JPH09327544A - スポーツ用手袋 - Google Patents

スポーツ用手袋

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JPH09327544A
JPH09327544A JP17186196A JP17186196A JPH09327544A JP H09327544 A JPH09327544 A JP H09327544A JP 17186196 A JP17186196 A JP 17186196A JP 17186196 A JP17186196 A JP 17186196A JP H09327544 A JPH09327544 A JP H09327544A
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JP
Japan
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rigid member
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protector structure
glove
absorbing material
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JP17186196A
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Yoichi Endo
陽一 遠藤
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Original Assignee
Individual
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D19/00Gloves
    • A41D19/015Protective gloves
    • A41D19/01523Protective gloves absorbing shocks or vibrations

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Gloves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転倒等によって激しい衝撃がかかっても、手
や手首の損傷が有効に防止できるスポーツ用手袋を提供
する。 【解決手段】 手袋の、指の関節および/または手首を
掌側から覆う位置に、剛性部材と衝撃吸収材とで構成さ
れるプロテクタ構造を備えると共に、弾性のある剛性部
材によって母指を他の4本の指と密着した位置に保持
し、かつ、手首をベルトによってプロテクタ構造ごと締
め付け固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロテクタ構造を
備えたスポーツ用手袋、特にスノーボード用手袋に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スノーボードは、近年、非常に盛んにな
ってきたウインタースポーツである。手軽に滑れること
と、スキーにはない雪面との一体感が魅力で、特に若者
の間ではスキーを凌ぐ勢いで流行しつつある。
【0003】しかしながら、スノーボードは、非常に怪
我の多いスポーツで、怪我の発生率はスキーに比べて1
0倍も高いと言われている。
【0004】これは、スノーボードがストックを持たず
に滑ることと関係しており、転倒時に手をついて体を支
持、もしくは保護しようとすることに原因があると考え
られる。しかも、まだ新しいスポーツであるので、初心
者の割合が多く、初心者は、転倒時にどうしても手をつ
き易く、また、転倒する頻度も高いので、それが怪我の
発生率をさらに高くしていると考えられる。
【0005】事実、スノーボードによる怪我は、前腕部
に多く、手指や手首の関節の捻挫や骨折、靭帯損傷や打
撲などが怪我の大部分を占めている。
【0006】このような現状に対しては、準備運動の励
行や、転び方の指導などが行われているが、まだ十分で
はない。特に初心者に対しては、なるべく指を揃えた状
態を保つようコーチなどによる指導が行われているが、
バンランスを崩して転倒しそうになったような場合に
は、人間はとっさに手を開く習性があるようで、そのま
ま転倒し、指を大きく開いた形で手をつくと、個々の指
が単独に雪面と激突し、片寄った力を受け、指の骨折な
どの怪我を増やす一因ともなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、転倒時等の
衝撃から指、手、手首などの前腕を保護し、特にスノー
