JP5998781B2 - カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ - Google Patents
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Description
有機溶剤への溶解性が悪いと、カラーフィルタ用着色組成物中の固形分を極端に落とす必要があり、その結果として、塗工性が非常に悪くなり、カラーフィルタ用着色組成物の着色剤として使用することが困難になってしまう。
しかし、いずれの染料化合物においても、カラーフィルタに使用される溶剤への溶解性と、カラーフィルタとして使用に耐えうる耐熱性を解決することはできなかった。
Qはアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R2−、−COO−R2−を表し、R2はアルキレン基を表す。P-は、―SO3 -又は−COO-を表す。Y+は無機または有機のカチオンを表す。]
一般式(2)
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、又は「(メタ)アクリレート」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、又は「アクリレート及び/又はメタクリレート」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、側鎖にアニオン性基を有する樹脂と、カチオン性染料とを反応させて得られた造塩化合物を含むことで、高い保存安定性、耐熱性、塗工性を有し、塗膜形成時の異物発生がない優れた効果を有するものとなる。また、顔料を併用して用いることも好ましい。
《造塩化合物》
(側鎖にアニオン性基を有する樹脂)
本発明の造塩化合物を得るための側鎖にアニオン性基を有する樹脂について説明する。本発明の造塩化合物を得るための側鎖にアニオン性基を有する樹脂としては、少なくとも1つのスルホン酸基及び/またはカルボキシル基を含有するモノマーを単量体成分として得られる共重合体が好ましく、少なくとも1つのスルホン酸基を含有するモノマーを単量体成分として得られる共重合体がより好ましい。
Qはアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R2−、−COO−R2−を表し、R2はアルキレン基を表す。P-は、―SO3 -又は−COO-を表す。Y+は無機または有機のカチオンを表す。]
R6(R7)C=C(R8)−X−SO3H (IV)
[式中、R6、R7およびR8は、互いに無関係に、−H、C原子1〜12個を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基、直鎖または分岐鎖のC原子2〜12個を有するモノ不飽和またはポリ不飽和のアルケニル基(その際、後者の2個の基は非置換であるか、または1個以上の基−NH2、−OHまたは−COOHによって置換されている)、−COOHまたは−COOR9であり、またR6はXSO3Hであり;R9は、飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のC原子1〜12個を有する炭化水素であり;Xは、単結合、n=1〜4である−(CH2)n−、フェニレン、好ましくは1,4−フェニレン、−CH2−O−フェニレン(好ましくは1,4)、−CH2−O−CH2−CH(OH)−CH2−、k=1〜6である−COO−(CH2)k−、−CO−NH−、m=0〜3である−CO−NH−CR'R''−(CH2)mまたは−CO−NH−CH2−CH(OH)−CH2−であり;R'は、−H、−CH3または−C2H5でありかつR''は、−Hまたは−CH3である。]
H2C=CH−X−SO3H (IVa)
H2C=C(CH3)−X−SO3H (IVb)
HO3S−X−(R10)C=C(R11)−X−SO3H (IVc)
[式中、R10およびR11は、互いに無関係に、−H、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3または−CH(CH3)2でありかつXは、単結合、n=1〜4の−(CH2)n−、フェニレン、好ましくは1,4−フェニレン、−CH2−O−フェニレン(好ましくは1,4)、−CH2−O−CH2−CH(OH)−CH2−、k=1〜6の−COO−(CH2)k−、−CO−NH−、m=0〜3の−CO−NH−CR'R''−(CH2)m−または−CO−NH−CH2−CH(OH)−CH2−であり;R'は、−H、−CH3または−C2H5でありかつR''は、−Hまたは−CH3である。]
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸t−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸アセトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2−メトキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸トリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、(メタ)アクリル酸β−フェノキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸ノニルフェノキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチル、(メタ)アクリル酸オクタフロロペンチル、(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニル、(メタ)アクリル酸トリブロモフェニルオキシエチルなどが挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレンなどが挙げられる。
なかでも、水酸基含有モノマーが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが耐熱性の観点から最も好ましい。
ブロック体のことを示す。
は、例えば、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボキシアミノ]エチルメタクリレート(カレンズMOI−BP,昭和電工製);メタクリル酸2−(0−[1’メチルプロビリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル(カレンズMOI−BM,昭和電工製)などが挙げられる。
(参考文献3)Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.Soc.1995,117,5614
(参考文献4) Macromolecules 1995,28,7901,Science,1996,272,866
(参考文献5)WO96/030421
(参考文献6)WO97/018247
(参考文献7)特開平9−208616号公報
(参考文献8)特開平8−41117号公報
次に、本発明の造塩化合物を得るためのカチオン性染料について説明する。本発明の造塩化合物を得るためのカチオン性染料としては、上述した側鎖にアニオン性基を有する樹脂とイオン結合する着色化合物であればよい。
