JP2015524667A - 浸出用飲料成分の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は浸出用飲料成分の製造方法に関し、該方法は以下の工程:(a)未加糖果実片を提供する工程(b)総糖含量を少なくとも35%低減するように果実片を処理する工程;次いでその後(c)30%未満の水分含量、好ましくは0.1〜10%の水分含量に果実片を乾燥する工程を含み、前記工程(b)は、果実片の第1の遠心分離を含む。

Description

本発明は、浸出用飲料成分を製造するための方法に関する。より詳細には、本発明は、取扱い中あるいは保存中に凝集しない乾燥果実片を含む、浸出用飲料成分の製造に向けられている。
浸出用飲料製品には異なる多くの種類がある。例えば、果物浸出物は、世界的にますます人気になりつつある。果物浸出物は通常、標準浸出用飲料製品(例えば茶葉)に基づいており、果実の香料と香りが追加されている。本物の果実片を含む果物浸出物は、特に消費者に享受されている。これは、果実の健康的な含意、果実片によってもたらされる視覚的に訴える魅力及び最終飲料の魅力的な味と香りにに起因すると考えられる。しかし、そのような浸出用飲料製品は、果実片の固有の粘着性の性質のため、製造するのが困難な場合がある。
粘着性は、接触表面に凝集および/または付着するという、ある材料の傾向を反映した現象である。乾燥果実片は取り扱いを困難にし得るものであり、互いに粘着する傾向を有する。乾燥果実片の取り扱い性は(本物の果実片とともに、例えば茶葉のような浸出性物質を含む浸出用飲料製品の製造中に)他の成分と乾燥果実片を組み合わせることを含む製造工程のための重要な技術的な課題を提起する可能性がある。このようなプロセスでは、乾燥果実片は、生産ラインの動作を妨げる可能性があり、固体塊に凝集する可能性がある。さらに、果実片は、製造ラインを通って移動するので、それらは装置の残りの部分を粘着性にしかねず、製造が遅くなり得、さらには機械を洗浄するために生産を停止する必要があるかもしれない。いくつかの事例の集約が、機械の故障につながることもある。
粘着性は特に、湿った空気から容易に水分を取り戻すことができる乾燥した果実片などの糖が豊富な製品に関して、長年、食品産業における問題として認識されている。乾燥果実片の粘着性の挙動は、低分子量の糖および有機酸に起因する。これらの成分は乾燥果実片の風味のために重要であるので、それは不快な生成物をもたらすことが予想される一方で、その除去には問題がある。さらに、これらの成分の除去は、より低い嵩密度を有する生成物を得ることになり、したがって、製品はより高価になるであろう。
提案されている解決策は、これらの成分を削除して、吸湿性の少ない性質の糖と酸に置き換えることである。例えば、US 3833747は、脱水された果物の吸湿性を低減するための方法を記載している。この方法では、吸湿性の単糖類及びフルーツ酸は、果実から濾しとられ、ショ糖及び食用酸で置き換える。
しかし、ショ糖および食用酸と低分子量の糖および有機酸を交換すると、製造プロセスにコストと複雑さが付加される。さらに、このような果実片は、依然として、特に工場環境において、粘着性の挙動を示すことになる。したがって、乾燥果実片の処理の改善の余地が残されている。
米国特許US3833747号
本発明者らは、果実片が果物浸出物などの浸出用飲料製品のための成分として使用される場合、乾燥果実片の性質(例えば、フレーバー、嵩密度)に関連する通常の制約は、必ずしも適用されないことを認識した。
まず、このような製品における果実片は実際には消費されないので、そのおいしさは重要ではない。実際、果実片は、主に消費者に視覚的な訴えを提供するために含まれている。これは、このような製品のフルーツフレーバーは果実片自体によってよりもむしろ、別個の手段(例えば風味顆粒)によって提供され得ることを意味する。
第二に、浸出用飲料製品の製造中の成分は、多くの場合、質量ではなく体積で投与される。したがって、果実片のより低い嵩密度は最終製品のコストに悪影響を与えない。
したがって、第1の態様において、本発明は、以下の工程:
(a)未加糖果実片を提供する工程
(b)総糖含量を少なくとも35%低減するように果実片を処理する工程;次いでその後
(c)30%未満の水分含量、好ましくは0.1〜10%の水分含量に果実片を乾燥する工程
を含み、
前記工程(b)は、果実片の第1の遠心分離を含む、
浸出用飲料成分の製造方法を提供する。
該方法は、総糖含量を少なくとも35%低減するように果実片を処理することを含む。これは果実片の第1の遠心分離によって達成される。この処理工程の1つの利点は、副生成物としてそれ自体が商業的価値を有する果汁を生成することである。また、遠心分離により、果実片から液体が除去されるので、得られた果実片をより効率的に乾燥させることができると考えられる。
