JP6007152B2 - 通信システム及び通信システムの冗長化の方法 - Google Patents

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Description

本発明は、通信システム及び通信システムの冗長化の方法に関し、複数の計算機が通信可能に接続された通信システム及び通信システムの冗長化の方法に適用して好適なものである。
近年、障害耐性が高く、常時稼働が可能な信頼性の高い通信システムへの需要がさらに高まっている。そして、このような信頼性の高い通信システムを構築するためには、サーバ及びネットワークを含めた通信システムの冗長化が必要不可欠である。また一方で、通信システムは多数の計算機(例えばサーバ)が接続されて構成されるものであるから、ネットワーク構成の自由度が確保されることも重要である。
例えば、特許文献1には、計算機をネットワークに接続可能にする通信装置が各計算機に少なくとも2つ設けられた通信システムが記載されている。特許文献1に記載された通信システムでは、1つの通信装置で障害が発生した場合に、障害が発生した通信装置の設定情報を同じ計算機内の他の通信装置に追加して設定することにより、当該他の通信装置が、自身の通信装置に対する通信情報に加えて、障害が発生した通信装置に対する通信情報をも代替して受信できるようにして、通信システムの冗長化を実現している。
特開平3−110942号公報
しかし、特許文献1に記載された通信システムでは、各計算機に設けられた複数の通信装置について、各通信装置の通信インタフェース(I/F)が異なる種類の場合には、一方の通信装置に設定されている設定情報を他方の通信装置にそのまま適用することができないので、同じ計算機内で通信情報を代替して受信可能にするためには、同じ種類の通信インタフェース(I/F)を有する通信装置で構成される必要があった。このような通信システムでは、通信装置に使用可能な通信I/Fの種類や組み合わせが限定されることで、通信システム内及び外部端末との接続におけるネットワーク構成の自由度が制限されてしまうという課題があった。
また、特許文献1に記載された通信システムでは、上述したように、冗長性を確保するために各計算機が同じ通信規格の通信装置を少なくとも2つ設ける必要があり、その分だけ、計算機の製造コストが増加するだけでなく、計算機のサイズが大きくなってしまうという課題があった。その結果、例えば、多数の計算機(例えばサーバ)が接続された通信システムが大規模データの分散処理を行う分散処理システムとして用いられる場合には、限られた場所に多くのサーバを設置することから集積性の高いサーバが求められるが、サーバ(計算機)のサイズが大きくなれば、サーバの集積度の低下を招いてしまうという課題があった。
また、特許文献1に記載された通信システムでは、同じ計算機内の通信装置が代替で通信情報を受信可能にして冗長性を確保するために、通信装置が同種の通信I/Fであるだけでなく、通信装置が同じネットワークに接続される必要があった。すなわち、冗長性を確保するために、通信システム内に接続される全ての計算機が同じネットワークに接続されなければならず、計算機間におけるネットワーク構成の自由度が低下するという課題があった。特に多数の計算機が接続される通信システムでは、ネットワーク構成の自由度の低下が与える影響は大きい。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、通信の冗長性を確保しつつネットワーク構成の自由度を高め得る通信システム及び通信システムの冗長化の方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、少なくとも第1の計算機と第2の計算機とを含む複数の計算機が、第1の通信形式に則った通信情報を伝送する第1の通信経路と、前記第1の通信形式とは異なる第2の通信形式に則った通信情報を伝送する第2の通信経路とによって、互いに通信可能に接続された通信システムであって、それぞれの前記計算機は、前記第1の通信経路を介して通信情報を送受信する第1の通信部と、前記第2の通信経路を介して通信情報を送受信する第2の通信部と、第1の通信部及び第2の通信部に個々に設定される識別情報を管理する識別情報管理部と、を備え、前記第1の通信部は、前記識別情報を複数設定でき、前記第1の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報の何れかを含む通信情報を受信し、前記第2の通信部は、前記第2の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報を含む通信情報を受信することを特徴とし、さらに、通信情報を代理で送受信することを要求する代理送受信設定要求が、前記第1の計算機から前記第2の通信経路を介して前記第2の計算機に送信された場合に、前記第2の計算機は、前記第1の計算機の第1の通信部に設定された第1の識別情報を前記第2の計算機の第1の通信部に設定された識別情報に追加することにより、前記第1の計算機の第1の通信部が前記第1の通信経路を介して送受信する通信情報を、前記第2の計算機の第1の通信部が代理で送受信することを特徴とする通信システムが提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、少なくとも第1の計算機と第2の計算機とを含む複数の計算機が、第1の通信形式に則った通信情報を伝送する第1の通信経路と、前記第1の通信形式とは異なる第2の通信形式に則った通信情報を伝送する第2の通信経路とによって、互いに通信可能に接続された通信システムにおける通信システムの冗長化の方法であって、前記通信システムの各前記計算機は、前記第1の通信経路を介して通信情報を送受信する第1の通信部と、前記第2の通信経路を介して通信情報を送受信する第2の通信部と、第1の通信部及び第2の通信部に個々に設定される識別情報を管理する識別情報管理部と、を有し、前記第1の通信部が、前記識別情報を複数設定でき、前記第1の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報の何れかを含む通信情報を受信し、前記第2の通信部は、前記第2の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報を含む通信情報を受信し、さらに、前記第1の計算機が、通信情報を代理で送受信することを要求する代理送受信設定要求を前記第2の通信経路を介して前記第2の計算機に送信した場合に、前記第2の計算機が、前記第1の計算機の第1の通信部に設定された第1の識別情報を前記第2の計算機の第1の通信部に設定された識別情報に追加することにより、前記第1の計算機の第1の通信部が前記第1の通信経路を介して送受信する通信情報を、前記第2の計算機の第1の通信部が代理で送受信することを特徴とする通信システムの冗長化の方法が提供される。
本発明によれば、通信の冗長性を確保しつつネットワーク構成の自由度を高め得る通信システム及び通信システムの冗長化の方法を実現できる。
本発明における一実施の形態による通信システムの構成例を示すブロック図である。 TCP/IP通信における通信フォーマットを示す説明図である。 I2Cバス通信における通信フォーマットを示す説明図(その1)である。 I2Cバス通信における通信フォーマットを示す説明図(その2)である。 IPアドレス設定表の一例を示す説明図である。 ARPテーブルの一例を示す説明図(その1)である。 ARPリクエストパケットの一例を示す説明図である。 ARPレスポンスパケットの一例を示す説明図である。 IPアドレス設定表の一例を示す説明図である。 代理送受信管理表の一例を示す説明図(その1)である。 代理受信を説明するための概略図である。 代理送信を説明するための概略図である。 I2Cバスを介して送受信される通信情報の一例を説明するための概略図(その1)である。 I2Cバスを介して送受信される通信情報の一例を説明するための概略図(その2)である。 I2Cバスを介して送受信される通信情報の一例を説明するための概略図(その3)である。 代理送受信設定の処理例を示すシーケンス図である。 代理送受信管理表の一例を示す説明図(その2)である。 代理送受信管理表の一例を示す説明図(その3)である。 代理送受信設定によって確立される通信経路の一例を示す説明図である。 代理送受信設定後の処理例を示すシーケンス図である。 通信情報の一例を示す説明図(その1)である ARPテーブルの一例を示す説明図(その2)である。 通信情報の一例を示す説明図(その2)である。 通信情報の一例を示す説明図(その3)である。 通信情報の一例を示す説明図(その4)である。 通信情報の一例を示す説明図(その5)である。 代理依頼元のBMC切断時の処理例を示すシーケンス図である。 代理依頼先のBMC切断時の処理例を示すシーケンス図である。 通信障害解消時の処理例を示すシーケンス図である。
(1)本発明における一実施の形態
本発明における一実施の形態による通信システムは、通信経路に障害が発生する等して、通信システム内のサーバに直接、通信情報の送受信ができなくなった場合に、通信システムの別のサーバ内のBMC(Baseboard Management Controller)が、直接通信ができなくなったサーバ内のBMCの代理で通信情報の送受信を行う「代理送受信」の機能を実現することを特徴の1つとしている。以下では、このような本実施形態による通信システムについて図を参照しながら説明する。
(1−1)本実施形態による通信システムの構成
図1において、1は全体として本発明における一実施の形態による通信システムを示す。通信システム1は、LAN(Local Area Network)91を介して互いに接続される管理サーバ10、サーバ20、サーバ30、及びサーバ40を備える。また、サーバ20,30,40は、I2C(Inter-Integrated Circuit)バス92を介して互いに接続されている。
(1−1−1)通信形式
図1に示す通信システム1で利用される通信形式(すなわち、LAN91又はI2Cバス92を介した通信情報の送受信)について説明する。
まず、LAN91では、一例として、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)規約に準拠した「TCP/IP形式の通信情報」が送受信される(TCP/IP通信)。図2は、TCP/IP通信における通信フォーマットを示す説明図である。図2に示すように、通信フォーマット71は、送信元MAC(Media Access Control)アドレス、送信先MACアドレス、送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、ヘッダ情報、及びデータ部を含んで構成される。送信元MACアドレスは、通信情報の送信元のMACアドレスに相当し、送信先MACアドレスは、通信情報の送信先のMACアドレスに相当する。同様に、送信元IPアドレスは、通信情報の送信元のIPアドレスに相当し、送信先IPアドレスは、通信情報の送信先のIPアドレスに相当する。また、ヘッダ情報には、上述のアドレス情報以外で通信情報に付される制御情報が含まれる。そして、データ部は、当該通信情報が伝達する主データに相当する。
