JP6002560B2 - 気化薬剤収納容器 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の気化薬剤収納容器は、気化薬剤が収容されるとともに、気化薬剤が自重により落下することで取り出される取り出し孔が形成された収容体と、前記収容体に連結されるとともに、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を破砕する破砕体と、前記破砕体に破砕されて自重により落下した気化薬剤を外気に晒された状態で保持する気化薬剤保持部材と、を備え、前記破砕体は、前記収容体の下側に連結されて上下方向に延び、前記取り出し孔に連通する取り出し筒と、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を挟むように対向配置された一対の破砕部材と、を備え、前記一対の破砕部材は、前記取り出し筒の周壁における押圧壁部と、前記押圧壁部に対向配置され、該押圧壁部に接近離間可能とされたロッドと、を有し、前記ロッドの先端面には、前記押圧壁部へ向けて前記取り出し筒内にせり出し、前記取り出し孔から前記取り出し筒内に落下した気化薬剤を支持可能な支持片が突設されていることを特徴とする。
また、本発明の気化薬剤収納容器は、気化薬剤が収容されるとともに、気化薬剤が自重により落下することで取り出される取り出し孔が形成された収容体と、前記収容体に連結されるとともに、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を破砕する破砕体と、前記破砕体に破砕されて自重により落下した気化薬剤を保持する気化薬剤保持部材と、を備え、前記破砕体は、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を挟むように対向配置された一対の破砕部材を備え、これら破砕部材同士が相対的に回転移動することで気化薬剤を破砕するように構成されたことを特徴とする。
以下、本発明の第1実施形態に係る気化薬剤収納容器10について、図1を参照して説明する。
図1に示されるように、本実施形態の気化薬剤収納容器10は、固形状の気化薬剤Mが収容されるとともに、気化薬剤Mが自重により落下することで取り出される取り出し孔2が形成された収容体1と、収容体1に連結されるとともに、取り出し孔2から取り出された気化薬剤Mを破砕する破砕体3と、破砕体3に破砕されて自重により落下した気化薬剤mを外気に晒された状態で保持する気化薬剤保持部材4と、気化薬剤保持部材4を囲うとともに、破砕した気化薬剤mから生じる気化ガスを揮散させる揮散窓6が形成された囲繞部材5と、を備えている。
ここで、本実施形態の収容体1は、口部1aが下側に開口されるとともに頂部1bが上端に位置する有頂筒状をなしており、この口部1a内が前記取り出し孔2とされている。また、収容体1の下側(図1における下側)には、口部1aに螺着により連結される筒状の破砕体3が設けられており、該破砕体3の下側には、気化薬剤保持部材4を囲う筒状の囲繞部材5が設けられている。これら収容体1、破砕体3及び囲繞部材5の各中心軸線は、共通軸上に位置している。本明細書では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向を上下方向、上下方向に沿った収容体1側を上側、囲繞部材5側を下側という。また、容器軸Oに直交する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
ここで、気化薬剤Mの用途、形状及び構造は、上記したものに限定されない。具体的に、気化薬剤Mは、上記した芳香剤の他、例えば空気清涼剤、脱臭剤、消臭剤、悪臭中和剤、殺虫剤、防虫剤、忌避剤、薬物、消毒剤、殺菌剤、興奮剤、アロマテラピー組成物等の揮散可能な薬剤等であってもよい。また本明細書でいう「固形状の気化薬剤M」とは、下記の構造を含んでいる。すなわち本実施形態では、気化薬剤Mは外殻が固形状とされたカプセル状をなしているが、前記外殻は固形状でなくてもよく、例えば比較的軟らかいフィルム状とされていてもよい。さらに、気化薬剤Mはカプセルに限定されることはなく、例えば、粉末状の上記薬剤が圧縮して形成された球状の錠剤や、球状に成形されたゼリー状の薬剤、内部がゲル状であって外表面が固形の球状に成形された薬剤等であってもよい。
具体的に、破砕体3は、収容体1の口部1aに装着される上キャップ11と、収容体1内に連通して破砕後の気化薬剤mを吐出する吐出口12aを有し、上キャップ11に対して容器軸O回りに回転可能に組み付けられた下キャップ12と、上キャップ11の径方向内側に固定された筒状の外歯13と、下キャップ12に固定されるとともに、外歯13内に配設された内歯14と、を備えている。すなわち、本実施形態では前記一対の破砕部材13、14として外歯13及び内歯14を有しており、破砕体3のこれら外歯13と内歯14とが、容器軸O回りに相対的に回転移動するように構成されている。
