JP6022452B2 - ショベル - Google Patents

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Description

本発明はショベルに係り、特に、電動負荷に電力を供給するための蓄電装置を備えたショベルに関する。
蓄電装置を備えたショベルの一例としてハイブリッド式ショベルがある。ハイブリッド式ショベルでは、一般的に、エンジンの出力で油圧ポンプを駆動して油圧負荷を駆動するとともに、蓄電装置から供給される電力でアシスト用電動機を駆動してエンジンをアシストする。
蓄電装置は、電力を蓄積して必要に応じて供給するために、電力を蓄積する蓄電部(蓄電器あるいは蓄電池)を有する。蓄電部として、例えば電気二重層コンデンサやリチウムキャパシタ等のキャパシタを用いる場合がある。
キャパシタの内部抵抗はキャパシタの温度に依存し、温度が低くなると内部抵抗は大きくなる。キャパシタが充放電する際の電圧変動は、キャパシタの内部抵抗に依存しており、内部抵抗が高いほど大きくなる。すなわち、ある放電電流が流れるときに、キャパシタの温度が低い場合には、通常の温度のときに比べてキャパシタ電圧は低くなる。
例えば、通常の温度仕様のキャパシタを有する蓄電装置が組み込まれたショベルを、外気温が−20℃となるような寒冷地で運転する場合を考える。この場合、ショベルの運転開始時にキャパシタは外気温と同じような低温になっており、キャパシタの内部抵抗は非常に大きくなっている。そのような状態で、通常の蓄電装置の充放電制御が行なわれてキャパシタに放電電流や充電電流が流れると、キャパシタの電圧は大きく変動してしまう。例えば、キャパシタの電圧が極端に低くなると、キャパシタの劣化が急激に促進されてしまう。
そこで、キャパシタの温度が所定の閾値以下となったらキャパシタの充放電電流を制限することができるハイブリッド型作業機械が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−178446号公報
ショベルの蓄電装置に使用されるようなキャパシタは、一般的に、長期にわたって使用すると劣化して蓄電量が少なくなるという特性を有している。キャパシタ以外の蓄電器やリチウムイオン電池等の蓄電池も、同様な劣化特性を有している。
一般的にキャパシタの劣化の進み具合(劣化速度)は、その温度と電圧に依存することが知られている。キャパシタの温度が高いほど劣化速度は大きく、キャパシタは早く劣化する。また、キャパシタの電圧が高いほど劣化速度は大きく、キャパシタは早く劣化する。キャパシタが劣化すると、その内部抵抗は大きくなる。
ここで、例えば、電気二重層コンデンサの内部抵抗は、その温度が−40℃となると、温度が20℃のときの内部抵抗の値の約2.5倍にまで大きくなる場合がある。また、リチウムキャパシタの内部抵抗は、その温度が−20℃となると、温度が20℃のときの内部抵抗の値の約4.5倍にまで大きくなる場合がある。
したがって、外気温の低い場所でショベルを運転すると、それまでにある程度劣化して高くなっていたキャパシタの内部抵抗が、低温の影響によりさらに大きな値となり、これに伴ってキャパシタ電圧の変動が非常に大きくなってしまう。
図1は低温時のキャパシタの電圧変動を示す図である。図1において、実線は外気温が常温(例えば、20℃)でキャパシタが常温状態であるときのキャパシタ電圧の変化を示し、点線は外気温が低温(例えば、−20℃)でキャパシタが低温状態であるときのキャパシタ電圧の変化を示す。
図1において、時刻t1において放電が開始され、時刻t2までの間に電電流Id1がキャパシタに流れる。その後、時刻t3において充電が開始され、時刻t4までの間に放電電流Ic1がキャパシタに流れる。続いて、時刻t4において充電から放電に切り替わり、時刻t5までの間に放電電流Id2がキャパシタに流れる。
外気温が通常温度(例えば、20℃)のときには、時刻t1において放電が開始されると、実線で示すように、キャパシタ電圧は放電電流と内部抵抗の積に相当する電圧降下により僅かに下がる(図1のA部)。このとき、常温状態であるのでキャパシタの内部抵抗はそれほど大きくなっておらず、電圧降下幅は小さい。時刻t1から時刻t2まで放電することにより、キャパシタ電圧はさらに徐々に降下するが、この例では、システム下限電圧までには到達しない。システム下限電圧とは、ショベルの制御システムにおいて設定されたキャパシタ電圧の下限値である。キャパシタ電圧がシステム下限電圧より低くならないように制御システムによりキャパシタの充放電制御が行なわれる。
時刻t2において放電が停止され、放電電流Id1がゼロとなると、キャパシタ電圧は、内部抵抗に相当する分だけ僅かに上昇する(図1のB部)。その後、時刻t3において充電が開始されると、実線で示すように、キャパシタ電圧は充電電流と内部抵抗の積に相当する電圧上昇により僅かに上昇する(図1のC部)。このとき、常温状態であるのでキャパシタの内部抵抗はそれほど大きくなっておらず、電圧上昇幅は小さい。時刻t3から時刻t4まで充電されることにより、キャパシタ電圧はさらに徐々に上昇するが、システム上限電圧までには到達しない。システム上限電圧とは、ショベルの制御システムにおいて設定されたキャパシタ電圧の上限値である。キャパシタ電圧がシステム上限電圧より高くならないように制御システムによりキャパシタの充放電制御が行なわれる。
時刻t4において、充電が放電に切り替わると、キャパシタ電圧は充電電流、放電電流と内部抵抗の積に相当する電圧降下により下がる(図1のD部)。このとき、常温状態であるのでキャパシタの内部抵抗はそれほど大きくなっておらず、電圧降下幅は小さい。時刻t4から時刻t5まで放電することにより、キャパシタ電圧はさらに徐々に降下するが、システム下限電圧までには到達しない。
以上が、図1において実線で示す、通常状態におけるキャパシタ電圧の変動である。
次に、外気温が低く、キャパシタが低温状態にあるときのキャパシタ電圧の変動について説明する。
外気温が低温(例えば、−20℃)のときには、時刻t1において放電が開始されると、点線で示すように、キャパシタ電圧は放電電流と内部抵抗の積に相当する電圧降下により下がる(図1のE部)。このとき、低温状態であるのでキャパシタの内部抵抗は大きくなっており、電圧降下幅は大きく、この例では、システム下限電圧より下のレベルまで降下してしまう。キャパシタ電圧がシステム下限電圧まで下がった際に、放電制限が働くように設定されている場合には放電制限が働き、通常の放電電流Id1を流すことができなくなってしまう。これにより、ショベルの電気系の制御が適切に行なわれなくなり、ショベルの運転に支障をきたすおそれがある。
そこで、キャパシタ電圧がシステム下限電圧より低くなっても放電制限が働かない場合を考える。この場合、時刻t1から時刻t2にかけて放電電流Id1が流れるので、時刻t1においてシステム下限電圧より低くなったキャパシタ電圧は、放電とともに徐々にではあるがさらに降下し続け、キャパシタの下限電圧よりも低くなってしまう(図1のF部)。下限電圧とは、キャパシタの使用下限を示す定格電圧である。例えば、リチウムイオンキャパシタの場合、キャパシタ電圧が下限電圧以下となると、キャパシタの劣化が大きく促進されてしまう。電気二重層コンデンサの場合には、下限電圧が0ボルトであるため、下限電圧は設定されない。
時刻t2において放電が停止され、放電電流Id1がゼロとなると、キャパシタ電圧は、内部抵抗に相当する分だけ上昇する。その後、時刻t3において充電が開始されると、点線で示すように、キャパシタ電圧は充電電流と内部抵抗の積に相当する電圧上昇により上昇する(図1のG部)。このとき、低温状態であるのでキャパシタの内部抵抗は大きくなっており、電圧上昇幅は大きく、システム上限電圧を超えてしまう。キャパシタ電圧がシステム上限電圧を超えてしまうと、充電制限がかかり、通常の充電電流Ic1を流すことができなくなってしまう。これにより、ショベルの電気系の制御が適切に行なわれなくなり、ショベルの運転に支障をきたすおそれがある。
