JP6011637B2 - 掘削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、掘削工具に関し、特には、脆弱地山の補強を行う際に使用される掘削工具に関する。
トンネル掘削の分野においては、切羽面の崩落を防止するための土留め工法の一種である注入式長尺先受工法(AGF工法)がよく利用されている。この工法では、一般に切羽面の前方斜め上方の脆弱地山に向けて、例えば鋼管であるケーシングパイプを打設する。そして、所定位置に配置されたケーシングパイプ内にモルタル等の固化剤を注入する。それにより、ケーシングパイプに設けられた穴等から周囲の脆弱地山に対して固化剤を浸透させる。これによって脆弱地山が強化され、より安全且つ効率的にトンネルの掘削を行うことが可能となる。地中にケーシングパイプを打設するための工具としては、例えば、二重管式掘削工具があげられる。
特許文献1には、そのような二重管式掘削工具の一例が開示されている。特許文献1の掘削工具においては、円筒状のケーシングパイプの先端にケーシングシューを介して円環状のリングビットが固定される。ケーシングパイプの中にはインナービットがケーシングパイプの軸線に沿って進退可能に挿入される。このインナービットは、掘削に関与するビット部分を有するその先端部がリングビットの中央先端部から突出するまでケーシングパイプ、ケーシングシュー及びリングビット内を進められる。インナービットの外周面にはその先端から所定の距離はなれて複数の凹部が形成されており、リングビットの内周面にはインナービットの凹部と対応する凸部が形成されていて、これらは互いに対して係合可能に構成されている。所定位置でインナービットをリングビットに対して正回転方向に回転させたとき、インナービットの凹部とリングビットの凸部とは互いに対して係合し、それに伴ってリングビットも正回転方向に回転する。インナービットの凹部とリングビットの凸部とが係合するとき、リングビットに対するインナービットの工具軸線方向の動きは規制される。さらに、インナービットは、工具軸線に沿った先端方向の力つまり打撃力(または推進力)をインナービットからリングビットに伝達することを可能にするように、先端側を向いた面を有する段部を有する。インナービットのこの段部は、インナービットの凹部とリングビットの凸部とが互いに対して実質的にまたはしっかりと係合しているとき、リングビットの後端側を向いた端壁に当接し、打撃力を伝達することができる。したがって、インナービットを正回転方向に回転させつつインナービットに打撃力を与えることによって、インナービット及びリングビットは正回転方向に回転しながら地中を掘削前進することができる。このとき、インナービットは地山の掘削面の内周側の掘削を担当し、リングビットは外周側の掘削を担当する。これによって、ケーシングパイプは前進し地中に打設される。ケーシングパイプが地中に打設された後にインナービットは逆回転方向に回転されて、リングビットとの係合から解放されて、その後引き抜かれる。これにより中空になったケーシングパイプ内に固化剤が注入される。ただし、リングビットはケーシングパイプとともに地中に残される。
特開2012−26132号公報
ケーシングパイプを打設するための掘削作業時、特許文献1の掘削工具において、リングビットはその半径方向内側に位置するインナービットを介して回転させられ、かつ、押し進められる。このとき、この掘削工具では、回転力と打撃力との両方の力をリングビットに伝達するために、インナービットがリングビットに対して回転されて、ある程度以上しっかりとリングビットに係合していることを必要とする。しかし、そのような作業においては、例えば多大な負荷のために振動が生じ、それによりインナービットとリングビットとの間の上記係合が緩む場合がある。これによりインナービットからリングビットへの打撃力及び回転力の伝達に損失が生じ、掘削力が低下することがある。このような伝達損失により、地盤の強度が高い箇所において特に掘削力不足に陥り易い。
さらに、特許文献1の掘削工具においては、ケーシングパイプはインナービットを挿入することができる程度に径が大きくなければならない。そのため、インナービットの外径に応じてケーシングパイプの外径が大きくなり、その結果リングビットの外径も大きくなる。リングビットの外径が大きいほど掘削しなければならない掘削空間が広がるので、固化剤の投入量も増し、結果としてコストの増大につながる。そして、この掘削空間の増大により掘削エネルギが増大するという関係がある。そこで、より高効率に掘削を行うためにインナービットの外径または外形を小さくすることに対する要求がある。
さらには、特許文献1の工具においては、掘削するためのビットが、外周側掘削を担当するリングビットと、内周側掘削を担当するインナービットとに分割されている。そのため、それら両ビットの隙間に石や土砂が噛みこまれることによって少なくともいずれかのビットが破損するおそれもある。
本発明は、上記課題の少なくとも1つを改善することを可能にする、掘削工具を提供することを目的とする。
特に、本発明は、高効率で掘削を行うことが可能な掘削工具を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
先端側から基端側に延びる中心軸線を有する円筒状のケーシングパイプ(2)内に前記中心軸線に沿って進退可能に挿入されるインナーディバイス(4)と、
前記ケーシングパイプ(2)の先端部に取り付けられる掘削ビット(5)であって、前記インナーディバイス(4)と係合可能な掘削ビット(5)とを備え、
前記掘削ビット(5)は、少なくとも1つの掘削部材(21)を備えた先端側の第1部分(19)と、基端側の第2部分(20)とを有し、
該掘削ビット(5)は、前記インナーディバイス(4)の先端部が軸線方向において突き当たることが可能な壁面(20c)を有し、
前記掘削ビット(5)の前記第1部分(19)の最大外径は前記ケーシングパイプ(2)の外径よりも大き
前記掘削ビット(5)は、前記第2部分(20)で開く凹部(20b)と、前記第1部分(19)を貫通して前記凹部(20b)に接続された貫通孔(24)と、を備え、
前記インナーディバイス(4)及び前記掘削ビット(5)の一方が、前記貫通孔(24)に接続された凹部分(14)と、前記凹部分(14)から拡張された拡張部分(14a、52)と、を備え、
