JP5995640B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、より詳しくは、厚みの薄い薄肉部を有する基板を用いる、半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造方法において、近年、薄肉化した基板を用いることへの要求がある。LSIでは3次元実装等によるパッケージの高密度化を達成するために、プロセス完成時の基板の厚さは25μm程度にまで薄肉化が進んでいる。
また、産業用モータや自動車用モータなどのインバータ回路、大容量サーバの電源装置、および無停電電源装置などにおいて、主として数百キロワットから数メガワットまでの比較的大きな電力を取り扱うための電力用半導体装置が用いられることがある。その際に用いる電力用半導体装置としては、例えば、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体スイッチがある。IGBTとしては、従来は平面ゲート型のものが広く用いられていたが、近年は高集積化のためにトレンチゲートを用いた縦型のIGBTが使われるようになっている。
これらのパワー半導体装置は、オン特性などに代表される通電性能を改善するために、半導体基板を薄く加工することが行われている。近年では、コスト面・特性面を改善するため、FZ(Floating Zone)法により作製されたウエハ材料を素に、60μm程度まで薄型化された極薄ウエハプロセスによりデバイスが製造されている。
一般に、ウエハの薄型加工には、バックグラインドやポリッシュによる研磨、および機械研磨で発生した加工歪みを除去するためのウエットエッチングやドライエッチングが適用される。その後、裏面側にイオン注入や熱処理による拡散層形成を行った後、蒸着やスパッタ法等により電極形成がなされる。ダイシングシートにウエハをマウントした後、ダイシングブレード等を用いて個々のチップに個片化される。その際、従来は薄型化されたウエハの補強部材として、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)を主にした保護テープ等が用いられており、デバイスの表面に形成されたトレンチゲートや電極材料による表面段差については、保護テープによりその段差を吸収し、薄型加工を行ってきた。
しかし、近年の薄型デバイスの場合においては、デバイスの総厚に占める表面段差の割合が大きくなってきており、保護テープによる段差吸収では不十分であり、研削加工時にウエハ割れが発生する場合があった。
このような問題に対して、ウエハ表面に保護テープを貼りあわせた後に、加熱処理を行うことで、ウエハ表面に存在する段差を表面保護テープの変形により緩和し、半導体素子作製時のウエハ割れを抑制する方法が提案されている(特開2005−317570号公報参照)。
また、表面に存在する高段差を解消する方法として、熱可塑性樹脂層を供えたフィルムを用いて、ウエハおよびフィルムの加圧によって、段差と熱可塑性樹脂をなじませることとによって、高段差を解消する方法も提案されている(特開平5−114593公報参照)。
特開2005−317570号公報 特開平5−114593公報
しかしながら、上記の2つの方法は、半導体装置に形成されるパターン段差が高い場合には、いずれも段差に対して十分な埋め込み性を有していない。
特開2005−317570号公報のような方法では、段差に対する埋め込み性を向上するためには、段差を追従可能とする程度に保護テープを柔らかくするか、あるいは保護テープの糊剤の厚みを厚くする必要がある。このとき、保護テープを柔らかくすると、保護テープの剛性が低下する。この結果、厚みの薄い薄肉部を有するウエハにおいて、プロセス中に発生するたわみによって、ウエハの反り量が増大し、プロセス装置でのウエハ搬送ができなくなる問題があった。また、基板主面に形成された段差の高さによっては、保護テープの糊剤の厚みを十分に形成することができず、段差吸収が不十分となる場合がある。