そこで、キャパシタ電圧がシステム上限電圧より高くなっても充電制限が働かない場合を考える。この場合、時刻t1から時刻t2にかけて充電電流Ic1が流れるので、時刻t1においてシステム上限電圧より高くなったキャパシタ電圧は、充電とともに徐々にではあるがさらに上昇し続け、キャパシタの上限電圧よりも高くなってしまう(図1のH部)。上限電圧とは、キャパシタの使用上限を示す定格電圧である。例えば、キャパシタ電圧が上限電圧以上となると、キャパシタの劣化が大きく促進されてしまう。
時刻t4において、充電が放電に切り替わると、キャパシタ電圧は充電電流、放電電流と内部抵抗の積に相当する電圧降下により下がる。このとき、低温状態であるのでキャパシタの内部抵抗は大きくなっており、電圧降下幅は大きく、キャパシタ電圧は再びシステム下限電圧より低くなってしまう。そのまま放電を続けると、キャパシタ電圧はさらに徐々に降下し、下限電圧を超えてしまう。
以上のように、低温状態でキャパシタの内部抵抗が大きくなると、キャパシタの充放電時の電圧変動が非常に大きくなり、システム上限電圧やシステム下限電圧を超えてしまう状況が多く発生し、充放電制御ができなくなったり、キャパシタの劣化がおおきく促進されてしまう。
特許文献1に開示されているように、キャパシタ電圧が閾値より低くなったら放電制限を行なう場合には、適切な閾値を設定する必要がある。システム下限の閾値が高すぎるとキャパシタの温度が少し低くなっただけで(すなわち、キャパシタの内部抵抗が少し高くなっただけで)、キャパシタ電圧が閾値より低くなって放電制限がかかってしまい、ショベルの運転に支障をきたすおそれがある。反対に、システム下限の閾値が低すぎるとキャパシタの温度がかなり低くなっても、(すなわち、キャパシタの内部抵抗が大きくなっても)、キャパシタ電圧が閾値より低くならず、キャパシタ電圧が下がり過ぎて劣化が促進されてしまうこととなる。
ここで、キャパシタの内部抵抗が常温状態において一定の値であり、且つ温度変化に伴って常に同じように変化するのであれば、上述の閾値を一定の値に設定しておくことができる。しかし、キャパシタの内部抵抗はその劣化の程度によって異なり、また、温度変化に伴う内部抵抗の変化率も劣化の程度によって異なる。すなわち、劣化が進んでいるキャパシタでは、その温度が通常状態であってもキャパシタの内部抵抗は大きくなっており、さらに充放電時のキャパシタ電圧の変動幅も大きくなる。したがって、上述の閾値をキャパシタの劣化の程度を考慮した値に設定しないと、キャパシタの劣化が進むに連れて、適切な充放電制御を行なうことができなくなってしまう。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、蓄電器又は蓄電池の劣化の程度に係わらず、低温状態時に蓄電器又は蓄電池の出力制限を適切に行なうことのできる技術を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、下部走行体と、該下部走行体に備えられた上部旋回体と、該上部旋回体に備えられた蓄電装置と、該蓄電装置に接続されたコンバータと、前記蓄電装置の状態を表す状態値を検出する状態検出部と、前記コンバータを制御する制御部とを有するショベルであって、前記制御部は、前記ショベルの起動時に前記蓄電装置と前記コンバータとを通電するとともに、通電後に前記蓄電装置の状態を表す状態値としての前記蓄電装置の温度を検出し、前記状態検出部で検出した電流値又は電圧値に基づいて前記蓄電装置の内部抵抗の値を算出し、算出された内部抵抗の値に基づいて、前記内部抵抗が閾値以下となる温度を所定の値として算出し、前記蓄電装置の温度が算出された温度となるまで前記コンバータを制御して出力制限を行なうことを特徴とするショベルが提供される。
上述の発明によれば、蓄電装置に含まれる蓄電器又は蓄電池の劣化の程度に係わらず、低温状態時に蓄電器又は蓄電池の出力制限を適切に行なうことができる。
低温時のキャパシタの電圧変動を示す図である。 ハイブリッド式ショベルの側面図である。 一実施形態によるハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。 蓄電系の回路図である。 第1実施形態における出力制限処理のフローチャートである。 キャパシタの温度と内部抵抗との関係を示すグラフである。 第2実施形態における出力制限処理のフローチャートである。 第3実施形態における出力制限処理のフローチャートである。 キャパシタの温度と電圧変化量との関係を示すグラフである。 第4実施形態における出力制限処理のフローチャートである。 キャパシタの温度と電圧変化量との関係を示すグラフである。 旋回機構を油圧駆動式とした場合のハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。 シリーズ型のハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。 電動ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。
次に、実施形態について図面を参照しながら説明する。
図2は本発明が適用されるショベルの一例であるハイブリッド式ショベルの側面図である。本発明が適用されるショベルとしては、ハイブリッド式ショベルに限られず、蓄電装置からの電力で電動作業要素あるいは電動負荷を駆動するものであれば、他の構成のショベルや作業機械にも適用することができる。
図2に示すハイブリッド式ショベルの下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載されている。上部旋回体3には、ブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端に、アーム5が取り付けられ、アーム5の先端にバケット6が取り付けられている。ブーム4,アーム5及びバケット6は、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9によりそれぞれ油圧駆動される。上部旋回体3には、キャビン10が設けられ、且つエンジン等の動力源が搭載される。
図3は、図2に示すハイブリッド式ショベルの駆動系の構成を示すブロック図である。図3において、機械的動力系は二重線、高圧油圧ラインは線、パイロットラインは破線、電気駆動・制御系は実線でそれぞれ示されている。
機械式駆動部としてのエンジン11と、アシスト駆動部としての電動発電機12は、変速機13の2つの入力軸にそれぞれ接続されている。変速機13の出力軸には、油圧ポンプとしてメインポンプ14及びパイロットポンプ15が接続されている。メインポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。メインポンプ14は可変容量式油圧ポンプであり、斜板の角度(傾転角)を制御することでピストンのストローク長を調整し、吐出流量を制御することができる。
コントロールバルブ17は、ハイブリッド式ショベルにおける油圧系の制御を行う制御装置である。下部走行体1用の油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9は、高圧油圧ラインを介してコントロールバルブ17に接続される。
電動発電機12には、インバータ18Aを介して、蓄電器を含む蓄電系(蓄電装置)120が接続される。また、パイロットポンプ15には、パイロットライン25を介して操作装置26が接続される。操作装置26は、レバー26A、レバー26B、ペダル26Cを含む。レバー26A、レバー26B、及びペダル26Cは、油圧ライン27及び28を介して、コントロールバルブ17及び圧力センサ29にそれぞれ接続される。圧力センサ29は、電気系の駆動制御を行うコントローラ30に接続されている。
