JP6023497B2 - ワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定方法及びワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定装置 - Google Patents
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Description
また、測定するワイドギャップ半導体に良好なショットキー特性を示す電極形成プロセスが必要であるが、評価後に電極を除去できないので、そのウエハはデバイスの製造に使用することができなくなり、高価なウエハを評価のみに使用するとともに、インラインプロセスとして適用できないという問題があった。
また、水銀プローブの電極を用いることにより、水銀は仕事関数が大きく良好なショットキー電極として作用する第1電極を形成可能であり、大きな表面張力を有する液体電極を形成することができるため、再現性が高いバンドギャップ電子物性測定が可能である。ワイドギャップ半導体にあらかじめ電極を形成する必要がなく、更に非侵襲であるため、バンドギャップ電子物性測定後に、簡単に元の状態に戻すことができる。これにより、例えば、ウエハ製造プロセスで欠陥準位を測定し、得られた欠陥準位情報を次の結晶成長条件に反映させたり、デバイス特性と欠陥準位の関係を1:1で対応付けるという、欠陥準位のインラインプロセス評価が可能となる。
また、水銀プローブの電極を用いることにより、水銀は仕事関数が大きく良好なショットキー電極として作用する第1電極を形成可能であり、大きな表面張力を有する液体電極を形成することができるため、再現性が高いバンドギャップ電子物性測定が可能である。ワイドギャップ半導体にあらかじめ電極を形成する必要がなく、更に非侵襲であるため、バンドギャップ電子物性測定後に、簡単に元の状態に戻すことができる。これにより、例えば、ウエハ製造プロセスで欠陥準位を測定し、得られた欠陥準位情報を次の結晶成長条件に反映させたり、デバイス特性と欠陥準位の関係を1:1で対応付けるという、欠陥準位のインラインプロセス評価が可能となる。
なお、第1電極20aは楕円や多角形でもよいし、第2電極20bはC型の形状や矩形状などでもよい。
なお、評価試料1をn−GaN膜13が上向きになるように保持し、上方から水銀プローブ20を接触させる構成を採用することもできる。
サファイア基板上に1μmのud−GaN膜を介して3μmのn−GaN膜を積層して形成された評価試料を用意した。ここで、n−GaN膜は、キャリア濃度1×1017cm−3以下でSiがドープされたGaN膜である。
図8に、サファイア基板上に形成されたInGaN膜について、入射光エネルギーとキャパシタンスの変化量の関係のスペクトルの測定電圧依存性を示す。測定試料は、MOCVD法によりサファイア基板にn−GaN:Si(300nm、ドナー濃度1×1018cm−3)/n−GaN:Si(3μm)を堆積後にud−InGaN厚膜(〜100nm)を形成したものであり、In組成は約10%である。測定電圧は、−5、−3、−1Vの3水準とした。その他の測定条件は実施例1と同様である。なお、図中の測定電圧−5、−3Vの測定結果は縦軸のレンジを5倍に拡大したものを示す。
現状、窒化物系の半導体は他の半導体に比べ欠陥が多く結晶性が低いため、バンドギャップ電子物性測定の重要性は高く、本発明の測定方法及び装置を好適に用いることができる。
本発明の測定方法及び装置は、上述のGaNやInGaNに限定されるものではなく、バンドギャップが0.8eVを超えるようなワイドギャップ半導体に好適に適用することができる。例えば、AlN、BN、AlGaNなどの窒化物系、ZnO、SnO2、TiO2などの酸化物系、ダイアモンド、SiC、グラフェンなどの炭化物系、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムAlq3などの有機物系の半導体などを挙げることができる。また、SiC、ZnOなど板状に形成可能なものは、基板上に形成することなくバルクの状態でも測定可能である。
本発明のワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定方法及び測定装置によれば、ワイドギャップ半導体への単色分光照射による欠陥準位からの光励起に伴うフォトキャパシタンスの過渡応答を利用してワイドギャップ半導体に残存する欠陥準位情報を検出・分析することができる。これにより、ワイドギャップ半導体の深い準位や価電子帯情報などのバンドギャップ電子物性測定を高感度に行うことができる。
