JP6016426B2 - オレフィン重合用触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、特定の成分を含むオレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。さらに詳しくは、特定のシリカを含むオレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
従来から高い重合活性でオレフィン重合体またはオレフィン共重合体を製造することのできる触媒として、ジルコノセンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン)とからなるオレフィン重合触媒が知られている。
また、触媒、および、ポリマーの粒子形状を制御するとともに反応器への付着を抑制するために遷移金属化合物およびアルミノキサンの少なくとも一方の成分をシリカ、アルミナ、シリカ-アルミナなどの多孔性無機酸化物担体に担持させた触媒を用いて、懸濁重合系または気相重合系においてオレフィンを重合する方法も知られている。
さらに、固体触媒成分当たりの重合活性は助触媒であるアルミノキサンのシリカへの担持量を増やすことで向上する傾向となることが知られている。特許文献1には、小粒径で表面積の大きな粒子状担体を用いることにより、担体上にアルミノキサンを多量担持することを可能とした方法が提案されている。しかしながらアルミノキサンは高価であることから、遷移金属化合物当りのアルミノキサンが少なくても活性を向上させることが望まれている。
例えばフッ素化合物をアルミノキサンに添加することで活性が向上することが報告されている(特許文献2、3、4)。これは、遷移金属化合物の中心金属のルイス酸性度を向上させることで活性が向上するためと考えられる。しかしながら、フッ素化合物は高価であるし、安全性を懸念する見解も示されている。
一方、担体にシリカではなくアルミナやシリカ-アルミナを使用し、助触媒にヘキサイソブチルアルミノキサンを使用することで活性が発現する報告がある(特許文献5)。これは担体のルイス酸性度を向上することの効果と考えられる。それぞれの担体のルイス酸性度については非特許文献1に開示がある。
一方で、工業的に利用されるアルミノキサンであるメチルアルミノキサンを用いる場合、担体にシリカではなくアルミナ、シリカ-アルミナを用いても活性は向上しないことが報告されている(特許文献10、11,参考例1、2)。
また、担体、特にシリカ-アルミナやシリカ-チタニアをフッ化物で処理することによりアルミノキサンを使用することなく活性を発現できる報告がある(特許文献6、7、8、9)。しかし、前述のようにフッ素化合物は高価であるし、安全性を懸念する見解もある。
また、ルイス酸性度ではなくブレンステッド酸性度を上げる、すなわち、シリカのpHを下げることで活性を向上させる報告がある(特許文献10)。しかし、低pHのシリカは金属腐食性が高くなり、工業的には反応器の耐久性への影響が懸念される。
特開2004−238520号公報 特開平9−249707号公報 特表2010−504405号公報 特表2010−504406号公報 特表2001−508822号公報 特表2003−510420号公報 特表2009−535454号公報 特表2011−516696号公報 特開2011−140658号公報 特開2000−511959号公報 特開平6−306114号公報
田部浩三、清山哲郎、笛木和雄 編「金属酸化物と複合酸化物」、講談社サイエンティフィク、1978
本発明の目的は、かかる従来技術の状況において、工業的に利用しやすいアルミノキサンであるメチルアルミノキサンで遷移金属化合物当りの活性を向上できる担体、および、該担体を用いた固体触媒を提供することである。
本発明者等は、上記問題を解決するために種々の検討を行った。その結果、特定の金属成分を導入したシリカを担体に用いることで上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]に関する。
[1]下記要件(i)または(ii)の少なくとも一つを満たす溶液(S)にシリカを接触させることにより得られる担体(A)と、有機アルミニウムオキシ化合物(B)と、遷移金属錯体(C)と、が含まれることを特徴とする、オレフィン重合用触媒。
(i)周期表第3族から第12族に属する金属を含む化合物と水もしくは有機溶媒とを含む。
(ii)周期表第13族に属する金属の塩と水もしくは有機溶媒とを含む。
[2]前記溶液(S)由来の金属が、ケイ素原子に対して1モル%以上20モル%以下であることを特徴とする、[1]に記載のオレフィン重合用触媒。
[3]前記溶液(S)にシリカを接触後、温度が300℃以上800℃以下で焼成することを特徴とする、[1]または[2]に記載のオレフィン重合用触媒。
[4]前記有機アルミニウムオキシ化合物(B)が、メチルアルミノキサンであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
[5]前記溶液(S)が、2種以上の金属を含むことを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
[6]前記遷移金属錯体(C)の中心金属が周期表の第4族から選ばれることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒を用いることを特徴とする、オレフィン重合体の製造方法。
[8]オレフィン重合体の製造が、懸濁液中または気相中で行われることを特徴とする、[7]に記載のオレフィン重合体の製造方法。
本発明によれば、工業的に利用しやすいアルミノキサンンであるメチルアルミノキサンを用いて、優れた重合活性を発現する、オレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
以下、本発明に係るオレフィン重合用触媒、および、それを用いたオレフィンの重合方法について具体的に説明する。
なお、本発明において「重合」という語は、単独重合のみならず、共重合を包含した意味で用いられることがあり、「重合体」という語は単独重合体のみならず、共重合体を包含した意味で用いられることがある。
<周期表第3族から第12族に属する金属を含む化合物>
本発明に係る周期表第3族から第12族に属する金属を含む化合物を形成する周期表第3族から第12族に属する金属とは、具体的には元素番号21のScから元素番号79のAuであり、好ましくは、元素番号21のScから元素番号72のHfであり、より好ましくはSc、Ti、V、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、Y、Zr、Nb、Ru、Ce、Hfである。
本発明に係る周期表第3族から第12族に属する金属を含む化合物(以下、「金属化合物」と略称する場合がある。)とは、前記周期表第3族から第12族に属する金属を含む金属化合物であり、且つ水もしくは有機溶媒に溶ける化合物である。無機塩からなる金属化合物としては、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物が好ましく、有機酸塩としては、酢酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、脂肪酸塩が好ましく、含窒素塩としては、アンモニウム塩、アニリニウム塩が好ましく、アルコキシ金属化合物としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、セカンダリーブトキシ、ターシャリーブトキシが好ましく、より好ましくは、硝酸塩、アンモニウム塩、エトキシ金属、イソプロポキシ金属であり、入手の容易さ、溶媒への溶解度等に応じて適宜選択される。
<周期表第13族に属する金属の塩>
本発明に係る周期表第13族に属する金属の塩(以下、「金属塩」と略称する場合がある。)とは、水に溶ける塩であり、具体的にはAl、Ga、In、Tlの無機塩が好ましく、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物が好ましい。特に好ましくは、硝酸アルミニウムである。
<溶液(S)>
本発明に係る溶液(S)は、(i)周期表第3族から第12族に属する金属を含む化合物と水もしくは有機溶媒とを含む溶液、または、(ii)周期表第13族に属する金属の塩と水もしくは有機溶媒とを含む溶液の少なくとも一つを満たす溶液である。
本発明に係る溶液(S)の溶媒に用いる水は蒸留水、もしくは、イオン交換水が好ましく、有機溶媒はヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、エタノール、イソプロパノール等のアルコールが好ましい。なかでも沸点が100℃以下の溶媒が、容易に留去できる点において好ましい。なお、金属がアルコキシ金属の場合は、同じ基のアルコールが好ましい。例えばエトキシ金属の場合はエタノールが好ましい。
本発明に係る溶液(S)は、前記金属化合物あるいは金属塩に水もしくは有機溶媒などの溶媒を添加、撹拌し溶解させることで作製できる。溶液(S)の濃度は金属化合物あるいは金属塩が完全に溶解する濃度以下が好ましく、金属化合物あるいは金属塩の溶媒に対する溶解度に応じて適宜選択されるが、好ましくは、0.01〜0.5mmol/mLである。
<シリカ>
本発明に係るシリカは、実質的に、ケイ素原子及び酸素原子から構成される多孔質酸化物を例示することができ、通常、公知のものを制限なく用いることができる。また、本願の目的を外れない範囲でアルミニウム等の金属原子を含んでいてもよい。
本発明に好ましく用いられるシリカは、粒径が好ましくは1〜300μm、より好ましくは2〜100μm、さらに好ましくは3〜60μm、特に好ましくは3〜10μmである。比表面積は好ましくは50〜1300m2/g、より好ましくは200〜1200m2/gである。細孔容積は0.3〜3.0cm3/gの範囲にあることが望ましい。
本発明に係るシリカの粒子形状については特に制限はないが、好ましくは球状である。
本発明で用いられる、平均粒径、比表面積および細孔容積を満たすシリカは、例えば、旭硝子エスアイテックや富士シリシア化学、水澤化学、PQコーポレーション、グレース等から市販されている球状シリカゲル等より容易に入手することが可能である。
<担体(A)>
担体(A)の製法
本発明に係る担体(A)は、前記溶液(S)にシリカを接触させることにより得られる担体である。
前記シリカと前記溶液(S)を接触させる方法としては、前記溶液(S)にシリカを浸漬させる方法が一般的である。
シリカを浸漬させる際の反応系の温度は好ましくは0〜100℃であり、より好ましくは10〜50℃である。
上記反応系の温度が前記下限以下では溶解度の低下や溶媒の凍結の問題があり、前記上限を超えると接触不十分な状態で金属化合物の分解が生じることがある。
シリカを浸漬させる際の溶媒量はシリカが溶液(S)に十分に浸漬できる量が好ましく、具体的には、通常、シリカ1gに対して溶媒10mL程度である。
シリカを浸漬させる時間は5分程度で十分であるがこれより長い時間浸漬させても問題ないと考えられる。
浸漬させた後の溶媒の留去はエバポレーター等を用いることができ、温度は好ましくは10から50℃、減圧度は好ましくは300〜50mmHgである。なお、揮発性の金属化合物あるいは金属塩が留去しない温度と減圧度であることを考慮することが望ましく、例えば、テトライソプロポキシチタンのヘキサン溶液の場合は、温度は10〜35℃程度、減圧度は300〜200mmHg程度で溶媒が留去される。
溶液(S)由来の金属
前記溶液(S)由来の金属は、ケイ素原子に対して0.1モル%以上20モル%以下であることが好ましく、下限値はより好ましくは1モル%、さらに好ましくは3モル%、上限値はより好ましくは13モル%、さらに好ましくは7モル%である。
金属の量が、前記下限値以下では後述する酸点が十分に形成されない傾向となり、一方、前記上限値以上では過剰量となり活性向上の効果が出ない傾向となる。
また、溶液(S)由来の金属は、単独であっても複数であっても良い。好ましくは、溶液(S)は2種以上の金属を含む。
すなわち、溶液(S)由来の金属としては、(i)由来の金属を1種以上、および/または(ii)由来の金属を1種以上、自由に組み合わせることができる。
本発明に係る溶液(S)は、複数種の金属が導入されることで活性向上の効果が大きくなることが期待される。その理由は明らかでないが、複数種の金属が導入されることで、金属化合物の凝集が阻害されて効率が向上されるものと推測される。
金属を複数種使用する場合の溶液(S)の調製方法、および、シリカの浸漬は副反応が生じない場合は金属化合物あるいは金属塩の添加は一括であっても逐次であっても良いが、一括であることが好ましい。
例えば、(i)として硝酸鉄と硝酸銅、(ii)として硝酸アルミニウムを一つの水溶液とし、一括でシリカを接触させることができる。
しかし、副反応が生じる場合は金属化合物あるいは金属塩を逐次添加で行うことによりシリカと接触させることが好ましい。
例えば、(i)として硝酸鉄と硝酸銅とテトライソプロポキシチタン、(ii)として硝酸アルミニウムを用いる場合、硝酸鉄、硝酸銅および硝酸アルミニウムを一つの水溶液としシリカと接触させ、エバポレーター等で水を十分に留去した後に、テトライソプロポキシチタンのヘキサン溶液とシリカを接触させることが好ましい。これは、テトライソプロポキシチタンは水と反応することが知られているためである。
担体(A)の焼成
本発明に係る溶液(S)にシリカを接触させて得られた担体は焼成されることが好ましい。担体の焼成は、電気炉等を用いて、空気雰囲気下で行うことができる。焼成温度は一般的には150〜800℃、好ましくは300〜800℃である。
なお、焼成後に水で再浸漬しても良い。
本発明に係る担体(A)は、有機アルミニウムオキシ化合物(B)と反応させる前に、乾燥空気もしくは窒素にて乾燥されてから使用されることが好ましい。このときの乾燥温度は一般的には150〜800℃、好ましくは焼成した温度以下である。
担体(A)の特徴
本発明に係る担体(A)は、シリカに特定の金属化合物あるいは金属塩を導入することにより活性が向上する理由について、発明者らは下記のように推定している。
本発明に係る溶液(S)にシリカを接触させることで、シリカ表面に酸点が形成されるとともに、シリカ表面の結晶構造が崩れることが予想される。そして、成分・構造が均一なアルミナや、構造が均一なゾル法で合成されたシリカ-アルミナとは異なり、有機アルミニウムオキシ化合物、ひいては遷移金属化合物との反応性が電子的・構造的に高まると推定している。
また、本発明によれば、既存のシリカを基に複合化させるため、既存の多種多様なシリカを利用でき、かつ、複合化が表面だけであるため複合金属量が少量で良いという利点もある。
<有機アルミニウムオキシ化合物(B)>
本発明に係る有機アルミニウムオキシ化合物(B)は、従来公知のアルミノキサンを用いることができる。また、特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよいが、工業的に利用しやすいという点で、特に好ましくはメチルアルミノキサンである。
具体的には、下記一般式(3)、
Figure 0006016426
および/または下記一般式(4)
Figure 0006016426
(上記一般式(3)および(4)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)で代表される化合物を挙げることができ、特にRがメチル基であるメチルアルミノキサンでnが3以上、好ましくは10以上のものが利用される。これらアルミノキサン類に若干の有機アルミニウム化合物が混入していても差し支えない。
また、本発明で用いられる有機アルミニウムオキシ化合物としては下記一般式(5)のような修飾メチルアルミノキサン等も好ましい例として挙げられる。
Figure 0006016426
(上記一般式(5)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、m、nは2以上の整数を示す。)
この修飾メチルアルミノキサンはトリメチルアルミニウムとトリメチルアルミニウム以外のアルキルアルミニウムを用いて調製されるものである。このような化合物(6)は一般にMMAOと呼ばれている。このようなMMAOは例えば、US4960878号公報等で挙げられている方法で調製してもよいし、市販品をそのまま使用することもできる。
また、上記のMMAO以外に東ソーファインケム(株)製のTMAOも好ましい修飾メチルアルミノキサンの一つである。
<遷移金属錯体(C)と反応してイオン対を形成する化合物(B’)>
有機アルミニウムオキシ化合物(B)に替えて、もしくは、有機アルミニウムオキシ化合物(B)に加えて、遷移金属錯体(C)と反応してイオン対を形成する化合物(B’)を用いることができる。
遷移金属錯体(C)と反応してイオン対を形成する化合物(B‘)(以下、「イオン性化合物」と略称する場合がある。)としては、特開平1−501950号公報や特開2004−51676号公報などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。好ましい具体例としては、ルイス酸としては、BR3(Rは、メチル基、イソブチル基などのアルキル基;フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子である。)で示される化合物が例示される。
具体的には、トリフェニルボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロン、トリメチルボロン、トリイソブチルボロン;トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンなどのフッ素含有アリール基を有する化合物などのハロゲン含有アリール基を有する化合物;トリフルオロボロンが例示される。これらの中では、ハロゲン含有アリール基を有する化合物が好ましく、フッ素含有アリール基を有する化合物がより好ましく、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンが特に好ましい。
イオン性化合物としては、下記一般式(6)で表される化合物が例示される。
Figure 0006016426
(式(6)中、Re+としては、H+、カルベニウムカチオン、オキソニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、シクロヘプチルトリエニルカチオン、遷移金属を有するフェロセニウムカチオンが例示される。Rf、Rg、RhおよびRiは、それぞれ独立に有機基、好ましくはアリール基、ハロゲン含有アリール基などの置換アリール基、より好ましくはハロゲン含有アリール基、特に好ましくはフッ素含有アリール基である。)
