JP6001724B1 - 通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】通信の輻輳の発生しやすい基地局でのトラフィック量の多い通信端末を帯域制限する。【解決手段】基地局3の第1しきい値5への到達及び通信端末1,2の第1所定値6への到達の双方の到達を条件により、通信管理装置4が基地局3に対して輻輳判定後の大容量の通信端末1,2を特定するか、又は、基地局3の第2しきい値への到達及び通信端末1,2の第2所定値6への到達のアンド条件により、通信管理装置4が基地局3に対して輻輳判定後の通信環境の悪い通信端末1,2を特定して、通信管理装置4が帯域制御情報を帯域制御装置11に出力しかつ最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力することにより、帯域制御装置11がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータの通信速度を制限し、基地局3で通信の輻輳が発生することを回避する。【選択図】図1

Description

本発明は、通信の輻輳が発生しそうな基地局でのトラフィック量の多い通信端末又は通信環境状態が悪い通信端末として特定された通信端末だけの通信速度を低下するように当該特定された通信端末を帯域制限するようにした、通信システムに関する。
図9を用いて、特許文献1で開示された通信システムについて説明する。図9に示した通信システムでは、基地局700が、所望のデータレートで制御装置800からデータフレームを受信して携帯電話機500,600に送出するとともに、基地局700と制御装置800とを結ぶ伝送路900の輻輳を監視する(ステップ901、902)。そして、伝送路900で輻輳が起きていなければ、基地局700はステップ901に戻る。伝送路900で輻輳が起きていれば、基地局700は、低減させたデータレートの値を各携帯電話機500,600について算出し、算出したデータレートの値を制御装置800に通知する(ステップ903)。制御装置800は、基地局700からデータレートの値が通知されると、通知されたデータレートの値にデータ通信中の全ての携帯電話機500,600のデータレートを低減させ、それ以降、低減したデータレートで携帯電話機500,600宛てのデータフレームを送信する(ステップ904)。
しかしながら、図9の通信システムでは、基地局700で通信の輻輳が発生した場合に、基地局700で通信をしている複数個の携帯電話機500,600のデータレートを画一的に低減するので、携帯電話機500,600のうちの基地局700で通信の輻輳に無関係なトラフィック量の少ない携帯電話機までデータレートが低減してしまう。
特開2008−131535号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、通信の輻輳が発生する前に、通信の輻輳の発生しやすい基地局でのトラフィック量の多い通信端末又は通信環境状態が悪い通信端末だけを帯域制限することにより、通信の輻輳の発生を回避することを目的とする。
本発明は、基地局と帯域制御装置との間の通信から取得した基地局のトラフィック量が基地局に通信の輻輳の発生する値よりも低い値として予め設定された第1しきい値に到達した基地局を通信管理装置が特定し、通信管理装置が上記特定された基地局と通信している複数の通信端末の内でトラフィック量が予め設定された第1所定値に到達した通信端末を特定すると、通信管理装置が帯域制御情報を前記帯域制御装置に出力しかつ最適化通信情報をトラフィック最適化装置に出力し、帯域制御装置が通信管理装置からの帯域制御情報により通信速度を低下するように特定された通信端末に対する帯域制限を行い、前記トラフィック最適化装置が通信管理装置からの最適化通信情報によりインターネットからゲートウェイ及び基地局を経由して特定された通信端末に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるように最適化することを特徴とするか、又は、基地局と帯域制御装置との間の通信から取得した基地局のトラフィック量が基地局に通信の輻輳の発生する値よりも低い値として予め設定された第2しきい値に到達した基地局を通信管理装置が特定し、通信管理装置が上記特定された基地局と通信している複数の通信端末の内で通信環境情報値が予め設定された第2所定値に到達した通信端末を特定すると、通信管理装置が帯域制御情報を帯域制御装置に出力しかつ最適化通信情報をトラフィック最適化装置に出力し、前記帯域制御装置が通信管理装置からの帯域制御情報により通信速度を低下するように特定された通信端末に対する帯域制限を行い、前記トラフィック最適化装置が通信管理装置からの最適化通信情報によりインターネットからゲートウェイ及び基地局を経由して特定された通信端末に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるように最適化することを特徴とする。
