JP5992290B2 - スプレーガン - Google Patents

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Description

本発明は、ガン本体の先端部に設けられた塗料ノズル内に、塗料通路に連続する塗料出口部を開閉するためのニードル弁を備えるスプレーガンに関する。
この種の従来のスプレーガン、例えば静電塗装用のスプレーガンの先端部分の構成の一例を図7に示す(例えば、特許文献1参照)。即ち、ガン本体のボディ1の先端部には、塗料ノズル2がノズルジョイント3を介して取付けられ、さらに、その塗料ノズル2の先端部に、パターン用エア吹出口4aを有するエアキャップ4がリテーナ5を介して取付けられている。図8にも示すように、前記塗料ノズル2は、その中心部にボディ1内の図示しない塗料通路と連続する比較的径大な塗料通路6を有しており、その先端側に、テーパ状のシート面7を介して径小な塗料出口部2aを有している。また、前記塗料出口部2aの外周側には、霧化用エア吹出口2bが設けられている。
そして、図7、図8に示すように、前記塗料通路6内には、進退移動することによって塗料の吐出、停止を制御するためのニードル弁8が配設されている。このニードル弁8は、丸棒状をなすと共に、その先端に円錐状に尖ったテーパ面部8aを有した形状をなしている。尚、ニードル弁8の先端中心部には、塗料を帯電させるための針状のピン電極9が、先方に突出して設けられている。
このニードル弁8は、通常時(非吐出時)には、ばね力により先端側(図で左方)に付勢されており、テーパ面部8aが前記シート面7に密着するように接触する閉塞位置にあって、塗料出口部2aを内側から塞いでいる。そして、ニードル弁8は、例えば図示しないピストンの駆動によって図で右方に移動されることにより、前記テーパ面部8aが前記シート面7から右方に離間する開放位置に後退し、塗料出口部2aを開放させるようになっている。これにて、塗料が、ニードル弁8の先端部外周と塗料通路6の内周面との間の隙間を通って塗料出口部2aから吐出される。
特開2008−12403号公報
ところで、上記のようなニードル弁8を用いて塗料出口部2aを開閉するものでは、複数部品を組合せて構成するため、塗料ノズル2とニードル弁8とを中心をぴったり一致させるように配設する(進退移動させる)ことは難しく、塗料ノズル2の中心に対し、ニードル弁8の中心軸がずれたり傾いていたりする偏心が生じている事情がある。そこで、上記特許文献1では、ニードル弁8の棒状部分(テーパ面部8aより後部)に、塗料通路6の内面に接触(摺動)するガイド部10を一体に設けて、偏心をできるだけ小さくする工夫がなされている。しかし、実際には、塗料ノズル2とニードル弁8との間で完全に芯を出すことは困難であり、多少の偏心が起こることは避け得ないものであった。
このとき、塗料ノズル2とニードル弁8との間に偏心があると、次のような不具合が生ずる。即ち、ニードル弁8を開放位置から閉塞位置に移動させる際に、図9(a)に想像線で示すように、テーパ面部8aの途中部が、塗料ノズル2の内面の、シート面7と塗料通路6との境界部分に当接(衝突)し、この衝突を繰返すことによって衝突部分の局所的な摩耗Wが発生する。
この場合、図9(b),(c)に夫々示すように、摩耗Wは、テーパ面部8aの途中部の上部、及び、シート面7の基端側部分の上部に生ずるようになる。尚、図9(c)は、図9(a)の矢印C方向に見たシート面7部分の様子を示している。このため、摩耗Wが大きくなると、シート面7とテーパ面部8aとの間の密着性が低下し、ニードル弁8の閉塞位置においても塗料出口部2aから塗料が漏れ出し、塗装不良を招いてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗料ノズルに対してニードル弁が偏心することに伴う、ニードル弁とシート面との密着性の低下といった不具合を防止することができるスプレーガンを提供するにある。
