JP6022572B2 - 煎じ出し可能な飲料成分を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、煎じ出し可能な(infusible)飲料成分に関する。より詳細には、本発明は、取扱い中または保存中に凝集をきたすことがない乾燥果実片を含む、煎じ出し可能な飲料成分を製造することを対象とする。
様々な種類の煎じ出し可能な飲料製品が数多くある。例えば、果実の煎じ液(infusions)は、世界的にますます人気が高まっている。果実の煎じ液は、典型的には、標準的な煎じ出し可能な飲料製品(例えばリーフティー)をベースとし、果実の香味料および香料が加えられている。実際に、本物の果実片を含有する果実の煎じ液は、特に消費者に親しまれている。これは、果実の健康的な印象、果実片によりもたらされる魅力的な視覚的刺激、ならびに最終的な飲料における魅力的な味および香りのためと考えられる。しかし、そのような煎じ出し可能な飲料製品は、果実片に固有の粘着性のため、製造が難しい場合がある。
粘着は、接触面に凝集および/または付着する、ある材料の傾向を反映する現象である。乾燥果実片は、互いに貼り付く傾向を有し、取扱いが困難になることがある。乾燥果実片の取扱い特性により、乾燥果実片と他の成分を組み合わせることを伴う製造方法(例えば、茶などの煎じ出し可能な材料を本物の果実片と共に含有する、煎じ出し可能な飲料製品の製造)に対する、重大な技術的難題が生じるおそれがある。そのような方法において、乾燥果実片は、製造ラインの作業を遅らせ得る固体塊に凝集することがある。さらに、果実片は、製造ラインを通過するのに伴い、通過した後の装置に粘着性を引き起こし、それによって、製造の遅延を引き起こし、機械の清掃のために休止させることさえある。いくつかの例において、凝集は機械を機能停止させることさえある。
粘着は、食品工業における長年の問題として、特に、湿度の高い空気から水分を容易に取り込むことができる糖が豊富な生成物および/または吸湿性の材料に関して認識されている。例えば、米国特許出願公開第2010/0104699号(General Mills, Inc.)は、干しぶどうの粘着性を低下させるための、微結晶セルロースの粒子状コーティングの使用について開示している。しかし、消費者は、微結晶セルロースなどの食品添加物は望ましくないものととらえるようになりつつある。
米国特許出願公開第2010/0104699号
Paterson A.H.J.、Brooks G.F. & Bronlund J.E.(2001)「The blow test for measuring the stickiness of powders」Conference of Food Engineering、2001年、408〜414頁
このように、本発明者らは、凝集の問題をきたすことなく、不要なおよび/または望ましくない成分の添加を必要としない乾燥果実片を提供する必要があると認識している。本発明者らは、驚くべきことに、果皮の粒子を使用して乾燥果実片の粘着性を低下させ得ることを見出した。果皮は、廃棄物とみなされることが多いので、果皮粒子の使用は、持続可能性の観点から利点となる。
本発明者らは、今般、特定のサイズの果皮粒子を有するコーティング果実片により、凝集をきたさない果実片を提供できることを見出した。そのような果皮粒子は、消費者に受け入れられる完全に天然の成分である。
第一の態様において、本発明は、乾燥果実片を含む煎じ出し可能な飲料成分を製造する方法であって、
(a)果実片およびコーティング粒子を用意するステップと;
(b)果実片およびコーティング粒子を混合して、コーティングされた果実片を得るステップと;次いで、
(c)コーティングされた果実片を、含水率30wt%未満、好ましくは含水率0.1〜10wt%に乾燥させるステップと
を含み、コーティング粒子が直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む方法を提供する。
本発明者らは、乾燥させる前に、果皮の粒子を含むコーティング粒子で果実片をコーティングすることにより、乾燥果実片の取扱い特性を改善できることを見出した。詳細的には、果実片の取扱いおよび/または保存中に、比較的湿度が高い環境条件に曝露される場合でさえも、果皮の粒子を含むコーティング粒子は、乾燥果実片が凝集する傾向を低下させる上で特に適していることを本発明者らは見出した。
第二の態様において、本発明は、乾燥果実片を含む煎じ出し可能な飲料成分であって、果実片がコーティングを含み、コーティングが直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む、煎じ出し可能な飲料成分を提供する。第三の態様において、本発明の第二の態様の煎じ出し可能な飲料成分を含む、煎じ出し可能な飲料製品を提供する。
さらなる態様において、本発明は、乾燥果実片の凝集を防ぐための、直径1.5mm未満の果皮の粒子を含むコーティング粒子の使用を提供する。好ましくは、コーティング粒子は、柑橘果皮の粒子、より好ましくはレモン皮の粒子を含む。
試験および定義