上記カルベニウムカチオンとしては、トリフェニルカルベニウムカチオン、トリス(メ
チルフェニル)カルベニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)カルベニウムカチオンなどの三置換カルベニウムカチオンが例示される。
上記アンモニウムカチオンとしては、トリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルアンモニウムカチオン、トリ(n−プロピル)アンモニウムカチオン、トリイソプロピルアンモニウムカチオン、トリ(n−ブチル)アンモニウムカチオン、トリイソブチルアンモニウムカチオン、ジ(n−オクタデシル)メチルアンモニウムカチオンなどのトリアルキルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオン;ジイソプロピルアンモニウムカチオン、ジシクロヘキシルアンモニウムカチオンなどのジアルキルアンモニウムカチオンが例示される。
上記例示のアンモニウムカチオンの中では、アリール基や高級アルキル基を有するアンモニウムカチオンが好ましい。具体的には、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムカチオン;N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムカチオンなどのN,N−ジアルキルアニリニウムカチオンが例示される。
上記ホスホニウムカチオンとしては、トリフェニルホスホニウムカチオン、トリス(メ
チルフェニル)ホスホニウムカチオン、トリス(ジメチルフェニル)ホスホニウムカチオンなどのトリアリールホスホニウムカチオンが例示される。
e+としては、上記例示の中では、カルベニウムカチオン、アンモニウムカチオンが好ましく、トリフェニルカルベニウムカチオン、N,N−ジメチルアニリニウムカチオン、N,N−ジエチルアニリニウムカチオンが特に好ましい。
1.Re+がカルベニウムカチオンの場合(カルベニウム塩)
カルベニウム塩としては、トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリス(4−メチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(3,5−ジメチルフェニル)カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが例示される。
2.Re+がアンモニウムカチオンの場合(アンモニウム塩)
アンモニウム塩としては、トリアルキルアンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩が例示される。
トリアルキルアンモニウム塩としては、具体的には、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−プロピ)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラフェニルボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(o−トリル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(4−トリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、ジ(オクタデシル)メチルアンモニウムが例示される。
N,N−ジアルキルアニリニウム塩としては、具体的には、N,N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが例示される。
ジアルキルアンモニウム塩としては、具体的には、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボレートが例示される。
これらの中では、ペンタフルオロフェニル基を有する塩が好ましい。具体的には、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリ(n−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジ(n−オクタデシル)メチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが例示される。
フェロセニウムカチオンを含む化合物としてはフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを例示する事が出来る。
これらの中でもReがカルベニウムカチオンやアンモニウムカチオンである化合物が好ましい。また、またRf,Rg、Rh、Riがフッ素含有アリール基である化合物好ましい。特にはペンタフルオロフェニル基である。
<遷移金属錯体(C)>
本発明に係る遷移金属錯体(C)は、特に限定はなく、例えば、以下の文献に開示されたものを使用することができる。
1)特開平11−315109号
2)特開2000−239312号
3)EP−1008595号
4)国際公開第01/55213号パンフレット
5)特開2001−2731号
6)EP−1043341号
7)国際公開第98/27124号パンフレット
8)Chemical Review 103, 283 (2003)
9)Bulletin of the Chemical Society of Japan 76, 1493 (2003)
10)Angewandte Chemie, Internatinal Edition.English 34 (1995)
11)Chemical Review 8, 2587 (1998) 2587
12)国際公開第2006/054696号パンフレット
13)国際公開第2004/029062号パンフレット
14)国際公開第01/27124号パンフレット
本発明に係る遷移金属錯体(C)の中心金属は周期表の第4族から選ばれることが好ましい。
特に、遷移金属錯体(C)として、文献13)に開示のある化合物が好ましく用いられる。中でも、下記一般式(1)または(2)で表される化合物が好適に用いられる。
Figure 0006016426
Figure 0006016426
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R1からR4までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、R5〜R12までの隣接した置換基は互いに結合して環を形成してもよく、Aは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基であり、AはYと共に形成する環を含めて2つ以上の環構造を含んでいてもよく、Mは周期表第4族から選ばれた金属であり、Yは炭素またはケイ素であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選んでもよく、jは1〜4の整数である。)
上記一般式(1)または(2)のR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は、水素、炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
炭化水素基としては、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、または炭素原子数7〜20のアルキルアリール基であり、1つ以上の環構造を含んでいてもよい。また、炭化水素基の一部または全部に水酸基、アミノ基、ハロゲン基、フッ素含有炭化水素基などの官能基で置換されていても良い。具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1,1−ジエチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1,1,2,2−テトラメチルプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3−トリメチルブチル、ネオペンチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシル、1−メチル−1−シクロヘキシル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル、メンチル、ノルボルニル、ベンジル、2−フェニルエチル、1−テトラヒドロナフチル、1−メチル−1−テトラヒドロナフチル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、トリル、クロロフェニル、クロロビフェニル、クロロナフチル等が挙げられる。
ケイ素含有炭化水素基としては、好ましくはケイ素数1〜4かつ炭素原子数3〜20のアルキルシリル基またはアリールシリル基であり、その具体例としては、トリメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、トリフェニルシリル等が挙げられる。
フルオレン環上のR5〜R12までの隣接した置換基は、互いに結合して環を形成してもよい。そのような置換フルオレニル基として、ベンゾフルオレニル、ジベンゾフルオレニル、オクタヒドロジベンゾフルオレニル、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル等を挙げることができる。
また、フルオレン環上のR5〜R12の置換基は、合成上の容易さから左右対称、すなわちR5=R12、R6=R11、R7=R10、R8=R9であることが好ましく、無置換フルオレン、3,6−二置換フルオレン、2,7−二置換フルオレンまたは2,3,6,7−四置換フルオレンであることがより好ましい。ここでフルオレン環上の3位、6位、2位、7位はそれぞれR7、R10、R6、R11に対応する。
上記一般式(1)のR13とR14は、水素、炭化水素基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。好ましい炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。
Yは炭素またはケイ素である。上記一般式(1)の場合は、R13とR14はYと結合し、架橋部として置換メチレン基または置換シリレン基を構成する。好ましい具体例として、例えば、メチレン、ジメチルメチレン、ジイソプロピルメチレン、メチルtert−ブチルメチレン、ジシクロヘキシルメチレン、メチルシクロヘキシルメチレン、メチルフェニルメチレン、フルオロメチルフェニルメチレン、クロロメチルフェニルメチレン、ジフェニルメチレン、ジクロロフェニルメチレン、ジフルオロフェニルメチレン、メチルナフチルメチレン、ジビフェニルメチレン、ジp−メチルフェニルメチレン、メチル−p−メチルフェニルメチレン、エチル−p−メチルフェニルメチレン、ジナフチルメチレンまたはジメチルシリレン、ジイソプロピルシリレン、メチル−tert−ブチルシリレン、ジシクロヘキシルシリレン、メチルシクロヘキシルシリレン、メチルフェニルシリレン、フルオロメチルフェニルシリレン、クロロメチルフェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジp−メチルフェニルシリレン、メチル−p−メチルフェニルシリレン、エチル−p−メチルフェニルシリレン、メチルナフチルシリレン、ジナフチルシリレン等を挙げることができる。
上記一般式(2)の場合は、Yは一部不飽和結合および/または芳香族環を含んでいてもよい炭素原子数2〜20の2価の炭化水素基Aと結合し、シクロアルキリデン基またはシクロメチレンシリレン基等を構成する。好ましい具体例として、例えば、シクロプロピリデン、シクロブチリデン、シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、シクロヘプチリデン、ビシクロ[3.3.1]ノニリデン、ノルボルニリデン、アダマンチリデン、テトラヒドロナフチリデン、ジヒドロインダニリデン、シクロジメチレンシリレン、シクロトリメチレンシリレン、シクロテトラメチレンシリレン、シクロペンタメチレンシリレン、シクロヘキサメチレンシリレン、シクロヘプタメチレンシリレン等を挙げることができる。
上記一般式(1)および(2)のMは、周期表第4族から選ばれる金属であり、Mとしてはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
Qはハロゲン、炭素原子数1〜20の炭化水素基、アニオン配位子、または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組み合わせで選ばれる。ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、炭化水素基の具体例としては、上記と同様のものを挙げることができる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシ等のアルコキシ基、アセテート、ベンゾエート等のカルボキシレート基、メシレート、トシレート等のスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類が挙げられる。これらのうち、Qは同一でも異なった組み合わせでもよいが、少なくとも一つはハロゲンまたはアルキル基であるのが好ましい。
また、遷移金属錯体(C)として、文献1)、文献12)に開示のある化合物も好ましく用いられ、以下の構造を有する化合物が例示される。
Figure 0006016426
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<オレフィン重合用触媒(E)の製法>
本発明に係るオレフィン重合用触媒(E)を作製するにあたり、各成分の使用法、添加順序は任意に選ばれるが以下の方法が例示される。
有機アルミニウムオキシ化合物担持シリカ(D)の作製
有機アルミニウムオキシ化合物担持シリカ(D)は、前記担体(A)に有機アルミニウムオキシ化合物(B)を接触させることで、有機アルミニウムオキシ化合物担持シリカ(D)が得られる。前記担体(A)に有機アルミニウムオキシ化合物(B)を接触させる方法は、特開2009−144148号公報、国際公開第2008/075717号公報、特開2004−238520号公報と同様に行うことができる。必要に応じて後述する有機金属化合物(F)を共存させることができる。
前記担体(A)に有機アルミニウムオキシ化合物(B)を接触させる際には、有機アルミニウムオキシ化合物(B)が担体(A)に対して、好ましくは30重量%〜150重量%用いる。また(A)に(B)を接触させる際の温度は、好ましくは−10℃〜70℃で添加し、50℃〜120℃で接触処理させることが好ましい。
担体(A)と有機アルミニウムオキシ化合物(B)の接触時には通常、炭化水素溶媒が用いられる。好ましい炭化水素溶媒としては、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、クロロホルム、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられるが、好ましくはトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカンなどの飽和脂肪族炭化水素が用いられる。
これらの溶媒は通常、担体(A)に対し、一般的に1〜100重量倍、好ましくは2〜40重量倍用いられる。また、該溶媒は、接触時に単独で添加されてもよいし、有機アルミニウムオキシ化合物(B)の希釈溶剤の形態で添加されてもよい。
オレフィン重合用触媒(E)の作製
本発明のオレフィン重合用触媒(E)は、先に調製した有機アルミニウムオキシ化合物担持シリカ(D)と、遷移金属錯体(C)を接触することで得られる。その接触方法は、特開2009−144148号公報、国際公開第2008/075717号公報、特開2004−238520号公報と同様に行うことができる。
本発明に係る遷移金属錯体(C)は、前記工程で得られた有機アルミニウムオキシ化合物担持シリカ(D)の固形分に対し、好ましくは0.3〜5重量%添加され、接触混合される。添加時の温度および接触混合時の温度は、好ましくは0〜100℃で添加し、好ましくは10分間から3時間接触混合させる。
遷移金属錯体(C)は溶媒に希釈して用いてもよい。希釈用溶媒としては、好ましくはトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素である。
<有機金属化合物(F)および有機金属化合物接触触媒(E”)>
本発明のオレフィン重合用触媒(E)は、必要に応じて有機金属化合物(F)をさらに接触させたものでもよい。有機金属化合物(F)を接触させたオレフィン重合用触媒(E)は、有機金属化合物接触触媒(E”)として用いることができる。
本発明有機金属化合物(F)は好ましくは周期律表第13族元素含有化合物であり、より好ましくは有機アルミニウム化合物であり、さらに好ましくはトリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリドが例示される。
オレフィン重合用触媒(E)と有機金属化合物(F)との接触は、溶媒中で行われることが好ましく、好ましい溶媒としては上述のメタロセン化合物希釈用の溶媒と同種の溶媒があげられ、特に好ましくはトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素である。
<予備重合触媒(E’)>
本発明のオレフィン重合用触媒(E)は、エチレン及び炭素数3〜8のα−オレフィンから選ばれる1種以上のオレフィンで予備重合されているオレフィン重合用予備重合触媒(E’)として用いることができる。
予備重合に用いられるオレフィンとしては、好ましくはエチレン及び炭素数3〜8のα−オレフィンが挙げられる。炭素数3〜8のα−オレフィンとして好ましくは、プロピレン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテンが挙げられる。
これらのオレフィンは二種以上を用いて共重合させても良く、また一種類以上のオレフィンを重合させた後に、他のオレフィンを重合しても良い。
予備重合量としては、オレフィン重合用触媒(E)1g当たり好ましくは1〜200gである。
