JP6009255B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、より詳細には、タイヤ空洞内に吸音材などの機材を取り付け可能にした空気入りタイヤに関するものである。
タイヤ空洞内に吸音材などの機材を取り付けるための技術として、下記特許文献1には、ビード部とリムに挟まれて固定される挟込部と、該挟込部からタイヤ空洞内に張り出した機材支持部とを備えた機材支持体が開示されている。該機材支持体は、挟込部がウレタンゴムなどのゴム素材からなり、タイヤとリムとの間に挟むことで、タイヤに固定される。このようにタイヤとリムの間に配置する構成では、タイヤから発生する振動や衝撃などにより、該機材支持体もしくはタイヤビード部そのものがリムとずれて、エア漏れ等が発生するおそれがある。また、仮に接着剤でビード部と機材支持体とを接着しても、振動や衝撃などによる動きで摩擦が発生し、剥離することが考えられる。
このような観点からすると、上記機材を支持するための部材はタイヤ自体に設置することが好ましい。下記特許文献2には、タイヤ内の音響衝撃波を消散するシステムとして、タイヤ空洞を区画する流れ抵抗バリアと称される機材を、タイヤ空洞内に設置する技術が開示されている。この文献では、該機材をタイヤ内面に取り付けることが開示され、ビード部やサイドウォール部に接着または成形することにより結合させると記載されている。しかしながら、その結合方法としては、部材の縁部をタイヤに織り込んだり、タイヤに成形したり、タイヤケーシングの溝に挿入したり、タイヤ内面に接着したりとの記載があるにすぎない。
特開2011−156958号公報 特表2008−543675号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、タイヤ空洞内に吸音材などの機材を簡易かつ耐久性能を低下させずに取り付けることを可能にする空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤ内面における少なくとも一部に繊維入りゴム層が一体に加硫成形され、タイヤ空洞内に機材を支持するためのコードが前記繊維入りゴム層からタイヤ空洞内に露出した状態に埋設されたものである。前記コードは、タイヤ周方向に沿って設けられるとともに、前記繊維入りゴム層からタイヤ空洞内に露出して前記機材を支持するための露出部と、前記繊維入りゴム層の内側に埋設された埋設部とが、タイヤ周方向に交互に設けられている。また、前記繊維入りゴム層は、繊維の配向方向が一方向のみであって当該配向方向がタイヤ周方向に対して垂直になるように設けられている。
該空気入りタイヤの好ましい態様として、前記繊維入りゴム層が、ビード部におけるタイヤ内面に設けられ、前記コードが、前記ビード部においてタイヤ空洞内に露出した状態に埋設されてもよい。この場合、前記繊維入りゴム層が、チェーファーであってもよいまた、他の態様として、前記コードは、タイヤ周方向の全周にわたって設けられてもよい。更に他の態様として、前記機材は吸音材であってもよい。
本発明によれば、タイヤ内面に一体に加硫成形された繊維入りゴム層に、機材を支持するためのコードを、タイヤ空洞内に露出した状態に埋設したので、耐久性能を維持しつつ、上記コードを用いて機材を簡易に取り付けることができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのリム組み状態での断面図である。 同実施形態におけるタイヤビード部の拡大断面図である。 同実施形態に係るタイヤの斜視断面図である。 同実施形態における繊維入りゴムシートの斜視図である。 同繊維入りゴムシートの要部拡大断面図である。 第2実施形態における繊維入りゴムシートの斜視図である。 第3実施形態における繊維入りゴムシートの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、実施形態に係る空気入りタイヤ10をホイールのリム1に組み付けた状態を示すタイヤ幅方向断面図である。
空気入りタイヤ10は、左右一対のビード部12,12と、各ビード部12からタイヤ径方向外方に延びる左右一対のサイドウォール部14,14と、左右のサイドウォール部14,14の径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール部間に設けられたトレッド部16とを備えてなり、その内側に空気充填空間としてのタイヤ空洞18が円環状に形成されている。
空気入りタイヤ10は、一対のビード部12,12間にまたがって延びるカーカス20を備える。該カーカス20は、トレッド部16からサイドウォール部14をへて、ビード部12に埋設された環状のビードコア22にて両端部が係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、上記各部12,14,16を補強する。トレッド部16におけるカーカス20の外周側には、2層以上のゴム被覆スチールコード層からなるベルト24が設けられており、カーカス20の外周でトレッド部16を補強している。