これらのカチオン性染料の中でも、塩基性染料の態様であることが好ましいものである。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物に用いられる塩基性染料としては、トリアリールメタン系塩基性染料、キサンテン系塩基性染料好ましくはローダミン系塩基性染料、フラビン系塩基性染料、オーラミン系塩基性染料、サフラニン系塩基性染料、フロキシン系塩基性染料、チアジン系塩基性染料、アクリジン系塩基性染料、アジン系塩基性染料、メチン系塩基性染料およびメチレンブルー系塩基性染料等があげられる。
具体的には、トリアリールメタン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック バイオレット1(メチルバイオレット)、同3(クリスタルバイオレット)、同14(Magenta)、C.I.ベーシック ブルー1(ベーシックシアニン6G)、同5(ベーシックシアニンEX)、同7(ビクトリアピュアブルー BO)、同26(ビクトリアブルー B conc.)、C.I.ベーシック グリーン1(ブリリアントグリーンGX)、同4(マラカイトグリーン)等があげられる。中でもC.I.ベーシック ブルー7、同グリーン4、同バイオレット1、同バイオレット3を用いることが好ましい。
またローダミン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック レッド1(ローダミン6G、6GCP)、同3、同8(ローダミンG)、C.I.ベーシック バイオレット10(ローダミンB)等があげられる。中でもC.I.ベーシック レッド1、同バイオレット10を用いることが好ましい。
またフラビン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック イエロー1、オーラミン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック イエロー2、3、サフラニン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック レッド2、フロキシン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック レッド12、アクリジン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック イエロー5、オキサジン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー3、チアジン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー24、メチン系塩基性染料としては、C.I.ベーシック レッド12、C.I.ベーシック イエロー11、同21、同28、メチレンブルー系塩基性染料としては、C.I.ベーシック ブルー9(メチレンブルーFZ、メチレンブルーB)、同25(ベーシック ブルーGO)、同24(ニューメチレンブルーNX)等があげられる。
中でもC.I.ベーシック イエロー1、同ブルー9、同24、同25を用いることが好ましい。
また、赤色画素を形成する上では、補色としてのフラビン系塩基性染料は有効な材料である。また、鮮明な黄味を呈し、造塩染料にした場合に耐熱性に優れる点において、好ましい材料である。メチレンブルー塩基性染料は鮮明な青色を呈し、造塩染料にした場合に耐熱性に優れる点において、好ましい材料である。
特に好ましいトリアリールメタン系塩基性染料、ローダミン系塩基性染料について、以下に詳述する。
トリアリールメタン系塩基性染料は、中心の炭素に対してパラの位置にあるNH2あるいはOH基が酸化によりキノン構造をとることによって発色するものである。
NH2、OH基の数によって以下3つの型に分けられるが、中でもトリアミノトリフェニルメタン系の塩基性染料の形態であることが良好な青色、赤色、緑色を発色する点で好ましいものである。
a)ジアミノトリフェニルメタン系塩基性染料
b)トリアミノトリフェニルメタン系塩基性染料
c)OH基を有するロゾール酸系塩基性染料
トリアミノトリフェニルメタン系塩基性染料、ジアミノトリフェニルメタン系塩基性染料は色調が鮮明であり、他のものよりも日光堅ロウ性に優れ好ましいものである。またジフェニルナフチルメタン塩基性染料および/またはトリフェニルメタン塩基性染料が好ましい。
一般式(2)
次いでローダミン系塩基性染料について説明する。
本発明において好ましく用いることのできるローダミン系塩基性染は、赤色、バイオレット色、を呈するものである。赤色、バイオレット色を呈するとは、C.I.ベーシック レッド、C.I.ベーシック バイオレット等の塩基性染料に属するものである。
本発明に用いるローダミン系塩基性染料は、透過スペクトルにおいて650nmの領域で透過率が90%以上であり、600nmの領域で透過率が75%以上、500〜550nmの領域で透過率が5%以下、400nmの領域で透過率が70%以上であるものが好ましい。より好ましくは、650nmの領域で透過率が95%以上であり、600nmの領域で透過率が80%以上、500〜550nmの領域で透過率が10%以下、400nmの領域で透過率が75%以上である。
青色の画素に好ましく用いることのできるものは、トリアリールメタン系塩基性染料、ローダミン系塩基性染料、メチレンブルー系塩基性染料等であり、具体的には、C.I.ベーシック ブルー1(ベーシックシアニン6G)、同5(ベーシックシアニンEX)、同7(ビクトリアピュアブルー BO)、同9(メチレンブルーFZ、メチレンブルーB)、同24(ニューメチレンブルーNX)、同25(ベーシックブルーGO)、同26(ビクトリアブルー B conc.)、C.I.ベーシック バイオレット10等があげられる。なかでも、耐熱性の観点からC.I.ベーシック バイオレット10、および一般式(2)で表されるC.I.ベーシック ブルー7が好ましく、前述のようにC.I.ベーシック ブルー7が最も好ましい。
例えば、銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメント ブルー15:6)と赤色を呈する塩基性染料由来の造塩化合物とを併用することで、明度の高い青色画素を得ることができる。特に、銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメント ブルー15:6)とローダミン系塩基性染料を用いたものとの組み合わせが、高い明度が得られ好ましいものである。
緑色の画素に好ましく用いることのできるものは、トリアリールメタン系塩基性染料であり、C.I.ベーシック グリーン1(ブリリアントグリーンGX)、同4(マラカイトグリーン)等があげられる。
本発明の造塩化合物は、側鎖にアニオン性基を有する樹脂と、カチオン性染料とを溶解させた水溶液を攪拌または振動させるか、あるいは側鎖にアニオン性基を有する樹脂の水溶液とカチオン性染料の水溶液とを攪拌または振動下で混合させることにより、容易に得ることができる。水溶液中で、樹脂のアニオン性基と染料のカチオン性基がイオン化され、これらがイオン結合し、該イオン結合部分が水不溶性となり析出する。逆に、樹脂の対カチオンと塩基性染料の対アニオンからなる塩は水溶性のため、水洗等により除去が可能となる。使用する側鎖にアニオン性基を有する樹脂、およびカチオン性染料は、各々単一種類のみを使用しても、構造の異なる複数種類を使用してもよい。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、さらに顔料を添加し、カラーフィルタ用着色組成物として使用することができる。