本発明のスプレーガンは、ガン本体の先端部に、径大な塗料通路と、その塗料通路に連続し先端側に行くほど径小となるテーパ状のシート面と、そのシート面の先端に連続する径小な塗料出口部とを有する塗料ノズルを備えると共に、前記塗料通路内に位置して、ニードルシャフト部の先端に先細り状のテーパ面部を一体に有する棒状をなし、前記テーパ面部が前記シート面に接触して前記塗料出口部を閉塞する閉塞位置と、該テーパ面部が該シート面から離間する開放位置との間で進退するニードル弁を備えたものであって、前記ニードル弁には、前記テーパ面部の更に先端側に、、前記塗料出口部の内径寸法よりも小さい外径寸法を有し該テーパ面部の先端の外径と同等の外径あるいは次第に先細りとなる円柱状をなし、前記閉塞位置で前記塗料出口部に挿入される突部が一体に設けられ、前記塗料ノズルと前記ニードル弁との間に偏心が生じている場合には、該ニードル弁を開放位置から閉塞位置へ移動させる際に、その途中位置で、前記テーパ面部が該塗料ノズルの内面に接触するよりも先に前記突部の先端角部が前記シート面のシート箇所よりも先端側部位に接触し、その後、該突部の先端が該塗料ノズルの内面を滑るように移動し、偏心を吸収するようにして該突部が前記塗料出口部に挿入され、前記テーパ面部が前記シート面に密着するように構成されているところに特徴を有する(請求項1の発明)。
上記構成によれば、ニードル弁の閉塞位置においては、該ニードル弁の先端側のテーパ面部が塗料通路のシート面に接触して塗料出口部を閉塞し、その閉塞位置から開放位置に後退されると、テーパ面部がシート面から離間し、塗料出口部が開放して塗料が吐出される。また、ニードル弁が開放位置から閉塞位置に前進することにより、テーパ面部がシート面に接触(密着)してシールがなされるようになる。
ここで、塗料ノズル対してニードル弁の偏心(芯ずれ)が生じていた場合には、ニードル弁の開放位置から閉塞位置への移動時に、テーパ面部が塗料ノズルの内面に接触するよりも先に、ニードル弁の先端に設けられた突部の先端角部が、シート面よりも先端側部位に接触するようになる。その後、ニードル弁のさらなる前進により、突部の先端が塗料ノズルの内面を滑るように移動し、閉塞位置にて、偏心を吸収するようにして、突部が塗料出口部に挿入され、テーパ面部がシート面に接触(密着)してシールがなされる。
このとき、塗料ノズルとニードル弁との間に偏心が生じていても、先に突部がシート面よりも先端側部部分に当たって、閉塞位置への移動時にテーパ面部の途中部がシート面部分に衝突することが防止されるので、局所的な摩耗が発生するとしても、シート面とテーパ面部との間のシール性に関係のない部分となり、長期間にわたって、シート面に対するテーパ面の密着性が確保されるようになる。また、塗料ノズルとニードル弁との間の偏心に伴う不具合を防止するために、ニードル弁に突部を一体に設けるだけの簡単な構成で済む。
尚、本発明においては、塗料ノズルやニードル弁の材質について特に限定するものではないが、静電塗装用のスプレーガンの場合には、塗料ノズルやニードル弁の材質として、絶縁材、例えば耐食性が高く耐摩耗性に優れた合成樹脂が採用される。
本発明のスプレーガンによれば、ニードル弁に、テーパ面部の更に先端側に、塗料出口部の内径寸法よりも小さい外径寸法を有し該テーパ面部の先端の外径と同等の外径あるいは次第に先細りとなる円柱状をなし、閉塞位置で塗料出口部に挿入される突部を一体に設け、塗料ノズルとニードル弁との間に偏心が生じている場合に、該ニードル弁を開放位置から閉塞位置へ移動させる際に、その途中位置で、テーパ面部が塗料ノズルの内面に接触するよりも先に前記突部の先端角部がシート面のシート箇所よりも先端側部位に接触し、その後、該突部の先端が該塗料ノズルの内面を滑るように移動し、偏心を吸収するようにして該突部が前記塗料出口部に挿入され、前記テーパ面部が前記シート面に密着するように構成したので、塗料ノズルに対してニードル弁が偏心することに伴う、ニードル弁とシート面との密着性の低下といった不具合を防止することができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施例を示すもので、ガン本体の先端部分の一部を断面で示す拡大側面図 