JP6003166B2 - タッチパネルシステム、タッチパネル装置及びプログラム - Google Patents
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例えば、特許文献1には、タッチ操作からの時間によってスクロールモードか否かを切り替える発明が開示されている。
例えば、特許文献2には、タッチの移動速度が速くなるとサンプリング周期も速くする発明が開示されている。
例えば、特許文献3には、タッチ状態の時間でドラッグとクリック、タッチを判断する発明が開示されている。
なお、以下では、本発明に係るタッチパネルシステムを、文書の印刷・複写・ファクシミリといった複数の機能を複合的に備えた複合機に設けた構成を例に挙げて説明する。
本例のタッチパネルシステムは、概略的に、タッチパネル1及びタッチパネル制御部2を含むタッチパネル装置と、画面アプリケーション部3及び共通情報記憶部4を含む複合機本体側装置(処理装置の一例)とで構成される。
また、複合機本体側装置の画面アプリケーション部3は、画面情報記憶部31、領域情報通知部32、検知領域取得部33、処理実行制御部34を有する。なお、画面アプリケーション部3は、複合機の表示パネルへの表示対象となる表示画面に対応して設けられ、表示画面が複数の場合には画面アプリケーション部3も複数となる。
画面情報記憶部31は、自己(画面アプリケーション部3)の表示画面についての画面情報を記憶する。この画面情報には、表示画面に配置された操作子毎に設定された、当該操作子の検知領域、当該検知領域に対するタッチの確定に要するタッチ状態の継続時間を規定した基準継続時間、当該操作子の種別を示す部品種別、といった情報が含まれる。
ここで、操作子とは、表示画面の構成要素となる部品(オブジェクト)の一種であり、ユーザからタッチ(押下操作)を受け付ける各種の部品(パラメータボタン、実行ボタン、スクロールエリア、スクロールバー等)が該当する。
すなわち、本例では、表示画面内の各操作子に対して個別に基準継続時間を設定することができ、基準継続時間が短い操作子ほど感度(反応速度)が高く、基準継続時間が長い操作子ほど感度(反応速度)が低いといえる。
図2(a)には、画面情報の例を示してある。同図の例では、表示画面内に配置されたボタンA、ボタンB、エリアCの3つの操作子の各々について、「検知領域」、「検知時間」(基準継続時間)、「部品種別」を設定してある。
図2(b)には、共通情報の例を示してある。なお、同図の共通情報については後述する。
ここで、領域情報に含める検知領域及び基準継続時間の情報としては、基本的に画面情報の内容をそのまま用いるが、後述するように、共通情報の設定に応じて基準継続時間に調整を施すことがある。
領域情報取得部21は、表示パネルに表示する表示画面の切り替わり毎に、切り替え後の表示画面に対応する画面アプリケーション部3から通知される領域情報を取得する。
この領域管理情報には、領域情報取得部21により取得された領域情報、すなわち、表示中の表示画面に配置された操作子毎に設定された検知領域及び基準継続時間の情報が含まれる。また、領域管理情報には、後述するタッチ情報取得部23により計測中のタッチ状態の継続時間の情報も含まれる。
同図の例において、「検知領域数」は、表示画面内に配置された操作子の数(N)を示す。
また、i番目の「設定領域」、「設定押下時間」、「計測押下時間」、「設定種別」は、i番目の操作子に関する情報であり、それぞれ、検知領域、基準継続時間、計測中のタッチ状態の継続時間、部品種別を示す。ここで、iは、N(操作子の数)以下の自然数である。
ここで、本例では、表示パネルでの画像表示に用いる座標系と同じ座標系上でタッチ位置の座標を検出するが、どのような座標系を用いるかは任意である。
具体的には、タッチ位置の座標を含む検知領域が存在するか否かを判定し、存在する場合には、当該検知領域に対するタッチ状態の継続時間を計測する。そして、タッチ状態にある検知領域について計測した継続時間と当該検知領域について設定された基準継続時間とを比較し、計測した継続時間が基準継続時間を上回る場合に、当該検知領域に対してタッチがなされたと判定して、当該検知領域の情報を出力する。