空気入りタイヤ10は、左右のビード部12,12をリム1の対応するビードシート2,2にそれぞれ係合させることでリム1に嵌め込まれてタイヤ−リム組立体を構成しており、これにより、上記タイヤ空洞18がリム1との間で密閉された空気充填空間に形成されている。
空気入りタイヤ10の内面26には、その全体にわたって耐空気透過性のゴム層からなるインナーライナー層28が設けられており、タイヤ空洞18の気密性が確保されている。
図1に示すように、タイヤ内面26には、タイヤ空洞18内に吸音材などの機材3を取り付けるためのコード30が設置されており、該コード30は、タイヤ内面26の一部に設けられた繊維入りゴム層32に配置、固定されている。
繊維入りゴム層32は、タイヤ内面26の一部に一体に加硫成形されており、この例では、左右一対のビード部12,12におけるタイヤ内面26にそれぞれ設けられている。図2に示すように、繊維入りゴム層32は、ビード部12において、インナーライナー層28のタイヤ内面26側に積層一体化されている。繊維入りゴム層32は、この例では、ビード部12をリム1に対して補強するためにビード部12の表層部に設けられたチェーファーである。そのため、ビード部12の内面26側だけでなく、底面及び外面側も覆うように配設されている。
繊維入りゴム層32は、繊維入りゴムシートからなり、空気入りタイヤ10の加硫成形前に、コード30を配設した繊維入りゴムシート38(図4参照)を、グリーンタイヤのビード部12に貼り付けておき、該グリーンタイヤを加硫成形することにより、コード30を埋設した繊維入りゴム層32をビード部12に一体に形成することができる。繊維入りゴムシートの厚みは、特に限定されず、例えば0.5〜3mmの範囲内で設定することができる。
該繊維入りゴムシートにおいて、繊維としては特に限定されず、例えば、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維、セルロース繊維などの有機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などの無機繊維などが挙げられ、短繊維でも長繊維でもよい。
長繊維の場合は、その繊維径(複数の繊維を束ねた繊維束(糸)の場合、該繊維束の直径)は、特に限定しないが、0.01μm〜2mmであることが好ましい。長繊維は、撚っていてもよく、撚っていなくてもよい。長繊維入りのゴムシートは、例えば、複数本の長繊維を所定間隔で配列し、その両側から、未加硫ゴムよりなる被覆ゴムを用いてトッピング加工することにより、作製することができる。長繊維と被覆ゴムの構成比は、特に限定されず、例えば、被覆ゴム100質量部に対して長繊維2〜90質量部とすることができる。
短繊維の場合、その繊維径および繊維長は、特に限定されず、例えば、繊維径が0.01〜5μm、繊維長が10μm〜10mmのものを用いることができる。短繊維を配合するゴム組成物において、ゴム成分としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム等のジエン系ゴムが用いられ、これに各種添加剤として、硫黄、加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸、カーボンブラックやシリカ等の補強用充填材、軟化剤、老化防止剤などを配合することができる。短繊維の配合量も特に限定されず、例えば、ゴム成分100質量部に対して2〜90質量部の範囲内とすることができる。
タイヤ空洞18内に機材3を支持するための上記コード30は、図2,3に示すように、ビード部12において、繊維入りゴム層32からタイヤ空洞18内に露出した状態に埋設されている。詳細には、コード30は、繊維入りゴム層32からタイヤ空洞18内に露出して機材3を支持するための露出部34と、繊維入りゴム層32の内側に埋設された埋設部36とが、タイヤ周方向Cに交互に設けられてなる。図3に示すように、露出部34は、繊維入りゴム層32の表面からタイヤ空洞18内に山形に撓んだ状態に突出している。ここで、特に限定するものではないが、露出部34の長さL1は3〜20mm程度であることが好ましく、またその高さHは1〜20mmであることが好ましく、更に露出部34の間隔(即ち、埋設部36の長さ)L2は5mm以上であることが好ましい(図4参照)。
コード30としては、空気入りタイヤ10の加硫温度に耐えることができ、また繊維入りゴム層32に対して加硫接着しないものが好ましく用いられる。コード30の材料としては、特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などの樹脂、金属、繊維などが挙げられる。ゴムに対して接着しやすい樹脂や繊維からなる場合、上記露出部34においてゴムに対して接着しないような非接着表面処理がなされたものを用いることもできる。コード30の断面形状は特に限定されず、断面丸形の他、長方形や正方形などの四角形、三角形などの角形など、種々の形状のものを用いることができる。
