JP6004719B2 - 光拡散装置、画像投写装置、及び光拡散装置の駆動方法 - Google Patents

光拡散装置、画像投写装置、及び光拡散装置の駆動方法 Download PDF

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本発明は、光拡散装置、画像投写装置、及び光拡散装置の駆動方法に関する。
プロジェクタ等の画像投写装置は、光源から出射された光線をスクリーンに投写することでスクリーン上に画像を表示する。しかし、映像を映し出すスクリーンの光拡散層で散乱した光線が視聴者等の鑑賞者側で干渉すると、鑑賞者にはスクリーン全体がぎらついて見える。この光線の干渉に伴う輝度むらはシンチレーションと呼ばれるもので、鑑賞者に不快感を与え、表示される画像の画質が低下するという問題があった。
シンチレーションを低減するための技術として、特許文献1には、投写光を拡散するための帯電した光拡散粒子と、当該光拡散粒子を分散させる分散媒とを有する光拡散層、および当該光拡散層を投写光の光軸方向から挟むように配置された一対の電極を備え、当該電極間に電圧を印加して光拡散層に電界を発生させ、光拡散粒子を運動させる映像投写用スクリーンが開示されている。また、特許文献2には、入射光を拡散する帯電した拡散粒子と、当該拡散粒子を分散させる分散媒とを内部に収容する複数の収容体、および当該複数の収容体を保持する支持シートを有する光拡散層と、当該光拡散層の両側に配置された一対の電極とを備え、当該電極間に電圧を印加して光拡散層に電界を発生させ、光拡散粒子を運動させる光拡散装置が開示されている。
特開2011−232601号公報 特開2011−170034号公報
しかしながら、光拡散層の両側の電極間に電圧を印加し、光拡散粒子を運動させてシンチレーションを低減する装置では、光拡散層が吸湿すると、所望の電界が得られず光拡散粒子の運動が低下し、光拡散粒子の運動によるシンチレーションの改善効果が低下する場合がある。
本発明は、光拡散層の吸湿によるシンチレーションの悪化を抑制することができる光拡散装置、画像投写装置、及び光拡散装置の駆動方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光拡散装置は、
帯電した複数の粒子と当該複数の粒子を分散させる分散媒とを内部に収容する複数の収容体で構成された層を1層だけ備え、当該複数の収容体を支持する支持シートを有する構造体と、
前記支持シートの外側に配置された第1の電極と、
前記複数の収容体の層の外側に配置された第2の電極と、
前記支持シートと前記複数の収容体の層との間に配置された第3の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に、極性が反転する電圧を印加する駆動手段と、
前記第1の電極と前記第3の電極との間に接続される抵抗手段と、
を備え
前記抵抗手段の抵抗値と吸湿後の前記支持シートの絶縁抵抗値との並列合成抵抗値は、前記複数の収容体の層の吸湿後の静電容量値と前記複数の収容体の層の吸湿後の絶縁抵抗値との積を、前記支持シートの吸湿後の静電容量値で除した値と等しい
ことを特徴とする。
本発明に係る画像投写装置は、
上記の光拡散装置と、
画像を投影する画像投影手段と、
前記画像投影手段からの画像光が投影されることにより画像を表示するスクリーンと、
を備え、
前記スクリーンに表示された画像からの光が入射光として前記光拡散装置に入射することを特徴とする。
本発明に係る光拡散装置の駆動方法は、
帯電した複数の粒子と当該複数の粒子を分散させる分散媒とを内部に収容する複数の収容体で構成された層を1層だけ備え、当該複数の収容体を支持する支持シートを有する構造体と、
前記支持シートの外側に配置された第1の電極と、
前記複数の収容体の層の外側に配置された第2の電極と、
前記支持シートと前記複数の収容体の層との間に配置された第3の電極と、
前記第1の電極と前記第3の電極との間に接続される抵抗手段と、
を備える光拡散装置の駆動方法であって、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に、極性が反転する電圧を印加する駆動工程と、
前記構造体の吸湿状態を示す情報を検出する吸湿状態検出工程と、
前記検出された情報に基づいて、前記抵抗手段の抵抗値と吸湿後の前記支持シートの絶縁抵抗値との並列合成抵抗値が、前記複数の収容体の層の吸湿後の静電容量値と前記複数の収容体の層の吸湿後の絶縁抵抗値との積を、前記支持シートの吸湿後の静電容量値で除した値と等しくなるように前記抵抗手段の抵抗値を制御する抵抗値制御工程と、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、光拡散層の吸湿によるシンチレーションの悪化を抑制することができる。
実施の形態1に係る光拡散装置を含む画像投写装置の構成を示す図である。 実施の形態1に係る光拡散装置の構成を示す図である。 光拡散素子および光拡散層駆動部の電気的なモデルを示す図である。 図3の構成において、吸湿前の状態で、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 図3の構成において、吸湿後の状態で、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 光拡散素子、光拡散層駆動部、および抵抗部の電気的なモデルを示す図である。 図6の構成において、吸湿後の状態で、抵抗成分の抵抗値を吸湿後の微小カプセル層の絶縁抵抗値と同等な値に設定したときに、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 図6の構成において、吸湿後の状態で、抵抗成分の抵抗値を所定の計算により得られる補正抵抗値に設定したときに、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 実施の形態1における吸湿状態検出部の構成の一例を示すブロック図である。 電圧波形比較部の処理を説明するための図である。 抵抗部を半導体素子で構成した場合における光拡散装置の構成例を示す図である。 実施の形態1に係る光拡散装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図3の構成において、異なる3つの吸湿状態で、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 吸湿状態検出部により判定された吸湿レベルと、抵抗部の制御される抵抗値との関係の一例を示す図である。 吸湿状態検出部により判定された吸湿レベルと、抵抗部の制御される抵抗値との関係の別の一例を示す図である。 実施の形態2に係る光拡散装置の構成を示す図である。 重量センサーによって測定される光拡散層の重量と、光拡散層の吸湿レベルとの関係を示す図である。 実施の形態2における吸湿状態検出部の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態3に係る光拡散装置の構成を示す図である。 