以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な第1の実施の形態及び第2の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
(第1の実施の形態)
図1〜図6を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。先ず図1〜図3を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、本実施の形態の決済システム100の構成を示す。
決済システム100は、図1に示すように、決済端末1と、売上データ処理装置としてのECR(Electronic Cash Resister)2と、ECR2に接続されるカードリーダ3と、情報センタサーバ4と、情報センタサーバ4に接続される決済センタサーバ5と、を備えて構成される。
ECR2と情報センタサーバ4とは、インターネット等の通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNにはVPN(Virtual Private Network)が構築されている。
なお、ECR2は各店舗に1台又は複数台設置されており、1台の情報センタサーバ4に通信ネットワークNを介して接続されるECR2の台数は限定されない。また、図1では、カードリーダ3がECR2に接続される場合を示しているが、決済端末1に接続されていてもよい。
情報センタサーバ4は、通信ネットワークNを介してECR2から送信される売上データ(商品の名称、売上金額など)を収集し、収集したデータを用いて各店舗を支援する店舗支援機能と、決済端末1からECR2を経由して送信されるデータ(例えば、カード番号、有効期限、支払金額等)を決済センタサーバ5で処理させるための決済機能とを有する。
決済センタサーバ5は、CAFIS(Credit And Finance Information System)(登録商標)等のサービス(クレジット会社、加盟店及び金融機関を通信回線で接続したクレジット決済に係る各種のサービス)を提供するためのサーバである。
次いで、決済端末1の内部構成を説明する。図2に、決済端末1の内部構成を示す。
決済端末1は、図2に示すように、決済制御手段、出力制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)11と、入力部12と、表示部13と、ECR1を接続するための接続手段としての接続部14と、RAM(Random Access Memory)15と、記憶部16と、接触型リーダライタ17と、非接触型リーダライタ18と、メモリカードを接続するための接続部19と、インジケータ手段としてのLED(Light Emitting Diode)表示部20と、を備えて構成され、各部はバス21を介して接続される。
CPU11は、決済端末1の各部を中央制御する。CPU11は、記憶部16に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM15に展開し、RAM15に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
CPU11は、第1の決済端末プログラムとの協働で、接続部14を介してECR2から決済コマンドを受信すると、決済データをECR2の表示部33に表示させるコマンドを接続部14を介して決済データをECR2に送信して決済処理を行う。そして、CPU11は、決済結果をECR2の表示部33又は印字部37に出力させるコマンドを接続部14を介してECR2に送信する。決済データとは、後述するガイダンスメッセージに該当する。ガイダンスメッセージとは、決済処理に用いるデータのことをいう。具体的には、ガイダンスメッセージは、業務情報、決済金額等を含んだデータのことをいう。決済結果とは、後述する売上票印字データに該当する。売上票印字データとは、売上票に印字するデータのことをいう。具体的には、売上票印字データは、取引された商品の名称、金額等のことをいう。
入力部12は、数字入力キー等の機能キーを有し、キー操作による操作信号をCPU11に出力する。
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイを有し、CPU11から入力される表示制御信号に従って、所要の表示処理を行う。
接続部14は、決済端末1をECR2にシリアル接続するための接続端子を有し、ECR2とのデータの送受信を行う。
RAM15は、CPU11により実行される制御プログラムをプログラム格納エリアに展開する。また、RAM15は、入力データ及び制御プログラムの実行時に生じる処理結果のデータを、ワークエリアに一時的に格納する。また、RAM15は、電子決済による取引毎の取引データ(決済データなど)を格納する。