一方、I2Cバス92では、I2Cバスの通信規格に則った「I2Cバス形式の通信情報」が送受信される(I2Cバス通信)。図3及び図4は、I2Cバス通信における通信フォーマットを示す説明図である。I2Cバス通信では、通信情報の送信側と受信側とを、マスタとスレーブとに分けて通信が行われる。そしてまず、マスタ側が、スレーブとするI2Cインタフェース(I2C−I/F)のアドレス情報(スレーブアドレス)と、マスタが送信又は受信の何れの処理を行うかを示すRW(Read/Write)ビット情報とを、I2Cバス92で接続されている全てのI2C−I/F(例えば、図1のI2C−I/F213をマスタ側とすれば、スレーブアドレスI2C−I/F313,413)に送信する。そして、スレーブアドレス及びRWビット情報を受信したI2C−I/Fのうち、当該スレーブアドレスを有するI2C−I/Fが、スレーブとなり、RWビットの値に応じて、通信情報の送信又は受信を開始する。RWビットの値は、例えば、マスタが通信情報の送信側である場合は「0(又は「W」)」、マスタが通信情報の受信側である場合は「1(又は「R」)」とする。
図3は、マスタから送信されてスレーブで受信される通信情報の通信フォーマットを示し、図4は、スレーブから送信されてマスタで受信される通信情報の通信フォーマットを示す。図3に示す通信フォーマット72は、マスタからスレーブに送信される通信情報の通信フォーマットなので、スレーブアドレス、RW(RWビット情報)、スレーブへの送信情報、及びACK(ACKビット情報)を含んで構成されている。一方、図4に示す通信フォーマット73は、スレーブからマスタに送信される通信情報の通信フォーマットなので、スレーブへの送信情報の欄が、スレーブからの受信情報となっている。
なお、本実施例では、サーバ間の通信ネットワークとしてLAN91及びI2Cバス92を利用した場合について述べるが、本発明は、LANやI2Cに限定されるものではなく、例えば、LAN91の代わりに、1つの通信インタフェースで複数のアドレスを設定することができるネットワークを利用してもよいし、I2Cの代わりに、USB(Universal Serial Bus)やIEEE1394等を利用してもよい。
(1−1−2)サーバの構成
サーバ20は、BMC21、NIC(Network Interface Card)22、サーバ用メモリ23、及び、CPU(Central Processing Unit)24を備えた計算機である。なお、サーバ30及びサーバ40は、サーバ20と同様の構成要素を備えているので、以下では、サーバ20,30,40の代表として、サーバ20の構成について説明する。
まず、BMC21以外のサーバ20の構成要素について説明する。
NIC22は、LAN91に接続される拡張カードである。NIC22は、LAN91上で送受信される通信情報のうち、送信先MACアドレスがNIC22自身のMACアドレスとなっている通信情報、及び、ブロードキャストで送信された通信情報を取得し、サーバ用メモリ23に格納する。また、NIC22は、LAN91に通信情報を送信する場合には、送信する通信情報をサーバ用メモリ23から取得し、当該通信情報の送信元MACアドレスをNIC22自身のMACアドレスに書き換えたうえで、LAN91上に通信情報を送信する。
また、本実施形態におけるNIC22の特徴的な処理の1つとして、NIC22は、LAN91上で送受信される全ての通信情報をBMC21内のLAN−I/F212に転送する。また、BMC21内のLAN−I/F212から送信される全ての通信情報は、NIC22を経由してLAN91上に送信される。
なお、図1に示す通信システムでは、NIC22のMACアドレス220は[00:00:00:00:00:22]である。同様に、サーバ30におけるNIC32のMACアドレス320は[00:00:00:00:00:32]であり、サーバ40におけるNIC42のMACアドレス420は[00:00:00:00:00:42]である。
サーバ用メモリ23は、サーバ20の記憶装置であり、例えば、各種のプログラム、通信情報、及びその他のデータ等を格納する。例えば、サーバ用メモリ23に格納された所定のプログラムがCPU24に読み出されて実行されることにより、サーバ20用のOS(Operating System)が動作する。そして、サーバ20用OSは、サーバ用メモリ23に格納された通信情報に対応した処理を行う。CPU24は、一般的な計算機で用いられるCPUでよく、サーバ20の各部を制御する。
また、図1に示すように、サーバ用メモリ23には、サーバ20(サーバ20用OS)のIPを設定するIPアドレス設定表230も格納されている。ここでは、IPアドレス設定表230には、サーバ20用OSに割り当てられたIPアドレスとして[192.168.0.22]が記憶されているとする。また、IPアドレス設定表230は、後述するIPアドレス設定表120と同様の形式とする(後述の図5参照)。
次に、BMC21の構成について説明する。BMC21は、サーバ20におけるハードウェア(H/W)の状態を監視するためのコントローラであり、一般的な計算機と同様にCPUやメモリを備え、サーバ20の温度や電源状態等を監視する。また、BMC21は、通信情報の送受信を行うことができ、サーバ20とは別のIPアドレス(及びMACアドレス)が割り当てられている。図1に示すBMC21は、BMC用メモリ211、LAN−I/F212、I2C−I/F213、及び、CPU210を有している。
CPU210は、一般的な計算機で用いられるCPUでよく、BMC21の各部を制御する。BMC21では、BMC用メモリ211内に格納された所定のプログラムがCPU210によって実行されることにより、例えば、BMC21用のOS(Operating System)が動作する。BMC21で動作するOSとしては、例えばLinux(登録商標)が挙げられる。
BMC用メモリ211には、制御プログラム214、IPアドレス設定表215、及び、代理送受信管理表216が格納され、さらに、通信情報処理領域217が確保されている。
制御プログラム214は、BMC21内の各部の動作を制御するためのプログラムであって、CPU210は、制御プログラム214を読み出して、制御プログラム214に規定された処理を実行する。また、IPアドレス設定表215は、TCP/IP通信で使用するIPアドレスを設定するための設定用データであり、その形式は、後述するIPアドレス設定表120と同様とする(後述の図5参照)。当初のIPアドレス設定表215には、BMC21に割り当てられたIPアドレスとして[192.168.0.21]が記憶されているとする。なお、BMC21に割り当てられるIPアドレスは、実際には代理送受信管理表216にも登録できるので、IPアドレス設定表215を代理送受信管理表216に含めて実現するようにしてもよい。
代理送受信管理表216は、代理送受信を行うために必要となる情報を纏めた管理用データである。なお、代理送受信及び代理送受信管理表216については、詳細を後述する。また、通信情報処理領域217は、LAN−I/F212又はI2C−I/F213で送受信される通信情報を処理するための記憶領域である。
LAN−I/F212は、NIC22及びBMC用メモリ211に接続されるLAN用の通信インタフェースであり、TCP/IP通信を行うことができる。LAN−I/F212は、受信した通信情報のうち、送信先IPアドレスが、IPアドレス設定表215に記載されているアドレスである場合には、当該通信情報を自身への通信情報として判断し、当該判断に応じた所定の処理を行う。また、LAN−I/F212から通信情報を送信する場合には、LAN−I/F212は、当該通信情報内の送信元IPアドレスを、IPアドレス設定表215に記載されているIPアドレスから選択したうえで、当該通信情報を送信する。
例えば、図1に示す通信システムでは、LAN−I/F212のMACアドレス218は[00:00:00:00:00:21]である。同様に、サーバ30のBMC31内に備えられたLAN−I/F312のMACアドレス318は[00:00:00:00:00:31]であり、サーバ40のBMC41内に備えられたLAN−I/F412のMACアドレス418は[00:00:00:00:00:41]である。これらのMACアドレスは、広義に考えれば、それぞれのLAN−I/Fが含まれるBMC21,31,41におけるMACアドレスと捉えることもできる。
I2C−I/F213は、I2Cバス92に接続されるI2Cシリアル通信用のインタフェースであり、I2Cバス通信を行うことができる。I2C−I/Fは、I2Cアドレス219を保持している。I2C−I/F213は、I2C通信で送受信される通信情報のうち、自身が保持するI2Cアドレス219がマスタからスレーブアドレスとして指定された通信情報について、当該通信情報をI2Cバス92から取得して通信情報処理領域217に格納するか、又は、通信情報処理領域217から当該通信情報を取得してI2Cバス92上に送信する。
例えば、図1に示す通信システムでは、I2C−I/F213が保持するI2Cアドレス219は[213A]である。同様に、サーバ30のBMC31内に備えられたI2C−I/F313が保持するI2Cアドレス319は[313A]であり、サーバ40のBMC41内に備えられたI2C−I/F413が保持するI2Cアドレス419は[413A]である。これらのI2Cアドレスは、広義に考えれば、それぞれのI2C−I/Fが含まれるBMC21,31,41におけるI2Cアドレスと捉えることもできる。
(1−1−3)管理サーバの構成
管理サーバ10は、CPU11、サーバ用メモリ12、及び、NIC13を有する計算機である。管理サーバ10は、LAN91を介してサーバ20,30,40に接続された計算機であり、サーバ20,30,40に対してTCP/IPによる通信を行うことができる。なお、管理サーバ10は、LAN91を介してサーバ20,30,40に接続されていれば、通信システム1の外部に設けられた計算機であってもよい。
CPU11は、管理サーバ10内の各部を制御する。例えば、CPU11は、サーバ用メモリ12に格納された所定のプログラムを読み出して実行することにより、OSを動作させる。
サーバ用メモリ12は、管理サーバ10(管理サーバ10用のOS)のIPアドレスを設定するIPアドレス設定表120と、送信先のIPアドレスとMACアドレスとの対応を記憶したARP(Address Resolution Protocol)テーブル121とを保持している。
図5は、IPアドレス設定表の一例を示す説明図である。図5に示すように、IPアドレス設定表74には、整理用の番号とIPアドレスとが記憶され、例えば、番号「1」の行には、管理サーバ10のIPアドレスとして[192.168.0.12]が記憶されている。なお、前述したが、サーバ20におけるIPアドレス設定表230,215も、図5に示すIPアドレス設定表74と同様に構成される。