本明細書で使用される「含む」という用語は、「本質的に〜からなる」および「からなる」という用語を包含する。本明細書に含まれるすべての割合および比は、特に指示がない限り重量によって計算される。何らかの範囲の値または量を特定する際に、任意の特定の上限値または上限量は、任意の特定の下限値または下限量に関連し得ることに留意すべきである。請求項が、複合的に従属または重複して見出され得るという事実にかかわりなく、本明細書で見出される本発明の開示は、互いに複合的に従属する請求項において見出されるすべての実施形態を含むとみなされるものである。特に定義されていない限り、本明細書で使用される、すべての技術および科学用語は、(例えば、煎じ出し可能な飲料製造における)当業者に広く理解されているものと同じ意味を有する。
果実片
果実片は、いかなる食品グレードの果実片であってもよい。例えば、アセロラ、リンゴ、アンズ、ビルベリー、ブラックベリー、ブラックカラント、ブルーベリー、サクランボ、シトロン、クレメンタイン、クラウドベリー、クランベリー、デーツ、ドラゴンベリー、エルダーベリー、イチジク、グースベリー、ブドウ、グレープフルーツ、グリーンゲージ、グァバ、キウイフルーツ、キンカン、レモン、ライム、ローガンベリー、ライチ、マンダリン、マンゴー、セイヨウカリン、メロン、マルベリー、ネクタリン、オレンジ、パパイヤ、パッションフルーツ、ポーポー、モモ、セイヨウナシ、ホオズキ、パイナップル、プラム、ザクロ、マルメロ、レッドカラント、ラズベリー、ルバーブ、イチゴ、タンジェリン、スイカ、またはそれらの混合物からなる群から選択される果実片であってよい。好ましい実施形態において、果実片は、好ましくは、成熟時に相当量の果肉組織を有する果実種片である。アンズ、ブラックベリー、モモ、パイナップル、ラズベリー、イチゴおよびそれらの混合物からなる群から選択される果実片が特に好ましい。
本明細書で使用される「乾燥果実片」という用語は、生の農産物と比較して低下した含水率を有する果実片を指す。典型的には、乾燥果実片は、30wt%未満、好ましくは20wt%未満、最も好ましくは0.1〜10wt%の含水率を有する。乾燥果実片は、水に実質的に不溶性である(すなわち、水性液体に漬けたときまたは浸したときに、乾燥果実片は溶解しない)。しかしながら、乾燥果実片は、水性液体に漬けたときまたは浸したときに、ある種の水溶性物質、例えば香味分子および/または芳香分子を放出する。
果皮粒子
本明細書で使用される「果皮粒子」および「果皮の粒子」という用語は互換的に使用され、いかなる食品グレードの果皮の粒子であってもよい。本明細書で使用される「皮」という用語は、「外皮」および「表皮」という用語を包含し、果実の外側の保護層、詳細には、植物学用語で外果皮として知られている果実の部分を指す。
果皮粒子は、水に実質的に不溶性である(すなわち、水性液体に漬けたときまたは浸したときに、果皮粒子は溶解しない)。しかしながら、果皮粒子は、水性液体に漬けたときまたは浸したときに、ある種の水溶性物質、例えば香味分子および/または芳香分子を放出する。
柑橘皮
本明細書で使用される「柑橘果実」という用語は、ミカン属(genus Citrus)に属する植物の果実を指す。同様に、「柑橘皮」という用語は、1つまたは複数の柑橘果実からの皮を指し、フラベド(もしくはゼスト)、アルベド(もしくは中果皮)またはそれらの混合物を包含する。
直径
果皮粒子および果実片は、不均一な形状、サイズ、体積、表面積などを有していてよい。例えば、粒子は、円形、非円形またはそれらの混合物であってよい。いくつかの好ましい実施形態において、粒子は、実質的に扁平である。本明細書で使用される「直径」という用語は、あらゆる寸法での果皮粒子の最大長を指す。不規則な形状を有する粒子については、直径は、粒子本体を切断し得る最長断面の長さである。同様に、不規則な形状を有する果実片については、直径は、果実片本体を切断し得る最長断面の長さである。コーティング粒子の直径、果皮粒子の直径、または果実片の直径に言及する場合、粒子または片の数の少なくとも90%、より好ましくは数の90〜100%がその直径を有することを意味する。
煎じ出し可能な飲料製品
本明細書で使用される「煎じ出し可能な飲料製品」という用語は、飲料の調製に適した、製作された組成物を指す。煎じ出し可能な飲料製品は、典型的には、1つまたは複数の煎じ出し可能な飲料成分を含有する。煎じ出し可能な飲料成分を除いて、煎じ出し可能な飲料製品は、さらに、糖、塩、甘味料、香味料、着色料および/または香料などの他の食品グレードの成分を含むことがある。
煎じ出し可能な飲料製品の質量は、少なくとも0.5gであることが好ましい。それより少ない量は、正確なポーションまたは1回分とすることが困難なためである。より好ましくは煎じ出し可能な飲料製品の質量は、少なくとも0.7g、最も好ましくは少なくとも0.9gである。好ましくは飲料前駆体の質量は、6g未満である。それより多い量は保存および/または取扱いに不便なためである。より好ましくは、飲料の質量は5g未満である。
煎じ出し可能な飲料製品は、水などの水性液体と接触させると、飲料を提供することができる。この方法はブリューイングと呼ばれる。ブリューイングはあらゆる温度で実施できるが、好ましくは少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも55℃、より一層好ましくは少なくとも70℃、かつ、好ましくは120℃未満、より好ましくは100℃未満、より一層好ましくは90℃未満、最も好ましくは80℃未満で実施する。
煎じ出し可能な飲料成分
本明細書で使用される「煎じ出し可能な飲料成分」という用語は、水性液体に漬けたときまたは浸したときに、ある可溶性物質、例えば香味分子および/または芳香分子を液体中に放出する、食品グレードの物質を指す。煎じ出し可能な飲料成分は、水に実質的に不溶性である(すなわち、水性液体に漬けたときまたは浸したときに、煎じ出し可能な飲料成分は溶解しない)ことが好ましい。好ましくは、煎じ出し可能な飲料成分は、30wt%未満、好ましくは20wt%未満、最も好ましくは0.1〜10wt%の含水率を有する。