図6の構成において、吸湿後の状態で、抵抗成分の抵抗値を抵抗値R2に設定したときに、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 図6の構成において、吸湿前の状態で、抵抗成分の抵抗値を抵抗値R2に設定したときに、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 実施の形態4に係る光拡散装置の構成を示す図である。 図6の構成において、特定の吸湿状態で、抵抗成分の抵抗値を異なる3つの値に設定したときに、微小カプセル層の静電容量成分に印加される電圧波形を示す図である。 電圧クランプ回路の構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る光拡散装置3を含む画像投写装置100の構成を示す図である。図1において、画像投写装置100は、画像を投影する画像投影部1と、当該画像投影部1からの画像光が投影されることにより画像を表示するスクリーン2と、当該スクリーン2に表示された画像からの光を拡散する光拡散装置3とを有する。具体的には、スクリーン2は、画像投影部1からの広がった光を略平行光化するフレネルレンズ2aと、フレネルレンズ2aからの光を拡散して視野角を広げるレンチキュラーレンズ2bとにより構成され、光拡散装置3は、レンチキュラーレンズ2bからの光を拡散する。
この画像投写装置100では、画像投影部1から投射された画像光は、スクリーン2に照射され、光拡散装置3により拡散され、鑑賞者4の方向へ出射される。スクリーン2に表示された画像からの光はシンチレーションを有しているが、光拡散装置3で光が拡散されることにより、シンチレーションが抑制された画像が表示される。
図2は、実施の形態1に係る光拡散装置3の構成を示す図である。図2において、光拡散装置3は、光拡散素子10と、駆動装置(または駆動回路)30とを備える。
光拡散素子10は、スクリーン2からの入射光を拡散するための光拡散層11を有する。光拡散層11は、複数の収容体としての微小カプセル12と、当該複数の微小カプセル12を支持する支持シート13とにより構成されている。具体的には、支持シート13の表面には、複数の微小カプセル12が接着剤14によって固定されており、複数の微小カプセル12の層(以下、「微小カプセル層」と称す)15が形成されている。複数の微小カプセル12の各々は、入射光を拡散する帯電した複数の拡散粒子16と、当該複数の拡散粒子16を分散させる分散媒17とを内部に収容する。ここでは、複数の拡散粒子16は、正または負の同一極性に帯電したものである。
また、光拡散素子10は、電極を有する。支持シート13の外側(具体的には支持シート13の微小カプセル層15とは反対側の面)には、第1の電極21が配置される。微小カプセル層15の外側(具体的には微小カプセル層15の支持シート13とは反対側の面)には、第2の電極22が配置される。すなわち、光拡散層11の両側には、当該光拡散層11を挟むように一対の電極21,22が配置される。さらに、支持シート13と微小カプセル層15との間には、第3の電極23が配置される。
なお、図2の例では、微小カプセル層15の片側に支持シート13が配置されているが、微小カプセル層15の両側に一対の支持シートが配置されてもよい。すなわち、第2の電極22の外側(具体的には第2の電極22の微小カプセル層15とは反対側の面)に、さらに支持シートが配置されてもよい。この構成によれば、光拡散層11の剛性を高めることができる。
具体的な一態様では、支持シート13は、絶縁性のシートであり、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)により形成される。支持シート13の厚さは100μmオーダーである。第1の電極21および第3の電極23は、それぞれ、支持シート13の表面に電極材料を蒸着または塗布することにより形成される酸化インジウムスズ(ITO)膜などの電極層であり、Å(オングストローム)オーダーの厚さを有する。微小カプセル層15は、電極が形成された支持シート13の表面に接着剤14とともに複数の微小カプセル12を塗布することにより形成され、100μmオーダーの厚さを有する。第2の電極22は、図示しない支持シートの表面に電極材料を蒸着または塗布することにより形成されるITO膜などの電極層であり、オングストロームオーダーの厚さを有する。当該第2の電極22が形成された支持シートは、第2の電極22が微小カプセル層15と接するようにカプセル層15の外側に配置される。すなわち、光拡散素子10は、微小カプセル層15を一対の支持シートで挟み込んだ構造を有する。
駆動装置30は、上記光拡散素子10を駆動する装置であり、光拡散層駆動部31を有する。光拡散層駆動部31は、第1の電極21と第2の電極22との間に接続され、当該電極21,22間に極性が反転する駆動電圧を印加する。駆動電圧は、例えば、一定振幅で一定周期の矩形波交流電圧である。
図3は、光拡散素子10および光拡散層駆動部31の電気的なモデルを示す図である。図3には、第1の電極21と第3の電極23との間の支持シート13の層の静電容量成分13Cおよび絶縁抵抗成分13Rと、第2の電極22と第3の電極23との間の微小カプセル層15の静電容量成分15Cおよび絶縁抵抗成分15Rと、光拡散層駆動部31とが示されている。光拡散層駆動部31には、静電容量成分13Cおよび絶縁抵抗成分13Rにより構成される並列回路と、静電容量成分15Cおよび絶縁抵抗成分15Rにより構成される並列回路とが直列に接続されている。なお、図3には、図2に示される抵抗部32、吸湿状態検出部33、および抵抗値制御部34が設けられていない状態が示されている。
以下の説明では、支持シート13の静電容量成分13Cの静電容量値を「Cs」、支持シート13の絶縁抵抗成分13Rの絶縁抵抗値を「Rs」、微小カプセル層15の静電容量成分15Cの静電容量値を「Cc」、微小カプセル層15の絶縁抵抗成分15Rの絶縁抵抗値を「Rc」と表す。
吸湿前の状態において、静電容量値CsおよびCcは例えばナノファラッドオーダーであり、絶縁抵抗値RsおよびRcは例えばギガオームオーダーである。
図4は、図3の構成において、吸湿前の状態で、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15C(すなわち微小カプセル層15)に印加される電圧波形を示す図である。図4の電圧波形は、吸湿前における静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcの実測値を用いてシミュレーション(計算)した結果である。ただし、光拡散素子10の実サンプルで実際に電圧波形を測定したところ、図4と同様の電圧波形が得られた。
微小カプセル層15に電圧が印加されているとき、複数の拡散粒子16は自身が帯びている電荷と印加されている電圧とに応じて分散媒17中を泳動し、印加電圧が反転すると反対方向に泳動する。これにより、光拡散層11に入射する光が拡散粒子16により拡散されるとともに、拡散粒子16の泳動によって光の拡散状態が時間的に変化し、シンチレーションが抑制される。
