JP5993329B2 - 電子聴診器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子聴診器に関し、特に、患者を着衣のままで診察する場合や、獣医師が患者動物を診察する場合に適した構造を有する電子聴診器に関する。
電子聴診器においては、医師等の指による振動によって生じる雑音や、周辺の機械音、話し声などによる雑音を低減し、さらに、雑音等の低減によって取得する音波の周波数が制限されないようにすることが大きな課題の1つとなっている。以下に、この課題の解決を図っている従来技術例について述べる。
図10は、従来技術に係る電子聴診器の一例を示す断面図である。図10において、100は生体音取得端末、101はセンサ支持部、102は金属板、103は圧電素子、104は操作部、105は雑音吸収部材である。図10は、特開2012−090909公報において開示されている従来技術の一例である。生体音取得端末100は、センサ支持部101の開口部を塞ぐように金属板102を設けて、さらに金属板102の内側面に、心音や呼吸音などを取得する音センサである圧電素子103を貼り付けている。また、操作部104は、医師等が指で保持しながら聴診を行う部分であり、雑音吸収部材105を介してセンサ支持部101を支持している。
以上の構成によれば、操作部104とセンサ支持部101との間に雑音吸収部材105を設けているので、医師等の指による振動によって生じる雑音を低減することができる。さらに、金属板102を直接生体に接触されるので、圧電素子103と生体との間に空気が介在することがなく、圧電素子103によって取得する周波数に制限を生じることがない。
しかし、例えば、患者を着衣のままで診察する場合や、獣医師が患者動物を診察する場合には、金属板102と患者の衣服又は患者動物の体毛とが擦れ合う際に雑音を生じることになる。特に、生体音取得端末101を生体のある部位から他の部位へ移動させるときに、金属板102と患者の衣服又は患者動物の体毛とが擦れ合って生じる雑音は相当に耳障りなものとなることがある。また、大学等で聴診の実習を行う際に、電子聴診器で取得した心音や呼吸音などをスピーカから流して、多人数の学生が聞き取れるようにすることがある。上述の従来技術の構成では、金属板102を生体から離したときにスピーカから伝わった音を圧電素子103が拾うことによって、ハウリングを生じることが考えられる。ハウリングを生じると、非常に甲高く耳障りな雑音がスピーカから流れるので実習等の妨げになる。
特開2012−090909公報
本発明は、上記課題を解決するために、患者を着衣のままで診察する場合や、獣医師が患者動物を診察する場合に適している電子聴診器を提供することを第1の目的とする。さらに、電子聴診器で取得した心音や呼吸音などをスピーカから流して使用するときに、ハウリングによる雑音を生じない電子聴診器を提供することを第2の目的とする。
請求項1に記載の発明は、生体音を集音するチェストピースと、前記チェストピースから伝達された振動を電気信号に変換する電気信号変換手段と、前記チェストピースと前記電気信号変換手段とのうち、いずれか一方に対して一体的に設けられ、他方に対して接離可能に設けられると共に、他方に対して接しているときに前記チェストピースの振動を前記電気信号変換手段に伝達する伝達部材とを有することを特徴とする電子聴診器である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに、前記電気信号変換手段を収納する筐体と、前記筐体に支持されると共に、前記伝達部材と前記チェストピース又は前記電気信号変換手段とが離隔する方向に向かって、前記チェストピース又は前記伝達部材を押圧する弾性部材とを有することを特徴とする電子聴診器である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記電気信号変換手段は、圧電素子又は圧電素子を用いた振動センサであることを特徴とする電子聴診器である。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、前記チェストピースは、下方に延びる支柱部を備え、該支柱部は前記ダイヤフラムの開口部の周辺部を嵌め込んだ環状溝が形成されていることを特徴とする電子聴診器である。
請求項5に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の発明において、さらに、前記筐体に固定されると共に、前記ダイヤフラムの縁辺部を前記筐体と共に挟持することによって前記ダイヤフラムを支持する外装部材を有することを特徴とする電子聴診器である。
請求項1に記載の発明によれば、伝達部材がチェストピースと電気信号変換手段との、いずれか一方に対して接離可能であるので、心音や呼吸音などを取得するときに両者を接した状態にし、それ以外のときに両者が離した状態にすると、患者の衣服又は患者動物の体毛とチェストピースが擦れ合ったときの振動を電気信号変換手段が電気信号に変換することがなくなり、雑音を低減する事が可能になる。また、チェストピースを生体から離しているときにハウリングを生じることがなくなる。
