JP5993289B2 - ウォータポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば内燃機関を冷却するための冷却水を内燃機関内部に供給するために用いられるウォータポンプに関する。
従来のウォータポンプとしては、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
概略を説明すると、ウォータポンプは、内部にポンプ室を有するポンプハウジングと、前記ポンプ室内に回転自在に支持された合成樹脂製の駆動軸と、該駆動軸の一端部に円板状の端壁を介して一体に結合された合成樹脂製のプーリと、該プーリの内周側に円筒状の金属インサートを介して設けられたボールベアリングと、前記駆動軸の他端側に一体回転可能に設けられたインペラと、該インペラと前記プーリの間に設けられたメカニカルシールと、を備えている。
また、前記端壁の周方向の等間隔位置は、複数の作業用孔が設けられている。この各作業用孔は、各構成部材の組み付け時に、前記ボールベアリングの外輪を金属インサートに圧入するための治具をプーリ内に挿入するためのものである。
すなわち、前記各構成部材の組立時に、前記金属インサートの前端縁に一体に有するフランジ部の前端面に圧入用治具を当接させて、前記ボールベアリングの外輪を金属インサートの内周面に圧入するようになっている。
特開2002−349481号公報
しかしながら、前記各作業用孔は、前記圧入用治具を挿入させてボールベアリングの外輪を軸方向から押圧するようになっていることからそれぞれの内径が比較的に大きく形成され、かつ前記各作業用孔の外端縁を結ぶ円形状の軌跡の直径が前記ボールベアリングの外輪の外径より大きくなっている。この結果、水や塵芥などの異物が各作業用孔を介してボールベアリングの内部へ侵入し易くなり、前記ボールベアリング内に水や塵芥などが付着して錆などが発生し易くなり、耐久性の低下を招くおそれがある。
本発明は、前記従来のウォータポンプの実情に鑑みて案出されたもので、前記各作業用孔から前記ボールベアリングに水や塵芥などの異物が侵入するのを抑制し得るウォータポンプを提供するものである。
請求項1に記載の発明は、内部にポンプ室を有するポンプハウジングと、該ポンプハウジング内に回転自在に支持された駆動軸と、該駆動軸の一端部に端壁を介して一体に結合され、合成樹脂材によって前記駆動軸と一体に形成されたプーリと、該プーリの端壁の外周に一体に形成された円筒部の内周に固着された筒状の金属部材と、該金属部材と前記ポンプハウジングとの間に介装されて、前記駆動軸を回転自在に軸受けする軸受と、前記ポンプ室に収容されていると共に、前記駆動軸の他端部に一体回転可能に設けられたインペラと、を備え、
前記端壁には、前記金属部材の内周面よりも径方向内側に配置され、軸方向に沿って貫通する複数の孔が設けられ、
前記金属部材の前記端壁側の端部は、前記端壁に当接して配置されていることを特徴としている。
この発明によれば、前記各孔を前記金属インサートの内周面の径方向内側に配置し、前記各孔の直径を小さく形成することで、前記各孔から水や塵芥などが前記ボールベアリング方向へ侵入するのを抑制することができる。
本発明に係るウォータポンプの第1実施形態の縦断面図である。 本実施形態におけるウォータポンプの分解斜視図である。 図1のA矢視図である。 本実施形態に供される駆動軸と一体成形されたプーリの縦断面図である。 本実施形態に供されるプーリの正面図である。 本実施形態に供される金属インサートの正面斜視図である。 本実施形態に供される金属インサートの正面図である。 本実施形態に供される金属インサートの縦断面図である。 本実施形態に供されるインペラの分解斜視図である。 本実施形態に供されるインペラの背面斜視図である。 本発明の第2実施形態を示す金属インサートの正面斜視図である。 本発明の第3実施形態を示す金属インサートの正面斜視図である。 本発明の第4実施形態を示す金属インサートの正面斜視図である。 本発明の第5実施形態を示す金属インサートの正面斜視図である。 本発明の第6実施形態を示す金属インサートの正面斜視図である。
以下、本発明に係るウォータポンプの各実施形態を図面に基づいて詳述する。
〔第1実施形態〕
このウォータポンプ1は、自動車のラジエータと内燃機関の間で冷却水である不凍液(エチレングリコール)を循環させる冷却装置に適用されている。
