JP5999766B2 - 電気炉の集塵装置 - Google Patents
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Description
〔請求項1記載の発明〕
炉蓋を有する電気炉の開口部を挟んだ位置に、エアの吹出しノズル及びエアの吸引ノズルが設けられ、この吸引ノズルから吸引されたエアが第1の流路を通して集塵機へ送られる構成とされた電気炉の集塵装置であって、
前記吹出しノズルと前記第1の流路とを連通する第2の流路が備えられ、
この第2の流路には、この第2の流路内のエアの流れ方向を、前記第1の流路側から前記吹出しノズル側へ(順方向)、又は、前記吹出しノズル側から前記第1の流路側へ(逆方向)、と切り換えるエア切換手段が備えられ、
前記炉蓋が前記電気炉の開口部を覆わない状態においては、前記第2の流路内のエアが、前記順方向へ流れて前記吹出しノズルから吹き出し前記吸引ノズルに吸引され、
他方、前記炉蓋が前記電気炉の開口部を覆った状態においては、前記吸引ノズルからエアが吸引されるとともに、前記第2の流路内のエアが、前記逆方向へ流れて前記吹出しノズルからもエアが吸引される、構成とされている、
ことを特徴とする電気炉の集塵装置。
前記吸引ノズルは、前記電気炉開口部の周囲において、円弧状に広がり、
当該吸引ノズル上には、基端部から先端部に向かうに従って幅狭となり、かつ、前記基端部を軸に回動する回動板が複数枚載置され、この載置は、各回動板の基端部が前記吸引ノズルの広がり方向に連なり、かつ、前記電気炉開口部の上方において相互に隣接する回動板の側縁同士が当接するまで各回動板が回動するように行われている、
請求項1記載の電気炉の集塵装置。
図1に示すように、本形態に係る電気炉の集塵装置1は、炉蓋3(図2参照)を有する電気炉2から発生するヒュームやガス煤煙等の粉塵の集塵を目的とする装置である。電気炉2としては、例えば、各種合金や鋳鉄等の金属を高温で溶解する低周波誘導炉や高周波誘導炉等が存在する。炉蓋3は、電気炉2の開口部2Aを開閉するものであり、通常、移動自在とされている。例えば、炉蓋3を旋回して持ち上げると、炉蓋3が開口部2Aを覆わない状態、つまり、開口部2Aが開かれた状態となり、他方、炉蓋3を電気炉2上に載置して旋回すると、炉蓋3が開口部2Aを覆った状態、つまり、開口部2Aが閉じられた状態となる。この炉蓋3の開閉作業は、例えば、エアシリンダー等の公知の手段を用いて行うこともできる。
すなわち、電気炉2においては、炉蓋3が開口部2Aを覆わない状態とされ、高温の溶解金属が外気に露出すると、湯(溶解金属)の表面で酸化が始まり、ヒュームやガス煤煙等の粉塵が発生する。この粉塵は、直径0.1〜3.0μm程度の微粒子状であり、250〜400℃程度の高温であると推定される。そして、電気炉2の開口部2A内の空気は、溶解金属との接触によって加熱され、強い浮力上昇力により上方向に拡散する。したがって、粉塵も、当該浮力上昇力により上方向に拡散する。また、電気炉2を傾倒して溶解金属を取り鍋等に注ぐ際にも、湯表面や取り鍋内より大量の粉塵が発生する。
まず、炉蓋3が開口部2Aを覆わない状態においては、当該エア切換手段40を利用して、第2の流路82内のエアを順方向へ流す。これにより、吹出しノズル20からエアが吹き出し、このエアが吸引ノズル10から吸引される。したがって、前述浮力上昇力による上昇気流が、開口部2Aの上方において、水平気流に変わり、結果、ヒューム等の粉塵は、吸引ノズル10から吸引される。そして、この粉塵の吸引は、水平気流を利用して行うものであるため、リングフードを利用した場合と異なり、開口部2Aの中央部付近の集塵も十分なものとなる。
すなわち、本形態のエア切換手段40は、図4に示すように、四方(口)ダンパ41と、ファン42と、第3の流路43と、から主になる。四法ダンパ41は、4つの開口41A,41B,41C,41Dを有し、対向する開口41A及び開口41Bに第2の流路82が接続され、また、対向する開口41C及び開口41Dに第3の流路43の両端が接続されている。さらに、四方ダンパ41は、内部に回転軸45を軸に回転可能な切換羽根44が備わる。この切換羽根44を回転させることにより、開口41Aと開口41Dとが連通し、開口41Bと開口41Cとが連通し、開口41A及び開口41Dと開口41B及び開口41Cとが連通しない状態(図示例は、この状態の切換羽根44を実線で示す。以下、この状態を「順状態」という。)、又は、開口41Aと開口41Cとが連通し、開口41Bと開口41Dとが連通し、開口41A及び開口41Cと開口41B及び開口41Dとが連通しない状態(図示例では、この状態の切換羽根44を2点破線で示す。以下、この状態を「逆状態」という。)に切り換えることができる。
