JP6024246B2 - 導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応rfid - Google Patents

導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応rfid Download PDF

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Description

本発明は、磁性を有するナノ粒子材料系の分野に関し、特に、導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応RFIDに関する。
従来のナノ粒子材料系においては、流体の状態にして酸化鉄などを塗布して磁気テープ等の用途に適用してきた。主に、ナノメータ規模でのみ現れる独特な磁気特性(例えば超常磁性、磁気抵抗効果、磁気異方性等)に基づく。また、特許文献1などは導電性を生かして電極を作製するに至っている。
これらの材料の最も重要な特性の一つは、性質はそのサイズ、内部構造の配列の乱れ、又は凝集状態によって広範囲に変化することである。
磁性ナノ粒子は、水性プロトンとの双極性の磁気相互作用のために隣接組織における緩和時間を変更することによって作用する。
磁気共鳴におけるコントラスト剤の効率は緩和度によって測定される。この緩和度は、コントラスト剤の濃縮ユニットごとのコントラスト剤によって誘起されるプロトン緩和率の増加として定義される。この場合、緩和度は粒径にも関係しており、粒度分布が狭い場合、より均質でもある。
ナノ粒子の磁気的性質を決定している別の特徴は、それらの形状である。
例えば、磁気異方性エネルギーに関与している条件のうちの1つは異等方性であって、それは球状粒子よりも長形粒子のほうが大きいといったことである。
従って、異なる形状又は特に細長い形状を有する粒子を生成する方法を開発することが望ましい。
結果、コントラスト剤又は高熱剤として最適化された磁性粒子を生成するための必須の条件の一つは、サイズ、サイズ分散及び形状の制御である。基本的に分散状態をコントロールできないと、塗布等により形成された磁性体が不均一となり、機能性をうまく持たすことができないという問題がある。
そこで従来において、例えば特許文献2では、遷移金属から金属前駆体溶液を形成するステップ、前記金属前駆体溶液を界面活性剤溶液に加えるステップ、凝集剤を加えて永久凝集を起こすことなくナノ粒子を溶液から析出させるステップ、およびハイドロカーボン溶媒を加えて前記ナノ粒子の再結合または再コロイド化を行うステップを含む、ナノ粒子を形成する方法で強磁性ナノ粒子を得ている。
また、特許文献3では元素Co、Fe、Ni、Sm、Nd、Pr、Pt、Gd、前記元素の金属間化合物、前記元素の二元合金、前記元素の三元合金、Fe以外の少なくとも1種の前記元素をさらに含むFe酸化物、バリウムフェライト、およびストロンチウム・フェライトからなる群から選択された磁性材料を含む粒子が開示されている。
特許文献3では、特許文献2同様、金属前駆体溶液を界面活性剤溶液に加え粒子形成する方法を開示している。
さらに特許文献4には、中空構造体としてのハニカム構造が記載されており、このような構造体を作製することは可能となっていて、垂直方向に揃えるには適している。
特許文献5ではカーボンナノチューブに磁性材料をとりこむ技術が記載されているが、工程が複雑である。
特許文献6では酸化鉄からなる磁性材料粒子と、カーボンナノチューブとをシリコーン樹脂からなる結合剤の内部に分散してなる磁性体及び電磁波吸収材が記載されている。
またさらに特許文献7および特許文献8では、磁性ナノ材料粒子として(γ−Fe)と六方晶フェライト材料としてバリウム・フェライト(BaFe)が示されている。
特許文献9はバリウムフェライト(BaFe)材料Co2+、もしくはNi2+、またはZn2+、もしくはこれらの2種以上を含有したしてなることを特徴とする高周波用磁性体が記載されている。
一方、強磁性ナノ粒子を液相中で還元剤を用いて合成する方法では、生じた副生成物を除去する必要があり、従来法では、貧溶媒を加え、ナノ粒子を凝集させた後、遠心分離機を用い沈降させ、上澄みに含まれる副生成物である塩類を除去するという手法であった。しかしながら、この手法では、凝集したナノ粒子を再分散する必要があること、及び遠心分離機を用いることから工業的製造適性がないものとなっていた。