このウォータポンプ1は、図1及び図2に示すように、内燃機関の図外のシリンダブロックの側部にボルトにより取り付けられ、シリンダブロック側の前端部内にポンプ室3を有するポンプハウジング2と、該ポンプハウジング2の前端側に単一の軸受であるボールベアリング4によって回転自在に支持されたプーリ5と、該プーリ5とボールベアリング4の間に介装された金属製のインサート6と、前記ポンプハウジング2の内部に挿通配置され、一端側が前記プーリ5と一体形成された駆動軸7と、該駆動軸7の他端側に固定されて、前記ポンプ室3内に回転自在に収容されたインペラ8と、前記ポンプハウジング2と駆動軸7との間に介装されて、ポンプ室3と前記ボールベアリング4との間をシールするメカニカルシール9と、から主として構成されている。
前記ポンプハウジング2は、アルミニウム合金材で一体に形成され、ポンプ室3側のハウジング本体10が異形円環状に形成されていると共に、該ハウジング本体10の後端側に段差径状の筒状部11を一体に有している。
前記ハウジング本体10は、前端にシリンダブロックの側部に有する平面部に当接する平坦な環状の取付面10aが形成されていると共に、外周にはシリンダブロックに螺着固定される取付ボルトが挿通されるボルト孔10bを構成するボス部10cが複数突設されている。
また、このハウジング本体10の内部には、図外のラジエータ側の吸入ポートからポンプ室3に流入した冷却水をインペラ8の回転に伴ってシリンダブロック内のウォータジャケット内に吐出する吐出ポート10dが形成されている。
前記筒状部11は、図1及び図2に示すように、ポンプ室3側の大径部11aと、該大径部11aから前記ボールベアリング4方向へ延出した中径部11bと、該中径部11bから駆動軸7の一端側へ延出した小径部11cと、から構成されている。
前記中径部11bは、重力方向下側に前記メカニカルシール9から漏れ出た冷却水の水滴を流下させるドレン孔12が上下方向に貫通形成されていると共に、該ドレン孔12の下側には該ドレン孔12から滴下した水滴を貯留するドレンチャンバ13が前記大径部11aの内部に跨って形成されている。このドレンチャンバ13は、下端開口がドレンキャップ14によって液密的に封止されている。
また、前記中径部11bの重力方向の上側には、前記メカニカルシール9から漏出した、あるいは前記ドレンチャンバ13内などに貯留された冷却水の水蒸気を外部に排出する大気開放孔15が穿設されている。さらに、この中径部11bの内周側には、前記駆動軸7との間に円環状の環状空間室16が形成されており、この環状空間室16は、前記ドレン孔12と大気開放孔15に上下方向で連通している。また、前記中径部11bの外周には、前記大気開放孔15と大気とを連通する大気連通孔23を形成する円筒状の膨出部11eが一体に形成されている。
前記ボールベアリング4は、一般的なものであって、図1及び図2に示すように、前記小径部11に圧入された内輪4aと、前記インサート6に圧入された外輪4bと、前記内輪4aと外輪4bとの間に保持器を介して転動自在に設けられた複数のボール4cとから構成されている。
前記内輪4aは、その軸方向の最大圧入位置が前記筒状部11の中径部11bの前端縁に設けられた環状突部11dによって規制されている一方、外輪4bは、内輪4aの位置決めによって自ずと前記インサート6内への圧入によってその軸方向の位置が設定されている。
前記ボールベアリング4の軸方向前後端には、図1及び図2に示すようにボールベアリング4内部に塵芥などの侵入を阻止するための、一対の第1、第2シール部材17,18が設けられており、この両シール部材17,18は、ボールベアリング4の軸方向両側を覆うように対向配置されている。
前記第1シール部材17は、前記中径筒部11b側の前記環状突部11dと内輪4aの一端面との間に挟持状態に固定されている。
一方、第2シール部材18は、保持部材であるリテーナ20によって内輪6aの他方側端面との間に挟持状態に固定されている。
前記プーリ5は、図1〜図5及び図9に示すように、ガラス繊維の配合された合成樹脂材により前記駆動軸7と一体成形されており、前記駆動軸7の一端側に配置された円盤状の端壁(連結壁)5aと、該端壁5aの外周縁から駆動軸7の軸方向に折曲された大径状の円筒部5bと、該円筒部5bの外周面に突設されたベルト装着部5cとから構成されている。