図6は、ARPテーブルの一例を示す説明図である。図6に示すように、ARPテーブル75には、整理用の番号が示す行ごとに、通信情報を送信する際の送信先のIPアドレスとMACアドレスとが対応付けて記憶されている。例えば、番号「1」の行には、BMC21に割り当てられたIPアドレスである[192.168.0.21]と、BMC21のLAN−I/F212に割り当てられたMACアドレスである[00:00:00:00:00:21]とが記憶されている。また例えば、番号「2」の行には、サーバ30(サーバ30用OS)に割り当てられたIPアドレスである[192.168.0.32]と、BMC31のNIC32に割り当てられたMACアドレスである[00:00:00:00:00:32]とが記憶されている。なお、管理サーバ10は、ARPテーブル121に、送信先MACアドレス又は送信先IPアドレスが記憶されていない場合には、(1−1−3−1)で後述する処理によって、送信先のアドレスを取得し、ARPテーブル121に登録する。そして、通信情報の送信時には、管理サーバ10のCPU11がARPテーブル121を参照して、TCP/IP通信時に必要となる送信先MACアドレス及び送信先IPアドレスを取得する。
(1−1−3−1)ARPテーブルの登録
以下では、管理サーバ10が、ARPテーブル121に送信先MACアドレス及び送信先IPアドレスを登録する処理について説明する。一例として、管理サーバ10では、通信情報の送信先IPアドレス[192.168.0.32]が決まっているが、ARPテーブル121には当該IPアドレスに対応するMACアドレスが記憶されていない状況を想定する。ここで、通信情報をTCP/IP通信で送信する際には、送信先IPアドレス及び送信先MACアドレスが必要となるので、管理サーバ10は、送信先IPアドレスに対応する送信先MACアドレスを調べてARPテーブル121に登録する処理を行う(ARPテーブルの登録)。なお、以下に説明する処理の開始時には、図6に示すARPテーブル75の番号「2」の行の情報は、ARPテーブル121に登録されていないとする。
最初に、送信元となる管理サーバ10は、ARPリクエストパケットをブロードキャストでLAN91上に送信する。ARPリクエストパケットは、送信先のNICのMACアドレスを取得するための通信情報であり、図7は、ARPリクエストパケットの一例を示す説明図である。図7に示すように、ARPリクエストパケット76は、TCP/IP通信における通信フォーマット(図2参照)に従った構成となっている。より具体的には、送信元MACアドレスには、NIC13のMACアドレス130が示され、送信元IPアドレスには、IPアドレス設定表120に記載されたIPアドレス(図5参照)が示され、送信先MACアドレスには、仮アドレス[FF:FF:FF:FF:FF:FF]が示され、送信先IPアドレスには、[192.168.0.32]が示されている。
管理サーバ10のNIC13から送信されたARPリクエストパケットは、LAN92を経由して、サーバ20,30,40のNIC22,32,42で受信され、各NICに接続されたサーバ用メモリ23,33,43に格納される。また、NIC22,32,42で受信されたARPリクエストパケットは、LAN−I/F212,312,412に転送され、各LAN−I/Fに接続されたBMC用メモリ211,311,411に格納される。
その後、それぞれのサーバ20,30,40で処理が進められるが、以下では、代表としてサーバ30における処理について説明する。サーバ30では、CPU34がサーバ用メモリ33に格納されたARPリクエストパケット内の送信先IPアドレスを参照する。そして、ARPリクエストパケット内の送信先IPアドレスが、IPアドレス設定表330に存在するアドレスであった場合には、CPU34は、NIC32からARPレスポンスパケットを管理サーバ10に返信する。
ARPレスポンスパケットは、ARPリクエストパケットに対する返信の通信情報であり、図8は、ARPレスポンスパケットの一例を示す説明図である。図8に示すように、ARPレスポンスパケット77は、ARPリクエストパケット76と同様に、TCP/IP通信における通信フォーマット(図2参照)に従った構成となっている。また、図9は、IPアドレス設定表の一例を示す説明図である。図9に示すIPアドレス設定表78には、サーバ30に割り当てられたIPアドレス[192.168.0.32]が記載されている。
従って、図7に示したARPリクエストパケット76が管理サーバ10からブロードキャスト送信され、受信側のサーバ30のサーバ用メモリ33のIPアドレス設定表330が図9に示したIPアドレス設定表78であった場合には、CPU34は、図8に示すようなARPレスポンスパケットを、NIC32から管理サーバ10に向けて返信させる。より具体的には、図8のARPレスポンスパケット77では、送信元MACアドレスとしてNIC32のMACアドレス320が示され、送信元IPアドレスとしてサーバ30に割り当てられたIPアドレスが示され、送信先MACアドレスとしてNIC13のMACアドレス30が示され、送信先IPアドレスとして管理サーバ10に割り当てられたIPアドレスが示されている。
ところで、サーバ20,40においても、サーバ用メモリ23,43に格納されたARPリクエストパケットに対して、上述したサーバ30と同様に処理が進められるが、今回の説明例では、ARPリクエストパケットの送信先IPアドレス[192.168.0.32]に対応するIPアドレスはサーバ30にしか存在しないため、サーバ20,40からはARPレスポンスパケットが返信されない。
また、前述したように、ARPリクエストパケットは、NIC22,32,42で受信されてサーバ用メモリ23,33,43に格納されるだけでなく、NIC22,32,42からLAN−I/F212,312,412に転送されて、BMC用メモリ211,311,411に格納される。このようにBMC用メモリに格納されたARPリクエストパケットに対しても、サーバ用メモリに格納されたARPリクエストパケットに対する処理と同様の処理が行われる。すなわち、それぞれのBMC21,31,41(詳しくはCPU210,310,410)が、ARPリクエストパケットの送信先IPアドレスを参照し、自身のIPアドレス設定表215,315,415に存在するIPアドレスであった場合には、自身のMACアドレスを送信元MACアドレスとするARPレスポンスパケットを、LAN−I/Fから管理サーバ10に返信させる。但し、今回の説明例では、ARPリクエストパケットの送信先IPアドレスに対応するIPアドレスは、BMC21,31,41側には存在しないので、ARPレスポンスパケットは返信されない。
最後に、返信されたARPレスポンスパケットをNIC13で受信した管理サーバ10では、CPU11が、ARPレスポンスパケットを参照し、送信元MACアドレス[00:00:00:00:00:32]を、ARPリクエストパケットの送信先IPアドレスと対応付けてARPテーブル121に登録する(例えば、図6の番号「2」の行を参照)。なお、「ARPリクエストパケットの送信先IPアドレス」及び「ARPレスポンスパケットの送信元IPアドレス」は、同じIPアドレス[192.168.0.12]である。
このようにして、管理サーバ10のARPテーブル121には、送信先MACアドレスと送信先IPアドレスとの組み合わせが追加して登録される。そして、管理サーバ10は、LAN91を介して通信情報を送信するときに、ARPテーブル121を参照して、TCP/IP通信で必要な送信先MACアドレス及び送信先IPアドレスを決定することができる。
(1−2)代理送受信
以下では、図1に示した通信システム1で設定可能な代理送受信について説明する。前述したように、代理送受信とは、通信経路(例えばLAN91)で障害が発生する等して、通信システム1内の計算機(例えばサーバ20)に直接、通信情報の送受信ができなくなった場合に、通信システム1の別の計算機(例えばサーバ30)内のBMC(例えばBMC31)が、サーバ20のBMC21の代理で通信情報の送受信を行う機能である。なお、代理送受信の設定(代理送受信設定)は、代理で通信情報を送受信する側のBMC31のBMC用メモリ311に格納された代理送受信管理表316の登録内容に従って設定される。
(1−2−1)代理送受信管理表
まず、代理送受信の設定を行うために必要となる代理送受信管理表について説明する。図10は、代理送受信管理表の一例を示す説明図である。図10に示すように、代理送受信管理表79には、対象となる通信装置のIPアドレス、代理送受信設定の要否を示す代理送受信設定値、及び、通信情報の転送先のI2Cアドレスが、関連付けて登録される。例えば、代理送受信設定値は、代理送受信設定が必要なIPアドレスである場合に「要」とされ、代理送受信設定が不要なIPアドレスである場合に「不要」とされる。また、転送先I2Cアドレスは、代理送受信設定が必要(代理送受信設定値が「要」)とされる場合にのみ登録される。なお、本説明では一例として、LAN−I/Fに複数のIPアドレスを設定可能であることを利用した代理送受信を想定している。例えば、図10に示す代理送受信管理表79のように3つのIPアドレスが登録されている場合には、当該代理送受信管理表79を保持する通信装置のLAN−I/Fは、登録された3つの何れのIPアドレスを宛先とする通信情報も受信する。
代理送受信管理表79の登録内容を具体的に説明すると、「IPアドレス1」については代理送受信の設定は不要とされているが、「IPアドレス2」については、代理送受信設定が必要とされ、転送先として「I2Cアドレス2」で示される通信装置が指定されている。同様に、「IPアドレス3」については代理送受信設定が必要とされ、転送先として「I2Cアドレス3」で示される通信装置が指定されている。
(1−2−2)代理受信
次に、代理送受信のうち、代理依頼元の代わりに通信情報を受信する「代理受信」について説明する。図11は、代理受信を説明するための概略図である。図11に示す矢印は、代理受信における通信情報の流れを示している。また、図11に示すサーバ50は、図1に示したサーバ20,30,40と同様の構成を有し、LAN及びI2Cバス(ともに図示せず)によって他のサーバと通信可能に接続されるサーバである。サーバ50の詳細な構成の一部は省略されている。
図11のBMC51において、LAN−I/F512のMACアドレス518を[00:00:00:00:00:51]とし、I2C−I/F513のI2Cアドレス519を[513A]とする。また、BMC51に割り当てられたIPアドレスは[192.168.0.51]とする。
図11に示す代理送受信管理表516を参照すると、番号「1」の行には、BMC51のIPアドレスが登録されている。BMC51自身のIPアドレスなので、代理送受信設定値は「不要」である。また、番号「2」の行には、[192.168.0.61]というIPアドレスについて、代理送受信設定が必要とされ、転送先としてI2Cアドレス[613A]が登録されている。
上述のような代理送受信機能が設定されているBMC51においてまず、LAN−I/F512が、LAN(図示せず)上からサーバ50のNIC52を経由した通信情報M50を受信する。通信情報M50は、TCP/IP形式の通信情報であって、詳細な情報は図11に示す。LAN−I/F512は、受信した通信情報M50を通信情報処理領域517に格納する。