ボードなどのスポーツにおいて転倒などにより手などに
思わぬ衝撃を受けた場合でも、手および手首の受傷する
危険性を減少させることを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、受傷する頻度が高い手の指の関節部分、
および/または手首の関節部分を掌側から覆うような位
置に、剛性部材と衝撃吸収材とで構成されるプロテクタ
構造を備えたスポーツ用手袋を提供するものである。
【0009】また、本発明は、母指関節を手の甲側およ
び/または掌側から覆うような位置に、剛性部材と衝撃
吸収材とで構成されたプロテクタ構造を、さらに備えた
スポーツ用手袋を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、手首部分をプロテクタ
構造と一体的に締め付け固定する締め付け具を備えたス
ポーツ用手袋を提供するものである。
【0011】本発明のスポーツ用手袋は、手の指が個々
に開くことを防止するために、母指以外の指を入れる空
間が一体的に形成された形のものであることが望まし
い。また、転倒する際に手をついた時に、母指のみが過
剰に外側に広げられること(過剰な外転)や、通常の屈
曲方向とは逆方向に過剰に曲げられること(過伸展)を
避けるため、手袋自体の形態が母指を自然と他の4本の
指と揃えた状態(内転位)に保つように形成することが
望ましい。このように手袋の形態を形成することは、例
えば、素材生地の裁断を工夫したり、縫製時の工夫で容
易にできる。要は、手袋自体の形として、母指が内転位
を保ち、外側に広がり難い形になっていれば良い。
【0012】あるいは、本発明においては、母指関節を
手の甲側および/または掌側から覆うような位置にある
剛性部材の弾性力によって母指を内転位に付勢するよう
にすることもできる。その際、剛性部材の弾性力のみで
は不足である場合には、弾性力を補強する意味でバネ性
のある弾性の大きな補強部材を付加しても良い。また、
剛性部材自体を板状のバネで構成しても良い。
【0013】勿論、手袋自体の形態と、剛性部材の弾性
力の双方を併用して、母指を内転位に保つよう構成すれ
ば、一層効果がある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のスポーツ用手袋は、母指
以外の指の関節および/または手首の関節部分を掌側か
ら覆うような位置に、剛性部材と衝撃吸収材とで構成さ
れるプロテクタ構造を備えているので、スノーボード競
技中などに転倒し、たとえ思わず手をついたとしても、
転倒時の衝撃は、まず剛性部材により面として受け止め
られて、分散され、次いで、その剛性部材に重ね合わさ
れている衝撃吸収部材で吸収される。したがって、個々
の指が個別に過大な衝撃や異常な力を受けることがな
い。
【0015】ここで、本発明で言う剛性部材とは、ある
程度の柔軟性を備えた剛性の比較的高い部材を言い、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどの
合成樹脂や、硬質の塩化ビニル、あるいは、ポリカーボ
ネート、ABS、ポリエステル、ポリアミドなどの耐衝
撃性に優れた硬質プラスチック、さらには、ガラス繊維
や炭素繊維などの繊維補強材で強化した複合材料によっ
ても形成することができる。中でも、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、あるいはナイロンなどの合成樹脂が、剛
性と柔軟性のバランスを備えている点で優れて用いられ
る。
【0016】形状は通常、板状のものが使用されるが、
手の形や屈曲動作に合わせて屈曲できるよう、短冊状に
形成し、衝撃吸収材上に別々に固定しても良い。また、
短冊状に形成した剛性部材の一部分を鎧状に重ね合わせ
て、衝撃吸収材上に固定してもよい。さらに、板状のも
のに部分的な切れ込みや溝を設けることにより、手の形
に合った形態をとることを容易にしても良い。あるい
は、最初から手の形に合わせて、一体成形することもで
きる。
【0017】剛性部材は、厚み方向には通常1枚で使用
されるが、剛性や弾性が不足すると思われる場合には、
複数枚を重ねて使用しても良い。
【0018】また、同じ場所で使用される剛性部材に異
種の素材を組み合わせて使用しても良く、それぞれの場
所に適した素材を使い分けても良い。例えば、指の関節
部分を覆う剛性部材には硬質のものが適し、ポリカーボ
ネートやポリアミドなどの硬質プラスチックを用いるの
が良く、手首の関節部分を覆うものにはある程度の柔軟
性が要求されるため、ポリエチレンやナイロンなどの合
成樹脂を、また、特に、母指を甲側から覆うものには、
弾性が要求されるので、耐衝撃性に優れた硬質のプラス
