JP6003613B2 - 補助撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、補助撮像装置に関する。
複数台のカメラを電気的に接続して連動させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2002−122935号公報
しかしながら、上記技術においては複数台のカメラを連動させて撮像するものであり、個々のカメラの撮像条件は、撮影者がカメラ毎に設定することになり、煩雑であるという課題がある。
本発明の第1の態様においては、撮像者の操作により撮像を行う主撮像装置を被写体として含む被写体空間を撮像する撮像部と、前記撮像部による撮像に基づいて、前記被写体空間に含まれる前記主撮像装置および他の被写体の空間位置情報を取得する空間情報取得部と、前記空間情報取得部により取得された前記空間位置情報に基づいて、前記主撮像装置の撮像に用いられる撮像情報を前記主撮像装置に出力する情報出力部とを備える補助撮像装置を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
撮像システムの構成を模式的に示す。 図1の上面図を示す。 主撮像装置10のブロック図を示す。 補助撮像装置20のブロック図を示す。 主撮像装置10および補助撮像装置20の動作を示すフローチャートである。 図5のステップS202のシーケンスを示すフローチャートである。 他のフローチャートの例を示す 他の補助撮像装置22の例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、撮像システムの構成を模式的に示す。図2は、図1の上面図である。撮像システムは、撮像者32により保持される主撮像装置10と、自律移動する補助撮像装置20とを備える。補助撮像装置20は、主撮像装置10を被写体として含む被写体空間を撮像して、各被写体の空間位置情報を生成する。
図1および図2において、補助撮像装置20は、ステレオカメラを用いて撮像者32と、被写体30である子供34、女性36、および、花壇38を含む空間を撮像して、視差画像を生成する。補助撮像装置20は、視差画像に基づいて、被写体空間における、撮像者32、子供34、女性36、および、花壇38の空間位置情報を取得する。補助撮像装置20は、空間位置情報に基づいて、主撮像装置10から子供34までの距離42、主撮像装置10から女性36までの距離44、および主撮像装置10から花壇までの距離46を算出する。
図3は、主撮像装置10のブロック図を示す。主撮像装置10は、撮像用の機器であり、撮像者32の操作により被写体30を撮像して画像を生成する。主撮像装置10は、例えば、レンズ交換式カメラ、レンズ固定式カメラ、カメラ付き携帯端末等である。主撮像装置10は、撮像部102、操作部104、通信部106、発光部108、表示部112、センサ114、記憶部116、および、制御部120を有する。
撮像部102は、撮像者32の操作により被写体30を撮像して画像を生成する。撮像部102は、CCD又はCMOSなどの素子に光束を入射・結像させて画像情報を生成する撮像手段であってよく、例えば、横3000画素、縦2000画素を有してよい。
撮像部102は、単焦点レンズ、又は、ズームレンズを含んでよく、これらのレンズはオートフォーカス機構を備えてよい。また、撮像部102は、交換可能な機能の異なる複数のレンズを備えてよい。また、複数の撮像部102が、主撮像装置10に設けられてもよい。撮像部102は、撮像した被写体30の画像自体を示す画像情報および撮像時の撮像条件情報を含む撮像情報を、制御部120を介して記憶部116に記憶する。撮像条件情報には、撮像部102でフォーカスを合せるべきレンズの位置を示すフォーカス位置情報、使用するレンズの画角情報、撮像時の絞り値情報、およびズーム情報等が含まれる。
操作部104は、主撮像装置10の任意の場所に設けられ、撮像者32からの操作の入力を受け付ける。操作部104は、例えば、レリーズボタンを用いた撮像部102に対する撮像指示、および、電源のON/OFFを含む様々な操作の入力を受け付ける。操作部104は、補助撮像装置20に対する指示を入力して、補助撮像装置20の移動および撮像等を遠隔操作してよい。操作部104は、例えば、操作ボタン、操作レバー、タッチパネル、および、キーボード等の操作部材を含む。