特開平5−114593公報のように熱可塑性樹脂を用いる方法では、段差に対する埋め込み性を向上するためには、樹脂に流動性を持たせる必要がある。このとき、流動性を有する樹脂を用いた場合には、ウエハ薄肉化後のイオン注入工程や、蒸着・スパッタ工程等の真空中で熱負荷のかかるプロセスにおいて、工程中に熱可塑性樹脂からの脱ガスによる注入不良や膜質のばらつき発生等の問題があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、主面に段差を有する基板に対して、段差を吸収することによって、段差に起因するプロセス異常やばらつきを抑制可能な半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、一方の主面に凹凸を有する半導体基板を準備する工程と、主面に保護ペーストをスクリーン印刷して、凹凸を保護ペーストで埋め込む工程とを備える。上記埋め込む工程は、開口部を有する印刷マスクを介して、主面に保護ペーストを供給する工程を含む。上記印刷マスクは、保護ペーストの粘度に応じて、開口部の側壁の高さが開口部以外の領域の厚さよりも大きくなるように形成されている。側壁の高さと開口部以外の領域の厚さの差Amの値は、保護ペーストの粘度BcPの値に10 -9 を乗じた値以上である。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、主面に段差を有する基板に対して、段差を吸収して主面を平坦化し、その状態でプロセスを流動させることができるため、段差に起因するプロセス異常やばらつきを抑制可能とすることができる。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示すフローである。 本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の工程(S101)を説明するための図である。 工程(S102)を説明するための図である。 工程(S102)において用いるスクリーン印刷装置の概略上面図である。 図4に示すスクリーン印刷装置を説明するための断面図である。 工程(S102)を説明するための他の図である。 図4に示すスクリーン印刷装置の変形例を示す図である。 図4に示すスクリーン印刷装置の他の変形例を示す図である。 本実施の形態における印刷マスクの確認実験の結果を示す図である。 本実施の形態における印刷マスクの他の確認実験の結果を示す図である。 印刷マスクの開口部の側壁の角度を説明するための図である。 本実施の形態における印刷マスクのさらに他の確認実験の結果を示す図である。 本実施の形態に係る半導体装置の製造方法に関する確認実験の結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。なお、なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態)
はじめに、図1を参照して、本実施の形態における半導体装置の製造方法の概略フローを説明する。まず、ステップ101(S101)にて、一方の主面(以下、表面という)に段差を有する半導体ウエハを準備する。次に、ステップ102(S102)にて、ウエハ表面に保護ペーストをスクリーン印刷する。その後、ステップ103(S103)にて、保護ペーストを介して表面に保護テープを貼りつける。ステップ104(S104)にて、他方の主面(以下、裏面という)を研削してウエハを薄化する。ウエハ薄化後、ステップ105(S105)にて、裏面に拡散層を形成する。次に、ステップ106(S106)にて、保護テープを剥離する。保護テープの剥離後、ステップ107(S107)にて、裏面に電極を形成する。ステップ108(S108)にて、基板の裏面をダイシングテープにマウントし、ステップ109(S109)にて、ダイシングを行う。個々のチップに個片化された後、ステップ110(S110)にて、保護ペーストを除去する。
これにより、ステップ102にて半導体ウエハ1の主面にスクリーン印刷した保護ペースト10を、ステップ109まで用いることができ、半導体ウエハ1の表面に形成された素子構造を保護した状態で、ウエハ薄化からダイシングまで行うことができる。また、素子構造に依らず、保護テープを均一に貼りつけることができるため、ステップ104のウエハ薄化工程においてウエハへ印加される応力を低減でき、ウエハの割れや反りを抑制することができる。
以下、図1に示す各ステップについて、図を参照して説明する。
まず、図2を参照して、一方の主面に段差を有する半導体ウエハ1を準備する工程(S101)では、表面にトランジスタ構造が形成された半導体ウエハ1を準備する。
