4つ)の第1傾斜面116が周方向に沿って連設されて構成されている。これら第1傾斜面116は、単結晶シリコンの結晶面である(111)面により形成されており、それぞれ同等の角度になっている。
各スポーク部113は、ハブ部112の外周縁からリム部111の内周縁に向かって放射状に延在しており、リム部111及びハブ部112を連結している。
軸部材102は、軸方向両端部に位置するほぞ部121a,121bと、上述した四番車27の歯車部に噛合されるがんぎかな部122と、上述した連結体110に圧入される圧入軸部123と、を有している。
ほぞ部121a,121bのうち、軸方向一端側に位置する一端ほぞ部121aは、図示しない輪列受に回転可能に支持され、軸方向他端側に位置する他端ほぞ部121bは、上述した地板11に回転可能に支持されている。
がんぎかな部122は、軸部材102において、一端ほぞ部121a寄りに形成されている。そして、がんぎかな部122が四番車27に噛合されることで、四番車27の回転力が軸部材102に伝達されがんぎ車35が回転するようになっている。
圧入軸部123は、上述した各ほぞ部121a,121bよりも大径に形成されるとともに、がんぎ歯車部101の貫通孔115内に、一端開口部115a側から挿通されている。この場合、圧入軸部123は、その一部ががんぎ歯車部101から軸方向他端側に向けて突出した状態で、貫通孔115内に配置されている。
また、軸部材102のうち、がんぎかな部122と圧入軸部123との間には、径方向の外側に向けて突出するフランジ部124が形成されている。フランジ部124は、貫通孔115の一端開口部115aよりも大径とされ、その軸方向他端側に位置する端面がハブ部112の裏面101bに当接している。
図7は、連結体110を軸方向一端側から見た斜視図である。
図6、図7に示すように、連結体110は、上述した軸部材102に圧入されるとともに、がんぎ歯車部101の貫通孔115内に配置されることで、がんぎ歯車部101と軸部材102とを連結するものである。具体的に、連結体110は、金属等からなる角錐台形状(図示の例では、四角錐台)とされ、軸方向一端側から他端側に向かうに従い漸次拡径されている。
連結体110は、軸方向一端側に位置する小径面131、及び軸方向他端側に位置する大径面132と、小径面131及び大径面132の対応する各辺同士を連結する複数の第2傾斜面133と、により外観構成されている。
小径面131及び大径面132は、ともに平面視正方形状とされるとともに、小径面131の幅W1(径方向に沿う第2傾斜面133間の距離)は大径面132の幅W2よりも小さくなっている。また、連結体110の中心部には、軸方向に沿って連結体110を貫通する圧入孔130が形成されている。この圧入孔130内には、上述した軸部材102の圧入軸部123が他端ほぞ部121b側から圧入されている。
ここで、各第2傾斜面133は、軸方向に対する角度が上述した第1傾斜面116と同等とされるとともに、各第1傾斜面116に対応して周方向に沿って4つ連設されている。これら第2傾斜面133は、貫通孔115内において軸方向で対向する各第1傾斜面116にそれぞれ面接触している。これにより、上述したがんぎ歯車部101は、軸部材102のフランジ部124と、連結体110との間に挟持された状態で固定されている。
なお、図示の例では、連結体110の軸方向に沿う厚さT1は、がんぎ歯車部101の厚さT2よりも厚くなっている。また、連結体110のうち、小径面131の幅W1は、上述したがんぎ歯車部101の貫通孔115のうち、一端開口部115aの幅D(径方向に沿う第1傾斜面116間の距離)よりも大きくなっている。したがって、連結体110の小径面131は、貫通孔115の一端開口部115aよりも内側に位置しており、上述した軸部材102のフランジ部124との間に隙間が設けられている。これにより、フランジ部124と連結体110との間に、がんぎ歯車部101をがたつきなく挟持できるようになっている。
このように構成されたがんぎ車35は、複数の歯部114がアンクル36に噛合するようになっている。アンクル36は、3つのアンクルビーム143によってT字状に形成されたアンクル体142dと、アンクル真142fと、を備えたもので、軸であるアンクル真142fによってアンクル体142dが回動可能に構成されている。なお、アンクル真142fは、その両端が上述した地板11及び図示しないアンクル受に対してそれぞれ回動可能に支持されている。
3つのアンクルビーム143のうち2つのアンクルビーム143の先端には、爪石144a,144bが設けられ、残り1つのアンクルビーム143の先端には、アンクルハコ145が取り付けられている。爪石144a,144bは、四角柱状に形成されたルビーであり、接着剤等によりアンクルビーム143に接着固定されている。