予備重合の相状態には特に制限はないが液相重合が好ましく採用される。液相重合時の好ましい溶媒としては、プロパン、ブタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、デカンなどの飽和炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素の他、α−オレフィン自身を溶媒として用いても良く、これらの混合物を用いても良い。
また予備重合の際には、必要に応じて前述した有機金属化合物(F)を共存させても良く、その場合、重合系中の濃度が0.001〜1000 mmol/Lが好ましく、より好ましくは0.01〜200 mmol/Lである。
また、予備重合の際には、必要に応じて成分(G)として、(g-1)ポリアルキレンオキサイドブロック、(g-2)高級脂肪族アミド、(g-3)ポリアルキレンオキサイド、(g-4)ポリアルキレンオキサイドアルキルエーテル、(g-5)アルキルジエタノールアミンおよび(g-6)ポリオキシアルキレンアルキルアミンから選ばれる少なくとも1種の化合物を共存させてもよい。成分(G)を共存させることにより、重合反応中のファウリングの抑制や、生成重合体の粒子性状の改善が期待される。
成分(G)の中では、(g-1)、(g-2)、(g-3)、(g-4)が好ましく、(g-1) 、(g-2)がより好ましく、(g-1)が特に好ましい。
成分(G)は、オレフィン重合用触媒(E)に対し、通常0.1〜10重量%、好ましくは0.3〜5重量%用いる。また、0℃〜70℃の温度で添加することが好ましく、通常1分間から10時間、好ましくは10分間から3時間接触混合させる。
成分(G)は溶媒に希釈して用いてもよい。好ましい溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、デカンなどの飽和炭化水素である。なお、ここでいう「希釈」とは、成分(G)に対して不活性な液体と成分(G)とが混合された状態のもの又は分散された状態のものも全て含む。すなわち、溶液又は分散体であり、より具体的には、溶液、サスペンジョン(懸濁液)又はエマルジョン(乳濁液)である。その中でも、成分(G)と溶媒が混合し、溶液状態となるものが好ましい。
<オレフィン重合体の製造方法>
本発明のオレフィン重合体の製造方法は、前記のオレフィン重合用触媒(E)または予備重合触媒(E’)または有機金属化合物接触触媒(E”)を用いて、オレフィンを重合させる方法であり、必要に応じて前記有機金属化合物(F)を共存させることができる。
オレフィンとしては、好ましくはエチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィンから1種以上のオレフィンが選ばれる。このうち少なくとも1種がエチレンまたはプロピレンであることが好ましい。
炭素原子数が3〜20のオレフィンの具体例としては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどのα−オレフィンや、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンなどの環状オレフィンを挙げることができる。さらにスチレン、ビニルシクロヘキサン、ジエンやアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、無水マレイン酸等;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸等の極性モノマーなども用いることもできる。
オレフィンの重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法または気相重合法いずれにおいても実施できる。
液相重合法において用いられる不活性炭化水素溶媒として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素またはこれらの混合物などを挙げることができ、重合に用いるα−オレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
本発明に係る有機金属化合物(F)は好ましくは周期律表第13族元素含有化合物であり、より好ましくは有機アルミニウム化合物であり、さらに好ましくはトリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリドが例示される。重合系中の有機アルミニウムオキシ化合物(B)の濃度は、0.001〜1000mmol/Lが好ましく、より好ましくは0.01〜200mmol/Lである。
オレフィンの重合温度は、通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃、特に好ましくは60〜170℃の範囲である。重合圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは常圧〜5MPaの条件下であり、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
得られるオレフィン重合体の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによって調節することができる。
オレフィンの重合時には、ファウリング抑制あるいは粒子性状改善を目的として、前記の成分(G)を共存させることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約を受けるものではない。
以下に示す触媒製造例や重合例は、特に断りのない場合は乾燥窒素雰囲気下で行った。なお、実施例において各種物性は以下のように測定した。
[元素分析]
株式会社島津製作所製ICP(誘導結合プラズマ) 発光分析法装置:ICPS-8100型を用いて測定を行った。アルミニウム、ジルコニウムの定量、定性分析には、試料を硫酸および硝酸にて湿式分解後、定容(必要に応じてろ過及び希釈含む)したものを検液とした。またケイ素の定量、定性分析には試料を炭酸ナトリウムにて溶融後、塩酸を加え溶解し、定容および希釈したものを検液とした。
[極限粘度[η]]
オレフィン重合体の極限粘度[η]は、デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した値である。
すなわち重合パウダーまたは樹脂塊約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定する。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定する。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求める(下式参照)。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0)
[MFR]
オレフィン重合体のMFRは、テスター産業製TP−406型MFR計を用いASTM D1238−89に従い、190℃、2.16kg荷重の条件下で測定した。
[嵩密度(BD)]
オレフィン重合体の嵩密度は、ASTM D 1895−96 A法に準じて測定を行った。
[比較例1]
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D0)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、150℃で3時間乾燥したシリカゲル(商品名:H-31、旭エスアイテック株式会社製、平均粒径=3.3μm、比表面積=819m2/g、細孔容積=0.7mL/g、SiO2=99.7%、Al=210ppm、Fe=26ppm、Ti=157ppm、Mg=17ppm、Ca=101ppm、Na=548ppm)2.64g、脱水トルエン56mLLを添加し、アイスバスにて3℃まで冷却した。トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)2.19mLを添加し(TIBAL/シリカ比で0.05 mol/mol)、更にメチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20%トルエン溶液、2.99mmol/リットル)16.1mL(メチルアルミノキサン/シリカ比で1.1 mol/mol)を加えた。5℃で30分反応させた後、アイスバスからオイルバスに変えて95℃で2時間反応させた。60℃にて静置後、上澄みをデカンテーションによって50mL取り除き、アルミノキサン担持シリカ(D0)のトルエンスラリーを得た。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
[オレフィン重合用触媒(E0)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、前記工程で得られたアルミノキサン担持シリカ(D0)のトルエンスラリーをアルミニウム換算で4.22mmol入れ、その懸濁液を攪拌しながら、室温下(20℃)、ジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.0155mmolのトルエン溶液を加えた後、60分攪拌した。攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、精製n−ヘキサン50mLを用いて洗浄を3回行い、得られた担持触媒を50mLの精製n−ヘキサンにリスラリーし触媒懸濁液として、固体触媒成分(E0)を得た。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0283mg/mL、Al濃度2.28mg/mLであった。
[オレフィン重合体(エチレン重合体)の製造]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製ヘプタン500mLを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。飽和後にガスを水素−エチレン混合ガス(水素濃度:1.25vol%)に切り替えた。ここに、トリイソブチルアルミニウムのn−デカン溶液(Al=1.0 mol/L) 0.25mmol、ポリアルキレンオキシグリコール(商品名:アデカプルロニックL−71、旭電化工業株式会社製)の4g/Lヘキサン溶液0.62mLを添加した。さらにオレフィン重合用触媒(E0)を固体成分換算で35.26mg装入し、75℃に昇温して、0.65MPa・Gとなるように水素−エチレン混合ガス(水素濃度:1.25vol%)を連続的に供給し、60分間重合を行った。オートクレーブを冷却および残留ガスをパージして重合を停止した。重合器の内壁にはエチレン重合体の付着が見られなかった。得られたエチレン重合体のスラリーを桐山ロート(φ95mm、ろ紙No.5B)でろ過した。ろ紙のつまりはなかった。エチレン重合体を80℃で10時間、減圧乾燥を行った。得られたエチレン重合体(PE)は52.44gであり、重合活性は48kg−PE/mmol−Zr・hr、生産性は1487g−PE/g−cat.・hrであった。ポリマー分析の結果、嵩密度は0.33g/cm3、MFR=31.98g/10分、極限粘度[η]=1.00dL/gであった。
[実施例1]
[チタン含有シリカ(A1)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコにテトライソプロポキシチタン(関東化学社製)0.296g(1.04mmol)をサンプリングし、脱水ヘキサン50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。磁性皿にチタン添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、300℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、チタン含有シリカ(A1)を得た。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D1)の合成]
シリカゲル種を通常のシリカゲルから前記合成したチタン含有シリカ(A1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D1)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E1)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E1)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0295mg/mL、Al濃度2.38mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例2]
[チタン含有シリカ(A2)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から400℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A2)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D2)の合成]
シリカゲル種を通常のシリカゲルから先に合成したチタン含有シリカ(A2)、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で1.0 mol/molになるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D2)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E2)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E2)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0270mg/mL、Al濃度2.23mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例3]
[チタン含有シリカ(A3)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から500℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A3)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D3)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A3)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.75 mol/molになるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D3)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E3)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D3)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E3)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0234mg/mL、Al濃度1.88mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E3)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例4]
[チタン含有シリカ(A4)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から800℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A4)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A4)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.45mol/molになるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E4)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E4)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0175mg/mL、Al濃度1.40mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成したオレフィン重合用触媒(E4)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例2]
[チタン含有シリカ(A5)の合成]
チタン添加シリカの焼成温度を300℃から150℃に変更することを除いては、実施例1と同様にしてチタン含有シリカ(A5)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D4)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D5)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E5)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E5)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0283mg/mL、Al濃度2.20mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例3]
[300℃焼成シリカの作製]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコに脱水ヘキサン50mLを加え、シリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。内容物を磁性皿に移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、300℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、300℃焼成シリカを得た。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D6)の合成]