光拡散層11が吸湿すると、微小カプセル層15はその構造から水を含みやすく、図3の微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcは、例えばメガオームオーダーまたはキロオームオーダーまで低下する。一方、支持シート13の絶縁抵抗値Rsには吸湿による顕著な変化はなく、絶縁抵抗値Rsは吸湿後も例えばギガオームオーダーである。また、静電容量値CsおよびCcにも吸湿による顕著な変化はなく、静電容量値CsおよびCcは吸湿後も例えばナノファラッドオーダーである。
図5は、図3の構成において、吸湿後の状態で、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15C(すなわち微小カプセル層15)に印加される電圧波形を示す図である。図5の電圧波形は、吸湿後における静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcの実測値を用いてシミュレーション(計算)した結果である。ただし、光拡散素子10の実サンプルで実際に電圧波形を測定したところ、図5と同様の電圧波形が得られた。
図5に示されるように、図3の構成では、光拡散層11が吸湿した場合、微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcの低下により、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形は、電圧の極性反転直後にピークとなった後に減衰していく波形となる。このため、複数の拡散粒子16の泳動が低下し、光の拡散状態の時間的変化が乏しくなり、その結果としてシンチレーションが十分に抑制されなくなる。
本実施の形態では、光拡散層11の吸湿によるシンチレーションの悪化を抑制する観点より、図2に示されるように、駆動装置30は、第1の電極21と第3の電極23との間に接続される抵抗部32を有する。図2では、抵抗部32は、第1の電極21および第3の電極23と各1点で接続されている単一の存在であるように示されている。しかし、抵抗部32は、複数の抵抗により構成されても良く、例えば、面として存在する第1の電極21および第3の電極23の複数の接続点同士を接続するように構成されても良い。
図6は、光拡散素子10、光拡散層駆動部31、および抵抗部32の電気的なモデルを示す図である。図6では、図3のモデルに対して、抵抗部32の抵抗成分32Rが付加されている。抵抗成分32Rは、支持シート13の静電容量成分13Cおよび絶縁抵抗成分13Rと並列に接続されている。なお、以下の説明では、抵抗成分32Rの抵抗値を「R」と表す。
図7は、図6の構成において、吸湿後の状態で、抵抗成分32Rの抵抗値Rを吸湿後の微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcと同等な値に設定し、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形を示す図である。図7の電圧波形は、吸湿後における静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcの実測値を用いて、抵抗値Rが吸湿後の絶縁抵抗値Rcの実測値と同じ値に設定された条件でシミュレーション(計算)した結果である。ただし、光拡散素子10の実サンプルに上記抵抗値を有する抵抗を接続して実際に電圧波形を測定したところ、図7と同様の電圧波形が得られた。
図7の電圧波形を見ると、波形のなまりは認められるものの、図5の波形のように電圧がすぐに低下してしまうことなく、長い時間電圧が印加されており、図4と同等な電圧印加時間となっている。このような電圧波形によれば、シンチレーションの抑制効果を確保することができる。
図8は、図6の構成において、吸湿後の状態で、抵抗成分32Rの抵抗値Rを下記所定の計算により得られる補正抵抗値R1に設定し、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形を示す図である。図8の電圧波形は、吸湿後における静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcの実測値を用いて、抵抗値Rが所定の補正抵抗値R1に設定された条件でシミュレーション(計算)した結果である。ただし、下記の計算により補正抵抗値R1を算出した後、光拡散素子10の実サンプルに補正抵抗値R1の抵抗を接続して実際に電圧波形を測定したところ、図8と同様の電圧波形が得られた。
上記補正抵抗値R1は、以下のように計算される。
吸湿後の静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rcに基づき、下記式(1)により、吸湿後の支持シート13の絶縁抵抗値と抵抗部32の抵抗値との並列合成抵抗値Rtを算出する。
Rt=(Cc×Rc)/Cs …(1)
次に、算出された並列合成抵抗値Rtと、吸湿後の絶縁抵抗値Rsとに基づき、下記式(2)により、補正抵抗値R1を算出する。
Rt=(R1×Rs)/(R1+Rs) …(2)
なお、ここでは、上記計算において、吸湿後の静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcとしては実測値が用いられる。
図8の電圧波形を見ると、振幅値および波形形状ともに図4の吸湿前の波形と同等になっており、シンチレーションを抑制しうる電圧波形となっている。
光拡散層11の吸湿状態が高くなるほど、微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcが低下し、これに伴って抵抗部32の理想的な抵抗値も低下する。したがって、抵抗部32の抵抗値Rは、光拡散層11の吸湿状態に応じて調整されることが望ましい。
このような観点より、図2に示されるように、駆動装置30は、吸湿状態検出部33および抵抗値制御部34を有する。
吸湿状態検出部33は、光拡散層11の吸湿状態を示す情報を検出する。本例では、吸湿状態検出部33は、光拡散層11の電気的な特性を検出することにより、光拡散層11の吸湿状態を示す情報を検出する。具体的には、吸湿状態検出部33は、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加したときの、第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧の時間的な変化を検出することにより、吸湿状態を示す情報を検出する。
抵抗値制御部34は、吸湿状態検出部33により検出された情報に基づいて抵抗部32の抵抗値Rを制御する。具体的には、抵抗値制御部34は、光拡散層11の吸湿状態が高いほど抵抗値Rが小さくなるように、抵抗部32の抵抗値Rを制御する。抵抗値制御部34は、吸湿状態を検出するための情報として、現在の抵抗部32の抵抗値Rを示す制御状況情報を吸湿状態検出部33にフィードバックしてもよい。
図9は、実施の形態1における吸湿状態検出部33の構成の一例を示すブロック図である。図9において、吸湿状態検出部33は、電圧波形検出部41、吸湿前電圧波形情報記憶部42、電圧波形比較部43、および吸湿状態判定部44を有する。