コントローラ30は、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)を行うとともに、昇降圧制御部としての昇降圧コンバータを駆動制御することによる蓄電器(キャパシタ)の充放電制御を行う。コントローラ30は、蓄電器(キャパシタ)の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)に基づいて、昇降圧コンバータの昇圧動作と降圧動作の切替制御を行い、これにより蓄電器(キャパシタ)の充放電制御を行う。
この昇降圧コンバータの昇圧動作と降圧動作の切替制御は、DCバスに設けられたDCバス電圧検出部によって検出されるDCバス電圧値、蓄電器電圧検出部によって検出される蓄電器電圧値、及び蓄電器電流検出部によって検出される蓄電器電流値に基づいて行われる。
さらに、蓄電器電圧検出部によって検出される蓄電器電圧値に基づいて、蓄電器(キャパシタ)のSOCが算出される。また、上述では蓄電器としてキャパシタを例として示したが、キャパシタの代わりに、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池、又は、電力の授受が可能なその他の形態の電源を蓄電器として用いてもよい。
図3に示すハイブリッド式ショベルは旋回機構を電動にしたもので、旋回機構2を駆動するために旋回用電動機21が設けられている。電動作業要素としての旋回用電動機21は、インバータ20を介して蓄電系120に接続されている。旋回用電動機21の回転軸21Aには、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回変速機24が接続される。旋回用電動機21と、インバータ20と、レゾルバ22と、メカニカルブレーキ23と、旋回変速機24とで負荷駆動系が構成される。
図3に戻り、コントローラ30は、ハイブリッド式ショベルの駆動制御を行う主制御部としての制御装置である。コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)及び内部メモリを含む演算処理装置で構成され、CPUが内部メモリに格納された駆動制御用のプログラムを実行することにより実現される装置である。
コントローラ30は、圧力センサ29から供給される信号を速度指令に変換し、旋回用電動機21の駆動制御を行う。圧力センサ29から供給される信号は、旋回機構2を旋回させるために操作装置26を操作した場合の操作量を表す信号に相当する。
コントローラ30は、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)を行うとともに、昇降圧制御部としての昇降圧コンバータ100(図4参照)を駆動制御することによるキャパシタ19の充放電制御を行う。コントローラ30は、キャパシタ19の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)、及び旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づいて、昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御を行い、これによりキャパシタ19の充放電制御を行う。
昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御は、DCバス電圧検出部111によって検出されるDCバス電圧値、キャパシタ電圧検出部112によって検出されるキャパシタ電圧値、及びキャパシタ電流検出部113によって検出されるキャパシタ電流値に基づいて行われる。
以上のような構成において、アシストモータである電動発電機12が発電した電力は、インバータ18Aを介して蓄電系120のDCバス110(図4参照)に供給され、昇降圧コンバータ100を介してキャパシタ19に供給される。旋回用電動機21が回生運転して生成した回生電力は、インバータ20を介して蓄電系120のDCバス110に供給され、昇降圧コンバータ100を介してキャパシタ19に供給される。
図4は、蓄電系120の回路図である。昇降圧コンバータ100は、リアクトル101、昇圧用IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)102A、降圧用IGBT102B、キャパシタ19を接続するための電源接続端子104、インバータ18A,20を接続するための一対の出力端子106、及び、一対の出力端子106に並列に挿入される平滑用のコンデンサ107を備える。昇降圧コンバータ100の出力端子106とインバータ18A,20との間は、DCバス110によって接続される。
リアクトル101の一端は昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bの中間点に接続され、他端は電源接続端子104に接続される。リアクトル101は、昇圧用IGBT102Aのオン/オフに伴って生じる誘導起電力をDCバス110に供給するために設けられている。
昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)をゲート部に組み込んだバイポーラトランジスタで構成され、大電力の高速スイッチングが可能な半導体素子(スイッチング素子)である。昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bは、コントローラ30により、ゲート端子にPWM電圧が印加されることによって駆動される。昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bには、整流素子であるダイオード102a及び102bが並列接続される。
キャパシタ19は、昇降圧コンバータ100を介してDCバス110との間で電力の授受が行えるように、充放電可能な蓄電器であればよい。なお、図4には、蓄電器としてキャパシタ19を示すが、キャパシタ19の代わりに、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池、リチウムイオンキャパシタ、又は、電力の授受が可能なその他の形態の電源用いてもよい。
電源接続端子104及び出力端子106は、キャパシタ19及びインバータ18A,20が接続可能な端子であればよい。一対の電源接続端子104の間には、キャパシタ電圧を検出するキャパシタ電圧検出部112が接続される。一対の出力端子106の間には、DCバス電圧を検出するDCバス電圧検出部111が接続される。
キャパシタ電圧検出部112は、キャパシタ19の電圧値Vcapを検出する。DCバス電圧検出部111は、DCバス110の電圧値Vdcを検出する。平滑用のコンデンサ107は、出力端子106の正極端子と負極端子との間に挿入され、DCバス電圧を平滑化するための蓄電素子である。この平滑用のコンデンサ107によって、DCバス110の電圧は予め定められた電圧に維持されている。
キャパシタ電流検出部113は、キャパシタ19の正極端子(P端子)側においてキャパシタ19に流れる電流の値を検出する検出手段であり、電流検出用の抵抗器を含む。すなわち、キャパシタ電流検出部113は、キャパシタ19の正極端子に流れる電流値I1を検出する。一方、キャパシタ電流検出部113は、キャパシタの負極端子(N端子)側においてキャパシタ19に流れる電流の値を検出する検出手段であり、電流検出用の抵抗器を含む。すなわち、キャパシタ電流検出部113は、キャパシタ19の負極端子に流れる電流値I2を検出する。
昇降圧コンバータ100において、DCバス110を昇圧する際には、昇圧用IGBT102Aのゲート端子にPWM電圧が印加され、降圧用IGBT102Bに並列に接続されたダイオード102bを介して、昇圧用IGBT102Aのオン/オフに伴ってリアクトル101に発生する誘導起電力がDCバス110に供給される。これにより、DCバス110が昇圧される。