請求項2に記載の発明によれば、伝達部材とチェストピース又は電気信号変換手段とが接する方向に、かつ、弾性部材の押圧力を超える力を手などから加えることによって、両者を接した状態にできるので、心音や呼吸音などを取得したいときのみ電気信号変換手段を機能させることができる。また、患者の衣服又は患者動物の体毛とチェストピースとが擦れ合ったときの振動を生じているときには、力を加える必要がないので、電気回路に由来する雑音以外の雑音を完全にカットできる。
請求項3に記載の発明によれば、圧電素子又は圧電素子を用いた振動センサは板状で、かつ、小型のものが多く、伝達部材が接離する構成を容易に実現できる。
請求項4に記載の発明によれば、チェストピースをダイヤフラムによって支持することが容易に実現できる。また、ダイヤフラムの中心でチェストピースを支持するので、集音した音波を最も効率的に振動に変換できる。
請求項5に記載の発明によれば、構造上必要となる筐体と外装部材をダイヤフラムの支持材として利用するので、支持材を別途設ける必要がない。
本発明の第1の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第2の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第3の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第4の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第5の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第6の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第7の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 本発明の第8の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。 実施例に基づく実験結果を示す図であり、(a)は実施例に係る電子聴診器の非集音時の状態を断面図、(b)は集音時と非集音時の感度差を示す一覧表、(c)はダイヤフラムの径が異なる実施例における感度差を示す一覧表である。 従来技術に係る電子聴診器の一例を示す断面図である。
図1は、第1の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図である。図1において、10は電子聴診器本体、20及び21は伝達部材、30はチェストピース、31は底板部、32は支柱部、60はダイヤフラム、70はキャップ、71は周側面板部、72は上面板部、80はケース、81は圧電素子、82は内部構造材、83は挟持部である。なお、図1以下の各図において、配線や電池等の記載を省略している。
電子聴診器本体10は、ケース80とキャップ70からなる外装を備えており、これらによる外装の外部にチェストピース30が配置されている。チェストピース30は、樹脂から形成されており、患者や患者動物の心音や呼吸音などの音波を集音して機械的振動に変換する。なお、チェストピース30は、集音製を高めるためにパラボラアンテナのような形状としているが、この形状に限られるものではなく、医科や獣医科などの用途に応じて平板状や円筒状としてもよい。チェストピース30の底板部31から下方に延びる支柱部32が弾性部材であるダイヤフラム60によって支持されている。すなわち、支柱部32の下側の周側面には環状溝が形成されており、この環状溝にダイヤフラム60が嵌め込まれた状態となっている。また、支柱部32は、チェストピース30全体を支持する役割を持つと共に、圧電素子81に振動を伝達する伝達部材21としての役割も併せ持っている。ダイヤフラム60は、比較的柔軟な樹脂によって略円板状に形成されており、中心部に開口部が形成されている。この開口部に支柱部32を押し込み、開口部の周辺部を環状溝に嵌め込んだ状態にしている。また、ダイヤフラム60の縁辺部は、内部構造材82の挟持部83とキャップ70の上面板部72とに挟まれており、これによって図1に示す状態で支持されている。さらに、ダイヤフラム60は、チェストピース30を生体に対して押し当てたときに、図1(b)に示すように、下方に撓む。ダイヤフラム60が下方に撓むと、支柱部32の下端部が伝達部材20の上端部に接した状態となる。さらに、チェストピース30を生体から離したときには、図1(a)に示す状態に復元する程度の剛性を有している。
伝達部材20は、圧電素子81の上面に円柱状の外形で設けられており、支柱部32(伝達部材21)の下端面に向かって直立している。また、図1(b)に示すように、支柱部32の下端部が伝達部材20の上端部に接したときには、支柱部32からの振動を圧電素子81に伝達する。なお、伝達部材20は、圧電素子81の外装部材の上面の一部を支柱部32の下端面に向かって直立するように形成してもよい。また、伝達部材20の外形は、角柱状など構成に応じて適宜変更することができる。圧電素子81は、チェストピース30及び伝達部材20から伝わった振動を電気信号に変換する電気信号変換手段であり、ケース80内に所定の収納空間を形成している内部構造材82に囲まれた状態に設けられている。なお、電気信号変換手段としては、電子聴診器の用途に応じて、圧電素子を利用した振動センサや、歪みゲージ、感圧素子などを用いてもよい。内部構造材82は、比較的硬い樹脂によって形成されており、電子聴診器本体10の構成部品を支持する役割を持つ。ケース80は、圧電素子81などを収納して保護する外装の下側の部分を構成する。キャップ70は、外装の下側の部分を構成するものであり、ケース80に対して着脱可能に設けられている。キャップ70の周側面板部71は、内部構造材82の挟持部83が挿入される部分である。また、上面板部72は、ダイヤフラム60の縁辺部を上から押さえ付けるようにして、挟持部83と共にダイヤフラム60の縁辺部を挟持する。