本発明によれば、基地局に通信の輻輳が発生する値よりも低い値として第1しきい値が予め設定されているので、基地局で通信の輻輳が発生することを回避できる上、トラフィック量が第1所定値に到達した通信端末のみ通信速度が低下するように、当該通信端末だけ帯域制限するので、トラフィック量が第1所定値未満の通信端末は帯域制限を受けることがない。本発明によれば基地局に通信の輻輳が発生する値よりも低い値として第2しきい値が予め設定されているので、基地局で通信の輻輳が発生することを回避できる上、通信環境情報値が第2所定値に到達した通信端末のみ通信速度が低下するように、当該通信端末だけ帯域制限するので、通信環境情報値が第2所定値に到達していない通信端末は帯域制限を受けることがない。また、トラフィック最適化装置がインターネットからゲートウェイ及び基地局を経由して帯域制御装置からの最適化通信情報により特定された通信端末のトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるように最適化するので、例えば、動画を視聴している場合において、帯域制限を受けたデータであっても、動画再生が進まないことを防ぎ、通信端末を使用する人が当該データで表現された動画を違和感なく見ることができる。本発明において、通信管理装置が所定の時間間隔で基地局のトラフィック量をしきい値と比較すれば、リアルタイムで常に、基地局に通信の輻輳が発生しないように対処できる。
発明を実施するための形態1に係る通信システムを示す構成図。 発明を実施するための形態1に係る通信管理処理を示すフローチャート。 発明を実施するための形態1に係る帯域制御処理を示すフローチャート。 発明を実施するための形態1に係るトラフィック最適化処理を示すフローチャート。 発明を実施するための形態2に係る通信システムを示す構成図。 発明を実施するための形態2に係る通信管理処理を示すフローチャート。 発明を実施するための形態2に係る帯域制御処理を示すフローチャート。 発明を実施するための形態2に係るトラフィック最適化処理を示すフローチャート。 従来の通信システムを示す構成図。
図1を用いて、発明の実施の形態1に係る通信システムについて説明する。図1に示した通信システムは、通信端末1,2、基地局3、通信管理装置4、記憶装置7、ゲートウェイ10、帯域制御装置11、トラフィック最適化装置12を備え、基地局3の第1しきい値5への到達及び通信端末1,2の第1所定値6への到達の双方の到達を条件により、通信管理装置4が帯域制御情報を帯域制御装置11に出力しかつ最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力することにより、帯域制御装置11がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータの通信速度を制限し、トラフィック最適化装置12がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるような最適化されたトラフィック量に削減するようになっている。
基地局3は、通信端末1,2と無線通信のやり取りをして、音声データ、テキストデータ、画像データを送受信する。ゲートウェイ10は、基地局3と帯域制御装置11との間で送受信される音声データ、テキストデータ、画像データ等のデータを基地局3と帯域制御装置11との各プロトコルに従って基地局3と帯域制御装置11とのそれぞれに通信可能な形式に変換する。通信管理装置4は、帯域制御装置11に帯域制御情報を送信し、トラフィック最適化装置12に最適化通信情報を送信する。
帯域制御装置11は、通信速度を制御するものであり、通信管理装置4からの帯域制御情報を基に基地局3とトラフィック最適化装置12との間の帯域を絞ることで通信速度を所定の値に制御する。
トラフィック最適化装置12は、通信管理装置4からの最適化通信情報により通信端末1,2とインターネット13との間のトラフィック量を制御する。
また、通信管理装置4には、第1しきい値5と第1所定値6とが通信管理装置4を管理する管理者により予め設定されている。第1しきい値5は、基地局3ごとの輻輳閾値として、基地局3の使用する帯域に応じて設定される値であり、基地局3に通信の輻輳が発生する値よりも低くかつ近い値として予め設定される値である。第1所定値6は、基地局3に対して輻輳判定後の、大容量の通信端末1,2を特定するための条件として、個々の通信端末1,2に許容されるトラフィック量に応じて設定される値である。