通信部106は、補助撮像装置20と無線通信を行う。通信部106は、例えば、UWB(Ultra Wide Band)、ZigBee(登録商標)、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、3G、および/又は、LTE等の無線通信規格に準拠して通信する。
発光部108は、主撮像装置10の被写体側の一面に設けられた照明である。発光部108は、制御部120からの指示に応じて、フラッシュ光を出力する。発光部108は、キセノン管等のフラッシュライト又はLED等を含んでよい。
表示部112は、主撮像装置10の一面に設けられる表示インターフェイスであり、例えば、液晶表示装置、又は、有機EL表示装置等を含む。表示部112は、例えば、撮像部102が撮像した画像、又は、ライブビュー画像を表示する。また、表示部112は、タッチパネル機能を有しており、表示部112は、撮像者32の入力を受け付ける。
センサ114は、主撮像装置10の位置に関する情報を検出する。センサ114は、屋内に設置されたGPS送信機からのGPS電波を受信する室内用GPSセンサ、および/又は、人工衛星からのGPS電波を受信する屋外用GPSセンサを含む。センサ114は、これにより主撮像装置10の室内および/又は屋外での空間位置情報を取得する。
センサ114は、さらに姿勢センサ、加速度センサ、および/又は、方位センサ等を含んでよく、これにより主撮像装置10の光軸の向きを取得してよい。センサ114は、空間位置情報、および光軸方向の情報を制御部120を介して記憶部116に記憶する。
記憶部116は、撮像部102が撮像した撮像情報を格納する。記憶部116は、制御部120から出力される情報、および、センサ114から出力された空間位置情報、光軸方向の情報を格納する。
制御部120は、CPU等を含み、撮像部102、操作部104、通信部106、発光部108、表示部112、および、記憶部116に接続されて、主撮像装置10を総合的に制御する。
制御部120は、撮像部102が撮像する被写体空間を特定する。この場合に、制御部120は、記憶部116から読み出した主撮像装置10の空間位置情報、および、光軸方向の情報に基づいて、被写体空間の主撮像装置10の空間位置を原点とした撮像方向を特定する。さらに、制御部120は、記憶部116から読み出した使用するレンズの画角情報、および、ズーム情報に基づいて、特定した撮像方向における被写体空間を特定する。
また、制御部120は、撮像部102が生成した画像の中から主要被写体を特定する。制御部120は、例えば、撮像部102により生成された画像に示される被写体のうち、フォーカスポイントが合っている被写体を主撮像装置10の主要被写体と特定する。ここで、フォーカスポイントとは、フォーカスを合せたい被写体を撮像者32が指定するために表示部112に表示されるマークである。制御部120は、さらに画像中における主要被写体の中心位置から、主撮像装置10の光軸方向に対する主要被写体の方向を特定する。
制御部120は、被写体空間を特定する情報としての被写体空間情報を制御部120を介して記憶部116に記憶する。さらに制御部120は、特定した主要被写体の方向を、主要被写体を特定する主要被写体情報として制御部120を介して記憶部116に記憶する。
図4は、補助撮像装置20のブロック図を示す。補助撮像装置20は、主撮像装置10とは別体であって、ステレオカメラを搭載した自律移動可能な機器であり、例えば、小型車両、又は、小型回転翼航空機等であってよい。以下、本実施形態では、補助撮像装置20が小型回転翼航空機である場合を例に説明する。補助撮像装置20は、三次元撮像部202、移動部204、通信部206、センサ208、記憶部210、および、制御部220を有する。
三次元撮像部202の一例は、二眼のステレオカメラである。二眼のレンズに対応して、CCDまたはCMOSなどの撮像素子が一対設けられる。三次元撮像部202は、これら撮像素子に光束を入射・結像させて画像情報を生成する。三次元撮像部202のレンズは、主撮像装置10が使用するレンズよりも広角であることが好ましい。三次元撮像部202は、垂直方向および/又は水平方向に向きを変えることができてよい。
