JPH0582466U

JPH0582466U - 手首の保持・保護装置及び該装置付ゴルフ用手袋

Info

Publication number: JPH0582466U
Application number: JP3134492U
Authority: JP
Inventors: 笠原幹雄
Original assignee: 笠原幹雄
Priority date: 1992-04-14
Filing date: 1992-04-14
Publication date: 1993-11-09

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は、トップ位置からインパクトにおい
て、左手の甲が外側や内側へ曲がるこね、ふらつき等を
防止し、かつインパクト時においての衝撃を吸収緩和す
る手首の保持・保護装置及び該装置付ゴルフ用手袋を目
的としている。【構成】ほぼ手の甲21から手首22までの長さの空気を充
填した袋状部材4a若しくは甲当て部材４，41，42で形成
された甲当て部32と、該甲当て部32の下部に一体に取り
付けられる手首固定部31からなり、打球の際に、手首に
かかる負担を和らげると共に手首のこねを防止し、かつ
手首の保護を行うことを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運動競技用ゴルフに利用される手首の保持・保護装置及び該装置付ゴルフ用手袋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ゴルフボールを打つ場合には、右ききの人の場合は、図15のように、左手ａにゴルフ用手袋ｂを嵌めてゴルフクラブｃのグリップｄを握り、図16のようにトップ位置からインパクトの回転軌跡ｅでゴルフボールを打球している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ゴルフクラブでボールを打つ場合は、先ず、構え（アドレス）の姿勢は、手袋をはめた左手でグリップを握ると共に、右手を添え、正面から見た時は、グリップ状態では両腕はほぼ三角形状の姿勢（図15参照）を保持する。次に、図16のように、ボールを飛ばす方向とは反対方向（体の後ろ側）にゴルフクラブを回転させるが、トップ位置では左手の甲を曲げ（こねる）ない姿勢でゴルフクラブを保持し、両腕でゴルフクラブのヘッドが一定の軌跡を描くように、トップ位置からインパクト位置にゴルフクラブを回転させ、インパクト位置でボールを打つのがよいとされている。また、アイアンショットにおいては、ゴルフボールをヒットした後に、回転弧の最下点が来る軌道が良いとされ、従って、ゴルフボールを打った後に土を打つ「ターフをとる」ことになる。

【０００４】しかし、トップからインパクトの過程では、ゴルフクラブのヘッドは確認しにくい後方に位置するため、グリップを握る力は抜けやすく、また、プレーヤーの手首の弱さや癖等のため、左手の手の甲が外側や内側に曲がる（こね）状態になりやすいという問題点がある。

【０００５】トップからインパクトの動作過程で手の甲が外側や内側に曲がると、ゴルフクラブのヘッドは所定の軌跡を描いて打球できないため、スライスやフックの原因になり、ゴルフの球を真っ直ぐに飛ばすことができない、また、飛距離を延ばすことができないという問題点がある。

【０００６】特に、右ききの初心者の場合は、左手手首の外側の折れ（反り）やふらつきにより、スライス、フックの打球になり、又上級者においてはアイアンの打ち込みによる衝撃によって、手首の怪我等が常につきまとうという問題点がある。

【０００７】そこで、本考案は、上記従来の技術の問題点に鑑み案出されたもので、トップ位置からインパクトにおいて、左手の甲が外側や内側へ曲がるこね、ふらつき等を防止し、かつインパクト時においての衝撃を吸収緩和する手首の保持・保護装置及び該装置付ゴルフ用手袋の提供を目的にしている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案における手首の保持・保護装置は、ほぼ手の甲から手首までの長さの空気を充填した袋状部材若しくは甲当て部材で形成された甲当て部と、該甲当て部の下部に一体に取り付けられる手首固定部とからなり、打球の際に、手首にかかる負担を和らげると共に手首のこねを防止し、かつ手首の保護を行うことを特徴としている。

【０００９】また、上記の場合に、甲当て部を手に確実に固定するため、甲当て部に、親指挿入部を設けた固定手段を取り付けた構成にされている。

【００１０】また、手首の保持・保護装置付ゴルフ用手袋は、ゴルフ手袋の手の甲側には、ほぼ手の甲から手首までの長さの空気を充填した袋状部材若しくは甲当て部材で形成された甲当て部を設けると共に、該甲当て部の下部には手首固定部を設け、打球の際に、手首にかかる負担を和らげると共に、手首のこねを防止し、かつ手首の保護を行うことを特徴としている。