次に、BMC51は、通信情報処理領域517に格納された通信情報M50を参照し、通信情報M50の送信先IPアドレス[192.168.0.61]について、代理送受信管理表516の登録内容と比較して確認することによって、BMC51自身を宛先とする通信情報か、BMC51で代理受信処理を行う通信情報かを判定する。具体的には、通信情報M50の送信先IPアドレスが、代理送受信管理表516において、代理送受信設定値が「不要」であるIPアドレスとして登録されている場合には、BMC51は、自身を宛先とする通信情報と判断する。一方、通信情報M50の送信先IPアドレスが、代理送受信管理表516において、代理送受信設定値が「要」であるIPアドレスとして登録されている場合には、BMC51は、通信情報M50は代理受信した通信情報であり、対応する転送先I2Cアドレスに転送すべき通信情報であると判断する。
BMC51は、通信情報M50を代理受信した通信情報と判断した場合には、代理送受信管理表516の登録内容に基づいて、通信情報M50を代理依頼元のBMCに転送する処理を開始する。この処理では、BMC51は、TCP/IP形式の通信情報M50を、I2Cバスの通信規格に則った通信情報M50Tに変換し、変換した通信情報M50Tを、I2C−I/F513からI2Cバス(図示せず)を経由して代理依頼元のBMCに転送する。ここで、代理依頼元のBMCとは、代理送受信管理表516の番号「2」の行の登録内容に従えば、転送先I2Cアドレス[613A]を有するI2C−I/Fが含まれるBMCに相当する。
なお、TCP/IP通信用の通信情報M50をI2Cバス通信用の通信情報M50Tに変換する処理の処理方法は特に限定されないが、例えば、TCP/IP形式の通信情報とI2Cバス形式の通信情報とを相互に変換可能な所定の変換用プログラムがBMC用メモリ511内に予め格納されている(例えば制御プログラム514に含まれてもよい)とし、BMC51のCPU(図示せず)が当該変換用プログラムを読み出して実行することによって、通信形式の変換を行うようにすればよい。なお、後述の図12では、I2Cバス形式の通信情報M60TをTCP/IP形式の通信情報M60に変換する処理が行われるが、この場合も同様に、BMC51のCPUが変換用プログラムを用いて通信形式の変換を行うようにすればよい。また、以後の説明では、通信形式の変換については、詳細を省略する。
TCP/IP形式に変換された通信情報M50Tは、図11に示すように、スレーブアドレス、RWビット、送信元MACアドレス、送信元IPアドレス、通信情報タイプ、送信元I2Cアドレス、及び、データ部から構成される。具体的な値を言えば、スレーブアドレスには、転送先のBMCのI2Cアドレスである[613A]が記載され、RWビットには、マスタであるI2C−I/F513が送信側であることから「W」が記載される。また、送信元MACアドレス及び送信元IPアドレスには、通信情報M50における送信元MACアドレス及び送信元IPアドレスがそのまま記載される。また、通信情報が代理受信か否かを示す「通信情報タイプ」には「代理受信」が記載され、送信元I2Cアドレスには、I2C−I/F513のI2Cアドレス[513A]が記載される。また、データ部には、通信情報M50のデータ部に記載されていた「データM50D」が記載される。
そして、I2C−I/F513から送信された通信情報M50Tが、I2Cバスを経由して代理依頼元のBMC(I2Cアドレス[613A])で受信されることにより、代理依頼元のBMCに対する通信情報について、BMC51による代理受信が完了する。結果、代理依頼元のBMCは、LAN経由でTCP/IP形式の通信情報M50を直接受信できない場合にも、BMC51による代理受信によって、I2Cバス形式の通信情報M50Tを受信することができる。
なお、以後の説明において、通信形式をTCP/IPからI2Cバスに変換し、変換前と同じデータ部を持つ通信情報には、通信情報M50に対する通信情報M50Tのように、最後に添字「T」を付して表記する。また逆に、同じデータ部を保持したまま、I2Cバス形式の通信情報M50TをTCP/IP形式の通信情報に変換する場合には、変換前の添字「T」を除いてM50と表記することによってTCP/IP形式の通信情報であることを示す。
(1−2−3)代理送信
次に、代理送受信のうち、代理依頼元の代わりに通信情報を送信する「代理送信」について説明する。図12は、代理送信を説明するための概略図である。図12に示す矢印は、代理送信における通信情報の流れを示している。また、図12に示すサーバ50は、図11で代理受信について説明したサーバ50であり、代理送受信管理表516の設定内容も図11と同じである。
まず、代理依頼元(別のサーバのBMC)が、I2Cバス形式の通信情報M60Tを生成し、生成した通信情報M60TをI2Cバス92上に送信する。通信情報M60Tは、図12に示すように、スレーブアドレス、RWビット、送信先MACアドレス、送信先IPアドレス、通信情報タイプ、送信元I2Cアドレス、及び、データ部から構成される。具体的な値を言えば、スレーブアドレスには、代理送信するBMC51のI2Cアドレスである[513A]が記載され、RWビットには、マスタから送信されていることから「W」が記載されている。また、送信先MACアドレス及び送信先IPアドレスには、サーバ50(又はBMC51)のMACアドレス及びIPアドレスではなく、通信情報M60Tの本来の送信先のMACアドレス(例えば[00:00:00:00:00:11])及びIPアドレス(例えば[192.168.0.11])が記載されている。そして、通信情報タイプには「代理送信」であることが記載され、送信元I2Cアドレスには、代理依頼元のBMCのMACアドレスとして[613A]が記載されている。また、データ部には、通信情報M60Tのデータ部に記載されていた「データM60D」が記載されている。
代理依頼元のBMCから送信された通信情報M60Tは、I2Cバスを経由して、代理送信を行うBMC、すなわちBMC51のI2C−I/F513で受信される。そして、I2C−I/F513は、受信した通信情報M60Tを通信情報処理領域517に格納する。
次に、BMC51は、通信情報処理領域517に格納された通信情報M60Tを参照し、通信情報M60Tの送信元I2Cアドレス[613A]について、代理送受信管理表516の登録内容と比較して確認することによって、BMC51自身を宛先とする通信情報か、BMC51で代理送信処理を行う通信情報かを判定する。この場合には、通信情報M60Tの送信元I2Cアドレス[613A]は、代理送受信管理表516において、番号「2」の行に転送先I2Cアドレスとして登録されていることと、通信情報M60Tの通信情報タイプが代理送信であることから、BMC51で代理送信を行う通信情報であると判定される。なお、この代理送受信設定において、I2Cアドレス[613A]に対応して登録されたIPアドレス[192.168.0.61]は、通信情報M60Tの送信元(代理依頼元のBMC)のIPアドレスに相当する。
BMC51は、通信情報M60Tに対して代理送信を行うと判定した場合には、代理送受信管理表516の登録内容に基づいて、通信情報M60Tを本来の送信先に転送する処理を開始する。この処理では、BMC51は、I2Cバス形式の通信情報M60Tを、TCP/IP形式の通信情報M60に変換し、変換した通信情報M60をLAN−I/F512から送信させる。変換された通信情報M60は、図12に示すように、送信元IPアドレスを代理依頼元のBMCのIPアドレス[192.168.0.61]とし、送信元のMACアドレスを代理送信側のLAN−I/F512のMACアドレス[00:00:00:00:00:51]とする通信情報であり、送信先を、本来の送信先であるMACアドレス[00:00:00:00:00:11]、IPアドレス[192.168.0.11]とする通信情報である。
そして、LAN−I/F512から送信された通信情報M60は、NIC52、LAN91上を経由して、送信先のBMC(IPアドレス[192.168.0.11]、MACアドレス[00:00:00:00:00:11])で受信されることによって、BMC51による代理送信が完了する。結果、代理依頼元のBMCは、自身からLAN経由で通信情報を直接送信できない場合にも、BMC51にI2Cバス形式の通信情報M60Tを送信し、代理送受信が設定されたBMC51による代理送信(TCP/IP形式の通信情報M60への変換、及び、その送信)によって、TCP/IP形式の通信情報M60を、本来の送信先に送信することができる。
(1−3)通信システムによる処理例
以下では、本実施形態の通信システム1によって行われる様々な処理例について説明する。
(1−3−1)通信情報の定義
図13〜15は、I2Cバスを介して送受信される通信情報の一例を説明するための概略図である。まず、通信システム1による具体的な処理例を説明する前に、各サーバ20,30,40のBMC21,31,41間で送受信される通信情報について図13〜15を参照しながら説明する。なお、図13〜15に記載されたIPアドレスやI2Cアドレスの値は一例であり、これに限定されるものではない。
図13に示す通信情報M10は、相手先(この場合は「送信先BMC」)の存在を確認するための通信情報であり、通信情報M11は、通信情報M10に対して応答する通信情報であって、「送信先BMC」が存在していることを通知するための通信情報である。
図14に示す通信情報M20は、代理送受信管理表への登録を要求するための通信情報である。通信情報M20には、代理送受信に登録するIPアドレスと転送先I2Cアドレスとが含まれている。送信先BMCは、送信元BMCから送信された通信情報M20を受信すると、通信情報M20に記載された情報に基づいて、自身のBMC用メモリに保持している代理送受信管理表に、代理送受信に関する登録を行う。図14では、代理送受信に関する登録の一例として、代理送受信管理表の番号「2」の行において、送信元BMCに割り当てられたIPアドレス[192.168.0.10]について代理送受信設定値が「要」とされ、代理送受信時の転送先を示す転送先I2Cアドレスとして、送信元BMCのI2Cアドレス[10A]が登録されている。なお、通信情報M21は、通信情報M20に対して応答する通信情報であって、通信情報M20に基づく代理送受信管理表への登録が完了したことを要求元(この場合は、送信元BMC)に通知するための通信情報である。
図15に示す通信情報M30は、代理送受信設定の削除を要求するための通信情報である。図15において、「送信元BMC」は代理送受信設定の代理依頼元のBMCに相当し、「送信先BMC」は代理送受信管理表を保持する代理送受信側のBMCに相当する。通信情報M30には、代理送受信設定の削除(解除)を要求するIPアドレスと、当該アドレスに対応する転送先I2Cアドレスとが含まれている。送信先BMCは、送信元BMCから送信された通信情報M30を受信すると、通信情報M30に記載された情報に基づいて、自身が保持する代理送受信管理表の登録内容のうち、通信情報M30で削除指定されたIPアドレスに関する代理送受信設定を削除(又は解除)する。図15では、代理送受信の削除例として、番号「2」の行において、送信元BMCのIPアドレス[192.168.0.10]に対応する代理送受信の設定が削除(又は解除)されている。なお、送信先BMCは、代理送受信の設定を全て削除せずに、代理送受信設定値を「不要」とする処理で代用してもよい。また、通信情報M31は、通信情報M30に対して応答する通信情報であって、通信情報M30に基づく代理送受信管理表からの登録削除が完了したことを送信元BMCに通知するための通信情報である。