三次元撮像部202は、主撮像装置10の空間位置情報、および被写体空間情報に基づいて主撮像装置10の撮像位置を特定して、主撮像装置10を被写体として含む被写体空間を撮像して、視差画像情報を生成する。三次元撮像部202は、視差画像情報として制御部220を介して記憶部210に記憶する。
移動部204は、制御部220からの指示に基づいて、可動部材を駆動させて補助撮像装置20を移動する。移動部204は、例えば、回転翼203を回転させるモータを駆動するための駆動回路を有しており、これにより補助撮像装置20は飛行する。移動部204は、制御部220から、移動方向および移動距離を含む移動量の情報を受け取り、当該移動量に応じて補助撮像装置20を移動する。
通信部206は、主撮像装置10の通信部106と無線通信を行う。通信部206は、例えば、UWB、ZigBee(登録商標)、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、3G、および/又は、LTE等の無線通信規格に準拠して通信する。
センサ208は、補助撮像装置20の位置に関する情報を取得する。センサ208は、屋内に設置されたGPS送信機からのGPS電波を受信する室内用GPSセンサ、および/又は、人工衛星からのGPS電波を受信する屋外用GPSセンサを含み、これにより補助撮像装置20の室内および/又は屋外での空間位置情報を取得する。
センサ208は、姿勢センサ、加速度センサ、および/又は、方位センサ等を含み、これにより補助撮像装置20の光軸の向きの情報を取得する。センサ208は、取得した空間位置情報、および、光軸方向の情報を制御部220を介して記憶部210に記憶する。
記憶部210は、主撮像装置10から受け取った主撮像装置10の空間位置情報と被写体空間情報を格納する。記憶部210は、三次元撮像部202から出力された視差画像情報、および、センサ208から出力された補助撮像装置20の空間位置情報、および、光軸方向の情報を格納する。
制御部220は、CPU等を含み、三次元撮像部202、移動部204、通信部206、センサ208、および、記憶部210に接続されて、補助撮像装置20を総合的に制御する。制御部220は、移動量特定部222、空間情報取得部224、主要被写体取得部226、および、情報出力部228を含む。
移動量特定部222は、補助撮像装置20の移動量を特定する。移動量特定部222は、レリーズボタンが半押しされた場合に取得する被写体空間情報と、主撮像装置10の空間位置情報に基づいて、主撮像装置10を被写体として含む被写体空間が撮像できる位置を算出する。移動量特定部222は、現在位置から算出した位置へ移動するための移動量を特定する。なお、移動量には、補助撮像装置20が移動すべき方向と距離が含まれる。移動量特定部222は、当該特定された移動量に基づいて移動部204を駆動して、補助撮像装置20を移動させる。
空間情報取得部224は、記憶部210から視差画像情報を読み出す。空間情報取得部224は、視差画像情報に含まれる左右一対の画像をパターンマッチングして、補助撮像装置20を原点として、それぞれの画素までの距離を算出する。空間情報取得部224は、算出した距離を対応した画素にマッピングした距離画像情報を作成する。距離画像情報は、補助撮像装置20の位置を原点とした被写体空間に含まれる主撮像装置10と他の被写体との空間位置情報の一例である。なお、他の被写体には、制御部120で特定された主要被写体が含まれる。
主要被写体取得部226は、主撮像装置10の制御部120により特定された主要被写体を特定する情報を取得する。主要被写体取得部226は、主撮像装置10のレリーズボタンが半押しされた場合に、通信部106より発信される主要被写体情報を通信部206を介して取得する。
情報出力部228は、主撮像装置10と補助撮像装置20との空間位置の差、および、それぞれの撮像装置の光軸方向の差から、補助撮像装置20の位置を原点とした距離画像情報を、主撮像装置10の位置を原点とした距離画像情報に換算する。さらに、情報出力部228は、換算した距離画像情報に基づいて、主撮像装置10の撮像に用いられるフォーカス距離情報を算出して主撮像装置10へ出力する。なお、フォーカス距離情報は、補助撮像装置20から主撮像装置10へ送信される撮像情報の一例である。補助撮像装置20から主撮像装置10へ送信される撮像情報の他の例は、主要被写体が主撮像装置10の被写界深度に入る絞り値に関する情報、主撮像装置10で撮影した画像にボケを付与するボケ付与情報等である。