ガン本体の側面図 エア通路を示すガン本体の平面図 塗料ノズルの拡大縦断側面図 ニードル弁の先端部分の拡大側面図 ニードル弁に偏心があった場合のニードル弁の塗料ノズル内面との衝突の様子(a)、並びにニードル弁の摩耗の様子(b)、及び図6(a)の矢印C方向から見たシート面部分の摩耗の様子(c)を示す図 従来例を示すもので、スプレーガンの先端部分の縦断側面図 要部の拡大縦断側面図 図6相当図
以下、本発明を静電塗装用の手持ち式のスプレーガン(ハンドガン)に適用した一実施例について、図1ないし図6を参照しながら説明する。図2及び図3は、本実施例に係るスプレーガンのガン本体11の全体構成を示しており、このガン本体11は、前後方向(図2では左右方向)に長いボディ12(銃身部)と、そのボディ12の後端部から下方やや斜めに延びるグリップ部13とを有して構成されている。ボディ12の下面側のグリップ部13寄りの部位には、トリガ14が操作可能に設けられている。
前記ボディ12は、例えば電気的絶縁性を有する材料からなり、その内部の上部寄り部位には、カスケードと称される周知の高電圧発生装置15が内蔵されている。また、ボディ12の先端部(図で左側)には、後述するように、塗料を吐出する塗装ノズル16や、霧化エア及びパターンエアを噴出するエアキャップ17、塗料を帯電させるためのピン電極18等が設けられる。ボディ12の先端側の下部には、後述する塗料通路に連通する塗料用接続口19が設けられている。
一方、図2に示すように、前記グリップ部13の下端部には、電源コネクタ20及びエアホース用ジョイント21が設けられており、グリップ13内には、前記電源コネクタ20と前記高電圧発生装置15とを接続するリード線(図示せず)が設けられていると共に、エアホース用ジョイント21から上方に延びるエア通路23が設けられている。前記電源コネクタ20には、図示しない交流電源装置が接続され、リード線及び図示しないスイッチを介して前記高電圧発生装置15に必要な高周波電圧が供給される。高電圧発生装置15は、供給された高周波電圧を昇圧・整流して負の直流高電圧を発生し、先端の出力端子から出力する。このとき、前記スイッチにより、トリガ14がオン操作されているときにのみ、高電圧発生装置15に高周波電圧が供給される。
前記エアホース用ジョイント21には、図示しないエアホースが接続されて圧縮空気が供給され、その圧縮空気がエア通路23を通して図示しないエアバルブ部分に供給されるようになっている。また、前記グリップ13の下端部には、連結部材25を介して塗料ホース用ジョイント26が連結されている。この塗料ホース用ジョイント26と前記塗料用接続口19との間は、塗料チューブ27により接続されている。詳しく図示はしないが、前記塗料ホース用ジョイント26には塗料ホースが接続され、塗料供給源からの塗料が、塗料ホース用ジョイント26、塗料チューブ27、塗料用接続口19を介して塗料ノズル16(塗料通路)に圧送される。
前記ボディ12には、エア通路23の上端に接続されるエアバルブが設けられると共に、図3に示すように、そのエアバルブの出口部24から二又に分かれて連続し、ボディ12内を前方に延びる霧化用エア通路28及びパターン用エア通路29が設けられている。詳しく図示はしないが、前記エアバルブは、前記トリガ14に連結されている。通常時(トリガ14が操作されていないとき)には、エアバルブの出口部24は塞がれている。そして、作業者によりトリガ14が操作されると、エアバルブが動作して出口部24が開放される。これにより、圧縮空気が霧化用エア通路28及びパターン用エア通路29に夫々供給される。トリガ14の操作力が解除されると、エアバルブの出口部24は閉塞される。