以上の構成によれば、チェストピース30を生体に押し当てているときだけ支柱部32が伝達部材20に接した状態になり、チェストピース30の振動が伝達部材20を介して圧電素子81に伝わる。言い換えると、チェストピース30を生体から遠ざけているときや、チェストピース30を生体のある部位から別の部位へ生体の表面近くを移動させているときには、支柱部32と伝達部材20が離れているので、圧電素子81は実質的に機能していないということになる。したがって、聴診器を使用する医師や獣医師にとっては、心音や呼吸音を聞きたいときだけ音が聞こえ、そうでないときにはチェストピース30と患者の衣服又は患者動物の体毛とが擦れ合う音などを全く聞かずに済むという利点がある。さらに、樹脂製のダイヤフラム60は、金属のダイヤフラムよりも音波による振動のエネルギー損失が大きい。したがって、電子聴診器で取得した心音や呼吸音などをスピーカから流して使用するときに、電子聴診器本体10をスピーカに近づけてもハウリングによる雑音をほとんど生じないという利点もある。くわえて、チェストピース30が樹脂製であるので、金属のチェストピースのように、患者が冷たさを感じることがほとんどない。さらに、キャップ70が着脱可能であるので、チェストピース30又はダイヤフラム60が劣化したときには簡単に交換できる。
続けて、本発明の第2の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図2において、11は電子聴診器本体、22は伝達部材、23は径大部、24は径小部、33はチェストピース、34は底板部、35は支柱部であり、その他の符号は図1と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体11は、チェストピース33の底板部34から下方に延びる支柱部35に対して径小部24を設けた構成にしている。すなわち、支柱部35は、チェストピース33全体を支持する部材であることと同時に、振動を伝達する伝達部材22であり、径大部23の下端面からさらに径小部24が下方に延びる構成としている。第1の実施の形態における電子聴診器本体10では、圧電素子81の表面に伝達部材20を設けていたが、この実施の形態では圧電素子81の表面に何も設けず、伝達部材20に相当するもの全てをチェストピース33側に設けている。なお、その他の構成は、第1の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。この実施の形態における構成は、圧電素子81などの電気信号変換手段の表面が伝達部材を設けることに適していない場合に特に有用な構成と言える。
さらに、本発明の第3の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図3は、本発明の第3の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図3において、12は電子聴診器本体、25は伝達部材、36はチェストピース、37は底板部、38は支柱部、39はダイヤフラム部、73はキャップ、74は周側面板部、75は上面板部、84は内部構造材、85は挟持部であり、その他の符号は図1と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体12は、チェストピース36の底板部37から下方に延びる支柱部38の下端部に対してダイヤフラム部39を直接設けた構成にしている。図3(a)に示すように、ダイヤフラム部39は、第1の実施の形態におけるダイヤフラム60と同様に、縁辺部が内部構造材84の挟持部85とキャップ73の上面板部75とに挟まれており、これによって支持されている。さらに、図3(b)に示すように、チェストピース36を生体に対して押し当てたときに下方に撓んで、ダイヤフラム部39の下面が伝達部材25の上端部に接した状態となる。また、チェストピース36を生体から離したときには、図3(a)に示す状態に復元する。くわえて、この実施の形態においては、第1の実施の形態における支柱部32のように、支柱部38の下端部がダイヤフラムよりも下側に突出していなので、内部構造材84の挟持部85の高さを第1の実施の形態における挟持部83よりも低くして、ダイヤフラム部39を伝達部材25により接近した状態にしている。また、これに併せてキャップ73の周側面板部74の高さ方向の長さもより短くしている。なお、その他の構成は、第1の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。以上の構成によれば、チェストピース36と別個にダイヤフラムを設ける必要がない。また、第1の実施の形態における電子聴診器本体10よりも高さを抑えることができる。