図5は、主撮像装置10および補助撮像装置20の動作を示すフローチャートである。図5のフローチャートは、主撮像装置10および補助撮像装置20の電源が投入された場合に開始する。
主撮像装置10の制御部120は、操作部104によりレリーズボタンが半押しされたことが検知されるまで待機する(S102:NO)。操作部104によりレリーズボタンが半押しされたことが検知された場合に(S102:YES)、制御部120は、通常の撮像動作として、オートフォーカスを行うとともに、モードに応じた絞り値を設定したり、シャッタスピード等の撮像条件を設定する(S104)。制御部120は、当該条件を撮像条件情報として、センサ114から取得した主撮像装置10の空間位置情報と共に、記憶部116に記憶する。制御部120は、予め定められた時間の間にフォーカス位置情報を取得することができないときは、フォーカス位置情報に無効な値を割り当てて、その他の撮像条件情報とともに記憶部116に記憶する。フォーカス位置情報を取得することができない場合の例は、被写体30が単一色で平板上である等、コントラストが表れづらい対象であることが挙げられる。
制御部120は、主撮像装置10の被写体空間、および主要被写体を特定する。図2に示した例において、制御部120は、子供34、女性36、および花壇38を含む空間を被写体空間と特定する。また、制御部120は、フォーカスポイントが合っている子供34を主要被写体として特定する。制御部120は、被写体空間情報、および、主要被写体情報を制御部120を介して記憶部116に記憶する。
制御部120は、さらに、記憶部116に記憶されている主撮像装置10の空間位置情報、被写体空間情報、および主要被写体情報を含む被写体情報を通信部106を介して発信する(S106)。この場合に、制御部120は、被写体情報に、互いに通信すべき補助撮像装置20の識別情報をさらに含めてもよい。
補助撮像装置20の移動量特定部222が通信部206を介して被写体情報を受信した場合に、補助撮像装置20が主撮像装置10と主要被写体を含む被写体空間の三次元画像を撮像するシーケンスが動作する(S202)。被写体情報に補助撮像装置20の識別情報が含まれる場合に、当該識別情報が整合した場合に上記シーケンスを開始して、整合しない場合にはシーケンスを開始しないようにしてもよい。
ステップS202に続いて、空間情報取得部224は、三次元撮像部202で撮像された視差画像情報を取得して、画素に対応した被写体までの距離を算出する。これにより、空間情報取得部224は、補助撮像装置20の位置を原点とした被写体の距離画像情報を取得する(S204)。空間情報取得部224は、当該距離画像情報を主要被写体取得部226に出力する。
主要被写体取得部226は、空間情報取得部224から距離画像情報を取得するとともに、被写体情報に含まれる主撮像装置10の空間位置情報、および、主要被写体情報を取得する。主要被写体取得部226は、補助撮像装置20の空間位置情報、主撮像装置10の空間位置情報、および、主要被写体情報に基づいて、距離画像情報に含まれる主要被写体を特定する。主要被写体取得部226は、主要被写体を特定する情報を距離画像情報に付与し、情報出力部228へ出力する。
情報出力部228は、距離画像情報の各画素の位置を、主撮像装置10の位置を原点とした距離に換算する。情報出力部228は、換算した距離および主要被写体を特定する情報に基づいて、主撮像装置10を原点とした主要被写体までの距離を算出する。情報出力部228は、主撮像装置10を原点とした主要被写体までの距離を示すフォーカス距離情報を作成する(S206)。情報出力部228は、フォーカス距離情報を通信部206を介して主撮像装置10へ送信する(S208)。
図2に示した例において、情報出力部228は、主撮像装置10の空間位置を原点とした距離画像情報に基づいて、主撮像装置10から主要被写体である子供34までの距離42を算出する。情報出力部228は、算出した距離42に基づいて、主撮像装置10を原点とした子供34までの距離を示すフォーカス距離情報を作成して主撮像装置10へ送信する。主撮像装置10の制御部120は、通信部106を介してフォーカス距離情報を取得する。