詳しく図示はしないが、前記ボディ12の先端部には、円筒部が一体に設けられていると共に、その円筒部の中心部から後方に延びて部品組付用の穴部が形成されている。前記円筒部内に、前記塗料ノズル16がねじ込まれて取付けられ、更に、図1にも示すように、その塗料ノズル16の先端側に位置して、前記エアキャップ17がリテーナ33を介して取付けられている。前記エアキャップ17は、円筒キャップ状をなし、その先端中心部に、塗料吹出口17aを有すると共に、外周寄り部分に図示しないパターンエア吹出口を有している。
前記塗料ノズル16は、図4にも示すように、合成樹脂例えば耐食性が高く耐摩耗性に優れたポリアセタール(POM)から、全体として先端側が絞られた形態の円筒状に構成され、その内部の中空部が、後端面で開口する比較的径大な塗料通路34とされている。この塗料ノズル16の先端部の内面には、塗料通路34に連続し先端側に行くほど径小となるテーパ状のシート面35が設けられ、塗料ノズル16の先端に前記シート面35の先端に連続する径小な塗料出口部16aが設けられている。この塗料出口部16aは、前記エアキャップ17の塗料吹出口17aの内側に、隙間を存して配置されている。
前記塗料ノズル16の後端面は、前記ボディ12の穴部の先端側に配置され、前記塗料通路34は、前記塗料用接続口19に連通する。これにより、塗料供給源からの塗料が、塗料通路34に供給されるようになっている。そして、この塗料通路34内には、前記塗料出口部16aを開閉するための前後方向に延びるニードル弁36が配置される。このニードル弁36の先端部に、前記ピン電極18が、塗料出口部16a(塗料吹出口17a)から前方に突出するように配置されている。このニードル弁36の詳細については、後述する。
また、図4に示すように、前記塗料ノズル16の外周部には、外周リング部37が一体に設けられており、図1に示すように、この外周リング部37の内側と、前記エアキャップ17との間に、塗料吹出口17aに連続する霧化用エア吹出通路17bが構成される。詳しく図示はしないが、前記霧化用エア通路28(図3参照)の先端部が、霧化用エア吹出通路17bに連通している。これにて、霧化用エア通路28からの圧縮空気が、霧化用エア吹出通路17bを通って塗料出口部16aの外周と塗料吹出口17aとの間の隙間から噴出され、以て、塗料出口部16aから吐出された塗料が細かい霧状とされるようになっている。
更に、図示はしないが、前記ボディ12内のパターン用エア通路29の先端部は、前記エアキャップ17のパターンエア吹出口に連通している。これにて、圧縮空気がパターン用エア通路29を通ってパターンエア吹出口から吹出されることにより、霧状の塗料が所定のパターン(丸形や扇形といった形状及び大きさ)とされて図示しない被塗装物に吹付けられる。前記パターンは、塗料ノズル16及びエアキャップ17の交換により選定できるようになっている。尚、前記被塗装物は塗装時に接地(アース)され、ピン電極18に対し陽極とされる。
そして、前記ボディ12の穴部内には、前記ニードル弁36を前後移動(進退)させるための駆動機構38が設けられる。即ち、図2に示すように前記穴部内には、前後方向に長い駆動シャフト39が前後移動可能に配置されている。前記駆動シャフト39の先端側が前記ニードル弁36の基端側に連結されている。
詳しく図示はしないが、前記駆動シャフト39の基端側には、スプリングが配設され、駆動シャフト39及びニードル弁36は前方に付勢されている。前記駆動シャフト39の基端側部位に、前記トリガ14が連結されている。尚、図示はしないが、駆動シャフト39の外周と穴部の内周面との間や塗料ノズル16の後端部外周と穴部の内周面との間等には、夫々シール部材が配設され、塗料通路34からの塗料の漏れが防止されるようになっている。