顔料としては、有機または無機の顔料を、単独または2種類以上混合して用いることができる。顔料は、発色性が高く、且つ耐熱性の高い顔料、特に耐熱分解性の高い顔料が好ましく、通常は有機顔料が用いられる。以下に、カラーフィルタ用着色組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス番号で示す。
本発明の着色組成物に使用する着色剤が顔料の場合、微細化して用いることが好ましい。微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等を行い微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は5〜90nmの範囲であることが好ましい。5nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、90nmよりも大きくなると十分なコントラスト比を得ることができないことがある。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は10〜70nmの範囲である。
バインダー樹脂は、着色剤、特に造塩化合物および顔料を分散するもの、もしくは造塩化合物を染色、浸透させるものであって、熱可塑性樹脂等が挙げられる。本発明においては、着色剤は、前記造塩化合物、または前記造塩化合物と顔料とから構成される。
本発明においては、バインダー樹脂である熱可塑性樹脂と併用して、さらに熱硬化性化合物を含むことが好ましい。本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いてカラーフィルタを作製する際、熱硬化性化合物を含むことで、フィルタセグメントの焼成時に反応し塗膜の架橋密度を高め、そのためフィルタセグメントの耐熱性が向上し、フィルタセグメント焼成時の顔料凝集が抑えられ、コントラスト比が向上するという効果が得られる。
このようなエポキシ化合物の例としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’−ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’−ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常用いられるエポキシ化合物であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明の着色組成物には、着色剤を充分に着色剤担体中に分散、浸透させ、ガラス基板等の基板上に乾燥膜厚が0.2〜5μmとなるように塗布してフィルタセグメントを形成することを容易にするために有機溶剤を含有させることができる。
本発明の着色組成物は、側鎖にアニオン性基を有する樹脂とカチオン性染料とを反応させて得られた造塩化合物と前記バインダー樹脂と溶剤とからなる着色剤担体中、さらに顔料を含む場合、好ましくは色素誘導体などの分散助剤と一緒に、三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、またはアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。また、本発明の着色組成物は、顔料、造塩化合物、その他の着色剤等を別々に着色剤担体に分散したものを混合して製造することもできる。
着色剤を着色剤担体中に分散する際には、適宜、色素誘導体、樹脂型分散剤、界面活性剤等の分散助剤を用いることができる。分散助剤は、着色剤の分散に優れ、分散後の着色剤の再凝集を防止する効果が大きいので、分散助剤を用いて着色剤を着色剤担体中に分散してなる着色組成物を用いた場合には、分光透過率の高いカラーフィルタが得られる。
本発明において、造塩化合物は、顔料の分散助剤としての役割を果たすことも期待され
る。
本発明の着色組成物は、さらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を添加し、カラーフィルタ用感光性着色組成物として使用することができる。
これらの光重合性単量体は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明の着色組成物には、該組成物を紫外線照射により硬化させ、フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成するために、光重合開始剤を加えて溶剤現像型あるいはアルカリ現像型感光性着色組成物の形態で調製することができる。
これらの光重合開始剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
さらに、本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
これらの増感剤は、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有することができる。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、
2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明のカラーフィルタ用着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、カラーフィルタ用着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
また、本発明の着色組成物には、溶存している酸素を還元する働きのあるアミン系化合物を含有させることができる。
本発明の着色組成物には、透明基板上での組成物のレベリング性を良くするため、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、主鎖にポリエーテル構造またはポリエステル構造を有するジメチルシロキサンが好ましい。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製FZ−2122、ビックケミー社製BYK−333などが挙げられる。主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンの具体例としては、ビックケミー社製BYK−310、BYK−370などが挙げられる。主鎖にポリエーテル構造を有するジメチルシロキサンと、主鎖にポリエステル構造を有するジメチルシロキサンとは、併用することもできる。レベリング剤の含有量は通常、着色組成物の全重量を基準(100重量%)として、0.003〜0.5重量%用いることが好ましい。
本発明の着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
本発明の着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。本発明のカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いて形成されたフィルタセグメントを具備するものである。カラーフィルタとしては、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、および青色フィルタセグメントを具備するもの、またはマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、およびイエロー色フィルタセグメントを具備するものが挙げられる。
本発明のカラーフィルタは、印刷法またはフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