また、水銀プローブ20を用いることにより、水銀は仕事関数が大きく良好なショットキー電極として作用する第1電極20aを形成可能であり、水銀は仕事関数が大きく、大きな表面張力を有する液体電極を形成することができるため、再現性が高いバンドギャップ電子物性評価が可能である。ワイドギャップ半導体にあらかじめ電極を形成する必要がなく、更に非侵襲であるため、バンドギャップ電子物性測定後に、簡単に元の状態に戻すことができる。これにより、例えば、ウエハ製造プロセスで欠陥準位を測定し、得られた欠陥準位情報を次の結晶成長条件に反映させるという、欠陥準位のインラインプロセス評価が可能となる。
2…評価装置
11…サファイア基板
12…ud−GaN膜
13…n−GaN膜
20…水銀プローブ
20a…第1電極
20b…第2電極
21…電圧パルス発生部(電圧パルス発生手段)
22…インピーダンス測定部(インピーダンス測定手段)
23…単色光照射部(単色光照射手段)
24…制御部
25…条件設定部/測定制御部
26…演算部
Claims (3)
- 板状のワイドギャップ半導体または測定に用いる単色光に対し透光性を有する基板に形成されたワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定方法であって、
前記ワイドギャップ半導体の表面に接触し、ショットキー電極として作用する第1電極と、擬似的オーミック電極として作用する第2電極と、を形成する水銀プローブを用意し、
前記水銀プローブは、バンドギャップ電子物性を測定する複数の測定箇所にドット状に形成された複数個の第1電極をそれぞれ形成し、各第1電極をそれぞれ取り囲むように前記ワイドギャップ半導体の表面全面に前記第2電極を一体的に形成したものであり、
前記水銀プローブにより、前記ワイドギャップ半導体にパルス電圧を印加し、前記ワイドギャップ半導体のバンドギャップ内準位に電荷注入を行い、
前記ワイドギャップ半導体に対し、前記水銀プローブが接触する面の反対側の面から、光励起を生じさせる波長及び強度の単色光を照射し、
前記パルス電圧印加後の単色光照射環境下でのインピーダンスを測定し、このインピーダンスに基づいて、照射した前記単色光の波長と、キャパシタンス又はコンダクタンスの変化率との対応関係により前記ワイドギャップ半導体の複数箇所のバンドギャップ電子物性を同時に評価することを特徴とするワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定方法。 - 前記ワイドギャップ半導体は、窒化物、酸化物、または有機物からなることを特徴とする請求項1に記載のワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定方法。
- 板状のワイドギャップ半導体または測定に用いる単色光に対し透光性を有する基板に形成されたワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定装置であって、
前記ワイドギャップ半導体の表面に接触し、ショットキー電極として作用する第1電極と、擬似的オーミック電極として作用する第2電極と、を形成する水銀プローブと、
前記水銀プローブにより前記ワイドギャップ半導体にパルス電圧を印加可能な電圧パルス発生手段と、
前記ワイドギャップ半導体に対し、前記水銀プローブが接触する面の反対側の面から単色光を波長が可変で照射可能な単色光照射手段と、
前記ワイドギャップ半導体のインピーダンスを検出するインピーダンス測定手段と、を備え、
前記水銀プローブは、バンドギャップ電子物性を測定する複数の測定箇所にドット状に形成された複数個の第1電極をそれぞれ形成し、各第1電極をそれぞれ取り囲むように前記ワイドギャップ半導体の表面全面に前記第2電極を一体的に形成したものであり、
前記パルス電圧印加後の単色光照射環境下でのインピーダンスを測定し、このインピーダンスに基づいて、照射した前記単色光の波長と、キャパシタンス又はコンダクタンスの変化率との対応関係により前記ワイドギャップ半導体の複数箇所のバンドギャップ電子物性を同時に評価することを特徴とするワイドギャップ半導体のバンドギャップ電子物性測定装置。
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JP2006349550A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体測定装置 |
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