ここで、検知領域通知部25へ出力する検知領域の情報は、当該検知領域へのタッチがなされたことを示す情報(以下、タッチ検知情報という)の一例である。なお、タッチ位置の座標から検知領域を特定できるので、タッチ位置の座標をタッチ検知情報として出力するようにしてもよい。また、検知領域に対応する操作子の識別情報をタッチパネル制御部2側で認識している場合には、当該操作子の識別情報をタッチ検知情報として出力するようにしてもよい。
検知領域取得部33は、タッチパネル制御部2から通知されるタッチ検知情報を取得する。
処理実行制御部34は、検知領域取得部33によりタッチ検知情報が取得されたことに応じて、当該タッチ検知情報に対応する操作子に割り当てられた処理の実行を開始する制御を行う。
複合機の表示パネルへの表示対象となる表示画面の切り替わり毎に、切り替え後の表示画面に対応する画面アプリケーション部3の領域情報通知部32から領域情報が通知され、タッチパネル制御部2の領域情報取得部21により取得される(ステップS11)。
領域情報取得部21により取得された領域情報には、切り替え後の表示画面に配置された各操作子についての検知領域及び基準継続時間の情報が含まれており、その内容が領域情報記憶部22の記憶内容(領域管理情報)に追記される(ステップS22)。
以上のようにして、タッチパネル制御部2で保持する領域管理情報が、表示パネルに表示中の表示画面に応じた内容に更新される。
タッチパネル1に対してユーザがタッチを行うと、そのタッチ位置の座標がタッチ情報取得部23により取得され、比較判定部24へ出力される。
比較判定部24は、タッチ情報取得部23から出力されるタッチ位置の座標と領域情報記憶部22に記憶された領域管理情報に基づいて、タッチ位置の座標を含む検知領域が存在するか否かを判定する(ステップS21)。
タッチ位置の座標を含む検知領域が存在する場合には、当該検知領域に対するタッチ状態の継続時間を計測して、当該検知領域について設定された基準継続時間を超えたか否かを判定する(ステップS22)。
計測した継続時間が基準継続時間以下の場合には、継続時間の計測を継続する(ステップS23)。一方、計測した継続時間が基準継続時間を超えた場合には、タッチ検知情報を検知領域通知部25へ出力する(ステップS24)。このタッチ検知情報は、検知領域通知部25により画面アプリケーション部3へ通知される。
タッチパネル制御部2では、領域情報取得部21が、切り替え後の表示画面に対応する画面アプリケーション部3から通知される領域情報を取得して領域情報記憶部22に記憶させる。そして、タッチ情報取得部23が、タッチパネル1に対するタッチ位置の座標を検出し、比較判定部24が、当該タッチ位置の座標を含む検知領域についてタッチ状態の継続時間が基準継続時間を上回るか否かを判定し、タッチ状態の継続時間が基準継続時間を上回る場合に、検知領域通知部25が、タッチ検知情報をタッチパネル制御部2へ通知する。
ここでは、図5(a)に示すように、印刷ボタン41、閉じるボタン42、プレビュー画像エリア43を配置した印刷プレビュー画面を例にして説明する。なお、印刷ボタン41及び閉じるボタン42の部品種別は実行ボタンであり、プレビュー画像エリア43の部品種別はスクロールエリアである。プレビュー画像エリア43では、当該エリア上を指等でタッチしてスライドする操作を行うことで、当該エリア内の表示のスライドや当該エリアに表示する文書ページの切り替え等を行うことができる。なお、プレビュー画像エリア43のようにユーザが大雑把な操作をしがちな操作子については、見た目の大きさ(表示領域)よりも検知領域を大きく(例えば10mm程度の拡張)することで、操作性の向上を図るようにしてもよい。
図5(b)には、検知領域の座標系の例を示してある。本例では、左上を原点として右下に広がるXY座標系を用いており、表示画面の左上を座標(X=0、Y=0)、表示画面の右下を座標(X=800、Y=600)に合わせてある。
また、閉じるボタン42については、検知領域の情報として、始点(左上)の座標(X=500、Y=3)と、終点(右下)の座標(X=600、Y=33)が設定され、基準継続時間の情報として、20msecが設定されているものとする。
