JP6007266B2 - 通信装置、通信システム、判定方法及び通信プログラム - Google Patents

通信装置、通信システム、判定方法及び通信プログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信装置、通信システム、判定方法及び通信プログラムに関する。
従来、無線LAN等の無線通信機器の中継装置を設置する際に、当該中継装置の設置予定位置においてスループットが十分に出ているか否かといった検証が行われている。例えば、特許文献1には、無線LANの基地局装置に対して無線LAN制御信号を送信した回数と、当該無線LAN制御信号に対する応答信号を当該親機から受信した回数とに基づいてフレームエラーレートを算出し、スループットの理論値と、フレームエラーレートとに基づいて、当該無線LANのスループットを算出する測定装置が提案されている。
特許第4675743号公報
家庭等において無線LANを構築する場合、中継装置を設置する前に、中継装置の設置候補位置においてスループットが十分に出ているかを検証できることが好ましい。このため、例えば、普及率が高く、無線LANの子機として機能するスマートフォン等の携帯端末を測定装置として機能させることが好ましい。
これに対して、特許文献1では、IPレイヤーでの通信をせずに、例えば、無線LANのプローブ要求を用いて無線LANのスループットを測定するものである。このように、無線LANのプローブ要求を用いて無線LANのスループットを測定することは、専用の通信装置を用いることを前提としたものであり、スマートフォン等の携帯端末において実現することが困難であるという問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、専用の通信装置を用いることなく中継装置の設置候補位置が設置位置として適しているかを判定することができる通信装置、通信システム、判定方法及び通信プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る通信装置は、電波を発信する親機と無線通信可能な通信装置であって、前記親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置において、前記通信装置が、前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得する取得部と、前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する判定部と、を備える。
前記取得部は、前記通信装置が、前記親機に対してパケットを複数送信してから、複数のパケットのそれぞれに対応する複数の前記往復遅延時間を取得するとともに、前記パケットのロス率をさらに取得し、前記判定部は、前記パケットのロス率及び前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定してもよい。
前記判定部は、前記ロス率が、予め定められた第1閾値以上である場合に、前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定してもよい。
前記判定部は、一の場所における前記パケットのロス率が前記第1閾値以上であるとき、当該一の場所が示す前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定してもよい。
前記通信装置は、所定の解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループットと、前記パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために最低限必要とされる前記往復遅延時間を第2閾値として算出する第2閾値算出部をさらに備え、前記判定部は、前記往復遅延時間の統計値が前記第2閾値以上である場合に、前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定してもよい。
前記判定部は、前記取得部が一の場所において取得した複数の前記往復遅延時間の統計値を算出し、当該統計値が前記第2閾値以上である場合に、当該一の場所が示す前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定してもよい。
前記判定部は、前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定してもよい。
前記取得部は、前記設置候補位置における、複数の前記パケットの送信に対する前記往復遅延時間の分散を取得し、前記判定部は、前記分散に基づいて、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定してもよい。
前記取得部は、前記設置候補位置における、前記親機の電波強度を取得し、前記判定部は、前記親機の電波強度に基づいて、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定してもよい。
前記通信装置は、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットと、前記パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために十分とされる前記往復遅延時間を第3閾値として算出する第3閾値算出部をさらに備え、前記判定部は、前記設置候補位置における、複数の前記パケットの送信に対応する前記往復遅延時間の統計値が前記第3閾値以下である場合に、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であると判定してもよい。
前記取得部は、前記設置候補位置から所定範囲内の複数の位置のそれぞれで、前記通信装置が前記親機に対して前記パケットを送信した場合の、当該複数の位置における前記往復遅延時間の統計値を取得し、前記第3閾値算出部は、前記複数の位置における前記往復遅延時間の統計値が前記第3閾値の所定割合未満又は所定割合以上である場合に、当該第3閾値を当該往復遅延時間の統計値に基づいて更新してもよい。
前記取得部は、前記親機との前記往復遅延時間の統計値を取得するとともに、前記親機の近傍に配置されている子機に対して前記パケットを複数送信して前記子機との前記往復遅延時間の統計値を取得し、前記第3閾値算出部は、前記親機との前記往復遅延時間の統計値と、前記子機との前記往復遅延時間の統計値とに基づいて、前記親機と前記子機との間の前記往復遅延時間の統計値を算出し、当該親機と前記子機との間の前記往復遅延時間の統計値が前記第3閾値の所定割合未満又は所定割合以上である場合に、当該第3閾値を当該往復遅延時間の統計値に基づいて更新してもよい。
