JP2008140963A - ノイズ抑制シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 GHz帯の電磁波に対する十分なノイズ抑制効果を有し、薄く、引張強度、引裂強度、割れ(耐クラック性)、耐折曲げ性に強いノイズ抑制シートを提供するものであり、携帯電話機などの小型通信機器の内部に使用しても十分なノイズ抑制効果を有するノイズ抑制シートを提供する。
【解決手段】 本発明のノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、磁性層には長軸径と短軸径の比(長軸径/短軸径)が3以上、より好ましくは針状の磁性体を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明のノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、磁性層には長軸径と短軸径の比(長軸径/短軸径)が3以上、より好ましくは針状の磁性体を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、電磁波を含むノイズを吸収するためのノイズ抑制シートに関する。
電子機器において、電子回路の動作により発生する電磁波により電子回路内外の機器を誤作動等させるのことを防止するため、ノイズ抑制シートで電子機器等を被覆することが行われている(特許文献1)。
携帯電話機などの小型通信機器の内部など、極めて僅かな空間でノイズ抑制シートを使用する場合は、薄い材料が必要であり、プラスチック基材上に磁性層を有するノイズ抑制シートの開発が行われている(特許文献2)。
ノイズ抑制シートを薄くするために磁性層を薄くすると、電磁波を含むノイズを吸収する効果が弱くなるだけでなく、ノイズ抑制シートの強度そのものも弱くなる。
また、磁性層内の磁性体の充填量を増加させかつ配向させる方法では、GHz帯の電磁波に対する十分なノイズ抑制効果が得られない。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討された結果であり、
本発明の請求項1に係るノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、磁性層に長軸径と短軸径の比(長軸径/短軸径)が3以上の磁性体を含有することを特徴とし、請求項2に係るノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、磁性層に針状の磁性体を含有することを特徴とする。
本発明の請求項1に係るノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、磁性層に長軸径と短軸径の比(長軸径/短軸径)が3以上の磁性体を含有することを特徴とし、請求項2に係るノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、磁性層に針状の磁性体を含有することを特徴とする。
請求項3に係るノイズ抑制シートは、抵抗層上に直接、又は粘着層を介して絶縁層が積層されていることを特徴とし、請求項4に係るノイズ抑制シートは、磁性体の平均短軸径が0.005〜1.2μmであることを特徴とし、請求項5に係るノイズ抑制シートは、磁性体が磁性層内で配向していないことを特徴とし、請求項6に係るノイズ抑制シートは、磁性層内における磁性体の含有量が20〜90重量%であることを特徴とし、請求項7に係るノイズ抑制シートは、抵抗層の表面抵抗値が1〜100Ω/□であることを特徴とする。
本発明によれば、GHz帯のノイズを抑制する効果に優れ、薄く、引っ張り強度、引裂強度、割れ(耐クラック性)、耐折曲げ性に強いノイズ抑制シートを提供することができ、特に、1.0〜1.6GHzの電磁波に有効である。また、薄くて強いシートであるため、携帯電話機などの小型通信機器の内部など使用しても、電磁波を含むノイズを十分に吸収する効果を有する。
本発明のノイズ抑制シートは、基材上に、磁性層、抵抗層を順に積層し、磁性層内に特定の磁性体を含有した構成を特徴とする。
本発明における磁性層は、基材上に、バインダー樹脂中に磁性体を分散した磁性層塗料を塗工後、乾燥・硬化して得られる。
磁性層塗料に使用できるバインダー樹脂としては、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、ゴム類、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等を用いることができる。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類及びポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリオレフィン塩素置換体、ポリスチレン及びポリクロロスチレン等のポリスチレン誘導体、ポリアクリル酸及びポリメチルアクリル酸、ポリヒドロキシエチルアクリル酸、ポリアミノエチルアクリル酸等のポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸及びポリメチルメタクリル酸、ポリヒドロキシエチルメタクリル酸、ポリアミノエチルメタクリル酸等のポリメタクリル酸エステル類、ポリ酢酸ビニル及びポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニルとビニル重合性単量体との共重合体類、ポリビニルアルコール及びカルボン酸変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール類、ポリアクリロニトリル、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の上記ビニル重合性重合体を構成するビニル重合性単量体及びその他ビニル重合性を有するビニル重合性単量体を二種以上組み合わせて重合してなる共重合体類、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリブテン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、アスファルトが上げられる。
