JP5999913B2 - 放射性廃液処理装置、放射性廃液処理方法 - Google Patents
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Description
ろ過やイオン交換の処理を行う場合、放射性物質を再分離するための薬品の投入、ろ過膜及びイオン交換樹脂の二次廃棄物の処理が必要となる。
また、放射性廃液は出来るだけ減容処理して最小体積の安定した固体状とすることが望ましいが、蒸発濃縮や固化処理の場合には水分を蒸発させるための大量の熱エネルギーを投入することが必要となる。例えば、特許文献1には、濃縮液を熱分解して溶融固化する処理工程を備えた放射性廃液の処理方法が記載されている。
このような構成の放射性廃液処理装置によれば、放射性廃液にガスを吹き込むだけで、放射性廃液を撹拌して放射性廃液を濃縮させるための崩壊熱の有効利用を促すことができる。
このような構成の放射性廃液処理装置によれば、濃縮器で生成された濃縮水を貯槽に還流して原子核崩壊に利用することで、より一層崩壊熱を効率的に発生させることができる。
このような構成の放射性廃液処理装置によれば、放射性物質を除去した安全な放流水を得ることができる。
このような構成の放射性廃液処理装置によれば、水蒸気に含まれている水素から熱エネルギーを回収して利用することができる。
このような構成の放射性廃液処理装置によれば、水蒸気に含まれている水素から熱エネルギーを回収して放射性廃液の濃縮に用いることで、より一層効率的に放射性廃液の濃縮を行うことができる。
このような構成の放射性廃液処理装置によれば、濃縮後の放射性廃液の残留物から、容易に処分用の固化物を形成することができる。
このような構成の放射性廃液処理方法によれば、濃縮後の放射性廃液の残留物や濾過工程で生じた使用済み濾材から、容易に処分用の固化物を形成することができる。
図1は、本発明の放射性廃液処理装置の第一実施形態に係る概略構成図である。
本実施形態に係る放射性廃液処理装置10は、放射性廃液の水分を水蒸気として蒸発させることによって、放射性廃液に含まれる放射性物質の含有濃度を高める(濃縮する)装置である。放射性廃液処理装置10は、放射性廃液Aを貯留する貯槽11と、この貯槽11に設けられ、放射性廃液の崩壊を促進させるガス噴射機構(撹拌手段)12とを備えている。
アルファ粒子を放出して陽子2個および中性子2個を減じた核種に変わるアルファ崩壊、質量数を変えることなく、陽子および中性子の変換が行われるベータ崩壊、これらアルファ崩壊やベータ崩壊の後に原子核に残存する過剰なエネルギーによってガンマ線を放出するガンマ崩壊、重く不安定な原子核がより質量の小さな原子核に分裂して安定な核種へと変化する核分裂反応などが知られている。
次に、ガス噴射機構(撹拌手段)12を動作させ、ガス放出部14から撹拌用ガスGを放射性廃液A内に放出(噴射)させる(蒸発工程)。放射性廃液A内に撹拌用ガスGが送り込まれると、その気泡の上昇によって放射性廃液Aに対流が生じ、放射性廃液Aが撹拌される。
これによって放射性廃液Aは効率良く加熱され、水分が水蒸気Hとして貯槽11から放出される。この結果、放射性廃液Aから水分が迅速に除去され、放射性廃液Aの濃縮(脱水)が行われる。この放射性廃液Aの濃縮は、例えば、放射性廃液Aから水分が完全に除去され、放射性物質の残留物が固化して残る程度にまで行うことが好ましい。
この本実施形態に係る放射性廃液処理装置20は、前述した図1に示した放射性廃液処理装置に、崩壊熱によって発生させた水蒸気の処理機構を付加したものである。
放射性廃液処理装置20は、放射性廃液Aを貯留する貯槽21と、この貯槽21に設けられ、放射性廃液の崩壊を促進させる撹拌手段であるガス噴射機構(撹拌手段)22と、水蒸気処理機構25とを備えてなる。ガス噴射機構(撹拌手段)22は、ガスを送出するコンプレッサー(図示略)と、送出されたガスを貯槽21内に撹拌用ガスGとして放出させるガス放出部24とから構成されている。
ガス噴射機構(撹拌手段)22によって撹拌された放射性廃液Aの崩壊熱によって生じた水蒸気Hは、微量の放射性核種を含んでいることがある。このため、この水蒸気Hを水蒸気処理機構25によって処理する。
そして、核種除去装置(濾過手段)34で放射性核種が吸着された後の処理水は、処理水槽35に一旦、貯留された後、放流される。この放流される時点での処理水は、各種放流基準内の水質の水である。
図4は、本発明の放射性廃液処理装置の第二実施形態に係る概略構成図である。
