JP6012245B2 - 粒子線回転照射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加速器で加速した荷電粒子を任意の角度方向から照射することを目的とした粒子線回転照射装置(回転ガントリ)に関する。
シンクロトロン等の加速器(円形加速器)で荷電粒子を周回加速させ、高エネルギーまで加速された荷電粒子(主に陽子や炭素イオン)をその周回軌道から取り出し、ビーム状となった荷電粒子(荷電粒子ビーム、粒子線とも称する)は、ビーム輸送系で輸送して所望の対象物に照射する物理実験や、癌の治療などの粒子線治療に利用されている。加速した荷電粒子による癌治療、所謂、粒子線治療においては、治療する際、重要臓器を避けるためや、正常組織に損傷を与えることを防ぐために、照射方向を変えることが一般的に行われている。荷電粒子ビームの照射方向を変更する変更手段の一つとして、患者の回りで回転する構造体に照射ノズルを搭載し、所望の角度から照射できる粒子線回転照射装置(回転ガントリ)が一般に使われている。
特許文献1の図7には、ガントリフレーム及びマグネットサポートによって連結されたフロントリングとリアリングを有する第1の回転ガントリが示されている。回転ガントリは、ガントリ駆動モータによって駆動され、360°回転し、任意の角度にすることができる。この際にサポートリングの内側に設けられた移動側リングレールはサポートリングの内面を回転できるように構成されており、回転ガントリの回転に同期して逆方向に回転する。これにより移動側リングレールの位置は常に一定に保たれ、固定側リングレールの案内と伴ってリンクで屈曲自在に連結された移動床はかまぼこ型の形状を維持し、治療用ベッドの下側に水平なアクセスフロアを形成している。
また、特許文献2には、特許文献1の第1の回転ガントリと比較して入射位置と照射位置の距離が小さく、コンパクトに構成できる回転ガントリが記載されている。特許文献2の回転ガントリは、回転ガントリ入口から照射装置(照射ノズル)まで荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送ラインが、回転ガントリの回転軸に対して垂直になるように2個の偏向電磁石(上流偏向電磁石)で一度偏向し、その後、ガントリの中心軸に対して垂直な面内で荷電粒子ビームがアイソセンタ(ガントリ回転軸とビーム軸の交点であり、照射目標の基準である)を向くよう2個の偏向電磁石(下流偏向電磁石)で再度荷電粒子ビームを偏向させて、回転ガントリ内に設けられた照射室に荷電粒子ビームを導いている。このようなビーム輸送ラインは、回転軸方向に対しての回転ガントリの長さが最短となるため、結果的に敷地面積が狭い範囲に回転ガントリを設置することが可能である。このようなビーム輸送ラインを備えた回転ガントリはコークスクリュー(corkscrew)型ガントリと呼ばれることもある。
近年、粒子線治療の普及に伴い、粒子線治療のスループット向上が求められている。粒子線治療では、患者に荷電粒子ビームを照射する前に、治療の補助を行う人、例えば放射線技師が、患者台や照射装置の近くへ行き、患者の体を固定したり、照射装置につける照射系機器の調整を行ったりする。この際、照射装置付近での上記作業の容易さが、上記調整時間の短縮化を図るために、すなわち、治療のスループット向上を図るために、重要である。照射装置付近での作業を容易にする回転ガントリの例が、例えば特許文献1の図6に記載されている。特許文献1の図6のように、照射装置の先端が照射室側に出ている構造(以下、開放型と呼ぶ)にすることにより、照射装置付近での作業の容易化を実現することができる。また、照射中の臓器の動きや呼吸による体の動きをリアルタイムに監視しながらより高精度に照射する動体追跡も注目を集めつつあり、照射ノズル周りに監視用機
器を設置するため十分なスペースを確保することが望まれている。特許文献1の図6の回転ガントリを、特許文献1の第1の回転ガントリと区別するために、特許文献1の第2の回転ガントリと呼ぶことにする。
特許文献1の第2の回転ガントリは、フレームと、フレームに設けられた回転リングと、回転リングを受けるローラーと回転駆動するモータや減速機が設けられた回転駆動装置と、回転リングを受けるリングとブレーキや減速機が設けられたブレーキ装置と、回転ガントリに導入された荷電粒子ビームを照射装置にまで輸送するビーム輸送機器とを備える。フレームはビーム輸送機器の外側に設けられ、ビーム輸送機器の先端に位置する照射装置がフレームに対してオーバーハングして取り付けられている。また、回転リングはフレームの両端に設けられておりそれぞれ回転駆動装置、ブレーキ装置が設けられている。
特開2006―192297号公報(図6、図7) 米国特許第4917344号公報(図1a、図1b)