顔料の平均一次粒子径は、透過型(TEM)電子顕微鏡を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定した。具体的には、個々の顔料の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、平均をその顔料一次粒子の粒径とした。次に、100個以上の顔料粒子について、それぞれの粒子の体積(重量)を、求めた粒径の立方体と近似して求め、体積平均粒径を平均一次粒子径とした。
樹脂の重合平均分子量(Mw)は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)である。
(バインダー樹脂溶液1の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、撹拌装置を取り付けた反応容器にシクロヘキサノン70.0部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管よりn−ブチルメタクリレート13.3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート4.6部、メタクリル酸4.3部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成株式会社製「アロニックスM110」)7.4部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、重量平均分子量26000のアクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにメトキシプロピルアセテートを添加してバインダー樹脂溶液1を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート40.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、7140である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%のバインダー樹脂溶液2を得た。
(青色微細化顔料(P−1))
フタロシアニン系青色顔料C.I.ピグメント ブルー 15:6(東洋インキ製造社製「リオノールブルーES」)100部、粉砕した食塩800部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。この混合物を温水3000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、98部の青色微細化顔料(P−1)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は28.3nmであった。
ジオキサジン系紫色顔料C.I.ピグメント バイオレット 23(Clariant社製「Fast Violet RL」)120部、粉砕した食塩1600部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、90℃で18時間混練した。この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、118部の紫色微細化顔料(P−2)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は26.4nmであった。
ジケトピロロピロール系赤色顔料C.I.ピグメント レッド 254(チバ・ジャパン社製「IRGAZIN RED 2030」)120部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、60℃で10時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、115部の赤色微細化顔料(P−3)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は24.8nmであった。
ニッケル錯体系黄色顔料C.I.ピグメント イエロー 150(ランクセス社製「E−4GN」)100部、塩化ナトリウム700部、およびジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、95部の黄色微細化顔料(P−4)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は39.2nmであった。
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメント グリーン 36(東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」)120部、塩化ナトリウム1600部、およびジエチレングリコール270部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で12時間混練した。この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、117部の緑色微細化顔料(P−5)を得た。得られた顔料の平均一次粒子径は32.6nmであった。
(側鎖にアニオン性基を有する樹脂1)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート35.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、6830である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂1を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸25.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート15.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、7050である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂2を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸35.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート5.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、6930である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂3を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート38.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、6340である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂4を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸50.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート5.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート5.