前記インナーディバイス(4)及び前記掘削ビット(5)の他方が、前記インナーディバイス(4)が前記凹部(20b)に挿入されているときに前記拡張部分(14a、52)に収容されて前記インナーディバイス(4)及び前記掘削ビット(5)の一方に係合する凸部(27、50)を備える、掘削工具が提供される。
上記構成を有する本発明の一態様に係る掘削工具によれば、インナーディバイスの先端部が軸線方向において突き当たることが可能な壁面を有する掘削ビットが掘削工具の先端に位置付けられ、掘削ビットの第1部分の最大外径はケーシングパイプの外径よりも大きい。したがって、ケーシングパイプに挿入されたインナーディバイスは軸線方向において掘削ビットに直接的にしっかりと打撃力を付与することができ、インナーディバイスから掘削力を受けた掘削ビットに先導されてケーシングパイプは地中にしっかりと進むことができる。よって、この掘削工具によれば、インナーディバイスから掘削ビットへの力の伝達損失を抑制することができ、高効率の掘削が可能となる。
さらに好ましくは、前記インナーディバイス(4)の拡張部分(14a)又は凸部(50)は、前記インナーディバイス(4)の先端面(10a)にまで延びるように前記中心軸線に略平行に設けられていて、
前記掘削ビット(5)の凸部(27)又は拡張部分(52)は、前記掘削ビット(5)の前記凹部において、前記中心軸線に略平行に設けられるとよい。
インナーディバイスにおける掘削ビットに突き当たることが可能な先端面は中心軸線に略直角に形成されるとよい。この場合、この先端面に外接する円の面積B1に対して、インナーディバイスの先端面の実面積B2は、0.5×B1≦B2≦1.0×B1の範囲にあるとよい。
また、掘削ビットは、略円筒状のケーシングシューを介して、ケーシングパイプの先端部に取り付けられてもよい。この場合、前記ケーシングパイプ内に挿入されたインナーディバイスはケーシングシューの内部を通って掘削ビットに達することができる。
インナーディバイスの中心軸線の方向の全長C1に対して、ケーシングパイプの内部に直接的に位置付けられるインナーディバイスの部分の軸線の方向の長さC2は、0.3×C1≦C2≦0.8×C1の範囲にあるとよい。
少なくとも1つの掘削部材は、前記中心軸線との交差部またはその付近から外周面まで連続的又は断続的に設けられているとよい。
好ましくは、掘削ビットの第1部分の先端面には、複数の掘削部材が中心軸線周りに放射状に略均等の間隔で設けられる。そして、掘削ビットの第1部分の先端面において、隣り合う掘削部材間の中間領域は、該掘削部材から離間するにしたがって掘削ビットの基端側へ漸次後退するように形成されているとよい。さらに、掘削ビットにおいて、中間領域に隣接する外周面には、中心軸線に沿った方向に伸長した切欠き部が形成されているとよい。なお、掘削部材は超硬チップであるとよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る掘削工具の側面図を示す。 図2は、図1の掘削工具に関する透視図を示す。 図3は、図1の掘削工具におけるケーシングシューを示し、(a)は斜視図を、(b)は側面図を、そして、(c)は断面図を示す。 図4は、図1の掘削工具におけるインナーディバイスを示し、(a)は斜視図を、(b)は側面図を、(c)は先端側の端面図を、そして(d)は(c)のIV−IV線に沿った断面図を示す。 図5は、図1の掘削工具における掘削ビットを示し、(a)は側面図を、(b)は先端側の端面図を、(c)は(a)のP矢視図である基端側の端面図を、そして(d)は斜視図を示す。 図6は、図1の掘削工具における、インナーディバイスと掘削ビットとの係合及び回転を説明するための模式図である。 図7は、別の実施形態に係る掘削工具の側面図を示す。 図8は、さらに別の実施形態に係る掘削工具における、インナーディバイスと掘削ビットとの係合及び回転を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書では、用語「先端」は、掘削工具の使用時において地山側に向けられる部分または方向に関して使用され、用語「基端」は、掘削工具の使用時において地山とは反対側つまり掘削機械側に向けられる部分または方向に関して使用される。
本発明の一実施形態に係る掘削工具1を、図1から図6に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る掘削工具1の外観を表す。図2は、掘削工具1の透視図である。
図1及び図2に示されているように、本発明の一実施形態である掘削工具1は、ケーシングパイプ2の先端に固定されるケーシングシュー3と、ケーシングパイプ2の内部に挿入されるインナーディバイス4と、インナーディバイス4と係合可能にケーシングシュー3に取り付けられる掘削ビット5とを備える。掘削工具1は、先端側から基端側に延びる中心軸線Aを有する。
ケーシングパイプ2は、円筒状の中空部材であり、先端側から基端側に延びる中心軸線2Aを有する。掘削工具1の中心軸線Aは、このケーシングパイプの中心軸線2Aに従う。ケーシングパイプ2は、地山に打設されたときに固化剤の導入路を区画形成する。ケーシングパイプ2は必要に応じて順次継ぎ足されることが可能である。本実施形態の場合、ケーシングパイプ2の材料は、機械構造用炭素鋼(JIS G 4051)であり、具体的にはS25C〜S45Cのいずれかである。ケーシングパイプ2は、複数本、例えば3〜4本が連結されて使用され得る。しかし、ケーシングパイプ2の寸法、材料、連結本数等は適用される状況に応じて適宜変更することが可能である。なお、ケーシングパイプ2は、たった1本で使用されてもよい。ケーシングパイプ2は、ネジ機構により互いに連結することができるように構成されている。したがって、各ケーシングパイプ2の連結部には、ネジ溝が形成されている。ここでは、ケーシングパイプは、先端部に雌ネジ山を有し、基端部に雄ネジ山を有するが、これらは逆であってもよい。図1の掘削工具1では、最も先端に位置するケーシングパイプ2のみが示され、その先端部2bには掘削ビット5が装着され、他端(不図示)である基端部には別のケーシングパイプ2が連結されている。以下の説明におけるケーシングパイプ2は、最も先端側に位置するケーシングパイプに相当する。