このプロセスに従って製造された乾燥した果実片は、それらが取扱いおよび/または貯蔵の間に、比較的湿度の高い環境条件にさらされているときでさえ、凝集する傾向が低い。
上記で概説したように、このような果実片は、果実浸出物などの浸出用飲料製品のための成分として特に適している。
したがって、本発明の第二の態様は、浸出用飲料前駆物質は、さらに茶植物材料および/またはハーブ植物材料を含む、本発明の第1の態様の方法から得られる浸出用飲料成分を含む浸出用飲料前駆物質を提供する。
第3の態様において、本発明は、本発明の第二の態様による浸出用飲料前駆物質の製造方法を提供する。
試験及び定義
本明細書において「含む」という用語は、使用される用語「から本質的になる」、および「からなる」を包含する。特に明記しない限り、本明細書に含まれるすべての百分率及び比率は、重量で計算される。値または量の任意の範囲の指定において、任意の特定の上限値または量は、任意の特定の下限値または量に関連付けることができることに留意すべきである。上記の個々のセクションで言及された、本発明の実施形態の様々な特徴は、必要な変更を加えて他のセクションに適宜適用される。したがって一つのセクションで指定された特徴は、必要に応じて他のセクションで指定された特徴と組み合わせることができる。本明細書中に見出されるような本発明の開示は、請求項が互いに多項従属しているのが見られるように、全ての実施形態をカバーすると考えられるべきである。別途定義しない限り本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、(例えば、浸出用飲料の製造における)当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
果実(フルーツ)片
本明細書で使用する用語「果実(フルーツ)」とは、料理の意味の単語で使用され、任意の甘味植物製品、特に種子に関連付け特に指している。例えば、果実はアセロラ、リンゴ、アプリコット、ビルベリー、ブラックベリー、クロフサスグリ、ブルーベリー、チェリー、シトロン、クレメンタイン、クラウドベリー、クランベリー、ナツメヤシ、ドラゴンベリー、エルダーベリー、イチジク、グーズベリー、ブドウ、グレープフルーツ、グリーンゲージ、グアバ、キウイフルーツ、キンカン、レモン、ライム、ローガンベリー、ライチ、マンダリン、マンゴー、ビワ、メロン、桑、ネクタリン、オレンジ、パパイヤ、パッションフルーツ、ポポー、桃、梨、ホオズキ、パイナップル、プラム、ザクロ、マルメロ、アカフサスグリ、ラズベリー、ルバーブ、イチゴ、タンジェリン、スイカ、またはそれらの混合物からなる群から選択され得る。果実片は、好ましくは、成熟時に肉質組織のかなりの量を有するこれらの果実の種類の断片である。リンゴ、アプリコット、ブラックベリー、クロフサスグリ、ブルーベリー、桃、パイナップル、ラズベリー、アカフサスグリ、イチゴおよびそれらの混合物からなる群から選択される果実片が特に好ましい。
果実片は、食品グレードの果物の一部である。例えば、これらは、新鮮な果実片、缶詰果実片(例えばジュース中の)および/または冷凍果実片(例えば、個々の急速冷凍(IQF))であってもよい。果実片は、未加糖である。本明細書で使用する用語「未加糖果実片」は、任意の砂糖又は他の甘味料が添加されていない果実片をいう。その場合、シロップに缶詰された果実片は不適当である。
果実片の総糖含量は、標準参照(米国農務省、農業研究サービス2011、リリース24)のためのUSDA国立栄養データベースから取得される。第一または第二の遠心分離中に除去された全糖は、遠心分離後に得られた液体の糖度に基づく。
本明細書で使用する用語「乾燥果実(フルーツ)片」は新鮮な農産物と比較して減少された水分含量を有する果実片をいう。特に、この用語は、30重量%未満、好ましくは20重量%未満、より好ましくは0.1〜10重量%の水分含量まで乾燥された果実片をいう。乾燥果実片実質的に水に不溶性である(すなわち、水等の水性液体に浸漬したまたは漬けたときに乾燥した果実片が溶解しない)。しかし、それにもかかわらず、水に浸漬または漬けた場合、乾燥した果実片からは、特定の水溶性物質、例えばフレーバーおよび/または香りの分子、が放出される。
果皮粒子
本明細書で使用する用語「果皮粒子」及び「果皮の粒子」は、互換的に使用され、任意の食品グレードの果皮の粒子であってもよい。用語「皮(peel)」とは、用語「外皮(rind)」と「皮(skin)」を包含し、特に、果実の外側保護層をいい、果皮等の植物の用語で知られている果物の一部をいう。果皮粒子は実質的に水に不溶性である(すなわち、水のような水性液体中に浸漬または漬けたときに、それらが溶解しない)。しかし、それにもかかわらず、水に浸漬または漬けた場合果皮粒子は、特定の水溶性物質、例えば、フレーバーおよび/または香りの分子を放出する。