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、5340である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂5を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート15.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、メタクリル酸25.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、14340である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂6を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸15.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート15.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、メタクリル酸10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、10340である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂7を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、ビニルスルホン酸12.2部、メチルメタクリレート22.4部、n−ブチルメタクリレート16.7部、2−エチルヘキシルメタクリレート27.3部、シクロヘキシルメタクリレート1.3部、イソブチルメタクリレート1.3部、t−ブチルメタクリレート1.3部、ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、メタクリル酸2.5部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8400である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂8を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸12.2部、メチルメタクリレート22.4部、n−ブチルメタクリレート16.7部、2−エチルヘキシルメタクリレート27.3部、シクロヘキシルメタクリレート1.3部、イソブチルメタクリレート1.3部、t−ブチルメタクリレート1.3部、ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、メタクリル酸2.5部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8500である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂9を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸16.1部、メチルメタクリレート22.4部、n−ブチルメタクリレート16.7部、2−エチルヘキシルメタクリレート27.3部、ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、メタクリル酸2.5部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8500である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂10を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸15.0部、メチルメタクリレート50.0部、n−ブチルメタクリレート10.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート10.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8500である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂11を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸30.0部、メチルメタクリレート50.0部、n−ブチルメタクリレート10.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8500である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂12を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−ソジウムスルホエチルメタクリレート30.0部、メチルメタクリレート50.0部、n−ブチルメタクリレート10.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8580である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂13を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸25.0部、メチルメタクリレート30.0部、n−ブチルメタクリレート15.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、n−ブチルアクリレート10.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、7050である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂14を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10.0部、メチルメタクリレート50.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート40.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8600である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂15を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10.0部、メチルメタクリレート50.0部、シクロヘキシルメタクリレート40.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8300である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂16を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10.0部、メチルメタクリレート50.0部、ベンジルメタクリレート40.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8100である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂17を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10.0部、メチルメタクリレート50.0部、2―エチルヘキシルメタクリレート35.0部、スチレン5.