これらバインダー樹脂は、各々の樹脂の性状に合わせて、溶液やエマルジョン等の形態で利用される。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類及びポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリオレフィン塩素置換体、ポリスチレン及びポリクロロスチレン等のポリスチレン誘導体、ポリアクリル酸及びポリメチルアクリル酸、ポリヒドロキシエチルアクリル酸、ポリアミノエチルアクリル酸等のポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸及びポリメチルメタクリル酸、ポリヒドロキシエチルメタクリル酸、ポリアミノエチルメタクリル酸等のポリメタクリル酸エステル類、ポリ酢酸ビニル及びポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニルとビニル重合性単量体との共重合体類、ポリビニルアルコール及びカルボン酸変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール類、ポリアクリロニトリル、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の上記ビニル重合性重合体を構成するビニル重合性単量体及びその他ビニル重合性を有するビニル重合性単量体を二種以上組み合わせて重合してなる共重合体類、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリブテン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、天然ゴム、アスファルトが上げられる。
これらバインダー樹脂は、各々の樹脂の性状に合わせて、溶液やエマルジョン等の形態で利用される。
磁性層に用いられる磁性体としては、例えば、酸化鉄(II、III)、酸化鉄(III) 、クロム酸化鉄、コバルト酸化鉄、メタル磁性体、バリウムフェライト磁性体、ストロンチウムフェライト磁性体、希土類系永久磁石材料等がある。
また、磁性層中の磁性体固形分量は、重量比で20〜90%、好ましくは40〜80%、より好ましくは50〜70%である。20%以下では十分な電磁波を含むノイズの抑制効果が得られず、90%以上では十分な強度を有する磁性層を成膜することができない。なお、磁性層中の磁性体固形分量とは、磁性層形成後の磁性層中の磁性体含有量を言う。
磁性層の厚さは、1〜100μm、好ましくは5〜80μm、さらに好ましくは10〜60μmである。1μm未満では電磁波を含むノイズの抑制効果が十分に得られない。100μmを超えると、電磁波を含むノイズの抑制効果の点では特に問題ないが、磁性層塗料の塗工量が増加することによるコストアップや、小型通信機器などの狭小空間に使用することができなくなる。磁性層の密度は、1.0以上、好ましくは1.5以上、更に好ましくは、1.7以上である。密度が1.0以下では、磁性体の含有量が低く十分な電磁波を含むノイズの抑制効果が得られない。
本発明における磁性層中の磁性体はアスペクト比(長軸径/短軸径)を有し、針状のものがより好ましい。磁性体のアスペクト比は3以上であることが好ましく、その長軸径は、0.05μm〜1.2μmが好ましい。アスペクト比が3未満の磁性体では、GHz帯の電磁波を含むノイズに対する抑制効果が十分に得られない。そして、磁性層中の磁性体は、配向していないことが好ましい。磁性体が配向していると、特定の方向の電磁波を含むノイズに対しては抑制効果を有するが、それ以外の方向からくる電磁波を含むノイズに対しては抑制効果が劣るからである。
本発明における抵抗層は、基材上に設けられた磁性層上に、バインダー樹脂中に導電性物質を分散した抵抗層塗料を塗工後、乾燥・硬化して得られる。
抵抗層塗料に使用できるバインダー樹脂としては、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、ゴム類、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等を用いることができ、磁性層塗料に用いることできる樹脂と同様である。
抵抗層に用いられる導電性物質としては、例えばカーボンブラック、グラファイト、ピッチ系及びポリアクリロニトリル(PAN)系カーボン、アセチレンブラック等の導電性炭素系粉末、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化インジウム等の金属酸化物粉末、金、銀、銅、ニッケル、ステンレス等の金属及び金属合金粉末、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子、ポリマー微粒子やガラス粉末等の無機粉体に金属を被覆した粉末等がある。これらの導電性物質は、粉末以外にフレーク状や繊維状の形態で使用することができる。
抵抗層の表面抵抗値は、例えば1〜100Ω/□であり、好ましくは2〜80Ω/□、さらに好ましくは2〜60Ω/□である。1Ω/□未満及び100Ω/□超では十分な電磁波を含むノイズの吸収効果が得られない。
抵抗層の厚さは、1〜100μm、好ましくは5〜80μm、さらに好ましくは10〜60μmである。1μm以下では電磁波を含むノイズの抑制効果が十分に得られないだけでなく、比較的強度の弱い磁性層を保護するだけの十分な強度が得られない。100μm以上では、電磁波を含むノイズの抑制効果、磁性層の保護の点では特に問題ないが、抵抗層塗料の塗工量が増加することによるコストアップや、小型通信機器などの狭小空間に使用することができなくなる。