そこで本発明は、良好な分散性を有する導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応RFIDを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る導電性磁性インクは、酸化物磁性ナノ粒子(A)と、分散剤(B)と、添加物(C)と、粒子(D)と、を含み、前記酸化物磁性ナノ粒子(A)は、鉄を含有し、前記分散剤(B)は、樹脂を含有し、前記添加物(C)は、カーボンナノチューブ、フラーレンもしくはカーボンを含有し、前記粒子(D)は、平均粒径が20〜90nmであって、Ga、ZnおよびSnから選ばれる1種類以上を有する酸化物のナノ粒子を含有することを特徴とする。
本発明によれば、良好な分散性を有する導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応RFIDを提供することができる。
基板上に形成された柱状構造のカーボンナノチューブを示す模式図である。 CVD炉で気相法により作製した直後の膜状カーボンナノチューブを示す図である。 ハニカム状中空構造体の製造方法のフローの一例を示す模式図である。
本発明に係る導電性磁性インクは、酸化物磁性ナノ粒子(A)と、分散剤(B)と、添加物(C)と、粒子(D)と、を含み、前記酸化物磁性ナノ粒子(A)は、鉄を含有し、前記分散剤(B)は、樹脂を含有し、前記添加物(C)は、カーボンナノチューブ、フラーレンもしくはカーボンを含有し、前記粒子(D)は、Ga、ZnおよびSnから選ばれる1種類以上を有する酸化物粒子を含有することを特徴とする。
次に、本発明に係る導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応RFIDについてさらに詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
−酸化物磁性ナノ粒子(A):磁性材料−
本発明における酸化物磁性ナノ粒子(A)は、鉄を含む酸化物磁性ナノ粒子である。
酸化物磁性ナノ粒子(A)は、磁性インク中に5〜50重量%含有されることが好ましく、10〜40重量%含有されることがより好ましい。
酸化物磁性ナノ粒子(A)は、10〜80nmであることが好ましく、20〜 60nmであることがより好ましい。
本発明における酸化物磁性ナノ粒子(A)は、マグヘマイト(γ−Fe)もしくはバリウムフェライト(BaFe)を含むことが好ましい。
このような材料は、磁気テープに使用されるなど古くから慣用されているものであるが、ナノ粒子としては、特開2002−255560号公報で示されるような方法で作製でき、戸田工業等から入手可能である。
この特開2002−255560号公報に記載されているヘマタイトについては、平均長軸径が0.005〜0.3μmであって平均短軸径が0.0005〜0.10μmである針状ヘマタイト粒子が長軸方向に方向性をもって配列した構造を有する集合体からなり、塗膜の収縮率が9.0〜20%である磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粉末である。
またバリウムフェライトも同様で、ナノ粒子としては特開2011−018422号公報に示されるように、六方晶フェライトとして示されている。磁気記録媒体用六方晶フェライト粒子粉末は、Ba、Sr及びCaから選ばれる1種又は2種以上の元素を含有するマグネトプランバイト型(M型)フェライト微粒子粉末又はW型フェライト微粒子粉末、あるいはそれらの原子の一部が他の元素で置換された六方晶フェライト粒子粉末である。六方晶フェライト粒子粉末の板状比(平均板面径と平均厚みの比)(以下、「板状比」という。)は1.5〜10.0が好ましく、より好ましくは1.75〜8.0、更により好ましくは2.0〜6.0である。板状比が10を超える場合には、粒子間のスタッキングが多くなり、磁性塗料の製造時におけるビヒクル中への分散性が低下すると共に、粘度が増加する場合があるため好ましくない。
また本発明では、酸化物磁性ナノ粒子(A)は、フェライト(MFe)を含み、MはGaあるいはSrからなることが好ましい。本発明では、GaもしくはSrを含む添加物(フェライト;酸化物磁性ナノ粒子(A))を添加することで、導電性添加剤を含んだ分散剤(B)に分散時に樹脂と同時に良好に分散させることができる。これらはインクおよび応用品に用いられる。
導電性添加剤は、磁性体全体の量に対して、0wt%より大きく5wt%以下の配合量であることが好ましい。
導電性添加剤とは、従来磁気テープなどでは、コバルトを添加(含有)させて、保磁力もしくは残留磁束密度の磁気特性を向上させていた。