このように構成されたアンクル36は、アンクル真142fを中心に回動した際に、爪石144a或いは爪石144bが、がんぎ車35の歯部114の先端に接触するようになっている。また、この際、アンクルハコ145が取り付けられたアンクルビーム143が、図示しないドテピンに接触するようになっており、これによってアンクル36は、同方向にそれ以上回動しないようになっている。その結果、がんぎ車35の回転も一時的に停止するようになっている。
[がんぎ車の製造方法]
次に、上述したがんぎ車35の製造方法について説明する。
本実施形態のがんぎ車35の製造工程は、がんぎ歯車部101を作成する歯車部作成工程(回転体作成工程)と、連結体110を作成する連結体作成工程と、これらがんぎ歯車部101及び連結体110を組み付ける組付工程と、を主に有している。
<歯車部作成工程>
図8〜図10は、歯車部作成工程を説明するための工程図であって、図4に相当する断面図である。
歯車部作成工程では、まず図8(a)に示すように、表面200aが(100)面により形成された単結晶シリコンからなる基材200に対して熱酸化を施し、基材200の表裏面200a,200bに二酸化ケイ素(SiO)からなる第1熱酸化膜201を形成する(第1熱酸化工程)。
次に、図8(b)に示すように、基材200の表面200aに形成された第1熱酸化膜201をパターニングすることで、がんぎ歯車部101(図4参照)の貫通孔115を形成するための第1マスクパターン202を形成する(第1マスクパターン形成工程)。具体的には、まず基材200の表面200aにフォトレジスト膜(不図示)を形成した後、このフォトレジスト膜に対してフォトリソグラフィ技術により露光・現像を行うことで、図示しない第1レジストパターンを形成する。
その後、第1レジストパターンに対してエッチングを行うことで、第1レジストパターンで保護された領域以外の第1熱酸化膜201が選択的に除去され、上述した第1マスクパターン202が形成される。最後に、第1レジストパターンを除去することで、第1マスクパターン形成工程が終了する。なお、第1マスクパターン202の開口202aは、貫通孔115における他端開口部115bの幅W2よりも直径の小さい円形状に形成する。
次に、図8(c)に示すように、第1マスクパターン202をマスクとして異方性エッチングを行い、基材200に貫通孔115を形成する(第1エッチング工程)。具体的には、水酸化カリウム(KOH)水溶液や、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液等のアルカリ水溶液を用いて異方性エッチングを行うと、単結晶シリコンの面方位によってエッチングレートが異なる、いわゆるエッチング異方性が現れる。この場合、基材200には、(100)面(表面200a)に比べてエッチングされ難い(111)面が現れることで、表面200a側から裏面200b側に向かうに従い漸次縮径された角錐形状の貫通孔115が形成される。
続いて、図8(d)に示すように、緩衝フッ酸水溶液(BHF)等を用いたウェットエッチングにより第1熱酸化膜201(第1マスクパターン202)を除去し、その後、基材200に対して再度熱酸化を施す(第2熱酸化工程)。これにより、基材200の表裏面200a,200bに加えて、貫通孔115の内面にも第2熱酸化膜203が形成される。
次に、図9(a)に示すように、樹脂等の接着層205を介して支持基板206上に基材200を固定する(接着工程)。これにより、基材200の貫通孔115が裏面200b側から閉塞されるため、後工程への搬送時における真空チャックや、フォトレジスト膜の塗布等を行い易くなり、生産効率を向上させることができる。
次に、第2熱酸化膜203をパターニングすることで、がんぎ歯車部101の外形領域が開口した第2マスクパターン210(図9(d)参照)を形成する。(第2マスクパターン形成工程)。具体的には、まず、図9(b)に示すように、スピンコート法やスプレーコート法等により、基材200上にフォトレジスト膜211(例えば、膜厚が500nm〜数μm程度)を形成する。なお、フォトレジスト膜211は、ネガ型、及びポジ型の何れの材料も採用することができる。
次に、図9(c)に示すように、フォトレジスト膜211に対してフォトリソグラフィ技術により露光・現像を行うことで、第2レジストパターン212を形成する。