ケーシングシュー3は、図3に示されているように、略円筒状の中空部材である。ケーシングシュー3は、ケーシングパイプ2の先端部に直接的に固定される。本実施形態の掘削工具1の場合、ケーシングシュー3はケーシングパイプ2に溶接されるが、これ以外の固定方法または固定手段で固定されてもよい。例えば、ネジ機構を利用してケーシングシュー3はケーシングパイプ2の先端部に直接的に取り付けられてもよい。ケーシングシュー3は、ケーシングパイプ2と掘削ビット5とを連結する役割を有している。ケーシングシュー3は場合によっては省略することも可能であり、この場合、図7に示す別の実施形態に係る掘削工具100のようにケーシングパイプ2に掘削ビット5は直接的に連結されることができる。図7の掘削工具100では、後述されるケーシングシュー3と掘削ビット5との連結方法と同様の方法で、掘削ビット5をケーシングパイプ2に連結してもよいが、溶接により掘削ビット5はケーシングパイプ2に連結されている。しかし、既存のパイプを使用することができ、ある程度以上の打撃力に十分に対応することができるという理由から、ケーシングシュー3は装着した方が好ましい。本実施形態において、ケーシングシュー3の材料はS45Cであるが、ケーシングシュー3は他の材料で作られてもよい。
本実施形態のケーシングシュー3はその先端側から基端側に延びる軸線3Aを有する。この軸線3Aは、図1に示すように掘削工具1が組み立てられたときに、掘削工具1における上記中心軸線Aに一致するまたは略一致する。ケーシングシュー3は、第1円筒部分(大径円筒部分)6と、この第1の円筒部分よりも小径の第2円筒部分(小径円筒部分)7とがケーシングシュー3の軸線3Aの方向において段部8を介して接続した形状を有している。それら第1円筒部分6における軸線は第2円筒部分7における軸線に一致し、上記軸線3Aとなる。ケーシングシュー3の第2円筒部分7は、第1円筒部分6の基端側に位置し、ケーシングパイプ2の内側に挿入されるように構成されている。これにより第2円筒部分7の外周側面はケーシングパイプ2の先端部2bの内周面と実質的に接することができる。ケーシングシュー3の第1円筒部分6は、その内側に、掘削ビット5が部分的に挿入されるように構成されている。これにより第1円筒部分6の内周面は後で詳述される掘削ビット5の第2基端部の外周面と実質的に接することができる。したがって、ケーシングシュー3の第2円筒部分7の外径はケーシングパイプ2の内径とほぼ同一であり、第1円筒部分6の内径は掘削ビット5の第2基端部の外径とほぼ同一である。また、第2円筒部分7の外周面と 第1円筒部分6の外周面との半径方向長さの差(段部8の半径方向長さ)は、掘削工具1ではケーシングパイプ2の厚さとほぼ同一である。したがって、ケーシングパイプ2の先端部にケーシングシュー3が部分的に挿入されたとき、ケーシングパイプ2とケーシングシュー3とのつなぎ目または連結部は、顕著な段差を有さない(図1及び2参照)。
また、ケーシングシュー3の第1円筒部分6の先端には、先端側に向けて内径が漸次拡大する傾斜面6aが形成されている。この傾斜面6aの存在のために掘削ビット5をケーシングシュー3内に円滑に挿入することができる。
さらに、ケーシングシュー3の第1円筒部分6の内周面には、軸線3Aに沿った方向における中間部分に環状の凹部6bが形成されている(図3(c)参照)。この環状の凹部6bには、掘削ビット5を固定する際に使用される止め輪9(図2参照)が嵌め込まれる。第1固定部材としての止め輪9は、略C形状を有し、一般に手作業で取り付けられる。しかし、止め輪は機械を用いて取り付けられてもよい。
インナーディバイス4は、その先端側から基端側に延びる軸線4Aを有する、棒状部材である。この軸線4Aは、組み立てられた掘削工具1において、掘削工具1における上記中心軸線Aに略一致し、好ましくは一致する。図4に示されているように、インナーディバイス4は、その軸線4Aに直交する面での横断面が略円形の棒状部材である。インナーディバイス4は、ケーシングパイプ2内に軸線2Aに沿って進退可能に挿入されることができる。インナーディバイス4は、掘削ビット5に、掘削機械(不図示)からの回転力及び打撃力を伝達することができるように構成されている。本実施形態の場合、インナーディバイス4の材料は、機械構造用合金鋼鋼材(JIS G 4053)に規定のある、ニッケルクロムモリブデン鋼であるSNCM439であるが、適宜変更することが可能である。
インナーディバイス4は、第1部分(小径部分)10と、該第1部分よりも大径の第2部分(大径部分)11とが軸線4Aの方向において接続した形状を有している。第1部分10における軸線は第2部分11における軸線に一致し、軸線4Aとなる。第1部分10は第2部分11の先端側に位置し、掘削ビット5と係合可能に構成される。第2部分11はロッド12(図2参照)と係合可能に構成される。ロッド12はインナーディバイス4に対して掘削機械(不図示)からの力を伝達する部材である。また、インナーディバイス4の第2部分11の外径はケーシングパイプ2の内径とほぼ同一であり、第1部分10の外径はケーシングシュー3の第2円筒部分7の内径とほぼ同一である。ただし、図1の掘削工具1において、インナーディバイス4は、ケーシングパイプ2及びケーシングシュー3の内側で、ケーシングパイプ2及びケーシングシュー3に対して、掘削工具1の軸線Aに沿って先端側にも基端側にも動くことが可能であり、かつ、この軸線A周りに回転することが可能である。したがって、インナーディバイス4の第2部分11の外径はケーシングパイプ2の内径より小さく、第1部分10の外径はケーシングシュー3の第2円筒部分7の内径よりも小さい。また、本実施形態においては、インナーディバイス4の第1部分10の先端部における先端面10aと外周面10bとの交差部10cは、インナーディバイス4の掘削ビット5への挿入を容易にするために面取りされている。
インナーディバイス4は、図4に示されているように外周方向に均等間隔で配置された3つの凹部13を有している。これらの凹部13は、それぞれ、軸線4Aに平行にインナーディバイス4の全長にわたって形成されている。したがって、凹部13は、インナーディバイス4の第1部分10の先端面10aに開くと共に、その第2部分11の基端面11aにも開く。また、凹部13は、径方向外側に開くように形成されている。