通信管理装置4は、基地局3のトラフィック量と第1しきい値5とを比較して基地局3のトラフィック量が第1しきい値5に到達したかどうかを判定する。基地局3のトラフィック量が第1しきい値5以上の場合、通信管理装置4は、基地局3と通信している通信端末1,2のトラフィック量を第1所定値6と比較して第1所定値6に到達したトラフィック量を使用している通信端末1,2を特定する。即ち、基地局3の第1しきい値5への到達及び通信端末1,2の第1所定値6への到達の双方の到達を条件により、通信管理装置4は、帯域制御情報を帯域制御装置11に出力し、最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力する。
よって、帯域制御装置11がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータの通信速度を制限し、トラフィック最適化装置12がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるような最適化されたトラフィック量に削減する。
記憶装置7には、基地局情報8と端末情報9とが管理者により予め設定される。基地局情報8は、全基地局の個々の基地局に割り振られた情報であって、基地局を特定する識別情報である。端末情報9は、通信事業者と正規に契約している通信可能な全端末に割り振られた情報であって、通信端末を特定する識別情報である。記憶装置7は、通信管理装置4からの要求に応じて、基地局情報8と端末情報9とを通信管理装置4に出力する。
上述した構成の通信システムの動作について説明する。通信端末1,2と基地局3との間で無線通信が確立されているものとする。通信端末1,2から発信される情報は、基地局3、ゲートウェイ10、帯域制御装置11、トラフィック最適化装置12を経由してインターネット13に送信される。通信端末1,2が受信する情報は、インターネット13から上述とは逆の流れで通信端末1,2に送信される。これによりデータの通信が可能となる。
そして、通信管理装置4は、基地局3とゲートウェイ10との間の通信から基地局3のトラフィック量の情報を取得し、取得した基地局3のトラフィック量を予め設定されている第1しきい値5と比較する。基地局3のトラフィック量が第1しきい値5に到達した場合は、通信管理装置4は基地局3とゲートウェイ10との間の通信から基地局3と通信中の通信端末1,2のトラフィック量の情報を取得し、取得したトラフィック量を第1所定値6と比較し、トラフィック量が第1所定値6に到達した通信端末1,2を特定する。
これにより、例えば、通信端末1が動画などの大容量のデータをインターネット13からダウンロードするなどして通信帯域を多く使用しても、通信端末1を特定して通信端末1の使用する通信帯域を制限し、基地局3に通信の輻輳が発生することを回避し、例えばメールやニュースサイトなどのデータ量の少ない通信端末2の使用する通信帯域を確保することができる。
また、通信端末1のトラフィック量をトラフィック最適化装置12により最適化しているので、通信端末1の通信帯域が制限されてもダウンロードした動画が静止画となることがなく動画として視聴可能になる。例えば、動画が24コマのフレーム数で構成されている場合において、トラフィック最適化装置12によって15コマに間引かれることにより動画が制限された通信帯域でも動くように最適化される。
図2を用いて、発明を実施するための形態に係る通信管理装置4における通信管理処理について説明する。通信管理装置4には第1しきい値5及び第1所定値6が予め設定されている状態において、記憶装置7より基地局3の識別情報を受信し、図2の通信管理処理が始まると、ステップ201で基地局3のトラフィック量を第1しきい値5と比較する。
基地局3のトラフィック量が第1しきい値5よりも小さい場合はステップ201が「NO」となり、ステップ201に戻る。一方、基地局3のトラフィック量が第1しきい値5に到達した場合はステップ201が「YES」となり、ステップ202へ進む。
ステップ202では、通信管理装置4が基地局3から通信端末1,2のトラフィック量の情報を受信するとともに記憶装置7より通信端末1,2の個々の識別情報を受信し、第1所定値6に到達したトラフィック量を使用している通信端末1,2を識別情報に基づき特定し、ステップ203へ進む。ステップ203では、ステップ202で特定した通信端末1又は2に対する帯域制御情報を帯域制御装置11に出力して処理の1サイクルを終了する。
要するに、通信管理装置4は、基地局3のトラフィック量が通信の輻輳を発生するのに近い時に、基地局3と通信をしている通信端末1及び2のうちでトラフィック量の多い通信端末を特定し、その特定した通信端末1又は2に対する通信速度を制限するようにという帯域制御情報を帯域制御装置11に出力する。