その後、図9(d)に示すように、第2レジストパターン212をマスクとして第2熱酸化膜203をエッチングすることで、第2レジストパターン212で保護された第2熱酸化膜203が選択的に除去される。これにより、がんぎ歯車部101の平面視外形を有する第2レジストパターン212が形成される。なお、第2マスクパターン形成工程のエッチングでは、緩衝フッ酸水溶液(BHF)をはじめとするウェットエッチングや、リアクティブイオンエッチング(RIE)をはじめとするドライエッチング等を採用することができる。
最後に、図10(a)に示すように、第2レジストパターン212を除去することで、第2マスクパターン形成工程が終了する。なお、第2レジストパターン212は、発煙硝酸や、有機溶剤等でのウェットエッチング、あるいは酸素プラズマアッシング等により除去することができる。
次に、図10(b)に示すように、第2マスクパターン210をマスクとして、基材200にエッチングを施すことで、がんぎ歯車部101の外形を形成する(外形形成工程)。具体的には、ディープリアクティブイオンエッチング(DRIE)を行い、基材200を厚さ方向に貫通するようにエッチングすることで、がんぎ歯車部101の外形形状を得ることができる。なお、貫通孔115の内面は、第2熱酸化膜203で保護されているため、外形形成工程で貫通孔115の内面形状が変化することはない。
その後、図10(c)に示すように、接着層205を除去して、基材200を支持基板206から剥離するとともに、緩衝フッ酸水溶液(BHF)等を用いたウェットエッチングにより第2熱酸化膜203を除去することで、上述したがんぎ歯車部101を得ることができる(取出し工程)。なお、取出し工程の後、さらにがんぎ歯車部101に対して熱酸化を施し、がんぎ歯車部101を熱酸化膜によりコーティングしても構わない。
<連結体作成工程>
図11、図12は、連結体作成工程を説明するための工程図であって、図6に相当する断面を示している。
連結体作成工程では、連結体110(図6参照)の外形形状に対応した凹部230aを有する成形型230(図11(d)参照)を作成し、作成した成形型230を用いて電鋳を行うことで、連結体110を成形する。
具体的には、まず図11(a)に示すように、表面220aが上述した基材200と同じ面方位((100)面)を有する単結晶シリコンからなる成形基板220を用意する。そして、この成形基板220に対して熱酸化を施し、成形基板220の表裏面220a,220bに二酸化ケイ素(SiO)からなる熱酸化膜221を形成する(熱酸化工程)。
次に、図11(b)に示すように、熱酸化膜221をパターニングすることで、後述する凹部230aを形成するためのマスクパターン222(図11(c)参照)を形成する(マスクパターン形成工程)。具体的には、まず成形基板220の表面220aにフォトレジスト膜(不図示)を形成した後、このフォトレジスト膜に対してフォトリソグラフィ技術により露光・現像を行うことで、図示しないレジストパターンを形成する。
その後、レジストパターンに対してエッチングを行うことで、レジストパターンで保護された領域以外の熱酸化膜221が選択的に除去され、上述したマスクパターン222(図11(c)参照)が形成される。最後に、レジストパターンを除去することで、マスクパターン形成工程が終了する。なお、マスクパターン222の開口222aは、連結体110の大径面132の幅W2よりも直径が小さい円形状に形成する。
続いて、図11(c)に示すように、マスクパターン222をマスクとして、成形基板220に対して異方性エッチングを行い、成形基板220に凹部230aを形成する(成形型形成工程)。この凹部230aは、底部231及び開口部232が平面視で正方形状とされるとともに、底部231から開口部232に向かうに従い漸次拡径された角錐台形状とされている。この場合、凹部230aの底部231は、連結体110の小径面131を成形する。
また、凹部230aの内周面は、(100)面に比べてエッチングされ難い(111)面が現れることで、成形基板220の厚さ方向に対して傾斜する傾斜面233が底部231を取り囲むように複数連設される。すなわち、凹部230aの傾斜面233は、連結体110の第2傾斜面133を成形するものであり、上述したがんぎ歯車部101の第1傾斜面116に対応して、第1傾斜面116と同数で、かつ第1傾斜面116とそれぞれ同じ角度に形成されている。
次に、図11(d)に示すように、緩衝フッ酸水溶液(BHF)等を用いたウェットエッチングにより熱酸化膜221を除去する。これにより、連結体110を成形するための成形型230が完成する。
次に、図11(e)に示すように、成形型230の表面220a側(成形基板220の表面220a及び凹部230a内面)に対し電極層235を形成する(電極層形成工程)。具体的には、スパッタリングや真空蒸着、イオンプレーティング等の物理気相成長法(PVD)、無電解めっき等を用いて成膜する。なお、PVD法を採用する場合には、クロム(Cr)やチタン(Ti)をアンカーメタルとして用い、その上に金(Au)や銅(Cu)等を積層することが好ましい。また、無電解めっきを採用する場合には、金(Au)や銅(Cu)等を採用することが好ましい。