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8200である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂18を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10.0部、メチルメタクリレート40.0部、n―ブチルアクリレート25.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート10.0部、ヒドロキシエチルアクリレート15.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8400である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂19を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸5.0部、メチルメタクリレート40.0部、n―ブチルアクリレート20.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート20.0部、ヒドロキシエチルアクリレート15.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8500である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂20を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸10.0部、メチルメタクリレート40.0部、ラウリルアクリレート25.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート10.0部、ヒドロキシエチルアクリレート15.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8700である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂21を得た。
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール67.3 部を仕込み窒素気流下で110 ℃ に昇温した。別途、メタクリル酸15.0部、メチルメタクリレート50.0部、n−ブチルメタクリレート10.0部、2−エチルヘキシルメタクリレート10.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を10.0部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、固形分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、8500である事を確認し、50℃へ冷却した。このようにして樹脂成分が36重量%の側鎖にアニオン性基を有する樹脂22を得た。
(造塩化合物(A−1))
下記の手順でC.I.ベーシック バイオレット10と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−1)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック エロー1と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−2)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック エロー4と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−3)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック グリーン4と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−4)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック レッド1と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−5)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー9と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−6)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂1とからなる造塩化合物(A−7)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂2とからなる造塩化合物(A−8)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂3とからなる造塩化合物(A−9)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂4とからなる造塩化合物(A−10)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂5とからなる造塩化合物(A−11)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂6とからなる造塩化合物(A−12)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂7とからなる造塩化合物(A−13)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂8とからなる造塩化合物(A−14)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂9とからなる造塩化合物(A−15)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂10とからなる造塩化合物(A−16)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂11とからなる造塩化合物(A−17)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂12とからなる造塩化合物(A−18)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂13とからなる造塩化合物(A−19)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂14とからなる造塩化合物(A−20)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂15とからなる造塩化合物(A−21)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂16とからなる造塩化合物(A−22)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂17とからなる造塩化合物(A−23)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂18とからなる造塩化合物(A−24)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂19とからなる造塩化合物(A−25)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂20とからなる造塩化合物(A−26)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂21とからなる造塩化合物(A−27)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と側鎖にアニオン性基を有する樹脂22とからなる造塩化合物(A−28)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7とステアリン酸とからなる造塩化合物(A−29)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とからなる造塩化合物(A−30)を製造した。