前記通信装置は、前記判定部が、前記設置候補位置が前記設置位置として適していると判定した場合に、前記往復遅延時間、所定解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループット、当該映像を視聴するために十分とされるスループット、及び前記パケットのサイズに基づいて、前記設置候補位置の、前記設置位置としての適切度を算出する適切度算出部をさらに備えてもよい。
本発明の第2の態様に係る通信システムは、電波を発信する親機と、当該親機と無線通信可能な通信装置とを備える通信システムであって、前記親機は、前記通信装置からパケットを受信したことに応じて、当該通信装置に応答パケットを送信し、前記通信装置は、前記親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置において、前記通信装置が、前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得する取得部と、前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する判定部とを有する。
本発明の第3の態様に係る判定方法は、電波を発信する親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置が設置位置として適しているかを判定する判定方法であって、前記親機と無線通信可能な通信装置が前記設置候補位置に位置している場合に、当該通信装置において前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得するステップと、前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記設置位置として適しているか否かを判定するステップと、を備える。
本発明の第4の態様に係る通信プログラムは、電波を発信する親機と無線通信可能なコンピュータを、前記親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置において、前記コンピュータが、前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得する取得部、及び、前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する判定部、として機能させる。
本発明によれば、専用の通信装置を用いることなく中継装置の設置候補位置が設置位置として適しているかを判定することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る通信システムの概要を示す図である。 第1の実施形態に係る通信装置の構成を示す図である。 中継装置の設置位置の適否判定用の画面の一例である。 中継装置の設置位置の適否判定用の画面に判定結果及び適切度が表示された例を示す図である。 第1の実施形態に係る通信装置における処理の流れを示すフローチャートである。 実際のスループットが、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも大きい場合のスループット特性の例を示す図である。 実際のスループットが、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも小さい場合のスループット特性の例を示す図である。 通信装置における第3閾値の更新処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態における通信システムの概要を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[通信システムSの概要]
図1は、第1の実施形態に係る通信システムSの概要を示す図である。通信システムSは、親機1と、通信装置2とを備える。通信システムSは、親機1の通信を中継する中継装置の設置候補となる位置を示す設置候補位置が、設置位置として適しているか否かを判定するシステムである。
親機1は、電波を発信する機能を有しており、例えば無線LANのアクセスポイントである。通信装置2は、親機1と無線により通信可能な子機であり、スマートフォンやタブレット等の携帯端末である。本実施形態では、親機1が建物内に設置されており、通信装置2を持ったユーザが、当該建物内を自由に移動できることが想定されている。なお、親機1は、無線LANのアクセスポイントに有線により接続されたコンピュータであってもよい。
通信装置2は、ユーザが設置候補位置に位置している場合に当該ユーザから所定の操作を受け付けたことに応じて、親機1に対してエコー要求を行うパケットを送信し、親機1から応答パケットを受信することにより、パケットを送信してから応答パケットを受信するまでの往復遅延時間(Round Trip Time、以下、「RTT」という。)を取得する(図1の(1))。そして、通信装置2は、取得したRTTに基づいて、設置候補位置が中継装置の設置位置として適切か否かを判定する(図1の(2))。そして、通信装置2は、判定結果を通信装置2の表示部に表示させる(図1の(3))。これにより、通信装置2のユーザは、設置候補位置が、中継装置の設置位置として適切であるかを確認することができる。
以下、通信システムSを構成する通信装置2の構成について説明する。
[通信装置2の構成例]
図2は、第1の実施形態に係る通信装置2の構成を示す図である。
通信装置2は、表示部21と、入力部22と、無線部23と、記憶部24と、制御部25とを備える。
表示部21は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部21は、例えば、制御部25の制御に応じて、中継装置の設置候補位置が、中継装置の設置位置として適切であるか否かを示す画面を表示する。
入力部22は、例えば、ボタンや、表示部21上に配置される接触センサ等により構成されており、通信装置2のユーザから操作入力を受け付ける。
無線部23は、例えば、無線によって親機1等の外部装置と通信を行う。具体的には、無線部23は、制御部25から出力された信号を変調してRF(Radio Frequency)信号を生成し、アンテナ(不図示)を介して当該RF信号を無線送信する。無線部23は、アンテナを介して受信したRF信号を復調し、復調により得られた信号を制御部25に出力する。