制御部120は、記憶部116に有効なフォーカス位置情報が記憶されているか否かを判断する(S108)。制御部120は、有効なフォーカス位置情報が記憶されていると判断した場合(S108:YES)、制御部120は、撮像者32によってフォーカス位置を補正する設定がされているか否かを判断する(S110)。なお、補正したい旨の入力は、表示部112から入力される。表示部112は、当該入力を受け付けて、フォーカス位置を補正する設定がされる。
制御部120は、フォーカス位置を補正する設定がされていると判断した場合(S110:YES)、制御部120は、記憶部116に記憶されているフォーカス位置情報を、補助撮像装置20から取得したフォーカス距離情報に補正する(S112)。制御部120は、操作部104からフォーカス位置を補正しない設定がされていると判断した場合(S110:NO)、ステップS112をスキップして処理をステップS114へ進める。
上記ステップS108において、有効なフォーカス位置情報が記憶されていない、すなわち記憶部116のフォーカス位置情報が無効な値である判断した場合(S108:NO)、制御部120は、補助撮像装置20から取得したフォーカス距離情報を撮像条件情報として記憶部116に記憶する(S112)。
制御部120は、操作部104によりレリーズボタンが全押しされたことが検知されるまで待機する(S114:No)。操作部104によりレリーズボタンが全押しされたことが検知された場合に(S114:Yes)、制御部120は、記憶部116に記憶された撮像条件情報を読み出して、読み出した撮像条件に基づいて、撮像部102で主要被写体を含むシーンを撮像する(S116)。以上により図5に示すフローチャートが終了する。
図5に示す実施形態において、補助撮像装置20のレンズは、主撮像装置10よりも広角であるので、補助撮像装置20は、主撮像装置10では撮像範囲に入らない被写体30の輪郭を含む画像を生成できる。そのため、主撮像装置10においてフォーカス位置情報が取得できなかった場合であっても、補助撮像装置20は、フォーカス距離情報を取得でき、当該情報を主撮像装置10へ送信することによって、フォーカス位置情報を補正できる。
さらに、フォーカス位置情報が取得しづらい、望遠でコントラストの表れにくい被写体30を撮像する場合において、撮像者32は、補助撮像装置20が算出するフォーカス距離情報で補正する設定を、あらかじめ行うことができる。当該設定によって撮像者32は、主撮像装置10が算出したフォーカス位置情報ではなく、補助撮像装置20が算出するフォーカス距離情報で、被写体30を撮像できる。
図6は、図5のステップS202の撮像シーケンスを示すフローチャートである。当該フローチャートは、移動量特定部222が被写体情報を取得したことにより開始する。
移動量特定部222は、主撮像装置10から被写体情報に含まれる主撮像装置10の空間位置情報、および、被写体空間情報を取得する(S302)。移動量特定部222は、空間位置情報、および、被写体空間情報に基づいて、主撮像装置10を被写体として含みながら、主撮像装置10の被写体空間を撮像できる空間的な位置を算出する(S304)。
移動量特定部222は、センサ208で取得されて記憶部210に記憶されている、補助撮像装置20の空間位置情報を取得する(S306)。移動量特定部222は、ステップS304にて算出した位置と、ステップS306で取得された位置との差分から、補助撮像装置20の移動量を特定し、移動部204に受け渡す(S308)。移動部204は、当該移動量に対応して回転翼203等を駆動して、補助撮像装置20を上記位置まで移動させて、撮像方向を向かせる。(S310)。
補助撮像装置20は、主撮像装置10を被写体として含む被写体空間をステレオカメラで撮像する(S312)。これにより図6のフローチャートが終了する。
図5に示す実施形態によれば、補助撮像装置20を用いて主撮像装置10と主要被写体を含む被写体空間を撮像して空間位置情報を生成することによって、主撮像装置10を原点とした主要被写体までの距離を正確に算出できる。補助撮像装置20は、算出した当該距離に基づいて主要被写体のフォーカス距離情報を作成する。補助撮像装置20は、当該フォーカス距離情報を主撮像装置10に出力でき、主撮像装置10は、当該フォーカス距離情報に基づいて、主要被写体の撮像条件を補正できる。