下記の手順でC.I.ベーシック ブルー 7とバインダー樹脂溶液2とからなる混合物(B−1)を作製した。
行い、22部のC.I.ベーシック ブルー 7とバインダー樹脂とからなる混合物(B−1)を得た。
得られた造塩化合物(A−1〜30)、混合物(B−1)について、溶剤溶解性に関する試験を下記の方法で行った。試験の結果を表2に示す。
評価は5wt%の濃度に調製した造塩化合物溶液の溶解状態を観察して行った。溶剤にはシクロヘキサノンとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAC)を用いた。各造塩体溶液は5wt%の濃度に調製後、ミキサーにて攪拌し、さらに1時間静置させものを評価溶液とした。溶解状態は以下に示す4段階の基準で評価した。
◎:完全溶解
○:殆ど溶解
△:一部溶解
×:不溶
以下、表2にその結果を示す。
(着色組成物(DB−1)の作製)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM−250 MKII」)で5時間分散した後、5.0μmのフィルタで濾過し着色組成物(DB−1)を作製した。
造塩化合物(A−1) : 4.0部
微細化顔料(P−1) : 7.0部
バインダー樹脂溶液1 :40.0部
シクロヘキサノン :10.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :38.0部
樹脂型分散剤 : 1.0部
(チバ・ジャパン社製「EFKA4300」)
(着色組成物(DB−2〜31))
以下、造塩化合物、微細化顔料を表3に示す組成に変更した以外は実施例29(着色組成物(DB−1))と同様にして、着色組成物(DB−2〜31)を作製した。
得られた着色組成物(DB−1〜31)について、耐熱性、塗工性、保存安定性および塗膜異物に関する試験を下記の方法で行った。試験の結果を表3に示す。
調製直後の着色組成物(DB−1〜31)にて試験基板を作製し、粒子の数をカウントすることで評価した。先ず、透明基板上に乾燥塗膜が約2.0μmとなるように着色組成物を塗布し、オーブンで230℃で20分加熱して試験基板を得た。その後、オリンパスシステム社製の金属顕微鏡「BX60」を用いて表面観察を行い(倍率は500倍)、透過により任意の5視野にて観測可能な粒子の数をカウントし、下記の基準にて評価した。評価結果において、◎と○は異物数が少なく良好であり、△は異物数が多いものの使用上問題ないレベル、×は異物による塗工ムラ(斑)が発生するため使用することはできない状態に相当する。
◎:5個未満
○:5個以上20個未満
△:20個以上100個未満
×:100個以上
作製した着色組成物(DB−1〜31)を、40℃の恒温室にて7日間保存後に、既に述べた塗膜異物試験方法と同じ方法で異物試験を行う。
◎:5個未満
○:5個以上20個未満
△:20個以上100個未満
×:100個以上
着色組成物(DB−1〜31)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて500rpmの条件で塗布し、次に70℃で20分乾燥し塗膜基板を作製した。ガラス基板の中心の膜厚(t1とする。)を、表面形状測定装置「Dektak8(Veeco社製)」を用いて測定した。次に、ガラス基板の中心から25mmの同心円状の場所を10か所測定し、その平均値を算出した。(t2とする。)次に、測定したt1、t2を以下の式に当てはめ膜均一性を求め、その値により塗工性を評価した。
膜均一性=t1/t2×100(%)
◎:98.5%以上101.5%以下
○:97.5%以上98.5%未満、または101.5%以上102.5%未満
△:95.0%以上97.5%未満、または102.5%以上105.0%未満
×:95.0%未満、または105.0%以上
着色組成物(DB−1〜31)を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで220℃で30分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、表面形状測定装置「Dektak8(Veeco社製)」を用いて測定した膜厚が約2.0μmとなるようにした。得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の4段階で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
◎◎:ΔEab*が1.5未満
◎:ΔEab*が3.0未満
○:ΔEab*が5.0未満
△:ΔEab*が5.0以上、10.0未満
×:ΔEab*が10.0以上
(レジスト材(R−1))
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1.0μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型レジスト材(R−1)を作製した。
着色組成物(DB−1) :60.0部
バインダー樹脂溶液1 :11.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート : 4.2部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤(チバ・ジャパン社製「イルガキュアー907」) : 1.2部
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) : 0.4部
シクロヘキサノン : 5.2部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート :18.0部
(レジスト材(R−2〜13、R−15〜18、R−20〜33))
以下、着色組成物(DB−1)を表3に示す着色組成物に変更した以外は実施例55と同様にして、アルカリ現像型レジスト材(R−2〜13、R−15〜18、R−20〜33)を作製した。
(レジスト材(R−14))
バインダー樹脂溶液1を、ダイセル化学工業社製「EHPE3150」 20%のPGMAC溶液に置き換えた以外は、レジスト材(R−13)と同様にして、アルカリ現像型レジスト材(R−14)を作製した。
(レジスト材(R−19))
バインダー樹脂溶液1を、ダイセル化学工業社製「EHPE3150」 20%のPGMAC溶液に置き換えた以外は、レジスト材(R−18)と同様にして、アルカリ現像型レジスト材(R−19)を作製した。
得られたレジスト材(R−1〜33)について、耐熱性、塗工性、保存安定性、塗膜異物に関する試験を下記の方法で行った。試験の結果を表4に示す。
