JP5991180B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
一般に、内燃機関の制御装置は、クランク軸の回転角度(クランク角)に基づいて種々の制御や処理を行うように構成されている。クランク軸の回転角度は、クランク角センサの発する信号に基づいて検出される。クランク角センサは、クランク軸が所定角度(例えば10度毎)回転する毎に信号を発生させる。従って、クランク角は、クランク角が所定角度変化する毎に検出される。
また、特許文献1には、クランク角センサが前回信号を発してから今回信号を発するまでの間のクランク角を検出する技術が提案されている。具体的に、特許文献1では、クランク角センサが前回信号を発してから今回信号を発するまでの間の時間である前回間隔時間ΔTi−1をn等分して分割時間(ΔTi−1)/nを算出し、今回のパルス信号の基準時iから所定数の分割時間が経過したタイミングTi_k(k=1,2,・・・n−1)におけるクランク角を、基本中間クランク角i_kとして決定している。
また特許文献1には、基本中間クランク角のタイミングTi_kにおける、筒内状態に関わるPVκ等の所定のパラメータの値が、今回又はそれより前の周期におけるパルス信号の基準時におけるパラメータ値と等しくなるようなクランク角i_k’を算出し、算出したクランク角i_k’と基本中間クランク角i_kとを比較し、基本中間クランク角i_kの正否を判定することが開示されている。
特開2007−40208号公報
クランク角センサは、例えば、クランク軸に取り付けられた所定角度間隔の歯を有するタイミングロータと、このタイミングロータの歯を電磁的に検出するセンサとを備えた構成となっている。このようなクランク角センサを用いる場合、内燃機関の回転数が変化すると、クランク角センサがパルス信号を発する周期も変動する。このようにパルス信号が発する周期が変動する場合、前回の間隔時間を等分した分割時間にズレが生じ、クランク角センサが発するパルス信号とパルス信号との間のクランク角算出値にズレが生じることとなる。その結果、内燃機関の制御に悪影響が及ぶ可能性がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、クランク角が発する信号と信号との間の任意のタイミングにおいて、高い精度でクランク角を検出することができるよう改良した内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
内燃機関のクランク軸が所定角度回転する毎に信号を発生させるクランク角検出手段と、
前記クランク角検出手段の今回の信号が発生するタイミングである第1タイミングにおける筒内圧を、第1筒内圧として取得する手段と、
前記第1タイミングより前の、前記クランク角検出手段の信号が発生したタイミングである第2タイミングにおける筒内圧を、第2筒内圧として取得する手段と、
前記第1タイミングより後の、任意のタイミングである第3タイミングにおける筒内圧を、第3筒内圧として取得する手段と、
前記第2タイミングから前記第1タイミングまでの間のクランク角変化量と、前記第1筒内圧と前記第2筒内圧と前記第3筒内圧と、に基づき、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する手段と、を備えるものである。
ここで、「任意のタイミングである第3のタイミング」とは、クランク角検出手段が信号を発したタイミングか否かに関わらない、任意のタイミングであることを意味する。
第2の発明は、第1の発明において、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する手段が、
前記第2筒内圧と前記第1筒内圧との差に対する前記クランク角変化量の割合と、前記第3筒内圧と前記第1筒内圧との差と、に基づいて、前記第1タイミング以降のクランク角変化量を算出し、
前記第1タイミングにおけるクランク角に、前記第1タイミング以降のクランク角変化量を加算することで、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出するものである。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記第2タイミングは、前記第1タイミングの直前の、前記クランク角検出手段の信号が発生したタイミングであって、