柑橘類の皮
本明細書で使用される用語「柑橘類」は、Citrus属に属する植物からの果実を指す。同様に、用語「柑橘類の皮」は、一つ以上の柑橘類の皮を指し、フラベド(またはゼスト)、アルベド(または中果皮)またはその混合物を包含する。
直径
果実片及び果皮粒子は不均一な形状、大きさ、体積、表面積等を有していてもよい。本明細書において、用語「直径」は、任意の次元における果実片または果皮粒子の最大長さを意味する。このように、直径とは、果実片または果皮粒子の本体を通って切断することができる最長の断面の長さである。果実片または果皮粒子の直径が参照される場合には、片または粒子の数の少なくとも90%が、例えば90%から100%の数が、その直径を有することを意味する。
浸出用飲料成分
本明細書で使用する用語「浸出用飲料成分」とは、水性液体(例えば、水)に浸し、または浸した時に液体中に特定の水溶性物質、例えばフレーバーおよび/または香りの分子を放出する食品グレードの物質をいう。浸出用飲料成分は、水に実質的に不溶である(すなわち、水等の水性液体に浸漬または漬けたとき、浸出用飲料成分が溶解しない)ことが好ましい。浸出前に、浸出用飲料成分の含水率が30重量%未満、より好ましくは20重量%未満、最も好ましくは0.1〜10重量%であることが好ましい。
本発明の方法により得られる乾燥果実片は浸出用飲料成分の一例である。浸出用飲料成分の他の好ましい例としては茶植物材料および/またはハーブ植物材料であり、茶植物材料が特に好ましい。
本発明の目的について、「茶植物材料」とは、植物Camellia sinensis var. sinensisおよび/またはCamellia sinensis var. assamicaの葉および/または茎からの材料をいう。茶葉及び/または茎は、発酵させてもよく(「紅茶」)、部分的に発酵させてもよく(「ウーロン茶」)または未発酵でもよい(「緑茶」)。用語「茶固形物」とは、茶植物材料から抽出可能な乾燥された材料をいう。
浸出用飲料前駆物質
本明細書で使用する用語「浸出用飲料前駆物質」とは、飲料を調製するのに適した製作された組成物を指す。浸出用飲料前駆物質は、1つまたはそれ以上の浸出用飲料成分を含有するであろう。浸出用飲料成分は別として、浸出用飲料前駆物質は、糖、塩、甘味料、香料、着色料および/または香りなどの他の食品グレードの成分をさらに含んでもよい。
少量を正確にとって用量とするのは困難であるので、浸出用飲料前駆物質の質量は少なくとも0.5gであることが好ましい。より好ましくは、浸出用飲料前駆物質の質量は、少なくとも0.7gであり、最も好ましくは少なくとも0.9gである。より多くの量を格納および/または取り扱うのは不便であるので、好ましくは浸出用飲料前駆物質の質量は6g未満である。より好ましくは、浸出用飲料前駆物質の質量は、5g未満である。
浸出用飲料前駆物質は、飲料を提供するために、水のような水性液体と接触させてもよい。このプロセスは、抽出(brewing)と呼ばれている。抽出は任意の温度で行うことができ、好ましくは、抽出温度は少なくとも40℃、より好ましくは少なくとも55℃、最も好ましくは少なくとも70℃である。好ましくは、抽出温度は120℃未満、より好ましくは100℃未満である。
飲料
本明細書で用いる用語「飲料」とは、ヒトの消費に適した実質的に水性の飲用可能な組成物をいう。好ましくは、飲料は、少なくとも85重量%の水、より好ましくは少なくとも90重量%の水、最も好ましくは95〜99重量%の水を含む。「茶系飲料」とは、少なくとも0.01重量%の茶固形物を含む飲料をいう。好ましくは茶系飲料は、0.04〜3重量%、より好ましくは0.06〜2重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%の茶固形物を含む。
粘着性スコア
定量的に果実片の粘着性を評価するために、粘着性スコアを調べた。粘着性スコアを割り当てるために、一連の試験を行った。
固定された水分活性での平衡
粘着性スコアを割り当てるために必要なテストを実行する前に、乾燥果実片は一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡化した。このような平衡はペトリ皿に果実片を配分し、続いて飽和水性塩溶液上の密閉容器内に試料を貯蔵することによって達成された。表1に示されているように、適切な塩溶液を選択することによって所望の水分活性が達成された。
Figure 2015524667
ブロー試験