シリカゲル種を前記合成した300℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D6)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E6)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持シリカ(D6)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E6)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0281mg/mL、Al濃度2.32mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E6)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例4]
[400℃焼成シリカの作製]
焼成温度を300℃から400℃に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行い、400℃焼成シリカを得た。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D7)の合成]
シリカゲル種を前記合成した400℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D7)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E7)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E7)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0270mg/mL、Al濃度2.25mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例5]
[500℃焼成シリカの作製]
焼成温度を300℃から500℃に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行い、500℃焼成シリカを得た。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D8)の合成]
シリカゲル種を前記合成した500℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例3と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D8)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E8)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D8)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E8)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0231mg/mL、Al濃度1.88mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E8)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例6]
[800℃焼成シリカの作製]
焼成温度を300℃から800℃に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行い、800℃焼成シリカを得た。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D9)の合成]
シリカゲル種を前記合成した800℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例4と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D9)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E9)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D9)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E9)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0175mg/mL、Al濃度1.39mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E9)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
<実施例1〜4,比較例1〜6の対比>
実施例1と比較例3を対比すると、金属成分を導入した実施例1は活性が優れる。同様に同じ焼成温度で対比、すなわち実施例2と比較例4、実施例3と比較例5、実施例4と比較例6を対比すると、金属成分を導入した実施例は活性が優れる。
しかしながら、比較例1と比較例2の対比から焼成温度が150℃では活性向上の効果が無いことが分かる。焼成温度が、150℃では金属イオンがシリカ中に有効に組み込まれないとためと思われる。
[比較例7]
[予備重合触媒(E’0)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、比較例1で製造したオレフィン重合用触媒(E0)のヘキサンスラリーを50mL加えた。ここに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.0mL、ポリアルキレンオキシグリコール(商品名:アデカプルロニックL−71、旭電化工業株式会社製)の4g/Lヘキサン溶液2.5mLを加えた。液相部にエチレンを1.5NL/hrの速度で吹き込み、20℃で1時間重合を行った。窒素で残存エチレンをパージし、攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、精製n−ヘキサン50mLを用いて洗浄を3回行い、得られた担持触媒を50mLの精製n−ヘキサンにリスラリーし触媒懸濁液として、予備重合触媒(E’0)を得た。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’0)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例5]
[予備重合触媒(E’1)の合成]
オレフィン重合用触媒(E0)を実施例1で合成したオレフィン重合用触媒(E1)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’1)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’1)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例6]
[予備重合触媒(E’2)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で合成したオレフィン重合用触媒(E2)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’2)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例7]
[予備重合触媒(E’3)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で合成したオレフィン重合用触媒(E3)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’3)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’3)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[実施例8]
[予備重合触媒(E’4)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で合成したオレフィン重合用触媒(E4)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’4)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’4)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例8]
[予備重合触媒(E’5)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例2で合成したオレフィン重合用触媒(E5)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’5)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成した予備重合触媒(E’5)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例9]
[予備重合触媒(E’6)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例3で合成したオレフィン重合用触媒(E6)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’6)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’6)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例10]
[予備重合触媒(E’7)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例4で合成したオレフィン重合用触媒(E7)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’7)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成した予備重合触媒(E’7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例11]
[予備重合触媒(E’8)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例5で合成したオレフィン重合用触媒(E8)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’8)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’8)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
[比較例12]
[予備重合触媒(E’9)の合成]
オレフィン重合用触媒を比較例6で合成したオレフィン重合用触媒(E9)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’9)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成した予備重合触媒(E’9)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表1に記す。
Figure 0006016426
<実施例5〜8、比較例7〜12の対比>
実施例5〜8、比較例7〜12はいずれも予備重合触媒を用いたエチレン重合体の製造例である。予備重合を行っていない触媒を用いた実施例1〜4,比較例1〜6に比べて活性が高く、これは予備重合によりジクロロ錯体がアルキル化されることで活性が向上したためと考えられる。
実施例5と比較例7、9を対比すると、金属成分を導入した実施例は活性が優れる。同様に同じ焼成温度で対比、すなわち実施例6と比較例10、実施例7と比較例11、実施例8と比較例12を対比すると、金属成分を導入した実施例は活性が優れる。
また、予備重合触媒を用いたこれらの実施例は、予備重合を行っていない触媒を用いた実施例1〜4に比べ、金属成分の導入による活性向上効果が大きい。予備重合により錯体が活性化されることで、金属成分による活性向上効果がさらに大きくなったと考えられる。
実施例1〜8、比較例1〜12における、焼成温度−活性のプロットを図1に示す。

[図1]
Figure 0006016426
[実施例9]
[チタン含有シリカ(A10)の合成]
テトライソプロポキシチタン(関東化学社製)の添加量を1.19g(4.18mmol)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてチタン含有シリカ(A10)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D10)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A10)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D10)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E10)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E10)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[実施例10]
[チタン含有シリカ(A11)の合成]
テトライソプロポキシチタン(関東化学社製)の添加量を2.97g(10.4mmol)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてチタン含有シリカ(A11)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D11)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A11)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D11)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E11)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E11)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.18mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[比較例13]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”0)の合成]
比較例1で製造したオレフィン重合用触媒(E0)のヘキサンスラリー50mLに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液1.0mLを撹拌子で撹拌しながら加えた。20℃で3時間反応を行い、トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”0)を得た。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”0)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[比較例14]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”7)の合成]
比較例4で製造した固体触媒(E7)のヘキサンスラリー50mLに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液1.0mLを撹拌子で撹拌しながら加えた。20℃で3時間反応を行い、トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”7)を得た。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”7)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[実施例11]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”2)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例2で製造したオレフィン重合用触媒(E2)に変更することを除いては、比較例13と同様にしてトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”2)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”2)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[実施例12]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”10)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例9で製造したオレフィン重合用触媒(E10)に変更することを除いては、比較例13と同様にしてトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”10)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[実施例13]
[トリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”11)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例10で製造したオレフィン重合用触媒(E11)に変更することを除いては、比較例13と同様にしてトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E"11)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E”11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[実施例14]