記憶部24は、例えば、ROM及びRAM等により構成される。記憶部24は、通信装置2を機能させるための各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部24は、通信装置2の制御部25を、後述する取得部251、判定部252、適切度算出部253、表示制御部254、第2閾値算出部255、及び第3閾値算出部256として機能させる通信プログラムとしての速度測定用アプリケーションを記憶する。
制御部25は、例えば、CPUにより構成される。制御部25は、記憶部24に記憶されている各種プログラムを実行することにより、通信装置2に係る機能を制御する。制御部25は、取得部251と、判定部252と、適切度算出部253と、表示制御部254と、第2閾値算出部255と、第3閾値算出部256とを備える。
取得部251は、設置候補位置において、通信装置2が、親機1に対してパケットを送信してから、当該親機1が送信した応答パケットを受信するまでの時間であるRTTを取得する。具体的には、まず、通信装置2のユーザは、通信装置2のメニュー(不図示)から速度測定用アプリケーションを選択し、通信装置2に速度測定用アプリケーションを実行させる。速度測定用アプリケーションが実行されたことに応じて、制御部25は、図3に示す、中継装置の設置位置の適否判定用の画面を表示部21に表示させる。
図3に示す画面では、開始ボタンが表示されている。ユーザは、通信装置2を持ちながら中継装置の設置候補位置に移動する。そして、ユーザが、当該設置候補位置において開始ボタンを押下すると、取得部251は、ICMP(Internet Control Message Protocol)のpingを実行することにより、親機1に対してエコー要求を行うパケットを親機1に複数回送信する。親機1は、当該パケットを受信したことに応じて、応答パケットを送信する。
取得部251は、親機1に送信した複数のパケットのそれぞれに対応する応答パケットを受信すると、例えば、応答パケットを受信した時刻から親機1に対してパケットを送信した時刻を減算することにより、複数のパケットのそれぞれに対応する複数のRTTを取得する。また、取得部251は、送信したパケットに対応する応答パケットを所定時間内に受け取らなかった場合、パケットがロスしたものとする。そして、取得部251は、通信装置2が、親機1に対して送信した複数のパケットのそれぞれに対応して応答パケットを取得できたか否かを判定することにより、パケットのロス率を取得する。
また、取得部251は、同一の設置候補位置において取得した複数のRTTを用いて、RTTの平均値及び分散を算出する。また、取得部251は、設置候補位置における親機1の電波の強度を示す電波強度情報を取得する。
判定部252は、取得部251が取得したRTTに基づいて、設置候補位置が中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する。具体的には、判定部252は、パケットのロス率及びRTTの平均値に基づいて、設置候補位置が親機1から遠く、中継装置の設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する。また、判定部252は、取得部251が設置候補位置において取得した電波強度情報が示す親機1の電波強度に基づいて、設置候補位置が親機1から遠く、中継装置の設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する。
より具体的には、判定部252は、ロス率が、予め定められた第1閾値以上、RTTの平均値が第2閾値以上、又は親機1の電波強度が第4閾値以下である場合に、設置候補位置が親機1から遠く、設置位置として不適切な位置であると判定する。
例えば、通信装置2が送信したパケットの個数をn、ロス率をloss(n)、第1閾値をth_loss、RTTの平均値をave(n)、第2閾値をth_ave_max、親機1の電波強度をrssi、第4閾値をth_rssi_minとした場合に、判定部252は、以下の式(1)に示す条件式を満たすと、設置候補位置が親機1から遠く、中継装置の設置位置として不適切であると判定する。ここで、記号「||」は、論理和を示している。このようにすることで、通信装置2は、設置候補位置が親機1から遠すぎることをユーザに確認させることができる。なお、th_ave_maxは、所定の解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループットに基づいて、第2閾値算出部255によって算出される。この算出の方法については後述する。
loss(n) ≧ th_loss || ave(n) ≧ th_ave_max || rssi ≦ th_rssi_min ・・・(1)
また、判定部252は、RTTの平均値に基づいて、設置候補位置が親機1に近すぎて、中継装置の設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する。具体的には、判定部252は、設置候補位置における、複数のパケットの送信に対応するRTTの平均値が第3閾値以下である場合に、当該設置候補位置が親機1に近すぎて、中継装置の設置位置として不適切な位置であると判定する。
また、判定部252は、取得部251が取得した分散に基づいて、設置候補位置が親機1に近すぎて、設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する。具体的には、設置候補位置が親機1に近い場合、設置候補位置が親機1から遠い場合に比べて親機1の電波強度が強いことから、通信の遅延が生じにくく、RTTのばらつきが少なくなる。そこで、判定部252は、設置候補位置におけるRTTの分散が、第5閾値以下である場合に、当該設置候補位置が親機1に近すぎて、中継装置の設置位置として不適切な位置であると判定する。
また、判定部252は、取得部251が設置候補位置において取得した電波強度情報が示す親機1の電波強度に基づいて、設置候補位置が親機1に近すぎて、中継装置の設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する。具体的には、判定部252は、親機1の電波強度が、第4閾値よりも大きい第6閾値以上である場合に、設置候補位置が親機1に近すぎて、中継装置の設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する。