本発明に用いられる基材としては、絶縁性を有するものであれば特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのポリオレフィン塩素置換体、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリ酢酸ビニル及びポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール及びカルボン酸変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール類、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド樹脂、アラミド、ポリパラフェニレンスルフィド樹脂等のプラスチックフィルムや、前記プラスチックフィルムの樹脂を構成成分とする合成紙、不織布及び木材パルプ、非木材パルプを用いた紙等がある。前記基材は、単独あるいは二種以上の基材を接着剤を使用しあるいは直接張り合わせ、積層等の複合化処理をして用いることができる。取り扱い容易さからPETフィルムが好適に用いられる。
本発明において磁性層および抵抗層を設ける方法としては、前述のとおり塗工法が用いられるが、例えば、水、メタノール、エタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド等の溶媒に、前記の材料を溶解または分散した塗料を、エアーナイフコーター、ロールコーター、ワイヤーバーコーター、スプレーコーター、ファウンテンコーター、リバースロールコーター等によって塗工後、乾燥・硬化して設けることができる。
本発明のノイズ抑制シートは、抵抗層の上に直接あるいは粘着層を介して絶縁層を積層することができる。抵抗層上に直接絶縁層を積層するには、前記バインダー樹脂などの絶縁性樹脂を塗工後、乾燥・硬化して得られる。粘着層を介して積層する場合は、前記基材を絶縁層として用いることができる。後者の場合、2つの基材により磁性層と抵抗層が挟まれることにより、ノイズ抑制シートの強度をより高めることができる。粘着層にはアクリル系やゴム系等の一般的に使用されている粘着剤を適宜使用出来る。
上記磁性層、抵抗層、絶縁層には、必要に応じ酸化(熱劣化)防止剤、難燃剤、可塑剤等の添加物を添加し用いることができる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤として、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル―β―(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等があげられる。また、リン系酸化防止剤として、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が上げられる。また、ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、1−(N−フェニルアミノ)−ナフタレン、ジアルキルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2−メルカプトベンズイミダゾール、ニッケルジブチルジチオカルバメート、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト等は特にゴム系材料に好適に使用することができる。
難燃剤としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ヘキサブロモシクロドデカン、トリブロモフェノール、ヘキサブロモビフェニルエーテル、オクタブロモビフェニルエーテル、デカブロモビフェニルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、ポリ(ペンタブロモベンジル)アクリレート、臭素化エポキシ樹脂等が挙げられる。また、ビス(2,3−ジブロモプロピル)2,3−ジブロモプロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等のように同一分子中に臭素と共にリンを含むものも使用できる。これらの難燃剤は単独あるいは二種以上を混合して使用することもできる。
可塑剤としては、例えば、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジアルキル(C9〜C11)等のフタル酸エステル類、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジn-アルキル、アジピン酸ジアルキル(C7〜C9)等のアジピン酸エステル類、ポリエステル系可塑剤、アゼライン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、リン酸トリクレシル、アセチルクエン酸トリブチル、エポキシ化大豆油、トリメリット酸トリオクチル、塩素化パラフィン等が上げられる。
ノイズ抑制シートの基本機能は、電磁波を含むノイズの近傍電磁界の吸収である。本明細書中でいうノイズ抑制(吸収)効果とはこのことをいい、この機能の評価は、非常に多くの方法が各メーカーによって採用されているが、現時点で最もオーソドックスと考えられる方法は、IEC(Inter national Electrotechnical Commission)のTC(Technical Committee)51に設けられたWG(Working Group)で提起されている方法である。この方法によれば、機能評価は4つの特性の測定によって行われる。
a)内部減結合率 Rda
伝送ライン間や同じプリント回路基板内での結合がシートを平行に装着することにより、どれくらい減衰するかという量である。
b)相互減結合率 Rde
二つのプリント基板間もしくはデバイス間での結合がシートを間に装着することにより,どれくらい減衰するかという量である。
c)伝送減衰率 Rtp
伝送路を伝わる伝導ノイズがシートを装着することにより,単位長あたりどれくらい減衰するかという量である。
d)輻射抑制率 Rrs
回路基板から放射される輻射ノイズがシートを装着することにより,どれくらい抑制されるかという量である。この方法では従来の機器の輻射ノイズの測定と同様に10m法とか3m法の遠方界測定で行われる。
これら4種類の特性測定の中で、人や冶具によるばらつきが少ないものはc)およびd)であると考えられている。
伝送ライン間や同じプリント回路基板内での結合がシートを平行に装着することにより、どれくらい減衰するかという量である。
b)相互減結合率 Rde
二つのプリント基板間もしくはデバイス間での結合がシートを間に装着することにより,どれくらい減衰するかという量である。