すなわち、まず、本形態の吸引ノズル10は、図2に示すように、開口部2A側の端面に吸引口10Aが形成されており、また、図3に示すように、開口部2Aの周囲において、円弧状に広がる形状とされている。この形態によると、前述水平気流によって運ばれるヒューム等の粉塵が、吹出しノズル20側から吸引ノズル10側へ流れるに際して、たとえ開口部2Aの周方向に広がったとしても、吸引ノズル10(吸引口10A)から、確実に吸引される。
本形態の電気炉の集塵装置1は、集塵の対象となる電気炉2が1台である場合に限定されず、例えば、2台、3台、4台、又は、それ以上の複数台である場合にも利用することができる。電気炉2が複数台である場合は、ノズル10,20や第2の流路82、エア切換機40等を、各電気炉に対して備える。図1に示す例では、他の電気炉に備えた吸引ノズル10Xから吸引されたエアが流路81Aを通して第1の流路81の途中に連通する構成となっている。
Claims (2)
- 炉蓋を有する電気炉の開口部を挟んだ位置に、エアの吹出しノズル及びエアの吸引ノズルが設けられ、この吸引ノズルから吸引されたエアが第1の流路を通して集塵機へ送られる構成とされた電気炉の集塵装置であって、
前記吹出しノズルと前記第1の流路とを連通する第2の流路が備えられ、
この第2の流路には、この第2の流路内のエアの流れ方向を、前記第1の流路側から前記吹出しノズル側へ(順方向)、又は、前記吹出しノズル側から前記第1の流路側へ(逆方向)、と切り換えるエア切換手段が備えられ、
前記炉蓋が前記電気炉の開口部を覆わない状態においては、前記第2の流路内のエアが、前記順方向へ流れて前記吹出しノズルから吹き出し前記吸引ノズルに吸引され、
他方、前記炉蓋が前記電気炉の開口部を覆った状態においては、前記吸引ノズルからエアが吸引されるとともに、前記第2の流路内のエアが、前記逆方向へ流れて前記吹出しノズルからもエアが吸引される、構成とされている、
ことを特徴とする電気炉の集塵装置。 - 前記吸引ノズルは、前記電気炉開口部の周囲において、円弧状に広がり、
当該吸引ノズル上には、基端部から先端部に向かうに従って幅狭となり、かつ、前記基端部を軸に回動する回動板が複数枚載置され、この載置は、各回動板の基端部が前記吸引ノズルの広がり方向に連なり、かつ、前記電気炉開口部の上方において相互に隣接する回動板の側縁同士が当接するまで各回動板が回動するように行われている、
請求項1記載の電気炉の集塵装置。
Priority Applications (1)
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JP2012280682A JP5999766B2 (ja) | 2012-12-25 | 2012-12-25 | 電気炉の集塵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012280682A JP5999766B2 (ja) | 2012-12-25 | 2012-12-25 | 電気炉の集塵装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014126215A JP2014126215A (ja) | 2014-07-07 |
JP5999766B2 true JP5999766B2 (ja) | 2016-09-28 |
Family
ID=51405863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012280682A Active JP5999766B2 (ja) | 2012-12-25 | 2012-12-25 | 電気炉の集塵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP5439042B2 (ja) * | 2009-06-02 | 2014-03-12 | 北芝電機株式会社 | 電気炉用集塵装置 |
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2012
- 2012-12-25 JP JP2012280682A patent/JP5999766B2/ja active Active
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