DCバス110を降圧する際には、降圧用IGBT102Bのゲート端子にPWM電圧が印加され、降圧用IGBT102B、インバータ18A,20を介して供給される回生電力がDCバス110からキャパシタ19に供給される。これにより、DCバス110に蓄積された電力がキャパシタ19に充電され、DCバス110が降圧される。
本実施形態では、キャパシタ19の正極端子を昇降圧コンバータ100の電源接続端子104に接続する電源ライン114に、当該電源ライン114を遮断することのできる遮断器としてリレー130−1が設けられる。リレー130−1は、電源ライン114へのキャパシタ電圧検出部112の接続点115とキャパシタ19の正極端子の間に配置されている。リレー130−1はコントローラ30からの信号により作動し、キャパシタ19からの電源ライン114を遮断することで、キャパシタ19を昇降圧コンバータ100から切り離すことができる。
また、キャパシタ19の負極端子を昇降圧コンバータ100の電源接続端子104に接続する電源ライン117に、当該電源ライン117を遮断することのできる遮断器としてリレー130−2が設けられる。リレー130−2は、電源ライン117へのキャパシタ電圧検出部112の接続点118とキャパシタ19の負極端子の間に配置されている。リレー130−2はコントローラ30からの信号により作動し、キャパシタ19からの電源ライン117を遮断することで、キャパシタ19を昇降圧コンバータ100から切り離すことができる。なお、リレー130−1とリレー130−2を一つのリレーとして正極端子側の電源ライン114と負極端子側の電源ライン117の両方を同時に遮断してキャパシタを切り離すこととしてもよい。
なお、実際には、コントローラ30と昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bとの間には、昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bを駆動するPWM信号を生成する駆動部が存在するが、図4では省略する。このような駆動部は、電子回路又は演算処理装置のいずれでも実現することができる。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態によるショベルにおけるキャパシタの充放電制御について説明する。第1実施形態では、上述のような構成のハイブリッド式ショベルにおいて、低温状態においてキャパシタ19の充放電制御を行ない、適切なキャパシタ19の出力制限を行なう。
図5は第1実施形態における出力制限処理のフローチャートである。図6はキャパシタの温度と内部抵抗との関係を示すグラフである。
図5に示す出力制限処理は、主にコントローラ30により行なわれる処理であり、エンジン11のスタートキーがONとなると直ちに開始される。まず、ステップS1において、キャパシタ19の温度と内部抵抗を計測する。キャパシタ19の内部抵抗は、例えば変化する電流をキャパシタ19に流し、そのときのキャパシタ19の電圧変化を計測することで求めることができる。
次に、ステップS2において、制限解除温度T2を演算により求める。制限解除温度T2とは、キャパシタ19の内部抵抗が閾値Rthとなるときの温度である。以下に、制限解除温度T2の求め方について説明する。
キャパシタ19の温度と内部抵抗は図6の実線又は点線で示すような関係であり、ある温度のときの内部抵抗が分れば、温度−内部抵抗特性曲線に基づいて求めることができる。図6における実線は、キャパシタ19が初期状態で劣化していないときの温度−内部抵抗特性曲線であり、図6における点線は、キャパシタ19がある程度劣化した状態での温度−内部抵抗特性曲線である。キャパシタ19が劣化したときの温度−内部抵抗特性曲線(点線で示す)は、キャパシタ19が初期状態で劣化していないときの温度−内部抵抗特性曲線(実線で示す)を上方に平行移動したものである。したがって、キャパシタ19が初期状態で劣化していないときの温度−内部抵抗特性曲線(実線で示す)を予め求めておけば、キャパシタ19がある程度劣化した時点での内部抵抗値とそのときの温度とから、その時点での温度−内部抵抗特性曲線を求めることができる。
図6に示す例では、キャパシタ19が初期状態で劣化していないときの温度−内部抵抗特性曲線(実線で示す)は予め求められているので、ステップS1で計測した温度から、キャパシタ19が劣化していないときの内部抵抗R1を求めることができる。
ステップS1において計測された内部抵抗がR3であったとすると、現時点でのキャパシタ19の温度−内部抵抗特性曲線(点線で示す)は、予め求められている温度−内部抵抗特性曲線(実線で示す)をR3−R1だけ上方に平行移動することで求めることができる。
ここで、キャパシタ19の温度が上昇すると、キャパシタ19の内部抵抗は小さくなり、ある温度となると、キャパシタ19に通常に充放電電流を流すことができるようになる。キャパシタ19が初期状態であって劣化していない状態において、キャパシタ19に通常に充放電電流を流すことができるようになるときの温度を制限解除温度T1とし、このときのキャパシタ19の内部抵抗値をR2とする。すなわち、キャパシタ19の内部抵抗が閾値Rthまで下がるときのキャパシタ19の温度が制限解除温度T1であり、内部抵抗値R2は閾値Rthに等しい。
キャパシタ19が初期状態であって劣化していない状態であれば、キャパシタ19の温度が制限解除温度T1以下となったときに、キャパシタ19の出力制限を解除すればよい。しかし、図6の点線で示す温度−内部抵抗特性曲線となるようにキャパシタ19が劣化している場合には、キャパシタ19の温度が制限解除温度T1となったときには内部抵抗値はR4であり、内部抵抗値R2(すなわち、閾値Rth)より高い。そこで、キャパシタ19が劣化した状態での温度−内部抵抗特性曲線(点線で示す)を用いて、内部抵抗値がR5(=R2=Rth)となるときの温度を求める。この温度が制限解除温度T2となる。
図5に示すフローチャートに戻り説明を続ける。ステップS2において制限解除温度T2が算出された後、ステップS3において、ショベルの運転準備が完了し、ショベルでの作業が開始される。したがって、ショベルにおいて、電動発電機(アシストモータ)12及び旋回用電動機21が駆動できる状態となる。そして、電動発電機12が駆動され、作業に伴って旋回用電動機21が駆動される。次に、ステップS4において、キャパシタ19の温度が計測される。そして、ステップS5において、ステップS4で計測したキャパシタ19の温度が制限解除温度T2以上であるか否かが判定される。
ステップS5において、キャパシタ19の温度が制限解除温度T2以上ではないと判定された場合は(ステップS5のNO)、出力制限処理はステップS6に進む。このときのキャパシタ19の内部抵抗値は、例えば図6に示すR3,R4である。ステップS6では、キャパシタ19の出力制限指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電に制限が加わる。充放電の制限とは、例えば、充放電電流を小さな値に制限することである。キャパシタ19の充放電電流を小さな値に制限することにより、キャパシタ19の内部抵抗が増大していることによる急激な電圧降下あるいは電圧上昇を抑制することができる。これにより、低温状態における、キャパシタ19の充放電時の電圧を、例えば、システム下限電圧とシステム上限電圧との間の範囲にとどめておくことができる。また、制限された充放電の出力により、キャパシタ19の暖機を行うことができる。