c)伝送減衰率 Rtp
伝送路を伝わる伝導ノイズがシートを装着することにより,単位長あたりどれくらい減衰するかという量である。
d)輻射抑制率 Rrs
回路基板から放射される輻射ノイズがシートを装着することにより,どれくらい抑制されるかという量である。この方法では従来の機器の輻射ノイズの測定と同様に10m法とか3m法の遠方界測定で行われる。
これら4種類の特性測定の中で、人や冶具によるばらつきが少ないものはc)およびd)であると考えられている。
次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
厚さ25μmのPETフィルム(商品名:ルミラー、東レ社製)上に、エアーナイフコーターで表1の磁性体含有量になるように調整した磁性層塗料を塗工し、130℃で3分間乾燥させて磁性層を作製した。
[磁性層塗料]
・バインダー樹脂: ポリウレタン樹脂(商品名:マイテック615、三菱化学社製)
・磁性体: (商品名:MTA740 アスペクト比7、長軸径0.6μm、戸田工業社製)
・溶媒: トルエン
・バインダー樹脂: ポリウレタン樹脂(商品名:マイテック615、三菱化学社製)
・磁性体: (商品名:MTA740 アスペクト比7、長軸径0.6μm、戸田工業社製)
・溶媒: トルエン
次に、表1の抵抗値になるようにバインダー樹脂10〜50重量部と導電性物質60〜90重量部との範囲内で比率を調整した抵抗層塗料を磁性層上に塗工し、130℃で3分間乾燥させて抵抗層を作製した。
[抵抗層塗料]
・バインダー樹脂: ポリウレタン樹脂(商品名:マイテック615、三菱化学社製)
・導電性物質: カーボンブラック(商品名:デンカブラックHS100、電気化学工業社製)
・溶媒: トルエン
・バインダー樹脂: ポリウレタン樹脂(商品名:マイテック615、三菱化学社製)
・導電性物質: カーボンブラック(商品名:デンカブラックHS100、電気化学工業社製)
・溶媒: トルエン
片面に粘着層を有する厚さ25μmのPETフィルム(商品名:ルミラー、東レ社製)を抵抗層上に貼着し、実施例1〜11の本発明のノイズ抑制シートを作製した。
上記実施例1〜11と同様の製造方法にて抵抗層までを作製し、実施例12および比較例1〜4のノイズ抑制シートを作製した。
上記のようにして作製した実施例1〜12の本発明のノイズ抑制シートと、比較例1〜4のノイズ抑制シートについて、以下のようにして評価を行い、その結果を表1にまとめた。
(ノイズ抑制シートの評価方法)
人や治具によるバラツキがすくなく、暗室などの特別な環境をそれほど必要としない方法である伝送減衰率(Rtp)にて性能を評価し、1GHzのRtpを測定した。測定には、IEC62333−1、IEC62333−2に準拠したキーコム社製の伝播減衰パワーレシオ測定システム(TARP測定システム)を使用した。Rtpの値が高いほどノイズ抑制効果が高いことを示している。
人や治具によるバラツキがすくなく、暗室などの特別な環境をそれほど必要としない方法である伝送減衰率(Rtp)にて性能を評価し、1GHzのRtpを測定した。測定には、IEC62333−1、IEC62333−2に準拠したキーコム社製の伝播減衰パワーレシオ測定システム(TARP測定システム)を使用した。Rtpの値が高いほどノイズ抑制効果が高いことを示している。
(抵抗層の表面抵抗値測定方法)
抵抗層の表面抵抗値は、三菱化学株式会社製のロレスタGPを用いて、JIS K7194に準じて測定した。
抵抗層の表面抵抗値は、三菱化学株式会社製のロレスタGPを用いて、JIS K7194に準じて測定した。
表1より、磁性層の磁性粉含有量が20重量%未満の比較例1および90重量%超の比較例2、ならびに、抵抗層の表面面抵抗値が1Ω/□未満の比較例3および100Ω/□超の比較例4の各ノイズ抑制シートは、いずれも、比較例1〜12の本発明のノイズ抑制シートに比べて1GHzにおけるRtp値が低く、GHz帯の電磁波遮断に満足のいくレベルではなかった。
Claims (7)
- 基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、
前記磁性層は、長軸径と短軸径の比(長軸径/短軸径)が3以上の磁性体を含有することを特徴とするノイズ抑制シート。 - 基材上に、磁性層、抵抗層を積層し、
前記磁性層は、針状の磁性体を含有することを特徴とするノイズ抑制シート。 - 前記抵抗層上に直接、又は粘着層を介して絶縁層が積層することを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ抑制シート。
- 前記磁性体の平均長軸径が、0.05μm〜1.2μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ抑制シート。
- 前記磁性体は、前記磁性層内で配向していないことを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ抑制シート。
- 前記磁性体は、前記磁性層内の含有量が20重量%〜90重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ抑制シート。
- 前記抵抗層の表面抵抗値が、1〜100Ω/□であることを特徴とする請求項1または2に記載のノイズ抑制シート。
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JP2013222757A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Tayca Corp | ノイズ抑制シート |
JP2014012794A (ja) * | 2012-07-05 | 2014-01-23 | Ricoh Co Ltd | 導電性磁性インク、並びに該導電性磁性インクを用いた電磁シールド及び金属対応rfid |
WO2014098065A1 (ja) * | 2012-12-19 | 2014-06-26 | 戸田工業株式会社 | 電磁波干渉抑制体 |
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