ガリウム(Ga)添加の場合、ガリウムは固体で反磁性なので、磁性粒子を作製するときに磁性粒子(特にγ−Feなど)は針状粒子で表面はでこぼこしているので、磁場を掛けて配向させるときに、そのでこぼこ等に付きやすい。なぜならば磁極(NS)が反対なので、またガリウムはFeなどとの相性がよく、すぐ合金をつくりやすいという特性ももっている。ただし、添加量が少ないし、磁気特性に大きな影響をおよばさない範囲を添加する必要がある。
ガリウムの熱伝導率は(300K)40.6Wm−1−1である。
亜鉛(Zn)添加の場合、構造が六方最密充填構造よりもややc軸方向に伸びていることで、バリウムフライトとは構造が似ているので相性が良く、熱伝導率も(300K)116Wm−1−1とSiと同等である。
スズの場合、融点が低く比較的無害な金属材料として使われている、(300K)66.8Wm−1−1とSiの半分程度である。
なお、酸化物磁性ナノ粒子(A)は配向させることが好ましい。配向させることで配向方向やその垂直方向で磁気特性がよくなる。
−分散剤(B)−
・分散剤
分散剤(B)は、磁性インク中に30〜70重量%含有されることが好ましく、40〜60重量%含有されることがより好ましい。
有機分散剤は、一般的に反応混合物に少量添加される場合に、表面張力を下げる表面活性極性有機化合物である。好適な有機分散剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、極性有機溶剤、保護コロイド、安定剤及びそれらの混合物及び/又は組み合わせからなる群から選択された水混和性又は水溶性化合物である。
その他に分散剤(B)はエポキシ樹脂材料、フェノール樹脂材料やポリウレタン樹脂材料でも良い。
エポキシ樹脂−フェノール樹脂硬化剤系の必須成分であるエポキシ樹脂は、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物であればよく、その種類等に限定されるものではない。このようなエポキシ樹脂としては、フェノールまたはアルキルフェノール類とヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合物をエポキシ化することにより得られるエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのグリシジルエーテル、テトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンのエポキシ化物、ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種または2種以上の混合物として使用される。
なお、磁性体組成物が、例えば、半導体素子等に用いられる場合には、半導体素子の信頼性を確保するために、エポキシ樹脂中に含まれる塩素量は1000ppm以下であることが好ましい。
また分散剤(B)はウレタン変性共重合ポリエステルでも良い(有機溶剤可溶性)。メチルエチルケトン、トルエンなどの汎用有機溶剤に可溶なポリエステル樹脂で、金属、ポリエステルフィルム、塩ビ樹脂などの基材に優れた接着性を示し、樹脂単独でも優れた被膜を形成すが、イソシアネート化合物、メラミン化合物、エキポシ樹脂などの硬化剤を併用することで、さらに強靱な被膜になる。
また、好適なアニオン性、カチオン性、非イオン性又は両性界面活性剤は、分子中に、疎水性及び親水性部分を含む。この例としては、ポリエチレングリコール−400(PEG)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、セチル−トリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)又はビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム塩である。極性有機溶剤としては、メチル−エチルケトン、アセチルアセトン、ジメチルケトン、ジエチルケトン、ジアセトン−アルコール並びにそれらの混合物及び/又は組み合わせのような有機ケトン化合物が好ましいものとして挙げられる。
好適な保護コロイドの例としては、ポリエチレンオキシド(PEO)及びポリビニル−ピロリドン(PVP)のような水溶性ポリマーが挙げられる。
好適な安定剤の例としては、炭水化物、トラガンスゴム、ブドウ糖、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチン並びにそれらの混合物及び組み合わせからなる群から選択された多糖類が挙げられる。
より好ましくは、水酸化アルカリ水溶液を添加する前に、有機分散剤が銀塩水溶液に添加される。銀塩と水酸化アルカリ水溶液との並行した同時添加を実施する場合には、有機分散剤は、反応容器中の水溶液に添加される。水酸化アルカリ塩基に銀塩溶液を添加する場合には、有機分散剤は、反応容器中の水酸化アルカリ溶液に添加される。典型的には、反応混合物中の水/有機分散剤の比率は、100:1ないし1:6の範囲、好ましくは50:1ないし1:3の範囲にある。