前記端壁5aは、図1、図2及び図4、図5に示すように、6つの孔である作業用孔5eが円周方向のほぼ等間隔位置に軸方向へ貫通形成されて、外面のほぼ中央位置から放射方向へ複数の凸部である補強リブ19が一体に設けられている。
また、前記端壁5aは、前記各作業用孔5eの径方向外側に位置する外周面5gの幅面積が従来よりも大きく設定されている。
前記各作業用孔5eは、図5に示すように、直径αが従来よりも小さく形成され、全体が端壁5aの中心側へ寄せて配置されて、外端縁を結ぶ円形状の軌跡Q(一点鎖線)が前記金属インサートの内周面6cの直径よりも内側になるように配置されていると共に、外側の孔縁に円環状の突起部5fが形成されている。
また、前記各作業用孔5eは、前記筒状部11の小径部11cの外周に前記ボールベアリング4の内輪4aを圧入する際に、圧入用治具Sを挿入する作業用孔としての役割を有していると共に、前記ドレンチャンバ13内などから蒸発して小径部11cの内部に到達した水蒸気を外部に排出させる役割も有している。
前記突起部5fは、前記各作業用孔5eに水が侵入するのを抑制する効果がある。
前記ベルト装着部5cは、断面波形歯状に形成された外周に、図外のクランクシャフトの先端部に固定された駆動プーリに巻回された伝達ベルトが巻回されて回転力が伝達されるようになっている。
前記補強リブ19は、図1、図2及び図4、図5に示すように、前記端壁5aの外面の径方向の中央位置に形成された突出部19aと、該突出部19aの外周縁から放射方向へ延出された6つの延設部19bと、から構成されている。
前記各延設部19bは、前記各作業用孔5eの間に配置され、前記各角部19cから径方向外側に延出されており、その長さが前記端壁5aの外径と同じ長さまで放射状に延長されている。なお、前記突出部19aの中央には、小径な突部21が一体に設けられている。この突部21は射出成形時の樹脂の入口、すなわちゲートである。
前記円筒部5bの内周側は、図1、図2及び図4に示すように、前記金属インサート6が一体に設けられている。
この金属インサート6は、図1及び図4、図6〜図8に示すように、円筒状の本体6aと、該本体6aの軸方向一端部に一体に有するフランジ部6bと、から構成され、プーリ5の樹脂成形時に前記フランジ部6bが円筒部5b内に埋没されて一体的に固定されている。
前記本体6aは、その軸方向の長さが前記円筒部5bの軸方向の長さとほぼ同一に設定されていると共に、成形後に前記内周面6cに前記ボールベアリング4の外輪4bが圧入固定されるようになっている。
前記フランジ部6bは、前記本体6aの前記端壁5a側の端縁が該端壁5aの内面に沿って径方向へ折曲形成され、外周縁が波形状(凹凸)に形成されている。この波形状によって前記金属インサート6が前記円筒部5bの内周で空転するのを規制するようになっていると共に、前記円筒部5bの内周面から軸方向へ抜け出るのを規制している。
前記駆動軸7は、図1及び図2に示すように、ガラス繊維が配合された合成樹脂材によって段差径状に形成され、前記端壁5aの中央に軸方向から結合された大径軸部7aと、該大径軸部7aの他端側に段差部7eを介して設けられた中径軸部7bと、該中径軸部7bのインペラ8側の端部に有する小径軸部7cとから構成されている。
前記中径軸部7bは、図1及び図9に示すように、先端側に二面幅状の平行な両側面7d,7dが形成されている。
なお、環状空間室16の下部には、前記メカニカルシール9によって阻止された水を貯留する図外の貯留室が形成されており、この貯留室は、ドレンキャップ14によって閉止されている。
前記インペラ8は、合成樹脂材によって一体成形され、図1〜図3、図9及び図10に示すように、ほぼ円盤状の基部8aと、該基部8aの前面側中央部に軸方向から一体に突設された円柱状の軸部8bと、該軸部8bの外周面から放射状に形成された8枚の羽根部8cと、から構成されている。
前記基部8aは、所定肉厚に形成されて、前記ポンプ室3の後面に隙間をもって回転するようになっている。
前記軸部8bは、背面に該軸部8bを延長した突部8dが形成されていると共に、突部8dを含む内部軸方向には固定用孔8eが貫通形成されている。
前記固定用孔8eは、前記駆動軸7の中径軸部7bの先端側の二面幅状の両側面7d、7dと小径軸部7cが挿通配置され、該挿入側の一部に前記両側面7d、7dが嵌合する二面幅状の対向面8g、8gが形成されて、両者7d、7d、8g、8g間で回り止めされている。前記小径軸部7cの先端が前記軸部8bの先端面から突出し、突出した前記小径軸部7cの先端部にプッシュナット22が圧入されることによって固定されている。