コード30は、この例では、タイヤ周方向Cの全周にわたって1列にて設けられており、1本のコードをタイヤ周方向Cの全周にわたって連続して設けてもよく、複数本のコードをタイヤ周方向Cにおいて分割して配置してもよい。
コード30の埋設構成としては、上記埋設部36を繊維入りゴム層32の層内に完全に埋設してもよく、また、図2に示すように、繊維入りゴム層32とインナーライナー層28との間に埋設してもよい。
図2の埋設構成とする場合、例えば、図4,5に示すように、繊維入りゴム層32を形成する繊維入りゴムシート38に対し、その表裏を交互に刺し貫くように、コード30を縫うことで、上記露出部34と埋設部36を形成することができる。コード30を繊維入りゴムシート38に固定する方法としては、例えば、図5に示すように、ゴムシート38の裏面側において金属製や樹脂製の留め具40を用いて、コード30をゴムシート38の裏面側に係止するようにしてもよく、また、図示しないが、留め具40の代わりにコード30に結び目を設けてもよい。更に、接着剤を用いたり、溶着したりして、コード30をゴムシート38の裏面側に固定してもよい。
繊維入りゴムシート38にコード30を配設する場合、該ゴムシート38における繊維の配向方向がコード30の長手方向に対して垂直になるように設定することが好ましい。すなわち、例えば、長繊維入りゴムシートの場合、長繊維の配列方向が繊維の配向方向となる。また、短繊維入りゴムシートの場合、押出成形やロール等によりシート状に成形される際に、短繊維が移送方向、即ち列理方向に配向するので、該列理方向が繊維の配向方向となる。そのため、図4に示すように、コード30の長手方向Aが、繊維入りゴムシート38における繊維の配向方向Bに対して垂直になるように、コード30を設置する。上記のようにコード30はタイヤ周方向Cに沿って設けられるので、繊維の配向方向Bがタイヤ周方向Cに対して垂直になるように繊維入りゴムシート38は配設される。
このようにしてコード30が取り付けられた空気入りタイヤ10においては、該コード30を利用してタイヤ空洞18内に機材3を取り付けることができる。取り付けられる機材としては、特に限定されず、例えば、吸音材の他、サイドブランチ型共鳴器やヘルムホルツ型共鳴器などの干渉型消音器、ビード部12,12間に架けわたされてタイヤの横剛性を向上するための補強材など、様々な機材を取り付けることができる。機材3の材質としても、特に限定されず、布や不織布などの繊維からなるもの、ウレタン樹脂やビニール、スポンジなどの樹脂からなるものなどが挙げられる。
また、機材3は、図1に示すように、タイヤ空洞18を、内側空間42と外側空間44のように複数の空間に区画するものであってもよく、その際、タイヤ空洞18をその全周にわたって区画してもよく、タイヤ周方向Cにおいてその一部又は複数箇所において内外に区画するように設けてもよい。
機材3のコード30への取付方法としては、フック、溶着、接着など特に限定されない。また、コード30の露出部34の全てを利用して取り付けてもよく、あるいはまた一部の露出部34のみを使用してもよい。
図1は、一実施形態に係る機材3の取付例を示している。この例では、機材3は、不織布やスポンジなどの空気透過性を有する吸音材であり、左右一対のビード部12,12間に架けわたされ、タイヤ空洞18をタイヤ周方向Cの全周にわたって内側空間42と外側空間44とに区画している。機材3の両側縁部には、タイヤ周方向Cにおける複数箇所に係止部材である樹脂製や金属製のフック4が取り付けられており、これら複数のフック4を、各ビード部12の内面側に設けられたコード30の露出部34に引っ掛けることで、機材3はタイヤ空洞18内に取り付けられている。このように吸音材としての機材3を取り付けることにより、例えば、トレッド部で発生した衝撃波が外側空間44から内側空間42に伝わる際に、吸音材としての機材3で音を吸収することができる。
以上よりなる本実施形態の空気入りタイヤ10であると、タイヤ内面26に設けられた繊維入りゴム層32に、機材3を支持するためのコード30をタイヤ空洞18内に露出した状態に埋設したので、タイヤ空洞18内に吸音材などの機材3を簡易かつ耐久性能を低下させないで取り付けることができる。特に、繊維入りゴム層32に埋設することで、空気入りタイヤ10の走行時にコード30が引っ張られたとしても、当該ゴム層32の剥がれやちぎれなどの破損が生じにくく、耐久性能に優れる。