外装筒部16の外径は、収容体1の胴部1cの外径と同等に形成されており、該外装筒部16の下端部は本体筒部15の上側部分17に連設され、該外装筒部16の上端部は本体筒部15の上端よりも上側に突出している。すなわち、外装筒部16は、破砕体3を収容体1に装着したときに、収容体1の口部1aに対して径方向外側に配置されて、収容体1の胴部1cとともに外装面を構成している。
外筒31の上端は、外歯支持部24の上面より僅かに下側に位置しており、該外筒31の上端には、その上側から内歯14の下端部が当接している。
本体筒35は、その上側部分が下側部分より大径となっている。本体筒35における上側部分と下側部分との間に位置するテーパ状の中間部には、該本体筒35を径方向に貫通する揮散窓6が周方向に間隔をあけて複数形成されている。図示の例では、揮散窓6は上下方向に長い矩形孔状とされている。
まず、固形状の気化薬剤Mが収容された収容体1を、螺着により上キャップ11に装着する。そして、気化薬剤収納容器10を図1に示す正立姿勢とすることで、収容体1内の気化薬剤Mを自重により隙間S内に落下させる。この状態で上キャップ11と下キャップ12とを容器軸O回りに相対的に回転させると、外歯13と内歯14とが相対的に回転することで、隙間(破砕通路)S内の気化薬剤Mが両歯13、14の歯形によってすり潰されるように破砕されながら、該隙間S内を下側に向けて送り出される。そして、液状、粒状、粉状、破片状等に破砕された気化薬剤mは、隙間Sの出口(外歯13及び内歯14の下端縁同士の間)から排出され、吐出筒25の吐出口12aを通ってその下側の気化薬剤保持部材4上に落下する。
尚、破砕した気化薬剤mが気化薬剤保持部材4上に溜まった場合は、囲繞部材5を下キャップ12から取り外して、気化薬剤保持部材4を掃除又は交換すればよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る気化薬剤収納容器40について、図2〜図5を参照して説明する。尚、前述の実施形態と同様の構成については同一名称で表してその説明を省略し、以下に異なる点についてのみ、説明する。
ここで、本実施形態では、気化薬剤収納容器40における径方向のうち、容器軸Oからガイド筒53側へ向かう方向(図3における右側)を前方といい、容器軸Oからスリット55側へ向かう方向(図3における左側)を後方という。
具体的に、破砕体67は、収容体48の下側に連結されて取り出し孔52に連通する取り出し筒43と、取り出し筒43の押圧壁部54に対向配置されるとともに接近離間可能とされたロッド44と、を備えており、前記一対の破砕部材44、54としてロッド44及び押圧壁部54を有している。また、破砕体67のこれらロッド44と押圧壁部54とが、径方向に相対的にスライド移動するように構成されている。詳しくは、操作部45が操作され径方向内側へ向けて押し込まれることで、押圧壁部54に対してロッド44が接近させられていき、取り出し筒43内(破砕通路)に配置された固形状の気化薬剤Mがこれらロッド44及び押圧壁部54の間で破砕されるようになされている。
収容体48の仕切り壁42が傾斜していることにより、球状をなす気化薬剤Mは自重によって該収容体48内から取り出し孔52を通り取り出し筒43内へ落下し、ロッド44の支持片68上に支持される。この状態から、図5に示されるように、操作部45を容器内部に向けて(図5に示す矢印方向へ)押し込むと、取り出し筒43の押圧壁部54に対してロッド44が接近させられていき、気化薬剤Mがこれらロッド44及び押圧壁部54の間で押し潰されるように破砕される。尚、この際ロッド44の支持片68は取り出し筒43のスリット55内に収容される。
また、破砕体67における一対の破砕部材44、54同士の相対移動がスライド移動であるので、簡単な操作によって気化薬剤Mを破砕させることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る気化薬剤収納容器70について、図6〜図9を参照して説明する。尚、前述の実施形態と同様の構成については同一名称で表してその説明を省略し、以下に異なる点についてのみ、説明する。
また図6において、回転軸78は、支持筒部76の上端開口縁より上側に向けて突出している。
また上破砕板83と下破砕板77との上下方向の間隔(破砕用の隙間)は、気化薬剤Mの外径に対して同等以下とされている。
また、軸支筒85には、その容器軸O上において上破砕板83に開口するとともに上下方向に延びる軸穴85aが形成されている。軸穴85aには回転軸78が摺動可能に挿入されている。また軸支筒85の上面は、径方向外側へ向かうに従い漸次下側へ向かって傾斜している。