次に、図3を参照して、ウエハ表面に保護ペースト10をスクリーン印刷する(S102)。具体的には、トランジスタ構造によりウエハ表面に生じた段差を保護ペースト10で被覆し、平準化する。ペースト材料としては、半導体装置の製造方法において、後の工程のプロセス条件によって選択することができる。本実施の形態の保護ペースト10の材料としては、フッ酸や硝酸からなる混酸に耐性がある材料とする。本工程では、このような保護ペースト10を、図4に示すスクリーン印刷装置を用いて半導体ウエハ1の表面に供給する。
ここで、図4および図5を参照して、スクリーン印刷装置について説明する。表面にトランジスタ構造が形成された半導体ウエハ1は、ウエハカセット12にセットされる。その後、半導体ウエハ1は、ウエハ搬送ロボットにより搬送され、XYZ方向に移動可能に設けられたステージ3上に固定されたウエハセットステージ4の開口部に設置される。ウエハセットステージ4の開口部は、半導体ウエハ1を嵌めこむことが可能なように、半導体ウエハ1の大きさに合わせて設けられる。ウエハセットステージ4の厚みは、半導体ウエハ1の厚みより薄く構成されている。半導体ウエハ1は、ステージ3により紙面右側へ移動して、ウエハセットステージ4と一体で印刷マスク5の下方に配置される。
図5は、半導体ウエハ1が印刷マスク5の下方に配置されたときの、スクリーン印刷装置の構成を説明するための図である。印刷マスク5には、半導体ウエハ1の表面において保護ペースト10を供給する必要のある領域に応じた形状、面積を有した開口部が形成されている。本実施の形態において、印刷マスク5の厚みは、半導体ウエハ1の表面に供給する保護ペースト10の厚みを決定するため、半導体ウエハ1の表面の保護に必要な保護ペースト10の厚みに応じて設けられる。よって、印刷マスク5を構成する材料としては、剛性の高い材料が好ましい。本実施の形態においては、印刷マスク5に、厚さ100μmのニッケルを採用している。印刷マスク5がこのように薄い金属製板とする必要があるため、スキージ7と印刷マスク5とを当接させてスクリーン印刷する際の、印刷マスク5の変形を抑制するために、印刷マスク5は保持フレーム6によって保持されている。
印刷マスク5の上部には、スキージ7が設けられている。スキージ7の形状は平型であり、半導体ウエハ1の外径以上の幅を有している。スキージ7は、スキージ移動機構8に接続されて移動可能に設けられている。
なお、本実施の形態においては、スクリーン印刷装置は、正面(図4における紙面下側、図5における矢印20側)から装置内部を観察可能に設けられている。
本工程(S102)において、保護ペースト10は、半導体ウエハ1とスキージ7との間に位置する、印刷マスク5の上面の開口部近傍に準備される。本実施の形態では、保護ペースト10は、印刷マスク5の上面において、スキージ7と平行して、半導体ウエハ1の外径に相当する長さにわたって準備される。これにより、上述のスキージ7を半導体ウエハ1の表面上に一度移動させることで、半導体ウエハ1の表面全体に保護ペースト10を供給できる。なお、保護ペースト10を印刷マスク5上面の所定の位置に準備するタイミングは、半導体ウエハ1を印刷マスク5の下部に配置する前でも後でもよい。印刷マスク5の上面に準備される保護ペースト10の量は、半導体ウエハ1の表面を平坦化するのに必要な量以上であれば、任意の量とすることができる。
印刷マスク5の下部に半導体ウエハ1が配置され、印刷マスク5の上面に保護ペースト10が準備された後、図6を参照して、半導体ウエハ1の表面に保護ペースト10を供給する。
図6(a)を参照して、まず、半導体ウエハ1を載置したステージ3を、半導体ウエハ1において保護ペースト10を供給する領域が印刷マスク5の開口部から露出するように横方向に移動させる。さらにステージ3を、半導体ウエハ1の表面と印刷マスク5の下面が接触するまで縦方向に移動させる。このとき、上述のように、ウエハセットステージ4の厚みが半導体ウエハ1の厚みよりも薄いため、半導体ウエハ1の表面と印刷マスク5の下面とは確実に接触させることができる。これにより、この後、保護ペースト10をスクリーン印刷した際に、印刷マスク5の下面への保護ペースト10の回りこみを防止することができる。