特許文献1の第1の回転ガントリの構造では、フロントリングとリアリング(支持リング)は、回転ガントリ内部に設けられた治療室での作業空間を確保するため、直径を3m以上とする必要がある。しかし、フロントリングとリアリングは、回転時の位置ずれを抑制するためにφ0.5mm以内の真円度、及び回転時に歪まない剛性が要求され、製作が難しいため、高コストとなる。
特許文献2の回転ガントリの構成は、特許文献1の第1の回転ガントリと比較して入射位置と照射位置の距離が小さく、コンパクトに構成できるが、照射装置に荷電粒子ビームを輸送する2個の下流側偏向電磁石を含むビーム輸送ラインの下流部が、最上流側の偏向電磁石に荷電粒子ビームが入射するビーム入射軸及び、照射装置からアイソセンタに向かうビーム照射軸を含む平面に対して垂直になるため、照射装置のみを回転ガントリの外側に配置することができず、照射装置周りに監視用機器を設置する空間や、照射装置付近での作業が容易となるような空間を十分に確保することができない。したがって、2個の偏向電磁石と照射装置を回転ガントリのフレームで支えることは困難なこともあり、回転ガントリ内部に照射室を構成することになる。回転ガントリ内部に照射室を構成することになるので、特許文献1の第1の回転ガントリと同じく支持リングが大型になり、高コストとなる。なお、ビーム入射軸とビーム照射軸は必ず交差するように配置されるため、この2軸を含む平面が1つに決まる。
特許文献1の第2の回転ガントリの構造では、特許文献1の第1の回転ガントリよりも、フレーム及び回転リング(支持リング)を有する回転部が回転軸の径方向に大きくなっている。特許文献1の第2の回転ガントリは、特許文献1の第1の回転ガントリよりも、回転リングの真円度、及び回転時に歪まない剛性が要求され、さらに製作が難しくなり、高コストとなる。
上記3つの従来の回転ガントリは、いずれも支持リングが大きいので、支持リングが高コストになるという問題がある。さらに、上記3つの従来の回転ガントリは、大きな支持リングを有する回転部を回転可能に支持する回転部支持構造も大きくなり、高コストになるという問題がある。また、特許文献1の第1の回転ガントリ及び特許文献2の回転ガントリは、回転ガントリ内部に治療室が設けられているため、治療に使える空間が狭くなるという問題もある。
開放型の回転ガントリの利点、すなわち治療空間を大きくでき、照射装置付近での作業を容易にでき、粒子線治療のスループット向上できる利点や照射装置周りに監視用機器を設置する空間を十分に確保することができる利点と、特許文献2の回転ガントリのように回転軸方向に小型できる利点を兼ね備えた回転ガントリを実現したいと考えた。この場合も、上記3つの従来の回転ガントリの問題、すなわち、大きな支持リングを有する回転部を回転可能に支持する回転部支持構造も大きくなり、高コストになるという問題がある。
本発明は、粒子線治療のスループットを向上することができ、かつ回転部支持構造を小型にできる粒子線回転照射装置を実現することを目的としている。
本発明に係る粒子線回転照射装置は、荷電粒子ビームを照射する照射ノズル及び荷電粒子ビームを照射ノズルへ輸送するビーム輸送部を有し、アイソセンタを中心に回転可能な回転部と、回転部を回転可能に支持する回転部支持ベースを備える。本発明に係る粒子線回転照射装置によれば、回転部は、ビーム輸送部を支持すると共に照射ノズルを回転部の前面側にて支持するビーム輸送部支持ベースを有し、回転部支持ベースは、回転部の重心から重力が働く方向に延伸して配置された支持架台を有し、ビーム輸送部は、回転部の回転軸に沿って入射される荷電粒子ビームを一旦外周側へ偏向し、その後回転軸の方向に偏向して照射ノズルへ輸送する複数の偏向電磁石を有し、ビーム輸送部の最下流側の偏向電磁石は、そのビーム入射軸が回転軸及び照射ノズルのビーム照射軸を含む平面を斜めに通過するように配置されたことを特徴とする。
本発明に係る粒子線回転照射装置によれば、ビーム輸送部の最下流側の偏向電磁石を回転軸及び照射ノズルのビーム照射軸を含む平面に対して斜めに配置したので、回転部の重心から重力が働く方向に延伸して支持架台を配置でき、粒子線治療のスループットを向上することができ、かつ回転部支持構造を小型にできる。
本発明による粒子線回転照射装置を示す斜視図である。 本発明による粒子線回転照射装置を示す側面図である。 本発明による粒子線回転照射装置を示す正面図である。 図2の粒子線回転照射装置の上面図である。 図2の回転部が90°回転した粒子線回転照射装置を示す正面図である。 図5の粒子線回転照射装置の上面図である。 図2の回転部が180°回転した粒子線回転照射装置を示す正面図である。 図7の粒子線回転照射装置の上面図である。
実施の形態1.