また、前記基部8aには、図2及び図3、図9及び図10に示すように、前記固定用孔8eの中心から前記基部8aの外周の径方向中央位置に前面から背面にかけて2つの対になる小径の貫通孔8fが貫通形成されている。
前記メカニカルシール9は、一般的なものであって、前記筒状部11の中径部11bの内周面に固定されたカートリッジ部9aと、前記駆動軸7の外周面に支持されたスリーブ部9bと、前記カートリッジ部9aの内周側と前記スリーブ部9bの外周側との間に設けられて摺動するシール部9cとから構成されている。
〔第1実施形態の作用効果〕
したがって、この実施形態によれば、機関のクランクシャフトが回転駆動して前記プーリ5が回転駆動されると、該プーリ5と一体成形された前記駆動軸7を介して前記インペラ5が回転してポンプ作用を行い、冷却水を前記吐出ポート1
0dから機関のウォータジャケットに圧送して内燃機関全体の冷却を行う。
そして、本実施形態では、前記各作業用孔5eは、外端縁を結ぶ円形状の軌跡Qが前記金属インサート6の内周面6cの直径αよりも内側に配置されていると共に、前記各作業孔5eの直径が小さく形成されている。
この結果、前記各作業用孔5eの小径化に伴って、該各作業用孔5eから内部に水や塵芥などが端壁5aの内面側に侵入して前記ボールベアリング4方向へ流入するのを抑制することができる。
しかも、前記各作業用孔5eの外側の孔縁に形成された突起部5fが堰止めとして機能することから前記各作業用孔5eへの水の侵入をさらに抑制することができる。
さらに、前記各作業用孔5eの全体を端壁5aの中心側へ寄せて配置したことで、前記端壁5aの外周面5gの面積を従来技術よりも広くできると共に、前記外周面5gの剛性が向上する。この前記金属インサート6の内周面6cに軸方向から前記ボールベアリング4の外輪4bを圧入する際に、図1の一点鎖線で示すように、前記端壁5aの外周面5gに圧入用治具Sを当接させることができる。
また、前記金属インサート6の本体6aは、前記円筒部5bの内周面とほぼ同じ軸方向長さに形成され、前記端壁5aの内面と当接するように配置されていることから、機関運転中に発生する機関熱がポンプハウジング2やボールベアリング4から伝達される。
ここで、前記金属インサート6に伝達される熱は、機関の常用運転時で120℃前後、高負荷運転時で140℃の高温になる。また、前記金属インサート6は熱を伝達しにくい合成樹脂製のプーリ5の前記円筒部5bの内周に固設されていることから、前記円筒部5bによって金属インサート6の熱が保温された状態になる。さらに前記金属インサート6のフランジ部6bを前記端壁5aの内面に沿って径方向へ折曲形成させていることから、フランジ部6bに熱が保持されやすく、前記金属インサート6の保温効果を向上させることができる。
これにより例えば、前記各作業用孔5eから前記端壁5aの内面側に水が侵入して、僅かながらも内側、つまり端壁5a内面とボールベアリング4の間の金属インサート6の内周面6cの一部に溜まってしまっても、金属インサート6の熱により蒸発して、作業用孔5eから外部に排出される。特に、前記内周面6cの一部に溜まった水は、プーリ5の回転による遠心力によって金属インサート6のフランジ部6b側に移動することから蒸発性がさらに向上する。このため、前記ボールベアリング4への侵入がなくなって錆の発生を抑制することができる。
また、前記インペラ8に形成された2つの貫通孔8fによって、前記メカニカルシール9方向に流入した冷却水によって、該メカニカルシール9のスリーブ部9bが積極的に冷却されて、駆動軸7との摺動摩擦による焼き付きを効果的に抑制することができる。
前記メカニカルシール9方向に流入した冷却水は、その大部分がメカニカルシール9によって駆動軸7の中径部11b側への流入が阻止されるが、一部が、例えば、前記メカニカルシール9の摺動するシール部9cから漏れ出して駆動軸7の外周面を伝って中径部11b側に流動する。この流動した冷却水は、段差部7e方向に到達すると、駆動軸7の回転遠心力の作用に伴って段差部7eの外周縁で切られて、前記環状空間室16を介してドレン孔12からドレンチャンバ13内に滴下して個々に捕集貯留される。