続いて、成形基板220の表面220aに、連結体110を大径面132側から見た平面視外形を有するレジストパターン240(図12(b)参照)を形成する(レジストパターン形成工程)。具体的には、まず図12(a)に示すように、スピンコート法やスプレーコート法、バーコーティング等により、電極層235上にフォトレジスト膜236を形成する。このとき、成形基板220(成形型230)の凹部230a内を埋め、かつ成形基板220の表面220aを覆うようにフォトレジスト膜236を形成する。なお、本工程のフォトレジスト膜236の材料としては、高アスペクト比の構造を形成し易いSU−8(日本化薬社製)等が好適に用いられる。
その後、図12(b)に示すように、フォトレジスト膜236に対して、フォトリソグラフィ技術により露光・ポストエクスポージャーベーク(PEB)・現像を行うことで、レジストパターン240を得る。なお、レジストパターン240には、連結体110の圧入孔130を成形する柱部240aが、凹部230aの底部231の中心部から立設されている。
次に、図12(c)に示すように、成形型230に対して電鋳を行う(電鋳工程)。電鋳工程では、図示しない電鋳槽内に貯液された電鋳液に成形型230を浸漬させた後、成形型230の電極層235と、図示しない陽極と、の間に電圧を印加する。すると、成形型230上に形成された電極層235のうち、電鋳槽内に露出している部分(電極層235のうち、レジストパターン240により保護されていない部分)上に金属が析出する。そして、析出した金属が成長することで、電鋳体241が形成される。なお、本実施形態では、成形型230のうち、少なくとも凹部230a内が埋まるように電鋳体241が形成される。
次に、図12(d)に示すように、成形型230及び電鋳体241を研磨・研削して、電鋳体241を所望の厚みにする(研磨研削工程)。
最後に、図12(e)に示すように、成形型230から電鋳体241を取り出す(取出し工程)。具体的には、アルカリ水溶液等のエッチングにより成形型230を除去するとともに、ウェットエッチングにより電極層235を除去する。これにより、凹部230aの内面形状(成形型230のうち(111)面により形成された傾斜面233の形状)が転写された電鋳体241を取り出すことができる。さらに、レジストパターン240の柱部240aを除去することで、上述した連結体110が完成する。
なお、取出し工程後、酸化防止を図るために、連結体110に対してニッケル(Ni)や金(Au)によりめっきを施したり、接合強度の向上を図るために、スズ(Sn)やはんだ等によりめっきを施したりしても構わない。
<組付工程>
図13は、組付工程を説明するための説明図であって、図6に相当する断面図である。
図13に示すように、組付工程では、まず軸部材102の他端ほぞ部121bを、がんぎ歯車部101における貫通孔115の一端開口部115aに向けた状態で、貫通孔115内に軸部材102を挿通する。このとき、軸部材102のフランジ部124が、がんぎ歯車部101の裏面101bに突き当たるまで軸部材102を挿通することで、圧入軸部123の一部が貫通孔115内に配置される。
次に、連結体110の圧入孔130内に軸部材102を圧入する。具体的には、連結体110の小径面131をがんぎ歯車部101に向け、かつ連結体110の第2傾斜面133と、貫通孔115の第1傾斜面116と、の周方向の位置を合わせながら、軸部材102の圧入軸部123を圧入孔130内に圧入する。すると、連結体110の小径面131側が貫通孔115内に進入して、連結体110の第2傾斜面133と、貫通孔115の第1傾斜面116と、が突き当たる。これにより、がんぎ歯車部101が、軸部材102のフランジ部124と、連結体110との間に挟持された状態で固定される。
以上により、がんぎ歯車部101と軸部材102とが連結体110を介して連結され、本実施形態のがんぎ車35が完成する。
なお、がんぎ歯車部101の貫通孔115内にアンカーメタルとして金(Au)を形成し、連結体110の外周面にスズ(Sn)を形成し、組付工程後にがんぎ車35に対して熱処理を行うことにより、Au−Snの共晶結合を行っても構わない。これにより、がんぎ歯車部101と連結体110との固定強度を向上させることができる。
このように、本実施形態では、貫通孔115の内面が(111)面からなる複数の第1傾斜面116により形成され、連結体110が、軸部材102に固定されるとともに、複数の第2傾斜面133が対応する第1傾斜面116に当接した状態で貫通孔115内に配置されている構成とした。