電圧波形検出部41は、第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧波形(すなわち微小カプセル層15に印加される電圧波形)を検出する。
吸湿前電圧波形情報記憶部42は、吸湿前の状態で光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧が印加されたときに微小カプセル層15に印加される電圧波形の情報である吸湿前電圧波形情報を記憶する。例えば、吸湿前電圧波形情報記憶部42は、吸湿前電圧波形情報として、図4の電圧波形を示す情報を記憶する。
電圧波形比較部43は、電圧波形検出部41により検出された電圧波形と、吸湿前電圧波形情報記憶部42に記憶されている吸湿前電圧波形情報とを比較し、その波形差の情報を吸湿状態判定部44に出力する。例えば、図10に示されるように、電圧波形比較部43は、吸湿前電圧波形情報により示される吸湿前の電圧波形W0(実線)と、電圧波形検出部41により検出された電圧波形W1(破線)とを比較し、電圧極性の反転タイミングから、電圧波形W1が電圧波形W0とクロスするタイミングまでの時間である放電時間Tを取得し、当該放電時間Tを吸湿状態判定部44に出力する。
吸湿状態判定部44は、電圧波形比較部43からの波形差の情報に基づいて光拡散層11の吸湿状態を判定し、判定結果を抵抗値制御部34に出力する。例えば、吸湿状態判定部44は、電圧波形比較部43により取得された放電時間Tと、微小カプセル層15の静電容量値Ccと、現在(電圧波形検出時)の抵抗部32の抵抗値R0とから、予め設定された関数(計算式やテーブル等)により現在の微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcを求め、抵抗値制御部34に出力する。ここで、微小カプセル層15の静電容量値Ccとしては、吸湿による変化が少ないことから、予め吸湿前または吸湿後の状態で実測され記憶されている固定値が用いられる。また、現在の抵抗値R0は、抵抗値制御部34からフィードバックされる制御状況情報から把握される。絶縁抵抗値Rcを求めるための上記関数は、例えば回路計算や実験によって求められる。
抵抗値制御部34は、上記吸湿状態判定部44からの絶縁抵抗値Rcに基づき、上記式(1)および式(2)を用いて補正抵抗値R1を求め、抵抗部32の抵抗値RaをR0からR1に変更する。この計算において、支持シート13の静電容量値Cs、微小カプセル層15の静電容量値Cc、および支持シート13の絶縁抵抗値Rsとしては、吸湿による変化が少ないことから、予め吸湿前または吸湿後に実測され記憶されている固定値が用いられる。
なお、吸湿後の支持シート13の絶縁抵抗値Rsが吸湿後の微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcと比べて十分大きい場合には、抵抗値制御部34は、上記式(1)および式(2)の代わりに、下記式(3)により補正抵抗値R1を求めても良い。下記式(3)を用いる場合、処理の高速化や簡易化、処理工程縮小によるコストダウンなどのメリットを得ることができる。
R1=(Cc×Rc)/Cs …(3)
上記抵抗値制御部34の制御により、抵抗部32の抵抗値Rは、微小カプセル層15の静電容量値Ccと微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcとの積を、支持シート13の静電容量値Csで除した値またはその近傍の値に制御される。
図11は、抵抗部32を半導体素子で構成した場合における光拡散装置3の構成例を示す図である。図11では、抵抗部32は、PチャネルMOSFET51およびNチャネルMOSFET52を有する。PチャネルMOSFET51のドレインは第3の電極23と接続され、ソースは第1の電極21と接続され、ゲートは抵抗値制御部34と接続される。NチャネルMOSFET52のドレインは第3の電極23と接続され、ソースは第1の電極21と接続され、ゲートは抵抗値制御部34と接続される。抵抗値制御部34は、PチャネルMOSFET51およびNチャネルMOSFET52のゲート・ソース間電圧を調整することでドレイン電流を制御し、第1の電極21と第3の電極23との間に一定の抵抗成分が付加されたようにPチャネルMOSFET51およびNチャネルMOSFET52を動作させる。PチャネルMOSFET51およびNチャネルMOSFET52が設けられるのは、光拡散層駆動部31が、極性が反転する駆動電圧を印加するように構成されているからである。
図11の例では、ゲート・ソース間電圧を安定して設定できるように、PチャネルMOSFET51と抵抗値制御部34との間およびNチャネルMOSFET52と抵抗値制御部34との間にはそれぞれ抵抗53,54が挿入され、PチャネルMOSFET51のゲート・ソース間およびNチャネルMOSFET52のゲート・ソース間にはそれぞれ抵抗55,56が配置されている。
抵抗値制御部34は、光拡散層駆動部31から同期用の信号の入力を受け、当該信号に基づき、光拡散層駆動部31の印加電圧極性と同期してPチャネルMOSFET51とNチャネルMOSFET52とを切替駆動しても良い。
また、PチャネルMOSFET51とNチャネルMOSFET52との組み合わせを第1の電極21と第3の電極23との間に複数配置し、面として存在する第1の電極21および第3の電極23の複数の接続点間にそれぞれPチャネルMOSFET51とNチャネルMOSFET52との組み合わせを接続しても良い。
以上説明した駆動装置30において、光拡散層駆動部31、吸湿状態検出部33、および抵抗値制御部34の動作は、例えば、図示しない制御部により制御されても良いし、抵抗値制御部34により制御されても良い。
図12は、実施の形態1に係る光拡散装置3の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図12を参照して、光拡散装置3の動作について説明する。
光拡散装置3は、第1の電極21と第2の電極22との間に、極性が反転する駆動電圧を印加する(S1)。
上記駆動電圧が印加された状態において、光拡散装置3は、光拡散層11の吸湿状態を示す情報を検出する(S2)。具体的には、光拡散装置3は、第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧の時間的な変化を検出し、検出結果から微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcを求める。
次に、光拡散装置3は、ステップS2で検出された情報に基づいて抵抗部32の抵抗値Rを制御する(S3)。具体的には、光拡散装置3は、ステップS2で検出された絶縁抵抗値Rcに基づき、上記式(1)と(2)、または上記式(3)を用いて、補正抵抗値R1を求め、抵抗部32の抵抗値Rを補正抵抗値R1に調整する。
なお、上記ステップS2およびS3の処理、すなわち吸湿状態を示す情報を検出して抵抗値Rを調整する処理は、光拡散層11の駆動中において繰り返し実行されても良い。