[予備重合触媒(E’10)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例9で合成したオレフィン重合用触媒(E10)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’10)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E’10)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
[実施例15]
[予備重合触媒(E’11)の合成]
オレフィン重合用触媒を実施例10で合成したオレフィン重合用触媒(E11)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’11)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を先に合成したトリイソブチルアルミニウム接触触媒(E’11)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表2に記す。
Figure 0006016426
<実施例2、6、9〜15、比較例1、4、7、10、13、14の対比>
同じ触媒調製処方で対比、すなわち、実施例2と9と10、実施例11と12と13、実施例6、14,15を対比すると、金属成分の添加量は1.25mol%よりも、5mol%あるいは12.5mol%のほうが活性が高く、金属イオンの導入量が多いほうが活性に優れる傾向が認められる一方で、5mol%と12.5mol%では活性があまり変わらないことから、金属添加は多量には必要ないことが分かる。
また、実施例11、12、13において予備重合を行わなくても触媒をトリイソブチルアルミニウムと接触させることで、実施例2、9、10に対して活性が向上している。実施例6、14、15は、トリイソブチルアルミニウムの存在下で予備重合を行うことで金属イオンの活性向上効果がさらに大きくなっている。
これらの実施例、比較例における、金属添加量−活性のプロットを図2に示す。

[図2]
Figure 0006016426
[実施例16]
[アルミニウム含有シリカ(A12)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸アルミニウム9水和物(和光純薬工業社製)1.57g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に、および、エバポレーターでの溶媒留去条件を50℃、60mmHgに変更することを除いては、実施例2と同様にしてアルミニウム含有シリカ(A12)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム含有シリカ(D12)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム含有シリカ(A12)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム含有シリカ(D12)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E12)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム含有シリカ(D12)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E12)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.18mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’12)の合成]
オレフィン重合用触媒を先に合成したオレフィン重合用触媒(E12)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’12)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’12)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例17]
[スカンジウム含有シリカ(A13)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸スカンジウム水和物(Aldrich社製)1.04g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてスカンジウム含有シリカ(A13)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持スカンジウム含有シリカ(D13)の合成]
シリカゲル種を前記合成したスカンジウム含有シリカ(A13)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持スカンジウム含有シリカ(D13)の合成を行った。
[オレフィン重合用固体触媒(E13)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持スカンジウム含有シリカ(D13)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E13)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0266mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’13)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E13)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’13)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’13)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例18]
[バナジウム含有シリカ(A14)の合成]
金属化合物の溶液(S)をバナジン酸アンモニウム(和光純薬工業社製)0.489g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてバナジウム含有シリカ(A14)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持バナジウム含有シリカ(D14)の合成]
シリカゲル種を前記合成したバナジウム含有シリカ(A14)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持バナジウム含有シリカ(D14)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E14)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持バナジウム含有シリカ(D14)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E14)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0263mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’14)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E14)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’14)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’14)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例19]
[マンガン含有シリカ(A15)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸マンガン6水和物(関東化学社製)1.20g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてマンガン含有シリカ(A15)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持マンガン含有シリカ(D15)の合成]
シリカゲル種を前記合成したマンガン含有シリカ(A15)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持マンガン含有シリカ(D15)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E15)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持マンガン含有シリカ(D15)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E15)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.23mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’15)の合成]
固体触媒のヘキサンスラリーを先に合成したオレフィン重合用触媒(E15)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’15)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’15)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例20]
[鉄含有シリカ(A16)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸鉄9水和物(和光純薬工業社製)1.69g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にして鉄含有シリカ(A16)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持鉄含有シリカ(D16)の合成]
シリカゲル種を前記合成した鉄含有シリカ(A16)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持鉄含有シリカ(D16)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E16)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持鉄含有シリカ(D16)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E16)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.21mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’16)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E16)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’16)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’16)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例21]
[コバルト含有シリカ(A17)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸コバルト3水和物(和光純薬工業社製)1.22g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてコバルト含有シリカ(A17)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持コバルト含有シリカ(D17)の合成]
シリカゲル種を前記合成したコバルト含有シリカ(A17)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持コバルト含有シリカ(D17)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E17)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持コバルト含有シリカ(D17)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E17)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0261mg/mL、Al濃度2.15mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’17)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E17)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’17)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’17)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例22]
[銅含有シリカ(A18)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸銅3水和物(関東化学社製)1.01g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にして銅含有シリカ(A18)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持銅含有シリカ(D18)の合成]
シリカゲル種を前記合成した銅含有シリカ(A18)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持銅含有シリカ(D18)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E18)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持銅含有シリカ(D18)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E18)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.22mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’18)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E18)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’18)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’18)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例23]
[亜鉛含有シリカ(A19)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸亜鉛6水和物(関東化学社製)1.24g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更したことを除いては、実施例16と同様にして亜鉛含有シリカ(A19)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持亜鉛含有シリカ(D19)の合成]
シリカゲル種を前記合成した亜鉛含有シリカ(A19)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持亜鉛含有シリカ(D19)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E19)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持亜鉛含有シリカ(D19)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E19)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0266mg/mL、Al濃度2.16mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’19)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E19)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’19)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’19)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例24]
[ガリウム含有シリカ(A20)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸ガリウムn水和物(和光純薬工業社製)1.07g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてガリウム含有シリカ(A20)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持亜ガリウム含有シリカ(D20)の合成]