この構成によれば、がんぎ歯車部101に対して軸部材102を圧入等により直接固定する場合に比べて、がんぎ歯車部101の割れ等を抑制できるとともに、軸部材102の軸方向への抜き力を確保した上で、がんぎ歯車部101に軸部材102を組み付けることができる。
特に、貫通孔115の内面及び連結体110の外周面がそれぞれ傾斜面116,133とされているため、第2傾斜面133が第1傾斜面116によって案内されることで、連結体110を貫通孔115内において軸方向及び径方向に位置決めすることができる。これにより、連結体110に固定される軸部材102と、がんぎ歯車部101と、の同軸度を向上させることができる。
また、貫通孔115及び連結体110の複数の傾斜面116,133同士を当接させることで、がんぎ歯車部101に対する連結体110の周方向の位置決めを確実に行うことができる。そのため、連結体110に固定された軸部材102の周方向への緩みトルクを確保できる。
しかも、本実施形態の第1傾斜面116は、材料の結晶方位で規定される(111)面により形成されているため、第1傾斜面116が所定の角度に高精度に形成されることになる。そのため、がんぎ歯車部101と連結体110とを高精度、かつ強固に位置決めすることができる。
また、本実施形態では、連結体110を介して軸部材102をがんぎ歯車部101に固定するのみなので、従来のように回転軸と回転体とを接着剤を用いて固定する等の別工程を行う必要がなく、製造効率の低下を抑制できる。
したがって、製造効率の低下を抑制した上で、がんぎ歯車部101と軸部材102とを確実、かつ高精度に固定できる。
さらに、本実施形態のがんぎ歯車部101はシリコンにより構成されているため、エネルギーの伝達効率が高く、また形状の自由度が高く、高精度ながんぎ歯車部101を提供できる。
また、軸部材102のうち、がんぎ歯車部101を挟んで連結体110の反対側に、連結体110との間でがんぎ歯車部101を挟持するフランジ部124が形成されているため、軸方向への抜き力を確保して、軸部材102に対してがんぎ歯車部101を軸方向に確実に固定することができる。
さらに、本実施形態の連結体110は、凹部230aの内周面が(111)面で形成された成形型230を用いて成形されているため、第2傾斜面133を第1傾斜面116と同等の角度に高精度に形成することができる。これにより、第1傾斜面116と第2傾斜面133とを隙間なく当接させることができ、がんぎ歯車部101と連結体110とを高精度に位置決めすることができる。
そして、本実施形態の機械式時計1及びムーブメント10によれば、上述したがんぎ車35を備えているため、信頼性及び耐久性に優れた高品質な製品を提供することができる。
(変形例)
図14は、連結体150の変形例を示す斜視図である。
図14に示すように、連結体150のうち、隣接する第2傾斜面133間に位置する角部に面取り(図14中面取り部151)を施しても構わない。
この構成によれば、上述した組付工程において、貫通孔115の隣接する第1傾斜面116間に位置する角部と、連結体150の角部と、の接触を抑え、連結体150が貫通孔115内に進入し易くなるので、製造効率の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図15は第2実施形態の連結体310を示す図であって、図6に相当する断面図である。また、図16は第2実施形態の連結体310を示す斜視図である。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図15、図16に示すように、本実施形態の連結体310は、断面視でW字状とされており、軸方向一端側に位置する枠状の底部311と、底部311の内周縁から軸方向他端側に向けて立設された内筒部312と、底部311の外周縁から軸方向他端側に向けて立設された外筒部313と、を有している。
底部311は、平面視正方形状とされ、その中央部には底部311を軸方向に貫通する開口311aが形成されている。
内筒部312は、軸方向一端側から他端側に向かうに従い漸次縮径する角錐台形状とされている。具体的に、内筒部312は、軸方向に対して傾斜する傾斜壁314が、底部311の内周縁のうち、各辺に対応して複数形成されている。また、内筒部312のうち、軸方向他端側に位置する開口部は、上述した圧入軸部123が圧入される圧入孔312aを構成している。
外筒部313は、軸方向一端側から他端側に向かうに従い漸次拡径する角錐台形状とされている。具体的に、外筒部313は、軸方向に対して傾斜する傾斜壁(第2傾斜面)315が、底部311の外周縁のうち、各辺に対応して複数形成されている。各傾斜壁315は、軸方向に対する角度が上述した第1傾斜面116と同等とされている。