記憶部16は、HDD(Hard Disc Drive)又は不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU11により実行される制御プログラム及びこの制御プログラムの実行時に必要なデータ等を記憶する。
接触型リーダライタ17は、ICカード等のカードを接触させるための接触端子を有し、カードが接触端子に接触したときに、カードに記憶されたデータ(カード番号、有効期限など)の読み取りやデータの書き込みなどを行う。
非接触型リーダライタ18は、非接触型のICチップが内蔵されたIDカード、ICカード等の記録媒体が読み書き可能な距離内にある場合に、無線通信によって当該記録媒体に記録されたデータの読み取りや書き込みを行う。例えば、当該記録媒体は、非接触型のICチップが内蔵されたIDカード、ICカード等のカードやクレジット機能を有する携帯端末(携帯電話、PDA等)である。
本実施の形態において、IDカードとは、少額決済を行うためのクレジットカードのことを意味するものである。また、IDカードの形態としては、通常のカード形状の形態のほか、IDカードの機能が携帯電話に組み込まれた形態を想定している。
接続部19は、コネクタ、ソケット等から構成され、メモリカードが接続される。
LED表示部20は、複数のLED(例えば、緑色、白色、赤色、青色等のLED)を備える。各LEDは、CPU11からの駆動信号によりそれぞれ点灯、消灯を制御可能となっている。また、LED表示部20は、決済処理の状態を顧客に知らせる。例えば、IDカードのかざし待ち状態の場合、緑色のLEDを点灯する。決済処理が終了した状態の場合、白色のLEDを点灯する。エラー状態の場合、赤色のLEDを点灯する。各処理中の状態の場合、青色のLEDを点灯する。
次いで、ECR2の内部構成を説明する。図3に、ECR2の内部構成を示す。ECR2は、図3に示すように、制御手段としてのCPU31と、入力手段としての入力部32と、入力手段、出力手段としての表示部33と、RAM34と、記憶部35と、通信部36と、出力手段としての印字部37と、ドロア38と、決済端末1を接続するための売上データ処理装置側通信手段としての接続部39と、カードリーダ3を接続するための接続部40と、メモリカードを接続するための接続部41と、を備えて構成され、各部はバス42を介して接続される。
CPU31は、記憶部35に記憶された制御プログラムを読み出してRAM34に展開し、各種の処理を実行する。
CPU31は、第1のECRプログラムとの協働により、ガイダンスメッセージを表示部33に表示させる。また、CPU31は、売上票印字データを印字部37に印字させる。
入力部32は、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたレジ用のキーボードを含む構成とし、操作者により各キーが押下された操作信号をCPU31に出力する。また、入力部32は、表示部33と一体的にタッチパネルを構成することとしてもよい。また、入力部32は、商品に設けられたバーコードを読み取るバーコードリーダやバーコードスキャナ等を備えることとしてもよい。
表示部33は、LCD等のディスプレイを有し、CPU31から入力される表示制御信号に従って、所要の表示処理を行う。
RAM34は、CPU31により実行される制御プログラムをプログラム格納エリアに展開する。また、RAM34は、入力データ及び制御プログラムの実行時に生じる処理結果のデータを、ワークエリアに一時的に格納する。また、RAM34は、取引毎に売上データを加算して記憶するための合計メモリ等を有する。
記憶部35は、HDD又は不揮発性の半導体メモリ等により構成され、CPU31により実行される制御プログラム及びこの制御プログラムの実行時に必要なデータ等を記憶する。
通信部36は、通信ネットワークNを介して情報センタサーバ4に通信接続するための制御を行う。
印字部37は、例えばサーマルプリンタであり、顧客に渡すレシート用のロール紙と、店舗が保存するジャーナル用(商品取引内容の記録用)のロール紙を有し、CPU31から入力される印刷制御信号(印字コマンド)に従って、取引された商品の名称、金額等を売上票として各ロール紙に印字する。
ドロア38は、硬貨や紙幣等の現金を格納する引き出しであり、入力部32の操作(現金/預かり金キーの押下操作)によるCPU31からの信号により解放される。
接続部39は、ECR2を決済端末1にシリアル接続するための接続端子を有し、決済端末1との間でデータの送受信を行う。
接続部40は、磁気ストライプを有する磁気カードを磁気読取装置により読み取るカードリーダ3を接続するための接続端子を有し、カードリーダ3から入力された読取データを受信する。
接続部41は、コネクタ、ソケット等から構成され、メモリカードが接続される。このメモリカードには、ECR2の識別情報としての電子レジスタコードと、情報センタサーバ4の接続先情報(情報センタサーバ4のIPアドレス、情報センタサーバ4で提供される各種サービスのポート番号など)が記憶されている。CPU31は、メモリカードに記憶された接続先情報を読み出して、情報センタサーバ4にアクセスする。