・溶媒
本発明において、溶媒は溶剤を意味するものであり、分散剤(C)に含まれる樹脂と共に用いられる。
通常用いられる各種有機溶剤、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等のバインダ(結合剤)として用いる樹脂材料(バインダ樹脂)を溶解するのに適したものを単独または2種以上にて混合して適宜用いることが可能である。このましくは常温で揮発しないものとしてはメチルイソブチルケトンが好ましい。
−添加物(C)−
本発明に用いられる添加物(C)は、カーボンナノチューブ、フラーレンもしくはカーボンを含有してなる。
添加物(C)は、磁性インク中に0.1〜10重量%含有されることが好ましく、0.5〜5重量%含有されることがより好ましい。
また、本発明に用いられる添加物(C)は、柱状もしくは中空構造であることが好ましい。
柱状もしくは中空構造の製造方法としては例えば、図1に示すように、カーボンナノチューブを基板に成長させて柱状構造とすることができる。なお、図2はCVD炉で気相法により作製した直後の膜状カーボンナノチューブである。
またその他、図3(a)装置50中において凹部53を複数配置した基板52の上に素材51を塗布して周囲を減圧し、図3(b)基板凹部53と素材51層の間に保持されたガスの圧力によって素材が基板52の垂直方向に延伸して、図3(c)減圧下で乾燥、冷却されることによってハニカム状中空構造体55を形成しても良い。(特開2012−000829号公報参照。)
なお、本発明において柱状もしくは中空構造の添加物(C)の製造方法としては上記の例に何ら限定されるものではなく、周知慣用の製造方法により作製することができる。
カーボンナノチューブもしくはフラーレンとしては、例えば、C60、C70、C82、C84、さらに高分子量のフラーレン等を使用できる。
フラーレンまたはカーボンナノチューブの合成法としては、希ガス中でグラファイト棒を直接通電加熱する抵抗加熱法、希ガス中で2本のグラファイト棒の間にアーク放電を起させて合成するアーク放電法等がある。フラーレン、カーボンナノチューブとしては、内部空間にLa、Y、Sc等の金属等を内包したものも使用できる。金属内包フラーレンの合成には、金属酸化物(La等)を含む炭素棒を用いてアーク放電を起させて合成したり、金属酸化物を含む炭素チップをるつぼ状陽極に投入してアーク放電を起させて合成したりする方法がある。
前記フラーレンの平均粒径としては、0.01〜0.2μmが好ましく、より好ましくは0.01〜0.1μmである。フラーレンの平均粒径が0.01μm未満の場合には凝集等が生じやすく適しておらず、0.2μmより大きい場合には分散状態が低下するため適していない。
また、カーボンナノチューブの形状は、直径が0.01〜0.1μmで、長さが0.05〜0.5μmが好ましく、より好ましくは直径が0.01〜0.05μmで、長さが0.05〜0.1μmである。カーボンナノチューブの直径が0.01μm、長さが0.05μmより小さい場合には凝集が生じやすく適しておらず、カーボンナノチューブの直径が0.1μm、長さが0.5μmより大きくなると分散の均一性が低下するため適していない。
カーボンとしては、カーボンブラック等がある。粒径としては、平均粒径が0.01〜0.2μmが好ましい。これより小さいと粉塵の問題があり、この範囲より大きいと分散が悪くなり、均一な膜形成が難しくなる。
本発明に用いられる添加物(C)は、カーボンナノチューブ、フラーレンもしくはカーボンを含有し、さらに、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性の樹脂、あるいは、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリイミドなどの熱可塑性の樹脂等、目的や用途に応じて公知の各種樹脂の中から選択する樹脂と共に用いることが好ましい。
添加物(C)におけるフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量は、樹脂100質量%に対して0.01質量%〜10質量%であることが好ましい。フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量が0.01質量%より少ない場合には、耐久性の向上が認められず、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンの含有量が10質量%より多い場合には樹脂被覆層が脆くなって、耐久性が悪化する。