チックや繊維強化複合材料などを用いることが好まし
い。
【0019】本発明の衝撃吸収材としては、通常のスポ
ンジやゴムなどを用いることもできる。ポリウレタンな
どの緩衝材や、ソルボセイン、αゲルなどの衝撃吸収性
のシリコン樹脂が特に衝撃吸収性の点で優れている。な
お、衝撃吸収性はやや劣るが、厚手の布や綿、羽毛など
も使用できる。
【0020】衝撃吸収材は、通常、これに固定される剛
性部材の形に合わせて作られるが、剛性部材で受け止め
た衝撃をうまく吸収できるよう、剛性部材よりもやや大
きめに作られる。衝撃吸収材は、単層のシート状に形成
しても良いし、同種または異種の素材シートを複数枚積
層しても良い。
【0021】剛性部材を固定もしくは結合した衝撃吸収
材は、通常は、手袋の内部に固定もしくは結合される
が、衝撃吸収材自体で手袋の内層を構成しても良い。
【0022】剛性部材と衝撃吸収材とは、使用中に位置
関係がみだりにずれないよう、固定、もしくは、一時的
に結合される。固定または結合の手段は問わないが、剛
性部材に複数の針穴をあけて衝撃吸収材と縫合しても良
いし、両者を接着、熱圧着、溶着等の手段により結合し
ても良い。
【0023】また、本発明のスポーツ用手袋において
は、手首部分は各種ベルト、紐、プラスチックバンドな
どの締め付け具によってプロテクタ構造と一体的に締め
付け固定される。従って、手全体に過大な力がかかった
としても、関節部分に力が集中することがない。
【0024】さらに、母指が内転位に保たれるので、転
倒時にたとえ手をついたとしても、母指のみが単独で過
大な衝撃や異常な力を受けることがなく、過剰な外転
や、過伸展を被ることがない。
【0025】
【実施例】次に、図面を用いて本発明を説明する。
【0026】図1は、本発明のスポーツ用手袋における
右手用のものを、掌側から見たものであり、先端部分を
一部、切り欠いて示すものである。
【0027】図において、1は手袋本体で、例えば、ス
ノーボード用手袋の場合には、通常のスノーボード用の
手袋やスキー用の手袋で使用されるものと同様の撥水
性、かつ保温性のある素材で作られ、この例において
は、外被2と内被3の二重構造となっている。
【0028】4a、4bは剛性部材であって、それぞれ
の剛性部材4a、4bよりもやや大き目に形成された衝
撃吸収材5a、5b上に、それぞれ一体的に結合されて
おり、この剛性部材4a、4bと衝撃吸収材5a、5b
とで、それぞれプロテクタ構造を構成している。それぞ
れのプロテクタ構造は内被3に結合されており、内被3
と外被2との間に存在している。
【0029】説明のため、図1では外被2が手袋の先端
部で一部切り欠かれており、内被3の先端部分3′、お
よび、剛性部材4aと衝撃吸収材5aの一部も、見える
状態になっている。
【0030】図1の場合、剛性部材4aは、一枚の板状
に形成されており、その下の衝撃吸収材5aとで、指の
関節部分を覆うプロテクタ構造を構成している。一方、
剛性部材4bは、手首部分を広く覆うような形態に一体
成形されており、衝撃吸収材5bとで、手首部分を広く
覆うプロテクタ構造を構成している。
【0031】2つのプロテクタ構造の間には間隙が存在
するが、これは手袋をはめた手に掴む等の屈曲動作を許
容するためである。
【0032】指の関節部分を覆うプロテクタ構造は、基
本的に、その剛性部材4aが、母指以外の4本の指のす
べての関節を覆うことが望ましいが、指の長さや手の幅
は人によって異なるので、手袋の大きさに合わせて剛性
部材4aの大きさを調節して配置したとしても、必ずし
も、母指以外の4本の指の関節がすべて覆われるという
保証はない。しかしながら、母指以外の4本の指の関節
の大部分が剛性部材4aで覆われているならば、転倒時
にたとえ手の先を雪面などについたとしても、その衝撃
力は剛性部材4aで、広く面的に受け止められ、次い
で、その下の衝撃吸収材5aによって効果的に吸収され
るので、個々の指に過剰な衝撃力や異常な力が加わるこ
とはない。したがって、本発明においては、4本の指の
関節の大部分がプロテクタ構造、特にその剛性部材4a
によって覆われていることが肝要で、実際に手袋をはめ
た際に指の関節が、部分的に、あるいは多少、プロテク
タ構造、特にその剛性部材4aからはみ出していたとし
ても、構わない。
【0033】6はベルトであって、着脱自在の面着テー
プ7a、7bによって、手袋本体1の手首部分をプロテ
クタ構造と一体的に締め付け固定するものである。ベル
トとしてはある程度の幅があった方が、プロテクタ構造
との一体的な固定を確実なものとする上で好ましい。
【0034】この例の場合は、ベルトは一カ所にのみ設
けられているが、2つに分け、手首の部分と、少し肘に
近い部分の2カ所で締め付けるようにしても良い。