シリカゲル種を前記合成したガリウム含有シリカ(A20)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ガリウム含有シリカ(D20)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E20)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ガリウム含有シリカ(D20)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E20)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0249mg/mL、Al濃度2.03mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’20)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E20)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’20)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’20)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例25]
[イットリウム含有シリカ(A21)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸イットリウム6水和物(和光純薬工業社製)1.60g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてイットリウム含有シリカ(A21)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持イットリウム含有シリカ(D21)の合成]
シリカゲル種を前記合成したイットリウム含有シリカ(A21)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持イットリウム含有シリカ(D21)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E21)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持イットリウム含有シリカ(D21)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E21)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0266mg/mL、Al濃度2.19mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’21)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E21)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’21)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’21)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例26]
[ジルコニウム含有シリカ(A22)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸ジルコニル(関東化学社製)1.12g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更したことを除いては、実施例16と同様にしてジルコニウム含有シリカ(A22)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持ジルコニウム含有シリカ(D22)の合成]
シリカゲル種を前記合成したジルコニウム含有シリカ(A22)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ジルコニウム含有シリカ(D22)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E22)の合成]
アルミノキサン担持シリカを先に合成したアルミノキサン担持ジルコニウム含有シリカ(D22)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E22)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.20mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’22)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E22)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’22)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’22)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例27]
[ニオブ含有シリカ(A23)の合成]
金属化合物の溶液(S)を塩化ニオブ(Aldrich社製)1.13g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更したことを除いては、実施例16と同様にしてニオブ含有シリカ(A23)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持ニオブ含有シリカ(D23)の合成]
シリカゲル種を前記合成したニオブ含有シリカ(A23)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ニオブ含有シリカ(D23)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E23)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ニオブ含有シリカ(D23)に変更したことを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E23)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0264mg/mL、Al濃度2.14mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’23)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E23)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’23)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’23)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例28]
[ルテニウム含有シリカ(A24)の合成]
金属化合物の溶液(S)をニトロ硝酸ルテニウム(Strem社製)1.33g(4.18mmol)のエタノール50mL溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様にしてルテニウム含有シリカ(A24)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持ルテニウム含有シリカ(D24)の合成]
シリカゲル種を前記合成したルテニウム含有シリカ(A24)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ルテニウム含有シリカ(D24)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E24)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ルテニウム含有シリカ(D24)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用固体触媒(E24)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.19mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’24)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E24)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’24)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’24)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例29]
[ハフニウム含有シリカ(A25)の合成]
金属化合物の溶液(S)をテトラエトキシハフニウム(Alfa Aesar社製)1.50g(4.18mmol)のエタノール50mL溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様にしてハフニウム含有シリカ(A25)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持ハフニウム含有シリカ(D25)の合成]
シリカゲル種を前記合成したハフニウム含有シリカ(A25)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ハフニウム含有シリカ(D25)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E25)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ハフニウム含有シリカ(D25)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E25)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0269mg/mL、Al濃度2.19mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’25)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E25)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’25)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’25)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例30]
[セリウム含有シリカ(A26)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸セリウム6水和物(和光純薬工業社製)1.81g(4.18mmol)の蒸留水50mL溶液に変更することを除いては、実施例16と同様にしてセリウム含有シリカ(A26)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持セリウム含有シリカ(D26)の合成]
シリカゲル種を前記合成したセリウム含有シリカ(A26)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持セリウム含有シリカ(D26)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E26)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持セリウム含有シリカ(D26)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E26)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0267mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’26)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E26)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’26)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’26)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[比較例15]
[硝酸添加後400℃焼成シリカの合成]
10mLスクリュー管に蒸留水5mL、硝酸(1.42)(関東化学社製)0.185mLL(4.18mmol)を加えた。この硝酸溶液を磁性皿上のシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)にパスツールで全体が湿るように滴下した。20℃で30分間静置した後に、実施例2と同様にしてシリカの焼成を行った。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D27)の合成]
シリカゲル種を前記合成した焼成シリカ(A27)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D27)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E27)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したメチルアルミノキサン担持シリカ(D27)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E27)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0272mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’27)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E27)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’27)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’27)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[比較例16]
[珪素含有シリカ(A28)の合成]
金属化合物の溶液(S)をテトライソプロポキシ珪素(東京化成工業社製)1.10g(4.18mmol)のヘキサン50mL溶液に変更することを除いては、実施例2と同様にして珪素含有シリカ(A28)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持珪素含有シリカ(D28)の合成]
シリカゲル種を前記合成した珪素含有シリカ(A28)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持珪素含有シリカ(D28)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E28)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持珪素含有シリカ(D28)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E28)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0260mg/mL、Al濃度2.09mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’28)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E28)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’28)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’28)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[比較例17]
[マグネシウム含有シリカ(A29)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸マグネシウム6水和物(和光純薬工業社製)1.07g(4.18mmol)のヘキサン50mL溶液に変更することを除いては、実施例2と同様にしてマグネシウム含有シリカ(A29)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持マグネシウム含有シリカ(D29)の合成]
シリカゲル種を前記合成したマグネシウム含有シリカ(A29)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持マグネシウム含有シリカ(D29)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E29)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持マグネシウム含有シリカ(D29)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E29)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0238mg/mL、Al濃度1.90mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’29)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E29)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’29)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’29)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[比較例18]
[カルシウム含有シリカ(A30)の合成]
