JP6008807B2 - 除染処理方法および車載型除染装置 - Google Patents

除染処理方法および車載型除染装置 Download PDF

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Description

本発明は、除染処理方法および車載型除染装置に関する。
除染により発生した濁水(除染水)には放射性物質が含まれているため、濁水から放射性物質を除去する必要がある。
濁水の処理作業は、除染現場から離れた濁水処理施設に輸送して行うのが一般的である。
ところが、放射性物質を含有する濁水の輸送は、移動経路や輸送車両自体の放射能汚染を回避するために厳重に管理する必要がある。
また、多量に発生する濁水の輸送には、費用と手間がかかる。
そのため、特許文献1には、車両に搭載された除染用ミニプラントを利用して、汚染土を原位置において除染する除染処理方法が開示されている。
この除染処理方法は、汚染土に水を加えて撹拌し、撹拌した汚染土に微細気泡を加えて比重分級することにより除染後土砂と汚染水とに分離し、さらに汚染水に凝集剤を加えてスラッジと除染水とに分離するものである。
除染処理方法の除染水は、汚染土に加える水として循環利用する。また、除染処理方法で発生したスラッジは脱水・自然乾燥させた後、遮蔽容器に入れて中間貯蔵する。
特開2013−117509号公報
前記従来の除染処理方法は、スラッジを自然乾燥させるために時間と手間がかかる。そのため、除染が必要な領域が広い場合(汚染水の量が多い場合)には、除染用ミニプラントが多数必要となり、費用もかかる。
本発明は、除染により発生した濁水を、原位置にて効率的に清浄化させることを可能とした除染処理方法および車載型除染装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の除染処理方法は、可搬型の濁水処理設備を利用して除染により発生した濁水を原位置において清浄化させる除染処理方法であって、前記濁水処理設備は、凝集固化混合槽と、反応槽と、沈降槽と、ろ過槽と、固液分離槽とを備えており、前記凝集固化混合槽は前記濁水の流れに対して交差する複数の仕切り壁を有していて、前記各仕切り壁には高さの異なる位置に通水口が形成されており、前記反応槽は当該反応槽の底面から隙間をあけて形成された仕切り壁によって一次反応部と二次反応部とに分割されていて、前記一次反応部および前記二次反応部にはそれぞれ下向きの流れを形成する撹拌機と上向きの流れを形成する撹拌機が設置されており、原位置で回収した前記濁水を前記凝集固化混合槽に供給するとともに凝集固化剤を前記濁水に供給し、前記濁水と前記凝集固化剤とを前記凝集固化混合槽内を流すことで混合する混合工程と、前記濁水と前記凝集固化剤との混合体を前記反応槽に供給し、前記濁水と前記凝集固化剤とを、前記一次反応部において攪拌させつつ下降させて前記二次反応部に移動させ、さらに前記二次反応部において撹拌させつつ上昇させることで反応させてフロック形成を促す反応工程と、フロックが形成された前記混合体を前記沈降槽に供給し、前記フロックを沈降させる沈降工程と、前記フロックの沈降に伴い生成された上澄み水をろ過槽でろ過するろ過工程と、前記フロックの沈殿物を前記固液分離槽に供給し、前記沈殿物の含水率を低下させて固液分離する固液分離工程とを備えることを特徴としている。
かかる除染処理方法によれば、濁水に凝集固化剤を混合しているため、固液分離に要する時間を短縮できる。また、フロックの脱水に要する時間を省略することができる。
また、凝集固化剤の固化機能により、放射性物質を含有するフロックは固化して崩壊し難い性状となり、かつ、減容化されるため、フロック(沈降物)の運搬に要する手間や安全性が向上する。
前記固液分離工程において、前記沈殿物を前記固液分離槽に設置された水切りバッグに投入することで固液分離すれば、フロックの自重を利用して短時間で固液分離することができる。