ステップS6の処理が終了すると、ステップS8において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS8のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS8のNO)、出力制限処理はステップS4に戻る。
一方、ステップS5において、キャパシタ19の温度が制限解除温度T2以上であると判定された場合は(ステップS5のYES)、出力制限処理はステップS7に進む。このときのキャパシタ19の内部抵抗値は、例えば図6に示すR5である。ステップS7では、キャパシタ19の出力制限解除指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電制限が解除され、キャパシタ19には通常の充放電制御が行なわれる。
ステップS7の処理が終了すると、ステップS8において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS8のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS8のNO)、出力制限処理はステップS4に戻る。ショベルでの作業が終了するまでこの処理は繰り返される。
以上のような出力制限処理によれば、例えば、キャパシタ19が低温状態においてショベルの運転が開始された場合、ショベルの運転開始直後でキャパシタ19が暖機状態となるまでは、キャパシタ19の温度は制限解除温度より低いので、ステップS5のNOからステップS6に進み、キャパシタ19の出力制限が適用される。ショベルの運転が継続してキャパシタ19が暖機状態となり、キャパシタ19の温度が制限解除温度以上となると、ステップS5のYESからステップS7に進み、キャパシタ19の出力制限が解除され、キャパシタ19に通常の充放電制御を適用することができるようになる。キャパシタ19の温度が、現時点でのキャパシタ19の劣化による内部抵抗の増大を考慮しながら求めた制限解除温度T2になった時点でキャパシタ19の出力制限を解除するので、キャパシタ19の劣化の程度にかかわらず、キャパシタ19の温度が適切な温度となった時点で、出力制限を解除することができる。これにより、低温時にショベルを起動する場合でも、キャパシタ19の劣化を抑制しながらキャパシタ19の暖機を行ない、通常の充放電制御に迅速に戻すことができる。
上述のように、本実施形態では、キャパシタ19の温度に基づいてキャパシタの状態を検出しており、キャパシタの温度はキャパシタ19の状態を表す状態値に相当する。そして、コントローラ30がステップS4においてキャパシタ19の温度を計測することで、状態検出部が実現される。
以上説明したように、出力制限をしながらショベルの作業を開始することができるので、ショベルでの作業開始の遅延を防ぐことができる。すなわち、ショベルのエンジンの運転を開始してから、実際にショベルでの作業を開始することができるようになるまでの遅延時間の発生を防止することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、第1実施形態のようにキャパシタ19の温度が制限解除温度T2以上となったら出力制限を解除するのではなく、キャパシタ19の内部抵抗値が閾値Rth以下となったら出力制限を解除する。すなわち、第2実施形態では、現在のキャパシタ19の内部抵抗を逐次計算して求め、内部抵抗に基づいて出力制限を解除する。
図7は第2実施形態における出力制限処理のフローチャートである。キャパシタの温度と内部抵抗との関係は、図6に示すものと同じであるので、図6も参照しながら説明を行なう。
図7に示す出力制限処理は、主にコントローラ30により行なわれる処理であり、エンジン11のスタートキーがONとなると直ちに開始される。まず、ステップS11において、キャパシタ19の内部抵抗を計測する。キャパシタ19の内部抵抗は、例えば変化する電流をキャパシタ19に流し、そのときのキャパシタ19の電圧変化を計測することで求めることができる。このときに計測される内部抵抗は図6におけるR3に相当する。
ステップS12においてショベルの運転準備が完了し、ショベルでの作業が開始される。したがって、ショベルにおいて、電動発電機(アシストモータ)12及び旋回用電動機21が駆動できる状態となる。そして、電動発電機12が駆動され、作業に伴って旋回用電動機21が駆動される。続いて、ステップS14において、キャパシタ19の現在の内部抵抗値が算出される。
次に、ステップS15において、キャパシタ19の現在の内部抵抗値が、内部抵抗の閾値Rth以下か否かが判定される。キャパシタ19の現在の内部抵抗値が、内部抵抗の閾値Rth以下ではないと判定された場合は(ステップS15のNO)、出力制限処理はステップS16に進む。このときのキャパシタ19の内部抵抗値は、例えば図6に示すR3,R4である。ステップS16では、キャパシタ19の出力制限指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電に制限が加わる。充放電の制限とは、例えば、充放電電流を小さな値に制限することである。キャパシタ19の充放電電流を小さな値に制限することにより、キャパシタ19の内部抵抗が増大していることによる急激な電圧降下あるいは電圧上昇を抑制することができる。これにより、低温状態における、キャパシタ19の充放電時の電圧を、例えば、システム下限電圧とシステム上限電圧との間の範囲にとどめておくことができる。また、制限された充放電の出力により、キャパシタ19の暖機を行うことができる。
ステップS16の処理が終了すると、ステップS18において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS18のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS18のNO)、出力制限処理はステップS13に戻る。
一方、ステップS15において、キャパシタ19の現在の内部抵抗値が、内部抵抗の閾値Rth以下であると判定された場合は(ステップS15のYES)、出力制限処理はステップS17に進む。このときのキャパシタ19の内部抵抗値は、例えば図6に示すR5である。ステップS17では、キャパシタ19の出力制限解除指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電制限が解除され、キャパシタ19には通常の充放電制御が行なわれる。
ステップS17の処理が終了すると、ステップS18において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS18のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS18のNO)、出力制限処理はステップS13に戻る。ショベルでの作業が終了するまでこの処理は繰り返される。
以上のような第2実施形態による出力制限処理によれば、例えば、キャパシタ19が低温状態においてショベルの運転が開始された場合、運転を開始した直後はキャパシタ19の内部抵抗は閾値Rthより大きいので、ステップS15のNOからステップS16に進み、キャパシタ19の出力制限が適用される。ショベルの運転が継続してキャパシタ19が暖機状態となり、キャパシタ19の内部抵抗が閾値Rth以下となると、ステップS15のYESからステップS17に進み、キャパシタ19の出力制限が解除され、キャパシタ19に通常の充放電制御を適用することができるようになる。計測で求めたキャパシタ19の現在の内部抵抗が、実際に閾値Rthになった時点でキャパシタ19の出力制限を解除するので、キャパシタ19の劣化の程度にかかわらず、適時に出力制限を解除することができる。これにより、低温時にショベルを起動する場合でも、キャパシタ19の劣化を抑制しながらキャパシタ19の暖機を行ない、通常の充放電制御に迅速に戻すことができる。