なお、図5に示す実施形態において、補助撮像装置20を用いて主撮像装置10のフォーカス位置情報を補正したが、補正される撮像条件はフォーカス位置情報に限られない。補正される撮像条件の他の例は、絞り値を示す絞り値情報である。
この場合に、上記ステップS206において、上記ステップS204で算出した位置情報から、主撮像装置10から見た主要被写体の奥行きを算出する。例えば、図2に示す例において、補助撮像装置20は、位置情報に基づいて、主撮像装置10から見た子供34の奥行き52、同じく女性36の奥行き54、同じく花壇38の奥行き56を算出する。
補助撮像装置20は、主撮像装置10のレンズの画角情報、および、主要被写体の上記奥行きに基づいて、当該主要被写体が被写界深度内に入る主撮像装置10の絞り値を算出する。補助撮像装置20は、絞り値を示す絞り値情報を主撮像装置10に出力する。主撮像装置10は、補助撮像装置20から取得した絞り値情報が示す絞り値が、主撮像装置10で現在設定されている絞り値も大きいか否かを判断する。主撮像装置10は、補助撮像装置20から取得した絞り値の方が大きい場合に、主撮像装置10の絞り値を、補助撮像装置20から取得した絞り値に補正する。
図7は、他のフローチャートの例を示す。図7に示すフローチャートにおいて、補助撮像装置20により補正される撮像条件のさらに他の例として、ボケ付与情報が用いられる。図7のフローチャートにおいて図4と同じステップについては同じ番号を付して説明を省略する。
図7において、ステップS104で、撮像条件を設定した後に、主撮像装置10の制御部120は、操作部104によりレリーズボタンが全押しされたことが検知されるまで待機する(S110:No)。操作部104によりレリーズボタンが全押しされたことが検知された場合に(S110:Yes)、制御部120は、撮像部102で主要被写体を含むシーンを撮像するとともに(S112)、記憶部116に記憶されている主撮像装置10の空間位置情報、被写体空間情報、および、主要被写体情報を含む被写体情報を通信部106を介して発信する(S106)。
ステップS208において、情報出力部228は、距離画像情報を取得すると、主撮像装置10の位置を原点とした距離画像情報に換算する。情報出力部228は、換算した距離画像情報に基づいて、主撮像装置10から被写体までの距離を算出する。情報出力部228は、算出した被写体までの距離に基づいて、主要被写体と同じ被写体深度内にある被写体にはボケを付与せずに、被写体深度外にある被写体にボケを付与するボケ付与情報を作成する(S210)。また、ボケ付与情報は、被写体が被写体深度から離れるに従い大きなボケが付与されるように作成される。情報出力部228は、通信部206を介して主撮像装置10へ送信する(S210)。
図2に示した例において、情報出力部228は、主撮像装置10を原点とした距離画像情報に基づいて、被写体空間における主撮像装置10から子供34、女性36、および花壇38の各部分に対応した距離を算出する。情報出力部228は、算出した距離に基づいてボケ付与情報を作成して、主撮像装置10へ送信する。
撮像者32は、生成された画像にボケを追加する補正を行いたい場合に、ボケを付与する指示を表示部112を介して入力する。表示部は、当該入力を受け付けて、制御部120に送信する。主撮像装置10の制御部120は、ボケを付与する指示を受信すると、ボケ付与情報を参照して、撮像して生成した画像にボケを追加する補正を行う(S114)。これにより図7のフローチャートが終了する。
図7に示す実施形態によれば、主撮像装置10の絞り値に関わらず、主撮像装置10で生成した撮像画像に後からボケを付与することができる。よって、撮像者32はパンフォーカスで被写体空間を撮像しておけば、後から任意の距離の被写体に対してボケを付与することができる。
図7に示す実施形態は、主撮像装置10で生成した撮像画像に後からボケが付与される。これに代えてまたはこれに加えて、主撮像装置10で生成した撮像画像のボケを少なくするように補正されてもよい。この場合に、主撮像装置10は、補助撮像装置20が撮像した撮像画像を取得して、当該撮像画像を用いて主撮像装置10で生成した撮像画像のボケを少なくするように画像処理する。この場合に、主撮像装置10は上記ボケ付与情報に基づいて、主撮像装置10の主要被写体の被写体深度内のボケを小さくするように画像処理してもよい。