このように形成された連結体310は、上述した第1実施形態と同様に、軸部材102に固定されるとともに、連結体310を介して軸部材102ががんぎ歯車部101に組み付けられている。具体的に、連結体310は、圧入孔312a内に軸部材102の圧入軸部123が圧入されるとともに、外筒部313の傾斜壁315が貫通孔115の対応する第1傾斜面116に当接した状態で、貫通孔115内に配置されている。
次に、上述した連結体310の製造方法について説明する。図17は、第2実施形態における連結体作成工程を説明するための工程図であって、図15に相当する断面を示している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態の連結体作成工程と同様の工程については、適宜説明を省略する。
本実施形態の連結体作成工程では、連結体310の外形形状に対応した凹部330aを有する成形型330(図17(d)参照)を作成し、作成した成形型330を用いて連結体310を成形する。
具体的には、まず図17(a)に示すように、表面320aが(100)面により形成された単結晶シリコンからなる成形基板320を用意する。そして、この成形基板320に対して熱酸化を施し、成形基板320の表裏面320a,320bに熱酸化膜321を形成する(熱酸化工程)。
次に、図17(b)に示すように、熱酸化膜321をパターニングすることで、凹部330a(図17(c)参照)を形成するためのマスクパターン322を形成する(マスクパターン形成工程)。具体的には、連結体310の形成領域が開口した図示しないレジストパターンに対してエッチングを行うことで、レジストパターンで保護された領域以外の熱酸化膜321が選択的に除去され、上述したマスクパターン322が形成される。最後に、レジストパターンを除去することで、マスクパターン形成工程が終了する。
図18は成形型330(成形基板320)の斜視図である。
続いて、図17(c)、図18に示すように、マスクパターン322をマスクとして、成形基板320に対して異方性エッチングを行い、成形基板320に凹部330aを形成する。この凹部330aは、底部331及び開口部332が平面視で正方形状とされるとともに、底部331の外周縁から開口部に向かうに従い漸次拡径された角錐台形状とされている。また、底部331の中央部には、開口部332に向かうに従い漸次縮径する角錐台形状の柱部333が形成されている。この場合、凹部330aの底部331は、連結体310の底部311を成形する。
また、凹部330aの内周面は、(111)面により形成された傾斜面334が底部331を取り囲むように複数連設される。凹部330aの傾斜面334は、連結体310の外筒部313(傾斜壁315)を成形するものであり、上述したがんぎ歯車部101の貫通孔115における第1傾斜面116に対応して、第1傾斜面116と同数で、かつ第1傾斜面116とそれぞれ同じ角度に形成されている。
さらに、柱部333の外周面にも、(111)面により形成された傾斜面335が柱部333を取り囲むように複数連設される。傾斜面335は、連結体310の内筒部312(傾斜壁314)を成形するものである。
次に、熱酸化膜321を除去することで、連結体310を成形するための成形型330(図18参照)が完成する。
次に、図17(d)に示すように、成形型330の表面320a側に対し金属層336を形成する(金属層形成工程)。具体的には、図示しない電極層を介して成形型330に対して電鋳等を行うことで、金属層336を成膜することができる。
次に、図17(e)に示すように、金属層336及び成形型330を研磨・研削する(研磨研削工程)。具体的には、金属層336のうち、成形型330の表面320aに成膜された金属層336が除去されるまで(凹部330a内のみに金属層336が残存するように)、金属層336及び成形型330を研磨・研削する。
最後に、成形型330から金属層336を取り出すことで、上述した連結体310を作成することができる(取出し工程)。この場合、連結体310の傾斜壁314,315は、成形型330のうち(111)面により形成された傾斜面334,335の形状が転写される。
このように、本実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、成形型330に内筒部312を成形する柱部333を形成することで、圧入孔312aを成形するためにレジストパターン(例えば、第1実施形態におけるレジストパターン240の柱部240a)等のマスクを用いる必要がない。すなわち、連結体310となる金属層336を成形型330の凹部330a内に直接成形することで、圧入孔312aを有する連結体310を作成することができるので、連結体310の外形に対する圧入孔312aの位置精度を向上させることができる。