また、前記ろ過工程において、フィルターにより前記上澄み水から微細粒子を除去すれば、放流が可能な清浄水を生成することができる。
また、本発明の車載型除染装置は、車両と前記車両に搭載された濁水処理設備とを備え、放射性物質を含有する濁水から放射性物質を除去する車載型除染装置であって、前記濁水処理設備は、前記濁水に凝集固化剤を供給する凝集固化剤供給装置と、前記濁水と前記凝集固化剤とを混合する凝集固化混合槽と、前記濁水と前記凝集固化剤とを反応させる反応槽と、前記濁水に形成されたフロックを沈降させる沈降槽と、前記沈降槽において生成された上澄み水をろ過するろ過槽と、前記沈降槽内のフロックの含水率を低下させる固液分離槽とを備えており、前記凝集固化混合槽は前記濁水の流れに対して交差する複数の仕切り壁を有していて、前記各仕切り壁には高さの異なる位置に通水口が形成されており、前記反応槽は当該反応槽の底面から隙間をあけて形成された仕切り壁によって一次反応部と二次反応部とに分割されていて、前記一次反応部および前記二次反応部にはそれぞれ下向きの流れを形成する撹拌機と上向きの流れを形成する撹拌機が設置されていることを特徴としている。
かかる車載型除染装置によれば、除染により発生した濁水の除染処理を、原位置にて効率的に行うことが可能となる。
本発明の除染処理方法および車載型除染装置によれば、除染により発生した濁水を、原位置にて効率的に清浄化させることが可能となる。
本実施形態に係る車載型除染装置の概略図である。 本実施形態に係る濁水処理設備の概略図である。
本実施形態では、車載型除染装置1を利用して、除染作業により発生した放射性物質を含有する濁水を、除染現場において放射性物質を除去して清浄化させる除染処理方法について説明する。
車載型除染装置1は、図1に示すように、車両2と、車両2に搭載された濁水処理設備3とから構成されている。
本実施形態では車両2として、クレーン21を備えたトラック(トラック搭載型クレーン)を使用する。
なお、車両2は、濁水処理設部3を搭載することが可能であれば、必ずしもトラック搭載型クレーンに限定されない。また、車両2の大きさは限定されるものではないが、本実施形態では4tトラックを採用する。
濁水処理設備3は、4tトラックに積載可能なユニットであって、凝集固化剤供給装置31と、凝集固化混合槽32と、反応槽33と、沈降槽34と、ろ過槽35と、固液分離槽36とを備えている。
なお、車両2に搭載された濁水処理設備3の配置は限定されない。
凝集固化剤供給装置31は、図2に示すように、凝集固化混合槽32上に設置されていて、内部には凝集固化剤が貯蔵されている。
凝集固化剤供給装置31は、ホッパー部31aと、ホッパー部31aに取り付けられたスクリュー31bとを備えている。なお、符号31cは、ホッパー部31aを支持するための脚部である。
ホッパー部31aは、下部が四角錐状に形成された箱型の容器である。ホッパー部31aの下端には開閉可能な排出口31dが形成されている。排出口31dを開口させると、下方に配設された凝集固化混合槽32に凝集固化剤が供給される。
スクリュー31bは、ホッパー部31a内で回転することで、ホッパー部31a内の凝集固化剤を掻き混ぜるとともに凝集固化剤供給装置31の内壁面に付着した凝集固化剤を掻き落とす。
なお、凝集固化剤供給装置31の形状や配置等は限定されない。また、スクリュー31bは必要に応じて設置すればよく、省略してもよい。
凝集固化混合槽32は、箱型に形成されている。凝集固化混合槽32の内部には、濁水W(あるいは濁水Wと凝集固化剤との混合体W)を貯留することができる。なお、凝集固化混合槽の形状寸法は限定されないが、本実施形態では、容積が270Lのものを採用する。
凝集固化混合槽32には、流入口32aが形成されている。流入口32aには、原水槽4から延設された輸送管51が接続されていて、流入口32aを介して濁水Wが凝集固化混合槽32に供給される。