また、前記作業用孔5eを前記金属インサート6の内周面6cの直径αよりも内側に配置したことによって、プーリ5を射出成形の一種であるインジェクションコンプレッション成形により形成することが可能となり、端壁5aの強度の向上が図れる。インジェクションコンプレッション成形とは、金型に樹脂を射出充填し、その後、圧縮力を付与し、目的とする形状の成形品を得るように成形し直す方法である。
この実施形態では、金型に樹脂を充填した後に、前記作業用孔5eを成形する可動部材が前記金属インサート6側から移動することによって前記作業用孔5eが成形される。
通常、前記作業用孔5eの形状を樹脂の射出充填により成形する場合、樹脂が前記突部21であるゲートから放射状に充填されることから前記作業用孔5eを避けるように流れ、その後合流するために合流部に境目(ウェルド)が生じ、強度が低下するおそれがある。
しかし、この実施形態によれば、インジェクションコンプレッション成形を用い、樹脂を射出充填した後に前記作業用孔5eの形状を得るように圧縮力を付与して成形することでウェルドが生じずに強度の向上が図れる。
〔第2実施形態〕
図11は第2実施形態を示し、前記金属インサート6のフランジ部6bの中心を円筒部5bの中心から偏心して形成したものである。
したがって、前記金属インサート6のフランジ部6bを偏心配置したことによって、第1実施形態と同様に前記インサート6が前記円筒部5bの内周で空転するのを規制していると共に、前記円筒部5bの内周から抜け出るのを抑制できる。
また、他の構成は、第1実施形態と同様であるから、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第3実施形態〕
図12は第3実施形態を示し、前記金属インサート6のフランジ部6bを楕円状に変更したものである。
したがって、前記金属部材6のフランジ部6bを楕円状に形成したことによって、第1実施形態と同様に前記インサート6が前記円筒部5bの内周で空転するのを規制していると共に、前記円筒部5bの内周から抜け出るのを抑制できる。
また、他の構成は、第1実施形態と同様であるから、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
図13は第4実施形態を示し、前記金属インサート6のフランジ部6bの外周に軸方向に沿って等間隔に溝を切欠形成したものである。
したがって、前記金属インサート6のフランジ部6bの外周軸方向に沿って等間隔に溝を切欠形成したことによって、第1実施形態と同様に前記インサート6が前記円筒部5bの内周で空転するのを規制していると共に、前記円筒部5bの内周から抜け出るのを抑制できる。
また、他の構成は、第1実施形態と同様であるから、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第5実施形態〕
図14は第5実施形態を示し、前記金属インサート6のフランジ部6bを多角形状に変更したものである。
したがって、前記金属インサート6のフランジ部6bを多角形に形成したことによって、第1実施形態と同様に前記インサート6が前記円筒部5bの内周で空転するのを規制していると共に、前記円筒部5bの内周から抜け出るのを抑制できる。
また、本実施形態では、八角形であるが多角形であれば五角形などでも可能である。
他の構成は、第1実施形態と同様であるから、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第6実施形態〕
図15は第6実施形態を示し、前記金属インサート6のフランジ部6bを同心円状に変更したものである。
したがって、前記金属インサート6のフランジ部6bを同心円上に形成したことによって、前記インサート6が前記円筒部5bの内周から抜け出るのを抑制できる。
また、他の構成は、第1実施形態と同様であるから、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成を変更することも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕請求項1に記載のウォータポンプにおいて、
前記軸受の軸方向片側もしくは両側に、該軸受を覆うように設けられると共に、該軸受の外輪に接触する弾性部を有するシール部材を設けたことを特徴とするウォータポンプ。
この発明によれば、前記各作業用孔から水がたとえ侵入したとしても、その大部分は前述したように熱により蒸発乾燥させられるが、他の一部も、シール部材によってベアリングへの侵入を防止することができる。