上述のように、本実施形態では、キャパシタ19の内部抵抗値に基づいてキャパシタの状態を検出しており、キャパシタ19の内部抵抗値はキャパシタ19の状態を表す状態値に相当する。そして、コントローラ30がステップS14においてキャパシタ19の内部抵抗値を算出することで、状態検出部が実現される。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態では、キャパシタに電流を流した際に変化するキャパシタ電圧の電圧変化量に基づいてキャパシタ19の出力制限及び出力制限の解除を行なう。
図8は第3実施形態における出力制限処理のフローチャートである。図9はキャパシタの温度と電圧変化量との関係を示すグラフである。
キャパシタ19の電圧変化量は、キャパシタ19に流れる電流が変化したときの電圧差に相当する。すなわち、電圧変化量は、例えば、キャパシタ19に流れる電流が第1の値から第2の値へと大きく減少したときに、第1の値の電流が流れているときの第1の電圧と第2の値の電流が流れているときの第2の電圧との差(いわゆるIRドロップ)に相当する。したがって、電圧変化量はキャパシタ19の内部抵抗と同等のパラメータとみなすことができ、内部抵抗の代わりに電圧変化量を用いて上述の第2実施形態のように出力制限処理を行なうことができる。
第3実施形態による出力制限処理が開始されると、まず、ステップS21において、ショベルの運転準備が完了し、ショベルでの作業が開始される。したがって、ショベルにおいて、電動発電機(アシストモータ)12及び旋回用電動機21が駆動できる状態となる。そして、電動発電機12が駆動され、作業に伴って旋回用電動機21が駆動される。続いて、ステップS22において、キャパシタ19の電圧が計測される(電圧計測1)。この電圧の計測は、キャパシタに電流が流れているタイミングで行なわれる。続いて、ステップS23において、一定時間が経過するのを待つ。一定時間とは、キャパシタ19に流れている電流が変化するのに十分な時間であり、例えば、0.2〜0.3秒といった時間間隔である。
続いて、ステップS24において、再度キャパシタ19の電圧が計測される(電圧計測2)。そして、電圧計測1で計測された電圧と電圧計測2で計測された電圧との差を演算により求めることで、電圧変化量が求められる。ここで求められた電圧変化量は、図9における電圧変化量V1,V3に相当する。
続いて、ステップS25において、キャパシタ19の現在の温度が計測される。そして、ステップS26において、キャパシタ19の現在の温度が室温以上であるか否かが判定される。キャパシタ19の現在の温度が室温以上であると判定された場合は(ステップS26のYES)、キャパシタ19は低温状態ではないと判断され、出力制限処理はステップS27に進む。
ステップS27では、ステップS22での電圧計測1による電圧とステップS24での電圧計測2による電圧との差が、電圧変化量の閾値Vth以下であるか否かが判定される。電圧変化量の閾値Vthは、第2実施形態における内部抵抗の閾値Rthと同等な閾値であり、電圧変化量が閾値Vth以下であれば、キャパシタ19の内部抵抗が閾値Rth以下であるとみなすことができる。
電圧計測1による電圧と電圧計測2による電圧との差が、電圧変化量の閾値Vth以下ではないと判定された場合は(ステップ27のNO)、出力制限処理はステップS28に進む。閾値Vth以下ではないと判定される電圧変化量は図9における電圧変化量V4,V5に相当する。この場合、ステップS26においてキャパシタ19の温度は室温以上であると判定されているので、電圧変化量が大きいということはキャパシタ19が劣化しているため内部抵抗が大きくなっていると判断することができる。そこで、ステップS28では、キャパシタ19の出力制限指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電に制限が加わる。充放電の制限とは、例えば、充放電電流を小さな値に制限することである。キャパシタ19の充放電電流を小さな値に制限することにより、キャパシタ19が劣化してその内部抵抗が増大していることによる急激な電圧降下あるいは電圧上昇を抑制することができる。これにより、劣化状態におけるキャパシタ19の充放電時の電圧を、例えば、システム下限電圧とシステム上限電圧との間の範囲にとどめておくことができる。また、制限された充放電の出力により、キャパシタ19の暖機を行うことができる。
ステップS28の処理が終了すると、ステップS30において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS30のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS30のNO)、出力制限処理はステップS30の処理を繰り返してショベルの運転が終了するのを待つ。電圧変化量が大きいことが、キャパシタ19の劣化によるものであり、キャパシタ19の温度も室温以上である(低温状態ではない)ので、キャパシタ19の内部抵抗は現在の値より小さくはならないため、再度電圧変化量を求める必要はないためである。
一方、ステップS27において、キャパシタ19の電圧変化量が、電圧変化量の閾値Vth以下であると判定された場合は(ステップS27のYES)、出力制限処理はステップS29に進む。閾値Vth以下であると判定される電圧変化量は、図9における電圧変化V2,V6に相当する。ステップS29では、キャパシタ19の出力制限は行なわれず、あるいは、キャパシタ19の出力制限解除指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電制限は行なわれず、キャパシタ19には通常の充放電制御が適用される
ステップS29に続いて、ステップS30において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS30のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS30のNO)、出力制限処理はステップS30の処理を繰り返してショベルの運転が終了するのを待つ。電圧変化量は小さく、キャパシタ19は劣化していないと判断でき、キャパシタ19の温度も室温以上である(低温状態ではない)ので、キャパシタ19の内部抵抗は現在の値より大きくならないと判断でき、再度電圧変化量を求める必要はないためである。
一方、ステップS26で現在のキャパシタ19の温度が室温以上ではないと判定された場合は(ステップS26のNO)、出力制限処理はステップS31に進む。ステップS31においても、ステップS27と同様に、ステップS22での電圧計測1による電圧とステップS24での電圧計測2による電圧との差が、電圧変化量の閾値Vth以下であるか否かが判定される。
電圧計測1により計測された電圧と電圧計測2により計測された電圧との差が電圧変化量の閾値Vth以下ではないと判定された場合は(ステップ31のNO)、出力制限処理はステップS32に進む。ここで、閾値Vth以下ではないと判定される電圧変化量は、図9における電圧変化量V1,V3に相当する。この場合、ステップS26においてキャパシタ19の温度は室温以上ではない(低温状態である)と判定されているので、電圧変化量が大きいということはキャパシタ19の温度が低いため内部抵抗が大きくなっていると判断することができる。そこで、ステップS32では、キャパシタ19の出力制限指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電に制限が加わる。充放電の制限とは、例えば、充放電電流を小さな値に制限することである。キャパシタ19の充放電電流を小さな値に制限することにより、キャパシタ19の温度が低くてその内部抵抗が増大していることによる急激な電圧降下あるいは電圧上昇を抑制することができる。これにより、劣化状態におけるキャパシタ19の充放電時の電圧を、例えば、システム下限電圧とシステム上限電圧との間の範囲にとどめておくことができる。また、制限された充放電の出力により、キャパシタ19の暖機を行うことができる。