次に、図6(b)を参照して、スキージ7を、スキージ移動機構8によって印刷マスク5の上面上を開口部を跨いで移動させる。このとき、スキージ7は、印刷マスク5の上面に当接しながら移動する。保護ペースト10はスキージ7によって半導体ウエハ1の表面に導かれ、供給されると同時に平坦化される。こうして、半導体ウエハ1の表面に保護ペースト10をスクリーン印刷することができる。
次に、図6(c)を参照して、スクリーン印刷後にステージ3を下降させて、印刷マスク5と半導体ウエハ1とを離間させる。このとき、保護ペースト10は、まだ流動性を有しているため、半導体ウエハ1と印刷マスク5が接着して離れなくなったり、無理に剥がした際にウエハの破損が発生する場合がある。そのため、印刷マスク5において開口部の側壁をPTFE樹脂等によって被覆しておくことで、保護ペースト10を介した半導体ウエハ1と印刷マスク5との接着を抑制し、印刷マスク5の版離れを向上することができる。
次に、保護ペースト10が供給された半導体ウエハ1を熱処理して、保護ペースト10を固化する。このとき、保護ペースト10の材料に応じて、固化する処理の条件を採用すればよい。以上のようにして、工程(S102)によって、半導体ウエハ1の表面に保護ペースト10を供給して、表面を平坦化することができる。
次に、保護ペースト10によって平坦化した半導体ウエハ1の表面に、保護テープを張り付ける(S103)。保護テープの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)基材およびアクリル系のり材とする。本工程(S103)においては、半導体ウエハ1の表面が保護ペースト10により平坦化され、かつ保護されているため、保護テープを容易に、かつ均一に半導体ウエハ1の表面に貼りつけることができる。
次に、半導体ウエハ1を薄化する(S104)。本実施の形態では、半導体ウエハの裏面を研削処理により機械的に薄化加工を施した後、機械的な加工で発生した破砕層をフッ酸および硝酸を含む混酸を用いて、ウエットエッチングする。先の工程(S103)において、半導体ウエハ1の表面に保護テープを均一に貼りつけできているため、研削加工時に半導体ウエハ1にかかる応力を低減することができる。このため、本工程(S104)処理中における半導体ウエハ1の割れ等を抑制することができる。
次に、裏面拡散層を形成する(S105)。本工程(S105)では、半導体ウエハ1の裏面にイオン注入を行い、さらに電気炉、レーザ等を用いた活性化処理を行う。このようにして、裏面拡散層を形成する。
次に、保護テープを剥離する(S106)。先の工程(S103)にて半導体ウエハ1の表面に貼りつけた保護テープは、先の工程(S104)以降の任意のタイミングで剥離することができるが、本実施の形態においては、後の工程(S107)にて行う加熱処理への保護テープの耐性を考慮して、本工程(S106)において剥離する。
次に、裏面電極を形成する(S107)。裏面電極は、例えば、蒸着やスパッタ処理を用いて、アルミニウム、チタン、ニッケル、金などの金属膜をウエハ裏面に形成する。その後、拡散層の形成されたシリコンとアルミの電気的な接続を確実に実施するため、例えば、300〜450℃の熱処理を施して、シリコンとアルミを相互に拡散させる。
次に、半導体ウエハ1をダイシングフレームにマウントする(S108)。半導体ウエハ1の裏面をダイシングテープの粘着面に貼着させるように、ダイシングフレームにマウントする。
次に、半導体ウエハ1をダイシングする(S109)。ダイシングは、ブレードやレーザを用いたダイシング装置を用いて行う。
次に、半導体ウエハ1の表面から保護ペースト10を除去する(S110)。保護ペースト10の除去は、有機溶剤をダイシングフレーム上から滴下することで溶解させることにより行う。