これらのフラーレン、カーボンナノチューブ、カーボン等は、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に投入して、ボールミル、ビーズミル等メディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散させる。
樹脂を含む添加物(C)を層状として形成する方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法等公知の方法が使用できる。
−粒子(D)−
本発明では、粒子(D)としてGa,Zn及びSnの中からの1種類以上を含む粒子、好ましくは酸化物粒子を含有する。Ga,Zn及びSnの中からの1種類以上の粒子を含有することによって更に導電性を強化できる。
粒子(D)は、20〜90nmであることが好ましく、30〜80nmであることがより好ましい。
粒子(D)は、磁性インク中に0.1〜10重量%含有されることが好ましく、0.5〜5重量%含有されることがより好ましい。
Ga,Zn及びSnの中からの1種類以上を含む粒子は、磁性インク中に0.1〜10重量%含有されることが磁気特性に大きく影響しないで、導電性を強化できるため好ましい。
・電磁シールドおよび金属対応RFID
また、本発明に係る電磁シールドおよび金属対応RFIDは、上述した導電性磁性インクを含有する(塗布して形成された)導電性磁性層を備えるものである。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<原材料組成>
・酸化物磁性ナノ粒子(A)
γ−Fe 10 g
(戸田工業製、粒子サイズは約50nm)
・分散剤(B)
ウレタン変性共重合ポリエステル 20 g
(TOYOBO 商品名UR8200)
溶媒 30 ml
(メチルイソブチルケトン85%、トルエン5%、キシレン10%)
・添加物(C)
フラーレン 2 g
(C60:70%、C70:30%、平均30nm)
・粒子(D)
Ga 1 g
(ガリウム−アセチルアセトン(Ga(CHCOCHCOCH))
(アセトン、トルエンに溶解するナノ粒子)
上記原材料を容器に入れて、超音波洗浄機で60分攪拌した。この磁性インクは実際に塗布可能なインクであった。
塗布は武蔵エンジニアリングのエアロジェットを用いディスペンサー方式を用い、塗布量はかけているエア圧力とディスペンスする穴内径を120μで塗布した。
塗布後は150度の電気炉にて1時間乾燥した。
[実施例2]
<原材料組成>
・酸化物磁性ナノ粒子(A)
BaFe 10 g
(戸田工業製、粒子サイズは約50nm)
・分散剤(B)
ウレタン変性共重合ポリエステル 20 g
(TOYOBO 商品名UR8200)
溶媒 30 ml
(溶媒:メチルエチルケトン85%、トルエン5%、キシレン10%)
・添加物(C)
カーボンナノチューブ 3 g
(米国CNano Technology製:ペースト)
・粒子(D)
Zn 1 g
(超微粒子ZnO(商品名:FINEX−30 35nm))
上記原材料を容器に入れて、超音波洗浄機で60分攪拌した。この磁性インクは実際に塗布可能なインクであった。
塗布は武蔵エンジニアリングのエアロジェットを用いディスペンサー方式を用い、塗布量はかけているエア圧力とディスペンスする穴内径を120μで塗布した。
塗布後は150度の電気炉にて1時間乾燥した。
[実施例3]

<原材料組成>
・酸化物磁性ナノ粒子(A)
γ−Fe 10 g
(戸田工業製、粒子サイズは約50nm)
・分散剤(B)
ウレタン変性共重合ポリエステル 20 g
(TOYOBO 商品名UR8200)
溶媒 30 ml
(溶媒:メチルエチルケトン85%、トルエン5%、キシレン10%)
・添加物(C)
フラーレン 3 g
(C60:70%、C70:30%、平均30nm)
・粒子(D)
Sn 0.3g
(SnO酸化スズ:市販品(気相法 BET換算値 35nm)
上記原材料を容器に入れて、超音波洗浄機で60分攪拌した。この磁性インクは実際に塗布可能なインクであった。
塗布は武蔵エンジニアリングのエアロジェットを用いディスペンサー方式を用い、塗布量はかけているエア圧力とディスペンスする穴内径を120μで塗布した。
塗布後は150度の電気炉にて1時間乾燥した。
[実施例4]
<原材料組成>
・酸化物磁性ナノ粒子(A)
BaFe 10 g
(戸田工業製、粒子サイズは約90nm)
・分散剤(B)
ウレタン変性共重合ポリエステル 20 g
(TOYOBO 商品名UR8200)
溶媒 30 ml