前記第3タイミングは、前記第1タイミングの後、最初に前記クランク角検出手段の信号が発生するタイミングよりも前の、任意のタイミングであるものである。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する手段が、
前記第2タイミングから前記第1タイミングまでの間のクランク角変化量に対する、前記第2筒内圧と前記第1筒内圧との差が、所定範囲外となるときにのみ、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する。
第1の発明によれば、クランク角に同期して検出される第1筒内圧、第2筒内圧と、任意のタイミングで検出される第3筒内圧とに応じて、クランク角検出手段が信号を発するタイミングではない任意のタイミングにおけるクランク角が検出される。このように第1〜第3のタイミングでの筒内圧を用いることで、クランク角検出手段が発する信号と信号との間のタイミングにおいても、より高い精度でクランク角を推定することができる。
第2の発明によれば、クランク角は、第2タイミングから第1タイミングまでの間の筒内圧変化量に対するクランク角変化量の割合と、クランク角を算出する第3タイミングにおける第3筒内圧とから、第1タイミング以降のクランク角変化量を算出して、第1タイミングにおけるクランク角にこれを加算することで、任意のタイミングにおけるクランク角を算出される。このような算出手法を用いることで、より確実に、クランク角検出手段の信号と信号の間のタイミングのクランク角を推定することができる。
第3の発明によれば、第1タイミングと、その直前にクランク角検出手段が信号を発した第2タイミングとの間の筒内圧の変化量を用いて、第1タイミング直後の、クランク角検出手段の信号と信号の間の任意のタイミングにおけるクランク角を検出することができる。このように、直近の筒内圧変化量を用いてクランク角を算出することで、高い精度でクランク角を推定することができる。
また、第4の発明によれば、第2タイミングと第1タイミングとの間のクランク角変化に対する、第1、第2筒内圧の差が大きい場合にのみ、上記の手法により、クランク角検出手段の信号と信号の間のクランク角を算出するようにすることができる。これにより筒内圧変化が小さい場合に筒内圧に基づきクランク角が算出されるのを回避することができ、クランク角の算出精度を高く確保することができる。
本発明の実施の形態1としてのシステム構成を説明するための概略構成図である。 本発明の実施の形態1の制御の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、筒内圧に基づくクランク角算出を行う領域について説明するための図である。 本発明の実施の形態2において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すように、本発明の実施の形態1のシステムは、内燃機関10を備えている。この内燃機関10は、例えば車両等の動力源として好ましく使用することができる。内燃機関10の気筒数および気筒配置は特に限定されるものではない。
内燃機関10の各気筒には、ピストン12と、吸気弁14と、排気弁16と、点火プラグ18と、燃料インジェクタ20とが設けられている。図示の構成では、燃料インジェクタ20は、吸気ポート内に燃料を噴射するように設けられているが、筒内に直接に燃料を噴射するように設けられていてもよい。また、本実施の形態1の内燃機関10は、火花点火式のものであるが、本発明は、ディーゼルエンジンや予混合圧縮着火内燃機関にも適用可能である。内燃機関10の本体には、吸気マニホールドを介して吸気通路22が接続され、また、排気マニホールドを介して排気通路24が接続されている。
また、本実施の形態のシステムは、内燃機関10のクランク軸の回転角度、すなわちクランク角を検出するクランク角センサ28、気筒内の圧力を検出する筒内圧センサ32、内燃機関10に対する運転者からの負荷指令を検出するためのアクセルポジションセンサ(図示せず)、吸入空気量を検出するエアフローメータ(図示せず)等の各種センサと、時間を計測するタイマー36と、制御装置40(ECU(Electronic Control Unit))とを更に備えている。上述した各種のセンサおよびアクチュエータは、電気的に制御装置40と接続されている。制御装置40は、各センサにより検出した情報に基づいて各アクチュエータを駆動することにより、内燃機関10の運転を制御する。