本発明のコーティングされた乾燥果実片は、煎じ出し可能な飲料成分の一例である。煎じ出し可能な飲料成分の他の好ましい例は、茶植物材料および/またはハーブ植物材料であり、茶植物材料が特に好ましい。
他の実施形態において、煎じ出し可能な飲料成分は、ハーブ植物材料であり、ハーブは、好ましくは、アンゼリカ(angelica archangelica)、アニス(pimpinella anisum)、ベルガモット(monarda didyma)、ボリジ(borago officinalis)、キンセンカ(calendula officinalis)、クスノキ(cinnamomum camphora)、チャービル(anthriscus cerefolium)、チコリ(cichorium intybus)、コリアンダー(coriandrum sativum)、クミン(cuminum cyminum)、ディル(anethum graveolens)、エルダーフラワー(sambucus spp.)、フェンネル(foeniculum vulgare)、フェヌグリーク(trigonella foenum-graecum)、ショウガ(zingiber officinale)、ハイビスカス(hibiscus spp.)、ホップ(humulus lupulus)、ヒソップ(hyssopus officinalis)、ジャスミン(jasminum spp.)、ラベンダー(lavandula spp.)、レモングラス(cymbopogon citratus)、カンゾウ(glycyrrhiza glabra)、ラベージ(levisticum officinale)、マジョラム(origanum majorana)、ミント(mentha spp.)、キンレンカ(tropaeolum majus)、ペパーミント(mentha piperata)、ルイボス(aspalathus linearis)、ローズヒップ(rosa spp.)、ローズマリー(rosmarinus officinalis)、スイバ(rumex acetosa)、スペアミント(mentha spicata)、タイム(thymus vulgaris)、ウコン(curcuma longa)またはそれらの混合物からなる群から選択される。さらなる実施形態において、煎じ出し可能な成分は、茶および上述のハーブの1つまたは複数由来の植物材料の混合物でもよい。
煎じ出し可能な成分は、当業者に知られている、いかなる他の適切な成分でもよい。
飲料
本明細書で使用される「飲料」という用語は、実質的に水性の、ヒトが消費する用途に適している飲用可能な組成物を指す。好ましくは飲料は、水を、飲料の重量の少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは95〜99.9%含む。

本発明の目的に関して、「茶植物材料(tea plant material)」は、Camellia sinensis var. sinensisおよび/またはCamellia sinensis var. assamicaという植物の葉および/または茎に由来する材料を指す。「茶固形物」という用語は、Camellia sinensis var. sinensisおよび/またはCamellia sinensis var. assamicaという植物の葉および/または茎から抽出可能な乾燥材料を指す。葉および/または茎は、いわゆる「発酵」ステップを経たものであってもよく、このステップでは、「紅茶」製造の初期段階の間に放出されるある内因性酵素により、葉および/または茎は酸化される。この酸化は、オキシダーゼ、ラッカーゼおよびペルオキシダーゼなどの外因性酵素の作用によって補完さえできる。その代わりに、葉を部分的に発酵させ(「ウーロン茶」)ても、実質的に発酵させない(「緑茶」)ままにしてもよい。
茶ベース飲料
本明細書で使用される「茶ベース飲料」という用語は、茶固形物を、飲料の重量の少なくとも0.01%を含む飲料を指す。好ましくは、茶ベース飲料は、茶固形物を0.04〜3%、より好ましくは、0.06〜2%、最も好ましくは0.1〜1%を含む。
方法
本発明の第一の態様は、煎じ出し可能な飲料成分を製造する方法を提供する。本発明者らは、驚くべきことに、凝集するおよび/または凝集体を形成する傾向が低下した乾燥果実片を含む煎じ出し可能な飲料成分を、本発明の方法により製造できることを見出した。具体的には、該方法は、
(a)果実片およびコーティング粒子を用意するステップと;
(b)果実片およびコーティング粒子を混合して、コーティングされた果実片を得るステップと;次いで
(c)コーティングされた果実片を、含水率30wt%未満、好ましくは含水率0.1〜10wt%に乾燥させるステップと
を含み、コーティング粒子は直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む。