なお、上述した連結体310のうち、底部311、内筒部312及び外筒部313により画成された空間に、樹脂等の充填材を充填しても構わない。また、内筒部312と圧入軸部123との間にスペーサを介在させたり、軸部材102(圧入軸部123)自体を内筒部312の内面形状に倣って形成したりしても構わない。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、軸部材102をがんぎ歯車部101に挿通した後、連結体110を軸部材102に圧入する構成について説明したが、これに限らず、がんぎ歯車部101の貫通孔115内に連結体110を配置した後、軸部材102を、がんぎ歯車部101に挿入しつつ連結体110に圧入しても構わない。
さらに、上述した実施形態では、がんぎ歯車部101を単結晶シリコンにより形成した場合について説明したが、これに限らず、シリコンカーバイトや水晶、アルミナ等、結晶方位を有する種々の材料を採用することができる。例えば、水晶を採用した場合には、傾斜面が、シリコンにおける結晶面の(111)面となる代わりに、水晶の自然結晶面であるm面、m’面となる。
また、貫通孔115及び連結体110を四角錐台形状に形成したが、これに限らず、種々の錐台形状に形成することが可能である。例えば、上述した実施形態では、(100)面を表面とする単結晶シリコンに対して(111)面が現れるように四角錐台形状としたが、(110)面を表面とする単結晶シリコンに対しては、(111)面が現れるように三角錐台形状に形成しても構わない。
さらに、上述した実施形態では、連結体110を金属により形成した場合について説明したが、これに限らず、種々の材料により形成しても構わない。例えば、上述した成形型230を用いて樹脂材料を成形しても構わない。
上述した実施形態では、がんぎ歯車部101の表面101a側に設けられた連結体110と、裏面101b側に位置する軸部材102のフランジ部124と、の間にがんぎ歯車部101を挟持する構成について説明したが、これに限られない。
例えば、図19に示すように、がんぎ歯車部101の両面101a,101b側に連結体110を設け、これら連結体110を介して軸部材102をがんぎ歯車部101に組み付けても構わない。具体的に、図19に示すがんぎ歯車部101の貫通孔415は、軸方向両側から中央部に向かうに従い漸次縮径する一対のテーパ部415a,415bを有している。これらテーパ部415a,415bは、それぞれ(111)面により形成されるとともに、軸方向に対して傾斜する複数の第1傾斜面416が周方向に沿って連設されて構成されている。
そして、軸部材102に対して、がんぎ歯車部101の両面101a,101b側から連結体110を圧入することで、各連結体110によりがんぎ歯車部101を挟持した状態で、各連結体110を介して軸部材102をがんぎ歯車部101に組み付けることができる。
また、上述した実施形態では、がんぎ歯車部101に本発明の回転部品を採用する場合について説明したが、これに限らず、回転可能とされた回転軸と、この回転軸に固定された回転体と、を有する種々の回転部品に本発明を採用することが可能である。例えば、機械式時計1においては、てんぷ40やアンクル36、各種歯車等に本発明を適用することができる。
図20は、てんぷ40の概略断面図である。
図1,図20に示すように、てんぷ40は、軸線O2回りに回転可能に支持されたてん真(回転軸)501と、アーム部502を介しててん真501に取付けられたてん輪(回転体)503(図1参照)と、ひげぜんまい504と、を備え、ひげぜんまい504から伝えられた動力によって、てん真501回りに一定の振動周期で正逆回転させられる部材とされている。
ひげぜんまい504は、例えば一平面内で渦巻状に巻かれた平ひげであって、ひげ玉505を介してその内端部がてん真501に固定されている。そして、このひげぜんまい504は、四番車27からがんぎ車35に伝えられた動力を蓄え、この動力をてん輪503に伝える役割を果している。
アーム部502の中央部分には、軸線O2の軸方向に貫通する貫通孔515が形成されている。この貫通孔515は、上述した第1実施形態と同様に、(111)面により形成された複数の第1傾斜面516を有している。
ひげ玉505は、上述したひげぜんまい504の内端部が固定された固定部506と、固定部から軸方向の一端側に向けて突出する連結体510と、を有している。ひげ玉505の中心部には、軸方向に沿って貫通する圧入孔530が形成されている。