得られたレジスト材を、40℃の恒温室にて7日間保存後に、既に述べた塗膜異物試験方法と同じ方法で異物試験を行う。表4に評価結果を示す。
◎:5個未満
○:5個以上20個未満
△:20個以上100個未満
×:100個以上
得られたレジスト材を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて500rpmの条件で塗布し、次に70℃で20分乾燥し塗膜基板を作製した。ガラス基板の中心の膜厚(t1とする。)を、表面形状測定装置「Dektak8(Veeco社製)」を用いて測定した。次に、ガラス基板の中心から2.5mmの同心円状の場所を10か所測定し、その平均値を算出した。(t2とする。)次に、測定したt1、t2を以下の式に当てはめ膜均一性を求め、その値により塗工性を評価した。
膜均一性=t1/t2×100(%)
◎:98.5%以上101.5%以下
○:97.5%以上98.5%未満、または101.5%以上、102.5%未満
△:95.0%以上97.5%未満、または102.5%以上、105.0%未満
×:95.0%未満、または105.0%以上
得られたレジスト材を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで220℃で30分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、表面形状測定装置「Dektak8(Veeco社製)」を用いて測定した膜厚が約2.0μmとなるようにした。得られた塗膜のC光源での色度([L*(1)、a*(1)、b*(1)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として230℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(2)、a*(2)、b*(2)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の4段階で評価した。
ΔEab* = √((L*(2)- L*(1))2+ (a*(2)- a*(1)) 2+( b*(2)- b*(1)) 2)
◎◎◎:ΔEab*が1.0未満
◎◎:ΔEab*が1.5未満
◎:ΔEab*が3.0未満
○:ΔEab*が5.0未満
△:ΔEab*が5.0以上、10.0未満
×:ΔEab*が10.0以上
得られたレジスト材を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に、スピンコーターを用いて塗布し、次に70℃で20分乾燥し、ついで220℃で30分間加熱、放冷することで塗膜基板を作製した。作製した塗膜基板は、220℃での熱処理後で、表面形状測定装置「Dektak8(Veeco社製)」を用いて測定した膜厚が約2.0μmとなるようにした。得られた塗膜のC光源での色度([L*(3)、a*(3)、b*(3)])を顕微分光光度計(オリンパス光学社製「OSP−SP100」)を用いて測定した。さらにその後、耐熱性試験として240℃で1時間加熱し、C光源での色度([L*(4)、a*(4)、b*(4)])を測定し、下記計算式により、色差ΔEab*を求め、下記の4段階で評価した。
ΔEab* = √((L*(4)- L*(3))2+ (a*(4)- a*(3)) 2+( b*(4)- b*(3)) 2)
◎◎◎:ΔEab*が1.5未満
◎◎:ΔEab*が3.0未満
◎:ΔEab*が4.0未満
○:ΔEab*が5.0未満
△:ΔEab*が5.0以上、10.0未満
×:ΔEab*が10.0以上
得られたレジスト材を、100mm×100mm、1.1mm厚のガラス基板上に乾燥後の膜厚が2.5μmとなる回転数にてスピンコートし、70℃で20分乾燥後、幅100μmのストライプ状の開口部を有するフォトマスクを介して超高圧水銀ランプを用いて積算光量150mJ/cm2で紫外線露光を行い、5%の炭酸ナトリウム水溶液で未露光部を洗い流した後、230℃で20分、熱風オーブンでベークして、基板上に幅100μmのストライプ状のパターンを形成した。その後、この作製基板をオリンパスシステム社製の金属顕微鏡「BX60」を用いて表面観察を行い(倍率は500倍)、透過により任意の5視野にて観測可能な粒子の数をカウントし、下記の基準にて評価した。評価結果において、◎と○は異物数が少なく良好であり、△は異物数が多いものの使用上問題ないレベル、×は異物による塗工ムラ(斑)が発生するため使用することはできない状態に相当する。
◎:5個未満
○:5個以上20個未満
△:20個以上100個未満
×:100個以上
以下、表4にその結果を示す。
Claims (10)
- 少なくとも着色剤、バインダー樹脂、および有機溶剤からなるカラーフィルタ用着色組成物の製造方法であって、該着色剤が、側鎖にアニオン性基を有する樹脂とカチオン性染料とを反応させて得られた造塩化合物を含有し、
該造塩化合物が、水溶液中で側鎖にアニオン性基を有する樹脂とカチオン性染料とを混合し、側鎖にアニオン性基を有する樹脂の対カチオンとカチオン性染料の対アニオンとからなる塩を水洗により除去してなる化合物であることを特徴とするカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。 - 前記側鎖にアニオン性基を有する樹脂が、下記一般式(1)で表される構造単位を含むビニル系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
Qはアルキレン基、アリーレン基、−CONH−R2−、−COO−R2−を表し、R2はアルキレン基を表す。P-は、―SO3 -又は−COO-を表す。Y+は無機または有機のカチオンを表す。] - 一般式(1)中、P-が―SO3 -であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
- 前記カチオン性染料がトリアリールメタン系塩基性染料であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
- 前記トリアリールメタン系塩基性染料が一般式(2)であることを特徴とする請求項4記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
一般式(2)
- 前記有機溶剤が、グリコールアセテート類、芳香族アルコール類、およびケトン類から選択される1種以上を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
- 前記有機溶剤が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを主成分とすることを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
- 着色剤が、さらに顔料を含有することを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
- さらに光重合性単量体および/または光重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1〜8いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
- 請求項1〜9いずれか記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法により製造されたカラーフィルタ用着色組成物により形成されてなるカラーフィルタの製造方法。
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