また、図12では、光拡散層11の駆動中に吸湿状態を示す情報を検出して抵抗値Rを調整する処理を例示したが、光拡散装置3の動作手順は、適宜変更されても良い。例えば、光拡散装置3は、吸湿状態を示す情報を検出して抵抗値Rを調整した後に、光拡散層11への駆動電圧の印加を開始しても良い。この場合、吸湿状態を示す情報を検出する際に第1の電極21と第2の電極22との間に印加される電圧(検出用電圧)は、光拡散層11を駆動する際の駆動電圧と同じであっても良いし、異なっていても良い。また、光拡散装置3は、抵抗部32を接続しない状態(開放状態)で電圧波形を検出し、検出結果から絶縁抵抗値Rcを求めても良い。この場合、電圧波形検出時の抵抗部32の抵抗値を考慮する必要がないので、抵抗値制御部34から吸湿状態検出部33への抵抗値のフィードバックは省略されても良い。
以上説明した本実施の形態1によれば、下記(1)〜(4)の効果が得られ得る。
(1)本実施の形態に係る光拡散装置は、入射光を拡散する帯電した複数の拡散粒子と当該複数の拡散粒子を分散させる分散媒とを内部に収容する複数の収容体、および当該複数の収容体を支持する支持シートを有する光拡散層と、支持シートの外側に配置された第1の電極と、複数の収容体の層の外側に配置された第2の電極と、支持シートと複数の収容体の層との間に配置された第3の電極と、第1の電極と第2の電極との間に、極性が反転する駆動電圧を印加する光拡散層駆動部と、第1の電極と第3の電極との間に接続される抵抗部とを備える。このため、本実施の形態によれば、抵抗部の抵抗値を適切に設定することにより、光拡散層の吸湿によるシンチレーションの悪化を抑制することができる。また、光拡散層を完全にシールドする場合や、光拡散層に耐湿材料を使用する場合など、構造的な吸湿対策をとる場合と比較して、低コストに、構造的な吸湿対策による性能劣化(透過率低下や重量増など)を伴うことなく、吸湿によるシンチレーションの悪化を抑制することができる。また、例えば、複数の収容体の層(微小カプセル層)だけを一対の電極で挟み込み、当該電極間に駆動電圧を印加する構成では、吸湿に伴って微小カプセル層の絶縁抵抗が低下することにより、駆動電圧による絶縁破壊などの不具合が生じる可能性がある。これに対し、本実施の形態では、電極間に支持シートが配置されているので、駆動電圧による絶縁破壊などの不具合を回避または抑制することができる。特に、支持シートが吸湿しても絶縁劣化を殆ど生じない絶縁シートである場合には、上記不具合を良好に回避または抑制することができる。
(2)光拡散装置は、光拡散層の吸湿状態を示す情報を検出し、検出された情報に基づいて抵抗部の抵抗値を制御する。本態様によれば、光拡散層の吸湿状態に応じて抵抗部の抵抗値を調整することができ、抵抗部の抵抗値が固定である場合と比較して、吸湿によるシンチレーションの悪化を良好に抑制することができる。
(3)抵抗部の抵抗値は、複数の収容体の層の静電容量値と複数の収容体の層の絶縁抵抗値との積を、支持シートの静電容量値で除した値またはその近傍の値に制御される。本態様によれば、抵抗部の抵抗値は、複数の収容体の層の静電容量値および絶縁抵抗値と、支持シートの静電容量値とに応じた適切な値に制御され、吸湿によるシンチレーションの悪化が良好に抑制される。
(4)上記本実施の形態に係る光拡散装置を備える画像投写装置によれば、光拡散層が吸湿した場合でも、効果的にシンチレーションが抑制された画像を表示することができる。
なお、光拡散装置3は、下記(a)〜(g)のように構成されても良い。
(a)上記の説明では、電圧波形から放電時間Tを取得する構成を例示したが、電圧波形比較部43は、電圧波形から他の特徴値を取得してもよい。例えば、電圧波形比較部43は、図10に示されるように、吸湿前の電圧波形W0と、電圧波形検出部41により検出された電圧波形W1とを比較し、吸湿前の電圧波形W0における立ち上がりまたは立下りタイミングでの電圧レベルと、検出された電圧波形W1における立ち上がりまたは立下りタイミングでの電圧レベルとのレベル差ΔVを取得し、当該レベル差ΔVを吸湿状態判定部44に出力しても良い。この場合、吸湿状態判定部44は、レベル差ΔVと、微小カプセル層15の静電容量値Ccと、現在(電圧波形検出時)の抵抗部32の抵抗値R0とから、予め設定された関数(計算式やテーブル等)により現在の微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcを求め、当該絶縁抵抗値Rcを抵抗値制御部34に出力する。上記関数は、例えば回路計算や実験によって得られる。
(b)上記の説明では、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加したときの、第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧の時間的な変化を検出し、当該検出結果から微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcを求める構成を例示したが、微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcは、他の方法で検出されてもよい。
図13は、図3の構成において、異なる3つの吸湿状態で、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形を示す図である。図13には、乾燥状態での電圧波形W10(実線)と、高吸湿状態での電圧波形W11(一点鎖線)と、これらの間の吸湿状態である半吸湿状態での電圧波形W12(破線)とが示されている。図13から分かるように、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加したときに第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧のピーク電圧は、吸湿状態が高いほど大きい。
そこで、吸湿状態検出部33は、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加したときの、第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧のピーク電圧Vpを検出し、当該ピーク電圧Vpから(または当該ピーク電圧Vpと現在の抵抗部32の抵抗値R0とから)、微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcを求めても良い。当該ピーク電圧Vpから絶縁抵抗値Rcへの変換は、例えば予め設定された関数(計算式やテーブル等)を用いて行われ、当該関数は、例えば回路計算や実験によって得られる。
(c)上記の説明では、静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rsとして、予め実測され記憶された固定値を用いて補正抵抗値R1を算出する構成を例示したが、光拡散装置3は、静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rsを測定し、測定結果から式(1)および(2)により補正抵抗値R1を算出しても良い。あるいは、光拡散装置3は、静電容量値Cs,Ccを測定し、測定結果から式(3)により補正抵抗値R1を算出しても良い。