金属化合物の溶液(S)を硝酸カルシウム4水和物(和光純薬工業社製)0.987g(4.18mmol)のヘキサン50mL溶液に変更することを除いては、実施例2と同様にしてカルシウム含有シリカ(A30)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持カルシウム含有シリカ(D30)の合成]
シリカゲル種を前記合成したカルシウム含有シリカ(A30)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持カルシウム含有シリカ(D30)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E30)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持カルシウム含有シリカ(D30)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E30)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’30)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E30)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’30)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’30)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例31]
[ルテニウム/チタン複合含有シリカ(A31)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコにニトロ硝酸ルテニウム(Strem社製)0.665g(2.14mmol)をサンプリングし、脱水エタノール50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてエタノールを留去した。グローブボックス中にて200mLナスフラスコにてサンプリングしておいたテトライソプロポキシチタン(関東化学社製)0.594g(2.14mmol)に脱水ヘキサン50mLを添加し溶解させた。先のルテニウム添加シリカゲルにこのチタン溶液を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。磁性皿にルテニウム/チタン添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、400℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、ルテニウム/チタン添加シリカ(A31)を得た。
[メチルアルミノキサン担持ルテニウム/チタン複合含有シリカ(D31)の合成]
シリカゲル種を前記合成したルテニウム/チタン複合含有シリカ(A31)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持ルテニウム/チタン複合含有シリカ(D31)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E31)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持ルテニウム/チタン複合含有シリカ(D31)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E31)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0248mg/mL、Al濃度2.00mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’31)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E31)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’31)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’31)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例32]
[マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(A32)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコに硝酸マンガン6水和物(関東化学社製)0.600g(2.14mmol)をサンプリングし、蒸留水50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(50℃、60mmHg)にて水を留去した。グローブボックス中にて200mLナスフラスコにてサンプリングしておいたニトロ硝酸ルテニウム(Strem社製)0.665g(2.14mmol)に脱水エタノール50mLを添加し溶解させた。先のマンガン添加シリカゲルにこのルテニウム溶液を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてエタノールを留去した。磁性皿にマンガン/ルテニウム添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、400℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(A32)を得た。
[メチルアルミノキサン担持マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(D32)の合成]
シリカゲル種を前記合成したマンガン/ルテニウム複合含有シリカ(A32)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(D32)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E32)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持マンガン/ルテニウム複合含有シリカ(D32)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E32)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0254mg/mL、Al濃度2.08mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’32)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E32)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’32)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’32)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
[実施例33]
[アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A33)の合成]
グローブボックス中にて200mLナスフラスコに硝酸アルミニウム9水和物(和光純薬工業社製)0.695g(1.85mmol)、硝酸鉄9水和物(和光純薬工業社製)0.362g(0.896mmol)、硝酸ジルコニル(関東化学社製)0.146g(0.548mmol)をまとめてサンプリングし、蒸留水50mLを添加し溶解させた。この溶液にシリカゲル(商品名:H−31、旭エスアイテック株式会社製)5.0g(83.2mmol)を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(50℃、60mmHg)にて水を留去した。グローブボックス中にて200mLナスフラスコにてサンプリングしておいたテトライソプロポキシチタン(関東化学社製)0.297g(1.04mmol)に脱水ヘキサン50mLを添加し溶解させた。先のアルミニウム/鉄/ジルコニウム添加シリカゲルにこのチタン溶液を添加し撹拌しながら室温(20℃)で5分間浸漬させた。エバポレーター(25℃、250mmHg)にてヘキサンを留去した。磁性皿にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン添加シリカを移し、電気炉にて空気雰囲気下にて120℃で3時間(昇温速度=5℃/分)、400℃で6時間(昇温速度=5℃/分)焼成した。60℃以下まで冷めた後に電気炉より取り出し、アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A33)を得た。
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D33)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A33)に変更することを除いては、実施例2と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D33)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E33)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D33)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E33)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0271mg/mL、Al濃度2.17mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’33)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E33)に変更することを除いては、比較例7と同様にして予備重合触媒(E’33)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’33)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表3に記す。
Figure 0006016426
<実施例14、16〜33、比較例7、10、15〜18の対比>
実施例14、16〜30と比較例7、10を対比すると、実施例14、16〜30では、周期表第3族から第13族に属する検討した金属の全てに活性向上の効果が見られる。さらに、実施例31〜33から複数の金属種を添加しても活性が向上しており、単独で添加するよりも活性向上効果が高い傾向が認められる。特に、実施例33における金属種4種混合において活性向上の効果が大きい。
一方、比較例15と比較例10の対比から、金属硝酸塩に対応する硝酸では活性向上しない。また、比較例16と比較例10の対比から、シリカに含まれる同じ元素であるSiでは活性の向上が認められない。さらに、比較例17、18と比較例10の対比から、周期表第1族、および、第2族に属する金属では活性の向上が認められない。
[比較例19]
[300℃焼成P−3シリカ]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製、平均粒径=13.4μm、比表面積=781m2/g、細孔容積=1.31mL/g、SiO2=99.7%、Al=57ppm、Fe=82ppm、Ti=155ppm、Mg=21ppm、Ca=65ppm、Na=257ppm)に変更することを除いては、比較例3と同様にしてシリカの焼成を行った。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D34)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、150℃で3時間乾燥した先の300℃焼成シリカゲル1.40g、脱水トルエン34mLを添加し、アイスバスにて3℃まで冷却した。トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)0.70mLを添加した(TIBAL/シリカ比で0.03mol/mol)。アイスバスからオイルバスに変えてこのトルエンスラリーを1℃/分で昇温しながらメチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20%トルエン溶液、2.99mmol/リットル)7.0mL(メチルアルミノキサン/シリカ比で0.9mol/mol)を50分かけて滴下した。1℃/分で昇温を続け95℃に到達してから95℃で2時間反応させた。60℃にて静置後、上澄みをデカンテーションによって27mL取り除き、アルミノキサン担持シリカ(D34)のトルエンスラリーを得た。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
[オレフィン重合用触媒(E34)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D34)に、および、Al/Zr比を290mol/molに変更することを除いては、比較例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E34)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0242mg/mL、Al濃度2.08mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’34)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、先に製造したオレフィン重合用触媒(E34)のヘキサンスラリーを50mL加えた。ここに1mol/Lのトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.0mL、ポリアルキレンオキシグリコール(商品名:アデカプルロニックL−71、旭電化工業株式会社製)の4g/Lヘキサン溶液2.5mLを加えた。液相部にエチレンを0.7NL/hrの速度で吹き込み、40℃で2時間重合を行った。窒素で残存エチレンをパージし、攪拌を停止後、上澄み液をデカンテーションで取り除き、精製n−ヘキサン50mLを用いて洗浄を3回行い、得られた担持触媒を50mLの精製n−ヘキサンにリスラリーし触媒懸濁液として、予備重合固体状触媒(E’34)を得た。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E34)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
[実施例34]
[300℃焼成アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有P−3シリカ(A35)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製)に、焼成温度を300℃に変更することを除いては実施例33と同様にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A35)を得た。
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D35)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A35)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D35)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E35)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D35)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E35)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0243mg/mL、Al濃度2.09mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’35)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E35)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’35)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’35)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
[実施例35]
[400℃焼成アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有P−3シリカ(A36)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製)に変更することを除いては実施例33と同様にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A36)を得た。
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D36)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A36)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.8mol/molになるように変更したことを除いては、比較例19と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D36)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E36)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D36)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E36)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0229mg/mL、Al濃度1.97mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’36)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E36)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’36)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’36)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