また、凹部13は、インナーディバイス4の先端側の軸線方向の一定距離の領域において基端側の他の領域よりも幅広の第1凹部分14を有している。図1及び図2の掘削工具における掘削前進時、インナーディバイス4はその軸線4Aの周りに正回転方向(第1回転方向)Kに回転されて用いられる。第1凹部分14は、インナーディバイス4の軸線4A周りの正回転方向Kの逆側に、つまり逆回転方向(第2回転方向)に凹部13を拡げるように設けられた拡張部分14aを含む。なお、正回転方向とは、後述する記載から明らかであるように、インナーディバイス4を掘削ビットに係合させて、インナーディバイス4を掘削ビット5と一緒に回転させるための方向である。これに対して、逆回転方向とは、例えば、インナーディバイス4と掘削ビット5との係合を解除するための方向である。
拡張部分14aは、第1凹部分14と同様に、インナーディバイス4の先端面10aにまで延びるように軸線4Aに略平行に設けられている。凸部13の第1凹部分14は、特にそのうちの拡張部分14aは、凹状の第1係合要素として設けられている。第1凹部分14の拡張部分14aは、後述する掘削ビット5の凸部(第2係合要素)と係合し、該凸部を正回転方向Kに押すことができるように形付けられている。
また、この凹部13は、先端側の第1凹部分14(幅広部分)と、この第1凹部分よりも幅(周方向の長さ)が狭い基端側の第2凹部分(幅狭部分)15とにおいて深さが異なるように形成されている。第2凹部分15の底面に比べて第1凹部分14の底面は軸線4A側に位置付けられている。
インナーディバイス4の第2部分11は、図4に示されているように、前述した第1部分10の基端側に位置付けられていて、凹部13は第2部分11の基端面11aまで伸長している。軸線4Aを含む面での凹部13の断面において、第1凹部分14を除いて、凹部13の底面13aからインナーディバイス4の軸線4aまでの距離は、第1部分10における部分と第2部分11における部分とで変化はない。したがって、第1部分10よりも第2部分11が大きな外径または外形を有するので、その分だけ、第2部分11において、凹部13の深さが第1部分10でのその深さよりも大きくなっている。
また、インナーディバイス4には、その内周面によって、軸線4Aに沿って先端面10aと基端面11aとを貫通するように延びる貫通孔4bが形成されている。貫通孔4bは、第1円筒状空間16と第2空間17とからなる。
特に第1部分10の内部には、インナーディバイス4の内周面により、軸線4Aに沿って第1円筒状空間16が区画形成されている。第1円筒状空間16の一端はインナーディバイス4の先端面10aに開口しており、他端は第2部分11内にまで延びている。この第1円筒状空間16には掘削中に掘削機械から水が供給されて、この水はインナーディバイス4の先端面10aに位置付けられた先端開口部16aから排出される。この水は、第2空間17に配置されるロッド12に設けられた図示しない貫通穴を通して掘削機械からインナーディバイス4へ供給される。これによって、掘削によって生じた石等の破砕粒を穴から流しだすことができる。
また、上で述べたように、第2部分11の内部にまでも、第1円筒状空間16が延びている。第1円筒状空間16は第1部分10から第2部分11に一続きに連続している。この第1円筒状空間16に連続して、図4(d)に示されているように、第1部分10の基端部から一定の距離離れた箇所から、基端側に、より断面積の大きな第2空間17が形成されている。すなわち、第2部分11の内部には、第1円筒状空間16の一部と、それよりも断面積が大きな第2空間17とが連続した内部空間が形成されている。これら空間16、17の両者の軸線は、インナーディバイス4の軸線4Aに一致する。この第2空間17はロッド12を挿入するための空間として形成されている。インナーディバイス4の第2部分11の基端側の部分にはロッド12を第2空間17に固定するための、第2固定部材としてのスプリングピンの通し穴18が形成されている。なお、ロッド12はインナーディバイス4の略角形断面の第2空間17内で軸線4A周りに回転しないように構成されていて、より具体的にはここではその横断面が略角形である。ただし、ロッド12の横断面は略円形であってもよく、この場合、第2空間17は略円形の断面を有するように形成されるとよい。
後述するようにインナーディバイス4の先端面10aは掘削ビット5に衝撃力を及ぼすように掘削ビット5に突き当たることができる。ここでは、先端面10aは、軸線4Aに略直角に形成されている。このような先端面10aに外接する外接円(つまり図4(b)に示される直径D1を有する円)の面積B1に対して、インナーディバイス4の第1部分10の先端面10aの実面積B2(すなわち、後述される掘削ビット5の凹部の端壁面20cと当接可能または接触可能な部分の面積)は、0.5×B1≦B2≦1.0×B1の範囲にあることが好ましい。なお、インナーディバイス4の先端面10aの外接円は、図4(c)のインナーディバイスの先端視において定められるとよい。また、インナーディバイス4の全長(軸線方向の長さ)C1に対して、図2に示されているようにケーシングパイプ2の内部に直接的に位置付けられるインナーディバイス4の第2部分11の軸線方向の長さC2は、0.3×C1≦C2≦0.8×C1の範囲にあることが好ましい。
掘削ビットディバイス(以下、掘削ビット)5は、図5に示されているように、先端側の第1部分(以下、第1先端部)19と基端側の第2部分(以下、第2基端部)20とを有し、それらを通過するように延びる軸線5Aを有する。この軸線5Aは、掘削工具1が組み立てられたときに、掘削工具1における上記中心軸線Aに略一致するまたは一致する。
掘削ビット5は、その第2基端部20に開口部20aを有し、この開口部20aで第2基端部に開く凹部20bを備える。凹部20bは、軸線5Aに沿って回転対称に形成され、略円筒形状の側壁の内周面と略径方向に延在する先端壁の端壁面20cにより概ね区画形成される。凹部20bの端壁面20cは、インナーディバイス44の先端部が軸線方向において突き当たることが可能に構成されている。