続けて、本発明の第4の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図4において、13は電子聴診器本体、40はチェストピース、41は底板部、42は支柱部、43はダイヤフラム部、61はコイルばね、86は内部構造材であり、その他の符号は図1及び図3と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体13は、チェストピース40を比較的硬質の樹脂で形成している。チェストピース40の底板部41から下方に延びる支柱部42の下端部に対してダイヤフラム部43を設けた点に関しては、第3の実施の形態における電子聴診器本体12と同じである。しかし、この実施の形態では、ダイヤフラム部43を挟持せずに、縁辺部をコイルばね61によって支持する構成にしている。すなわち、内部構造材86を平坦に形成し、内部構造材86の縁辺領域でコイルばね61を支持する。図4(a)に示すように、コイルばね61の上端部は、ダイヤフラム部43の下面に接しておりコイルばね61の弾発力によってダイヤフラム部43の上面の縁辺部がキャップ73の上面板部75に押し付けられている。チェストピース40を生体に押し当てると、ダイヤフラム部43はほとんど撓むことなくコイルばね61を下側に押し縮める。コイルばね61が押し縮められると、図4(b)に示すようにチェストピース40が下降し、ダイヤフラム部43の下面に伝達部材25の上端部に接した状態となる。なお、その他の構成は、第3の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。以上の構成によれば、耐久性などの観点からチェストピースを比較的硬質の樹脂で形成した場合に、ダイヤフラム部を撓ませることなく伝達部材に接するようにできるので、チェストピースを生体に強く押し当てる必要がないという利点がある。
さらに、本発明の第5の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図5は、本発明の第5の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図5において、14は電子聴診器本体、44はチェストピース、45は底板部、46は支柱部、62は樹脂支持部材、63は基盤部、64は筒状部、65はフランジ部であり、その他の符号は図1及び図3と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体14は、チェストピース44の底板部45から下方に延びる支柱部46を樹脂支持部材62に挿入した構成にしている。図5(a)に示すように、樹脂支持部材62は、比較的柔らかい樹脂によって略円錐台形状の筒状に形成されている。また、下側の基盤部63が裾野のように拡がっており、平坦な内部構造材86の表面を覆っている。また、上側の筒状部64は円柱状の支柱部46が挿入されている。さらに、筒状部64の上端部にはフランジ部65が形成されており、このフランジ部65は底板部45と接している。チェストピース44は、ケース80に対して、筒状部64及びフランジ部65によって第1の実施の形態におけるチェストピース30とほぼ同じ高さで保持されている。チェストピース44を生体に押し当てると。図5(b)に示すように、樹脂支持部材62の筒状部64と基盤部63との中間領域が撓んでチェストピース44が下降し、支柱部46の下面に伝達部材25の上端部に接した状態となる。なお、その他の構成は、第3の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。以上の構成によれば、チェストピース44を生体に押し当てたときにコイルばねなどとは異なる感触が得られ、医師や獣医師の多様なニーズに応じられるという利点がある。
くわえて、本発明の第6の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図6は、本発明の第6の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図6において、15は電子聴診器本体、26は伝達部材、47はチェストピース、48はドーム状部、49はフランジ部であり、その他の符号は図1及び図3と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体15においては、図6(a)に示すように、樹脂製のチェストピース47をキャップ73の開口部から膨出したドーム状部48の縁辺部にフランジ部49を設けた形状としている。フランジ部49は、第3の実施の形態におけるダイヤフラム部39の縁辺部と同様に、伝達部材26が内部構造材84の挟持部85とキャップ73の上面板部75とに挟まれており、これによって支持されている。また、伝達部材26は、ドーム状部48の下面中央から下方に延びるように設けており、チェストピース47と一体のものとなっている。圧電素子81の表面には何も設けていない。ドーム状部48を生体に対して押し当てると、図6(b)に示すように、下側に向かって撓み、伝達部材26が下方に移動して下端部が圧電素子81の表面に接した状態となる。なお、その他の構成は、第1の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。以上の構成によれば、キャップ73の開口部からはドーム状部48が膨出しているだけなので、チェストピースやキャップに動物の体毛が引掛かかりにくいという利点がある。