(1−3−2)代理送受信の設定
図16は、代理送受信設定の処理例を示すシーケンス図である。図1に示した通信システム1において、管理サーバ10とサーバ20との間で通信障害が発生した場合に、サーバ30がサーバ20の代理送受信を設定する処理について、図16を参照しながら説明する。なお、通信障害は、後述する図19において「×」印で示した箇所で発生したとし、当該通信障害の発生により、サーバ20だけが、LAN91によるTCP/IP通信を行えなくなったとする。
図16では、BMC21とBMC31との間で行われる通信情報の送受信は、I2Cバス92を介して行われる。なお、図17,18は、代理送受信管理表の一例を示す説明図である。図17に示す代理送受信管理表80は、BMC21のBMC用メモリ211に保持される代理送受信管理表216に相当する。図18に示す代理送受信管理表81は、BMC31のBMC用メモリ311に保持される代理送受信管理表316に相当する。但し図18の代理送受信管理表81では、通信障害発生前は番号「1」の行だけが登録されているとし、番号「2」の行は代理送受信の設定によって登録されるとする。すなわち、通信障害が発生する前には、BMC21,31のそれぞれの代理送受信管理表216,316には、自身に割り当てられたIPアドレスだけが、代理送受信設定値「不要」として登録されている。
まず、BMC21が、前述の通信障害が発生したことにより、サーバ20からLAN91を介した通信(TCP/IP通信)が不可能になったことを検知すると、代理送受信に関する処理を開始する(ステップS101)。ここでBMC21は、代理送受信管理表への登録を要求するための通信情報M20(図14参照)を、BMC31に送信する(ステップS102)。図14で説明したように、通信情報M20には、代理送受信に登録するIPアドレスと転送先I2Cアドレスとが含まれるが、IPアドレスには、BMC21のIPアドレス[192.168.0.21](図17参照)が記載され、転送先I2Cアドレスには、BMC21のI2C−I/F213のI2Cアドレス[213A]が記載される。
通信情報M20を受信したBMC31は、通信情報M20に記載された情報(BMC21を代理依頼元としてBMC31で代理送受信を設定する要求)に基づいて、代理送受信管理表316(図18の代理送受信管理表81)に、代理送受信の設定を登録する(ステップS103)。具体的な処理内容は図14の説明で既述であるため省略するが、図18で代理送受信管理表81の番号「2」の行に示すように、BMC21に対する代理送受信の設定が登録される。
ステップS103で代理送受信の設定登録を完了したBMC31は、通信情報M20に対する応答メッセージとして、BMC21に通信情報M21を送信する(ステップS104)。そして、BMC21が通信情報M21を受信することにより、代理送受信の設定登録が完了する(ステップS105)。
図19は、代理送受信設定によって確立される通信経路の一例を示す説明図である。図19に示す「×」印は、通信障害の発生箇所を示し、矢印付きの太線は、代理送受信の設定によって確立される送受信経路(代理送受信経路)を示す。上述のステップS101〜S105の処理が行われることで、サーバ30(BMC31)がサーバ20(BMC21)の代理送受信を行うことが設定され、I2Cバス92を介した代理送受信経路を確立できる。その結果、管理サーバ10とサーバ20との間で通信障害が発生していても、サーバ30が管理サーバ10とサーバ20との間で通信を仲介し、図19に示した代理送受信経路のように、管理サーバ10とサーバ30との間はLAN91を介したTCP/IP通信、サーバ30とサーバ20との間はI2Cバス92を介したI2Cバス通信によって、管理サーバ10とサーバ20との間を通信可能にすることができる。
(1−3−3)代理送受信設定後の処理
図20は、代理送受信設定後の処理例を示すシーケンス図である。(1−3−2)では通信障害が発生した場合の代理送受信の設定処理について説明したが、以下では、このような代理送受信設定が完了した後の通信システム1における通信処理について、図20を参照しながら詳しく説明する。
なお、図20では、処理の開始時点で、管理サーバ10とサーバ20との間(LAN91)で通信障害が発生し、図16に示したような代理送受信の設定処理が完了した状態、すなわち、BMC31によるBMC21の代理送受信が設定されている状態であるとする。また、図21は、通信情報の一例を示す説明図である。図21に示す通信情報M0は、図20に示す通信システム1の処理において管理サーバ10からサーバ20のBMC21に宛てて最初に送信されるTCP/IP規格の通信情報に相当する。通信情報M0は、送信元MACアドレス及び送信元IPアドレスに、管理サーバ10のMACアドレス及びIPアドレスが記載され、送信先MACアドレス及び送信先IPアドレスに、BMC21のMACアドレス及びIPアドレスが記載され、データ部に「データM0D」というデータが記載されている。
図20においてまず、管理サーバ10が、サーバ20のBMC21のIPアドレス[192.168.0.21]に対して通信情報M0を送信する(ステップS201)。このとき、管理サーバ10のARPテーブル121(詳細は図6のARPテーブル75を参照)に基づいて、通信情報M0の送信先MACアドレスは、送信先IPアドレス[192.168.0.21]に対応するMACアドレス[00:00:00:00:00:21]となる。このMACアドレスは、BMC21のLAN−I/F212のMACアドレス218に相当する。
従って、ステップS201で管理サーバ10から送信される通信情報M0は、LAN91を経由してサーバ20に向かう。しかし、前述した通り管理サーバ10とサーバ20との間は、LAN91で通信障害が発生していることから、通信情報M0はBMC21に到達できず、どのNIC及びLAN−I/Fともに所定時間内に通信情報M0に応答せずに通信不可となってしまう(ステップS202)。
その後、管理サーバ10は、通信情報M0が通信不可であったことを検知すると、送信先IPアドレス[192.168.0.21]についてARPリクエストを生成し、ブロードキャストで送信する(ステップS203)。なお、ARPリクエストは、LAN91で管理サーバ10に通信可能に接続された全てのBMCに向けて送信されるが、図20では、実際にARPリクエストを受信して応答を返すBMC31とのやりとりだけを記載している(ステップS204)。
ステップS203で送信されたARPリクエストをNIC32を経由してLAN−I/F312から受信したBMC31は、ARPリクエストの送信先IPアドレス[192.168.0.21]を取得し、IPアドレス設定表315を参照することにより、取得した送信先IPアドレスが自身に設定されているIPアドレスであると判断する(ステップS205)。そして、BMC31は、ARPレスポンスパケットを生成し、管理サーバ10に送信する(ステップS206)。このARPレスポンスパケットにおいて、IPアドレス[192.168.0.21]に対応するMACアドレスが[00:00:00:00:00:31](LAN−I/F312のMACアドレス)であることが通知される。
ARPレスポンスパケットを受信した管理サーバ10は、IPアドレス[192.168.0.21]に対応するMACアドレス[00:00:00:00:00:31]を取得し(ステップS207)、ARPテーブル121の内容をステップS207で取得した内容で更新して再登録する(ステップS208)。図22は、ARPテーブルの一例を示す説明図である。図22に示すARPテーブル83は、ステップS208で再登録されたARPテーブル121に相当し、番号「1」の行のMACアドレスが[00:00:00:00:00:31]に書き換えられている。
そして、管理サーバ10は、ステップS208で再登録されたARPテーブル121の内容に基づいて、通信情報M0の送信先MACアドレスを[00:00:00:00:00:31]に変更した通信情報を送信する(ステップS209)。図23は、通信情報の一例を示す説明図である。図23に示す通信情報M1は、ステップS209で送信される通信情報に相当する。通信情報M1は、通信情報M0と比較すると、送信先MACアドレスがLAN−I/F312のMACアドレスに変更されている。通信情報M1は、管理サーバ10からBMC31に送信される(ステップS210)。
通信情報M1は、BMC31のLAN−I/F312で受信されて、通信情報処理領域317に格納される。次いで、BMC31は、通信情報M1の送信先IPアドレスと代理送受信管理表316とを比較し、通信情報M1が代理送受信の設定に従ってBMC21に送信される通信情報であると判定する。そして、BMC31は、通信情報処理領域317に格納されている通信情報M1を、I2Cバス規格に準拠した通信情報に変換し(ステップS211)、I2C−I/F313から送信する。図24は、通信情報の一例を示す説明図である。図24に示す通信情報M1Tは、図11の通信情報M50Tや図12の通信情報M60Tと同様のI2Cバス規格に準拠した通信情報であり、ステップS211で通信情報M1が変換されて生成された通信情報に相当する。図24に示すように、通信情報M1Tでは、スレーブアドレスは[213A](BMC21のI2C−I/F213のI2Cアドレス)となり、送信元I2Cアドレスは[313A](BMC31のI2C−I/F313のI2Cアドレス)となる。また、通信情報M1Tのデータ部は、通信情報M0及び通信情報M1と同じく、「データM0D」である。
ステップS211で変換された通信情報M1Tは、I2Cバス92を経由してBMC21のI2C−I/F213に送信される(ステップS212)。そして、BMC21は、I2C−I/F213が通信情報M1Tを受信し、通信情報処理領域217に格納することによって、通信情報M0の「データM0D」を取得したことになり、「データM0D」の内容に応じたプログラムの作動等を行う(ステップS213)。
このように、ステップS201〜S213までの処理によれば、通信システム1では、BMC31がBMC21の代理受信を行うことによって代理送受信経路(図19の矢印付き太線を参照)が形成され、管理サーバ10から送信された通信情報M0のデータ部に記載された[データM0D]をBMC21に送信することができる。
さらに引き続き、「データM0D」の受信に対して応答する通信情報をBMC21から管理サーバ10に返信する処理について説明する。図25は、通信情報の一例を示す説明図である。図25に示す通信情報M2Tは、I2Cバス規格に準拠した通信情報であり、通信情報M1Tの受信に応答して返信される通信情報に相当する。通信情報M2Tの詳細な説明は省略するが、通信情報タイプは「代理送信」に設定される。ステップS214において、BMC21は、通信情報M2TをI2C−I/F213からI2Cバス92を介してBMC31のI2C−I/F313に送信する。