掘削ビット5の第1先端部19は、掘削工具1の掘削部として構成されている。掘削ビット5の第1先端部19は、先端面19aを有する。先端面19aは、反対側に端壁面20cを有する先端壁の先端側の外表面である。先端面19aは、掘削ビット5の軸線5Aとの交差部5bから、該掘削ビット5の外周面5cに向けて径方向に延在する。掘削ビット5の第1先端部19の先端面19aは、地山の掘削に直接的に関与する3つの掘削部材(ビット部材)21を備える。掘削ビット5の凹部20bは、その開口部20aを介して前述したインナーディバイス4が挿入可能に構成されている。ここでは、凹部20aは第1先端部19にまで延びている(図2参照)。第2基端部20は、第1先端部19よりも外径が小さく形成されている。
掘削ビット5の第1先端部19の先端面19aは図5(b)において略円形をなしている。軸線5Aに沿って掘削ビット5を第1先端部19の先端面19aに対向する側からみたとき、つまり図5(b)の先端視において、掘削ビット5の外周面5c及び第2基端部20は先端面19aの存在により実質的に見えない。
また、掘削ビット5をケーシングパイプ2に取り付けるとき、第2基端部20は、ケーシングシュー3内に挿入されて、ケーシングシュー3を介してケーシングパイプ2に取り付けられる。このとき図1及び図2に明瞭に示されるように、第1先端部19の最大外径(図1における軸線Aに直交する方向での最大長さ)D2は、ケーシングパイプ2の外径(図1における軸線Aに直交する方向での長さ)D3よりも大きい。そして、掘削ビット5の先端面19aは、軸線との交差部5bから外周面5cまで延在するので、第1先端部19の最大外径D2は、第1先端部19の先端面19aの回転軌跡の径D4に実質的に相当する。したがって、第1先端部19の先端面19aの回転軌跡の径D4は、ケーシングパイプ2の外径D3よりも大きい。ここで、第1先端部19の先端面19aの回転軌跡の径D4とは、図5(b)の先端視における、先端面19を円とみなしたときの、その円の直径を指す。つまり、掘削工具1の先端視(不図示)は図5(b)に実質的に相当し、この掘削工具1の先端視において、掘削ビット5の先端面19aの内側に、掘削ビット5、ケーシングシュー3及びケーシングパイプ2がある。したがって、掘削工具1が地山に進むとき、掘削ビット5、ケーシングシュー3及びケーシングパイプ2は、第1先端部19の先端面19aの背後に実質的に隠れる。
図5(b)に示す掘削ビット5の第1先端部19の端面視(先端視)において、掘削部材21は、第1先端部19の先端面19aにおいて、少なくとも軸線5A付近から外周端19b(5cに相当)まで径方向においてカバーしていることが求められ、本実施形態では中心軸線付近から外周端まで連続的に設けられている。しかし、掘削部材21は、断続的に設けられていてもよい。先端部19の先端面19aの中心(軸線との交差部)またはその付近から外周端にかけて1つの掘削部材21が延在していてもよいし、複数の掘削部材21が組み合わさって中心またはその付近から外周端までの範囲をカバーしていてもよい。このように掘削部材21が中心軸線5Aまたはその付近から外周端19bまで連続的または断続的に設けられることで、掘削ビット5だけで内周側掘削と外周側掘削とを行うことができる。
本実施形態では、掘削ビット5の先端部19の先端面19a上には、掘削部材21を装着又は形成することが可能な掘削部材領域22が規定されている。掘削部材21として超硬チップを採用しているが、他の材料から作られたチップが用いられてもよい。3つの掘削部材領域22は、第1先端部19の端面視において、軸線5A周りに放射状に周方向に均等の間隔(約120度間隔)で設けられ、その各々は一定の幅を有する帯状の領域である。この3つの帯状の領域は軸線5A上において合流している。しかし、掘削部材領域22の数はこれに限定されることはなく、1つでも、3つ以外の複数であってもよい。また、3つの掘削部材領域22は全て、掘削ビット5の軸線に対して直交する同一平面S1上に延在する。本実施形態の場合、軸線5Aを中心として放射状に3つの掘削部材21が配置される。そのために、帯状の掘削部材領域22に板状の超硬チップを挿入するための凹部(不図示)が形成されており、超硬チップはその凹部にろう付けで固定されている。しかしながら、超硬チップを固定する方法はこれに限定されることはなく、適宜変更することが可能である。
また、掘削ビット5の先端部の先端面19aにおいて、1つの掘削部材領域22と隣り合うもう一つの掘削部材領域22との間には、中間領域23がある。3つの掘削部材領域22があるので、軸線5Aの周囲に互いに対して離れるように3つの中間領域23が形成されている。これら中間領域23は互いに同じ構成を有し、同じ形状を有する。各中間領域23は、掘削部材領域22から離間するにしたがって基端部20側へ向かって漸次後退するように形成されている(図5(a)参照)。これによって、掘削した土砂が基端側に逃げやすくなるとともに、掘削抵抗を減少させる効果もある。各中間領域23の略中央付近には、1つの貫通孔24が形成されていて、この貫通孔24は軸線5A方向に先端面19aを貫通する。この貫通孔24は軸線5Aを中心とした円の円弧に実質的に沿うように延在し、その円弧に沿った略長円形状を有する。3つの貫通孔24は、軸線5Aを中心とした単一円上に略等間隔で配置されている。
貫通孔24の形状は、豆形状と称されることも可能である。ここで言う「豆形状」とは、図5(b)に示されているように、楕円を一方向から押しつぶしたような形状のことを指す。本実施形態の場合、加工の容易性から貫通孔24の形状として豆形状を選択している。
しかし、貫通穴24の形状はこれに限定されることはなく、他の形状であってよい。また、貫通孔24は、他の位置に設けられてもよく、例えば、軸線5Aとの交差部5bに設けられてもよい。この場合、掘削ビット5の先端面19aは軸線5Aとの交差部付近から外周面5cに向けて延在し、一方で貫通孔24は掘削工具1においてインナーディバイス4が掘削ビット5から突き出ない程度の大きさを有することができる。
この貫通穴24は、掘削ビット5の外部と内部(凹部20b)とを連絡する通路を形成する。貫通孔24は、インナーディバイス4を介して供給された水の外部への流出を可能にし、また掘削した土砂の取り込み口となり得る。