理論に縛られることを望むものではないが、乾燥果実片が水と接触すると(例えば湿度の高い環境に曝露されると)、そこに存在するある特定の低分子量の糖および/または有機酸は、部分的に可溶になり、そうすることにより果実片の表面上に付着層を形成すると考えられる。本発明者らは、乾燥果実片を、特定のサイズの果皮の粒子を含むコーティングでコーティングすることにより、乾燥果実片の凝集を低下および/または防止することができることを見出した。この効果を裏付ける機序は現在不明であるが、果皮粒子のコーティングがバリアとして作用し、果実片の表面の間において接点の数を減らすと考えられる。果皮の粒子がこのように機能できることを確実にするために、果実片を含水率30wt%未満に乾燥させる前に、粒子を果実片と混合しなければならないことが見出された。さらに、乾燥させる前に果実片をコーティングすることは、粘着性のある挙動を呈さない乾燥果実を製造する、エネルギー効率のよい方法である可能性があると考えられる。したがって、該方法のステップ(a)および(b)は、ステップ(c)に先行するべきである。
該方法のステップ(a)で用意される果実片は、いかなる食品グレードの果実片であってもよい。例えば、生、缶詰(シロップもしくはジュース漬けで)および/または冷凍(例えば個別急速冷凍(IQF))であってもよい。特に好ましい実施形態において、これらは、生の果実片および/または冷凍した果実片である。
理論に縛られることを望むものではないが、本発明者らは、相対的に大きい表面積を有する小さい果実片、特に不規則な形状を有する果実片は、特に凝集しやすいと考えている。したがって、ある実施形態において、本発明は取扱いおよび/または保存特性を改良した小さい果実片を製造する方法を特に対象としている。その一方で、果実片は、通常、消費者に目立つように、やはり十分なサイズのものであるべきである。したがって、ステップ(a)で得られる果実片は、直径20mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm〜16mm、より一層好ましくは1mm〜12mm、最も好ましくは1.5mm〜10mmである。
該方法のステップ(a)で用意されるコーティング粒子は、果皮の粒子を含む。好ましくはコーティング粒子は、本質的に果皮の粒子からなる。より好ましくはコーティング粒子は、果皮の粒子からなる。果皮粒子は、直径1.5mm未満である。より小さいサイズの粒子は、果実片の表面において見え難く、果実片がより自然な外観を有することを意味する。したがって、果皮の粒子は、直径0.05mm〜1mmであることが好ましく、より好ましくは直径0.1mm〜0.75mmである。あらゆる事例において、果皮の粒子は、通常、コーティングするのに使用される果実片より小さいサイズである。
果皮の粒子は、いかなる食品グレードの果皮の粒子であってもよい。持続可能性の観点から、果皮粒子は、好ましくは柑橘皮の粒子であり、その理由は、柑橘皮はジュースを抽出した後に残った副産物であるためである。柑橘皮は、いかなる柑橘果実のものであってもよく、クレメンタイン、グレープフルーツ、レモン、ライム、マンダリン、オレンジ、タンジェリンまたはそれらの混合物を含めた柑橘皮が好ましい。レモン皮粒子は、その色の明るさのために、果実片の表面において見え難いため、そのような果実片は、一部の消費者に好まれる自然な外観を有する。したがって、特に好ましい実施形態において、果皮粒子は、レモン皮粒子を含む。
ステップ(a)において用意されるコーティング粒子は、乾燥している必要はないが、好ましい実施形態においては乾燥している。好ましくは含水率30wt%未満、より好ましくは含水率20wt%未満、より好ましくは含水率0.1〜10wt%に乾燥させる。
煎じ出し可能な飲料成分は、典型的には、低い含水率に乾燥させる。そのような乾燥させた成分は、乾燥していない成分よりも容易に取扱うことができ、かつ/またはより長い保存期間で貯蔵することができる。したがって、該方法は、果実片を含水率30wt%未満、好ましくは含水率20wt%未満、より好ましくは含水率0.1〜10wt%に乾燥させるステップを含む。あらゆる適切な乾燥法を使用でき、好ましい方法には、凍結乾燥、空気乾燥、真空乾燥および真空マイクロ波乾燥が含まれる。
コーティング粒子の量がきわめて多いと、果実片は、不要な香味および/または望ましくない外観を有するようになるおそれがある。したがって、好ましい実施形態の一つにおいて、ステップ(a)で用意される果実片および植物性コーティング粒子は、重量比で1:2〜20:1、より好ましくは1:1〜10:1である。
一旦果実片が乾燥されると、好ましくは適切なメッシュサイズ(すなわち、果実片はふるいに保持されるが、過剰な果皮粒子がふるいを通ることになるように選択したメッシュサイズ)のふるいを使用したふるい分けにより、過剰な果皮粒子が、任意選択により除去される。
好ましい一実施形態において、該方法は、追加的なステップ:
(d)乾燥させコーティングされた果実片を、茶植物材料および/またはハーブ植物材料と組み合わせて、煎じ出し可能な飲料製品を得るステップ
を含む。
この実施形態により得られた煎じ出し可能な飲料製品は、任意選択により、好ましくは多孔性容器に、包装されることがある。適切な多孔性容器の非限定的な例には、浸出性の小包(ティーバッグなど)、飲料ブリューイングマシンのカートリッジ、ティースティックが含まれ、浸出性の小さい袋が特に好ましい。
煎じ出し可能な飲料成分
第二の態様において、本発明は、乾燥果実片を含む煎じ出し可能な飲料成分を提供し、果実片はコーティングを含み、該コーティングは直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む。