【0035】また、ベルト以外の締め付け具、たとえ
ば、締め付けとその解除とが一動作でできるプラスチッ
クバンドや、紐などを使用しても良い。
【0036】8は、ウエアとの密着性を高め、雪などの
侵入を防止するための絞り具であり、9は左右の手袋を
連結するための金具である。
【0037】図2は、図1のスポーツ用手袋の一部分を
横から見た図であり、これもやはり先端部を一部切り欠
いて示した。尚、同じものには同じ番号をつけてある。
【0038】一体的に結合されている剛性部材4aと衝
撃吸収材5aとから構成されるプロテクタ構造は、図2
の場合、手袋本体1の内被3の外側と結合されている。
この結合手段としては、種々のものが使用可能で、縫
合、接着、溶着、圧着等の手段が採用できる。また、着
脱自在の面着テープによって、プロテクタ構造と内被と
を着脱自在に、かつ位置変更可能に結合しても良いし、
内被の側にポケットを設け、そこにプロテクタ構造を収
納することにより、両者を結合してもよい。
【0039】また、衝撃吸収材5a、5bを、素材的に
感触性の良いもので構成した場合には、衝撃吸収材5
a、5bそのもので手袋本体1の内被3を形成すること
もできる。
【0040】なお、プロテクタ構造は手袋本体1の外被
2の内側と結合されてもよく、その際、内被2との結合
に際して用いられる結合手段が採用できるのは言うまで
もない。
【0041】図3は、右手を甲側から見た図であり、母
指関節を覆うプロテクタ構造を説明する図である。
【0042】図3の右側の図において、手袋本体1は、
4cで示される剛性部材と、5cで示される衝撃吸収材
とで構成されるプロテクタ構造を、母指関節を覆う位置
に備えている。6はベルトである。
【0043】剛性部材4cには、衝撃吸収材5cとプロ
テクタ構造を構成して母指関節を保護するという機能の
他に、その弾性によって母指10を内転位に保つという
機能がある。
【0044】例えば、図3の左側の図に示されるよう
に、通常の状態では母指10は他の4本の指とは離れた
位置にあるのが普通である。しかし、この状態で転倒等
による衝撃を受けると、母指10は孤立して異常な力を
受け、過剰な外転や、過伸展をする恐れがある。これを
防止する為に剛性部材4cは、図3の右側の図に示すよ
うに、その弾性でもって母指10を内転位に保つのであ
る。
【0045】すなわち、転倒時に思わず指を開こうとす
る力が働いたとしても、母指10はその甲側を剛性部材
4cで押さえられており、外側に開こうとする力は剛性
部材4cの弾性力によって押し戻され、母指10が内転
位を保たなくなることが有効に防止される。
【0046】この観点からは、剛性部材4cには、他の
剛性部材よりも弾性の優れた材料を用いることが好まし
い。
【0047】さらには、剛性部材4cの手首側の先端を
延長して、手首を覆うプロテクタ構造の剛性部材4b
と、連結、もしくは一体に形成しても良い。そのように
すれば、剛性部材4cはその基部がベルト6で締め付け
られることになり、母指の固定に一層有効である。
【0048】また、図示はしないが、母指10の関節を
掌側から覆うような位置に、剛性部材と衝撃吸収剤とで
構成されるプロテクタ構造を別途、設けてもよい。その
際、使用される剛性部材に弾性の大きなものを用いれ
ば、母指10が外側に広がることが防止され、母指10
を有効に内転位に保つことができる。
【0049】なお、母指10の関節を、手の甲側から覆
うようなプロテクタ構造と、掌側から覆うようなプロテ
クタ構造とを、併用しても良いことは勿論である。
【0050】図4は、右手用のプロテクタ構造の他の例
を示すものである。
【0051】この例においては、衝撃吸収材12は、1
枚のシート状に形成されており、指の関節を覆うプロテ
クタ構造と手首を覆うプロテクタ構造の双方において共
用して用いられている。そして、剛性部材11の存在し
ない部分13によって、手の屈曲が保証されている。
【0052】指の関節を覆う剛性部材11aは、例え
ば、4枚の剛性部材11a−1ないし11a−4で構成
されている。各々の剛性部材11a−1ないし11a−
4は、鎧状に、一部を相互に重ねた状態で、糸穴14を
貫通する糸によって衝撃吸収材12に結合されており、
それによって、剛性を失うことなく、指に多少の屈曲を
許容する自由度を与えることを可能にしている。
【0053】剛性部材11bは、例えば、7枚の剛性部
材11b−1ないし11b−7で構成されており、同じ
く、衝撃吸収材12に縫合、接着などの手段で結合され
ている。各々の剛性部材11b−1ないし11b−7が
短冊状に形成されているので、プロテクタ構造が短冊の
長手方向を軸にした円筒形を形成するように曲げること
が可能であり、手の形に合った曲面で手首部分を有効に