ステップS32の処理が終了すると、ステップS34において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS34のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS34のNO)、出力制限処理はステップS22に戻る。ショベルの運転が継続されてキャパシタ19が暖機状態になることで、内部抵抗が小さくなり、出力制限を解除できる状態になると予想されるからである。
一方、ステップS32において、キャパシタ19の電圧変化量が、電圧変化量の閾値Vth以下であると判定された場合は(ステップS32のYES)、出力制限処理はステップS33に進む。ステップS33では、キャパシタ19の出力制限は行なわれず、あるいは、キャパシタ19の出力制限解除指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電制限は行なわれず、キャパシタ19には通常の充放電制御が適用される
ステップS33に続いて、ステップS34において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS34のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS34のNO)、出力制限処理はステップS22に戻る。ショベルの運転が継続されている間にキャパシタ19が低温状態になることで、内部抵抗が大きくなり、出力制限を加える必要がある状態になることもあり得るからである。ショベルでの作業が終了するまでこの処理は繰り返される。
以上のような第3実施形態による出力制限処理によれば、例えば、キャパシタ19が低温状態においてショベルの運転が開始された場合、運転を開始した直後はキャパシタ19の内部抵抗は閾値Rthより大きいので電圧変化量は閾値Vthより大きい。したがって、出力制限処理は、ステップS26のNOからステップS31を経てステップS32に進み、キャパシタ19の出力制限が適用される。ショベルの運転が継続してキャパシタ19が暖機状態となり、キャパシタ19の内部抵抗が閾値Rth以下となって電圧変化量がVth以下となると、出力制限処理はステップS26のYESからステップS31を経てステップS33に進み、キャパシタ19の出力制限が解除され、キャパシタ19に通常の充放電制御を適用することができるようになる。計測で求めた電圧変化量が閾値Vth以下となった時点、すなわちキャパシタ19の現在の内部抵抗が実際に閾値Rthより小さくなった時点でキャパシタ19の出力制限を解除するので、キャパシタ19の劣化の程度にかかわらず、適時に出力制限を解除することができる。これにより、低温時にショベルを起動する場合でも、キャパシタ19の劣化を抑制しながらキャパシタ19の暖機を行ない、通常の充放電制御に迅速に戻すことができる。
上述のように、本実施形態では、キャパシタ19の電圧変化量に基づいてキャパシタ19の状態を検出しており、キャパシタ19の電圧変化量はキャパシタ19の状態を表す状態値に相当する。そして、コントローラ30がステップS24においてキャパシタ19の電圧変化量を算出することで、状態検出部が実現される。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態では、第3実施形態と同様にキャパシタに電流を流した際に変化するキャパシタ電圧の電圧変化量に基づいてキャパシタ19の出力制限及び出力制限の解除を行なうが、現在のキャパシタ19の温度による劣化の判断は行なわない。
図10は第4実施形態における出力制限処理のフローチャートである。図11はキャパシタの温度と電圧変化量との関係を示すグラフである。
第4実施形態による出力制限処理が開始されると、まず、ステップS41において、ショベルの運転準備が完了し、ショベルでの作業が開始される。したがって、ショベルにおいて、電動発電機(アシストモータ)12及び旋回用電動機21が駆動できる状態となる。そして、電動発電機12が駆動され、作業に伴って旋回用電動機21が駆動される。続いて、ステップS42において、キャパシタ19の電圧が計測される(電圧計測1)。この電圧の計測は、キャパシタに電流が流れているタイミングで行なわれる。続いて、ステップS43において、一定時間が経過するのを待つ。一定時間とは、キャパシタ19に流れている電流が変化するのに十分な時間であり、例えば、0.2〜0.3秒といった時間間隔である。
続いて、ステップS44において、再度キャパシタ19の電圧が計測される(電圧計測2)。そして、電圧計測1と電圧計測2において計測された電圧の差を演算により求めることで、電圧変化量が求められる。ここで求められた電圧変化量は、図11における電圧変化量V1,V3,V5に相当する。
続いて、ステップS31において、ステップS22での電圧計測1で計測された電圧とステップS24での電圧計測2で計測された電圧との差が、電圧変化量の閾値Vth以下であるか否かが判定される。
電圧計測1で計測された電圧と電圧計測2で計測された電圧との差が電圧変化量の閾値Vth以下ではないと判定された場合は(ステップ45のNO)、出力制限処理はステップS46に進む。ステップS46で電圧変化量の閾値Vth以下ではないと判定される電圧変化量は、図11における電圧変化量V1,V3,V5に相当する。ステップS46では、キャパシタ19の出力制限指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電に制限が加わる。充放電の制限とは、例えば、充放電電流を小さな値に制限することである。キャパシタ19の充放電電流を小さな値に制限することにより、キャパシタ19の温度が低くてその内部抵抗が増大していることによる急激な電圧降下あるいは電圧上昇を抑制することができる。これにより、劣化状態におけるキャパシタ19の充放電時の電圧を、例えば、システム下限電圧とシステム上限電圧との間の範囲にとどめておくことができる。また、制限された充放電の出力により、キャパシタ19の暖機を行うことができる。
ステップS46の処理が終了すると、ステップS48において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS48のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS48のNO)、出力制限処理はステップS42に戻る。ショベルの運転が継続されてキャパシタ19が暖機状態になることで、内部抵抗が小さくなり、出力制限を解除できる状態になると予想されるからである。
一方、ステップS45において、キャパシタ19の電圧変化量が、電圧変化量の閾値Vth以下であると判定された場合は(ステップS45のYES)、出力制限処理はステップS47に進む。ステップS45において電圧変化量の閾値Vth以下であると判定される電圧変化量は、図11における電圧変化量V2,V4に相当する。ステップS47では、キャパシタ19の出力制限は行なわれず、あるいは、キャパシタ19の出力制限解除指令がコントローラ30から蓄電系120に送信される。これにより、キャパシタ19の充放電制限は行なわれず、キャパシタ19には通常の充放電制御が適用される
ステップS47に続いて、ステップS48において、ショベルの運転が終了したか否かが判定される。ショベルの運転が終了している場合は(ステップS48のYES)、出力制限処理は終了する。ショベルの運転が終了していない場合は(ステップS48のNO)、出力制限処理はステップS42に戻る。ショベルの運転が継続されている間にキャパシタ19が低温状態になることで、内部抵抗が大きくなり、出力制限を加える必要がある状態になることもあり得るからである。ショベルでの作業が終了するまでこの処理は繰り返される。