上述したように、本発明者らは、乾燥させた果実の小片が特に凝集しやすいことを見出した。したがって、煎じ出し可能な飲料成分は、直径20mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.5mm〜16mm、より一層好ましくは1mm〜12mm、最も好ましくは1.5mm〜10mmの果実片を含む。
コーティングは、直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む。より小さいサイズの粒子は、果実片の表面において見え難く、外観に関して果実片はより自然になる。したがって、果皮の粒子は、直径0.05mm〜1mmであることが好ましく、より好ましくは直径0.1mm〜0.75mmである。
存在するコーティング材料の量も、乾燥果実片の外観に影響を与えることがある。さらにまたはその代わりに、コーティングの量が多いと、水などの水性液体における煎じ出し可能な飲料成分の浸出(例えばブリューイング)の後に、望ましくない靄および/または濁りのある飲料になるおそれがある。したがって、コーティングされた果実片は、果皮粒子を0.5〜50wt%の量で含むことが好ましく、より好ましくは1〜30wt%、最も好ましくは2〜20wt%の量で含む。
保存可能期間を延長するために、煎じ出し可能な飲料製品は、好ましくは30wt%未満、20wt%未満、最も好ましくは0.1〜10wt%の含水率を有する。
果皮粒子は、いかなる食品グレードの果皮の粒子であってもよい。持続可能性の観点から、果皮粒子は、柑橘皮の粒子が好ましく、その理由は、柑橘皮はジュースを抽出した後に残った副産物であるためである。柑橘皮は、いかなる柑橘果実のものであってもよく、クレメンタイン、グレープフルーツ、レモン、ライム、マンダリン、オレンジ、タンジェリンまたはそれらの混合物を含めた柑橘皮が好ましい。レモン皮粒子は、その色の淡さのために、果実片の表面において見え難いため、そのような果実片は、一部の消費者に好まれる自然な外観を有する。したがって、特に好ましい実施形態において、果皮粒子は、レモン皮の粒子を含む。
本発明の煎じ出し可能な飲料成分は、いかなる適切な手段により製造してもよい。好ましくは、本発明の煎じ出し可能な飲料成分は、本発明の方法を使用して製造される。
第三の態様において、本発明の第二の態様の煎じ出し可能な飲料成分を含む、煎じ出し可能な飲料製品を提供する。特に好ましい実施形態において、煎じ出し可能な飲料製品は、さらに茶植物材料および/またはハーブ植物材料を含む。
(実施例)
以下、下記の非限定的な実施例を参照しながら本発明を例証する。
(実施例1)
この実施例は、ある特定のコーティング材料が果実片の粘着性を低下させる可能性を立証する。
コーティング材料
この一連の実験に使用されるコーティング材料を、Table 1(表1)にまとめる。すべての事例において、コーティング材料の粒径は、0.75mm未満であった。一部のコーティング材料は、このような材料粒子を得るために前処理した(すなわち、凍結乾燥させ、次いで粉砕し、ふるいにかけた)。Cargillからマルトデキストリン(C*Dry、DE6.2)を入手した。
Figure 0006022572
試料の調製
地域のスーパーマーケットから、生のパイナップルを入手し。生のパイナップルの皮を剥き、芯を除き、残った果肉をサイズ約1cm3の角切りにした。過剰の粒子状コーティング材料を生のパイナップル片100gと組み合わせた。コーティングされたパイナップル試料を空気乾燥させ、過剰のコーティング材料を除去した。以下に記載するように、果実片の粘着性を評価する前に、試料を室内の温度および湿度でおよそ3ヶ月間保存した。
粘着性を評価するプロトコル
乾燥させたパイナップル片の1片を、指2本(親指および人さし指)の間で圧迫し、急に離した。各試料が付着する相対的傾向を観察し、定量的な粘着性指数を各試料に割り当てた。非粘着性試料は、離されるとすぐに指から落ちたが、粘着性のある試料は、落ちるより先に指に付着した。
結果
結果をTable 2(表2)にまとめる。対照試料(すなわち、コーティングしていない乾燥させたパイナップル片)は、最も粘着性が高い試料と判定された。バナナ皮(試料A)、グレープフルーツ皮(試料B)、レモン皮(試料C)、メロン皮(試料D)またはザクロ皮(試料E)の粒子でコーティングされたパイナップル片は、非粘着性であると判定された。スイカ皮(試料F)またはマンゴー皮(試料G)の粒子でコーティングされたパイナップル片も、対照試料より実質的に粘着性が低いことが認められた。
低分子量の糖および/または有機酸を含有する(したがって、低いガラス転移温度を有する)食品における粘着を避けるための公知の方法は、食品添加物を使用して、そのガラス転移温度(Tg)を高めることである。そのような食品添加物の1つは、マルトデキストリンである。驚くべきことに、パイナップル片の粘着性の低下において、マルトデキストリン(試料H)は特に効果的ではなかった。
Figure 0006022572
(実施例2)
より定量的な方法でコーティングされた果実片の粘着性を評価するために、粘着性指数を作成した。粘着性指数を割り当てるために、一連の試験を実施した。
コーティング材料
地域のスーパーマーケットからグレープフルーツ(ルビーレッド種)、オレンジおよびレモンを入手した。すべての事例において、皮(フラベドおよびアルベド)を除去し、小片(約10mm×10mm)に切った。次いで、一定重量まで、果皮を乾燥棚において70℃で空気乾燥、または凍結乾燥させた。乾燥させた果皮片を、Moulinex kitchen machineで粉砕し、流動性粉末にした。この粉末を、500μmのふるいにかけて粒子状コーティング材料を得た。