覆うことが可能である。
【0054】また、剛性部材11b−8ないし11b−
11は、それぞれ、剛性部材11b−2ないし11b−
5上に補強の為に重ねられたものであり、特に衝撃がか
かり易い手首部分を有効に守ることができる。
【0055】このように、剛性部材は適宜多層構造とす
ることができ、特に手首部分に硬い剛性部材があると手
袋装着時に違和感を与えることがあるが、そのような場
合には、柔らか目の材料を選択し、重ねて用いることに
より、剛性を失わずに装着感を改善することができる。
【0056】また、図面には示していないが、重ねた剛
性部材、例えば、11b−2と11b−8などの間にさ
らに衝撃吸収材を挿入してサンドイッチ構造とすること
も可能である。
【0057】図5は、右手用のプロテクタ構造の他の実
施例を示すものである。図4のものとの主たる違いは、
剛性部材の指関節を覆う部分と手首を覆う部分とが一体
的に形成されている点である。
【0058】すなわち、15aで示される指関節を覆う
部分の剛性部材と、15bで示される手首を覆う部分の
剛性部材とは、20で示される連結部の剛性部材で一体
に連結されている。19は全体に共通な衝撃吸収材であ
る。
【0059】剛性部材15aは、先端を丸く突き出して
手袋の形状に合わせると共に、衝撃吸収材19と向き合
う面に、点線で示されるように切れ込み16が設けられ
ている。
【0060】連結部の剛性部材20は、他の部分の剛性
部材15a、15bよりも薄く形成され、衝撃吸収材1
9と向き合う面に、やはり点線で示されるように、切れ
込み17が、切れ込み16よりも細かなピッチで設けら
れている。
【0061】これらの切れ込み16および17は、剛性
部材15aおよび20を、それぞれ特定の方向にのみ屈
曲可能にするためのものである。
【0062】すなわち、図6は図5の上半分を中心で切
って右側から見た図であるが、図6に示すように、剛性
部材15aおよび20は、切れ込み16、17を入れら
れた面とは反対のX方向には容易に屈曲するが、切れ込
み16、17のあるY方向への屈曲に対しては強く抵抗
する。このため、手の運動の自由度は保ちつつ、転倒な
どによって強い衝撃を受けた時に、指や手が、反対方向
に折れ曲がることを有効に防止することができる。な
お、図6において二点鎖線は中立位を示す。
【0063】これらの切れ込み16および17は、溝で
あっても良い。
【0064】衝撃吸収材19と剛性部材15aおよび2
0とは一体的に結合されているが、屈曲による多少の伸
び量は衝撃吸収材19の弾性によって十分吸収すること
ができる。
【0065】衝撃吸収材19として弾性の小さな材料を
用いた場合には、図示はしないが、剛性部材15aおよ
び20の衝撃吸収材19とは反対側に補助部材を設け、
これに剛性部材15aおよび20を結合し、衝撃吸収材
19と剛性部材15aおよび20の間の位置関係を自由
にすることもできる。その場合、補助部材はやはりシー
ト状に形成された他の衝撃吸収材であっても良いし、手
袋本体1の外被2の内側面を形成する部材であっても良
い。
【0066】図5において、手首を覆う部分の剛性部材
15bには、図5上で見える側に複数の切れ込み18が
設けられている。これによって、剛性部材15bは手首
の丸みに沿って曲げることができる。なお、この切れ込
み18は溝であっても良い。
【0067】また、図5と図4とを比べると、図5のプ
ロテクタ構造には、手首の甲側に回り込む部分、すなわ
ち、図5で二点鎖線で示されている部分21が存在しな
いが、これは、次の図7のプロテクタ構造と共に用いる
ことを念頭においたものであるからである。
【0068】すなわち、図7は、母指関節を甲側から覆
うプロテクタ構造の他の実施例を示すものであるが、剛
性部材22および衝撃吸収材23は、共に、手首部分ま
で延長されており、図5において二点鎖線で囲まれた部
分21と重なるよう構成されている。
【0069】このように、母指関節を覆うプロテクタ構
造を手首部分まで延長するようにしておくと、この部分
を、手首を覆うプロテクタ構造と共に、ベルト等で一体
に締め付け、固定することができ、母指を内転位に保つ
のにより効果的である。
【0070】24は、剛性部材22の弾性を補強するた
めの補強材であり、剛性部材22に十分な弾性がある場
合には、不要なものである。
【0071】また、この母指関節を覆う剛性部材22
は、自身をバネで構成することも可能であり、バネの弾
性によって、より確実に母指を内転位に保持することが
できる。その場合、素材としては、プラスチックに限ら
ず、鋼や銅などの金属を用いることもできる。
【0072】以上、主として、スノーボード競技に用い
られるスポーツ用手袋について説明したが、本発明のス