また、掘削ビット5の第1先端部19の外周は、その先端側部分で外径が変化しないように形成され、それに続いて、漸次外径が減少する傾斜部19cが形成されている。この傾斜部19cに続いて、この傾斜部19cの基端側の最少径よりもさらに小径の第2基端部20が設けられている。第2基端部20は、基本的に、軸線5Aの方向において外径が一定であるが、基端近くにさらに小径となった凹溝部25が設けられている。この凹溝部25は、掘削ビット5をケーシングシュー3に結合するときに用いられる、上記止め輪9を挿入するための、環状の溝である。また、前述の中間領域23に隣接する掘削ビット5の外周面には、図5(b)において円弧状に切り欠かれた切欠き部26が形成されている。この切欠き部26は、掘削ビット5の外周面上で、軸線5Aに沿った方向に傾斜部19cの途中まで延伸している。この切欠き部は、掘削された土砂を基端部20方向へと逃がす役割を有している。
掘削ビット5の凹部20bは、図5(c)及び図5(d)にて特に示されているように、略円筒状の空間を定める。そして、掘削ビット5の凹部20bの内周面には、略均等の間隔で3つの凸部(第2係合要素)27が設けられている。この凸部27は、掘削ビット5の凹部20bの略全長にわたって設けられている。より詳しくは、凸部27は、凹部20bの内周面において、掘削ビット5の後縁部近くにまで延びるように軸線5Aに実質的に平行に設けられている。凸部27は、インナーディバイス4の第1凹部分14に係合するとき、この第1凹部分14の拡張部分14aに係合するように寸法付けられている。
さらに、掘削ビット5の凹部20bを区画形成する内周面には、凸部27に隣接して第1内凹部28と第2内凹部29とが設けられている。第1内凹部28と第2内凹部29とはそれぞれ軸線5Aに平行に延びるように形成されている。図5(c)に示すように、第1内凹部28は関連する凸部27の正回転方向K側に隣接しており、第2内凹部29は関連する凸部27の逆回転方向側に隣接している。第1内凹部28と第2内凹部29の深さ(径方向長さ)は略同一であるが、第1内凹部28の幅(周方向長さ)は第2内凹部29の幅よりも広い。第1内凹部28は、関連する貫通孔24につながるように形成され、掘削ビット5の内外を連絡する通路を部分的に形成する。また、本実施形態において、掘削ビット5の材料は、機械構造用合金鋼鋼材(JIS G 4053)に規定のある、クロムモリブデン鋼であるSCM440であるが、これに限定されることはない。
次に、上述した各部材の組み立て及び、組み立てられた掘削工具1における動作について説明する。
本実施形態の掘削工具1においては、ケーシングパイプ2が互いに連結され、連結されたケーシングパイプ2の先端部2bにケーシングシュー3が溶接により取り付けられる。このケーシングシュー3には掘削ビット5が止め輪9を用いて取り付けられる。こうして形成された掘削工具1の中心軸線Aに沿った内部空間に、ロッド12が連結されたインナーディバイス4が挿入される。これにより、インナーディバイス4の先端部はケーシングパイプ2を介してケーシングシュー3の内部を通り、掘削ビット5の凹部20bに達する。インナーディバイス4は、それの第1部分10における凹部13が掘削ビット5の凹部20bの凸部27に位置合わされるようにして、掘削ビット5の凹部20bに挿入される。このようにして、ケーシングパイプ2、ケーシングシュー3、インナーディバイス4及び掘削ビット5が一体的に組み立てられたとき、これら部材の軸線は概ね上記中心軸線A上に並ぶ。
なお、インナーディバイス4の第2部分11の第2空間17には、ロッド12が挿入される。通し穴18に挿入されたスプリングピンにより、ロッド12はインナーディバイス4にしっかりと連結される。
インナーディバイス4が掘削ビット5の凹部20bに挿入さていてインナーディバイス4が周方向において掘削ビット5に係合していないとき、掘削ビット5に対してインナーディバイス4を第1方向である正回転方向Kに回転させる。これにより、掘削ビット5の第2係合要素である凸部27がインナーディバイス4の第1凹部分14の第1係合要素である拡張部分14aに入り、凸部27に拡張部分14aが係合する。こうして、インナーディバイス4は、掘削ビット5に対して、拡張部分14aと凸部27とが互いに対して係合する係合位置に位置付けられる。
逆に、インナーディバイス4が、掘削ビット5に対する係合位置に位置付けられているとき、掘削ビット5に対してインナーディバイス4を第2方向である逆回転方向に回転させることで、掘削ビット5の凸部27はインナーディバイス4の拡張部分14aから離れるまたは外れる。こうして、インナーディバイス4は、掘削ビット5に対して、拡張部分14aと凸部27とが互いから解放された解放位置に位置付けられる。このように、インナーディバイス4は、掘削ビット5に対して、係合位置と解放位置との間で、相対的に動き得る。
掘削ビット5に対してインナーディバイス4を正回転方向Kに回転させることで、図6に一対の係合要素のみを誇張して模式的に示すようにインナーディバイス4が掘削ビット5に周方向で係合する。このとき、さらにインナーディバイス4が正回転方向Kに回転することで、インナーディバイス4の凹部13における第1凹部分14の正回転方向K側を向いた側面14bは、掘削ビット5内周の凸部27の逆回転方向側を向いた側面27aに強く接触して係合し、凸部27のその側面27aを正回転方向Kに押す。これによって、掘削ビット5はインナーディバイス4の動きに伴い、正回転方向Kに回転することが可能となる。こうして、インナーディバイス4の回転力は、掘削ビット5へと適切にしっかりと伝達される。なお、このとき、掘削ビット5は止め輪9を介してケーシングシュー3に連結されているので、ケーシングシュー3に対して掘削ビット5は回転し得る。
さらに、組み立てられた掘削工具1では、その先端視において、掘削ビット5の先端部19の先端面19aの影にケーシングパイプ2が隠れる。このような状態のときに、インナーディバイス4の第1部分10の先端面10aは掘削ビット5の凹部20b内部の先端側の端壁面20cに軸線方向において突き当てられる。掘削作業時、インナーディバイス4はこの端壁面20cを打撃することになる。これによって、インナーディバイス4を介して打撃力が掘削ビット5へと確実に伝達される。
この掘削工具1では、掘削作業時、掘削ビット5の先端部を地山に向けた状態で、インナーディバイス4は、掘削ビット5に対して回転されつつ、掘削ビット5に対して押し進められる。これにより、掘削ビット5に回転力を伝え、かつ、掘削ビット5に打撃力を及ぼすことができ、それにより、所定の深さにまで、ケーシングパイプ2を送り届けることができる。そして、ケーシングパイプ2を打設した後、インナーディバイス4は逆回転方向に回転されて、引き抜かれ、掘削ビット5はケーシングパイプ2と共に地中に残される。その後、固化剤は、ケーシングパイプ2の中空の内部空間に供給される。