〔請求項b〕請求項aに記載のウォータポンプにおいて、
前記シール部材は、前記ハウジングに固定された保持部材によって前記軸受と前記保持部材との間に固定されることを特徴とするウォータポンプ。
この発明によれば、保持部材によってシール部材を強固に固定することができる。
〔請求項c〕請求項1に記載のウォータポンプにおいて、
前記作業用孔の外側孔縁に沿って突起部が設けられていることを特徴とするウォータポンプ。
この発明によれば、前記突起部の堰止め効果によって作業用孔に水が侵入するのを抑制することができる。
〔請求項d〕請求項1に記載のウォータポンプにおいて、
前記ハウジングと前記駆動軸の間を封止するメカニカルシールを有することを特徴とするウォータポンプ
〔請求項e〕請求項1に記載のウォータポンプにおいて、
前記金属部材は、前記円筒部に外周を保持される本体と、該本体の前記端壁側であって直径方向外側に折曲したフランジ部を有すると共に、該フランジ部が前記円筒部に埋没していることを特徴とするウォータポンプ。
〔請求項f〕請求項eに記載のウォータポンプにおいて、
前記金属部材のフランジ部は、外周面が凹凸状に形成されていることを特徴とするウォータポンプ。
この発明によれば、前記凹凸形状によって前記金属部材の空転と前記円筒部内周から抜け出るのを抑制することができる。
〔請求項g〕請求項eに記載のウォータポンプにおいて、
前記金属部材の本体の軸方向インペラ側端面は、前記円筒部の軸方向のインペラ側端面と同一平面状に形成されていることを特徴とするウォータポンプ。
〔請求項h〕請求項1に記載のウォータポンプにおいて、
前記端壁の外面は、放射状の補強リブが設けられていることを特徴とするウォータポンプ。
この発明によれば、前記補強リブによって前記端壁の強度を上げることができると共に、前記作業用孔に水や塵芥などが侵入するのを抑制することができる。
1…ウォータポンプ
2…ポンプハウジング
3…ポンプ室
4…ボールベアリング(軸受)
5…プーリ
5a…端壁(連結壁)
5b…円筒部
5e…作業用孔(孔)
5f…突起部
6…金属インサート(金属部材)
6a…本体
6b…フランジ部
7…駆動軸
8…インペラ
9…メカニカルシール
10…ハウジング本体
11…筒状部
17…第1シール部材(シール部材)
18…第2シール部材(シール部材)
19…補強リブ
20…リテーナ(保持部材)
Q…軌跡
S…圧入用治具

Claims (2)

  1. 内部にポンプ室を有するポンプハウジングと、
    該ポンプハウジング内に回転自在に支持された駆動軸と、
    該駆動軸の一端部に端壁を介して一体に結合され、合成樹脂材によって前記駆動軸と一体に形成されたプーリと、
    該プーリの端壁の外周に一体に形成された円筒部の内周に固着された筒状の金属部材と、
    該金属部材と前記ポンプハウジングとの間に介装されて、前記駆動軸を回転自在に軸受けする軸受と、
    前記ポンプ室に収容されていると共に、前記駆動軸の他端部に一体回転可能に設けられたインペラと、
    を備え、
    前記端壁には、前記金属部材の内周面よりも径方向内側に配置され、軸方向に沿って貫通する複数の孔が設けられ、
    前記金属部材の前記端壁側の端部は、前記端壁に当接して配置されていることを特徴とするウォータポンプ。
  2. 内部にポンプ室を有するポンプハウジングと、
    該ポンプハウジング内に回転自在に支持された駆動軸と、
    該駆動軸の一端部に連結壁を介して一体に結合され、合成樹脂材によって前記駆動軸と一体に形成されたプーリと、
    該プーリの連結壁の外周に一体に形成された円筒部の内周に固着された筒状の金属部材と、
    該金属部材と前記ポンプハウジングとの間に介装されて、前記駆動軸を回転自在に軸受けする軸受と、
    前記ポンプ室に収容されていると共に、前記駆動軸の他端部に一体回転可能に設けられたインペラと、を有し、
    前記連結壁の前記金属部材の内周面よりも径方向内側に配置され、軸方向に沿って貫通された複数の孔と、
    前記金属部材の前記連結壁側の端部に設けられ、径方向外側に延出するフランジ部と、
    を有することを特徴とするウォータポンプ。
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