ポーツ用手袋は、スノーボードに限らず、例えば、アイ
ススケートや、ローラースケート、橇競技や一輪車等、
転倒時に手で体を支えたり保護したりすることの多いス
ポーツ用の手袋として有用である。
【0073】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明のスポーツ
用手袋は、指の関節部分および/または手首の関節部分
を掌側から覆うような位置に、剛性部材と衝撃吸収材と
で構成されるプロテクタ構造を備え、しかも、母指は弾
性力を持った剛性部材によって内転位に保持されている
ので、転倒時や衝突時など、手に大きな衝撃がかかる場
合においても、面状の剛性部材がまず衝撃力を広く面状
に受け止め分散し、次いで衝撃吸収材が有効に力を吸収
する。したがって、個々の指に過大な力がかかることも
なく、無理な方向に曲げられることもないという極めて
優れた効果を奏するものである。
【0074】また、手首は剛性部材で広く覆われると共
に、ベルトによって固定されるので、手首に無理な力が
かかって捻挫や骨折等の損傷を受ける危険性も遙かに少
なくなる。
【0075】本発明のスポーツ用手袋は、競技者、特に
初心者の受傷率の低減に極めて有効であると思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスポーツ用手袋を掌側から見た内面図
である。
【図2】本発明のスポーツ用手袋を側面から見た側面図
である。
【図3】母指が、剛性部材によって内転位に保持される
様子を示す説明図である。
【図4】プロテクタ構造の実施例を示す平面図である。
【図5】プロテクタ構造の実施例を示す平面図である。
【図6】図5のプロテクタ構造の上半分を中心で切って
右側から見た断面図である。
【図7】プロテクタ構造の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 手袋本体 2 外被 3 内被 3′ 内被先端部 4a、4b、4c 剛性部材 5a、5b、5c 衝撃吸収材 6 ベルト 7a、7b 着脱自在な面着テープ 8 絞り具 9 連結金具 10 母指 11a、11b 剛性部材 12 衝撃吸収材 13、20 連結部 14 糸穴 15a、15b、22 剛性部材 16、17、18 切れ込み 19、23 衝撃吸収材 21 欠如部 24 補強材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母指以外の指の関節および/または手首
    関節を掌側から覆うような位置に、剛性部材と衝撃吸収
    材とで構成されるプロテクタ構造を備えたことを特徴と
    するスポーツ用手袋。
  2. 【請求項2】 母指関節を手の甲側および/または掌側
    から覆うような位置に、剛性部材と衝撃吸収材とで構成
    されるプロテクタ構造をさらに備えたことを特徴とする
    請求項1記載のスポーツ用手袋。
  3. 【請求項3】 母指関節を手の甲側および/または掌側
    から覆うような位置に存在するプロテクタ構造の剛性部
    材が、その弾性によって、母指を自然と内転位に保つよ
    う構成されていることを特徴とする請求項2記載のスポ
    ーツ用手袋。
  4. 【請求項4】 手袋がその形態によって、母指を自然と
    内転位に保つよう形成されていることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1項記載のスポーツ用手袋。
  5. 【請求項5】 手首部分をプロテクタ構造と一体的に締
    め付け固定する締め付け具を備えたことを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれか1項記載のスポーツ用手袋。
  6. 【請求項6】 スノーボード用手袋である請求項1ない
    し5のいずれか1項記載のスポーツ用手袋。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101068795B1 (ko) * 2009-09-25 2011-09-30 계형석 내열 장갑
JP2012138777A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Mitsubishi Electric Corp アンテナリフレクタ及び電波反射鏡面の修正方法
JP2012207315A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Junichi Kamosaki 作業手袋
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