ブロー試験はPaterson A.H.J. , Brooks G.F. & Bronlund J.E. (2001 ) "The blow test for measuring the stickiness of powders" Conference of Food Engineeting 2001 pp.に記載された方法から適応させた。
ブロー試験は、果実片がどのように流れるか簡単に評価するために圧縮空気を利用している。空気流は、試料表面の上方12mmに45°の角度で位置する直径2mmの開口部を通って導かれる。圧力計は、開口部を通る空気流の圧力を監視するために使用される。ゲージ圧は、以下の3つの基準が満たされた場合、手動で読み取る。
(i)試料表面の果実片の移動が観察された場合
(ii)非表面果実片の移動が観察された場合、及び
(iii)果実片がペトリ皿の底が見えるようになるように変位した場合。
表2に示すように、仮の粘着性スコアが、ブロー・テストの結果に応じてサンプルに割り当てられた。空気圧を測定するために使用されるゲージは、大気圧を基準ゼロとした(すなわちゲージは大気圧を超える圧力を測定する)。測定することが可能な最大ゲージ圧は、1バール(すなわち大気圧より1バール高い)であった。上記の条件のいずれかが、この圧力が達成された時点で満たされていなかった場合は、該条件を達成するのに必要なゲージ圧基準が> 1バールであると判断した。
Figure 2015524667
ブロー試験からの粘着性スコアは、サンプルに割り当てることができる最小の最終的な粘着性スコアを表す。例えば、この試験に基づいて、サンプルに「2」の仮の粘着性スコアが割り当てられている場合、それは、その後、さらなる試験に基づいても、さらに低い「1」の粘着性スコアを割り当てることができない。それにもかかわらず、サンプルは、その後、さらなる試験に基づいて、より高い粘着性スコア(例えば、「3」のスコア)を割り当てることができる。
分解試験
ペトリ皿内の特定の水分活性に平衡にした果実片は、凝集した塊の形態となり、表面上のいくつかの片は別として、ブロー試験で移動できなかった。万能材料試験機(インストロン)で、凝集した果実片を破壊するのに必要な力を測定した。
分解試験を実行するために、インストロン万能材料試験機に100 Nロードセル及び3点曲げジオメトリを設定した。ペトリ皿中の凝集したサンプルを、ペトリ皿の底が垂直方向になるようにペトリ皿を傾けて充填した。試験は、10mmの試験長の間及び50mm /分の速度で力を測定しながら、圧縮して操作された。サンプルは、3つの試験の最大値が得られるように回転させた。測定された力は、最初のピークではなく、プラトー力に基づく。粘着性のさらなるスコアリングは、このような力の測定値の組み合わせに基づいて、塊りを分解させるやり方を観察しながら行った(表3参照)。
Figure 2015524667
粘着点温度
第3の試験はさらに、特定の試料に割り当てられた粘着性のスコアを改良するために、いくつかの例で行った。この試験は、粘着点温度(Ts)(これは本質的に物質の粘着性が開発される温度である)を決定するためのベーンレオメーターの使用を含む。Tsは、すでにブロー試験及び分解試験に基づいて、1〜3の粘着性スコアが割り当てられたサンプルについてのみ測定された。
サンプルに割り当てられた最終的な粘着性スコアは、上記の試験のうちの1つ以上に基づく。表4は、それぞれのスコアに関連付けられている典型的なサンプルの特徴をまとめたものである。ここで、(例えば、それらがいずれのスコアによっても分類することができることを意味する微妙な違いによって)サンプルが2つの粘着性スコアの定義に適合することが見出された場合は、それらに中間の粘着性スコアが割り当てられた。たとえば、「2.5」の粘着性スコアを有する試料は、粘着性の「2」のスコアについて記載されたものと「3」の粘着性スコアについて記載されたものの間のどこかのサンプル特性を有する。
Figure 2015524667
表4:粘着性のスコアのまとめ
方法
本発明の第一の態様は、浸出用飲料成分を製造するための方法を提供する。この方法は、凝集しおよび/または塊を形成する傾向が低い乾燥した果実片を含む、浸出用飲料成分の製造を可能にする。特に、このプロセスは以下の工程:
(a)未加糖果実片を提供する工程、
(b)総糖含量を少なくとも35%低減するように果実片を処理する工程、次いでその後
(c)30%未満の水分含量、好ましくは0.1〜10%の含水量に、果実片を乾燥する工程、
を含み、
該方法の工程(b)は、果実片の第1の遠心分離を含む。
理論に縛られることは望まないが、乾燥した果実片は、水に接触するとき(例えば、それらが湿潤環境にさらされてるとき)、そこに存在する特定の低分子量の糖および/または有機酸が部分的に可溶化され、こうして果実片の表面に接着層が形成されると考えられる。本発明者らは、30%未満の水分含量にそれらを乾燥させる前に特定の方法でそれらを処理することによって果実片の凝集を減少させるおよび/または防止することができることを見出した。