また、凝集固化混合槽32の流入口32aの反対側の端部には、排液ポンプ32bが配設されている。排液ポンプ32bには、反応槽33に至る輸送管52が接続されている。
排液ポンプ32bを駆動することで、凝集固化混合槽32の内部において流入口32aから排液ポンプ32bに向かう濁水Wの流れが形成される。
流入口32aから排液ポンプ32bに向かう過程で、濁水Wと凝集固化剤との混合体Wが形成される。
また、凝集固化混合槽32には、流入口32aと排液ポンプ32bとの間に、濁水W(混合体W)の流れに対して交差する複数の仕切り壁32cが形成されている。
各仕切り壁32cには、高さの異なる位置に通水口32dが形成されている。本実施形態では、上流側の仕切り壁32cの通水口32dが低い位置、下流側の仕切り壁32cの通水口32dが高い位置にそれぞれ形成されている。
反応槽33は、濁水Wと凝集固化剤とを反応させて、フロックの形成を促すものである。
反応槽33は、箱型に形成されている。反応槽33には、輸送管52を介して凝集固化混合槽32から供給された混合体Wが貯留されている。
反応槽33は、仕切り壁33aによって一次反応部33bと二次反応部33cとに分割されている。仕切り壁33aは、反応槽33の底面から隙間をあけて形成されている。
なお、一次反応部33bと二次反応部33cは、仕切り壁33aと底面との隙間を介して連結されている。
輸送管52は一次反応部33bに接続されている。一方、二次反応部33cの上部には、排出口33eが形成されている。
排出口33eには、沈降槽34に至る輸送路53が接続されている。なお、輸送路53の構成は限定されるものではなく、例えば、管状のものでもよいし、樋状のものでもよい。
また、一次反応部33bおよび二次反応部33cには、それぞれ撹拌機33dが設置されている。撹拌機33dによって、反応槽33の内容物(混合体W)が撹拌される。
本実施形態では、一次反応部33bの撹拌機33dは下向きの流れを形成し、二次反応部33cの撹拌機33dは上向きの流れを形成する。なお、一次反応部33bおよび二次反応部33c内における内容物の流れの向きは限定されない。
沈降槽34は、反応槽33において形成されたフロックを沈降させるものである。
本実施形態の沈降槽34は、中央に整流筒34aが設けられた円筒状の容器からなり、底部は下に向かうに従って縮径された、いわゆるシックナー型沈降槽である。なお。沈降槽34の構成は限定されない。
沈降槽34の下端には排出口34bが形成されている。排出口34bには、輸送管54が接続されている。
輸送管54は、チューブポンプ55を介して固液分離槽36に接続されている。
また、沈降槽34には、底部に沈降したフロック(沈殿物F)を排出口34bに導くための掻き寄せ機34cが設置されている。なお、沈降槽34は必ずしも掻き寄せ機34cを備えている必要はない。ここで、符号34dは、掻き寄せ機34cに動力を与えるモータである。
沈降槽34の上部には、排水口34eが形成されている。排水口34eからは、上澄み水Wが排水される。排水口34eには、ろ過槽35に至る送水管56が接続されている。
ろ過槽35は、沈降槽34において生成された上澄み水Wをろ過するものである。
本実施形態のろ過槽35は、沈降槽34の排水口34eよりも低い位置に配置されていて、上澄み水Wの流下が可能に構成されている。
本実施形態のろ過槽35は、不織布により構成されたフィルターを利用して上澄み水Wの微細粒子を除去する。なお、ろ過槽35の構成(ろ過形式)は限定されない。また、フィルターを構成する材料は不織布に限定されない。
固液分離槽36は、沈降槽34から供給されたフロック(沈殿物F)の含水率を低下させるものである。
固液分離槽36は、輸送管54を介して沈降槽34に接続されている。
固液分離槽36には、水切りバッグ36aが設置されており、水切りバッグ36aの下方には、貯水部36bが形成されている。
なお、水切りバック36aは、ポリエチレンやポリプロピレン等の化学繊維により織られた生地(メッシュ)により形成された袋状の部材(いわゆるコンテナバック)である。