次に、図4及び図5を参照して、決済システム100の動作を説明する。図4に第1のECR処理、第1の決済端末処理の流れを示す。図5に第1のECR処理の流れの続き、第1の決済端末処理の流れの続きを示す。以下、顧客がIDカードにより決済処理を行うものとして説明する。
ECR2で実行される第1のECR処理を説明する。ECR2において、例えば、入力部32を介して第1のECR処理の実行指示があったことをトリガとして、記憶部35から読み出されて適宜RAM34に展開された第1のECRプログラムとCPU31との協働で、第1のECR処理が実行される。
先ず、商品登録の入力が受け付けられる(ステップS11)。商品登録とは、例えば、顧客が購入した商品の情報(例えば、商品の名称、売上金額)を入力部32(バーコードリーダ)を介して登録することをいう。そして、IDキーの押下が受け付けられる(ステップS12)。IDキーとは、顧客がIDカードを用いて少額決済を行うことを指示するための入力キーのことをいう。即ち、IDキーが押下されるということは、売上データを現金で支払うのではなく、決済端末1によりIDカードを読み取ることで、IDカードを用いて少額決済を行うことを意味している。
本実施の形態では、IDカードを用いて少額決済を行うことを「ID決済」という。
ステップS12の実行後、接続部39を介して決済金額、ID決済コマンドが決済端末1に送信される(ステップS13)。そして、接続部39を介して決済端末1からのデータの受信が待機される(ステップS14)。
ステップS14の実行後、ステップS45に対応して、接続部39を介して決済端末1からデータを受信したか否かが判別される(ステップS15)。すなわち、ガイダンスメッセージ(1)及びガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドを受信したか否かが判別される。ガイダンスメッセージ(1)とは、図6(A)に示すメッセージのことをいう。具体的には、1行目に「業務選択」、2行目に「1.売上 2.再発行」、3行目に「3000円」が表示されるメッセージのことをいう。決済端末1からデータを受信していないと判別された場合(ステップS15;NO)、ステップS14に移行される。
ステップS14において、決済端末1からデータを受信したと判別された場合(ステップS15;YES)、受信したデータがガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドを含むか否かが判別される(ステップS16)。ガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドを含まないと判別された場合(ステップS16;NO)、他の処理に移行される(ステップS16A)。他の処理とは、例えば、エラーメッセージを表示部33に表示させるエラー処理や、印字処理(印字処理の実行指示を決済端末1から受信した場合)等のことをいう。
ステップS16において、ガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドを含むと判別された場合(ステップS16;YES)、ガイダンスメッセージ(1)が表示部33に表示される(ステップS17)。そして、入力待機状態となる(ステップS18)。入力待機状態とは、ユーザから入力部32を介してガイダンスメッセージ(1)における「売上」又は「再発行」の選択入力を待機する状態のことをいう。
ステップS18の実行後、入力値を受け付けたか否かが判別される(ステップS19)。入力値とは、ガイダンスメッセージ(1)の「1.売上」又は「2.再発行」において、「1」又は「2」の数値のことをいう。すなわち、本ステップでは、ユーザから入力部32を介して「1」又は「2」の選択入力を受け付けたか否かが判別される。このとき、入力値の入力は、入力部32と表示部33がタッチパネルを構成する場合、タッチパネル上に表示された「1.売上」又は「2.再発行」の表示箇所を押下することとしてもよい。入力値を受け付けていないと判別された場合(ステップS19;NO)、ステップS18に移行される。入力値を受け付けたと判別された場合(ステップS19;YES)、接続部39を介して入力値が決済端末1に送信される(ステップS20)。
そして、決済端末1からのデータの受信が待機される(ステップS21)。ステップS21の実行後、ステップS49に対応して、接続部39を介して決済端末1からデータを受信したか否かが判別される(ステップS22)。すなわち、ガイダンスメッセージ(2)及びガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドを受信したか否かが判別される。ガイダンスメッセージ(2)とは、図6(B)に示すメッセージのことをいう。具体的には、1行目に「ID」、2行目に「カードのかざしをお願いしてください」、3行目に「3000円」が表示されるメッセージのことをいう。決済端末1からデータを受信していないと判別された場合(ステップS22;NO)、ステップS21に移行される。