制御装置40は、筒内圧センサ32の出力をAD変換することにより、筒内圧の値を取得する。本実施の形態1では、筒内圧センサ32の出力をAD変換することが、筒内圧の値を取得することに対応している。
クランク角センサ28は、例えば、クランク軸に取り付けられた所定角度間隔の歯を有するタイミングロータと、このタイミングロータの歯を電磁的に検出する電磁センサ(図示せず)とを備えた構成となっている。この電磁センサは、タイミングロータの歯の通過に応じて変動する波形の出力を発する。クランク角センサ28は、その波形を整形することにより、タイミングロータの歯と歯の間隔に対応する所定のクランク角間隔の信号(パルス信号)を発生する。
内燃機関10の1サイクルは、クランク軸26の2回転に相当するので、クランク角は、0〜720°である。本実施の形態1では、必要に応じ、下死点(吸気下死点)からの角度でクランク角を表すこととし、また、クランク角については単位を「CA(Crank Angle)」と表す。
本実施の形態1では、クランク角センサ28は、クランク軸が10CA回転する毎に信号を発生させるものとする。本実施の形態では、クランク角センサ28が信号を発する10CAの間隔を「クランク角周期」とも称することとする。制御装置40は、クランク角センサ28の信号が発生する毎に、筒内圧センサ32の検出信号をAD変換して筒内圧の値を取得する。これにより、制御装置40は、10CA間隔のクランク角に同期して筒内圧Pcrnkの値を取得することができる。
また、制御装置40は、筒内圧センサ32の検出信号を、クランク角周期より短い時間周期(例えば0.1ms)でAD変換して筒内圧の値を取得する。つまり制御装置40は、クランク角に同期した筒内圧Pcrnkと、時間に同期した筒内圧Ptimeとを取得することができる。
ところで、クランク角同期で実行される内燃機関10の制御において、クランク角周期よりも更に細かい間隔で、クランク角を検出することが求められる場合がある。このような場合のため、制御装置40は、次の制御によりクランク角周期の途中のタイミングにおけるクランク角を推定する。なお、本実施の形態では、クランク角センサ28が発する信号と信号との間のタイミングにおけるクランク角を「中間クランク角」とも称することとする。
[実施の形態1の動作]
図2は本発明の実施の形態1における制御の概要について説明するための図である。図2において、横軸は共通して時間を表している。また図2の(a)はクランク角、(b)は筒内圧、(c)は単位筒内圧の変化に対するクランク角の変化量、(d)は本実施の形態1で算出されるクランク角を表している。
上記の通り、クランク角センサ28は、クランク軸が10CA回転する毎に、信号を発生させる。従って、クランク角センサ28に基づくクランク角CAは、10CA毎に変化する値である。図2の(b)に示されるように、クランク角同期の筒内圧Pcrnkは、クランク角センサ28の信号が発せられる度に検出される。一方、時間同期の筒内圧Ptimeは、クランク角周期より短い一定時間(例えば0.1ms)ごとに算出される。
本実施の形態1では、中間クランク角を算出する時点Ti(第3タイミング)が含まれるクランク角周期の直前のクランク角周期中(時点T2からT1まで)の、筒内圧変化量に対するクランク角変化量を求めて、これを用いて、その直後の周期の中間クランク角を算出する。
ここで、クランク角周期中における筒内圧変化量dPcrnkは、時点Tiの直前のクランク角センサ28の信号発生時点T1(第1タイミング)における第1筒内圧Pcrnk1(第1筒内圧)と、時点T1直前の信号発生時点T2(第2タイミング)における筒内圧Pcrnk2(第2筒内圧)との差である。
クランク角周期のクランク角変化量dCAは、一定であり本実施の形態1では10CAである。従って、筒内圧変化量dPcrnkに対する、クランク角変化量dCAの割合dCA/dPcrnkが、図2の(c)のように算出される。なお、以下の実施の形態において、筒内圧変化量dPcrnkに対するクランク角変化量dCA、即ち単位筒内圧に対するクランク角変化量を、「クランク角変化率dCA/dPcrnk」とも称する。時点Tiの直前クランク角周期(T2〜T1)におけるクランク角変化率dCA/dPcrnkは、時点Tiまでのクランク角変化率に近似すると推定される。