(d)上記の説明では、吸湿状態検出部33が吸湿状態を示す情報として絶縁抵抗値Rcを出力する構成を例示したが、吸湿状態検出部33は、他の情報を抵抗値制御部34に出力してもよい。例えば、吸湿状態検出部33は、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加したときに第2の電極22と第3の電極23との間に発生する電圧の特徴値(例えば上述の放電時間T、レベル差ΔV、ピーク電圧Vp)を、吸湿状態を示す情報として抵抗値制御部34に出力してもよい。あるいは、吸湿状態検出部33は、上記特徴値から(または上記特徴値と現在の抵抗部32の抵抗値とから)吸湿レベルを判定し、当該吸湿レベルを抵抗値制御部34に出力してもよい。これらの場合、抵抗値制御部34は、特徴値または吸湿レベルから抵抗部32の抵抗値の制御目標値を決定する。上記吸湿レベルの判定や制御目標値の決定は、例えば予め設定された関数(計算式やテーブル等)を用いて行われ、このような関数は、例えば回路計算や実験によって得られる。制御目標値を決定するための関数は、例えば、制御目標値が、微小カプセル層15の静電容量値Ccと微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcとの積を支持シート13の静電容量値Csで除した値またはその近傍の値となるように設定される。
図14は、吸湿状態検出部33により判定された吸湿レベルと、抵抗部32の制御される抵抗値との関係の一例を示す図である。図14では、吸湿レベルが高いほど、微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcが小さくなることから、抵抗部32の抵抗値も小さくなるように制御される。ただし、図14は一例であり、吸湿レベルと抵抗値との関係は、吸湿レベルが高いほど抵抗値が低下する関係であれば良く、線形な関係でなくても良い。
図15は、吸湿状態検出部33により判定された吸湿レベルと、抵抗部32の制御される抵抗値との関係の別の一例を示す図である。吸湿レベルが低いうちは、微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcが大きいため、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形は、図4に近い状態を保っている。そこで、図15に示されるように、シンチレーションに影響が出る吸湿レベルになるまでは抵抗部32の抵抗値を一定とし、シンチレーションに影響が出る吸湿レベルになってから抵抗部32の抵抗値を小さくなるように調整しても良い。また、シンチレーションに影響が出る吸湿レベルになるまでは、抵抗部32は開放状態(非接続状態)であっても良い。さらに、シンチレーションに影響が出る吸湿レベルになってからは、吸湿レベルと抵抗値との関係は、吸湿レベルが高いほど抵抗部32の抵抗値が低下する関係であれば良く、線形な関係でなくても良い。
(e)上記の説明では、抵抗部32をMOSFETで実現する構成を例示したが、抵抗部32は、他の態様で実現されてもよく、例えば、複数の抵抗と、当該複数の抵抗を選択的に接続するためのスイッチ(例えば機械リレー)とにより構成されてもよい。この場合、抵抗値制御部34は、スイッチを制御して(例えば機械リレーを半導体素子で駆動して)、抵抗を選択的に接続することにより、抵抗部32の抵抗値を制御する。
(f)上記の説明では、帯電した複数の拡散粒子として、正または負の同一極性に帯電したものを例示したが、互いに異なる極性に帯電した複数の拡散粒子が用いられてもよい。
(g)上記の説明では、第2の電極22側から光が入射する構成を例示したが、第1の電極21側から光が入射し、第2の電極22側から光が出射するように構成されても良い。
実施の形態2.
図16は、実施の形態2に係る光拡散装置60の構成を示す図である。この光拡散装置60は、上記実施の形態1に係る光拡散装置3に対し、吸湿状態を示す情報の検出方法において異なっており、その他の部分については略同様である。光拡散装置60は、図1の画像投写装置100において、光拡散装置3の代わりに用いられる。以下の説明では、実施の形態1と同様の部分については説明を省略または簡略化し、実施の形態1と同一または対応する要素については同一の符号を付す。
本実施の形態では、吸湿状態検出部33は、光拡散層11の物理的な特性を検出することにより、光拡散層11の吸湿状態を示す情報を検出する。具体的には、光拡散層11の重さを測定する重量センサー61が配置され、吸湿状態検出部33は、重量センサー61の出力に基づいて光拡散層11の重量を検出し、当該重量から光拡散層11の吸湿レベルを判定する。この吸湿レベルの判定は例えば予め設定された関数(計算式やテーブル等)を用いて行われ、このような関数は例えば実験によって得られる。なお、重量センサー61の機能は、吸湿状態検出部33に含まれていても良い。
図17は、重量センサー61によって測定される光拡散層11の重量と、光拡散層11の吸湿レベルとの関係を示す図である。光拡散層11が重いほど、光拡散層11が多く吸湿して吸湿レベルが高いことになる。図17では線形な関係が示されているが、重量と吸湿レベルとの関係は、センサーの特性を反映して非線形であっても良い。
図18は、実施の形態2における吸湿状態検出部33の構成の一例を示すブロック図である。図18において、吸湿状態検出部33は、光拡散層重量情報記憶部62と、吸湿状態判定部63とを有する。
光拡散層重量情報記憶部62は、光拡散層11の重量と、光拡散層11の吸湿レベルとの関係を示す情報を記憶する。例えば、光拡散層重量情報記憶部62は、図17に示される関係を記憶する。
吸湿状態判定部63は、重量センサー61からの出力を受け、光拡散層重量情報記憶部62に記憶されている情報を参照して、検出された光拡散層11の重量に対応する吸湿レベルを判定し、当該吸湿レベルを抵抗値制御部34に出力する。
抵抗値制御部34は、吸湿状態検出部33により検出された情報に基づいて抵抗部32の抵抗値Rを制御する。具体的には、抵抗値制御部34は、予め設定された関数(計算式やテーブル等)を用いて、吸湿状態検出部33により判定された吸湿レベルから抵抗部32の抵抗値の制御目標値を決定する。上記関数は、例えば実験によって得られる。なお、吸湿状態検出部33により判定される吸湿レベルと、抵抗部32の制御される抵抗値との関係は、図14や図15と同様である。
抵抗値制御部34によって抵抗部32の抵抗値が制御されることにより、上記実施の形態1と同様、光拡散層11が吸湿した場合に、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形は、図5のようにはならず、図7や図8のようなシンチレーションを良好に抑制可能な波形となる。
以上説明した本実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様、上記(1)〜(4)の効果が得られ得る。
なお、上記の説明では、光拡散層11の物理的な特性として、光拡散層11の重量を検出する構成を例示したが、吸湿状態検出部33は、他の情報を検出しても良い。例えば、吸湿状態検出部33は、光拡散層11の寸法(厚みや辺長等)や、光拡散層11を駆動しない状態での光拡散層11の透過率または屈折率などを検出しても良い。
実施の形態3.