さらに、本発明の第7の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図7は、本発明の第7の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図7において、16は電子聴診器本体、27は伝達部材、50はチェストピース、51はドーム状部、52はフランジ部であり、その他の符号は図1及び図3と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体16においては、図7(a)に示すように、チェストピース50のドーム状部51及びフランジ部52は、第6の実施の形態におけるチェストピース47と同じ形状であるが、伝達部材27を圧電素子81の表面に設けている点が第6の実施の形態と相違する。したがって、ドーム状部51を生体に対して押し当てると、図7(b)に示すように、下側に向かって撓んだドーム状部51が伝達部材27の上端部に接することによって、チェストピース50から圧電素子81に振動が伝わることになる。なお、その他の構成は、第1の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。以上の構成によれば、チェストピース50の形状が単純なものとなり、成形が容易になるという利点がある。
続けて、本発明の第8の実施の形態に係る電子聴診器について説明する。図8は、本発明の第8の実施の形態に係る電子聴診器を示す断面図であり、(a)は非集音時の状態、(b)は集音時の状態を示す。図8において、17は電子聴診器本体、28は伝達部材、53はチェストピース、54はドーム状部、55はフランジ部であり、その他の符号は図1及び図3と同じものを示す。
この実施の形態における電子聴診器本体16においては、チェストピース53を第6の実施の形態におけるチェストピース47よりも硬い樹脂で形成している。また、図8(a)に示すように、チェストピース53のドーム状部54及びフランジ部55はチェストピース47と同じ形状であるが、フランジ部55を挟持せずにコイルばね61で下側から支持している点も第6の実施の形態と相違する。なお、その他の構成は、第1の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。以上の構成によれば、耐久性を考慮してチェストピース53を比較的硬い樹脂で形成する場合、チェストピース53が撓みにくくなる。そこで、図8(b)に示すように、チェストピース53全体が下方に移動可能な構成にして、伝達部材28の下端部が圧電素子81に確実に接するようにしている。なお、その他の構成は、第1の実施の形態における構成と同じであるので、説明を省略する。
次に、本発明の実施例に基づく実験結果について説明する。図9は、実施例に基づく実験結果を示す図であり、(a)は実施例に係る電子聴診器の非集音時の状態を断面図、(b)は集音時と非集音時の感度差を示す一覧表、(c)はダイヤフラムの径が異なる実施例における感度差を示す一覧表である。図9において、18は実施例の電子聴診器本体、56はチェストピース、57は平板部、58は支柱部であり、その他の符号は図1及び図3と同じものを示す。
以上説明した実施の形態において、例えば第1の実施の形態におけるダイヤフラム60が、チェストピース30を生体に対して押し当てていないときに、周辺で発生する話し声や機械音、あるいは、近くにあるスピーカからの音を集音して雑音を発生することがないか実験を行った。図9(a)は実験に用いた実施例を示すものである。実施例の電子聴診器本体18のチェストピース56は、簡略化してパラボラアンテナ状ではなく、平板部57としている。支柱部58は、第1の実施の形態における支柱部32と同じである。ダイヤフラム60は、挟持部83と上面板部72とに挟まれていない領域の半径から支柱部58の半径を引いた長さLを9mmとした。
以上の実施例において、50、63、80、100、125、160、200、250、315、400Hzの各周波数の音について、伝達部材28に対して支柱部58が接しているときと、接していないときとの圧電素子81からの出力の差を比較したものが図9(b)の表である。図9(b)から分かるように、いずれの周波数帯においても感度差が極めて大きく、周辺で発生する音に関してはほとんど問題がないと言える。
さらに、ダイヤフラム60の挟持部83と上面板部72とに挟まれていない領域の半径から支柱部58の半径を引いた長さLを3mmとした実施例と前述の9mmのものとの感度差について、50、63、80、100、125、160、200、250、315、400、500Hzの各周波数の音につい、実験してみた。図9(c)の表は、これらの感度差に関する表である。その結果、100、125、160、200Hzにおいて感度差が比較的小さく、これより小さい、又は、大きい周波数において感度差が比較的大きいことが分かった。特に、250Hz以上で感度差が大きいので、診察対象となる音に250Hz以上の周波数を含む場合には、L大きくする方が良いと言える。さらに、ダイヤフラムを用いてチェストピースを支持する場合、ダイヤフラムの中心に支柱部を支持する開口部を形成する構成の方が、開口部が偏心している構成よりも大きな振動が得られる、すなわち同じ大きさの音に対してより大きい振動を圧電素子などの電気信号変換手段に伝達できるので有利であると言える。