(溶媒:メチルエチルケトン85%、トルエン5%、キシレン10%)
・添加物(C)
フラーレン 3 g
(C60:70%、C70:30%、平均30nm)
・粒子(D)
Ga 1 g
(ガリウム−アセチルアセトン(Ga(CHCOCHCOCH))
(アセトン、トルエンに溶解するナノ粒子)
上記原材料を容器に入れて、超音波洗浄機で60分攪拌した。この磁性インクは実際に塗布可能なインクであった。
塗布は武蔵エンジニアリングのエアロジェットを用いディスペンサー方式を用い、塗布量はかけているエア圧力とディスペンスする穴内径を120μで塗布した。
塗布後は150度の電気炉にて1時間乾燥した。
[実施例5〜8]
実施例1〜実施例4で作製した磁性インクを用いて、電磁シールド用に基板としてのPET(100μm;A4サイズ)上に磁性インクを40μm形成したのち、接着剤付PET(100μm;A4サイズ)を設け、電磁シールドをそれぞれ作製した。
それぞれの上に市販RFIDを接着して、RFID評価を行った。
(RFID評価)
キャリア周波数帯域はUHF帯の900MHz帯でVoyantic Ltd.社製の装置を用いて上記作成した電磁シールドとRFIDとを鉄板にはりつけて、EC Global標準測定を行い何m飛ぶかを測定した。
比較例として電磁シールド無しの場合との比較をした。
(RFID評価結果)
実施例5:1.2m
実施例6:1.5m
実施例7:1.3m
実施例8:1.0m
比較例 :0 m
比較例は0mであったが、実施例5〜8は上記のとおり良好な結果を示し、金属対応RFIDとして充分使用できることがわかった。つまり電磁シールド用としては有効であることがわかる。
本発明は、上記の液体磁性ナノ粒子材料系の使用に関し、この使用には、磁気冷却、磁気印刷、磁気インク、ローター潤滑、変圧器、低騒音レベルソレノイド、切り換え装置、磁性流体、磁気的に活性なファイバー、強化ポリマー複合材料、真空システムのシーリング、減衰システム、拡声器、地磁気検出器、アクチュエータ、触媒反応、金属回収又は浄水、通信技術におけるインダクタ及びアンテナ、磁気シールド及びマイクロ波吸収、ポリマー硬化、エキポシ樹脂硬化、非接触加熱、ならびに、生物工学、獣医学又は医学的な使用が含まれる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
50 装置
51 素材
52 基板
53 凹部
55 ハニカム状中空構造体
特許第4432440号公報 特開2000−54012号公報 米国特許第6162532号(特開2000−48340号公報) 特開2010−042668号公報 特開2005−350339号公報 特開2002−038033号公報 特開2002−255560号公報 特開2011−018422号公報 特開平05−206676号公報

Claims (7)

  1. 酸化物磁性ナノ粒子(A)と、分散剤(B)と、添加物(C)と、粒子(D)と、を含み、
    前記酸化物磁性ナノ粒子(A)は、鉄を含有し、
    前記分散剤(B)は、樹脂を含有し、
    前記添加物(C)は、カーボンナノチューブ、フラーレンもしくはカーボンを含有し、
    前記粒子(D)は平均粒径が20〜90nmであって、Ga、ZnおよびSnから選ばれる1種類以上を有する酸化物のナノ粒子を含有することを特徴とする導電性磁性インク。
  2. 前記添加物(C)は、柱状もしくは中空構造であることを特徴とする請求項1に記載の導電性磁性インク。
  3. 前記酸化物磁性ナノ粒子(A)は、マグヘマイト(γ−Fe)もしくはバリウムフェライト(BaFe)を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性磁性インク。
  4. 前記酸化物磁性ナノ粒子(A)は、フェライト(MFe)を含み、MはGaあるいはSrを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の導電性磁性インク。
  5. 前記酸化物磁性ナノ粒子(A)は、配向されてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の導電性磁性インク。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の導電性磁性インクが塗布されてなることを特徴とする電磁シールド。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の導電性磁性インクが塗布されてなることを特徴とする金属対応RFID。
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