図19は、実施の形態3に係る光拡散装置70の構成を示す図である。この光拡散装置70は、上記実施の形態1に係る光拡散装置3に対し、抵抗部32の抵抗値が固定である点で異なっており、その他の部分については略同様である。光拡散装置70は、図1の画像投写装置100において、光拡散装置3の代わりに用いられる。以下の説明では、実施の形態1と同様の部分については説明を省略または簡略化し、実施の形態1と同一または対応する要素については同一の符号を付す。
本実施の形態では、抵抗部32は固定抵抗であり、吸湿状態検出部33および抵抗値制御部34は設けられていない。したがって、光拡散装置70の電気的なモデルは、図6に示される通りである。抵抗成分32Rの抵抗値は、光拡散層11が吸湿した状態における、微小カプセル層15の静電容量値Ccと微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcとの積を、支持シート13の静電容量値Csで除した値またはその近傍の値に設定される。
例えば、抵抗成分32Rの抵抗値は、下記式(4)および式(5)により算出される抵抗値R2に設定される。
Rt=(Cc×Rc)/Cs …(4)
Rt=(R2×Rs)/(R2+Rs) …(5)
上記式(4)および式(5)において、静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcとしては、吸湿後の(例えば光拡散層11が十分に吸湿した状態での)実測値が用いられる。
ただし、吸湿後の支持シート13の絶縁抵抗値Rsが吸湿後の微小カプセル層15の絶縁抵抗値Rcと比べて十分大きい場合には、抵抗成分32Rの抵抗値は、下記式(6)により算出される抵抗値R2に設定されても良い。
R2=(Cc×Rc)/Cs …(6)
図20は、図6の構成において、吸湿後の状態で、抵抗成分32Rの抵抗値Rを上記抵抗値R2に設定し、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形を示す図である。図20の電圧波形は、吸湿後における静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcの実測値を用いて、抵抗値Rが上記抵抗値R2に設定された条件でシミュレーション(計算)した結果である。ただし、上記抵抗値R2を算出した後、光拡散素子10の実サンプルに抵抗値R2の抵抗を接続して実際に電圧波形を測定したところ、図20と同様の電圧波形が得られた。
図20の電圧波形を見ると、図4と同等であり、シンチレーションを抑制しうる電圧波形となっている。
図21は、図6の構成において、吸湿前の状態で、抵抗成分32Rの抵抗値Rを上記抵抗値R2に設定し、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形を示す図である。図21の電圧波形は、吸湿前における静電容量値Cs,Ccおよび絶縁抵抗値Rs,Rcの実測値を用いて、抵抗値Rが上記抵抗値R2に設定された条件でシミュレーション(計算)した結果である。ただし、上記抵抗値R2を算出した後、光拡散素子10の実サンプルに抵抗値R2の抵抗を接続して実際に電圧波形を測定したところ、図21と同様の電圧波形が得られた。
図21の電圧波形を見ると、波形のなまりは発生しているが、図5のように微小カプセル層15に印加される電圧が極端に低下して、電圧が印加されなくなってしまうことはなく、複数の拡散粒子16を往復移動させることができる電圧波形となっている。
したがって、本実施の形態の構成では、吸湿後および吸湿前のいずれの状態においても、シンチレーションが良好に抑制される。
以上説明した本実施の形態3によれば、上記(1),(4)の他に、下記(5),(6)の効果が得られ得る。
(5)抵抗部が、固定抵抗である。このため、抵抗値の制御が不要であるので、構成が簡易になり、低コストでシンチレーション抑制効果が得られる。
(6)抵抗部は、光拡散層が吸湿した状態における、複数の収容体の層の静電容量値と複数の収容体の層の絶縁抵抗値との積を、支持シートの静電容量値で除した値またはその近傍の抵抗値を有する。これにより、吸湿前および吸湿後のいずれにおいても、シンチレーションを抑制することができる。
実施の形態4.
図22は、実施の形態4に係る光拡散装置80の構成を示す図である。この光拡散装置80は、上記実施の形態3に係る光拡散装置70に対し、電圧クランプ回路を有する点で異なっており、その他の部分については略同様である。光拡散装置80は、図1の画像投写装置100において、光拡散装置3の代わりに用いられる。以下の説明では、実施の形態3と同様の部分については説明を省略または簡略化し、実施の形態3と同一または対応する要素については同一の符号を付す。
図23は、図6の構成において、特定の吸湿状態で、抵抗成分32Rの抵抗値Rを異なる3つの値に設定して、光拡散層駆動部31から極性が反転する矩形波形の電圧を印加したときに、微小カプセル層15の静電容量成分15Cに印加される電圧波形を示す図である。図23には、抵抗値Rが最適値である場合の電圧波形W20(実線)と、抵抗値Rが最適値よりも大きい場合の電圧波形W21(一点鎖線)と、抵抗値Rが最適値よりも小さい場合の電圧波形W22(破線)とが示されている。図23から分かるように、抵抗部32の抵抗値Rが最適値より小さい場合でも大きい場合でも、抵抗部32の抵抗値Rが最適値である場合と比較して、電圧波形の振幅が大きくなる。
したがって、実施の形態3の構成では、吸湿前の状態において、抵抗部32の抵抗値Rが最適値より小さくなり、抵抗値Rが最適値である場合と比較して電圧波形の振幅が大きくなる。
そこで、本実施の形態では、光拡散装置80は、第2の電極22と第3の電極23との間の電圧を制限する電圧クランプ回路81を有する。電圧クランプ回路81は、第2の電極22と第3の電極23との間に接続される。電圧クランプ回路81は、例えば、第2の電極22と第3の電極23との間の電圧の振幅を、抵抗部32の抵抗値Rが最適値である場合の電圧波形(例えば図23の電圧波形W20)の振幅以下に制限する。
図24は、電圧クランプ回路81の構成の一例を示す図である。図24の例では、電圧クランプ回路81は、ダイオード83,84および定電圧ダイオード85,86により構成されている。ダイオード83のカソードは第3の電極23に接続され、ダイオード83のアノードは定電圧ダイオード85のアノードに接続され、定電圧ダイオード85のカソードは第2の電極22に接続される。ダイオード84のカソードは第2の電極22に接続され、ダイオード84のアノードは定電圧ダイオード86のアノードに接続され、定電圧ダイオード86のカソードは第3の電極23に接続される。光拡散層駆動部31から極性が反転する駆動電圧が印加されるため、各極性に応じた2つの経路が設けられている。
図24では、クランプしたい電圧レベルに応じて、定電圧ダイオードが直列に複数接続されても良い。
なお、電圧クランプ回路81は、バリスタ素子やサージアブソーバ素子で構成されても良い。
以上説明した本実施の形態4によれば、上記(1),(4)〜(6)の他に、下記(7)の効果が得られ得る。
(7)光拡散装置は、第2の電極と第3の電極との間の電圧を制限する電圧クランプ回路を備える。このため、光拡散層の吸湿状態によって微小カプセル層の絶縁抵抗値が変化しても、常に一定振幅の電圧を微小カプセル層に印加でき、安定したシンチレーション抑制効果を得ることができる。
なお、上記の説明では、実施の形態3に係る光拡散装置70に電圧クランプ回路を適用した場合を例示したが、電圧クランプ回路は、実施の形態1,2に係る光拡散装置に適用されても良い。実施の形態1,2では、抵抗値の制御が精密である場合には、吸湿状態によらず常に図23の電圧波形W20のような良好な電圧波形となるが、抵抗値の制御が粗い場合には、図23の電圧波形W21やW22のような振幅の大きい電圧波形となる場合が発生する。したがって、電圧クランプ回路の適用は、特に抵抗値の制御が粗い場合に有効である。