例えば、第3閾値をth_ave_min、RTTの分散をvar(n)、第5閾値をth_var、第6閾値をth_rssi_maxとした場合に、判定部252は、以下の式(2)に示す条件式を満たすと、設置候補位置が親機1に近すぎて中継装置の設置位置として不適切であると判定する。このようにすることで、通信装置2は、設置候補位置が親機1に近すぎることをユーザに確認させることができる。なお、th_ave_min及びth_varは、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットに基づいて、第3閾値算出部256によって算出される。th_ave_minの算出方法については後述する。
ave(n) ≦ th_ave_min || var(n) ≦ th_var || rssi ≧ th_rssi_max・・・(2)
また、判定部252は、上述の式(1)及び式(2)のいずれの条件式も満たさない場合、設置候補位置が、中継装置の設置位置として適切な位置であると判定する。
ここで、通信装置2のユーザが、最適な設置候補位置を選択するために、通信装置2を持ちながら移動することが考えられる。このため、判定部252は、定期的(例えば1秒おき)に、取得部251が取得したRTTに基づいて、設置候補位置が設置位置として適しているか否かを判定する。例えば、判定部252は、1秒おきに判定を行う場合、取得部251が取得したRTTのうち、最新の1秒間のRTTに基づいて判定する。
なお、判定部252は、通信装置2が同一の場所に位置している場合に、取得部251が当該同一の場所において過去n秒間に取得した複数のRTTの平均値を算出し、当該統計値が第2閾値以上である場合に、当該同一の場所が示す設置候補位置が親機1から遠く、設置候補位置が不適切な位置であると判定してもよい。
この場合、通信装置2は、自身にかかる加速度を検出する加速度検出部(不図示)や、自身の位置を検出する位置検出部(不図示)を備えておき、判定部252は、加速度検出部が検出した加速度、及び位置検出部が検出した通信装置2の位置の少なくともいずれかに基づいて、通信装置2が同一の設置候補位置に位置しているか否かを判定してもよい。このようにすることで、判定部252は、同一の場所において過去n秒間に取得した多くのRTTに基づいて平均値を算出するので、当該同一の場所における電波状況を多く反映した平均値を算出することができる。
また、判定部252は、通信装置2が同一の場所に位置している場合において、当該同一の場所における過去n秒間のパケットのロス率が第1閾値以上であるとき、当該同一の場所が示す設置候補位置が親機1から遠く、当該設置候補位置が不適切な位置であると判定してもよい。このようにすることで、判定部252は、同一の場所におけるパケットの送受信状況に基づいて、当該同一の場所が設置候補位置として適しているか否かを判定することができる。なお、通信装置2が同一の場所に位置している場合には、通信装置2が同一の場所に停止することによって当該場所に連続して位置している場合、及び通信装置2が同一の場所に複数回位置した場合のいずれも含まれるものとする。
適切度算出部253は、設置候補位置が設置位置として適していると判定部252が判定した場合に、RTT、所定解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループット、当該映像を視聴するために十分とされるスループット、及びパケットのサイズに基づいて、設置候補位置の、設置位置としての適切度を算出する。
具体的には、適切度をGAUGE(n)とすると、適切度算出部253は、以下の式(3)に基づいて適切度を算出する。ここで、ave(n)は、th_ave_minよりも大きく、th_ave_maxよりも小さいことから、式(3)において、適切度は、0よりも大きく、1よりも小さい値となる。ここで、適切度が0.5に近ければ近いほど、設置候補位置が適切であることを示すものとする。また、適切度が0に近ければ近いほど、設置候補位置が親機1に近いことを示し、1に近ければ近いほど、設置候補位置が親機1から遠いことを示している。
GAUGE(n) = (ave(n) - th_ave_min) / (th_ave_max - th_ave_min)・・・(3)
なお、適切度算出部253は、取得部251が設置候補位置において取得した親機1の電波強度に基づいて、設置候補位置の設置位置としての適切度を算出してもよい。
表示制御部254は、判定部252による判定結果、及び適切度算出部253による適切度を示す情報を表示部21に表示させる。具体的には、表示制御部254は、図3に示す、表示部21に表示されている中継装置の設置位置の適否判定用の画面に対して、判定結果及び適切度を表示させる。
図4は、中継装置の設置位置の適否判定用の画面に、判定結果及び適切度が表示された例を示す図である。図4に示すように、適否判定用の画面には、中継装置の設置候補位置が、設置位置として近すぎるか、適切か、遠すぎるかを分類する第1領域221、第2領域222及び第3領域223が表示されている。また、適否判定用の画面には、停止ボタンが表示されており、この停止ボタンがユーザによって押下されると、取得部251がパケットの送信を停止するとともに、判定部252が判定を停止する。
表示制御部254は、判定結果及び適切度をインジケータ220で示す。具体的には、表示制御部254は、判定結果が適切であることを示している場合、インジケータを第2領域222に表示させる。ここで、表示制御部254は、第1領域221と第2領域222との境界線に対応する横軸上の座標を、適切度「0」に対応する座標Xminとし、第2領域222と第3領域223との境界線に対応する横軸上の座標を、適切度「1」に対応する座標Xmaxとする。そして、表示制御部254は、適切度算出部253が算出した適切度に対応する横軸上の座標Xgaugeを以下の式(4)に基づいて算出し、当該座標Xgaugeにインジケータ220を表示させる。
Xgauge = Xmin + (Xmax - Xmin)* GAUGE(n) ・・・(4)
また、表示制御部254は、判定結果が親機1に近すぎることを示している場合、インジケータ220を第1領域221に表示させる。また、表示制御部254は、判定結果が親機1から遠すぎることを示している場合、インジケータ220を第3領域223に表示させる。
ここで、判定部252が、設置候補位置が設置位置として適しているか否かを定期的に判定することから、表示制御部254は、当該判定の結果に基づいて、定期的にインジケータ220を再描画する。これにより、通信装置2のユーザは、インジケータ220の位置を確認しながら、設置候補位置のうち、最適と考えられる設置候補位置を選択することができる。