我々は、凝集が減少されることにより取り扱い性が改善されるという利点を達成するために、必ずしも果実片からの糖のすべてを除去する必要がないことを見出した。許容可能な粘着性スコアを有する果実片は、総糖含量を少なくとも35%減少させることによって得られる。しかし、特に果実片が中程度または高レベルの湿度の環境に格納され、および/または取り扱われる場合、果実片の全糖含量が少なくとも40%まで、より好ましくは少なくとも50%まで、低減されることが好ましい。
第1の遠心分離は、許容可能な粘着性スコアを達成するのに十分である。第1の遠心分離は、その後で水中で果実片を浸漬する場合は、さらなる改良が可能である。そのような工程が含まれる場合、乾燥前に過剰の水を除去することができるので、果実片は、通常、その後に排出される。これは、例えば、水、適切な孔サイズ(すなわち果実片がメッシュによって保持されるように穴の大きさを選択する)のメッシュを通して排水させることにより、達成することができる。
特に好ましい実施形態において、水中での果実片の浸漬は、果実片をブランチングすることからなる。ブランチング(つまり簡単にお湯に果実片を急落し、すぐにそれらを冷却)すると、それ以外の果実片の色に影響を与える可能性のある酵素の作用を遅らせるか、停止することによって、果実片の外観が改善されると考えられている。また、果実片中の糖は冷水よりも熱水に高い溶解性を有し得、ブランチングは、このように冷たいまたはぬるま湯に浸漬するよりも大きい程度に果実片の糖含有量を潜在的に減少させることができると仮定される。
特定の好ましい実施形態では、2回目の遠心分離は、水への果実片の浸漬に続いて実行される。この2回目の遠心分離は排水だけの場合よりも効果的に残留水を除去し、さらに果実片からより多くの砂糖が除かれることがある。したがって、特に好ましい実施形態において、工程(b)は第1の遠心分離に続いて果実片の水中での浸漬及びその後の第2の遠心分離を含む。
第1の遠心分離の速度および継続時間は、果実片の全糖含有量を少なくとも35%減少させるのに十分でなければならない。遠心分離は100〜1500 rpmで0.5〜20分間が特に好ましい。
2回目の遠心分離の速度および継続時間は、残留水を除去するのに十分であるべきである。便宜上、第1の遠心分離の場合と同じパラメータを使用することが好ましい。
理論に縛られることを望まないが、水中での遠心分離および/または浸漬はまた、果実片の粘着性の挙動に関与している特定の他の水溶性成分(例えば有機酸)を除去することができると考えられる。
浸出用飲料成分は、典型的には、低含水量まで乾燥させる。このような乾燥した成分は、未乾燥成分よりも容易に取り扱うことができ、および/またはより長い貯蔵期間保存することができる。したがって、該方法は、30重量%未満の水分含量に、好ましくは20重量%未満の水分含量に、より好ましくは0.1〜10重量%の含水量に、果実片を乾燥させる工程を含む。任意の適切な乾燥方法を、凍結乾燥、空気乾燥、真空乾燥、真空マイクロ波乾燥、超臨界乾燥又はこれらの組合せを含む好適な方法と一緒に、用いることができる。
比較的大きな表面積を有する小果実片は、それらが不規則な形状を有する場合は特に、凝集しやすいと考えられる。したがって、特定の実施形態において、本発明は、特に改善された取扱いおよび/または貯蔵特性を有する小型の果実片を製造するための方法に向けられている。それにもかかわらず、果実片は、好ましくは、消費者に目立つのに十分な大きさであるべきである。従って工程(a)で提供される果実片は、直径20mm以下であり、好ましくは直径0.5mm〜16mm、より好ましくは直径1mm〜12mmであることが好ましい。
特定のサイズの果皮の粒子を含むコーティングで果実片をコーティングすることによって更に果実片の凝集を減少および/または防止することができる。理論に縛られることを望まないが、果皮粒子の被覆は果実片の表面間の接触点の数を減らす障壁として作用すると考えられる。果皮粒子の作用を確実にするためには、果実片を30重量%未満の水分含量まで乾燥させる前にそれらを適用しなければならないことが判明した。
コーティング粒子は、果皮粒子を含む。好ましくは、コーティング粒子は、本質的に果皮粒子からなり、より好ましくはコーティング粒子は、果実の皮の粒子からなる。果皮粒子は、直径が1.5ミリメートル未満である。粒子のより小さなサイズは果実片の表面でより見えにくく、果実片がより自然な外観を有することを意味する。したがって、好ましくは、果皮粒子は直径が0.05mm〜1mmであり、より好ましくは直径0.1mm〜0.75mmである。いずれの場合においても、果皮粒子は、通常、被覆するために使用されている果実片よりも小さい直径のものであろう。