図1は本発明による粒子線回転照射装置を示す斜視図であり、図2は本発明による粒子線回転照射装置を示す側面図である。図3は本発明による粒子線回転照射装置を示す正面図であり、図4は本発明による粒子線回転照射装置の上面図である。粒子線回転照射装置30は、アイソセンタ(回転軸1とビーム照射軸5の交点であり、照射目標の基準である)の周りを回転する回転部20と、回転部20を回転可能に支持する回転部支持ベース25とを備える。回転部20は、荷電粒子ビーム18を輸送するビーム輸送部2と、荷電粒子ビーム18を照射対象27に照射する照射ノズル4と、ビーム輸送部2を支持するビーム輸送部支持ベース13と、ビーム輸送部支持ベース13に搭載されてビーム輸送部2と重量バランスをとるためのカウンターウェイト10を備える。
ビーム輸送部2は、ビーム輸送ダクト17と、複数の偏向電磁石3、例えば3個の偏向電磁石3a、3b、3cを有する。ビーム輸送部2は、ビーム輸送部支持ベース13によって支持され、回転摺動部21の外側に置かれている。なお、図1〜図4では、ビーム輸送部2をビーム輸送部支持ベース13に接続する支持部材は、ビーム輸送部支持ベース13の構造を明快にするため、省略されている。ビーム輸送部支持ベース13は、照射ノズル4と偏向電磁石3cを支持するフロント支持部8と、偏向電磁石3a、3bを支持するリア支持部9と、フロント支持部8とリア支持部9とを接続する接続部材11と、回転部支持ベース25の軸受部15により回転可能に支持される回転摺動部21を備える。なお、偏向電磁石の符号は、総括的に3を用い、区別して説明する場合に3a、3b、3cを用いる。
回転部支持ベース25は、支持架台12と、回転摺動部21を回転可能に支持する軸受部15を備える。回転摺動部21は、フロントリング22と、リアリング23と、フロントリング22とリアリング23とを接続するリング接続体24を備える。軸受部15は、フロントリング22を回転可能に支持するフロントベアリング6と、リアリング23を回転可能に支持するリアベアリング7を備える。
図2に示すように、粒子線回転照射装置30の背面から回転軸1の方向に入射した荷電粒子ビーム18は、ビーム輸送部2により照射ノズル4に導かれる。荷電粒子ビーム18は、照射ノズル4において、治療台26に固定された照射対象27である患者の患部の形状に合わせて整形され、ビーム照射軸5に沿って患部に照射される。
回転部20について説明する。前述したように、照射ノズル4とビーム輸送部2の偏向電磁石3cは、ビーム輸送部支持ベース13のフロント支持部8により支持される。照射ノズル4は、フロント支持部8により回転部20の前面側にて支持される。ビーム輸送部2の偏向電磁石3a、3bは、ビーム輸送部支持ベース13のリア支持部9により支持される。フロント支持部8及びリア支持部9は、回転摺動部21を回転軸方向に挟み込むように配置されている。すなわち、フロント支持部8及びリア支持部9は、回転軸1方向において回転摺動部21の外側に配置されている。図1〜図4に示すように、荷電粒子ビーム18は、回転軸1の方向から回転部20に入射され、偏向電磁石3a(最上流側の偏向電磁石)により外周側へ偏向され、偏向電磁石3b(中間偏向電磁石)により回転軸1の方向に偏向され、ビーム入射軸14の向きに偏向電磁石3cへ入射される。荷電粒子ビーム18は、偏向電磁石3c(最下流側の偏向電磁石)によりビーム照射軸5の方向に偏向され、照射ノズル4へ入射される。
ビーム輸送部2の偏向電磁石3aは、その上流側がリアリング23の孔部から見えるように、かつその下流側が回転摺動部21のリング接続体24の開口部28から出るように、回転摺動部21に配置される。ビーム輸送部2の偏向電磁石3bは、回転部20の回転軸1から径方向へ延伸して配置される。ビーム輸送部2のビーム輸送ダクト17における偏向電磁石3bと偏向電磁石3cとを結ぶ部分(ビーム輸送ダクト外周部)は、フロント支持部8の外周部を越えるように配置される。フロント支持部8とリア支持部9は、回転部20の外周側にて接続部材11によって接続される。