粒径
果皮粒子の粒径を、Hydro S自動試料分散ユニット(Malvern Instruments Ltd)を備えたMalvern Mastersize 2000 Particle Size Analyzerを使用して測定した。簡潔には、柑橘皮の粒子を分散ユニットに加えることにより、柑橘皮の粒径を水中で測定した。典型的には、果皮粒子の各バッチに対して粒径分布を測定した。
果実片
地域のスーパーマーケットから生のパイナップルを入手した。生のパイナップルの皮を剥き、芯を除いた。残った果肉を、Dynacube vegetable cutter(Dynamic SA)を使用して、サイズ約1cm3(すなわち1cm×1cm×1cm)の角切りにした。例えば、サラダスピナー装置を備えたMoulinex kitchen machineを使用して、余分なジュースを除去した。パイナップル片を、直ちにコーティング実験に使用した。
試料の調製
粒子状コーティング材料を、生パイナップル片100gと組み合わせた。コーティングされたパイナップル片を、一定重量まで、乾燥棚において70℃で空気乾燥(AD)、または凍結乾燥(FD)させた。乾燥に続いて、必要な場合は、過剰のコーティング材料を除去した。特に指示がない限り、コーティングされた乾燥果実片は、典型的には、コーティング材料を約10wt%含んでいた。以下に記載するように、果実片の粘着性を評価した。
一定の水分活性における平衡
乾燥果実片は、粘着性指数を割り当てるために必要な試験を実施する前に、一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡を保った。果実片をペトリ皿に分配し、続けて密閉容器内の飽和塩水溶液の上で試料を保存することにより、そのような平衡を達成した。Table 3(表3)に例示したように、適切な塩溶液を選択することにより、望ましい水分活性を達成した。
Figure 0006022572
送風試験
送風試験は、Patersonら(Paterson A.H.J.、Brooks G.F. & Bronlund J.E.(2001)「The blow test for measuring the stickiness of powders」Conference of Food Engineering、2001年、408〜414頁)に記載されている方法を応用した。
送風試験では、圧縮空気を利用して、どの程度容易に果実片が流れるかを評価した。気流を、試料表面の12mm上に角度45°で位置している直径2mmの開口部から流した。圧力計を使用して、開口部を通る気流の圧力を観察した。以下3つの基準を満たしたときに、ゲージ圧を人が読み取った:
(i)試料表面の果実片の移動が観察された;
(ii)表面にない果実片の移動が観察された;および
(iii)ペトリ皿の底部が見えるように果実片がずれた。
Table 4(表4)に例示したように、送風試験の結果に応じて、仮の粘着性指数を試料に割り振った。空気圧を測定するために使用されるゲージは、大気圧を0と指した(すなわちゲージは、大気圧を超える圧力を測定する)。測定可能な最大ゲージ圧は1bar(すなわち大気圧の1bar上)であった。この圧力が達成されるまでに、上記の基準をいずれも満たさなかった場合、前記基準の達成に必要になるゲージ圧は>1barであると判定した。
Figure 0006022572
送風試験に由来する粘着性指数により、試料に割り振ることができる最終的な最小粘着性指数が作られた。例えば、ある試料に、この試験に基づいて仮の粘着性指数「2」を割り当てた場合、さらなる試験に基づいてより低い粘着性指数「1」をその後に割り当てることはできない。一方で、試料に、さらなる試験に基づいてより高い粘着性指数(例えば指数「3」)をその後に割り当てることはできる。
崩壊試験
ペトリ皿において特定の水分活性で平衡化している果実片は、表面の果実片のいくつかは別として、送風試験によっては移動できない凝集塊の形態になることがあった。そのような凝集塊の崩壊に必要とされる力を測定するためにUniversal Materials Testing Instrument(Instron)を使用した。崩壊試験を実施するために、100Nロードセルおよび三点曲げ構造を有するInstron Universal Materials Testing Instrumentを構成した。ペトリ皿において凝集した試料を、ペトリ皿の底が垂直配向になるようにペトリ皿を傾けることにより投入した。圧縮状態で試験を行い、試験長さ10mm、および50mm/分の速度の間に力を測定した。試料を回転させて、最高で3回の試験を実施できるようにした。測定した力は、安定状態の力に基づいており、最初のピークではない。さらに、粘着性の指数化は、そのような力の測定を、塊の崩壊の仕方に関する観察(Table 5(表5)を参照されたい)と組み合わせることに基づいて行うことができる。
Figure 0006022572
粘着点温度
特定の試料に対して割り当てた粘着性指数をさらに精緻化するために、いくつかの例において第3の試験を実施した。この試験は、翼型レオメータを使用して粘着点温度(Ts)( 本質的に物質に粘着性が生じる温度)を測定することを伴う。送風試験および崩壊試験に基づく粘着性指数1から3を既に割り当てた試料のみで、Tsを測定した。
粘着性指数のまとめ
