JP6004975B2 - 医療用積層編地、これを用いた医療用ドレープ、これを用いた医療用シーツ。 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(10)を要旨とするものである。
(1)ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂からなるフィルムの一方の面にポリエステル仮撚加工糸からなるトリコット編地Aが、他方の面にポリエステルフィラメントのフラットヤーンからなるトリコット編地Bが、貼り合わされた積層編地であって、前記トリコット編地Aが2枚筬以上の組織を有し且つ吸水加工が施されたものであり、並びに前記積層編地が下記(i)及び(ii)を満足することを特徴とする医療用積層編地。
(i)濡れ戻り率60%以下。
(ii)JIS L1096 F−2法に基づく洗濯を10回繰り返した後、135℃×80分のオートクレーブ処理及び60分間のタンブル乾燥工程を1サイクルとし、これを10サイクル繰り返した後のJIS L1092 6.1B法(高耐水圧法)に基づく耐水圧が150kPa以上。
(2)前記ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が、ポリカーボネートポリオール及び芳香族系ジフェニルメタンジイソシアアネートからなるポリカーボネート系ポリウレタン樹脂であることを特徴とする(1)記載の医療用積層編地。
(3)前記ポリエステル仮撚加工糸の単繊維繊度が0.6dtex〜4.0dtexであることを特徴とする(1)又は(2)記載の医療用積層編地。
(4)前記トリコット編地Aがメッシュ組織であり、且つ、メッシュ組織の凹部の深度が400〜500μmであることを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の医療用積層編地。
(5)前記吸水加工が、アニオン系ポリエステル系樹脂を用いたものであることを特徴とする(1)〜(4)いずれかに記載の医療用積層編地。
(6)前記トリコット編地Bが撥水加工されたものであることを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載の医療用積層編地。
(7)前記トリコット編地A、トリコット編地B及びフィルムが、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂からなる硬化型接着剤により貼り合わせてなることを特徴とする(1)〜(6)いずれかに記載の医療用積層編地。
(8)前記トリコット編地A及びトリコット編地Bの少なくとも一方とフィルムが全面状に貼り合わせてなることを特徴とする(1)〜(7)いずれかに記載の医療用積層編地。
(9)(1)〜(8)いずれかに記載の医療用積層編地を用いてなることを特徴とする医療用ドレープ。
(10)(1)〜(8)いずれかに記載の医療用積層編地を用いてなることを特徴とする医療用シーツ。
一方の面に、ポリエステル仮撚加工糸からなるトリコット編地Aが、他方の面にポリエステルフィラメントのフラットヤーンからなるトリコット編地Bが貼り合わされた3層積層編地であることが必要である。該3層積層編地とすることにより、汗・血液・体液などを所定量保持するとともに、洗濯・滅菌を繰り返しても耐水圧が低下しないようにポリカーボネート系ポリウレタンフィルムを保護することができる。
濡れ戻り率(%)=[(W2−W1)/W0]×100
前述の方法により測定した。
JIS L1096 F−2法に基づく洗濯を10回繰り返した後、135℃×80分のオートクレーブ処理及び60分間タンブル乾燥工程を1サイクルとし、これを10サイクル繰り返した。その後、IS L1092 6.1B法(高耐水圧法)に基づく耐水圧を測定した。また、剥離・破れの有無を目視で確認した。
前述の方法により測定した。
JIS L1096 A法(定速伸長法)に準じ、積層編地のタテ、ヨコの伸長率を測定した。
(トリコット編地A)
28ゲージトリコット編機を用い、ポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚加工糸84デシテックス72フィラメント(単繊維繊度:1.17dtex)を用いて、フロント筬組織として1―0/1―2,ミドル筬組織として1−0/1−2/2−3/2−1,バック筬組織として、2−3/2−1/1−0/1−2のトリコットメッシュ編地を製編した。次に、得られた編地を、ノニオン系活性剤を1g/Lを使用して液流染色機にて80℃で20分間精練した。そして、シュリンクサーファー型乾燥機にて150℃で乾燥させた後、180℃で1分間プレセットした。さらに、上記染色機を用いて下記処方1にて、130℃で30分間吸水処理を兼ねた染色を行なった。その後、上記乾燥機にて150℃で乾燥し、170℃で1分間仕上げセットして、生地密度35ウエール/2.54cm×43コース/2.54cmのトリコット編地Aを作製した。
(処方1)
分散染料 0.05%omf(Dianix Blue AC−E:ダイスタージャ パン株式会社製)
分散均染剤 0.5g/L(ニッカサンソルト SN−130:日華化学株式会社製)
酢酸(濃度48質量%) 0.2cc/L
吸水加工剤 2.0%omf(高松油脂株式会社製、商品名SR− 1000(アニオン性ポリエステル系樹脂))
(トリコット編地B)
同様に、28ゲージトリコット編機を用い、ポリエチレンテレフタレートフィラメントのフラットヤーン56デシテックス24フィラメントを用いて、フロント筬組織1−2/1−0,バック筬組織1−0/4−5のトリコットサテン編地を製編した。得られたトリコットサテン編地を用い吸水加工剤を使用しないこと以外は、トリコット編地Aと同じ方法で、生地密度32ウエール/2.54cm×35コース/2.54cmのトリコット編地Bを作製した。
(医療用積層編地)