また、コード30がビード部12に埋設されており、ビード部12は、サイドウォール部14やトレッド部16に比べて、タイヤ走行時の変形が小さいので、この点からも繊維入りゴム層32やコード30、機材3などの破損を防止することができる。また、図1に示すように機材3を左右に架けわたして配置する場合に、ビード部12であればサイドウォール部14よりも、トレッド部16からの距離が遠いので、機材3がトレッド部16などのタイヤ内面26に接触するのをできるだけ回避することができる。
また、従来からビード部12に存在するチェーファーを繊維入りゴム層32として利用してコード30を埋設するので、部品点数や製造工数の増加を小さくすることができる。
また、露出部34と埋設部36をタイヤ周方向Cに交互に設けてコード30を配設したので、タイヤ周方向Cに沿って配されるコード30が埋設部36においてしっかりと補強された状態で設置される。そのため、タイヤ空洞18内にその周方向Cに沿って機材3を取り付けるときに、耐久性能を維持する上で有利である。
また、繊維入りゴム層32における繊維の配向方向Bが、コード30の長手方向であるタイヤ周方向Cに対して垂直になるように設定されているので、コード30による繊維入りゴム層32の破損をより効果的に防止することができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態に係る空気入りタイヤに用いる繊維入りゴムシート38Aの斜視図である。第2実施形態では、タイヤ周方向Cに延びるコード30が2列に設けられた点が第1実施形態とは異なる。
第2実施形態において、2列で配置されたコード30,30は、タイヤ周方向Cに平行にかつ互いに近接させて配置されており、互いの露出部34が同期した位置に配されている。すなわち、2列のコード30,30の各露出部34は、タイヤ周方向Cにおいて同じ位置に同じ間隔で設けられている。
機材3側の係止部材であるフック4は、2列のコード30,30の近接した2つの露出部34,34に引っ掛けることで取り付けられている。このようにフック4を2列のコード30,30で二重に引っ掛けるようにしたことにより、各コード30に作用する力を分散化して、耐久性能を更に向上することができる。
このようにコード30は、タイヤ内面26に2列で設けてもよく、またそれ以上に設けてもよい。なお、このようにコード30を複数列で設ける場合、1つの係止部材(フック4)を上記のように複数列のコードで多重に引っ掛けるようにしてもよく、また、各列のコードに異なる係止部材を引っ掛けるようにしてもよい。後者の場合、該異なる係止部材は、単一の機材を固定するためのものであってもよく、あるいはまた、それぞれ別の機材を固定するものであってもよい。
第2実施形態について、その他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態に係る空気入りタイヤに用いる繊維入りゴムシート38Bの斜視図である。第3実施形態では、コード30が、タイヤ周方向Cに沿ってストレート状ではなく、ジグザグに設けられた点が第1実施形態とは異なる。
第3実施形態において、コード30は、ジグザグ状に屈曲しながらタイヤ周方向Cに延びて形成されている。詳細には、1本のコード30により、タイヤ周方向Cに所定の間隔をおいて配された露出部34が2列でかつ互いに位相をずらして交互に設けられ、その間をタイヤ周方向Cに対して傾斜して延びる埋設部36が連結している。
機材3側の係止部材であるフック4は、各露出部34に引っ掛けられるようになっている。例えば、2列の露出部34のうち、一方側に1つの機材3のフック4Aを引っ掛け、他方側にもう一つの機材3のフック4Bを引っ掛けることで、2つの機材を取り付けるようにしてもよく、これにより、1本のコード30でありながら、2つの機材を取り付けることができる。また、1つの機材に設けられた各フックをそれぞれ各露出部34に引っ掛けるようにしてもよく、露出部34をジグザグ状に配置することにより、コード30にかかる力を分散化させることができる。
第3実施形態について、その他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様であり、説明は省略する。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、コード30及び繊維入りゴム層32をビード部12におけるタイヤ内面26に設けることとしたが、これらはタイヤ内面における少なくとも一部であれば、トレッド部16やサイドウォール部14など、ビード部12以外に設けてもよい。また、タイヤ周方向Cに沿って設ける場合には限らず、タイヤ径方向やタイヤ幅方向に沿って設けてもよい。また、複数の露出部34と埋設部36が交互に設けられた態様には限定されず、1つの露出部と1つの埋設部とで構成されたものであってもよい。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