第2閾値算出部255は、所定の解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループットと、パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために最低限必要とされるRTTを第2閾値として算出する。
最低限必要とされるスループットをth_min[Mbit/sec]、通信装置2が親機1に対して送信するパケットのサイズをD[byte]とすると、第2閾値th_ave_max[msec]は、以下の式(5)で求められる。例えば、最低限必要とされるスループットが6Mbps、パケットのサイズが56500byteである場合、第2閾値th_ave_maxは、150.6msecと求められる。
th_ave_max=D * 8 * 2 / th_min / 1000・・・(5)
第3閾値算出部256は、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットと、パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために十分とされるRTTを第3閾値として算出する。
十分とされるスループットをth_max[Mbit/sec]、通信装置2が親機1に対して送信するパケットのサイズをD[byte]とすると、第3閾値th_ave_min[msec]は、以下の式(6)で求められる。例えば、十分とされるスループットが40Mbps、パケットのサイズが56500byteである場合、第3閾値th_ave_minは、22.6msecと求められる。
th_ave_min=D * 8 * 2 / th_max / 1000・・・(6)
[フローチャート]
続いて、通信装置2における処理の流れについて説明する。図5は、第1の実施形態に係る通信装置2における処理の流れを示すフローチャートである。ここで、判定部252の判定間隔はT秒であるものとする。
まず、取得部251は、開始操作を受け付けたか否かを判定する(S1)。具体的には、取得部251は、図3に示す中継装置の設置位置の適否判定用の画面において開始ボタンが押下されたか否かを判定する。取得部251は、開始ボタンが押下されたと判定すると、S2に処理を移し、開始ボタンが押下されていないと判定すると、S1を再実行する。
続いて、取得部251は、ICMPのpingを実行して親機1に対してパケットを送信する(S2)。ここで、取得部251は、T秒よりも短い時間ごと(例えば、数十ミリ秒ごと)にパケットの送信を行う。これにより、取得部251は、親機1に対して複数のパケットを送信する。続いて、取得部251は、パケットの送信を開始してから、T秒経過したか否かを判定する(S3)。取得部251は、T秒経過したと判定すると、S4に処理を移し、T秒経過していないと判定すると、S2に処理を移す。
続いて、取得部251は、S2において送信されたパケットに対応する複数のRTTを取得する(S4)。ここで、取得部251は、T秒間に送信したパケットに対応する複数のRTTに基づいてRTT平均値及び分散を算出するとともに、パケットのロス率を算出する。
続いて、判定部252は、パケットのロス率及びRTTに基づいて、設置候補位置が親機1から遠すぎるか否かを判定する(S5)。具体的には、判定部252は、式(1)に示す条件式を満たすか否か判定を行う。判定部252は、当該条件式を満たすと、設置候補位置が親機1から遠すぎると判定し、S6に処理を移す。その後、表示制御部254は、S6において、インジケータ220を第3領域223に表示させる。その後、表示制御部254は、S11に処理を移す。
また、判定部252は、S5において、設置候補位置が親機1から遠すぎないと判定した場合、S7に処理を移す。そして、判定部252は、S7において、RTTの平均値及びRTTの分散に基づいて、設置候補位置が親機1から近すぎるか否かを判定する。具体的には、判定部252は、式(2)に示す条件式を満たすか否かを判定する。判定部252は、当該条件式を満たすと、設置候補位置が親機1から近すぎると判定し、S8に処理を移す。その後、表示制御部254は、S8においてインジケータ220を第1領域221に表示させる。その後、表示制御部254は、S11に処理を移す。
また、判定部252は、S7において、設置候補位置が親機1から近すぎないと判定すると、設置候補位置が適切な位置にあると判定し、S9に処理を移す。適切度算出部253は、S9において、設置候補位置の適切度を算出する。
続いて、表示制御部254は、S10において算出された適切度に基づいてインジケータ220を第2領域222に表示させる。その後、表示制御部254は、S11に処理を移す。
S11において、取得部251は、設置位置の適否判定の停止操作を受け付けたか否かを判定する。具体的には、取得部251は、図4に示す中継装置の設置位置の適否判定用の画面において停止ボタンが押下されたか否かを判定する。取得部251は、停止ボタンが押下されたと判定すると、本フローチャートに係る処理を終了し、停止ボタンが押下されていないと判定すると、S2に処理を移す。
[第1の実施形態における効果]
以上のとおり、第1の実施形態に係る通信システムSでは、通信装置2が、親機1とのRTTを取得し、当該RTTに基づいて、設置候補位置が中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する。ここで、通信装置2は、ICMPのpingを使用してRTTを取得し、当該RTTに基づいて上記判定を行うことから、スマートフォン等の携帯端末を通信装置2として用いることができる。よって、通信システムSでは、専用の通信装置を用いることなく中継装置の設置候補位置が設置位置として適しているか否かを判定することができる。
<第2の実施形態>
[室内の複数の位置におけるRTTに基づいて第3閾値を更新する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、通信装置2は、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットと、パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために十分とされるRTTを第3閾値として算出した。しかしながら、無線通信において用いる無線LANの仕様や、子機のスペックによっては、実際のスループットが、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも大きかったり、小さかったりすることがある。