以上のように、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、表面に段差が形成された半導体ウエハに対して、保護ペーストを用いて表面を平坦化し、かつ保護することができ、さらにこの状態で製造プロセスを流動させることができる。この結果、従来の製造方法において、半導体ウエハ表面に形成された段差に起因して生じていたプロセス異常を抑制することができる。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法で用いたスクリーン印刷装置では、スキージ7は、半導体ウエハ1(または印刷マスク5の開口部)に対してスクリーン印刷装置の手前側に設けられているが、これに限られるものではない。例えば、図7を参照して、矢印20に示すように、作業者からみて半導体ウエハ1に対して奥側に設けられてもよい。これにより、作業者は、スキージ7によって、半導体ウエハ1へ保護ペースト10が印刷される様子を、スクリーン印刷装置正面から観察することができるため、プロセスの異常が生じた場合には、早期に発見することができる。また、図8を参照して、スキージ7A、7Bは、半導体ウエハ1に対して印刷マスク5の手前側と奥側の両方に複数設けられてもよい。これにより、半導体ウエハ1に保護ペースト10を複数回印刷する場合には、スキージ7Aを用いて印刷後、対向するもう一方のスキージ7Bを用いることができる。これにより、保護ペースト10を再度準備することなく、残った保護ペースト10を用いてスクリーン印刷をすることができる。
また、本実施の形態では、ペースト材料として、フッ酸や硝酸からなる混酸に耐性がある材料としたが、これに限られるものではない。例えば、電極形成時の300〜450℃の高温に耐性がある材料として、ポリイミドや炭化水素を用いた樹脂材料を使用することができる。
また、本実施の形態では、半導体ウエハ1の表面に保護テープを貼りつけたが、これに限られるものではない。切削加工時の応力低減の役割を保護ペースト10に代用させてもよい。
また、本実施の形態では、保護ペースト10の除去に有機溶剤を用いたが、これに限られるものではない。例えば、酸素を含むプラズマを用いて樹脂部材を炭化することによる除去(いわゆるアッシング処理)を行うことも可能である。また、ペースト材料をバイトなどを用いた切削加工により除去し、表面電極を露出させてもよい。
以下、図9〜12を参照して、本願発明者らが行った、工程(S102)における最適条件確認実験の結果を示す。
図9は、図5に示す印刷マスク5において、印刷マスク5の開口部の側壁(開口端部)の高さと、該印刷マスク5によって半導体ウエハ1表面に形成された保護ペースト10の厚みについて、半導体ウエハ最外周部とウエハ中央部の膜厚比を示したものである。横軸に、印刷マスクの開口部の側壁の高さと印刷マスクの開口部以外の領域の厚さの差を示し、縦軸に半導体ウエハの最外周の厚みに対する中央部の厚みの比を示す。図9において、ペースト材料の粘度が1000cP(センチポアズ)である場合には、印刷マスクの開口端部の厚みと周辺スクリーンの厚みを1μm以上にすることで、ペースト厚みの面内均一性を向上させる事ができることが確認できた。また、ペースト材料の粘度が3000cPの場合には、印刷マスクの開口端部の厚みと周辺スクリーンの厚みは3μm以上とすることで、ペースト厚みの面内均一性を向上させる事ができることが確認できた。これらのことから、ペースト材料の粘度をcP横軸はペースト材料の粘度の単位をcP(センチポアズ)に変換し、その値に10−9を乗じた値を、印刷マスクの開口端部の厚みと周辺スクリーンの厚みの差(単位:m)とすることにより、半導体ウエハ1上に均一性よく保護ペースト10を塗布することができることが分かった。
図11には、印刷マスク5の開口部の側壁の角度と保護ペースト裏面回り込みの関係を示している。具体的には、図5に示される装置構成にて、8インチウエハに対して、ペースト材料をスクリーン印刷した後、ウエハ裏面に付着した保護ペーストを目視観察し、その付着面積の総和を算出したものである。横軸に印刷マスクの開口部の側壁「開口端部)の角度を示し、縦軸に半導体ウエハの裏面における保護ペーストの付着面積の総和を示す。このとき、図10を参照して、印刷マスク開口部の側壁(開口端部)の角度とは、印刷マスク5の下面と側壁とが成す角θを指す。図10より明らかなように、印刷マスクの開口端部角度を90度以上かつ135度以下にすることによって、ウエハ裏面に付着するペーストの量を低減することができることが分かった。
図12は、図5に示される装置構成にて、スキージ7の移動速度と塗布された保護ペースト10の膜厚の面内均一性との関係を示したものである。横軸にはスキージの移動速度(単位:mm/s)の値を、ペーストのせん断速度(単位:1/s)の値で割って算出した比率を示し、縦軸に保護ペーストの膜厚面内均一性を示している。上記比率を1/20(5%)以上、かつ、1以下にすることで、塗布膜厚をウエハ面内で均一にすることができることが分かった。