果皮粒子は、任意の食品グレードの果皮の粒子であってもよい。持続可能性の観点から、柑橘類の皮は果汁抽出後に残る副産物なので、果皮粒子は、好ましくは、柑橘類の皮の粒子である。柑橘類の皮は、クレメンタイン、グレープフルーツ、レモン、ライム、マンダリン、オレンジ、タンジェリン、またはそれらの混合物を含む好適な柑橘類の皮と共に、任意の柑橘類果実に由来してもよい。その明るい色により、レモンの皮の粒子は果実片の表面で見えにくく、およびそのような果実片は一部の消費者に好まれると考えられる自然な外観を有する。したがって、特に好ましい実施形態では、果皮粒子はレモンの皮の粒子である。
浸出用飲料前駆物質
第二の態様において、本発明は、本発明の第1の態様の方法から得られる浸出用飲料成分を含む浸出用飲料前駆物質に関し、浸出用飲料前駆物質は、さらに茶植物材料および/またはハーブ植物材料を含む。
使用の便宜上、浸出用飲料前駆物質は包装されていることが好ましく、多孔性の容器に包装されることが好ましい。例えば、飲料前駆物質に適した容器は、浸出パケット、飲料抽出機用カートリッジ、茶スティックなどが挙げられる。特に好ましい実施形態では、飲料前駆物質は、浸出パケット(例えば、ティーバッグ)で包装されている。
第3の態様において、本発明は、本発明の方法から得られる浸出用飲料成分が茶植物材料および/またはハーブ植物材料と組み合わされる、浸出用飲料前駆物質の製造方法を提供する。
以下の非限定的な実施例は本発明を例示する。
第一の試験では、様々な処理レジメンについて、果実片の粘着性に対するそれらの影響を評価した。これらの処理(例えば、遠心分離、洗浄、ブランチング、コーティング又はそれらの組み合わせ)は、すべて果実片を乾燥する前に行った。
果実片
新鮮なパイナップルは地元のスーパーマーケットから入手した。新鮮なパイナップルは皮をむき、芯を抜いた。残りの果肉はDynacube野菜カッター(ダイナミックSA)を使用して、大きさが1 cm3(すなわち、1cm×1cm×1cm)の略立方体に切断した。余剰ジュースを除去した。
第1の遠心分離(C1)
新鮮なパイナップル片をパイロットプラント遠心機で遠心分離して(900rpmで2分)遠心分離パイナップル片を得た。次のステップとして、これらの遠心分離パイナップル片について、空気乾燥(AD)、洗浄(W)、ブランチング(B)、またはレモンピール粒子(LP)でのコーティングのいずれかを行った。
洗浄(W)
遠心分離パイナップル片(約1.4 kg)を穏やかに攪拌しながら10分間冷たい水道水(約7リットル)で洗浄し、次いで排水した(例えばザルまたはふるいを用いて)。
ブランチング(B)
遠心分離パイナップル片を金属ふるいケージに入れ(1ケージ当たり約1.4kg)、1.5分間沸騰した水道水(パイナップル片2ケージで水約3.5リットル)でブランチングした。ケージはその後パイナップル片を冷却するために冷たい水に投げ込んだ。冷却後、パイナップル片を排水するために、ケージを水から除去した。
レモンの皮粒子でのコーティング(LP)
レモンは地元のスーパーマーケットから入手した。ピール(フラベド及びアルベド)を除去し、小片(約1cm×1cmの面積)に切断した。次いでレモンの皮を一定重量まで凍結乾燥した。乾燥したレモンの皮片はMOULINEXキッチン機で粉砕して自由流動粉末を得た。この粉末を500μmのふるいにかけて微粒子コーティング物質を得た。
過剰のレモンの皮粒子を約100gの遠心分離パイナップル片と混合した。コーティングされたパイナップル片を空気乾燥させた。乾燥後、必要に応じて過剰な被覆材料を除去した。コーティングされた乾燥したパイナップル片は、典型的には、レモンの皮粒子の約10重量%を含んでいた。
2回目の遠心分離(C2)
洗浄された(W)、又はブランチングされた(B)いずれかの遠心分離パイナップル片は、必要に応じて2回目の遠心分離(900rpmで2分間)にかけた。
乾燥
処置(例えば、遠心分離、洗浄、ブランチング、コーティングまたはそれらの組み合わせ)に続いて、パイナップル片は乾燥室で70℃で一定重量となるまで空気乾燥させた(AD)。
結果
この試験は、特定の処置(例えば、遠心分離、洗浄、ブランチング、コーティングまたはそれらの組み合わせ)がパイナップル片の粘着性を減少させることができることを示している。複数の処理が行われた場合、それらは以下の順序で行った:
1.第1の遠心分離(C1)。
2.洗浄(W)又はブランチング(B)またはコーティング(LP)。
3.2回目の遠心分離(C2)。
一度適切な処置の全てが行われると、パイナップル片を空気乾燥した。乾燥したパイナップル片を粘着性スコアの割り当てに先立って一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡化した。粘着性スコアを割り当てるための試験は上記のように行った。いかなる処置も受けることなく空気乾燥させた新鮮なパイナップル片を対照サンプルとして含めた。第一の試験の結果を表5にまとめる。