これにて、駆動シャフト39及びスプリング等から駆動機構38が構成され、後にも述べるように、通常時(トリガ14の非操作時)には、スプリングのばね力により、駆動シャフト39ひいてはニードル弁36が前方に付勢され、ニードル弁36により塗料ノズル16の塗料出口部16aが閉塞されている。これに対し、トリガ14が操作されると、スプリングのばね力に抗して、駆動シャフト39ひいてはニードル弁36が後方に移動され塗料出口部16aが開放され、塗料が吐出されるようになっている。
さて、前記ニードル弁36について、図5及び図6も参照して述べる。図5、図1に示すように、ニードル弁36は、全体として中空部を有した丸棒状(管状)をなすニードルシャフト部44の先端部に、テーパ面部36a及び突部36bを一体に備えている。このニードル弁36の材質としては、例えば耐食性が高く耐摩耗性に優れた合成樹脂を採用することができ、特に本実施例では、自己潤滑性に優れた超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)が採用されている。
前記ニードルシャフト部44の後端部は径大とされ、上下に凸部45aを有するガイド部材45が取付けられている。図1に示すように、ガイド部材45の上下の凸部45aが、前記塗料ノズル16の後端部内周面の上下部において前後に延びて形成されたガイド溝16bに摺動自在に係合している。これにて、ニードル弁36は、ガイド溝16bにガイドされて前後方向に移動するようになっている。また、上記のように、ニードルシャフト部44の後端開口部内には、前記駆動シャフト39の先端部がねじ込まれることにより連結されている。さらに、ニードルシャフト部44の先端側外周部(テーパ面部36aより後部)には、上下左右の4方向に突出し塗料通路34の内面に接触(摺動)するガイド部44aが一体に設けられている。
前記テーパ面部36aは、ニードルシャフト部44の先端から先細り状(円錐面状)に設けられ、図1及び図6(a)に実線で示すように、前記塗料ノズル16のシート面35に接触することにより、塗料出口部16aを閉塞する。このニードル弁36の位置が閉塞位置となる。また、図示はしないが、ニードル弁36が閉塞位置から後退されてテーパ面部36aがシート面35から離間することにより、塗料出口部16aが開放される。この位置が開放位置となる。
そして、前記突部36bは、前記テーパ面部36aの更に先端側に、該テーパ面部36aの先端から連続して、この場合緩やかなテーパがついた(先細りとなる)ほぼ円柱状に構成されている。突部36bの外径寸法が、塗料出口部16aの内径寸法より小さいことは勿論である。この場合、突部36bを、テーパ面部36aの先端の外径と同等の一定の径寸法を有した円柱状に構成することもできる。
図1及び図6(a)に実線で示すように、前記突部36bは、ニードル弁36の閉塞位置で塗料出口部16a内に挿入配置される。さらに、後の作用説明でも述べるように、この突部36bは、塗料ノズル16とニードル弁36との間に偏心が生じている場合に、ニードル弁36を開放位置から閉塞位置へ移動させる際の途中位置で、テーパ面部36aが塗料ノズル16の内面(シート面35)に接触するよりも先にその先端角部が前記シート面35よりも先端側部位に接触するように構成されている。
尚、前記ピン電極18は、基端側が突部36b内に埋込まれた状態で、突部36bの先端面中心から前方に突出するように設けられている。このとき、図示はしないが、高電圧発生装置15が発生した直流高電圧は、出力端子からスプリング及び導電部材を介してピン電極18に印加されるようになっている。これにより、塗料出口部16aから吐出される塗料が、ピン電極18により帯電される。
次に、上記構成の作用・効果について述べる。作業者は、静電塗装用スプレーガンのガン本体11(グリップ部13)を手で持って操作し、図示しない被塗装物に対する静電塗装の作業を行う。通常時、即ちトリガ14の非操作時には、図1〜図3に示すように、駆動シャフト39がスプリングのばね力により先端側に付勢されて、塗料ノズル16内のニードル弁36は閉塞位置に位置している。