試料に割り当てた最終的な粘着性指数は、1つまたは複数の上記試験に基づいていた。Table 6(表6)は、各指数に関連する典型的な試料特性をまとめたものである。試料が粘着性指数の定義2つの間に当てはまると認められた場合(例えば、それらがどちらの指数にも分類され得ることを意味する微妙な差のために)、中間の粘着性指数を試料に割り当てる。例えば、粘着性指数「2.5」の試料は、おおよそ、粘着性指数「2」に記載されている試料特性および粘着性指数「3」に記載されている試料特性の間の試料特性を有すると判定されている。
Figure 0006022572
トライアル1
このトライアルにより、前もって乾燥させた果実片にコーティング材料粒子を適用するのではなく、果実片を乾燥させる前に前記粒子を適用する効果が調査された。Sipernat 22S(Evonik Degussa、Germanyから入手)というシリカベースの凝結防止材料を比較例として含む。一切コーティング粒子を有さない、空気乾燥させたパイナップル片(試料T1-309)を対照として含む。トライアル1の結果をTable 7(表7)にまとめる。「乾燥法」という欄は、果実片を乾燥させるために使用する方法を示し(AD=空気乾燥)、「サイズ範囲」という欄は、果実片のサイズ範囲を示す。
Figure 0006022572
コーティング材料は、一定の水分活性レベルにおいて、対照(この事例では、試料T1-309)に対して異なる粘着性指数を有する場合に、粘着性に対する効果を有していたとみなされる。例えば、試料T1-317は、調査した水分活性レベルのすべてに対して、試料T1-309より低い粘着性指数を有する。したがって、コーティング材料(すなわち、生のパイナップル片をコーティングされたレモン皮粒子)は、粘着性を低下させる上で効果的であると判定される。
結果は、既に乾燥させた果実片に適用する場合(試料T1-330)、Sipernatが粘着を防ぐのに効果的であることを示している。しかし、Sipernatは、果実片を乾燥させる前に果実片に適用する場合は、もはや効果的ではない(試料T1-319)。対照的に、レモン皮粒子は、既に乾燥させた果実片をコーティングしている場合(試料T1-329)は、粘着性に対して本質的に効果を有さないが、果実片を乾燥させる前のコーティングとして適用する場合(試料T1-317)は、きわめて効果的である。
トライアル2
このトライアルは、多くの異なる種類の果皮粒子について粘着性の低下が観察されることを立証する。一切コーティング粒子を有さない、乾燥させたパイナップル片は、対照試料(試料T2-043およびT2-050)として含まれる。トライアル2の結果をTable 8(表8)にまとめる。「乾燥法」という欄は、果実片を乾燥させるために使用される方法(AD=空気乾燥、FD=凍結乾燥)を示し、「サイズ範囲」という欄は、果実片のサイズ範囲を示す。
「生の」レモン皮粒子(試料T2-046およびT2-053)は、乾燥させるステップを施していないレモン皮の粒子を指す。おろし器を使用することにより、レモンから皮を除去し、次いで、刃を備えたハンドミキサーを使用しておろしたレモン皮の極小片を得ることによって、そのような粒子を得た。
Figure 0006022572
結果は、果実片を乾燥させる前に果皮粒子がコーティングとして適用される場合、粘着を防ぐのに果皮粒子が効果的であることを示している。これは、コーティングされた果実片の乾燥に使用される乾燥法を問わず当てはまる。
(実施例3)
この実施例は、イチゴ片の粘着性を低下させる果皮粒子の可能性を立証する。
試料調製
実施例2に記載されているようにレモン皮粒子を調製した。地域のスーパーマーケットから生のイチゴを入手した。パイナップル片について記載したものと本質的に同じ方法で、生のイチゴ片を得た(実施例2を参照されたい)が、生のイチゴを角切りにする前に、皮を剥き芯を除くのではなく、へたを除去した。イチゴ片を直ちにコーティング実験に使用した。
粒子状コーティング材料を、生のイチゴ片と組み合わせた。コーティングされたイチゴ片を、一定重量まで、乾燥棚において70℃で空気乾燥(AD)、または凍結乾燥(FD)させた。乾燥の後、コーティングされたイチゴ片は、コーティング材料を約20wt%含んでいた。
粘着性を評価するプロトコル
乾燥させたイチゴ片は、必要な試験を実施して粘着性指数を割り当てる前に、一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡を保った。実施例2に記載されている試験を使用して、各試料に粘着性指数を割り当てた。
トライアル3
このトライアルは、果皮粒子がイチゴ片の粘着性を低下させることを立証する。一切コーティング粒子を有さない、乾燥させたイチゴ片が、対照試料(試料T3-057およびT3-064)として含まれる。トライアル3の結果をTable 9(表9)にまとめる。「乾燥法」という欄は、果実片を乾燥させるために使用される方法を示し(AD=空気乾燥、FD=凍結乾燥)、「サイズ範囲」という欄は、果実片のサイズ範囲を示す。
Figure 0006022572
結果は、果皮粒子が、果実片を乾燥させる前にコーティングとして適用される場合、前記粒子は、イチゴ片の粘着性を低下させることができることを示している。これは、コーティングされた果実片を乾燥させるために使用される乾燥法を問わず当てはまる。
(実施例4)
果皮の異なる分画を含む果皮粒子を調査して、果実片の粘着性に対するその効果を判定した。粒径の影響についても検討した。
コーティング材料