図6Aは、実際のスループットが、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも大きい場合のスループット特性の例を示す図である。図6Bは、実際のスループットが、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも小さい場合のスループット特性の例を示す図である。図6A及び図6Bに示す例では、横軸に、通信装置2が親機1から受信する電波の電波強度を示し、縦軸に、通信装置2が当該電波強度の電波を受信した位置における実際のスループットを示す。
例えば、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットが40Mbps、当該映像を視聴するために最低限必要とされるスループットが6Mbpsである場合、図6Aに示すスループット特性では、設置候補位置が親機1に近すぎると判定される電波強度の範囲が、約−75dBm以上となり、通信装置2が親機1から遠い位置であっても親機1に近すぎると判定されてしまう。また、図6Aに示すスループット特性では、設置候補位置が設置位置として適切と判定される電波強度の範囲が、約−75dBmから、約−80dBmまでの範囲に限られ、適切と判定されるエリアが限られるという問題がある。
また、図6Bでは、設置候補位置が親機1に近すぎると判定される電波強度の範囲が存在せず、設置候補位置が設置位置として適切と判定される電波強度の範囲が、約−85dBm以上となる。これにより、通信装置2が親機1に近い位置であっても設置位置として適切と判定されてしまう。
これに対して、第2の実施形態では、室内の複数の位置におけるRTTに基づいて第3閾値を更新する。第2の実施形態は、第3閾値を更新するという点で第1の実施形態と異なり、その他の点では同じである。以下に、第2の実施形態に係る通信装置2の詳細を説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能については説明を省略する。
第2の実施形態において、取得部251は、設置候補位置から所定範囲内(例えば、同一の建物内)の複数の位置のそれぞれで、通信装置2が親機1に対してパケットを送信した場合の、当該複数の位置におけるRTTの平均値を取得する。具体的には、まず、通信装置2のユーザは、通信装置2に速度測定用アプリケーションを実行させる。その後、ユーザは、所定の操作を行い、第3閾値を設定するための設定画面(不図示)を表示させる。この設定画面には、開始ボタンが表示されており、ユーザが開始ボタンを押下すると、取得部251は、ICMPのpingを実行することによりパケットの親機1への送信を開始する。ユーザは、所定範囲内を自由に移動し、所定範囲内の様々な位置でのRTTを取得部251に取得させる。なお、取得部251は、表示部21に、「通信装置を持ちながら、各部屋を歩いてください」等のメッセージを表示させて、ユーザに、建物内の移動を促してもよい。
取得部251は、親機1に送信した複数のパケットのそれぞれに対応する複数のRTTを取得する。そして、取得部251は、所定期間において取得したRTTに基づいて、RTTの平均値を算出する。ここで、所定期間は、第1の実施形態の予め定められた更新間隔(1秒)よりも長い期間(例えば、1分)であるものとする。
なお、通信装置2は、加速度センサやGPS等によって通信装置2の位置情報を取得する位置情報取得部を備えてもよい。そして、取得部251が、当該位置情報取得部が取得した位置情報に基づいて、複数の位置のそれぞれにおけるRTTを取得し、複数の位置におけるRTTの平均値を取得してもよい。
第3閾値算出部256は、複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値の所定割合未満(例えば、第3閾値の80%)である場合に、当該第3閾値を当該RTTの平均値に基づいて更新する。例えば、第3閾値算出部256は、当該第3閾値未満、かつ、当該平均値よりも所定量だけ大きい値に更新したりしてもよい。ここで、第3閾値は、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットに基づいて算出されたものであり、複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値よりも小さい場合には、これらの複数の位置におけるスループットの平均値が、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも大きい。
この場合、通信装置2に対応するスループット特性は、図6Aに示すものとなり、設置候補位置が親機1に近すぎると判定される範囲が広くなるとともに、設置位置として適切と判定される範囲が限定される。これに対して、第3閾値算出部256は、複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値の所定割合未満である場合に、第3閾値をRTTの平均値に基づいて更新するので、設置候補位置が設置位置として適切と判定される範囲を広げることができる。
なお、第3閾値算出部256は、複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値よりも大きい場合に、当該第3閾値を、元の値よりも大きい値に更新してもよい。複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値よりも大きい場合には、これらの複数の位置におけるスループットの平均値が、所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットよりも小さい。この場合、通信装置2に対応するスループット特性は、図6Bに示すものとなり、設置候補位置が設置位置として適切と判定される範囲が広くなる。これに対して、第3閾値算出部256は、複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値よりも大きい場合に、第3閾値を元の値よりも大きい値に更新するので、設置候補位置が設置位置として適切と判定される範囲を狭くすることができる。
[フローチャート]
続いて、通信装置2における第3閾値の更新処理の流れについて説明する。図7は、通信装置2における第3閾値の更新処理の流れを示すフローチャートである。
まず、取得部251は、第3閾値を設定するための設定画面において開始操作を受け付けたか否かを判定する(S21)。取得部251は、開始操作を受け付けたと判定すると、S22に処理を移し、開始操作を受け付けていないと判定すると、S21を再実行する。
続いて、取得部251は、ICMPのpingを実行して親機1に対してパケットを送信する(S22)。続いて、取得部251は、パケットの送信を開始してから所定期間が経過したか否かを判定する(S23)。取得部251は、所定期間が経過したと判定すると、S24に処理を移し、所定期間が経過していないと判定すると、S22に処理を移す。