このニードル弁36の閉塞位置では、テーパ面部36aが、塗装ノズル16のシート面35に密着して塗料通路34を塞ぎ、塗料出口部16aから塗料が吐出されることはない。またこのときには、エアバルブが閉塞されており、霧化用エア及びパターン用エアの供給も停止され、更に、高電圧発生装置15に対する高周波電圧の供給も停止されている。
これに対し、作業者がトリガ14をオン操作すると、上記のように、駆動シャフト39ひいてはニードル弁36がスプリングのばね力に抗して後方の開放位置に移動し、もってニードル弁36テーパ面部36aがシート面35から後方に離間し、塗料出口部16aを開放させる。これと共に、エアバルブが開放されて霧化用エア及びパターン用エアが供給され、更に高電圧発生装置15に電源が供給される。
これにより、塗料出口部16aから塗料が吐出されると同時に、霧化用エア通路28及び霧化用エア吹出通路17bを通って霧化用エアが塗料吹出口17aから噴出されると共に、パターン用エア通路29を通ってパターン用エアがパターンエア吹出口から噴出され、以て、塗装ノズル16から所定のパターンで霧状の塗料が噴出する。さらにこのとき、ピン電極18に負の直流高電圧が印加されて、ピン電極18と陽極(アース電位)である被塗装物との間に静電界が形成される。この静電界の作用で、噴霧された塗料が被塗装物に付着する。作業者が、トリガ14に対する操作を停止すると、ニードル弁36が閉塞位置に戻ると共に、エアバルブが閉塞されてエアの供給が停止され、更に、高電圧発生装置15への電源供給が停止される。
ここで、上記したスプレーガンにおいては、塗料ノズル16とニードル弁36とを軸心をぴったり一致させて配設する(進退移動させる)ことは難しく、実際には、塗料ノズル16とニードル弁36との間で多少の偏心が起こることは避け得ない。このとき、従来技術の項で述べたニードル弁8では、開放位置から閉塞位置に移動させる際に偏心があると、図9(a)に想像線で示すように、テーパ面部8aの途中部が、塗料ノズル2の内面の、シート面7と塗料通路6との境界部分に当接(衝突)し、この衝突を繰返すことによって衝突部分の局所的な摩耗Wが発生する。
このように従来のニードル弁8では、図9(b),(c)に夫々示したように、摩耗Wは、テーパ面部8aの途中部の上部、及び、シート面7の基端側部分の上部に生ずるようになる。このため、摩耗Wが大きくなると、シート面7とテーパ面部8aとの間の密着性が低下し、ニードル弁8の閉塞位置においても塗料出口部2aから塗料が漏れ出し、塗装不良を招いてしまう虞があった。
ところが、本実施例では、図6(a)に想像線で示すように、塗料ノズル16に対してニードル弁36の偏心(芯ずれ)が生じていた場合には、ニードル弁36の開放位置から閉塞位置への移動時に、テーパ面部36aが塗料ノズル16の内面(シート面35)に接触するよりも先に、ニードル弁36の先端に設けられた突部36bの先端角部が、シート面35のシート箇所よりも先端側部位に接触するようになる。その後、ニードル弁36のさらなる前進により、突部36bの先端が塗料ノズル16の内面を滑るように移動し、閉塞位置にて、図6(a)に実線で示すように、偏心を吸収するようにして、突部36bが塗料出口部16aに挿入され、テーパ面部36aがシート面35に接触(密着)してシールがなされる。
このとき、塗料ノズル16とニードル弁36との間に偏心が生じていても、先に突部36bがシート面35よりも先端側部部分に当たって、閉塞位置への移動時にテーパ面部36aの途中部がシート面35部分に衝突することが防止されるので、局所的な摩耗が発生するとしても、シート面35とテーパ面部36aとの間のシール性に関係のない部分となる。即ち、図6(b)に示すように、ニードル弁36の摩耗Wは突部36bの先端に発生し、図6(c)に示すように、塗料ノズル16の内面における摩耗Wは、シート面35のうちシート箇所よりも先端側部分に発生する。尚、図6(c)は、図6(a)の矢印C方向に見たシート面35部分の様子を示している。