さらに、本実施形態の掘削工具1の作用及び効果について説明する。
本実施形態の掘削工具1においては、上で述べたように、掘削ビット5は、インナーディバイスの先端部が軸線方向において突き当たることが可能な壁面を有し、掘削ビット5の第1先端部の最大外径がケーシングパイプ2の外径よりも大きく、掘削部材21が掘削ビット5の先端面の中心軸線付近から外周面までをカバーするように設けられている。このように掘削ビット5のみに掘削部としての構成つまり掘削部材21が設けられ、掘削ビット5に力を伝達することで地中の掘削を行うことが可能となっている。すなわち、特許文献1の掘削工具では、地中掘削に関与するビットを外周側掘削用のリングビットと内周側掘削用のインナービットとに分割した構成を採用していたのに対し、本実施形態の掘削工具1では、外周側掘削用ビットと内周側掘削用ビットとを一体的に備えた掘削ビット5によって全掘削領域をカバーしている。このように掘削ビットが構成されているので、インナーディバイス4は掘削ビット5に対して押し進められるとき、その軸線方向の力である打撃力は、確実に、インナーディバイス4から掘削ビット5に伝達される。一方、インナーディバイス4の第1係合要素が掘削ビット5の第2係合要素に係合することで、インナーディバイス4から、径方向の力である回転力は、掘削ビットに伝達される。このように、掘削ビット5へのインナーディバイス4からの回転力の伝達機構と、掘削ビット5へのインナーディバイス4からの打撃力の伝達機構とが、掘削工具1では独立した関係にある。それ故、掘削工具1では、掘削機械からの回転力及び打撃力のうちの少なくとも一方を、特に打撃力を、しっかりとインナーディバイス4から掘削ビット5へ伝達することができる。したがって、従来において発生していた、インナービットに加えられた回転力及び打撃力がリングビットへと伝達される際における力の伝達損失を低減することができる。よって、本実施形態の掘削工具1によれば、そのような伝達損失による掘削効率の低下を緩和するまたは防ぐことができ、高能率掘削を行うことが可能となる。さらに、地盤の強度が高い箇所においては掘削抵抗が非常に大きくなるため、本実施形態のそのような構成は特に有効となる。
また、本実施形態の掘削工具1において掘削ビットは、上記構成を備えるので、従来の掘削工具におけるリングビットとインナービットとの間に石や土砂が噛みこまれることによって、それらのビットが破損してしまう問題と無縁である。これはビットの長寿命化につながり、工具全体にかかるコストを大きく抑制することとなる。
さらに、本実施形態では、インナーディバイス4はその先端部にその先端面にまで延びる第1係合要素を有し、掘削ビット5は凹部に第2係合要素を有する。そしてこれら第1及び第2係合要素の係合によりインナーディバイス4は掘削ビット5に周方向で係合することができる。このように、掘削工具1では、インナーディバイス4の第1係合要素を、その先端面にまで延びるように設けているので、インナーディバイス4の径方向寸法を相対的に小さくし易い。
一方、特許文献1の掘削工具では、インナービットの先端部をリングビットの中央部から先端側に突出させなければならない。それ故、そのインナービットは、その先端からある程度離れたその外周面に係合要素を備えなければならない。よって、特許文献1の掘削工具では、インナービットの外径を小さくすることに関して多くの制限がある。
したがって、特許文献1の掘削工具のインナービットに比べて、本実施形態の掘削工具におけるインナーディバイス4は径方向寸法(軸線に直交する方向の幅)を小さくすることに利点を有する。そのため、本実施形態においては、相対的に小径のインナーディバイス4のみを引き抜き、掘削ビット5はケーシングパイプ2と共に地中に残される。したがって、掘削工具1によれば、ケーシングパイプ2を、相対的に小径のインナーディバイス4が通過できる程度に小径にすることが可能になる。したがって、掘削工具1によれば、掘削に要するエネルギを低減することができる。そして、そのため、ケーシングパイプ2に投入する固化剤の量を従来と比較して大幅に減少させることができるので、結果として工事全体のコストを抑制することができる。
また、本実施形態は、掘削ビット5とインナーディバイス4とが、掘削ビット5の凹部内の凸部27とインナーディバイス4の先端側の第1部分10の凹部13との組み合わせという非常にシンプルな係合関係により周方向において連結される。この係合関係においては、インナーディバイス4を逆回転方向に回転させて、ケーシングパイプ2からインナーディバイス4を後方に引っ張るだけで、容易にインナーディバイス4をケーシングパイプ2から抜くことができる。
一方、特許文献1の掘削工具では、インナービットの先端部をリングビットの中央部から先端側に突出させなければならないので、インナービットと掘削ビットとの係合構造は複雑であり、かつ、それらの接続部は掘削工具の先端に連続する。したがって、インナービットとリングビットとの接続部には石や土砂が進入し易く、リングビットとインナービットとの隙間に石などが噛み込まれたときなどは、その影響により、リングビットとインナービットとの係合は解除し難くなるので、特許文献1の掘削工具では、その係合解除のためにさらなる工夫を必要としている。
これに対し、本実施形態の掘削工具1は、前述した構成の単一の掘削ビット5を用いているため、インナーディバイスと掘削ビットとの係合構造を簡単にしつつ、それらの係合部で問題が生じる可能性をも低減できる。
また、上記のごとく、インナーディバイス4の第1部分10の先端面の外接円の面積B1に対して、インナーディバイス4の第1部分10の先端面10aの実面積B2は、0.5×B1≦B2≦1.0×B1の範囲にあることが好ましい。インナーディバイス4の第1部分10側の先端面の実面積B2がこの範囲にあることによって、ロッド12によってインナーディバイス4に加えられた打撃力を掘削ビット5へ、最も効率的に伝達することが可能となる。B2<0.5×B1の場合、打撃面が小さくなりすぎてしまいインナーディバイス4の強度が低下するおそれが生じるために好ましくない。また、B2>B1となる場合は現実的にありえない。