実施例1として、タイヤ周方向Cに沿うコード30を1列でストレート状に設けた上記の第1実施形態に係る空気入りタイヤを、実施例2として、タイヤ周方向Cに沿うコード30を2列で平行に設けた上記の第2実施形態に係る空気入りタイヤを、実施例3として、1本のコード30をジグザグ状に設けた上記の第3の実施形態に係る空気入りタイヤを、それぞれ試作した。タイヤサイズは195/65R15とした。繊維入りゴムシートとしては、汎用のゴムチェーファー(厚み=1.0mm)を用いた。詳細には、ナイロン長繊維(撚り合わせた長繊維の径=0.5mm)を所定間隔で配列し、その両側から、天然ゴムをゴム成分とする未加硫ゴム組成物よりなる被覆ゴムを用いて、トッピング加工することにより作製された長繊維入りゴムシートを用いた(ゴム質量100部に対し長繊維の質量は60部)。
実施例1において、コードは、露出部の長さL1=10mm、露出部の高さH=5mm、埋設部の長さL2=15mmとした。実施例2では、これと同じ構成のコードを5mmの間隔をあけて2列設けた。実施例3では、2列の露出部の間隔を15mmとし、その他は実施例1と同様の寸法に設定した。
取り付ける機材3としては、不織布からなる吸音材を用い、吸音材には係止部材としてプラスチック製のフック4を取り付けておき、該フック4を介して、図1に示すように、タイヤ空洞18を内外に区画するように機材3を取り付けた。
また、比較例1として、上記コードを設けていない空気入りタイヤを作製した上で、上記不織布からなる吸音材をビード部の内面にアクリル系接着剤を用いて接着固定したものを用いた。また、比較例2として、上記コードを設けていない空気入りタイヤを作製した上で、特開2011−156958号公報の発明に従い、ビード型の取付具をタイヤとリムとの間に挟み込み、該取付具に対し、上記不織布からなる吸音材を、プラスチック製のフックを用いて取り付けたものを用いた。
実施例1〜3及び比較例1,2の空気入りタイヤについて、耐久性能を評価した。評価は、リムサイズを15×6−JJとし、直径1.7mのドラムを備えた室内ドラム試験機を用いて行った。空気圧180kPa、試験速度を80km/hとし、タイヤ負荷荷重をJATMA記載の最大負荷重の85%から始め、規定時間毎に荷重を上げていき、最終的に140%で走行させ、15000km走行試験を行った。走行終了後、タイヤ内面の吸音材を調査し、故障の有無を評価した。
結果は下記表1に示す通りであり、タイヤ内面に接着剤で吸音材を固定した比較例1では、吸音材に故障が見られた。ビード型の取付具をタイヤとリムの間に挟み込んだ比較例2では、走行時にエア漏れが生じたので試験を中止した。これに対し、実施例1〜3では、耐久走行試験後に、吸音材に故障は見られず、耐久性能に優れていた。
Figure 0006009255
本発明は、乗用車用空気入りタイヤをはじめとして、トラックやバス用の重荷重用空気入りタイヤ、自動二輪用空気入りタイヤなど、各種空気入りタイヤに利用することができる。
1…リム 3…機材 4…フック
10…空気入りタイヤ 12…リム 18…タイヤ空洞
26…タイヤ内面 30…コード 32…繊維入りゴム層
34…露出部 36…埋設部 38…繊維入りゴムシート
C…タイヤ周方向 B…繊維の配向方向

Claims (5)

  1. タイヤ内面における少なくとも一部に繊維入りゴム層が一体に加硫成形され、タイヤ空洞内に機材を支持するためのコードが前記繊維入りゴム層からタイヤ空洞内に露出した状態に埋設され
    前記コードは、タイヤ周方向に沿って設けられるとともに、前記繊維入りゴム層からタイヤ空洞内に露出して前記機材を支持するための露出部と、前記繊維入りゴム層の内側に埋設された埋設部とが、タイヤ周方向に交互に設けられ、
    前記繊維入りゴム層は、繊維の配向方向が一方向のみであって当該配向方向がタイヤ周方向に対して垂直になるように設けられた、
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記繊維入りゴム層が、ビード部におけるタイヤ内面に設けられ、前記コードが、前記ビード部においてタイヤ空洞内に露出した状態に埋設されたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記繊維入りゴム層が、チェーファーであることを特徴とすることを特徴とする請求項2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記コードは、タイヤ周方向の全周にわたって設けられたことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記機材が吸音材であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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