連結体510は、上述した第1実施形態の連結体110と同様に、軸方向に対する角度が上述した第1傾斜面516と同等とされるとともに、各第1傾斜面516に対応して周方向に沿って連設された複数の第2傾斜面533を有している。
そして、ひげ玉505は、圧入孔530内に上述したてん真501が圧入され、かつ第2傾斜面533が第1傾斜面516に面接触した状態で貫通孔515内に配置されている。これにより、ひげ玉505を介して、てん真501とてん輪503のアーム部502とが組み付られる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
22…香箱車(回転部品) 25…二番車(回転部品) 26…三番車(回転部品) 27…四番車(回転部品) 35…がんぎ車(回転部品) 36…アンクル(回転部品) 40…てんぷ(回転部品) 101…がんぎ歯車部(回転体) 102…軸部材(回転軸) 110,150,310,510…連結体 115,415,515…貫通孔 116,416,516…第1傾斜面 133,533…第2傾斜面 151…面取り部 200…基材 220,320…成形基板 230,330…成形型 315…傾斜壁(第2傾斜面) 501…てん真(回転軸) 503…てん輪(回転体)

Claims (9)

  1. 結晶方位を有する材料からなる回転体と、
    前記回転体の貫通孔内に挿通されるとともに、連結体を介して前記回転体に固定された回転軸と、を備えた回転部品において、
    前記貫通孔の内面は、前記回転軸の軸方向に対して傾斜するとともに、前記材料の結晶面により形成された第1傾斜面が、前記回転軸の周方向に沿って複数連設されてなり、
    前記連結体の外周面には、前記第1傾斜面と同等の角度を有する複数の第2傾斜面が前記第1傾斜面に対応して形成され、
    前記連結体は、前記回転軸に固定されるとともに、前記第2傾斜面が前記第1傾斜面に当接した状態で前記貫通孔内に配置されていることを特徴とする回転部品。
  2. 前記材料はシリコンにより構成され、前記結晶面はシリコンの(111)面として形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転部品。
  3. 前記回転軸のうち、前記回転体を挟んで前記連結体の反対側には、前記回転軸の径方向外側に向けて突出するとともに、前記連結体との間で前記回転体を挟持するフランジ部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転部品。
  4. 前記連結体は、凹部の内周面が前記結晶面で形成された成形型を用いて成形されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の回転部品。
  5. 前記連結体の外周面のうち、隣接する前記第2傾斜面間に位置する角部には、面取りが施されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の回転部品。
  6. 香箱車、番車、がんぎ車、アンクル及びてんぷを備えた時計のムーブメントであって、
    前記香箱車、前記番車、前記がんぎ車、前記アンクル、及び前記てんぷのうち、少なくとも何れかに請求項1記載の回転部品が用いられていることを特徴とするムーブメント。
  7. 請求項6に記載のムーブメントを備えたことを特徴とする時計。
  8. 貫通孔を有する回転体が連結体を介して回転軸に固定されてなる回転部品の製造方法であって、
    結晶方位を有する基材に対して異方性エッチングを施すことで、前記回転軸の軸方向に対して傾斜するとともに、前記基材の結晶面により形成された複数の第1傾斜面が、前記回転軸の周方向に沿って連設されてなる前記貫通孔を形成する回転体作成工程と、
    外周面が前記第1傾斜面と同等の角度を有する複数の第2傾斜面により形成された角錐台形状の前記連結体を作成する連結体作成工程と、
    前記連結体を介して前記回転軸を前記回転体に組み付ける組付工程と、を有し、
    前記組付工程では、
    前記回転軸を前記貫通孔内に挿通するとともに、前記第2傾斜面を前記第1傾斜面に当接させた状態で、前記連結体と前記回転軸とを固定することを特徴とする回転部品の製造方法。
  9. 前記連結体形成工程は、
    前記基材と同じ結晶方位を有する成形基板に対して異方性エッチングを施し、凹部を有する成形型を形成する成形型形成工程と、
    前記成形型に対して電鋳を行うことで、前記凹部内に前記連結体を成形する電鋳工程と、を有していることを特徴とする請求項8記載の回転部品の製造方法。
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