【００１１】

【作用】

手首の保持・保護装置は、素手に直接、又は一般に使用されるゴルフ手袋を左手に嵌めた後、左手の手首に手首固定部を固定し、同時に甲当て部を手の甲に配置して取り付ける。

【００１２】また、親指挿入部を有する固定手段を設けた手首の保持・保護装置の場合は、親指挿入部に親指を挿入すると共に、甲当て部を手の甲に配置した後、手首固定部を手首に固定して該装置が動かないように手に固定する。

【００１３】また、手首の保持・保護装置付ゴルフ用手袋の場合は、普通に手袋を嵌める態様で嵌める。

【００１４】この手首の保持・保護装置により、打球時は、手の甲が特にトップ位置で外側や内側へのこねが防止でき、ダウンスイングからインパクトへのフオロースルーの一連の動作過程で手首のこねが防止でき、又衝撃を吸収緩和できる。

【００１５】

【実施例】

実施例について図１から図１４、図18〜図20を参照して説明すると、本考案は、ゴルフボールをゴルフクラブで打球する際に、手首にかかる負担を和らげると共に手首のこねを防止し、かつ手首の保護のため、手首の保持・保護装置３は、ほぼ手の甲21から手首22までの長さの甲当て部32が配置され、該甲当て部32の下部には手首固定部31が一体に設けられている。

【００１６】前記甲当て部32は、内部に一定量の圧縮空気Ｅを充填した袋状部材4aで形成され、該袋状部材4aに充填される該空気Ｅは出し入れ自在に形成し、更にプレーヤーの体型や打球時の感覚にあわせて硬度及び軟度に対応して空気圧が調整可能にされている。

【００１７】また、袋状部材4aは、容易に手の甲21が外側に曲がらない（こねない）程度の弾性を有し、コック方向Ｈには手２が自由に動作可能に形成されている。

【００１８】手首固定部31は、図１、図17のように、例えばリストバンドで形成し、該手首固定部31の端部には、甲当て部32が手首に確実に固定可能にマジクテープ、ホック、ボタン等の所定連結手段33が設けられている。さらに、手首固定部31は、図２のように、ゴム34で連結して輪状に形成してもよい。

【００１９】また、図３〜４にあらわした、手首の保持・保護装置３付ゴルフ用手袋は、ゴルフ手袋１の手の甲21側に、ほぼ手の甲21から手首22までの長さの空気Ｅを充填した袋状部材4aで形成された甲当て部32を設け、該甲当て部32の下部に手首固定部31が設けられている。

【００２０】前記甲当て部32は、前記袋状部材4a以外に甲当て部材４で形成され、該甲当て部材４は、所定弾性を有する一枚の断面直線状の鉄板、比較的硬いゴム板、革、木板、プラスチック板、更に、手の甲21の動きに沿って容易に動く、網状体41（図13参照）や所定間隔で配置した針金42（図12参照）で形成され、これら甲当て部材４はクッション材等で包んで配置されている。

【００２１】前記甲当て部材４は、プレーヤーの体型や打球時の感覚にあわせて硬度及び軟度に対応して設定され、容易に手の甲21が外側に曲がらない（こねない）程度の弾性を有し、コック方向Ｈには手２が自由に動作可能に形成されている。

【００２２】なお、プラスチック板、金属板、比較的硬いゴム板等の場合は、図６、11のように、手首の折れ部に凹凸43を設け、甲当て部21が一定角度曲がるように形成されている。

【００２３】また、図７のように、手袋１の手首の折れ部相当位置に、コック方向Ｈにスムーズに伸縮する形態の凸部44を形成してもよい。

【００２４】また、甲当て部材４は、図８〜10のように、手首部側45と甲部側46とを軸47で連結し、該軸47を支点にして甲部側46が手の甲21の動作に対応してコック方向Ｈに可動可能に形成されている。さらに、図10のように、例えば円弧状の長穴48を穿設した甲部側45と手首部側45とを軸47で連結し、該甲部側46が手の動きに連動してコック方向Ｈに可動可能に形成されている。