レモン皮粒子(皮全体)は、実施例2に記載されているように調製する(試料T4-120、T4-144およびT4-119)か、または市販品を用いた(Martin Bauer、Germanyから入手したレモン皮粉末を使用した試料T4-128、T4-148およびT4-127)。
まず、おろし器を使用してレモンからフラベドを除去することにより、フラベドとアルベドを互いに分離し、次いで、手で心皮からアルベドを除去した。皮全体の粒子についてと同じようにして(すなわち、乾燥、粉砕およびふるい分けにより)、フラベドまたはアルベドの粒子を得た。
さらに、搾ったレモンの粒子についても調査した。レモンを搾り、ジュースを廃棄することにより、これらの粒子を得た。皮全体の粒子についてと同じようにして(すなわち、乾燥、粉砕およびふるい分けにより)、残ったレモンの粒子を得た。
コーティング粒子を、適切なメッシュサイズのふるい数種を使用した連続ふるい分けにより、粒径(すなわち100〜200μm、200〜350μm、350〜500μm)ごとに分画に分けた。
試料調製
実施例2に記載されているように、生のパイナップル片を得た。粒子状コーティング材料を生のパイナップル片と組み合わせた。コーティングされたパイナップル片を、乾燥棚において70℃で空気乾燥(AD)させた。乾燥させるステップの後、コーティングされたパイナップル片は、コーティング材料を約10wt%含んでいた。
粘着性を評価するプロトコル
乾燥させたパイナップル片は、必要な試験を実施して粘着性指数を割り当てる前に、一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡を保った。実施例2に記載されている試験を使用して、各試料に粘着性指数を割り当てた。
トライアル4
トライアル4の結果をTable 10(表10)にまとめる。「乾燥法」という欄は、果実片を乾燥させるために使用される方法を示し(AD=空気乾燥)、「サイズ範囲」という欄は、果実片のサイズ範囲を示す。「粒径」という欄は、コーティング材料の粒子のサイズ範囲を示す。一切コーティング粒子を有さない、乾燥させたパイナップル片が、対照試料(試料T4-143)として含まれる。
Figure 0006022572
このトライアルは、レモン皮粒子が、その粒径にかかわりなくパイナップル片の粘着性を低下させることを立証する。同様に、調査した皮の分画のすべてが粘着性の低下に効果的であることが認められた。

Claims (16)

  1. 乾燥果実片を含む煎じ出し可能な飲料成分を製造する方法であって、
    (a)果実片およびコーティング粒子を用意するステップと;
    (b)前記果実片および前記コーティング粒子を混合して、コーティングされた果実片を得るステップと;次いで、
    (c)前記コーティングされた果実片を、含水率30wt%未満に乾燥させるステップと
    を含み、
    前記コーティング粒子が直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む、方法。
  2. 前記果皮の粒子が、直径0.05mm〜1mmである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記果皮の粒子が、柑橘果皮の粒子を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. ステップ(a)で用意されるコーティング粒子が、30wt%未満の含水率を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ステップ(a)で用意される果実片が、直径20mm以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ステップ(a)で用意される果実片が、生の果実片および/または冷凍した果実片である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 乾燥果実片を含む煎じ出し可能な飲料成分であって、前記果実片がコーティングを含み、前記コーティングが直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む、煎じ出し可能な飲料成分。
  8. 前記果皮の粒子が、直径0.05mm〜1mmである、請求項7に記載の煎じ出し可能な飲料成分。
  9. 前記果皮の粒子が、柑橘果皮の粒子を含む、請求項7または8に記載の煎じ出し可能な飲料成分。
  10. コーティングされた果実片が、0.5〜50wt%の量で前記果皮の粒子を含む、請求項7から9のいずれか一項に記載の煎じ出し可能な飲料成分。
  11. 前記果実片が、直径20mm以下である、請求項7から10のいずれか一項に記載の煎じ出し可能な飲料成分。
  12. 30wt%未満の含水率を有する、請求項7から11のいずれか一項に記載の煎じ出し可能な飲料成分。
  13. 請求項7から12のいずれか一項に記載の煎じ出し可能な飲料成分を含む、煎じ出し可能な飲料製品。
  14. 茶植物材料および/またはハーブ植物材料を含む、請求項13に記載の煎じ出し可能な飲料製品。
  15. 乾燥果実片の凝集を防ぐための、コーティング粒子の使用であって、前記コーティング粒子が直径1.5mm未満の果皮の粒子を含む、使用
  16. 前記コーティング粒子が柑橘果皮の粒子を含む、請求項15に記載の使用。
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