Figure 2015524667
与えられた水分活性レベルで、コントロール(この場合はサンプルT1-309)に対して異なる粘着性スコアを有する果実片をもたらした場合、処置は粘着性に対して効果があったと考えられる。たとえば、サンプルT1-314は調べたすべての水分活性レベルにおいてサンプルT1-309より低い粘着性スコアを有する。したがって、このサンプル(すなわち第1の遠心分離に続いてブランチングし、第2の遠心分離)に関連付けられた処理レジメンは、粘着性を低減するのに有効であると判断される。
第二の試験では、処理された果実片を別の方法で乾燥し、乾燥果実片の粘着性に影響を与えたかどうかを調べた。
試料調製
試料の調製は実質的に上記の実施例1に記載したように行った。簡単に述べると、新鮮なパイナップル片(約1cm3)をまず遠心分離し、その後、必要に応じて事前に乾燥したレモンの皮粒子で被覆した。パイナップル片を一定重量になるまで乾燥キャビネット中で70℃で風乾(AD)したか、または凍結乾燥(FD)した。乾燥したパイナップル片を粘着性スコアの割り当てに先立って一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡化した。
結果
第二の試験の結果を表6に要約する。粘着性スコアを割り当てるための試験は上記のように行った。いかなる処理にも供されることなく、空気乾燥または凍結乾燥された新鮮なパイナップル片を対照試料として含めた。
Figure 2015524667
結果は、処理された果実片を乾燥させるために使用された乾燥方法にかかわらず、調べた処理は乾燥果実片の粘着性を減少させるのに有効であることを示している。乾燥した果実片が低水分活性で平衡化されている場合、両方の乾燥方法は、本質的に等価である。凍結乾燥は、高水分活性で平衡化した場合でも、低粘着性スコアを有する乾燥した果実片を製造するために特に有効であると思われる。
第三の試験では、異なる供給源に由来する果実片への遠心分離の効果を調べた。
試料調製
パイナップルジュース中の缶詰パイナップルリング(デルモンテ)およびシロップ中の缶詰パイナップルスライス(ドール)は、地元のスーパーマーケットから入手した。どちらの場合も、余剰の液体を除去するために排水してパイナップルは立方体に切断した。個別急速冷凍(IQF)パイナップルキューブ(約1 cm3)は、SVZから得た。パイナップル片の処理は、実質的に上記の実施例1に記載したとおりである。簡単に述べると、パイナップル片は、乾燥キャビネット中で70℃で一定重量になるまで風乾(AD)する前に、第1の遠心分離(900rpmで2分間)に供するか、または未処理のままにした。乾燥したパイナップル片を粘着性スコアの割り当てに先立って一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡化した。
結果
第三の試験の結果を表7にまとめる。粘着性スコアを割り当てるための試験は上記のように行った。いかなる処理も受けることなく空気乾燥させた様々な由来のパイナップル片を対照試料として含めた。
Figure 2015524667
結果は、乾燥前の遠心分離は、特に果実片が高湿度で平衡化された場合に、粘着性が低減された乾燥パイナップル片を製造するための効果的な方法であることを示している。これは出発物質が新鮮であるか、缶詰または冷凍パイナップル片であるかどうかについて関係なく同様である。
第四の試験では、パイナップル片ではなくイチゴ片が使用され、果実片の凍結乾燥および空気乾燥の両方を調べた。
試料調製
新鮮なイチゴは地元のスーパーマーケットから入手した。新鮮なイチゴ片は、パイナップル片について記載した(実施例1参照)のと本質的に同じ方法で得られた。新鮮なイチゴは皮をむいて芯を抜くのではなく、立方体に切断する前にへたを取った。新鮮なイチゴ片(約1 cm3程度)の乾燥前に、第1の遠心分離に供した。イチゴ片が一定重量になるまで、乾燥キャビネット中で70℃で風乾(AD)するか、凍結乾燥(FD)した。乾燥したイチゴ片を前粘着性スコアの割り当てに先立って一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡化した。
結果
第四の試験の結果を表8にまとめる。粘着性スコアを割り当てるための試験は上記のように行った。いかなる処理にも供されることなく、空気乾燥または凍結乾燥された新鮮なイチゴ片を対照試料として含めた。
Figure 2015524667