そして、I2C−I/F313が、受信した通信情報M2Tを通信情報処理領域317に格納すると、BMC31は、通信情報M2Tの送信元I2Cアドレス[213A]と代理送受信管理表316とを比較し、通信情報M2Tの送信元I2Cアドレス[213A]に対応する送信元IPアドレスが[192.168.0.21](BMC21のIPアドレス)であると決定する。さらに、BMC31は、通信情報M2TをTCP/IP規格に準拠した通信情報に変換し(ステップS215)、LAN−I/F312から送信する。図26は、通信情報の一例を示す説明図である。図26に示す通信情報M2は、ステップS215で通信情報M2TがTCP/IP規格に変換されて送信される通信情報に相当する。通信情報M2では、送信元IPアドレスはBMC21のIPアドレス[192.168.0.21]になり、送信元MACアドレスはBMC31のLAN−I/F312のMACアドレス[00:00:00:00:00:31]になる。なお、送信先IPアドレス、送信先MACアドレス、及びデータ部は、変換前の通信情報M2Tと同じである。
通信情報M2は、LAN−I/F312からNIC32及びLAN91を経由して管理サーバ10に送信され(ステップS216)、管理サーバ10は、NIC13で通信情報M2を受信することによって、通信情報M2の[データM1D]を受け取ることになる(ステップS217)。
ステップS217で管理サーバ10が受け取る[データM1D]は、ステップS214でBMC21から送信された通信情報M2Tのデータと同じであることから、上述のステップS214〜S217の処理によれば、通信システム1では、BMC31がBMC21の代理送信を行うことによって代理送受信経路(図19の矢印付き太線を参照)が形成され、BMC21から送信された通信情報M2Tのデータ部に記載された[データM1D]を管理サーバ10に送信することができる。
(1−3−4)代理依頼元のBMCが切断した場合の処理
図27は、代理依頼元のBMC切断時の処理例を示すシーケンス図である。図16に示したような代理送受信設定が完了した状態(BMC31によるBMC21の代理送受信が設定されている状態)の通信システム1において、BMC21がI2Cバス92から切断された場合の処理について、図27を参照しながら説明する。
図13で説明したように、図27に示した通信情報M10は、相手先の存在を確認するための通信情報であり、通信情報M11は、通信情報M10に応答して自身の存在を通知するための通信情報である。通信情報M10,M11は、I2Cバス92を介して送受信される。
ステップS301において、BMC31は、代理送受信管理表316に登録された代理送受信設定に基づいて、BMC21の代理送受信を行っている。BMC31は、BMC21の存在を確認するために、定期的にBMC21に通信情報M10を送信する(ステップS302)。BMC21は、通信情報M10を受信すると、通信情報M10に対して応答する通信情報M11をBMC31に返信する(ステップS303)。そしてBMC31は、BMC21からの通信情報M11を検知(受信)した場合は、BMC21との間で通信可能に接続されていることが分かるので、BMC21に依頼された代理送受信を続ける。すなわち、BMC31とBMC21との間がI2Cバス92を介して通信可能に接続されている間は、ステップS302,303の処理が定期的に繰り返され、BMC31によるBMC21の代理送受信が維持される。
ここで、BMC21がI2Cバス92から切断されたとする(ステップS304)。このような場合に、BMC31から送信された通信情報M10をBMC21が受信できなくなり、通信情報M10は通信不可となってしまう(ステップS305)。
ステップS305において代理依頼元のBMC21が通信不可になってしまうと、BMC31は代理送受信を行うことはできないので、BMC31は、通信情報M10が通信不可であることを検知すると、代理送受信管理表316からBMC21に関する代理送受信の設定を削除(解除)する(ステップS306)。具体的には例えば、図14に示した代理送受信管理表について、番号「2」の行に登録されていた情報を削除するか、当該行の代理送受信設定値を「不要」に変更する。
上述のステップS301〜S306の処理によれば、通信システム1では、BMC31がBMC21に対する代理送受信を行っていた場合に、代理依頼元であるBMC21がI2Cバス92から切断されたときには、BMC31が、BMC21が存在しなくなったことの検知を契機として、当該代理送受信の設定を解除することができる。
(1−3−5)代理依頼先のBMCが切断した場合の処理
図28は、代理依頼先のBMC切断時の処理例を示すシーケンス図である。図16に示したような代理送受信設定が完了した状態(BMC31によるBMC21の代理送受信が設定されている状態)の通信システム1において、代理送受信を担当するBMC31がI2Cバス92から切断された場合の処理について、図28を参照しながら説明する。
図13で説明したように、図28に示した通信情報M10は、相手先の存在を確認するための通信情報であり、通信情報M11は、通信情報M10に応答して自身の存在を通知するための通信情報である。また、図14で説明したように、図28に示した通信情報M20は、代理送受信管理表への登録を要求するための通信情報であり、通信情報M21は、通信情報M20に対して応答する通信情報であって、通信情報M20に基づく代理送受信管理表への登録が完了したことを要求元に通知するための通信情報である。通信情報M10,M11,M20,M21は、I2Cバス92を介して送受信される。
ステップS401において、BMC31は、代理送受信管理表316に登録された代理送受信設定に基づいて、BMC21の代理送受信を行っている。BMC21は、BMC31の存在を確認するために、定期的にBMC31に通信情報M10を送信する(ステップS402)。BMC31は、通信情報M10を受信すると、通信情報M10に対して応答する通信情報M11をBMC21に返信する(ステップS403)。そしてBMC21は、BMC31からの通信情報M11を検知(受信)した場合は、BMC31との間で通信可能に接続されていることが分かるので、BMC21に依頼した代理送受信の設定を維持する。すなわち、BMC31とBMC21との間がI2Cバス92を介して通信可能に接続されている間は、ステップS302,303の処理が定期的に繰り返され、BMC31によるBMC21の代理送受信が維持される。
ここで、BMC31がI2Cバス92から切断されたとする(ステップS404)。このような場合に、BMC21から送信された通信情報M10をBMC31が受信できなくなり、通信情報M10は通信不可となってしまう(ステップS405)。
ステップS405において代理依頼先のBMC21が通信不可になってしまうと、BMC21はBMC31が存在しないものと判断し、代理送受信設定をI2Cバス92に通信可能に接続されている他のBMC(例えばBMC41)に、代理送受信の依頼先を変更する(ステップS406)。
BMC21は、代理送受信の新たな依頼先であるBMC41に、代理送受信管理表への登録を要求するための通信情報M20を送信する(ステップS407)。通信情報M20には、BMC21のIPアドレス[192.168.0.21]とI2Cアドレス[213A]とが含まれる。
そして、通信情報M20を受信したBMC41は、通信情報M20に基づいて、自身のBMC用メモリ411に格納している代理送受信管理表416に、BMC21の代理送受信設定を登録する(ステップS408)。具体的には、IPアドレス[192.168.0.21]に対する代理送受信を「要」とし、転送先I2Cアドレスを[213A]とする代理送受信設定を登録する。
ステップS408で代理送受信管理表への登録完了後、BMC41は、通信情報M20に基づく代理送受信設定が完了したことを通知するための通信情報M21をBMC21に送信する(ステップS409)。そして、BMC21が通信情報M21を受信すると、依頼先を変更した代理送受信の設定が完了し(ステップS410)、BMC41がBMC21の代理送受信を行う。
上述のステップS401〜S410の処理によれば、通信システム1では、代理送受信の依頼先のBMC31がI2Cバス92から切断されてしまった場合でも、その切断を検知し、代理送受信設定の依頼先を他のBMC41に変更する処理が行われることにより、依頼元のBMC21に対する代理送受信を維持することができる。
(1−3−6)通信障害解消時の処理
図29は、通信障害解消時の処理例を示すシーケンス図である。図29では、通信障害による通信不可に対応するために、BMC31によるBMC21の代理送受信が設定されているとし、このような状態の通信システム1で通信障害が解消された場合の処理について、以下に説明する。なお、図15で説明したように、図29に示した通信情報M30は、代理送受信設定の削除を要求するための通信情報であり、通信情報M31は、通信情報M30に対して応答する通信情報である。
まず、ステップS501において、BMC31は、代理送受信管理表316に登録された代理送受信設定に基づいて、BMC21の代理送受信を行っている。BMC21は、図19で示したように、LAN91において通信障害が発生してTCP/IP通信ができなくなったために、BMC31に代理送受信を依頼している状況とする。なお、図29では省略しているが、BMC31とBMC21との間では、互いの存在確認を行うための通信情報M10、及びその応答メッセージである通信情報M11とが、定期的に送受信されている。
ここで、ステップS502において、LAN91の通信障害が復旧し、BMC21がLAN91を介したTCP/IP通信ができるようになったとする。このとき、BMC21は、通信障害が解消されたことを検知する。そして、通信障害の復旧を検知したBMC21は、自身でTCP/IP通信を行うことが可能になったため、代理送受信を依頼しておく必要がなくなったので、代理送受信設定の削除を要求する通信情報M30を、I2C−I/F213からI2Cバス92経由でBMC31に送信する(ステップS503)。通信情報M30には、代理送受信管理表216に記載された自身のIPアドレス[192.168.0.21](図17参照)と、I2C−I/F213のI2Cアドレス[213A]とが含まれている。IPアドレスは、IPアドレス設定表215から取得されてもよい。
BMC31では、ステップS503で送信された通信情報M30をI2C−I/F313が受信し、通信情報処理領域317に格納する。そして、BMC31は、通信情報処理領域317に格納された通信情報M30からIPアドレス[192.168.0.21]を取得し、代理送受信管理表316を参照して、当該IPアドレスに対応する代理送受信設定の登録(例えば、図18に示した代理送受信管理表の番号「2」の行)を削除する(ステップS504)。
ステップS504で通信情報M30に応じて代理送受信設定を削除したBMC31は、通信情報30への応答メッセージである通信情報31を、I2C−I/F313からI2Cバス92を経由してBMC21のI2C−I/F213に送信し(ステップS505)、BMC21が通信情報31を受信することによって、代理送受信設定の解除処理が完了する(ステップS506)。