沈降槽34から排出されたフロック(沈殿物F)は、水切りバッグ36aに投入される。水切りバッグ36aからフロックの水分が染み出すことでフロックの含水率が低下する。
貯水部36bには、送水ポンプ36cが配設されている。
送水ポンプ36cには、原水槽4に至る送水管57が接続されている。
次に、車載型除染装置1を利用した、除染処理方法について説明する。
本実施形態の除染処理方法は、準備工程と、混合工程と、反応工程と、沈降工程と、ろ過工程と、固液分離工程とを備えている。
準備工程は、車載型除染装置1を除染現場の所定の位置に据え付ける工程である。
車載型除染装置1は、図1に示すように、原水槽4の近傍に配置する。
原水槽4は、除染作業により発生した濁水Wを回収し貯留しておくためのタンクである。なお、原水槽4の形状や貯水量等は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
図2に示すように、原水槽4の内部には原水ポンプ41が配設されている。なお、原水ポンプ41は、原水槽4の外部に配設されていてもよい。
原水ポンプ41には、輸送管51が接続されている。
車載型除染装置1を所定の位置に据え付けたら、凝集固化混合槽32の流入口32aに輸送管51を取り付ける。
混合工程は、濁水Wと凝集固化剤とを混合する工程である。
濁水(原水)Wは、原水ポンプ41により輸送管51を介して圧送することにより凝集固化混合槽32に供給する。
また、凝集固化剤は、凝集固化剤供給装置31の排出口31dを開口し、凝集固化剤供給装置31から落下させることにより凝集固化混合槽32(濁水W)に供給する。
本実施形態では、凝集固化剤として一剤型急速溶解性凝集固化剤を使用するものとする。凝集固化剤は、濁水に対して100から1000ppmの範囲内で添加する。
なお、凝集固化剤の種類は一剤型急速溶解性凝集固化剤に限定されるものではなく、例えば、高分子凝集剤を採用してもよい。
ここで、一次型急速溶解性凝集固化剤とは、酸化カルシウム、二酸化珪素、三酸化硫黄、酸化アルミニウム等の天然鉱物を主成分とし、補助成分としてペーパースラッジが含まれる微粉末である。
凝集固化混合槽32内には、排液ポンプ32bを駆動させることにより、流入口32aから排液ポンプ32bに向かう流れが形成されている。
凝集固化混合槽32に供給された濁水Wと凝集固化剤は、凝集固化混合槽32内において流れるとともに複数の仕切り壁32cの通水口32dを通過することで撹拌混合される。
凝集固化混合槽32により混合された濁水Wと凝集固化剤との混合体Wは、排液ポンプ32bにより輸送管52を介して反応槽53に供給される。
反応工程は、混合体Wのフロック形成を促す工程である。
排液ポンプ32bにより圧送された混合体Wは、まず、一次反応部33bに供給される。
一次反応部33bに供給された混合体Wは、撹拌機33dにより撹拌されつつ下降して、仕切り壁33aの下を潜って二次反応部33cに供給される。
そして、二次反応部33cに供給された混合体W1は、撹拌機33dにより撹拌されつつ上昇して、排出口33eに誘導される。
反応槽33では、反応槽33の内部における混合体Wの流れと撹拌機33dによる撹拌によって、混合体Wが含有する濁水Wと凝集固化剤とが反応し、混合体Wのフロックが成長する。
沈降工程は、沈降槽34によりフロックを沈降させる工程である。
フロックが成長した混合体Wである二次混合体Wは、排出口33eから排出されて、輸送路53を介して反応槽33から沈降槽34に供給される。
反応槽33から排出された二次混合体Wは、まず、整流筒34aに供給される。
整流筒34aに供給された二次混合体Wは、整流筒34aの下端から沈降槽34の底部に流下する。
沈降槽34の内部では、二次混合体Wのフロック分(沈殿物F)と水分(上澄み水W)とが分離され、比重の重いフロック分が沈降槽34の底部に沈降する。
ろ過工程は、フロックの沈降に伴い生成された上澄み水Wをろ過槽35でろ過する工程である。