図3を用いて、帯域制御装置11における帯域制御処理を説明する。ステップ301では、帯域制御装置11が通信管理装置4から帯域制御情報を受信すると、ステップ301が「YES」となり、ステップ302に進む。ステップ302では、第1所定値6に到達したトラフィック量を使用している通信端末1又は2に対する帯域を絞り、処理の1サイクルを終了する。
図4を用いて、トラフィック最適化装置12におけるトラフィック最適化処理を説明する。ステップ401では、トラフィック最適化装置12が通信管理装置4から最適化通信情報を受信すると、ステップ401が「YES」となり、ステップ402に進む。ステップ402では、第1所定値6に到達したトラフィック量を使用している通信端末1又は2に対するトラフィックを最適化し、処理の1サイクルを終了する。
以上説明したように本実施の形態1によれば、トラフィック量が第1しきい値5に到達した基地局3を通信管理装置4が特定し、その特定された基地局3と通信している通信端末1又は2の内でトラフィック量が第1所定値6に到達した通信端末1又は2を特定し、その特定された通信端末1又は2の通信速度を低下するように帯域制御装置11で帯域制限するので、基地局3において通信の輻輳が発生することを回避することができる。例えば、通信端末1のトラフィック量が第1所定値6に到達し、通信端末2のトラフィック量が第1所定値6に到達していない場合、通信端末1だけを帯域制限し、通信端末2に対しては帯域制限しない。また、通信端末1及び2のトラフィック量が第1所定値6に到達した場合は、通信端末1及び2を帯域制限する。
例えば、基地局3が通信を許容する通信端末1,2の個数を100個とし、当該基地局3が通信の輻輳となるトラフィック量を「1500」とし、当該基地局3に対する第1しきい値5を「1000」とし、100個の通信端末1,2の個々に対する第1所定値6が「10」とし、基地局3のトラフィック量が第1しきい値5としての「1000」に到達し、10個の通信端末1,2のトラフィック量が第1所定値6としての「10」に到達した場合、当該10個の通信端末1,2のトラフィック量が第1所定値6に到達しないように、当該10個の通信端末1,2を帯域制限する。
例えば、以上説明した発明の実施の形態1では、基地局3のトラフィック量が第1しきい値5に到達した場合に、通信管理装置4が基地局3とゲートウェイ10との間の通信から通信端末1,2のトラフィック量の情報を受信し、第1所定値6に到達したトラフィック量を使用している通信端末1,2を識別情報に基づき特定したが、次のように、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量並びに基地局3と通信をしている通信端末1,2のトラフィック量を基地局3とゲートウェイ10との間の通信から受信し、かつ、記憶装置7から基地局情報8並びに端末情報9を受信して図示のされていない通信管理装置4のメモリに一時的に保存した後、基地局3のトラフィック量を第1しきい値5と比較し、基地局3のトラフィック量が第1しきい値5に到達した場合に、通信端末1,2のトラフィック量を第1所定値6と比較し、第1所定値6に到達したトラフィック量の通信端末1,2を特定し、その特定した通信端末1又は2に対する通信速度を制限するようにという帯域制御情報を帯域制御装置11に出力するようにしても適応可能である。
このように、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量及び通信端末1,2のトラフィック量の双方を基地局3とゲートウェイ10との間の通信から受信すれば、通信管理装置4の基地局3とゲートウェイ10との間の通信からの受信回数が低減できる。又、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量及び通信端末1,2のトラフィック量の双方を基地局3とゲートウェイ10との間の通信から受信した後に、受信した基地局3のトラフィック量が第1しきい値5に到達した場合に、第1所定値6に到達したトラフィック量を使用している通信端末1又は2に対する通信速度を制限すると、例えば、1個の通信管理装置4が10秒程度の時間間隔でも、複数個の例えば1万乃至20万個等の基地局の通信の輻輳を容易に管理することが可能になる。又、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量並びに基地局3と通信している通信端末1,2の個数との双方を用いて基地局3の通信の輻輳を判断してもよい。
尚、第1しきい値5は、管理する基地局3の通信可能な物理的な容量に基づき、基地局3ごとに異なる値として設定されてもよい。