続いて、取得部251は、S22において送信されたパケットに対応する複数のRTTを取得し、RTTの平均値を取得する(S24)。
続いて、第3閾値算出部256は、RTTの平均値が第3閾値の所定割合未満であるか否かを判定する(S25)。第3閾値算出部256は、RTTの平均値が第3閾値の所定割合未満であると判定すると、S26に処理を移し、第3閾値をRTTの平均値に基づいて更新する。また、第3閾値算出部256は、RTTの平均値が第3閾値の所定割合未満ではないと判定すると、本フローチャートの処理を終了する。ここで、第3閾値算出部256は、RTTの平均値が第3閾値よりも大きい場合に、第3閾値を元の値よりも大きい値に更新してもよい。
[第2の実施形態における効果]
以上のとおり、第2の実施形態の通信装置2は、複数の位置におけるRTTの平均値が第3閾値の所定割合未満又は所定割合以上である場合に、第3閾値をRTTの平均値に基づいて更新するので、設置候補位置が設置位置として適切と判定される範囲が狭い場合、又は設置候補位置が設置位置として適切と判定される範囲が広すぎる場合に、当該範囲を調整することができる。
<第3の実施形態>
[親機1のRTTの平均値と、親機1の近くの子機3のRTTの平均値に基づいて第3閾値を更新する]
続いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、通信装置2とは異なる子機3を親機1の近傍に配置し、通信装置2が、親機1とのRTTの平均値と、子機3とのRTTの平均値に基づいて第3閾値を更新する点で第2の実施形態と異なる。
図8は、第3の実施形態における通信システムSの概要を示す図である。図8に示すように、通信システムSは、子機3をさらに備える。子機3は、親機1と所定距離以内の位置に配置されており、親機1に無線通信可能に接続されている。子機3は、親機1を介して通信装置2と通信可能である。ここで、所定距離は、親機1との無線通信が遅延なく行われる距離であり、さらに、親機1と子機3との間には無線通信に影響を与える障害物が存在していないものとする。
第3の実施形態において、通信装置2の取得部251は、第2の実施形態と同様に、第3閾値を設定するための設定画面を表示部21に表示させる。そして、取得部251は、ユーザが開始ボタンを押下したことに応じて、ICMPのpingを実行することにより親機1及び子機3にパケットを送信する。ここで、取得部251は、親機1を介して子機3にパケットを送信する。取得部251は、親機1との複数のRTTを取得するとともに、子機3との複数のRTTを取得する(図8の(1)、(2))。
続いて、取得部251は、親機1とのRTTの平均値を取得するとともに、親機1の近傍に配置されている子機3とのRTTの平均値を取得する。
第3閾値算出部256は、親機1とのRTTの平均値と、子機3とのRTTの平均値とに基づいて、親機1と子機3との間のRTTの平均値を算出する(図8の(3))。ここで、通信装置2と子機3とは、親機1を介して通信することから、第3閾値算出部256は、子機3とのRTTの平均値から親機1とのRTTの平均値を減算することにより、親機1と子機3との間のRTTの平均値を算出する。
ここで、子機3は、親機1の近傍に配置されており、親機1と子機3との間には無線通信に影響を与える障害物が存在していないことから、親機1と子機3とのRTTの平均値は、実質的に、親機1との無線通信におけるスループットの最大値に対応したものとなる。そして、第3閾値算出部256は、親機1と子機3との間のRTTの平均値が第3閾値の所定割合未満である場合に、第3閾値を当該RTTの平均値に基づいて更新する(図8の(4))。
[第3の実施形態における効果]
以上のとおり、第3の実施形態の通信装置2は、親機1とのRTTの平均値と、子機3とのRTTの平均値とに基づいて、親機1と子機3との間のRTTの平均値を算出し、親機1と子機3との間のRTTの平均値が第3閾値の所定割合未満である場合に、第3閾値を当該RTTの平均値に基づいて更新するので、第2の実施形態と同様に、設置候補位置が設置位置として適切と判定される範囲を広げることができる。また、第3の実施形態の通信装置2では、通信装置2を複数の位置に移動させてRTTを測定する必要がない。よって、通信装置2のユーザは、子機3を親機1の近傍に設置するという簡単な作業のみで第3閾値を更新することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、上述の実施形態では、RTTの平均値に基づいて、判定部252が、設置候補位置が中継装置の設置位置として適切か否かを判定したり、第3閾値算出部256が、第3閾値の更新を行ったりしたが、これに限らない。例えば、取得部251が、RTTの中央値や最小値といったRTTの統計値を取得してもよい。そして、判定部252が、当該統計値に基づいて設置候補位置が中継装置の設置位置として適切か否かを判定したり、第3閾値算出部256が、当該統計値に基づいて第3閾値の更新を行ったりしてもよい。
1・・・親機、2・・・通信装置、21・・・入力部、22・・・表示部、23・・・通信部、24・・・記憶部、25・・・制御部、251・・・取得部、252・・・判定部、253・・・適切度算出部、254・・・表示制御部、255・・・第2閾値算出部、256・・・第3閾値算出部、3・・・子機、S・・・通信システム

Claims (16)

  1. 電波を発信する親機と無線通信可能な通信装置であって、
    前記親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置において、前記通信装置が、前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得する取得部と、
    前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する判定部と、
    を備える通信装置。
  2. 前記取得部は、前記通信装置が、前記親機に対してパケットを複数送信してから、複数のパケットのそれぞれに対応する複数の前記往復遅延時間を取得するとともに、前記パケットのロス率をさらに取得し、
    前記判定部は、前記パケットのロス率及び前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記判定部は、前記ロス率が、予め定められた第1閾値以上である場合に、前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定する、