上澄み水Wは、排水口34eから排水されて(オーバーフローして)、送水管56を介してろ過槽35に供給される。
ろ過槽35には、不織布により形成されたフィルター(ろ過材)35aが設置されている。
ろ過槽35に供給された上澄み水Wは、フィルター35aを通過することで、微細粒子が除去される。
ろ過槽35から排出された清浄水Wは、放流あるいは再利用する。
なお、フィルター35aの構成は限定されない。
固液分離工程は、固液分離槽36により沈殿物(フロック)Fの含水率を低下させて固液分離する工程である。
沈降槽34の底部の沈殿物Fは、排出口34bから排出された後、輸送管54を介して固液分離槽36に供給される。
沈降槽34では、掻き寄せ機34cにより底面に溜まった沈殿物Fを掻き寄せて、排出口34bから排出する。排出口34bから排出された沈殿物Fは、チューブポンプ55により輸送管54を介して圧送する。
固液分離槽36に供給された沈殿物Fは、固液分離槽に設置された水切りバッグ36aに投入する。そして、水切りバッグ36aの網目から水分が染み出すことで、沈殿物Fの含水率が低下させられる(固液分離される)。
水切りバッグ36aから染み出た水分(染み出し水W)は、固液分離槽36の下部に設けられた貯水部36bに流下する。
貯水部36bの染み出し水Wは、送水ポンプ36cにより送水管57を介して原水槽4に送水し、再利用する。
含水率が低減された沈殿物(フロック)Fは、クレーン21により水切りバック36aごと積み出し、処分場へ搬出する。
原水槽4に貯留された濁水の濁水処理が完了したら、車載型除染装置1を新たな除染現場に移動させる。
以上、本実施形態の除染処理方法および車載型除染装置によれば、除染により発生した濁水を、原位置にて効率的に清浄化させることが可能となる。
つまり、凝集固化剤を利用しているため、フロックの固液分離に要する時間を短縮できる。
また、凝集固化剤の固化機能により、放射性物質を含有するフロックは固化して崩壊し難い性状となり、かつ、減容化されるため、フロック(沈殿物)の運搬に要する手間や安全性が向上する。
また、水切りバック36aを利用して沈殿物Fの固液分離を行うため、沈殿物(フロック)Fの自重を利用して短時間で固液分離することができる。
また、固液分離後の沈殿物Fの廃棄物処分を、水切りバック36aごと行うことで、作業の手間を低減することができるとともに、作業員が沈殿物Fに直接触れることがないため、二次汚染の危険性も少ない。
また、フィルター35aを利用して上澄み水から微細粒子を除去するため、清浄水の安全性がより向上する。
濁水処理設備3を車両2に搭載しているため、除染現場において作業を行うことができ、汚染物質を含有する濁水を輸送することによる二次汚染の危険性を回避することができる。
車載型除染装置1は、比較的コンパクトなため、据え付け(設置)個所が限定されない。
本実施形態の除染処理方法によれば、4.5〜5.0m/hrの処理速度で、濁水の処理を行うことができる。
また、放射性セシウムCs137の濃度が603〜1050Bq/kg、放射性セシウムCs134の濃度が368〜669Bq/kgの濁水に対して、本実施形態の除染処理方法により濁水処理を行った結果、フロックの放射性セシウムCs137については27.2Bq/kg、放射性セシウムCs134については11.9Bq/kgにまで低下した。また、清浄水の放射性セシウムCs137については6.0Bq/kg、放射性セシウムCs134については−Bq/kgにまで低下した。
また、濁水の濁度は、処理前は131度であったが、5.5〜10度にまで低減させることができた。
また、処理前は6.5度であった上澄み水の濁度は、ろ過槽により4.1度にまで低減させることができた。
さらに、固液分離槽により、沈降汚泥(沈降物)を60%程度の体積に減容化させることができた。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、凝集固化混合槽の仕切り壁は必要に応じて設置すればよく、省略してもよい。