なお、図2で説明した通信管理処理は、通信端末1,2と基地局3との間における通信の輻輳を回避する必要から所定間隔毎に処理を繰り返し実行するが、統計的に輻輳が起こりやすい時間帯(夕方から夜中)と輻輳が起こりにくい時間帯(夜中から日中)によって、所定間隔を変更してもよい。
図5を用いて、発明の実施の形態2に係る通信システムについて説明する。図5に示した通信システムは、通信端末1,2、基地局3、通信管理装置4、記憶装置7、ゲートウェイ10、帯域制御装置11、トラフィック最適化装置12を備え、基地局3の第2しきい値25への到達及び通信端末1,2の第2所定値26への到達の双方の到達を条件により、通信管理装置4が帯域制御情報を帯域制御装置11に出力しかつ最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力することにより、帯域制御装置11がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータの通信速度を制限し、トラフィック最適化装置12がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるような最適化されたトラフィック量に削減するようになっている。
第2しきい値25は、基地局3ごとの輻輳閾値として、基地局3の使用する帯域に応じて設定される値であり、基地局3に通信の輻輳が発生する値よりも低くかつ近い値として予め設定される値であり、第1しきい値5と同じ値又は異なる値でも適用可能である。又、発明の実施の形態1,2が通信管理装置4で並行して稼働する時、第1しきい値5と第2しきい値25とをそれぞれ異なる値に設定することが考えられる。
第2所定値26は、基地局3に対して輻輳判定後の、通信環境の悪い通信端末1,2を特定するための条件として、個々の通信端末1,2の通信環境状態を判定するために設定される値である。例えば、基地局3に対する通信端末1,2の受信品質を示すCQI(Channel Quality Indicator)が15段階の点数として表される。CQIは、個々の通信端末1,2と基地局3との間の受信品質であるので、各々の通信端末1,2とインターネット13との間の受信品質(通信環境状態)を一義的に表すものではないが、CQIと相関関係が認められる通信環境情報値を用いてインターネット13に対する各々の通信端末1,2の受信品質を判定し、受信品質が第2所定値26に到達した、つまり通信環境情報値が第2所定値26に到達した通信端末1,2を特定する。通信環境情報値が第2所定値26に到達した場合は、通信端末1,2が基地局のカバーする通信エリア内の周辺部若しくは遮蔽物の後に存在するか又は他の電波の干渉を受けており、基地局3からの電波を受信しにくい通信環境状態にあると通信管理装置4が特定する。
上記通信環境情報値としては、スループット、無線区間のレイテンシ又は無線区間のラウンドトリップタイム、TCP再送頻度のいずれか一つ又は複数個の情報を用いることができる。例えば、通信端末1,2のスループットが第2所定値26に到達した(スループットが悪い)場合又は通信端末1,2の無線区間のレイテンシが第2所定値26に到達した(応答が遅い)場合又はTCP再送頻度が第2所定値26に到達した(頻度が高い)場合は、通信端末1,2の通信環境状態が悪く、基地局3が通信端末1,2の通信に多くのリソースを割いている状態である。
よって、図5に示した通信システムでは、基地局3の第2しきい値25への到達及び通信端末1,2の第2所定値26への到達の双方の到達を条件により、通信管理装置4が帯域制御情報を帯域制御装置11に出力しかつ最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力することにより、帯域制御装置11がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータの通信速度を制限し、トラフィック最適化装置12がインターネット13からゲートウェイ10及び基地局3を経由して特定した通信端末1又は2に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるような最適化されたトラフィック量に削減する。
図6を用いて、発明を実施するための形態2に係る通信管理装置4における通信管理処理について説明する。通信管理装置4には第2しきい値25及び第2所定値26が予め設定されている状態において、記憶装置7より基地局3の識別情報を受信し、図6の通信管理処理が始まると、ステップ601で基地局3のトラフィック量を第2しきい値25と比較する。