【００２５】手首の保持及び保護装置３には、図14のように、甲当て部32を手2 に確実に固定するため、親指に引っ掛けるベルト35を取付けた固定手段を用いるか、図18〜図20のように、該甲当て部32に、親指挿入部38を設けた固定手段37が取り付けられている。この場合、固定手段37は、ほぼ甲当て部32から親指の内側までに至る巾とし、甲当て部32を固定手段37で被包し、手首固定部31と一体に形成するのがよい。

【００２６】また、図３のように、手首の衝撃を緩和及び防止するため、手の平側（内側）にも、手首が内側に曲がるのを確実に防止可能な長さの所定長さの支持部材36を設けるのがよい。この支持部材36は、板状体のもの、空気を充填した袋状部材が用いられる。

【００２７】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので、次に記載する効果を奏する。Ａ．甲当て部は手の甲が外側に曲がらない（こねない）程度に保持するため、トップからインパクトの動作過程で、左手の手首が外側に曲がったり、折れない（こねない）ように保持できる。

【００２８】Ｂ．上記理由から、手首のこねが原因で発生するフックやスライスを簡単に防止できる。特に、手首をこね易い初心者に有効である。

【００２９】Ｃ．ボールより手前の土を打つダフリ等により手首を痛めるのを防止できる。

【００３０】Ｄ．上級者においては、アイアンショットの打ち込みやパンチショット等の打球の際の打ち込みによる手首の衝撃を吸収緩和し、手首を保護し、腱鞘炎等の怪我が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の手首の保持・保護装置の斜視図であ
る。

【図２】本考案の手首の保持・保護装置の他の実施例の
斜視図である。

【図３】本考案のゴルフ用手袋の断面図である。

【図４】本考案のゴルフ用手袋を手に嵌めたときの正面
図である。

【図５】本考案の手首の保持・保護装置を手に取り付け
た状態図である。

【図６】本考案の手首部分に凹凸を設けた甲当て部材の
他の実施例の断面図である。

【図７】本考案の凸部を設けたときの正面図である。

【図８】本考案の他の甲当て部材の正面図である。

【図９】図８のＡ−Ａ断面図である。

【図１０】本考案の他の甲当て部材の正面図である。

【図１１】本考案の手首部分に凹凸を設けた甲当て部材
の断面図である。

【図１２】本考案の針金で形成した甲当て部材の正面図
である。

【図１３】本考案の網状体で形成した甲当て部材の正面
図である。

【図１４】本考案のベルトを設けた手首の保持・保護装
置の正面図である。

【図１５】グリップ時の状態図である。

【図１６】トップ時の状態図である。

【図１７】本考案の手首固定部の別実施例の正面図であ
る。

【図１８】本考案の固定手段付手首の保持・保護装置の
斜視図である。

【図１９】本考案の固定手段付手首の保持・保護装置の
斜視図である。

【図２０】本考案の固定手段付手首の保持・保護装置の
展開図である。

【符号の説明】

１手袋２手２１手の甲３手首の保持・保護装置３１手首固定部３２甲当て部３３連結手段３４ゴム３５ベルト３６支持部材３７固定手段３８親指挿入部４甲当て部材４ａ袋状部材４１甲当て部材４２甲当て部材４３凹凸４４凸部４５手首部側４６甲部側４７軸４８長穴

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ほぼ手の甲から手首までの長さの空気を充
填した袋状部材若しくは甲当て部材で形成された甲当て
部と、該甲当て部の下部に一体に取り付けられる手首固
定部とからなり、打球の際に、手首にかかる負担を和ら
げると共に手首のこねを防止し、かつ手首の保護を行う
ことを特徴とする手首の保持・保護装置。
【請求項２】甲当て部を手に確実に固定するため、甲当
て部に、親指挿入部を設けた固定手段を取り付けてなる
請求項１の手首の保持・保護装置。
【請求項３】ゴルフ手袋の手の甲側には、ほぼ手の甲か
ら手首までの長さの空気を充填した袋状部材若しくは甲
当て部材で形成された甲当て部を設けると共に、該甲当
て部の下部には手首固定部を設け、打球の際に、手首に
かかる負担を和らげると共に、手首のこねを防止し、か
つ手首の保護を行うことを特徴とする手首の保持・保護
装置付ゴルフ用手袋。