ここで、「カードのかざし」とは、決済端末1の非接触型リーダライタ18にIDカードを近づけて、IDカードに内蔵された非接触型のICチップに記録されたデータの読み取りや書き込みを行わせることを示している。
ステップS22において、決済端末1からデータを受信したと判別された場合(ステップS22;YES)、受信したデータがガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドを含むか否かが判別される(ステップS23)。ガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドを含まないと判別された場合(ステップS23;NO)、他の処理に移行される(ステップS23A)。
ステップS23において、ガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドを含むと判別された場合(ステップS23;YES)、ガイダンスメッセージ(2)が表示部33に表示される(ステップS24)。
そして、決済端末1からのデータの受信が待機される(ステップS25)。ステップS25の実行後、ステップS55に対応して、接続部39を介して決済端末1からデータを受信したか否かが判別される(ステップS26)。すなわち、ガイダンスメッセージ(5)及びガイダンスメッセージ(5)の表示コマンドの受信が待機される。ガイダンスメッセージ(5)とは、図6(E)に示すメッセージのことをいう。具体的には、1行目に「決済完了」、2行目に「お客様控え」、3行目に「3000円」が表示されるメッセージのことをいう。決済端末1からデータを受信していないと判別された場合(ステップS26;NO)、ステップS25に移行される。
ステップS26において、決済端末1からデータを受信したと判別された場合(ステップS26;YES)、受信したデータがガイダンスメッセージ(5)の表示コマンドを含むか否かが判別される(ステップS27)。ガイダンスメッセージ(5)の表示コマンドを含まないと判別された場合(ステップS27;NO)、他の処理に移行される(ステップS27A)。
ステップS27において、ガイダンスメッセージ(5)の表示コマンドを含むと判別された場合(ステップS27;YES)、ガイダンスメッセージ(5)が表示部33に表示される(ステップS28)。
そして、決済端末1からのデータの受信が待機される(ステップS29)。ステップS29の実行後、ステップS56に対応して接続部39を介して決済端末1からデータを受信したか否かが判別される(ステップS30)。すなわち、売上票印字データ及び売上票印字データの印字コマンドを受信したか否かが判別される。このとき、売上票印字データの印字コマンドは、売上票印字データの表示コマンドとしてもよい。データを受信していないと判別された場合(ステップS30;NO)、ステップS29に移行される。
ステップS30において、データを受信したと判別された場合(ステップS30;YES)、受信したデータが売上票印字コマンドを含むか否かが判別される(ステップS31)。受信したデータが売上票印字コマンドを含まない判別された場合(ステップS31;NO)、他の処理に移行される(ステップS31A)。
ステップS31において、受信したデータが売上票印字コマンドを含むと判別された場合(ステップS31;YES)、売上票印字指示処理が実行される(ステップS32)。具体的には、印字部37を介して売上票に決済結果を印字する処理が実行される。また、本ステップは、ステップS30において売上票印字データの表示コマンドを受信した場合は、売上票印字データを表示部33に表示させることとしてもよい。
そして、接続部39を介して決済端末1から完了コマンドを受信したか否かが判別される(ステップS33)。完了コマンドを受信していないと判別された場合(ステップS33;NO)、ステップS33に移行される。完了コマンドを受信したと判別された場合(ステップS33;YES)、終了処理が実行され(ステップS34)、第1のECR処理が終了する。
次に、決済端末1で実行される第1の決済端末処理を説明する。決済端末1において、例えば、入力部12を介して第1の決済端末処理の実行指示があったことをトリガとして、記憶部16から読み出されて適宜RAM15に展開された第1の決済端末プログラムとCPU11との協働で、第1の決済端末処理が実行される。
先ず、接続部14を介してECR2からのデータの受信が待機される(ステップS41)。そして、ステップS13に対応して、接続部14を介してECR2からデータを受信したか否かが判別される(ステップS42)。すなわち、接続部14を介してECR2から決済金額、及びID決済コマンドを受信したか否かが判別される。データを受信していないと判別された場合(ステップS42;NO)、ステップS41に移行される。