また、反応槽の分割数は限定されない。また、反応槽は必ずしも分割されている必要はない。
また、前記実施形態では、凝集固化混合槽内の濁水に凝集固化剤を供給するものとしたが、凝集固化混合槽に供給される前の濁水に凝集固化剤を供給してもよい。
また、濁水処理設備は可搬型であればよく、濁水処理設備の輸送手段は限定されない。
1 車載型除染装置
2 車両
3 濁水処理設備
31 凝集固化剤供給装置
32 凝集固化混合槽
33 反応槽
34 沈降槽
35 ろ過槽
35a フィルター
36 固液分離槽
濁水

Claims (4)

  1. 可搬型の濁水処理設備を利用して除染により発生した濁水を原位置において清浄化させる除染処理方法であって、
    前記濁水処理設備は、凝集固化混合槽と、反応槽と、沈降槽と、ろ過槽と、固液分離槽とを備えており、
    前記凝集固化混合槽は、前記濁水の流れに対して交差する複数の仕切り壁を有していて、
    前記各仕切り壁には、高さの異なる位置に通水口が形成されており、
    前記反応槽は、当該反応槽の底面から隙間をあけて形成された仕切り壁によって一次反応部と二次反応部とに分割されていて、
    前記一次反応部および前記二次反応部には、それぞれ下向きの流れを形成する撹拌機と上向きの流れを形成する撹拌機が設置されており、
    原位置で回収した前記濁水を前記凝集固化混合槽に供給するとともに凝集固化剤を前記濁水に供給し、前記濁水と前記凝集固化剤とを前記凝集固化混合槽内を流すことで混合する混合工程と、
    前記濁水と前記凝集固化剤との混合体を前記反応槽に供給し、前記濁水と前記凝集固化剤とを、前記一次反応部において攪拌させつつ下降させて前記二次反応部に移動させ、さらに前記二次反応部において撹拌させつつ上昇させることで反応させてフロック形成を促す反応工程と、
    フロックが形成された前記混合体を前記沈降槽に供給し、前記フロックを沈降させる沈降工程と、
    前記フロックの沈降に伴い生成された上澄み水をろ過槽でろ過するろ過工程と、
    前記フロックの沈殿物を前記固液分離槽に供給し、前記沈殿物の含水率を低下させて固液分離する固液分離工程と、を備えることを特徴とする除染処理方法。
  2. 前記固液分離工程では、前記沈殿物を前記固液分離槽に設置された水切りバッグに投入することで固液分離することを特徴とする、請求項1に記載の除染処理方法。
  3. 前記ろ過工程では、フィルターにより前記上澄み水から微細粒子を除去することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の除染処理方法。
  4. 車両と、前記車両に搭載された濁水処理設備とを備え、放射性物質を含有する濁水から放射性物質を除去する車載型除染装置であって、
    前記濁水処理設備は、
    前記濁水に凝集固化剤を供給する凝集固化剤供給装置と、
    前記濁水と前記凝集固化剤とを混合する凝集固化混合槽と、
    前記濁水と前記凝集固化剤とを反応させる反応槽と、
    前記濁水に形成されたフロックを沈降させる沈降槽と、
    前記沈降槽において生成された上澄み水をろ過するろ過槽と、
    前記沈降槽内のフロックの含水率を低下させる固液分離槽と、を備えており、
    前記凝集固化混合槽は、前記濁水の流れに対して交差する複数の仕切り壁を有していて、
    前記各仕切り壁には、高さの異なる位置に通水口が形成されており、
    前記反応槽は、当該反応槽の底面から隙間をあけて形成された仕切り壁によって一次反応部と二次反応部とに分割されていて、
    前記一次反応部および前記二次反応部には、それぞれ下向きの流れを形成する撹拌機と上向きの流れを形成する撹拌機が設置されていることを特徴とする、車載型除染装置。
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