また、上で述べたように、インナーディバイス4の全長C1に対して、インナーディバイス4の第2部分11の軸線方向の長さC2は、0.3×C1≦C2≦0.8×C1の範囲にあることが好ましい。インナーディバイス4の大径部分11の長さC2をこの範囲にすることによって、各部材の寿命と掘削性能とを適切なレベルに維持することができる。C2<0.3×C1の場合、インナーディバイス4の第1部分10のケーシングパイプ2からの突き出し量が大きくなりすぎるため、それをカバーするためにケーシングシュー3の長さを過度に大きくして補強する必要が生じる。これによって、ケーシングシュー3とインナーディバイス4又は掘削ビット5との接触面積が増大して互いの摩耗が早く進行することになり、がたつき等の不具合が発生しやすくなるおそれがある。C2>0.8×C1の場合、インナーディバイス4の第1部分10のケーシングパイプ2からの突き出し量が小さくなりすぎるため、それに合わせてケーシングシュー3の長さを過度に小さくする必要が生じ得る。これによって、ケーシングシュー3による掘削ビット5の固定力が低下することになり、がたつき等の不具合が発生しやすくなる。
本発明を上記2つの実施形態に基づいて説明したが、本発明は種々の変形を許容する。例えば、図8に模式的に示されるように、インナーディバイス4の第1係合要素を凸状部50にし、掘削ビット5の第2係合要素を凹状部52にしてもよい。また、上記実施形態では、インナーディバイス4の第1係合要素の数を複数にし、掘削ビット5の第2係合要素の数を複数にしたが、それぞれ1つであってもよい。ただし、掘削機械からの力をより好適に掘削ビットに伝達するためには、インナーディバイス4の第1係合要素の数は、掘削ビット5の第2係合要素の数に等しく、それぞれ複数であり、それらは掘削工具の中心軸線A周りに回転対称に配置されるとよい。
以上、本発明の代表的な実施形態及びその変形例について説明したが、本発明は種々の変更が可能であり、本願の請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しない限り、置換、変更が可能である。

Claims (10)

  1. 先端側から基端側に延びる中心軸線を有する円筒状のケーシングパイプ(2)内に前記中心軸線に沿って進退可能に挿入されるインナーディバイス(4)と、
    前記ケーシングパイプ(2)の先端部に取り付けられる掘削ビット(5)であって、前記インナーディバイス(4)と係合可能な掘削ビット(5)とを備え、
    前記掘削ビット(5)は、少なくとも1つの掘削部材(21)を備えた先端側の第1部分(19)と、基端側の第2部分(20)とを有し、
    該掘削ビット(5)は、前記インナーディバイス(4)の先端部が軸線方向において突き当たることが可能な壁面(20c)を有し、
    前記掘削ビット(5)の前記第1部分(19)の最大外径は前記ケーシングパイプ(2)の外径よりも大き
    前記掘削ビット(5)は、前記第2部分(20)で開く凹部(20b)と、前記第1部分(19)を貫通して前記凹部(20b)に接続された貫通孔(24)と、を備え、
    前記インナーディバイス(4)及び前記掘削ビット(5)の一方が、前記貫通孔(24)に接続された凹部分(14)と、前記凹部分(14)から拡張された拡張部分(14a、52)と、を備え、
    前記インナーディバイス(4)及び前記掘削ビット(5)の他方が、前記インナーディバイス(4)が前記凹部(20b)に挿入されているときに前記拡張部分(14a、52)に収容されて前記インナーディバイス(4)及び前記掘削ビット(5)の一方に係合する凸部(27、50)を備える、掘削工具(1、100)。
  2. 前記インナーディバイス(4)の拡張部分(14a)又は凸部(50)は、前記インナーディバイス(4)の先端面(10a)にまで延びるように前記中心軸線に略平行に設けられていて、
    前記掘削ビット(5)の凸部(27)又は拡張部分(52)は、前記掘削ビット(5)の前記凹部において、前記中心軸線に略平行に設けられている、請求項に記載の掘削工具(1)。
  3. 前記インナーディバイス(4)における前記掘削ビット(5)に突き当たることが可能な先端面は前記中心軸線に略直角に形成され、
    該インナーディバイス(4)の該先端面に外接する円の面積B1に対して、該インナーディバイス(4)の該先端面の実面積B2は、0.5×B1≦B2≦1.0×B1の範囲にある、請求項1又は2に記載の掘削工具(1)。
  4. 前記掘削ビット(5)は、略円筒状のケーシングシュー(3)を介して、前記ケーシングパイプ(2)の前記先端部に取り付けられる、請求項1からのいずれか一項に記載の掘削工具(1)。
  5. 前記インナーディバイス(4)の前記中心軸線の方向の全長C1に対して、前記ケーシングパイプの内部に直接的に位置付けられる前記インナーディバイス(4)の部分(11)の前記軸線の方向の長さC2は、0.3×C1≦C2≦0.8×C1の範囲にある、請求項1からのいずれか一項に記載の掘削工具(1)。
  6. 前記少なくとも1つの掘削部材(21)は、前記中心軸線との交差部またはその付近から外周面まで連続的又は断続的に設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の掘削工具(1)。
  7. 前記掘削ビット(5)の前記第1部分(19)の先端面(19a)には、複数の前記掘削部材(21)が前記中心軸線周りに放射状に略均等の間隔で設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の掘削工具(1)。
  8. 前記掘削ビット(5)の前記第1部分(19)の前記先端面において、隣り合う前記掘削部材(21)間の中間領域(23)は、該掘削部材(21)から離間するにしたがって前記掘削ビットの基端側へ漸次後退するように形成されている、請求項に記載の掘削工具(1)。
  9. 前記掘削ビット(5)において、前記中間領域(23)に隣接する外周面には、前記中心軸線に沿った方向に伸長した切欠き部(26)が形成されている、請求項に記載の掘削工具(1)。
  10. 前記掘削部材(21)は超硬チップであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の掘削工具(1)。
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