上述のステップS501〜S506の処理によれば、通信システム1では、代理送受信の依頼元のBMC21が通信障害から復帰した場合に、代理先のBMC31に代理送受信設定の解除を要求し、BMC31が要求に従って代理送受信管理表216からBMC21に対する代理送受信設定を削除することにより、代理送受信の設定を解除することができる。
(1−4)本実施形態の通信システムによる効果
このように、本実施形態の通信システム1によれば、2種以上の通信規格(例えばLAN91とI2Cバス92)で利用される通信経路によって互いに接続されている複数の計算機(サーバ20,30,40)において、ある通信経路(例えばLAN91)に障害が発生する等して通信システム1内の少なくとも何れかの計算機(例えばサーバ20)に、直接通信情報の送受信ができなくなったとしても、通信システム1内の別の計算機(例えばサーバ30)内のBMC(例えばBMC31)が、直接通信ができなくなった計算機内のBMC(例えばBMC21)の代理で、別の通信経路(例えばI2Cバス92)を介して通信情報の送受信を行う「代理送受信」を実現することができる。その結果、サーバ20がLAN91を介して通信不能になっても、サーバ20は他の計算機(サーバ30,40や管理サーバ10)との間で通信を継続することができる。
また、本実施形態の通信システム1によれば、代理送受信が行われている状況で、代理依頼元の計算機(例えばBMC21を有するサーバ20)又は代理依頼先の計算機(例えばBMC31を有するサーバ30)が通信経路(例えばI2Cバス92)から削除された場合には、削除された計算機(厳密にはBMC)に対する代理送受信設定を削除(解除)することができる。また、通信システム1によれば、代理送受信が行われている状況で代理依頼元の計算機(例えばBMC21を有するサーバ20)が通信障害から復旧した場合には、代理送受信の設定を解除することができる。
従って、本実施形態の通信システム1によれば、通信システム1内の計算機間で、各計算機(例えばBMC21,31)に少なくとも1つずつ設けられた異なる種類の通信部(例えば、LAN−I/F212,312とI2C−I/F213,313)同士が、別々の通信経路(例えば、LAN91とI2Cバス92)で接続された構成にもかかわらず、例えばBMC21が通信不能になった場合に、LAN−I/F212の代わりに、別の計算機における同じ通信I/FであるLAN−I/F312が、自身のIPアドレスの他にLAN−I/F212のIPアドレスを保持することにより、BMC31がBMC21の代理送受信を行うといった代理送受信の設定が可能であるので、通信の冗長性を確保することができる。
また、本実施形態の通信システム1によれば、上述したように代理送受信が設定されている状態において、代理依頼元の計算機が切断された場合には、代理送受信設定の解除が可能であり、代理依頼先の計算機が切断された場合には、通信システム1内の別のサーバに代理送受信設定を実行させることが可能であることから、通信の冗長性をより強固に確保することができる。
さらに、本実施形態の通信システム1では、BMC21がLAN91を介して送受信する通信情報をBMC31が代理で送受信するために必要なLAN−I/Fは、各BMC21,31に少なくとも1つあればよく、また、I2Cバス92を介して通信情報を送受信するためのI2C−I/F213,313の代わりに、他の通信経路と通信I/Fとを用いてもよい。すなわち、本実施形態の通信システム1によれば、BMC21,31に使用可能な通信I/Fの種類や組み合わせについて、複数のIPアドレスを設定できるLAN−I/F212,312のような通信I/F以外に制約はないので、管理サーバ10,サーバ20,30,40の間のネットワーク構成の自由度を高められるのみならず、通信システム1の外部から接続される端末とのネットワーク構成の自由度をも高めることができる。
またさらに、本実施形態の通信システム1では、BMC21,31が、異なる通信I/F(例えばLAN−I/F及びI2C−I/F)を少なくとも1つずつ備えていればよいので、最小構成の場合には、2つの通信装置(通信I/F)を備えるだけで通信の冗長性を確保することができる。すなわち、本実施形態の通信システム1によれば、通信の冗長性を確保するための通信装置の追加によってサーバ20,30のサイズが大きくなることを抑制できる。従って、通信システム1内の複数のサーバを限られた場所に設置するような場合であっても、通信の冗長性を確保しながらサーバの集約度の低下を抑制することが期待できる。
またさらに、本実施形態の通信システム1では、通信システム1内の全てのサーバ20,30,40が1つの通信経路に接続されている必要はない。具体的には例えば、全てのサーバ20,30,40がLAN91に接続され、各サーバ20,30,40の間がLAN91以外の通信経路(通信方式としてもよい)で別々に接続されていてもよい。このような構成であっても、各サーバ20,30,40の間を別々に接続するLAN91以外の通信経路を介して代理送受信設定情報をサーバ間で送信することができるので、LAN−I/Fによる代理送受信設定が可能である。従って、本実施形態の通信システム1では、計算機(サーバ)間におけるネットワーク構成の自由度を確保することが期待できる。
なお、本実施形態における通信システム1は、少なくとも第1の計算機と第2の計算機とを含む複数の計算機が、第1の通信形式に則った通信情報を伝送する第1の通信経路と、前記第1の通信形式とは異なる第2の通信形式に則った通信情報を伝送する第2の通信経路とによって、互いに通信可能に接続された通信システムに相当する。特に、本実施形態における例では、サーバ20(又は、BMC21と考えてもよい)が第1の計算機に相当し、サーバ30(又は、BMC31と考えてもよい)が第2の計算機に相当する。また、LAN91が、第1の通信形式(例えばTCP/IP形式)に則った通信情報を伝送する第1の通信経路に相当し、I2Cバス92が、第2の通信形式(I2Cバス形式)に則った通信情報を伝送する第2の通信経路に相当する。
また、本実施形態による通信システム1において、例えばLAN−I/F212,312は、第1の通信経路を介して通信情報を送受信し、識別情報(IPアドレスに相当)を複数設定でき、第1の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された識別情報の何れかを含む通信情報を受信する第1の通信部に相当する。また、例えばI2C−I/F213,313は、第2の通信経路を介して通信情報を送受信し、第2の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された識別情報(I2Cアドレスに相当)を含む通信情報を受信する第2の通信部に相当する。また、例えば、BMC用メモリ311に格納された代理送受信管理表316を参照して各部の制御を行うCPU310は、第1の通信部及び第2の通信部に個々に設定される識別情報を管理する識別情報管理部に相当する。なお、第1の通信部及び第2の通信部は、図1に示したLAN−I/F212及びI2C−I/F212のように、計算機(例えばBMC21)内に必ずしも別々の通信装置として配置される必要はない。すなわち例えば、BMC21において、LAN−I/F及びI2C−I/Fを含む複数の通信I/Fを有し、LAN91を介したTCP/IP通信及びI2Cバス92を介したI2C通信を可能な通信装置が、LAN−I/F212及びI2C−I/F212の代わりに備えられた構成であってもよい。
また、本実施形態による通信システム1において、代理送受信管理表への登録を要求するための通信情報M20(図14も参照)は、通信情報を代理で送受信することを要求する代理送受信設定要求に相当する。また、図16のステップS103に示した処理は、代理送受信設定要求に応じて、「第1の計算機の第1の通信部に設定された第1の識別情報を第2の計算機の第1の通信部に設定された識別情報に追加する」処理に相当する。
(2)他の実施の形態
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実施には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 通信システム
10 管理サーバ
11 CPU
12 サーバ用メモリ
120 IPアドレス設定表
121 ARPテーブル
13 NIC
130 MACアドレス
20,30,40 サーバ
21,31,41 BMC
210,310,410 CPU
211,311,411 BMC用メモリ
212,312,412 LAN−I/F
213,313,413 I2C−I/F
214,314,414 制御プログラム
215,315,415 IPアドレス設定表
216,316,416 代理送受信管理表
217,317,417 通信情報処理領域
218,318,418 MACアドレス
219,319,419 I2Cアドレス
22,32,42 NIC
220,320,420 MACアドレス
23,33,43 サーバ用メモリ
230,330,430 IPアドレス設定表
24,34,44 CPU
91 LAN
92 I2Cバス

Claims (14)

  1. 少なくとも第1の計算機と第2の計算機とを含む複数の計算機が、第1の通信形式に則った通信情報を伝送する第1の通信経路と、前記第1の通信形式とは異なる第2の通信形式に則った通信情報を伝送する第2の通信経路とによって、互いに通信可能に接続された通信システムであって、
    それぞれの前記計算機は、
    前記第1の通信経路を介して通信情報を送受信する第1の通信部と、
    前記第2の通信経路を介して通信情報を送受信する第2の通信部と、
    第1の通信部及び第2の通信部に個々に設定される識別情報を管理する識別情報管理部と、
    を備え、
    前記第1の通信部は、前記識別情報を複数設定でき、前記第1の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報の何れかを含む通信情報を受信し、
    前記第2の通信部は、前記第2の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報を含む通信情報を受信する
    ことを特徴とし、
    さらに、
    通信情報を代理で送受信することを要求する代理送受信設定要求が、前記第1の計算機から前記第2の通信経路を介して前記第2の計算機に送信された場合に、前記第2の計算機は、前記第1の計算機の第1の通信部に設定された第1の識別情報を前記第2の計算機の第1の通信部に設定された識別情報に追加することにより、前記第1の計算機の第1の通信部が前記第1の通信経路を介して送受信する通信情報を、前記第2の計算機の第1の通信部が代理で送受信する
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記第1の計算機は、前記第1の通信経路で通信情報の送受信を行えない状態になった場合に、前記第2の通信部から前記代理送受信設定要求を前記第2の通信経路を介して前記第2の計算機に送信し、
    前記代理送受信設定要求には、前記第1の識別情報と、前記第1の計算機の第2の通信部に設定された第2の識別情報とが含まれ、