回転部20の回転の際に、重量のある照射ノズル4及びビーム輸送部2と重量バランスを取るため、回転部20の回転軸1に対して反対側にカウンターウェイト10が配置されている。また、回転部20の重心が回転軸1上における回転摺動部21のほぼ中心にくるように、カウンターウェイト10は、リア支持部9における回転部20の回転軸1に対してビーム輸送部2と反対側に接続されている。回転部20の重心が回転軸1上における回転摺動部21のほぼ中心にくるようにしたので、柱を有する支持架台12を、回転部20
の重心から重力が働く方向に延伸して配置することができる。すなわち、支持架台12を回転部20の真下に配置することができる。このような柱を有する支持架台12は、構造がシンプル(簡略)であり、小型にできる。
実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、照射ノズル4を回転部20の正面側に配置した開放型の回転ガントリとしたので、従来とは異なり治療室を回転ガントリ内部に設ける必要がなく、従来のような径の大きな支持リングとローラー等からなる支持リング保持部に変えて、小さな径の回転摺動部21を適用することができる。小さな径の回転摺動部21を適用することで、ベアリングを用いた軸受部15が実現でき、高価な支持リングを廃することができる。
回転部20の回転可能範囲について説明する。粒子線回転照射装置30により癌治療を行う上で、よく使われる照射角度は、照射ノズル4を治療台26の真上に配置した状態(図1〜図4の状態)にして、荷電粒子ビーム18を照射する真上照射の角度を0°として、+90°〜−90°と、180°である。+90°〜−90°の照射は、上半分の照射である。180°の照射は、照射ノズル4を治療台26の真下に配置した状態にし、荷電粒子ビーム18を真下から照射を行う照射(真下照射)である。
フロント支持部8とリア支持部9は、接続部材11によって接続されるので、回転部20の回転可能範囲は、ビーム輸送部2及び接続部材11と、回転部20の真下に置かれた支持架台12との間の干渉で決まる。図4で回転部20が左方向に回転し、真下照射を行う場合を考える。この場合、ビーム輸送部2側に配置されている接続部材11が支持架台12に当たるところが左方向への最大回転角となる。他方、回転部20の右方向への回転では、偏向電磁石3bが支持架台12に当たるところが右方向への最大回転角となる。このため、回転部20の回転の際に支持架台12を極力避けるように、接続部材11を配置するのが望ましい。また、回転部20の回転可能範囲を広くするためには、支持架台12と干渉するビーム輸送部2の干渉部と、支持架台12と干渉するビーム輸送部支持ベース13の干渉部を極力近づける、すなわち偏向電磁石3bと接続部材11を極力近づけることが望ましい。
なお、前述したように、ビーム輸送部2とビーム輸送部支持ベース13をつなぐ支持部材は、ビーム輸送部支持ベース13の機構を明快にするため、図では省略されているが、実際にはビーム輸送部支持ベース13からパイプや棒などの梁を伸ばしてビーム輸送部2を支持する。
次に回転部20を、90°または180°回転させた場合を説明する。図5は回転部が90°回転した粒子線回転照射装置を示す正面図であり、図6はこの場合の粒子線回転照射装置の上面図である。図7は回転部が180°回転した粒子線回転照射装置を示す正面図であり、図8はこの場合の粒子線回転照射装置の上面図である。図5及び図6に示すように、回転部20を90°回転させても、ビーム輸送部2及び接続部材11は支持架台12に干渉することがない。また、図7及び図8に示すように、回転部20を180°回転させても、ビーム輸送部2及び接続部材11は支持架台12に干渉することがない。なお、図5及び図6では、回転部20を正面から見て右回転における90°の場合を示したが、回転部20を正面から見て左回転における90°の場合でも、ビーム輸送部2及び接続部材11は支持架台12に干渉することがない。