また、以上説明した実施の形態1〜4において、駆動装置30の処理(例えば図12の処理)は、電子回路などのハードウェア資源のみにより実現されてもよいし、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現されてもよい。ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される場合、駆動装置30の処理は、例えばコンピュータプログラムがコンピュータにより実行されることによって実現される。より具体的には、駆動装置30の処理は、ROM(Read Only Memory)等の記録媒体に記録されたプログラムが主記憶装置に読み出されて中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)により実行されることによって実現される。上記プログラムは、光ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の通信回線を介して提供されてもよい。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様で実施することができる。
1 画像投影部、 2 スクリーン、 3,60,70,80 光拡散装置、 10 光拡散素子、 11 光拡散層、 12 微小カプセル、 13 支持シート、 14 接着剤、 15 微小カプセル層、 16 拡散粒子、 17 分散媒、 21 第1の電極、 22 第2の電極、 23 第3の電極、 30 駆動装置、 31 光拡散層駆動部、 32 抵抗部、 33 吸湿状態検出部、 34 抵抗値制御部、 81 電圧クランプ回路、 100 画像投写装置。

Claims (18)

  1. 帯電した複数の粒子と当該複数の粒子を分散させる分散媒とを内部に収容する複数の収容体で構成された層を1層だけ備え、当該複数の収容体を支持する支持シートを有する構造体と、
    前記支持シートの外側に配置された第1の電極と、
    前記複数の収容体の層の外側に配置された第2の電極と、
    前記支持シートと前記複数の収容体の層との間に配置された第3の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に、極性が反転する電圧を印加する駆動手段と、
    前記第1の電極と前記第3の電極との間に接続される抵抗手段と、
    を備え
    前記抵抗手段の抵抗値と吸湿後の前記支持シートの絶縁抵抗値との並列合成抵抗値は、前記複数の収容体の層の吸湿後の静電容量値と前記複数の収容体の層の吸湿後の絶縁抵抗値との積を、前記支持シートの吸湿後の静電容量値で除した値と等しい
    ことを特徴とする光拡散装置。
  2. 前記構造体の吸湿状態を示す情報を検出する吸湿状態検出手段と、
    前記検出された情報に基づいて前記抵抗手段の抵抗値を制御する抵抗値制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光拡散装置。
  3. 前記吸湿状態検出手段は、前記構造体の電気的な特性を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項2に記載の光拡散装置。
  4. 前記吸湿状態検出手段は、前記第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの、前記第2の電極と第3の電極との間に発生する電圧の時間的な変化を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の光拡散装置。
  5. 前記吸湿状態検出手段は、前記第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの、前記第2の電極と第3の電極との間に発生するピーク電圧を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の光拡散装置。
  6. 前記吸湿状態検出手段は、前記構造体の物理的な特性を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項2に記載の光拡散装置。
  7. 前記吸湿状態検出手段は、前記構造体の重量を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項6に記載の光拡散装置。
  8. 前記抵抗手段の抵抗値は、前記抵抗手段の抵抗値と前記支持シートの絶縁抵抗値との並列合成抵抗値が、前記複数の収容体の層の静電容量値と前記複数の収容体の層の絶縁抵抗値との積を、前記支持シートの静電容量値で除した値と等しくなるように、前記抵抗値制御手段により制御されることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載の光拡散装置。
  9. 前記抵抗手段は、固定抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の光拡散装置。
  10. 前記第2の電極と第3の電極との間の電圧を制限する電圧クランプ手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の光拡散装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の光拡散装置と、
    画像を投影する画像投影手段と、
    前記画像投影手段からの画像光が投影されることにより画像を表示するスクリーンと、
    を備え、
    前記スクリーンに表示された画像からの光が入射光として前記光拡散装置に入射する、
    ことを特徴とする画像投写装置。
  12. 帯電した複数の粒子と当該複数の粒子を分散させる分散媒とを内部に収容する複数の収容体で構成された層を1層だけ備え、当該複数の収容体を支持する支持シートを有する構造体と、
    前記支持シートの外側に配置された第1の電極と、
    前記複数の収容体の層の外側に配置された第2の電極と、
    前記支持シートと前記複数の収容体の層との間に配置された第3の電極と、
    前記第1の電極と前記第3の電極との間に接続される抵抗手段と、
    を備える光拡散装置の駆動方法であって、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に、極性が反転する電圧を印加する駆動工程と、
    前記構造体の吸湿状態を示す情報を検出する吸湿状態検出工程と、
    前記検出された情報に基づいて、前記抵抗手段の抵抗値と吸湿後の前記支持シートの絶縁抵抗値との並列合成抵抗値が、前記複数の収容体の層の吸湿後の静電容量値と前記複数の収容体の層の吸湿後の絶縁抵抗値との積を、前記支持シートの吸湿後の静電容量値で除した値と等しくなるように前記抵抗手段の抵抗値を制御する抵抗値制御工程と、
    を含むことを特徴とする光拡散装置の駆動方法。
  13. 前記吸湿状態検出工程では、前記構造体の電気的な特性を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項12に記載の光拡散装置の駆動方法。
  14. 前記吸湿状態検出工程では、前記第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの、前記第2の電極と第3の電極との間に発生する電圧の時間的な変化を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項13に記載の光拡散装置の駆動方法。
  15. 前記吸湿状態検出工程では、前記第1の電極と第2の電極との間に電圧を印加したときの、前記第2の電極と第3の電極との間に発生するピーク電圧を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項13に記載の光拡散装置の駆動方法。
  16. 前記吸湿状態検出工程では、前記構造体の物理的な特性を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項12に記載の光拡散装置の駆動方法。
  17. 前記吸湿状態検出工程では、前記構造体の重量を検出することにより、前記吸湿状態を示す情報を検出することを特徴とする請求項16に記載の光拡散装置の駆動方法。
  18. 前記抵抗手段の抵抗値は、前記抵抗手段の抵抗値と前記支持シートの絶縁抵抗値との並列合成抵抗値が、前記複数の収容体の層の静電容量値と前記複数の収容体の層の絶縁抵抗値との積を、前記支持シートの静電容量値で除した値と等しくなるように、前記抵抗値制御工程において制御されることを特徴とする請求項12から17のいずれか1項に記載の光拡散装置の駆動方法。
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