この本実施形態に係る放射性廃液処理装置40は、前述した第一実施形態の放射性廃液処理装置に対して、崩壊熱によって発生させた水蒸気に含まれる水素から更にエネルギーを取り出す反応機構を更に付加したものである。
放射性廃液処理装置40は、放射性廃液Aを貯留する貯槽41と、この貯槽41に設けられ、ガス噴射機構(撹拌手段)42と、反応機構45とを備えてなる。ガス噴射機構(撹拌手段)42は、ガスを送出するコンプレッサー(図示略)と、送出されたガスを貯槽41内に撹拌用ガスGとして放出させるガス放出部44とから構成されている。
ガス噴射機構(撹拌手段)22によって撹拌された放射性廃液Aの崩壊熱によって生じた水蒸気(水素を含む蒸気)Hは、遊離した水素を含んでいる。反応器(反応手段)51は、この水素と空気ないし酸素とを反応させる(酸水素反応)触媒を備えている。この触媒としては、例えば、白金、パラジウムなどを含む材料を用いることができる。このような水素と空気ないし酸素との反応によって、水蒸気が発生するとともに、反応熱が生じる。この反応熱は、貯槽41内に形成された熱交換器(熱伝導手段)52に伝播され、貯槽41に貯留された放射性廃液Aの加熱に用いられる。
図5は、本発明の放射性廃液処理装置の第三実施形態に係る概略構成図である。
この本実施形態に係る放射性廃液処理装置60は、前述した第一実施形態の放射性廃液処理装置に対して、固化体の製造を容易にする構成を加えたものである。
放射性廃液処理装置60は、放射性廃液Aを貯留する貯槽61と、この貯槽61に設けられ、ガス噴射機構(撹拌手段)62とを備えてなる。ガス噴射機構(撹拌手段)62は、ガスを送出するコンプレッサー(図示略)と、送出されたガスを貯槽61内に撹拌用ガスGとして放出させるガス放出部64とから構成されている。
Claims (7)
- 原子力プラントから排出される放射性物質を含む放射性廃液を処理するための放射性廃液処理装置であって、
前記放射性廃液を貯留する貯槽と、
該貯槽内で前記放射性物質を均一に撹拌する撹拌手段と、
前記放射性物質の原子核崩壊によって生じる崩壊熱を利用して、前記放射性廃液の水分を水蒸気として蒸発させ、前記放射性廃液を減容する蒸発手段と、
前記貯槽で生じさせた水蒸気を凝縮した凝集水に含まれる放射性物質を除去する濾過手段と、
前記濾過手段で使用された使用済み濾材を前記貯槽に集約する使用済み濾材導入手段と、
前記貯槽に凝固材を注入するための凝固材注入手段と、
を更に備えたことを特徴とする放射性廃液処理装置。 - 前記撹拌手段は、前記貯槽内の前記放射性廃液に対して撹拌用ガスを吹き込むガス噴射機構であることを特徴とする請求項1記載の放射性廃液処理装置。
- 前記貯槽で生じさせた水蒸気を凝縮して凝集水を生成する凝縮器と、該凝集水を濃縮して濃縮水を生成するする濃縮器と、該濃縮水を前記貯槽に還流させる還流配管と、を更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の放射性廃液処理装置。
- 前記貯槽で生じさせた水蒸気に含まれている水素を、触媒を介して酸素と反応させる反応手段を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の放射性廃液処理装置。
- 前記反応手段で生じた反応熱を前記貯槽内の前記放射性廃液に伝播させる熱伝導手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の放射性廃液処理装置。
- 原子力プラントから排出される放射性物質を含む放射性廃液を処理するための放射性廃液処理方法であって、
前記放射性廃液を貯留する貯槽内で、前記放射性物質の原子核崩壊から発生する熱を効率良く利用し、前記原子核崩壊から発生する熱を利用して、前記放射性廃液の水分を水蒸気として蒸発させる蒸発工程と、
前記貯槽で生じさせた水蒸気を凝縮した凝集水に含まれる放射性物質を除去する濾過工程と、
前記濾過工程で使用された使用済み濾材を前記貯槽に集約する使用済み濾材導入工程と、
前記貯槽に凝固材を注入するための凝固材注入工程と、
を更に備えたことを特徴とする放射性廃液処理方法。 - 前記蒸発工程によって得られた放射性廃液の濃縮物及び前記使用済み濾材に対して凝固材を添加し、固化体を得る凝固工程を更に備えたことを特徴とする請求項6記載の放射性廃液処理方法。
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