基地局3のトラフィック量が第2しきい値25よりも小さい場合はステップ601が「NO」となり、ステップ601に戻る。一方、基地局3のトラフィック量が第2しきい値25よりも大きい場合はステップ601が「YES」となり、ステップ602へ進む。
ステップ602では、通信管理装置4が基地局3とゲートウェイ10との間の通信から通信端末1,2の通信環境情報値を計測するとともに記憶装置7より通信端末1,2の個々の識別情報を受信し、通信環境情報値が第2所定値26に到達した通信端末1,2を識別情報に基づき特定し、ステップ603,604へ進む。ステップ603では、ステップ602で特定した通信端末1又は2に対する帯域制御情報を帯域制御装置11に出力する。ステップ604では、ステップ602で特定した通信端末1又は2に対する最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力して処理の1サイクルを終了する。
要するに、通信管理装置4は、基地局3のトラフィック量が通信の輻輳を発生するのに近い時に、基地局3と通信をしている通信端末1及び2のうちで通信環境状態の悪い通信端末1又は2を特定し、その特定した通信端末1又は2の通信速度を制限するようにという帯域制御情報を帯域制御装置11に出力し、その特定した通信端末1,2のトラフィック量を制限された帯域に対して最適化するようにという最適化通信情報をトラフィック最適化装置12に出力する。
図7を用いて、帯域制御装置11における帯域制御処理を説明する。ステップ701では、帯域制御装置11が通信管理装置4から帯域制御情報を受信すると、ステップ701が「YES」となり、ステップ702に進む。ステップ702では、第2所定値26に到達した通信端末1又は2に対する帯域を絞り、処理の1サイクルを終了する。
図8を用いて、トラフィック最適化装置12におけるトラフィック最適化処理を説明する。ステップ801では、トラフィック最適化装置12が通信管理装置4から最適化通信情報を受信すると、ステップ801が「YES」となり、ステップ802に進む。ステップ802では、第2所定値26に到達した通信端末1又は2に対するトラフィック量を最適化し、処理の1サイクルを終了する。
以上説明したように本実施の形態2によれば、トラフィック量が第2しきい値25に到達した基地局3を通信管理装置4が特定し、その特定された基地局3と通信している通信端末1又は2の内で通信環境状態が第2所定値26に到達した通信端末1又は2を特定し、その特定された通信端末1又は2の通信速度を低下するように帯域制御装置11で帯域制限するので、基地局3において通信の輻輳が発生することを回避することができる。例えば、通信端末1の通信環境状態が第2所定値26に到達し、通信端末2の通信環境状態が第2所定値26に到達していない場合、通信端末1だけを帯域制限し、通信端末2に対しては帯域制限しない。また、通信端末1及び2の通信環境状態が第2所定値26に到達した場合は、通信端末1及び2を帯域制限する。
例えば、以上説明した発明の実施の形態2では、基地局3のトラフィック量が第2しきい値25に到達した場合に、通信管理装置4が基地局3とゲートウェイ10との間の通信から通信端末1,2の通信環境情報値を計測し、通信環境情報値が第2所定値26に到達した通信端末1,2を特定したが、次のように、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量並びに基地局3と通信をしている通信端末1,2の通信環境情報値を基地局3とゲートウェイ10との間の通信から計測し、かつ、記憶装置7から基地局情報8並びに端末情報9を受信して図示のされていない通信管理装置4のメモリに一時的に保存した後、基地局3のトラフィック量を第2しきい値25と比較し、基地局3のトラフィック量が第2しきい値25に到達した場合に、通信端末1,2の通信環境情報値を第2所定値26と比較し、第2所定値26に到達した通信環境情報値の通信端末1,2を特定し、その特定した通信端末1又は2に対する通信速度を制限するようにという帯域制御情報を帯域制御装置11に出力するようにしても適応可能である。
このように、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量及び通信端末1,2の通信環境情報値の双方を基地局3とゲートウェイ10との間の通信から受信すれば、通信管理装置4の基地局3とゲートウェイ10との間の通信からの受信回数が低減できる。又、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量及び通信端末1,2の通信環境情報値の双方を基地局3とゲートウェイ10との間の通信から受信した後に、受信した基地局3のトラフィック量が第2しきい値25に到達した場合に、第2所定値26に到達した通信環境情報値を使用している通信端末1又は2に対する通信速度を制限すると、例えば、1個の通信管理装置4が10秒程度の時間間隔でも、複数個の例えば1万乃至20万個等の基地局の通信の輻輳を容易に管理することが可能になる。又、通信管理装置4が基地局3のトラフィック量並びに基地局3と通信している通信端末1,2の個数との双方を用いて基地局3の通信の輻輳を判断してもよい。