データを受信したと判別された場合(ステップS41;YES)、受信したデータがID決済コマンドを含むか否かが判別される(ステップS43)。受信したデータがID決済コマンドを含まないと判別された場合(ステップS43;NO)、他の処理に移行される(ステップS43A)。受信したデータがID決済コマンドを含むと判別された場合(ステップS43;YES)、ID決済処理が開始される(ステップS44)。
ステップS44の実行後、接続部14を介してガイダンスメッセージ(1)、及びガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドがECR2に送信される(ステップS45)。そして、ECR2からのデータの受信が待機される(ステップS46)。そして、ステップS20に対応して、接続部14を介してECR2からデータを受信したか否かが判別される(ステップS47)。すなわち、ECR2から入力値を受信したか否かが判別される。
データを受信していないと判別された場合(ステップS47;NO)、ステップS46に移行される。データを受信したと判別された場合(ステップS47;YES)、受信したデータが入力値「1」であるか否かが判別される(ステップS48)。受信したデータが入力値「1」でないと判別された場合(ステップS48;NO)、他の処理が実行される(ステップS48A)。例えば、入力値が「2:再発行」であった場合、再発行処理が実行される。
ステップS48において、受信したデータが入力値「1」であると判別された場合(ステップS48;YES)、接続部14を介してガイダンスメッセージ(2)、及びガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドがECR2に送信される(ステップS49)。
ステップS49の実行後、ガイダンスメッセージ(3)が表示部13に表示される(ステップS50)。ガイダンスメッセージ(3)とは、図6(C)に示すメッセージのことをいう。具体的には、1行目に「お買い上げ金額」、2行目に「表示なし」、3行目に「3000円」が表示されるメッセージのことをいう。また、このとき、LED表示部20の緑色のLED(かざし待ち)が点灯される。
ステップS50の実行後、IDカードの読取待機状態となる(ステップS51)。そして、IDカードの読み取りが実行されたか否かが判別される(ステップS52)。すなわち、非接触型リーダライタ18によりIDカードの読み取りが実行されたか否かが判別される。
ステップS52において、IDカードの読み取りが実行されていないと判別された場合(ステップS52;NO)、ステップS51に移行される。ステップS52において、IDカードの読み取りが実行されたと判別された場合(ステップS52;YES)、ガイダンスメッセージ(4)が表示部13に表示される(ステップS53)。ガイダンスメッセージ(4)とは、図6(D)に示すメッセージのことをいう。具体的には、1行目に「お買い上げ金額」、2行目に「ID決済完了」、3行目に「3000円」が表示されるメッセージのことをいう。このとき、LED表示部20の緑色のLEDが消灯し、白色のLEDが点灯する。
ステップS53の実行後、図示しない音声発生部により許可音が発生される(ステップS54)。許可音が発生することにより、顧客は決済が完了したことを知ることができる。そして、接続部14を介してガイダンスメッセージ(5)、及びガイダンスメッセージ(5)の表示コマンドがECR2へ送信される(ステップS55)。
ステップS55の実行後、接続部14を介して売上票印字データ、及び売上票印字指示が送信される(ステップS56)。そして、接続部14を介して完了コマンドがECR2に送信され、第1の決済処理が終了する。
以上、本実施の形態によれば、決済端末1がガイダンスメッセージ(ガイダンスメッセージ(1)、ガイダンスメッセージ(2)、及びガイダンスメッセージ(5))、及び売上票印字データをECR2に出力させるので、ECR2は、決済端末1の指示にしたがって、ガイダンスメッセージを表示、又は売上票印字データを印字するだけでよい。このため、例えば、決済端末1の仕様変更があった場合、ECR2側で仕様変更に対応する必要なく、決済処理を実現することができる。
また、例えば、ECR2の入力部32のデバイス仕様(例えば、入力ボタンの仕様)が異なる2つの機種があった場合であっても、ECR2の表示部33のデバイス仕様(例えば、表示するデータの行数の仕様)又は印字部37のデバイス仕様(例えば、印字する用紙幅の大きさの仕様)が2つの機種で同じであれば、2つの機種は同じ決済端末1を用いることができる。すなわち、決済端末1は、ECR2の表示デバイス又は印字デバイスの仕様が同じであれば、表示部33又は印字部37以外のデバイス仕様(例えば、入力部32)の異なるECR2が複数あったとしても、ECR2にかかわらず決済処理を実現できる。
また、ECR2は、決済端末1の指示に従って、表示又は印字を行うだけでよいので、処理能力が低い場合であっても、表示又は印字処理が可能となる。また、処理能力が低いECR2でもよいので、ECR2のコストを低減することもできる。