また、プレビュー画像エリア43については、検知領域の情報として、始点(左上)の座標(X=20、Y=50)、終点(右下)の座標(X=700、Y=550)が設定され、基準継続時間の情報として、10msecが設定されているものとする。
これらの情報は、表示画面に対応した表示アプリケーション部3に保持されており、当該表示画面の表示の際にタッチパネル制御部2へ通知される。
或るサンプリングタイミングで座標(X=400、Y=10)へのタッチが検出された場合には、当該座標は印刷ボタン41の検知領域内なので、印刷ボタン41の検知領域についてタッチ状態の継続時間の計測が開始される。このとき、タッチ状態の継続時間の計測用の領域(図2(c)における「計測押下時間」)を0msecに初期化する。
そして、計測した継続時間を印刷ボタン41の検知領域に係る基準継続時間(本例では30msec)と比較し、基準継続時間を超えていない場合には、印刷ボタン41の検知領域へのタッチであると確定するには不十分な状態なので、タッチ検知情報は出力しない。一方、基準継続時間を超えた場合には、印刷ボタン41の検知領域へのタッチであると確定して、タッチ検知情報を出力する。
なお、印刷ボタン41の検知領域内の座標へのタッチが途絶えた場合には、タッチ状態の継続時間の計測用の領域を0msecに初期化する。
そして、操作子毎に基準継続時間を調整できるので、敏感な操作が要求されるプレビュー画像エリア43については基準継続時間を短め(感度を高め)に設定することで操作感を向上させることができ、一方で、確実な操作が要求される印刷ボタン41については基準継続時間を長め(感度を低め)に設定することで誤操作を抑制することができる。
領域情報通知部32は、画面情報記憶部31を参照して表示画面内の各操作子に係る領域情報(検知領域及び基準継続時間)をタッチパネル制御部2へ通知するに際し、共通情報記憶部4を参照して基準継続時間に調整を施す。すなわち、共通情報記憶部4に記憶された共通情報内の各項目(種類別検知時間制御、機能再編集時速度アップ、平均操作速度制御、種類別平均速度制御)のうち、「有」を設定された項目が存在する場合には、当該項目に応じた調整を該当する操作子の基準継続時間に施し、その結果の情報を領域情報に含めるようにする。
「種類別検知時間制御」は、図2(a)の画面情報における「検知時間」(基準継続時間)の設定がない操作子に対して、部品種別毎に予め規定された基準継続時間を設定するか否かを示し、「種類別検知時間」は、部品種別毎の基準継続時間を示す。
領域情報通知部32は、「種類別検知時間制御」が「有」の場合は、「種類別検知時間」の値を該当する操作子に対して基準継続時間として設定する。なお、「種類別検知時間制御」が「無」の場合は、予め規定された共通の基準継続時間(図示せず)を該当する操作子に対して設定する。
すなわち、「種類別検知時間制御」の設定を行うことで、操作子に対して個別に基準継続時間が設定されていない場合でも、その操作子の部品種別に応じた基準継続時間を設定することができ、基準継続時間を設定する作業の簡易化を図ることができる。
領域情報通知部32は、「機能再編集時速度アップ」が「有」の場合は、各操作子の基準継続時間を「アップ速度」の値で短縮(減算)する調整を行う。
すなわち、各種の設定(例えば、綴じ代の設定)を編集する表示画面が一旦閉じられた後に再度呼び出された場合には、当該表示画面内の操作子の反応速度を速くすることで、ユーザが当該表示画面で設定を再編集する作業の効率化を図ることができる。
領域情報通知部32は、「平均操作速度制御」が「有」の場合には、該当するユーザについて、各操作子の基準継続時間を「平均速度」の値が小さいほど短縮し、「平均速度」の値が大きいほど延長する調整を行う。
すなわち、速めの操作を好むユーザについては各操作子の反応速度を速くし、ゆっくりした操作を好むユーザについては各操作子の反応速度を遅くするといったように、ユーザの操作速度に応じて各操作子の反応速度を調整することで、ユーザの好みに合わせた操作感を実現することができる。