これにより、長期間にわたって、シート面35に対するテーパ面36aの密着性が確保されるようになるのである。また、塗料ノズル16とニードル弁36との間の偏心に伴う不具合を防止するために、ニードル弁36に突部36bを一体に設けるだけの簡単な構成で済む。しかも、塗料ノズル16を、耐食性が高く耐摩耗性に優れたポリアセタール(POM)から構成すると共に、ニードル弁36に、自己潤滑性に優れた超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を採用したので、摩耗W自体を比較的少なく抑えることができるのである。
このように本実施例によれば、ニードル弁36に、テーパ面部36aの更に先端側に突部36bを一体に設け、塗料ノズル16とニードル弁36との間に偏心が生じている場合に、該ニードル弁36を開放位置から閉塞位置へ移動させる際の途中位置で、テーパ面部36aが塗料ノズル16の内面に接触するよりも先に前記突部36bの先端角部がシート面35よりも先端側部位に接触するように構成したので、塗料ノズル16に対してニードル弁36が偏心することに伴う、ニードル弁36とシート面35との密着性の低下といった不具合を防止することができるという優れた効果を奏する。
尚、上記実施例では、本発明を手動のスプレーガン(ハンドガン)に適用するようにしたが、ロボットの手先に取付けられたり、塗装設備に固定的に設けられる自動のスプレーガンに適用することもできる。この場合、ニードル弁の進退移動や、エア供給路の開閉等を、エア駆動方式のピストンや開閉弁で行う構成とすることができる。静電塗装用に限定されないことは勿論である。
その他、ニードル弁や塗装ノズルの形状、エアキャップの形状や構造、スプレーガン全体の構成などについても、様々な変更が可能である等、本発明は上記した一実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
図面中、11はガン本体、12はボディ、14はトリガ、16は塗料ノズル、16aは塗料出口部、17はエアキャップ、28霧化用エア通路、29はパターン用エア通路、34は塗料通路、35はシート面、36はニードル弁、36aはテーパ面部、36bは突部、39は駆動シャフト、44はニードルシャフト部、45はガイド部材を示す。

Claims (1)

  1. ガン本体の先端部に、径大な塗料通路と、その塗料通路に連続し先端側に行くほど径小となるテーパ状のシート面と、そのシート面の先端に連続する径小な塗料出口部とを有する塗料ノズルを備えると共に、
    前記塗料通路内に位置して、ニードルシャフト部の先端に先細り状のテーパ面部を一体に有する棒状をなし、前記テーパ面部が前記シート面に接触して前記塗料出口部を閉塞する閉塞位置と、該テーパ面部が該シート面から離間する開放位置との間で進退するニードル弁を備えたスプレーガンであって、
    前記ニードル弁には、前記テーパ面部の更に先端側に、前記塗料出口部の内径寸法よりも小さい外径寸法を有し該テーパ面部の先端の外径と同等の外径あるいは次第に先細りとなる円柱状をなし、前記閉塞位置で前記塗料出口部に挿入される突部が一体に設けられ、
    前記塗料ノズルと前記ニードル弁との間に偏心が生じている場合には、該ニードル弁を開放位置から閉塞位置へ移動させる際に、その途中位置で、前記テーパ面部が該塗料ノズルの内面に接触するよりも先に前記突部の先端角部が前記シート面のシート箇所よりも先端側部位に接触し、その後、該突部の先端が該塗料ノズルの内面を滑るように移動し、偏心を吸収するようにして該突部が前記塗料出口部に挿入され、前記テーパ面部が前記シート面に密着するように構成されていることを特徴とするスプレーガン。
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