以下、図13を参照して、本願発明者らによる、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の有効性の確認実験の結果を示す。図13は、半導体ウエハの薄化処理後、半導体ウエハの面内の厚み分布を、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法と従来の半導体装置の製造方法とで比較した結果である。試験サンプル1、2は、いずれも表面段差10μmのシリコン基板である。横軸に半導体ウエハの中心からの距離を示し、縦軸にSi基板の厚みを示す。
試験サンプル1は、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法に準じて処理した。具体的には、スクリーン印刷によりポリイミドからなるペーストを40μm塗布した後に、200℃3分間の熱処理にてイミド化を行った。また、薄化加工にあたっては、インフィード式グラインダ装置にて85μmまで研削を行った後、フッ酸・硝酸・硫酸・燐酸からなる混酸で65μmまでエッチングを行った。
試験サンプル2は、従来の半導体装置の製造方法によって処理した。具体的には、ペーストを印刷せず、代わりに、厚さ120μmの表面保護テープのみを貼り付け、試験サンプル1と同様の薄化加工を施した。
評価方法は、非接触の赤外光を用いた厚み測定装置(浜松ホトニクス製、OpticalMicroGauge)を用いて、ウエハの直径方向について加工後のシリコン厚みを測定した。図13(a)には、試験サンプル1の結果を示し、図13(b)には、試験サンプル2の結果を示す。本実施の形態の半導体装置の製造方法によれば、保護ペーストにより、表面段差の影響を受けずに、均一にシリコン厚みを薄化できることが分かった。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 半導体ウエハ、3 ステージ、4 ウエハセットステージ、5 印刷マスク、6 保持フレーム、7,7A,7B スキージ、8 スキージ移動機構、10 保護ペースト、12 ウエハカセット、20 矢印。

Claims (5)

  1. 一方の主面に凹凸を有する半導体基板を準備する工程と、
    前記主面に保護ペーストをスクリーン印刷して、前記凹凸を前記保護ペーストで埋め込む工程とを備え、
    前記埋め込む工程は、開口部を有する印刷マスクを介して、前記主面に前記保護ペーストを供給する工程を含み、
    前記印刷マスクは、前記保護ペーストの粘度に応じて、前記開口部の側壁の高さが前記開口部以外の領域の厚さよりも大きくなるように形成されており、
    前記側壁の高さと前記開口部以外の領域の厚さの差Amの値は、前記保護ペーストの粘度BcPの値に10 -9 を乗じた値以上である、半導体装置の製造方法。
  2. 前記開口部の前記側壁は、PTFE樹脂で覆われている、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記埋め込む工程は、前記主面に前記保護ペーストをスキージで塗布する工程を含み、
    前記スキージの移動速度Cmm/sの値を、前記保護ペーストのせん断速度D1/sの値で割って算出した比率C/Dが、1/20以上である、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記埋め込む工程は、前記主面に前記保護ペーストをスキージで塗布する工程を含み、
    前記スキージの移動速度Cmm/sの値を、前記保護ペーストのせん断速度D1/sの値で割って算出した比率C/Dが、1以下である、請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記埋め込む工程は、前記主面に前記保護ペーストをスキージで塗布する工程を含み、
    前記スキージの移動速度Emm/sの値を、前記保護ペーストのせん断速度F1/sの値で割って算出した比率E/Fが、1以下である、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
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