また、決済端末1は、一部入金の決済(別々に決済する場合)に対応することができる。例えば、食事の決済時に、複数の人間が、それぞれ異なる決済方法で決済を行う場合(ある人は現金、ある人はIDカード等で決済を行う場合)があったとする。この場合、決済端末1は、ECR2から現金の決済指示を受けて決済処理を行う。そして、現金決済が終了すると、ECR2からIDカードの決済指示を受けてIDカードの決済処理を行う。したがって、決済端末1は、別々の決済方法に応じて決済処理を行うことができる。
また、決済処理の状態を顧客に知らせるLED表示部20を備える。これにより、顧客は、決済処理の状態を把握することができる。
(第2の実施の形態)
次いで、図7〜図9を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。以下、決済システム100と同様な部分には同一の符号を付し、その詳細な説明を援用し、異なる部分について説明する。
CPU31は、第2のECRプログラムとの協働で、接続部39を介して決済端末1からガイダンスメッセージの表示コマンド、又は売上票印字データの印字コマンドを受信すると、表示部33の表示態様に基づいてガイダンスメッセージを表示、又は印字部37の印字態様に基づいて売上票印字データを印字させる。
表示部33の出力態様とは、例えば、表示部33に表示するデータの行数の仕様のことをいう。印字部37の印字態様とは、例えば、印字する用紙の紙幅の大きさの仕様のことをいう。
記憶部35は、ガイダンスメッセージ(ガイダンスメッセージ(1)、ガイダンスメッセージ(2)、及びガイダンスメッセージ(5))、を記憶する。
次に、決済システム100の動作を説明する。図7に第2のECR処理、第2の決済端末処理の流れを示す。図8にガイダンスメッセージ表示処理の流れを示す。図9に第2のECR処理の流れの続き、第2の決済端末処理の流れの続きを示す。
ECR2で実行される第2のECR処理を説明する。ECR2において、例えば、入力部32を介して第2のECR処理の実行指示があったことをトリガとして、記憶部35から読み出されて適宜RAM34に展開された第2のECRプログラムとCPU31との協働で、第2のECR処理が実行される。
ステップS101〜ステップS104は、第1のECR処理のステップS11〜S14と同様である。
そして、ステップS205に対応して、接続部39を介して決済端末1からデータを受信したか否かが判別される(ステップS105)。すなわち、ガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドを受信したか否かが判別される。
S106、ステップS106Aは、第1のECR処理のS16、S16Aと同様である。S106;YESの場合、ガイダンスメッセージ表示処理が実行される(ステップS107)。
図8にガイダンスメッセージ表示処理を示す。先ず、ガイダンスメッセージの表示コマンドの解析が行われる(ステップS107A)。そして、記憶部35に記憶されているガイダンスメッセージの中から、表示コマンドにより指定されたデータが記憶部35から読み出される(ステップS107B)。そして、読み出されたガイダンスメッセージが表示部33に表示される(ステップS107C)。そして、ステップS108へ移行される。
例えば、ガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドが、ガイダンスメッセージ(1)の表示データ3行分(「業務選択」、「1.売上 2.再発行」「3000円」)を表示させる旨のコマンドであったとする。この場合、ステップS107Aにおいて、ガイダンスメッセージの表示コマンドは3行分のデータを含むコマンドであると解析される。そして、ステップS107Bにおいて、記憶部35に記憶されているガイダンスメッセージ(1)の中から、「業務選択」、「1.売上 2.再発行」「3000円」のデータが選択され、読み出される。そして、ステップS107Cにおいて、読み出された「業務選択」「1.売上 2.再発行」「3000円」のデータが表示部33の表示態様に合わせて表示される。例えば、表示部33がデータを多行表示できない(例えば、2行分しか表示できない)場合は、「業務選択」「1.売上 2.再発行」「3000円」のデータを2行で表示させる。このとき、ユーザがデータを全て参照できるように、横スクロール操作が可能な表示がされる。一方、表示部33がデータを多行表示できる場合は、「業務選択」「1.売上 2.再発行」「3000円」のデータ全てを表示部33に表示させる。
上述したガイダンスメッセージ表示処理は、ガイダンスメッセージ(2)、ガイダンスメッセージ(5)を表示する場合も同様の処理が実行される。
ステップS108は、ステップS18と同様である。ステップS108の実行後、入力値を受け付けたか否かが判別される(ステップS109)。このとき、入力値の入力は、表示部33が多行表示できない場合、ユーザにより入力部32を介して数値「1」又は「2」が入力される。また、表示部33が多行表示でき、且つ、入力部32と表示部33がタッチパネルを構成する場合、タッチパネル上に表示された「1.売上」又は「2.再発行」の表示箇所を押下することとしてもよい。