以上のように、本発明の各実施の形態においては、伝達部材がチェストピースと圧電素子などの電気信号変換手段との、いずれか一方に対して接離可能であるので、心音や呼吸音などを取得するときに両者を接した状態にし、それ以外のときに両者が離した状態にすることが極めて容易に実現できる。したがって、患者の衣服又は患者動物の体毛が擦れ合ったときの振動を電気信号変換手段が電気信号に変換することがなくなり、雑音を低減する事が可能になる。また、チェストピースを生体から離しているときにハウリングを生じることがなくなる。医師や獣医師が伝達部材とチェストピース又は電気信号変換手段とが接する方向に、かつ、ダイヤフラムやコイルばねなどの弾性部材の押圧力を超える力を手などから加えることによって、両者を接した状態にできるので、心音や呼吸音などを取得したいときのみ電気信号変換手段を機能させることができる。また、患者の衣服又は患者動物の体毛とチェストピースとが擦れ合ったときの振動を生じているときには、チェストピースを生体に押し当てる必要がないので、電気回路に由来する雑音以外の雑音を完全にカットできる。
なお、本発明は、以上に説明した各実施の形態の説明内容に限定されるものではなく、例えば、ダイヤフラムに変えて板ばねとする、キャップを着脱可能にせずにケースと一体のものにするなどしてもよい。さらに、2つの実施の形態の構成を組み合わせてもよい。このような事例のように、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限りにおいて種々の変形を加えることが可能である。
10 電子聴診器本体
11 電子聴診器本体
12 電子聴診器本体
13 電子聴診器本体
14 電子聴診器本体
15 電子聴診器本体
16 電子聴診器本体
17 電子聴診器本体
18 実施例の電子聴診器本体
20 伝達部材
21 伝達部材
22 伝達部材
23 径大部
24 径小部
25 伝達部材
26 伝達部材
27 伝達部材
28 伝達部材
30 チェストピース
31 底板部
32 支柱部
33 チェストピース
34 底板部
35 支柱部
36 チェストピース
37 底板部
38 支柱部
39 ダイヤフラム部
40 チェストピース
41 底板部
42 支柱部
43 ダイヤフラム部
44 チェストピース
45 底板部
46 支柱部
47 チェストピース
48 ドーム状部
49 フランジ部
50 チェストピース
51 ドーム状部
52 フランジ部
53 チェストピース
54 ドーム状部
55 フランジ部
56 チェストピース
57 平板部
58 支柱部
60 ダイヤフラム
61 コイルばね
62 樹脂支持部材
63 基盤部
64 筒状部
65 フランジ部
70 キャップ
71 周側面板部
72 上面板部
73 キャップ
74 周側面板部
75 上面板部
80 ケース
81 圧電素子
82 内部構造材
83 挟持部
84 内部構造材
85 挟持部
86 内部構造材
100 生体音取得端末
101 センサ支持部
102 金属板
103 圧電素子
104 操作部
105 雑音吸収部材

Claims (5)

  1. 生体音を集音するチェストピースと、
    前記チェストピースから伝達された振動を電気信号に変換する電気信号変換手段と、
    前記チェストピースと前記電気信号変換手段とのうち、いずれか一方に対して一体的に設けられ、他方に対して接離可能に設けられると共に、他方に対して接しているときに前記チェストピースの振動を前記電気信号変換手段に伝達する伝達部材とを有することを特徴とする電子聴診器。
  2. さらに、前記電気信号変換手段を収納する筐体と、
    前記筐体に支持されると共に、前記伝達部材と前記チェストピース又は前記電気信号変換手段とが離隔する方向に向かって、前記チェストピース又は前記伝達部材を押圧する弾性部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の電子聴診器。
  3. 前記電気信号変換手段は、圧電素子又は圧電素子を用いた振動センサであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子聴診器。
  4. 前記弾性部材は、ダイヤフラムであり、 該ダイヤフラムは中心に開口部が形成され、
    前記チェストピースは、下方に延びる支柱部を備え、該支柱部は前記ダイヤフラムの開口部の周辺部を嵌め込んだ環状溝が形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電子聴診器。
  5. さらに、前記筐体に固定されると共に、前記ダイヤフラムの縁辺部を前記筐体と共に挟持することによって前記ダイヤフラムを支持する外装部材を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の電子聴診器。
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