領域情報通知部32は、「種類別平均速度制御」が「有」の場合には、該当するユーザについて、各操作子の基準継続時間を「種類別検知時間」の値が小さいほど短縮し、「種類別検知時間」の値が大きいほど延長する調整を行う。
すなわち、ユーザが長めにタッチする傾向にある部品種別の操作子については反応速度を速くし、ユーザが短めにタッチする傾向にある部品種別の操作子については反応速度を遅くするといったように、各ユーザによる部品種別毎のタッチの傾向に応じて各操作子の反応速度を調整することで、各ユーザによる部品種別毎の操作傾向に合わせた操作感を実現することができる。なお、ユーザを識別せずに、部品種別毎に平均的なタッチ状態の継続時間を計測し、その結果に基づいて基準継続時間の調整を行うようにしてもよい。
すなわち、本発明に係る記憶手段の機能を画面情報記憶部31により実現し、本発明に係る通知手段の機能を領域情報通知部32(及び共通情報記憶部4)により実現し、本発明に係る検出手段の機能をタッチ情報取得部23により実現し、本発明に係る計測手段の機能を比較判定部24により実現し、本発明に係る判定手段の機能を比較判定部24及び領域情報記憶部22により実現し、本発明に係る出力手段の機能を検知情報通知部25により実現している。
なお、本例のようなソフトウェア構成により各機能部を実現するのではなく、各機能部を専用のハードウェアモジュールで実現するようにしてもよい。
21:領域情報取得部、 22:領域情報記憶部、 23:タッチ情報取得部、 24:比較判定部、 25:検知情報通知部、
31:画面情報記憶部、 32:領域情報通知部、 33:検知情報取得部、 34:処理実行制御部
Claims (5)
- タッチパネル装置と、処理装置と、を有し、
前記処理装置は、
基準継続時間を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された基準継続時間を前記タッチパネル装置へ通知する通知手段と、を備え、
前記タッチパネル装置は、
表示パネルに表示された操作子へのタッチ状態の継続時間を計測する計測手段と、
前記計測された継続時間が前記基準継続時間を上回ると判定された場合に、前記操作子へのタッチがなされたことを示す情報を前記処理装置へ出力する出力手段と、
を備え、
前記通知手段は、複数の表示画面を遷移させながら行う一連の操作内で再表示する表示画面について、前記基準継続時間を短縮して前記タッチパネル装置へ通知することを特徴とするタッチパネルシステム。 - 前記通知手段は、対象のユーザが単位時間内に操作した操作子数の平均値を予め求めておき、当該平均値に応じて基準継続時間を調整して前記タッチパネル装置へ通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルシステム。 - 前記通知手段は、操作子の種別毎にタッチ状態の継続時間の平均値を予め求めておき、当該平均値に応じて基準継続時間を調整して前記タッチパネル装置へ通知する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタッチパネルシステム。 - 表示パネルに表示された操作子へのタッチ状態の継続時間を計測する計測手段と、
前記計測された継続時間が前記操作子について設定された基準継続時間を上回ると判定された場合に、前記操作子へのタッチがなされたことを示す情報を出力する出力手段と、
を備え、
複数の表示画面を遷移させながら行う一連の操作内で再表示する表示画面について、前記基準継続時間を短縮することを特徴とするタッチパネル装置。 - コンピュータに、
表示パネルに表示された操作子へのタッチ状態の継続時間を計測する計測機能と、
前記計測された継続時間が前記操作子について設定された基準継続時間を上回ると判定された場合に、前記操作子へのタッチがなされたことを示す情報を出力する出力機能と、
を実現させるためのプログラムであって、
複数の表示画面を遷移させながら行う一連の操作内で再表示する表示画面について、前記基準継続時間を短縮することを特徴とするプログラム。
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