図1〜図8に示されるように、実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、ビーム輸送部2が回転軸1及びビーム照射軸5を含む平面に対して斜めに配置されるため、すなわち、ビーム輸送部2における最下流側の偏向電磁石3cのビーム入射軸14が回転軸1及びビーム照射軸5を含む平面を斜めに通過するため、荷電粒子ビーム18を治療台26の真下から照射する真下照射の場合でも、ビーム輸送部2の偏向電磁石3b及びビーム輸送ダクト外周部が回転軸1の真下、すなわち回転軸1を含む面であって粒子線回転照射装置30が設置される床に垂直な面を通過することがない。したがって、実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、真下照射をする場合でも、ビーム輸送部2及び接続部材11が支持架台12に干渉することなく、回転軸1の真下に支持架台12を配置できる。
このため、実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、支持架台12の柱を回転部20の重心から重力が働く方向に配置することができ、支持架台12をコンパクトで、安価に構成できる。さらに、実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、支持架台12をコンパクトに構成できることで、回転部20の回転の際に、ビーム輸送部2及び接続部材11と干渉する領域が小さくすることができ、回転部20を360°回転させることはできないものの、回転部20の回転可能範囲を広げ、粒子線回転照射装置30の付加価値を大きくすることができる。
実施の形態1の粒子線回転照射装置30では、ビーム輸送部支持ベース13における主な構造物、すなわちフロント支持部8及びリア支持部9を、回転摺動部21の外側に配置している。この構造を取ることで、ビーム輸送部2の支持に必要な構造物はフロント支持部8及びリア支持部9から外周側に延伸させることができるので、フロントリング22及びフロントベアリング6とベアリングとリアリング23及びリアベアリング7との間、すなわち回転摺動部21の範囲に、ビーム輸送部2の支持に必要な構造物の一部のみを配置するだけでよく、回転摺動部21の範囲に、ビーム輸送部2の支持に必要な構造物の大多数を配置する必要がない。一方、回転部20の回転の際に、回転部20の重心から重力が働く方向に延伸して配置された支持架台12と干渉するのは、フロントリング22及びフロントベアリング6とベアリングとリアリング23及びリアベアリング7との間に配置される構造物に限られるため、フロント支持部8及びリア支持部9を回転摺動部21の外側に配置することで、ビーム輸送部2及び接続部材11と支持架台12との干渉を回避でき、回転部20の回転可能範囲を広げ、粒子線回転照射装置30の付加価値を大きくするという効果がある。
実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、大きな支持リング及び大きな回転部支持構造を有する従来と異なり、小さなフロントリング22及び小さなリアリング23を有する回転摺動部21を、回転軸1を包含するように配置したので、回転部支持構造を小型にした開放型の回転ガントリを実現できる。実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、開放型の回転ガントリなので、治療空間を大きくでき、照射ノズル4(照射装置)付近での作業を容易にでき、粒子線治療のスループット向上でき、また、照射ノズル4(照射装置)周りに監視用機器を設置する空間を十分に確保することができる。
実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、ビーム輸送部2及び接続部材11が支持架台12に干渉することなく、回転軸1の真下に支持架台12を配置できるので、支持架台12の構造が簡単になり、安価に製作できる。実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、小さなフロントリング22及び小さなリアリング23を有する回転摺動部21が小さいので、回転摺動部21を回転可能に支持するために、フロントベアリング6及びリアベアリング7等のベアリングを用いることがでる。実施の形態1の粒子線回転照射装置30は、回転摺動部21と回転摺動部21を回転可能に支持する軸受部15とが、従来の大きな支持リング及び大きな回転部支持構造に比べて、小型であり構造が簡略化でき、安価な装置を実現できる。