具体的に、破砕体91は、収容体84の下側に連結されて取り出し孔89に連通する連通孔88が形成された上破砕板83と、上破砕板83の下側に該上破砕板83との間に気化薬剤Mの外径よりも小さい隙間をあけて対向配置されるとともに、該隙間と気化薬剤保持部材71上とを連通する吐出孔81が形成された下破砕板77と、を備えている。すなわち、本実施形態では前記一対の破砕部材77、83として上破砕板83及び下破砕板77を有しており、破砕体91のこれら上破砕板83と下破砕板77とが、容器軸O回りに相対的に回転移動するように構成されている。
収容体84内の気化薬剤Mは、自重によって該収容体84内から取り出し孔89及び連通孔88を通り一対の破砕部材77、83同士の間の隙間に落下して、下破砕板77上に支持される。この状態で蓋74の操作片74eを操作し、該蓋74に密着固定された上筒73を下筒72及び気化薬剤保持部材71に対して容器軸O回り(図示の例では回転方向R2)に回転させると、上破砕板83と下破砕板77とが相対的に回転することで、隙間(破砕通路)内の気化薬剤Mがこれら上破砕板83、下破砕板77及び突起部80、87によってすり潰されるように破砕されながら、下破砕板77の吐出孔81内を通ってその下側の気化薬剤保持部材71の底壁71a上に落下する。
尚、破砕した気化薬剤mが気化薬剤保持部材71の底壁71a上に溜まった場合は、下筒72を気化薬剤保持部材71から取り外して、気化薬剤保持部材71を掃除又は交換すればよい。
また、一対の破砕部材77、83のうち、少なくとも一方の破砕部材に、他方の破砕部材に向けて突出する突起部80、87が形成されているので、一対の破砕部材77、83同士の間に保持された気化薬剤Mが、これら破砕部材77、83同士の相対的な移動にともない突起部80、87に当接するとともに押圧されて、より確実に破砕されやすくなる。
2、52、89 取り出し孔
3、67、91 破砕体
4、51、71 気化薬剤保持部材
5、49 囲繞部材
6、50、79 揮散窓
10、40、70 気化薬剤収納容器
13 外歯(破砕部材)
14 内歯(破砕部材)
44 ロッド(破砕部材)
46 付勢部材
54 押圧壁部(破砕部材)
72 下筒(囲繞部材)
77 下破砕板(破砕部材)
80、87 突起部
83 上破砕板(破砕部材)
M 気化薬剤
m 破砕された気化薬剤
S 隙間
Claims (4)
- 気化薬剤が収容されるとともに、気化薬剤が自重により落下することで取り出される取り出し孔が形成された収容体と、
前記収容体に連結されるとともに、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を破砕する破砕体と、
前記破砕体に破砕されて自重により落下した気化薬剤を保持する気化薬剤保持部材と、を備え、
前記破砕体は、
前記収容体の下側に連結されて上下方向に延び、前記取り出し孔に連通する取り出し筒と、
前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を挟むように対向配置された一対の破砕部材と、を備え、
前記一対の破砕部材は、
前記取り出し筒の周壁における押圧壁部と、
前記押圧壁部に対向配置され、該押圧壁部に接近離間可能とされたロッドと、を有し、
前記ロッドの先端面には、前記押圧壁部へ向けて前記取り出し筒内にせり出し、前記取り出し孔から前記取り出し筒内に落下した気化薬剤を支持可能な支持片が突設されていることを特徴とする気化薬剤収納容器。 - 気化薬剤が収容されるとともに、気化薬剤が自重により落下することで取り出される取り出し孔が形成された収容体と、
前記収容体に連結されるとともに、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を破砕する破砕体と、
前記破砕体に破砕されて自重により落下した気化薬剤を保持する気化薬剤保持部材と、を備え、
前記破砕体は、前記取り出し孔から取り出された気化薬剤を挟むように対向配置された一対の破砕部材を備え、これら破砕部材同士が相対的に回転移動することで気化薬剤を破砕するように構成されたことを特徴とする気化薬剤収納容器。 - 請求項1又は2に記載の気化薬剤収納容器であって、
前記一対の破砕部材のうち、少なくとも一方の破砕部材には、他方の破砕部材に向けて突出する突起部が形成されていることを特徴とする気化薬剤収納容器。 - 請求項2に記載の気化薬剤収納容器であって、
前記一対の破砕部材同士の間には、気化薬剤を保持可能な隙間が形成され、
前記隙間は、下側に向かうに従い漸次小さくされていることを特徴とする気化薬剤収納容器。
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