JP6008570B2 - 野球ボールの捕球時における手指及び手首の動作を矯正するための補助具 - Google Patents
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Description
この一連の動作をスムーズに且つ素早く行うためには、先ず、正しい動作で忠実に捕球を行うことが重要であり、この動作が正しく且つ忠実に行えないと、捕球したボールを送球する手に持ちかえる際に無駄な動作が入り、それにより送球がワンテンポ遅れることとなる。
上記の手指及び手首の使い方とは、捕球用具でボールを握るのではなく、手の平でボールをとらえる感覚でボールを捕球用具内に収め、瞬時に親指以外の指の第一及び第二関節並びに手首の動作を使って捕球角度を変えてボールの勢いを殺すことであり、この動作を身に付けることで、次の送球動作への移行が確実に且つ瞬時に行えるようになる。
手首が外方に反り返るのを防止するために、手の甲に接して手の甲から手首まで伸びる少なくとも手の甲の中央部を占める補助板と、
親指以外の指の第三関節が曲がるのを防止するようにするために、手の平に接して手の平から人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節と第二関節の間まで伸びる少なくとも手の平の中央部を占める補助板の2枚の補助板と、これらの補助板が取着され手に装着するための接合部とを供える補助具を手に装着して捕球練習をすると、誰でも簡単に捕球時における手指及び手首の動作を正しく矯正でき、それにより、手の平でボールをとらえる感覚でボールを捕球用具内に収め、瞬時に親指以外の指の第一及び第二関節並びに手首の動作を使って捕球角度を変えてボールの勢いを殺す動作を容易に身に付けることができることを見出して本発明を完成させた。
[1]野球ボールの捕球時における手指及び手首の動作を矯正するための補助具であって、
1)手の甲に接する補助板であって、手の甲から手首まで伸び、少なくとも手の甲の中央部と手首の関節部とを覆い、それにより手首が外方に反り返るのを防止する補助板1と、2)手の平に接する補助板であって、手の平から人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節(MP関節)と第二関節(PIP関節)の間まで伸び、少なくとも手の平の中央部と人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節(MP関節)を覆い、それにより親指以外の指の第三関節(MP関節)で手指が曲がるのを防止する補助板2と、及び
3)前記補助板1と前記補助板2とが取着され手に装着するための接合部3とを備えてなる補助具、
[2]前記接合部3が手の一部又は全体を覆う伸縮性部材で構成される前記[1]記載の補助具、
[3]前記接合部3が指部以外の手の全体を覆う手袋形態の部材である前記[1]記載の補助具、
[4]前記接合部3が指部を含めた手の全体を覆う手袋形態の部材である前記[1]記載の補助具、
に関するものである。
本発明の補助具は、これを装着して捕球練習を数多くすればする程、正しい捕球時の手指及び手首の動きが出来るようになり、これにより、送球する手に素早く正確にボールを持ちかえるという動作を達成する確率を高くすることができる。
従って、本発明の補助具は、今後の野球選手の育成に重要な役割を果し得るものである。
更に、本発明の補助具は、公認野球規則における用具の規定に違反せず適合するものであり、そのため、日本プロフェッショナル野球組織や日本高等学校野球連盟等が主催する公式試合において、装着したまま出場することができるものである。
従って、本発明の補助具は、野球の種々の公式試合等の実践的な使用においても重要な役割を果し得るものである。
本発明の野球ボールの捕球時における手指及び手首の動作を矯正するための補助具では、
1)手の甲に接する補助板であって、手の甲から手首まで伸び、少なくとも手の甲の中央部と手首の関節部とを覆い、それにより手首が外方に反り返るのを防止する補助板1と、2)手の平に接する補助板であって、手の平から人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節(MP関節)と第二関節(PIP関節)の間まで伸び、少なくとも手の平の中央部と人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節(MP関節)を覆い、それにより親指以外の指の第三関節(MP関節)で手指が曲がるのを防止する補助板2と、及び
3)前記補助板1と前記補助板2とが取着され手に装着するための接合部3とを備えてなることを特徴とする。
本発明において、親指以外の指の第三関節が曲がるのを防止するために、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節が曲がるのを防止するが、これは、上記の3本の指の第三関節が曲がるのを防止すれば、同時に、小指の第三関節が曲がることも防止されるという理由による。
補助板1の厚さは1mmないし5mmであるのが好ましい。
また、補助板1の幅は、手の甲の幅よりも狭くなっているのが好ましく、また、手の甲の少なくとも60%以上を覆うのが好ましい。
補助板2は、親指以外の指が第一関節及び第二関節で曲がるのを妨げず且つ手首の関節が内側に曲がるのを妨げないものであることが好ましい。
補助板2の厚さは1mmないし5mmであるのが好ましい。
また、補助板2の幅は、手の平の幅よりも狭くなっているのが好ましく、また、手の甲の少なくとも60%以上を覆うのが好ましい。
接合部が、指部以外の手の全体を覆う手袋形態の部材又は指部を含めた手の全体を覆う手袋形態の部材となる場合の素材としては、手の動作を妨げない素材であれば特に限定されず、織布、不織布、天然皮革、合成皮革、合成樹脂シート等の何れを用いてもよい。