なお、図6で説明した通信管理処理は、通信端末1,2と基地局3との間における通信の輻輳を回避する必要から所定間隔毎に処理を繰り返し実行するが、統計的に輻輳が起こりやすい時間帯(夕方から夜中)と輻輳が起こりにくい時間帯(夜中から日中)によって、所定間隔を変更してもよい。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
以上、本発明を実施するための形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 通信端末
2 通信端末
3 基地局
4 通信管理装置
5 第1しきい値
6 第1所定値
7 記憶装置
8 基地局情報
9 端末情報
10 ゲートウェイ
11 帯域制御装置
12 トラフィック最適化装置
13 インターネット
25 第2しきい値
26 第2所定値

Claims (3)

  1. 複数の通信端末と、
    これら複数の通信端末と無線通信する基地局と、
    域制御装置と、
    前記基地局と前記帯域制御装置との間で送受信されるデータを前記基地局と前記帯域制御装置との各プロトコルに従って前記基地局と前記帯域制御装置とのそれぞれに通信可能な形式に変換するゲートウェイと、
    信管理装置と、
    トラフィック最適化装置と、
    を備え、
    前記通信管理装置は前記基地局と前記帯域制御装置との間の通信から取得した前記基地局のトラフィック量が前記基地局に通信の輻輳の発生する値よりも低い値として予め設定された第1しきい値に到達した場合に前記基地局と前記帯域制御装置との間の通信から取得した前記基地局と通信している前記複数の通信端末の内でトラフィック量が予め設定された第1所定値に到達した通信端末を特定することにより帯域制御情報を前記帯域制御装置に出力しかつ最適化通信情報を前記トラフィック最適化装置に出力すること、
    前記帯域制御装置は前記通信管理装置からの帯域制御情報によりインターネットから前記ゲートウェイ及び前記基地局を経由して前記特定された通信端末に送られるデータの通信速度を低下するように帯域制限すること、
    前記トラフィック最適化装置は前記通信管理装置からの最適化通信情報により前記インターネットから前記ゲートウェイ及び前記基地局を経由して前記特定された通信端末に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるように最適化すること、
    を特徴とする通信システム。
  2. 複数の通信端末と、
    これら複数の通信端末と無線通信する基地局と、
    域制御装置と、
    前記基地局と前記帯域制御装置との間で送受信されるデータを前記基地局と前記帯域制御装置との各プロトコルに従って前記基地局と前記帯域制御装置とのそれぞれに通信可能な形式に変換するゲートウェイと、
    信管理装置と、
    トラフィック最適化装置と、
    を備え、
    前記通信管理装置は前記基地局と前記帯域制御装置との間の通信から取得した前記基地局のトラフィック量が前記基地局に通信の輻輳の発生する値よりも低い値として予め設定された第2しきい値に到達した場合に前記基地局と前記帯域制御装置との間の通信から取得した前記基地局と通信している前記複数の通信端末の内で通信環境情報値が予め設定された第2所定値に到達した通信端末を特定することにより帯域制御情報を前記帯域制御装置に出力しかつ最適化通信情報を前記トラフィック最適化装置に出力すること、
    前記帯域制御装置は前記通信管理装置からの帯域制御情報によりインターネットから前記ゲートウェイ及び前記基地局を経由して前記特定された通信端末に送られるデータの通信速度を低下するように帯域制限すること、
    前記トラフィック最適化装置は前記通信管理装置からの最適化通信情報により前記インターネットから前記ゲートウェイ及び前記基地局を経由して前記特定された通信端末に送られるデータのトラフィック量を制限された帯域でもデータの内容が把握できるように最適化すること、
    を特徴とする通信システム。
  3. 通信管理装置が所定の時間間隔で基地局のトラフィック量を第1しきい値又は第2しき
    い値と比較することを特徴とする請求項1又は2記載の通信システム。
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