[実施例36]
[500℃焼成アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有P−3シリカ(A37)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−3(富士シリシア株式会社製)に、焼成温度を500℃に変更することを除いては実施例33と同様にアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A37)を得た。
[メチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D37)の合成]
シリカゲル種を前記合成したアルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(A37)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.67mol/molになるように変更することを除いては、比較例19と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D37)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E37)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミニウム/鉄/ジルコニウム/チタン複合含有シリカ(D37)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E37)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0205mg/mL、Al濃度1.77mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’37)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E37)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’37)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’37)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
[比較例20]
[400℃焼成P−3シリカ]
焼成温度を400℃に変更することを除いては、比較例19と同様にしてシリカの焼成を行った。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D38)の合成]
シリカゲル種を前記合成した400℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例35と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D38)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E38)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D38)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E38)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0228mg/mL、Al濃度1.96mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’38)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E38)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’38)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’38)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
[比較例21]
[500℃焼成P−3シリカ]
焼成温度を500℃に変更することを除いては、比較例19と同様にしてシリカの焼成を行った。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D39)の合成]
シリカゲル種を前記合成した500℃焼成シリカに変更することを除いては、実施例36と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D39)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E39)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D39)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E39)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0203mg/mL、Al濃度1.76mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’39)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E39)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’39)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’39)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表4に記す。
Figure 0006016426
<実施例34〜36、比較例19〜21の対比>
実施例34〜36と比較例19〜21を対比すると、シリカ種やメチルアルミノキサン担持シリカ調整処方を実施例1〜33で用いたものから変更しても活性向上の効果が見られる。
[比較例22]
[400℃焼成P−10シリカ]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−10(富士シリシア株式会社製、平均粒径=56.1μm、比表面積=359m2/g、細孔容積=1.30mL/g、SiO2=99.7%、Al=75ppm、Fe=94ppm、Ti=166ppm、Mg=23ppm、Ca=65ppm、Na=289ppm)に変更することを除いては、比較例4と同様にしてシリカの焼成を行った。
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D40)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、150℃で3時間乾燥した先の400℃焼成シリカゲル2.85g、脱水トルエン70mLを添加し、オイルバスにて50℃まで加温した。トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)のトルエン溶液(1mol/L)1.19mLを添加し(TIBAL/シリカ比で0.03mol/mol)、さらにメチルアルミノキサンのトルエン溶液(アルベマール社製、20%トルエン溶液、2.99mmol/リットル)6.65mL(メチルアルミノキサン/シリカ比で0.42mol/mol)を添加した。昇温し95℃で4時間反応させた。60℃にて静置後、上澄みをデカンテーションによって55mL取り除き、アルミノキサン担持シリカ(D40)のトルエンスラリーを得た。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
[オレフィン重合用触媒(E40)の合成]
充分に窒素置換した200mLの四口フラスコに攪拌棒を装着し、これに窒素雰囲気下、前記工程で得られたアルミノキサン担持シリカ(D40)のトルエンスラリーをアルミニウム換算で0.99mmol入れ、その懸濁液を攪拌しながら、室温下(20℃)、ビス(1,3-n-ブチルメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド0.0071mmolのトルエン溶液を加えた後、60分間攪拌し固体触媒成分からなるオレフィン重合用触媒(E40)を得た。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0129mg/mL、Al濃度5.40mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
充分に窒素置換した内容積1リットルのSUS製オートクレーブに精製ヘプタン500mLを入れ、エチレンを流通し、液相および気相をエチレンで飽和させた。ここに、トリイソブチルアルミニウムのn−デカン溶液(Al=1.0mol/L)0.25mmol、脱水1−ヘキセン20mL、オレフィン重合用触媒(E40)を固体成分換算で11.01mg装入し、80℃に昇温して、0.80MPa・Gとなるようにエチレンを連続的に供給し、90分間重合を行った。オートクレーブを冷却および残留ガスをパージして重合を停止した。得られたエチレン重合体(PE)のスラリーを桐山ロート(φ95mm、ろ紙No.4)でろ過した。ろ紙のつまりはなかった。エチレン重合体を80℃で10時間、減圧乾燥を行った。得られたエチレン重合体は50.59gであり、重合活性は86kg‐PE/mmol−Zr・hr、生産性は3064g−PE/g−cat.・hrであった。エチレン重合体の分析の結果、嵩密度は0.31g/cm3、MFR=0.20g/10分、極限粘度[η]=2.93dL/gであった。結果を表5に記す。
[実施例37]
[チタン含有シリカ(A41)の合成]
シリカゲル種を商品名CARiACT P−10(富士シリシア株式会社製)に変更することを除いては、実施例9と同様にしてチタン含有シリカ(A41)の合成を行った。
[メチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D41)の合成]
シリカゲル種を前記合成したチタン含有シリカ(A41)に変更することを除いては、比較例22と同様にしてメチルアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D41)の合成を行った。
[オレフィン重合用触媒(E41)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持チタン含有シリカ(D41)に変更することを除いては、比較例22と同様にしてオレフィン重合用触媒(E41)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0129mg/mL、Al濃度5.30mg/mLであった。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E41)に変更することを除いては、比較例22と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表5に記す。
Figure 0006016426
<実施例37、比較例22の対比>
実施例37と比較例22を対比すると、錯体種、シリカ種、メチルアルミノキサン担持シリカ調整処方を変更しても活性向上の効果が見られる。
[参考例1]
[メチルアルミノキサン担持シリカ(D42)の合成]
シリカゲル種をGRACE Davison社製シリカゲル(平均粒径=9.5μm、比表面積=300m2/g、細孔容積=1.1mL/g、SiO2=99.7%)に、メチルアルミノキサンの添加量をメチルアルミノキサン/シリカ比で0.43wt%になるように変更することを除いては、比較例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持シリカ(D42)の合成を行った。なお、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、反応は定量的であった。
[オレフィン重合用触媒(E42)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持シリカ(D42)に変更することを除いては、比較例19と同様にしてオレフィン重合用触媒(E42)の合成を行った。得られた懸濁液中の固体触媒成分の濃度を調べたところ、Zr濃度0.0162mg/mL、Al濃度1.39mg/mLであった。
[予備重合触媒(E’42)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E42)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’42)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’42)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表6に記す。
[参考例2]
[メチルアルミノキサン担持アルミナ(D43)の合成]
担体をGRACE Davison社製アルミナ(平均粒径=10.2μm、比表面積=330m2/g、細孔容積=1.1mL/g、Al2O3=96.2%)に変更することを除いては、参考例1と同様にしてメチルアルミノキサン担持アルミナ(D43)の合成を行った。なお、反応終了後の反応上澄み液のアルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、アルミニウムは検出されなかった。
[オレフィン重合用触媒(E43)の合成]
アルミノキサン担持シリカを前記合成したアルミノキサン担持アルミナ(D43)に変更し、参考例1と同量の、すなわち、メチルアルミノキサン担持アルミナ(D43)中のメチルアルミノキサンに対してメチルアルミノキサン/ジルコニウム比=290mol/molになるジ(p−トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを添加し、参考例1と同様にしてオレフィン重合用触媒(E43)の合成を行った。反応終了後の反応上澄み液のジルコニウム、アルミニウムの元素分析をICP発光分析にて行った所、ジルコニウム、アルミニウムともに検出されなかった。
[予備重合触媒(E’43)の合成]
オレフィン重合用触媒を前記合成したオレフィン重合用触媒(E43)に変更することを除いては、比較例19と同様にして予備重合触媒(E’43)の合成を行った。
[エチレン重合体(オレフィン重合体)の製造]
オレフィン重合用触媒を前記合成した予備重合触媒(E’43)に変更することを除いては、比較例1と同様にしてエチレン重合体を製造した。結果を表6に記す。
Figure 0006016426
<参考例1、参考例2の対比>
参考例1と参考例2を対比すると、シリカゲルとアルミナで活性は同等である。

Claims (8)

  1. 下記要件(i)または(ii)の少なくとも一つを満たす溶液(S)にシリカを接触させた後、300〜800℃の温度で焼成して得られる担体(A)に、下記一般式(3)および/または下記一般式(4)表される有機アルミニウムオキシ化合物(B)を担持させた後、遷移金属錯体(C)を接触させることを特徴とする、オレフィン重合用触媒の製造方法。
    (i)周期表第3族から第12族に属する金属を含む硝酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、有機酸塩、及びアルコキシ金属化合物から選ばれる化合物と水もしくは有機溶媒とを含む。
    (ii)周期表第13族に属する金属の硝酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物、及びヨウ化物から選ばれる金属塩と水もしくは有機溶媒とを含む。
    Figure 0006016426
    Figure 0006016426
    (上記一般式(3)および(4)において、Rは炭素数1〜10の炭化水素基、nは2以上の整数を示す。)
  2. 有機酸塩が、酢酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、脂肪酸塩、アンモニウム塩、及びアニリニウム塩から選ばれる化合物、アルコキシ金属化合物が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、セカンダリーブトキシ、及びターシャリーブトキシ化合物から選ばれる金属化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
  3. 前記溶液(S)由来の金属が、ケイ素原子に対して1モル%以上20モル%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
  4. 前記一般式(3)および/または前記一般式(4)表される有機アルミニウムオキシ化合物(B)が、メチルアルミノキサンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
  5. 前記溶液(S)が、2種以上の金属を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
  6. 前記遷移金属錯体(C)の中心金属が周期表の第4族から選ばれることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒の製造方法で得られたオレフィン重合用触媒を用いることを特徴とする、オレフィン重合体の製造方法。
  8. オレフィン重合体の製造が、懸濁液中または気相中で行われることを特徴とする、請求項7に記載のオレフィン重合体の製造方法。
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