以上のように、実施の形態1の粒子線回転照射装置30によれば、荷電粒子ビーム18を照射する照射ノズル4及び荷電粒子ビーム18を照射ノズル4へ輸送するビーム輸送部2を有し、アイソセンタを中心に回転可能な回転部20と、回転部20を回転可能に支持
する回転部支持ベース25を備え、回転部20は、ビーム輸送部2を支持すると共に照射ノズル4を回転部20の前面側にて支持するビーム輸送部支持ベース13を有し、回転部支持ベース25は、回転部20の重心から重力が働く方向に延伸して配置された支持架台12を有し、ビーム輸送部2は、回転部20の回転軸1に沿って入射される荷電粒子ビーム18を一旦外周側へ偏向し、その後回転軸の方向に偏向して照射ノズル4へ輸送する複数の偏向電磁石3を有し、ビーム輸送部2の最下流側の偏向電磁石3cは、そのビーム入射軸14が回転軸1及び照射ノズル4のビーム照射軸5を含む平面を斜めに通過するように配置されたので、ビーム輸送部2の最下流側の偏向電磁石3cを回転軸1及び照射ノズル4のビーム照射軸5を含む平面に対して斜めに配置することで、回転部20の重心から重力が働く方向に延伸して支持架台12を配置でき、粒子線治療のスループットを向上することができ、かつ回転部支持構造を小型にできる。
なお、本発明は、発明の範囲内において、実施の形態1の一部を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1…回転軸、2…ビーム輸送部、3、3a、3b、3c…偏向電磁石、4…照射ノズル、5…ビーム照射軸、8…フロント支持部、9…リア支持部、11…接続部材、12…支持架台、13…ビーム輸送部支持ベース、14…ビーム入射軸、15…軸受部、18…荷電粒子ビーム、20…回転部、21…回転摺動部、25…回転部支持ベース、28…開口部、30…粒子線回転照射装置。

Claims (5)

  1. 加速器により加速された荷電粒子ビームを、アイソセンタを中心にした複数の角度方向から照射する粒子線回転照射装置であって、
    前記荷電粒子ビームを照射する照射ノズル及び前記荷電粒子ビームを前記照射ノズルへ輸送するビーム輸送部を有し、前記アイソセンタを中心に回転可能な回転部と、前記回転部を回転可能に支持する回転部支持ベースを備え、
    前記回転部は、前記ビーム輸送部を支持すると共に前記照射ノズルを前記回転部の前面側にて支持するビーム輸送部支持ベースを有し、
    前記回転部支持ベースは、前記回転部の重心から重力が働く方向に延伸して配置された支持架台を有し、
    前記ビーム輸送部は、前記回転部の回転軸に沿って入射される前記荷電粒子ビームを一旦外周側へ偏向し、その後前記回転軸の方向に偏向して前記照射ノズルへ輸送する複数の偏向電磁石を有し、
    前記ビーム輸送部の最下流側の偏向電磁石は、そのビーム入射軸が前記回転軸及び前記照射ノズルのビーム照射軸を含む平面を斜めに通過するように配置されたことを特徴とする粒子線回転照射装置。
  2. 前記ビーム輸送部支持ベースは、前記回転部の前面側に配置されたフロント支持部と、前記回転部の背面側に配置されたリア支持部を備え、
    前記フロント支持部は、前記照射ノズル及び前記最下流側の偏向電磁石を前記回転部の前面側にて支持し、
    前記リア支持部は、前記最下流側の偏向電磁石の方向へ前記荷電粒子ビームを偏向する中間偏向電磁石を支持したことを特徴とする請求項1記載の粒子線回転照射装置。
  3. 前記回転部は、前記フロント支持部と前記リア支持部との間に配置され、前記回転部支持ベースに回転可能に支持される回転摺動部を有し、
    前記回転部支持ベースは、前記回転摺動部を回転可能に支持する軸受部を有することを特徴とする請求項2記載の粒子線回転照射装置。
  4. 前記ビーム輸送部は、最上流側の偏向電磁石が前記回転摺動部の径方向の開口部を通過
    するように配置されたことを特徴とする請求項3記載の粒子線回転照射装置。
  5. 前記ビーム輸送部支持ベースは、前記フロント支持部と前記リア支持部を接続する接続部材を有し、前記接続部材は、前記回転軸に対して前記中間偏向電磁石の側に配置されたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
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