    請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記判定部は、一の場所における前記パケットのロス率が前記第1閾値以上であるとき、当該一の場所が示す前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定する、
    請求項3に記載の通信装置。
  5. 所定の解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループットと、前記パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために最低限必要とされる前記往復遅延時間を第2閾値として算出する第2閾値算出部をさらに備え、
    前記判定部は、前記往復遅延時間の統計値が前記第2閾値以上である場合に、前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定する、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 前記判定部は、前記取得部が一の場所において取得した複数の前記往復遅延時間の統計値を算出し、当該統計値が前記第2閾値以上である場合に、当該一の場所が示す前記設置候補位置が前記親機から遠く、前記設置候補位置が前記不適切な位置であると判定する、
    請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記判定部は、前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 前記取得部は、前記設置候補位置における、複数の前記パケットの送信に対する前記往復遅延時間の分散を取得し、
    前記判定部は、前記分散に基づいて、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であるか否かを判定する、
    請求項7に記載の通信装置。
  9. 前記取得部は、前記設置候補位置における、前記親機の電波強度を取得し、
    前記判定部は、前記親機の電波強度に基づいて、前記設置候補位置が前記設置位置とし不適切な位置であるか否かを判定する、
    請求項7又は8に記載の通信装置。
  10. 所定の解像度の映像を視聴するために十分とされるスループットと、前記パケットのサイズとに基づいて、当該映像を視聴するために十分とされる前記往復遅延時間を第3閾値として算出する第3閾値算出部をさらに備え、
    前記判定部は、前記設置候補位置における、複数の前記パケットの送信に対応する前記往復遅延時間の統計値が前記第3閾値以下である場合に、前記設置候補位置が前記親機に近すぎて、前記設置位置として不適切な位置であると判定する、
    請求項7から9のいずれか1項に記載の通信装置。
  11. 前記取得部は、前記設置候補位置から所定範囲内の複数の位置のそれぞれで、前記通信装置が前記親機に対して前記パケットを送信した場合の、当該複数の位置における前記往復遅延時間の統計値を取得し、
    前記第3閾値算出部は、前記複数の位置における前記往復遅延時間の統計値が前記第3閾値の所定割合未満又は所定割合以上である場合に、当該第3閾値を当該往復遅延時間の統計値に基づいて更新する、
    請求項10に記載の通信装置。
  12. 前記取得部は、前記親機との前記往復遅延時間の統計値を取得するとともに、前記親機の近傍に配置されている子機に対して前記パケットを複数送信して前記子機との前記往復遅延時間の統計値を取得し、
    前記第3閾値算出部は、前記親機との前記往復遅延時間の統計値と、前記子機との前記往復遅延時間の統計値とに基づいて、前記親機と前記子機との間の前記往復遅延時間の統計値を算出し、当該親機と前記子機との間の前記往復遅延時間の統計値が前記第3閾値の所定割合未満又は所定割合以上である場合に、当該第3閾値を当該往復遅延時間の統計値に基づいて更新する、
    請求項10に記載の通信装置。
  13. 前記判定部が、前記設置候補位置が前記設置位置として適していると判定した場合に、前記往復遅延時間、所定解像度の映像を視聴するために最低限必要とされるスループット、当該映像を視聴するために十分とされるスループット、及び前記パケットのサイズに基づいて、前記設置候補位置の、前記設置位置としての適切度を算出する適切度算出部をさらに備える、
    請求項1から12のいずれか1項に記載の通信装置。
  14. 電波を発信する親機と、当該親機と無線通信可能な通信装置とを備える通信システムであって、
    前記親機は、前記通信装置からパケットを受信したことに応じて、当該通信装置に応答パケットを送信し、
    前記通信装置は、
    前記親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置において、前記通信装置が、前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得する取得部と、
    前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する判定部とを有する、
    通信システム。
  15. 電波を発信する親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置が設置位置として適しているかを判定する判定方法であって、
    前記親機と無線通信可能な通信装置が前記設置候補位置に位置している場合に、当該通信装置において前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得するステップと、
    前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記設置位置として適しているか否かを判定するステップと、
    を備える判定方法。
  16. 電波を発信する親機と無線通信可能なコンピュータを、
    前記親機の無線通信を中継する中継装置の設置候補位置において、前記コンピュータが、前記親機に対してパケットを送信してから、当該親機が送信した応答パケットを受信するまでの時間である往復遅延時間を取得する取得部、及び、
    前記往復遅延時間に基づいて、前記設置候補位置が前記中継装置の設置位置として適しているか否かを判定する判定部、
    として機能させる通信プログラム。
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