ステップS110〜ステップS111は第1のECR処理のステップS20〜ステップS21と同様である。ステップS111の実行後、ステップS209に対応して、決済端末1からのデータを受信したか否かが判別される(ステップS112)。すなわち、ガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドを受信したか否かが判別される。
ステップS113、S113Aは、第1のECR処理のステップS23、ステップS23Aと同様である。
ステップS113;YESの場合、ガイダンスメッセージの表示処理が実行される(ステップS114)。すなわち、ガイダンスメッセージ(2)において、ステップS107A〜ステップS107Cが実行される。
ステップS115は、第1のECR処理のステップS25と同様である。ステップS115の実行後、ステップS215に対応して、決済端末1からのデータを受信したか否かが判別される(ステップS116)。すなわち、ガイダンスメッセージ(5)の表示コマンドを受信したか否かが判別される。
ステップS117、ステップS117Aは、第1のECR処理のステップS27、ステップS27Aと同様である。
ステップS117;YESの場合、ガイダンスメッセージ表示処理が実行される(ステップS118)。すなわち、ガイダンスメッセージ(5)において、ステップS107A〜ステップS107Cが実行される。
ステップS119〜ステップS121、ステップS121Aは、第1のECR処理のステップS29〜ステップS31、ステップS31Aと同様である。ステップS121;YESの場合、売上票印字指示処理が実行される(ステップS122)。具体的には、売上票印字データが印字部37の出力態様に合わせて印字される。例えば、決済端末1と印字部37とで印字する用紙幅の仕様が異なる場合であっても、印字部37の用紙幅に対応して、売上票印字データが印字される。
ステップS123、S124は、第1のECR処理のステップS33、ステップS34と同様である。ステップS124の実行後、第2のECR処理は終了する。
次に、決済端末1で実行される第2の決済端末処理を説明する。決済端末1において、例えば、入力部12を介して第2の決済端末処理の実行指示があったことをトリガとして、記憶部16から読み出されて適宜RAM15に展開された第2の決済端末プログラムとCPU11との協働で、第2の決済端末処理が実行される。
ステップS201〜ステップS204、ステップS204Aは、第1の決済端末処理のステップS41〜ステップS44、ステップS44Aと同様である。ステップS204の実行後、接続部14を介してガイダンスメッセージ(1)の表示コマンドがECR2に送信される(ステップS205)。
ステップS206〜ステップS208、ステップS208Aは、第1の決済端末処理のステップS46〜ステップS48、ステップS48Aと同様である。ステップS208;YESの場合、接続部14を介してガイダンスメッセージ(2)の表示コマンドがECR2に送信される(ステップS209)。
ステップS210〜ステップS217は、第1の決済端末処理のステップS50〜ステップS57と同様である。ステップS210の実行後、第2の決済端末処理は終了する。
以上、本実施の形態によれば、ECR2の表示部33の表示仕様、又は印字部37の印字仕様に基づいて、ガイダンスメッセージを表示部33、又は売上票印字データを印字部37に出力させる。これにより、ECR2のデバイス仕様(表示仕様、印字仕様)に合わせてガイダンスメッセージ、売上票印字データを出力することができる。また、決済端末1は、ECR2の仕様(表示仕様、印字仕様)にかかわらず、決済処理を行うことができる。
また、表示部33に表示されたガイダンスメッセージの選択入力を受け付ける。例えば、入力値「1」の入力は、表示部33が多行表示できない場合、ユーザは、入力部32を介して数値「1」を入力する。また、表示部33が多行表示でき、且つ、入力部32と表示部33がタッチパネルを構成する場合、ユーザは、タッチパネル上に表示された「1.売上」又は「2.再発行」の中から「1.売上」の表示箇所を押下する。すなわち、ユーザは、表示部33に表示された態様に応じて選択入力を行うことができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る決済端末、決済システム及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、顧客がIDカードを用いて決済を行うこととしたが、これに限定されるものではない。例えば、磁気カード、ICカード、携帯端末で決済を行うこととしてもよい。
その他、上記の実施の形態における決済システム100の細部構成及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。