以上のような第4実施形態による出力制限処理によれば、例えば、キャパシタ19が低温状態においてショベルの運転が開始された場合、運転を開始した直後はキャパシタ19の内部抵抗は閾値Rthより大きいので電圧変化量は閾値Vthより大きい。したがって、出力制限処理は、ステップS45のNOからステップS46に進み、キャパシタ19の出力制限が適用される。ショベルの運転が継続してキャパシタ19が暖機状態となり、キャパシタ19の内部抵抗が閾値Rth以下となって電圧変化量が閾値Vth以下となると、出力制限処理はステップS45のYESからステップS47に進み、キャパシタ19の出力制限が解除され、キャパシタ19に通常の充放電制御を適用することができるようになる。計測で求めた電圧変化量が閾値Vth以下となった時点、すなわちキャパシタ19の現在の内部抵抗が実際に閾値Rthより小さくなった時点でキャパシタ19の出力制限を解除するので、キャパシタ19の劣化の程度にかかわらず、適時に出力制限を解除することができる。これにより、低温時にショベルを起動する場合でも、キャパシタ19の劣化を抑制しながらキャパシタ19の暖機を行ない、通常の充放電制御に迅速に戻すことができる。
上述のように、本実施形態では、キャパシタ19の電圧変化量に基づいてキャパシタ19の状態を検出しており、キャパシタ19の電圧変化量はキャパシタ19の状態を表す状態値に相当する。そして、コントローラ30がステップS44においてキャパシタ19の電圧変化量を算出することで、状態検出部が実現される。
なお、上述の実施形態では旋回機構2が電動式であったが、旋回機構2が電動ではなく油圧駆動の場合がある。図12は図3に示すハイブリッド式ショベルの旋回機構を油圧駆動式とした場合の駆動系の構成を示すブロック図である。図12に示すハイブリッド式ショベルでは、旋回用電動機21の代わりに、旋回油圧モータ2Aがコントロールバルブ17に接続され、旋回機構2は旋回油圧モータ2Aにより駆動される。このような、ハイブリッド式ショベルであっても、上述のようにして、キャパシタ19の出力制限処理を行なうことができる。
また、上述の実施形態では、エンジン11と電動発電機12とを油圧ポンプであるメインポンプ14に接続してメインポンプ14を駆動する、いわゆるパラレル型のハイブリッド式ショベルに本発明を適用した例について説明した。本発明は、図13に示すようにエンジン11で電動発電機12を駆動し、電動発電機12が生成した電力を蓄電系120に蓄積してから蓄積した電力のみによりポンプ用電動機400を駆動してメインポンプ14を駆動する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド式ショベルにも適用することもできる。この場合、電動発電機12は、本実施形態ではエンジン11によって駆動させることによる発電運転のみを行なう発電機としての機能を備えている。
なお、図13に示すハイブリッド式ショベルでは、ブームシリンダ7からの戻り油圧を利用して油圧回生が行なわれている。すなわち、ブームシリンダ7からの戻り油圧用の油圧配管7Aにブーム回生油圧モータ310が設けられ、ブーム回生油圧モータにより発電機300を駆動して回生電力を発生する。発電機300により発生した電力はインバータ18Cを介して蓄電系120に供給される。
また、本発明はハイブリッド式ショベルに限定されることなく、図14に示すような電動ショベルにも適用することができる。図14に示す電動ショベルは、エンジン11が設けられておらず、外部電源からの電力によりポンプ用電動機400と旋回用電動機21が駆動される。メインポンプ14はポンプ用電動機400のみで駆動される。ポンプ用電動機への電力は蓄電系120からの電力で全て賄われる。
本明細書ではハイブリッド式ショベルの実施形態により本発明を説明したが、本発明は具体的に開示された上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変形例及び改良例がなされるであろう。
本出願は、2011年6月28日出願の優先権主張日本国特許出願第2011−143262号に基づくものであり、その全内容は本出願に援用される。
本発明は、電動負荷に電力を供給するための蓄電装置を備えたショベルに適用可能である。
1 下部走行体
1A、1B 油圧モータ
2 旋回機構
2A 旋回油圧モータ
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 ブームシリンダ
7A 油圧配管
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
10 キャビン
11 エンジン
12 電動発電機
13 変速機
14 メインポンプ
15 パイロットポンプ
16 高圧油圧ライン
17 コントロールバルブ
18A,18C,20 インバータ
19 キャパシタ
21 旋回用電動機
22 レゾルバ
23 メカニカルブレーキ
24 旋回変速機
25 パイロットライン
26 操作装置
26A、26B レバー
26C ペダ
7 油圧ライン
28 油圧ライン
29 圧力センサ
30 コントローラ
100 昇降圧コンバータ
110 DCバス
111 DCバス電圧検出部
112 キャパシタ電圧検出部
113,116 キャパシタ電流検出部
114,117 電源ライン
115,118 接続点
120 蓄電系
130−1,130−2 リレー
300 発電機
310 油圧モータ


Claims (3)

  1. 下部走行体と、
    該下部走行体に備えられた上部旋回体と、
    該上部旋回体に備えられた蓄電装置と、
    該蓄電装置に接続されたコンバータと、
    前記蓄電装置の状態を表す状態値を検出する状態検出部と、
    前記コンバータを制御する制御部と
    を有するショベルであって、
    前記制御部は、前記ショベルの起動時に前記蓄電装置と前記コンバータとを通電するとともに、通電後に前記蓄電装置の状態を表す状態値としての前記蓄電装置の温度を検出し、前記状態検出部で検出した電流値又は電圧値に基づいて前記蓄電装置の内部抵抗の値を算出し、算出された内部抵抗の値に基づいて、前記内部抵抗が閾値以下となる温度を所定の値として算出し、前記蓄電装置の温度が算出された温度となるまで前記コンバータを制御して出力制限を行なうことを特徴とするショベル。
  2. 下部走行体と、
    該下部走行体に備えられた上部旋回体と、
    該上部旋回体に備えられた蓄電装置と、
    該蓄電装置に接続されたコンバータと、
    前記蓄電装置の状態を表す状態値を検出する状態検出部と、
    前記コンバータを制御する制御部と
    を有するショベルであって、
    前記蓄電装置の起動状態を表す状態値は、前記ショベルの起動時に前記蓄電装置と前記コンバータとを通電した際に検出された前記蓄電装置の電圧と、該検出から一定時間の後に検出された前記蓄電装置の電圧との差に相当する電圧変化量であり、前記一定時間の後にさらに一定時間が経過した後に、前記蓄電装置の温度が温度閾値以下になった際に前記蓄電装置の電圧変化量を計測し、
    前記制御部は、該電圧変化量が所定の値としての電圧変化量閾値になるまで前記コンバータを制御して前記蓄電装置の出力制限を行なうことを特徴とするショベル。
  3. 請求項1又は2に記載のショベルであって、
    前記制御部は、前記ショベルの起動後に出力制限を行なっている状態で、前記蓄電装置と前記コンバータとを通電させ、前記状態検出部により前記ショベルの動作中の前記状態値を検出し、検出した前記状態値と前記所定の値とを比較し、比較結果に基づいて前記コンバータを制御して前記蓄電装置の出力制限を解除することを特徴とするショベル。
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