結果は、乾燥前の遠心分離は、イチゴ片を乾燥させるための方法に関係なく、粘着性が低減された乾燥イチゴ片を製造するための効果的な方法であることを示している。イチゴ片が高湿度で平衡化されている場合、粘着性の低下は特に顕著であった。
第五の試験では、異なった遠心分離レジームのパイナップル片の粘着性への効果を調べた。
試料調製
実施例1に記載のようにして新鮮なパイナップル片(約1 cm3)を得た。パイナップル片は、異なる遠心分離レジーム(500rpm、750 rpm、または950rpmで1分または3分)に供した。パイナップル片は乾燥室で70℃で一定重量に空気乾燥(AD)させた。粘着性スコアの割り当てに先立って乾燥したパイナップル片を一定の水分活性(aw)で少なくとも2週間平衡化した。
結果
第五の試験の結果を表9に要約する。粘着性スコアを割り当てるための試験は上記のように行った。いかなる処理にも供されることなく空気乾燥したパイナップル片を対照試料として含めた。
Figure 2015524667
表9:第五の試験の結果
異なる遠心分離レジメンに供される前のパイナップルの糖度は、標準参照用のUSDA国立栄養データベースで報告された値に基づく。除去された糖分量は、果実の遠心分離後の回収ジュースのブリックス測定によって推定した。
結果は、除去された糖分の割合が大きいサンプルは、特に、より高い水分活性で、低い粘着性スコアを有することを示している。

Claims (15)

  1. 以下の工程:
    (a)未加糖果実片を提供する工程
    (b)総糖含量を少なくとも35%低減するように果実片を処理する工程;次いでその後
    (c)30%未満の水分含量、好ましくは0.1〜10%の水分含量に果実片を乾燥する工程
    を含み、
    前記工程(b)は、果実片の第1の遠心分離を含む、
    浸出用飲料成分の製造方法。
  2. 前記工程(b)は、水中での果実片の浸漬が続く果実片の第1の遠心分離を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 水中での果実片の浸漬が果実片のブランチングからなる、請求項2に記載の方法。
  4. 果実片の総糖含量が少なくとも40%低減される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 工程(a)で提供される果実片の直径が20mm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(a)で提供される果実片が新鮮な果実片、缶詰果実片および/または冷凍果実片である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程(a)で提供される果実片が、リンゴ、アプリコット、ブラックベリー、クロフサスグリ、ブルーベリー、桃、パイナップル、ラズベリー、アカフサスグリ、イチゴおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 該方法の工程(b)は、第1の遠心分離に続いて果実片の水中での浸漬及びその後の第2の遠心分離を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 第1の遠心分離は100〜1500 rpmで0.5〜20分間である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 第2の遠心分離は100〜1500 rpmで0.5〜20分間である、請求項8または9に記載の方法。
  11. 該方法の工程(b)が以下:
    ‐直径が1.5mm未満のコーティング粒子を提供する工程、その後
    ‐果実片とコーティング粒子を混合してコーティングされた果実片を提供する工程、
    の付加的な後の工程を含み、
    コーティング粒子が果皮の粒子である、
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. コーティング粒子が柑橘類の皮の粒子であり、好ましくはレモンの皮の粒子である、請求項11に記載の方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法から得られる浸出用飲料成分を含み、さらに茶植物材料および/またはハーブ植物材料を含む、浸出用飲料前駆物質。
  14. 該浸出用飲料前駆物質が浸出パケットで包装されている、請求項13に記載の浸出用飲料前駆物質。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法から得られる浸出用飲料成分が茶植物材料および/またはハーブ植物材料と組み合わされる、浸出用飲料前駆物質の製造方法。
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