図8は、他の補助撮像装置22の例を示す。補助撮像装置22は、車輪254で自走する小型車両である。補助撮像装置22に搭載された撮像部252は、水平方向および垂直方向に向きを変えることができる。
本実施形態において、移動量特定部222は、空間位置情報、および、被写体空間情報に基づいて、主撮像装置10を被写体として含みながら、主撮像装置10の被写体空間を撮像できる空間的な位置を算出するが、更に、主撮像装置10の光軸に対して垂直となる方向で撮像できることを条件として位置を算出してもよい。補助撮像装置20は、主撮像装置10の光軸に対して垂直となる方向から撮像することによって、主撮像装置10の光軸方向に重なりあった被写体の空間位置情報が把握しやすくなる。
一方、移動量特定部222は、主撮像装置10の光軸に対して垂直となる方向で撮像できることに代えて、撮像者32の後方から主撮像装置10の光軸に一致、または平行な光軸で撮像できる位置を算出してもよい。補助撮像装置20は、主撮像装置10が生成する画像の全てを含む空間の空間位置情報を把握することができる。
本実施形態において、補助撮像装置20は、主撮像装置10を含む被写体空間を撮像して主撮像装置10の被写体の空間位置情報を作成する例を示したが、主撮像装置10を含まない被写体空間を撮像して空間位置情報を作成してもよい。その場合、補助撮像装置20は、主撮像装置10の位置情報から撮像した被写体空間中の主撮像装置10の位置を特定して、主撮像装置10の被写体の空間位置情報を作成する。
本実施形態において、補助撮像装置20としてステレオカメラを用いた例を示したが、補助撮像装置20として、ライトフィールドカメラを用いてもよい。この場合に、補助撮像装置20が撮像して作成する空間位置情報は、ライトフィールドカメラにより撮像された奥行き情報を含む。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 主撮像装置、20 補助撮像装置、22 補助撮像装置、30 被写体、32 撮像者、34 子供、36 女性、38 花壇、42、44、46 距離、52、54、56 奥行き、102 撮像部、104 操作部、106 通信部、108 発光部、112 表示部、114 センサ、116 記憶部、120 制御部、202 三次元撮像部、203 回転翼、204 移動部、206 通信部、208 センサ、210 記憶部、220 制御部、222 移動量特定部、224 空間情報取得部、226 主要被写体取得部、228 情報出力部、252 撮像部、254 車輪

Claims (5)

  1. 撮像者の操作により撮像を行う主撮像装置を被写体として含む被写体空間を撮像する撮像部と、
    前記撮像部による撮像に基づいて、前記被写体空間に含まれる前記主撮像装置および他の被写体の空間位置情報を取得する空間情報取得部と、
    前記空間情報取得部により取得された前記空間位置情報に基づいて、前記主撮像装置の撮像に用いられる撮像情報を前記主撮像装置に出力する情報出力部と
    を備える補助撮像装置。
  2. 前記主撮像装置の主要被写体を特定する情報を取得する主要被写体取得部をさらに備え、
    前記撮像部は、前記主要被写体も前記被写体として含む被写体空間を撮像し、
    前記空間情報取得部は、前記他の被写体として前記主要被写体の空間位置情報を取得する請求項1に記載の補助撮像装置。
  3. 前記情報出力部は、前記空間情報取得部により取得された前記主撮像装置および前記主要被写体の前記空間位置情報に基づいて、前記主撮像装置から前記主要被写体までの距離に関する情報を前記撮像情報として前記主撮像装置に出力する請求項2に記載の補助撮像装置。
  4. 前記情報出力部は、前記空間情報取得部により取得された前記主撮像装置および前記主要被写体の前記空間位置情報に基づいて、前記主要被写体が前記主撮像装置の被写界深度に入る絞り値を前記撮像情報として前記主撮像装置に出力する請求項2に記載の補助撮像装置。
  5. 前記情報出力部は、前記空間情報取得部により取得された前記空間位置情報に基づいて、前記主要被写体とは異なる被写体にボケを付与する情報を前記撮像情報として前記主撮像装置に出力する請求項2に記載の補助撮像装置。
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