そして、ポリプロピレン製押出ラミネート離型紙を用いて膜厚20μmのポリカーボネート系ポリウレタンフィルム(ポリオール:ポリカーボネートポリオール、イソシアネート:芳香族系ジフェニルメタンジイソシアアネート)を調整し、このフィルムに上述したトリコット編地Bのアンダーラップ側を、ポリカーボネートポリオール樹脂に芳香族系ポリイソシアネート架橋剤とアミン系促進剤を加えた接着樹脂を用いて、温度100℃×線圧1.5kg/cmの条件で全面状に加圧接着し、常温下で48時間放置・熟成して2層積層編地を作成した。この2層積層編地の離型紙を剥離し、市販のフッ素系撥水剤エマルジョン(旭硝子(株)製「アサヒガードAG−E061」、固形分20質量%)を用いて有効成分5質量%の水分散液にパディング法に準じて2層積層編地に水分散液をピックアップ率30%の割合で付与した。次に、フィルム面に上述のトリコット編地Aのアンダーラップ側を、同様の接着樹脂を用いて同条件にて加圧接着を行い、常温下で48時間放置・熟成して3層積層編地を作成した。この3層積層編地の両耳端をカットして巾を揃えた後、目付265g/m2の本発明の医療用積層編地を得た。
トリコット編地Bとフィルムとの加圧接着を、42メッシュのドット状グラビアロールを用いて部分的接着に変更する以外は、実施例1と同様の方法で、目付260g/m2本発明の医療用積層編地を得た。
トリコット編地Aに用いたポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚加工糸84デシテックス72フィラメント(単繊維繊度:1.17dtex)をポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚加工糸84デシテックス36フィラメント(単繊維繊度:2.33dtex)に変更する以外は、実施例1と同様の方法で本発明の医療用積層編地を得た。
28ゲージトリコット編機を用い、ポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚加工糸84デシテックス72フィラメント(単繊維繊度:1.17dtex)を用いて、組織1−0/1−2/2−3/2−1のトリコットシングルアトラス編地を製編し、実施例1と同様の方法で染色・吸水加工した生地密度40ウエール/2.54cm×70コース/2.54cmのトリコット編地Cを作製した。この編地Cをトリコット編地Aの代わりに用いて実施例1と同様の方法で目付200g/m2の積層編地を得た。
28ゲージ両面丸編機を用い、表面、裏面ともにポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚加工糸84デシテックス72フィラメント用いて、2層構造のメッシュ丸編地Dを製編し、実施例1と同様の方法で染色・吸水加工した生地密度40ウエール/2.54cm×58コース/2.54cmの丸編地を作製した。この丸編地をトリコット編地Aの代わりに用いて実施例1と同様の方法で目付290g/m2の積層編地を得た。
ウォータージェットルーム織機を用い、経糸・緯糸共に、ポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚加工糸84デシテックス72フィラメントを用いて、平織物を製織し、実施例1と同様の方法で染色・吸水加工した生地密度 経120本/吋×緯100/吋の織物を作製した。この織物をトリコット編地Aの代わりに用いて実施例1と同様の方法で目付260g/m2の積層生地を得た。
ポリカーボネート系ポリウレタンフィルムの代わりにエステル系ポリウレタンフィルムを用いる以外は実施例1と同様の方法で、比較例4の積層編地を得た。
Claims (10)
- ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂からなるフィルムの一方の面にポリエステル仮撚加工糸からなるトリコット編地Aが、他方の面にポリエステルフィラメントのフラットヤーンからなるトリコット編地Bが、貼り合わされた積層編地であって、前記トリコット編地Aが2枚筬以上の組織を有し且つ吸水加工が施されたものであり、並びに前記積層編地が下記(1)及び(2)を満足することを特徴とする医療用積層編地。
(1)濡れ戻り率60%以下。
(2)JIS L1096 F−2法に基づく洗濯を10回繰り返した後、135℃×80分のオートクレーブ処理及び60分間のタンブル乾燥工程を1サイクルとし、これを10サイクル繰り返した後のJIS L1092 6.1B法(高耐水圧法)に基づく耐水圧が150kPa以上。 - 前記ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が、ポリカーボネートポリオール及び芳香族系ジフェニルメタンジイソシアアネートからなるポリカーボネート系ポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求項1記載の医療用積層編地。
- 前記ポリエステル仮撚加工糸の単繊維繊度が0.6dtex〜4.0dtexであることを特徴とする請求項1又は2記載の医療用積層編地。
- 前記トリコット編地Aがメッシュ組織であり、且つ、メッシュ組織の凹部の深度が400〜500μmであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の医療用積層編地。
- 前記吸水加工が、アニオン系ポリエステル系樹脂を用いたものであることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の医療用積層編地。
- 前記トリコット編地Bが撥水加工されたものであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の医療用積層編地。
- 前記トリコット編地A、トリコット編地B及びフィルムが、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂からなる硬化型接着剤により貼り合わせてなることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の医療用積層編地。
- 前記トリコット編地A及びトリコット編地Bの少なくとも一方とフィルムが全面状に貼り合わせてなることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の医療用積層編地。
- 請求項1〜8いずれか1項に記載の医療用積層編地を用いてなることを特徴とする医療用ドレープ。
- 請求項1〜8いずれか1項に記載の医療用積層編地を用いてなることを特徴とする医療用シーツ。
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