    前記代理送受信設定要求を受信した前記第2の計算機では、前記識別情報管理部が、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とを関連付けて保持する
    ことを特徴とする請求項1記載の通信システム。
  3. 前記複数の計算機に含まれる第3の計算機をさらに備え、
    前記第2の計算機は、第1の通信部又は第2の通信部で受信した通信情報の通信形式を、前記第1の通信式と前記第2の通信式との間で変換する通信形式変換部をさらに備え、
    前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われた第2の計算機では、
    前記第1の通信部が、前記第3の計算機から、前記第1の識別情報が含まれる通信情報を前記第1の通信経路を介して受信した場合に、
    前記通信形式変換部が、前記受信した通信情報の通信形式を前記第2の通信式に則った通信情報に変換し、
    前記第2の通信部が、前記変換された通信情報を、前記識別情報管理部で前記第1の識別情報に関連付けて保持されている前記第2の識別情報に基づいて、前記第1の計算機の第2の通信部に送信する
    ことを特徴とする請求項2記載の通信システム。
  4. 前記第2の計算機は、第1の通信部又は第2の通信部が受信した通信情報の通信形式を、前記第1の通信式と前記第2の通信式との間で変換する通信形式変換部をさらに備え、
    前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われた第2の計算機では、
    前記第2の通信部が、前記第1の計算機から、前記第2の識別情報と代理送信を示す情報とが含まれる通信情報を受信した場合に、
    前記通信形式変換部が、前記受信した通信情報の通信形式を前記第1の通信式に則った通信情報に変換し、
    前記第1の通信部が、前記変換された通信情報を、前記第2の通信部が受信した通信情報が示す送信先に送信する
    ことを特徴とする請求項2記載の通信システム。
  5. 前記第1の計算機及び前記第2の計算機が、相手と通信可能な状態にあるかを互いに確認するための接続確認通信を、それぞれの前記第2の通信部から前記第2の通信経路を介して行い、かつ、前記第2の計算機で、前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われている状況において、
    前記第2の計算機は、前記接続確認通信によって前記第1の計算機と通信不可能な状態にあることを検知した場合に、自身の前記第1の通信部に設定された識別情報から前記第1の識別情報を削除することにより、前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定を解除する
    ことを特徴とする請求項2記載の通信システム。
  6. 前記複数の計算機に含まれる第3の計算機をさらに備え、
    前記第1乃至第3の計算機が、他の前記計算機と通信可能な状態にあるかを互いに確認するための接続確認通信を、それぞれの前記第2の通信部から前記第2の通信経路を介して行い、かつ、前記第2の計算機で、前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われている状況において、
    前記第1の計算機は、前記接続確認通信によって前記第2の計算機と通信不可能な状態にあることを検知した場合に、前記代理送受信設定要求を前記第2の通信経路を介して前記第3の計算機に送信することにより、前記第3の計算機に、前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定を行わせる
    ことを特徴とする請求項2記載の通信システム。
  7. 前記第2の計算機で、前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われている状況において、
    前記第1の計算機が、前記第1の通信経路で通信情報の送受信を行える状態に復旧した場合に、前記第1の計算機は、前記第2の計算機に、前記第2の計算機の第1の通信部に追加で設定されていた前記第1の識別情報の削除を要求する情報を送信することにより、前記第2の計算機における、前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定を解除させる
    ことを特徴とする請求項2記載の通信システム。
  8. 少なくとも第1の計算機と第2の計算機とを含む複数の計算機が、第1の通信形式に則った通信情報を伝送する第1の通信経路と、前記第1の通信形式とは異なる第2の通信形式に則った通信情報を伝送する第2の通信経路とによって、互いに通信可能に接続された通信システムにおける通信システムの冗長化の方法であって、
    前記通信システムの各前記計算機は、
    前記第1の通信経路を介して通信情報を送受信する第1の通信部と、
    前記第2の通信経路を介して通信情報を送受信する第2の通信部と、
    第1の通信部及び第2の通信部に個々に設定される識別情報を管理する識別情報管理部と、
    を有し、
    前記第1の通信部が、前記識別情報を複数設定でき、前記第1の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報の何れかを含む通信情報を受信し、
    前記第2の通信部は、前記第2の通信経路を伝送される通信情報のうち、自身に設定された前記識別情報を含む通信情報を受信し、
    さらに、前記第1の計算機が、通信情報を代理で送受信することを要求する代理送受信設定要求を前記第2の通信経路を介して前記第2の計算機に送信した場合に、
    前記第2の計算機が、前記第1の計算機の第1の通信部に設定された第1の識別情報を前記第2の計算機の第1の通信部に設定された識別情報に追加することにより、前記第1の計算機の第1の通信部が前記第1の通信経路を介して送受信する通信情報を、前記第2の計算機の第1の通信部が代理で送受信する
    ことを特徴とする通信システムの冗長化の方法。
  9. 前記第1の計算機が、前記第1の通信経路で通信情報の送受信を行えない状態になった場合に、前記第2の通信部から前記代理送受信設定要求を前記第2の通信経路を介して前記第2の計算機に送信し、
    前記代理送受信設定要求には、前記第1の識別情報と、前記第1の計算機の第2の通信部に設定された第2の識別情報とが含まれ、
    前記代理送受信設定要求を受信した前記第2の計算機では、前記識別情報管理部が、前記第1の識別情報と前記第2の識別情報とを関連付けて保持する
    ことを特徴とする請求項8記載の通信システムの冗長化の方法。
  10. 前記通信システムは、前記複数の計算機に含まれる第3の計算機をさらに備え、
    前記第2の計算機は、第1の通信部又は第2の通信部で受信した通信情報の通信形式を、前記第1の通信式と前記第2の通信式との間で変換する通信形式変換部をさらに有し、
    前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われた第2の計算機では、
    前記第1の通信部が、前記第3の計算機から、前記第1の識別情報が含まれる通信情報を前記第1の通信経路を介して受信した場合に、
    前記通信形式変換部が、前記受信した通信情報の通信形式を前記第2の通信式に則った通信情報に変換し、
    前記第2の通信部が、前記変換された通信情報を、前記識別情報管理部で前記第1の識別情報に関連付けて保持されている前記第2の識別情報に基づいて、前記第1の計算機の第2の通信部に送信する
    ことを特徴とする請求項9記載の通信システムの冗長化の方法。
  11. 前記第2の計算機が、第1の通信部又は第2の通信部が受信した通信情報の通信形式を、前記第1の通信式と前記第2の通信式との間で変換する通信形式変換部をさらに有し、
    前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われた第2の計算機では、
    前記第2の通信部が、前記第1の計算機から、前記第2の識別情報と代理送信を示す情報とが含まれる通信情報を受信した場合に、
    前記通信形式変換部が、前記受信した通信情報の通信形式を前記第1の通信式に則った通信情報に変換し、
    前記第1の通信部が、前記変換された通信情報を、前記第2の通信部が受信した通信情報が示す送信先に送信する
    ことを特徴とする請求項9記載の通信システムの冗長化の方法。
  12. 前記第1の計算機及び前記第2の計算機が、相手と通信可能な状態にあるかを互いに確認するための接続確認通信を、それぞれの前記第2の通信部から前記第2の通信経路を介して行い、かつ、前記第2の計算機で、前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われている状況において、
    前記第2の計算機が、前記接続確認通信によって前記第1の計算機と通信不可能な状態にあることを検知した場合に、自身の前記第1の通信部に設定された識別情報から前記第1の識別情報を削除することにより、前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定を解除する
    ことを特徴とする請求項9記載の通信システムの冗長化の方法。
  13. 前記通信システムは、前記複数の計算機に含まれる第3の計算機をさらに備え、
    前記第1乃至第3の計算機が、他の前記計算機と通信可能な状態にあるかを互いに確認するための接続確認通信を、それぞれの前記第2の通信部から前記第2の通信経路を介して行い、かつ、前記第2の計算機で、前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われている状況において、
    前記第1の計算機が、前記接続確認通信によって前記第2の計算機と通信不可能な状態にあることを検知した場合に、前記代理送受信設定要求を前記第2の通信経路を介して前記第3の計算機に送信することにより、前記第3の計算機に、前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定を行わせる
    ことを特徴とする請求項9記載の通信システムの冗長化の方法。
  14. 前記第2の計算機で、前記代理送受信設定要求に応じて前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定が行われている状況において、
    前記第1の計算機が、前記第1の通信経路で通信情報の送受信を行える状態に復旧した場合に、前記第1の計算機は、前記第2の計算機に、前記第2の計算機の第1の通信部に追加で設定されていた前記第1の識別情報の削除を要求する情報を送信することにより、前記第2の計算機における、前記第1の計算機の第1の通信部の代理で通信情報を送受信する設定を解除させる
    ことを特徴とする請求項9記載の通信システムの冗長化の方法。
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