また、補助板1及び補助板2は、前記素材から構成される手袋の内側及び外側の何れにも固定できるが、手袋を二枚の素材を重ねた二重構造とし、その二重構造の間に設置することもできる。
補助板1及び補助板2の上記手袋への固定方法は、これらの補助板を接合部に固定できる方法であれば特に限定されるものではないが、接着剤により固定する方法等を採用することができる。
接合部が、手の一部又は全体を覆う伸縮性部材で構成される場合も、補助板1及び補助板2は、前記伸縮性部材の内側及び外側の何れにも固定でき、また、伸縮性部材を二重構造とし、その二重構造の間に設置することもできる。
補助板1及び補助板2の伸縮性部材への固定方法も、これらの補助板を接合部に固定できる方法であれば特に限定されるものではないが、接着剤により固定する方法等を採用することができる。
実施例1の補助具は、手の甲に接する補助板1、手の平に接する補助板2、及び手の一部又は全体を覆う伸縮性部材で構成される接合部3からなる補助具である(図1及び図2参照)。
図1から分るように、手に装着された伸縮性部材で構成される接合部3の上部に手の甲に接する補助板1が接着され、該補助板1は、手の甲から手首まで伸び、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節の下から手首までのほぼ全域を覆っており、また、図2から分るように、手の平に接する補助板2は、上記伸縮性部材で構成される接合部3の上部に接着され、該補助板2は、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節と第二関節の間から手首の手前までの手の平の領域を覆っている。
図3及び4に、本発明の実施例1の補助具を手に装着したまま指を曲げた際の指の状態を図示した。
図3及び4から分るように、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節と第二関節の間までを覆う補助板2により、親指以外の指の第三関節で曲がる動作が防止され且つ第一関節及び第二関節で曲がる動作は妨げられないため、親指以外の指は、第一関節及び第二関節のみで曲がることになり、また、手の甲から手首まで伸びて手首を覆う補助板1により、手首が外方に反り返る動作が防止される。
図5から分るように、手の甲に接する補助板1は、指部以外の手の全体を覆う手袋形態の部材である接合部3´の内部に組み込まれ、該補助板1は、手の甲から手首まで伸び、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節の下方の親指の付け根の位置から手首までの領域を覆っており、また、図6から分るように、手の平に接する補助板2も指部以外の手の全体を覆う手袋形態の部材である接合部3´の内部に組み込まれ、該補助板2は、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節と第二関節の間に伸びる突起部分を有し、該突起部分から手首の手前までの手の平の領域を覆っている。
図7に、実施例2の補助具を図6のA−Aで切断した際の切断面を示す概略図を示した。
図7から分るように、実施例2の補助具は、二枚の素材を重ねた二重構造となる接合部3´の二重構造の間に補助板1及び補助板2が設置されており、補助板2は、手指の第三関節と第二関節の間から手首の手前までの手の平を覆い、補助板1は、手の甲(親指の付け根の位置)から手首まで伸びて手首を覆っている。
ここで、指部以外の手の全体を覆う手袋形態の部材である接合部3´は、補助板1及び補助板2の設置がずれないように、手の大きさに合った手袋とするべきであり、また、ずれ難い素材である、ゴム、天然皮革、合成皮革等で構成するのが好ましい。
図8から分るように、手の甲に接する補助板1は、指部を含めた手の全体を覆う手袋形態の部材である接合部3´´の内部に組み込まれ、該補助板1は、手の甲から手首まで伸び、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節の下の位置と親指の付け根の位置との間から手首までの領域を覆っており、また、図9から分るように、手の平に接する補助板
2も指部を含めた手の全体を覆う手袋形態の部材である接合部3´´の内部に組み込まれ、該補助板2は、人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節と第二関節の間に伸びる突起部分を有し、該突起部分から手首の手前までの手の平の領域を覆っている。
2:補助板2
3:接合部(伸縮性部材)
3´:接合部(手袋形態:指部無し)
3´´:接合部(手袋形態:指部有り)
Claims (4)
- 野球ボールの捕球時における手指及び手首の動作を矯正するための、補助板1と補助板2と接合部3とを備えてなる補助具であって、
1)補助板1は、手の甲に接する補助板であって、手の甲から手首まで伸び、少なくとも手の甲の中央部と手首の関節部とを覆い、それにより手首が外方に反り返るのを防止する補助板であり、
2)補助板2は、手の平に接する補助板であって、手の平から人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節(MP関節)と第二関節(PIP関節)の間まで伸び、少なくとも手の平の中央部と人差し指、中指及び薬指の3本の指の第三関節(MP関節)を覆い、それにより親指以外の指の第三関節(MP関節)で手指が手の平に向かって曲がるのを防止する補助板であり、及び
3)接合部3は、前記補助板1と前記補助板2とが取着され手に装着するための接合部である補助具。
- 前記接合部3が手の一部又は全体を覆う伸縮性部材で構成される請求項1記載の補助具。
- 前記接合部3が指部以外の手の全体を覆う手袋形態の部材である請求項1記載の補助具。
- 前記接合部3が指部を含めた手の全体を覆う手袋形態の部材である請求項1記載の補助具。
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