また時点Tiにおける筒内圧Ptimeが取得される。時点T1から時点Tiまでの筒内圧変化量はPtime−Pcrnk1である。これを直前のクランク角周期中のクランク角変化率であるdCA/dPcrnkに乗じることで、時点T1から算出時点Tiまでのクランク角変化量が求められる。このクランク角変化量に、時点T1におけるクランク角CAに加算することで、時点Tiにおける中間クランク角が算出される。
以上をまとめると、時点(第3タイミング)Tiにおける中間クランク角は、その直前の周期(T2〜T1)のクランク角変化率、時点Tiの筒内圧をPtime、時点T1のクランク角を用いて、次式(1)により求められる。
Figure 0005991180
図3は、本発明の実施の形態1において制御装置40が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図3のルーチンは、一定の周期で繰り返し実行されるルーチンである。図3のルーチンでは、まず、現在のタイミングがクランク角を計測するタイミングであるか否かが判別される(S100)。つまり、ここではクランク角センサ28が信号を発したか否かが判別される。
ステップS100において、クランク角計測タイミングであることが認められた場合、次に、クランク角CAが読み込まれる(S102)。クランク角CAは今回のクランク角センサ28からの信号がカウンタによりカウントされ、カウンタの値に基づいて検出される。
次に、今回のクランク角同期筒内圧Pcrnk1が読み込まれる(S104)。クランク角同期筒内圧Pcrnk1は、クランク角センサ28の信号が発生される度に検出される筒内圧であり、このタイミングで筒内圧センサの出力がA/D変換され、制御装置40において検出される。
次に、前回検出された筒内圧Pcrnk2と、今回の筒内圧Pcrnk1との差(筒内圧変化量)dPcrnk(=Pcrnk1−Pcrnk2)が、ゼロではないか否かが判別される(S106)。差dPcrnkがゼロでないことが認められると、次に、クランク角変化率dCA/dPcrnkが算出され、記憶される(S108)。
次に、算出フラグがONとされる(S110)。算出フラグは、dCA/dPcrnkが算出された場合にONとされるフラグである。ステップS106においてdPcrnkがゼロでないことが認められない場合、つまり差dPcrnk=0であった場合には、クランク角変化率dCA/dPcrnkの算出ができないため、ステップS112において算出フラグがOFFとされる。
ステップS110又はS112の処理の後、又はステップS100においてクランク角計測タイミングであることが認められなかった場合、次に、筒内圧計測タイミングであるか否かが判別される(S120)。つまり、時間同期で筒内圧を計測するタイミングであるか否かが判別される。ステップS120において筒内圧計測タイミングであることが認められない場合、今回の処理はこのまま終了する。
一方、ステップS120において筒内圧計測タイミングであることが認められると、次に現在の筒内圧Ptimeが読み込まれる。次に、算出フラグがONであるか否かが判別される(S124)。算出フラグがONであることが認められない場合、現在の時点Tiの直前クランク角周期における、クランク角変化率dCA/dPcrnkが算出されなかったこととなる。従って、今回の処理はこのまま終了する。
一方、ステップS124において算出フラグがONであることが認められると、次に、時点Tiの中間クランク角が算出される(S126)。中間クランク角は、上記式(1)に従って、既にステップS108において算出され記憶されたクランク角変化率dCA/dPcrnk、及び筒内圧Pcrnk1と現時点の筒内圧Ptime、時点T1におけるクランク角CAに基づいて算出される。その後、今回の処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、筒内圧の変化量に応じて、その時点でのクランク角が算出される。従って、クランク角周期の途中の任意のタイミングで中間クランク角を高精度で検出することができ、内燃機関の制御性を向上させることができる。
なお、本実施の形態1では、時間同期で筒内圧を周期的に検出し、その筒内圧の計測タイミングごとに、中間クランク角を算出する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば要求されたタイミングにおいてのみ筒内圧Ptimeを検出し、それに応じて中間クランク角を算出するものとしてもよい。
また、本実施の形態1では、時点Tiにおける中間クランク角の算出に際しては、その時点Tiの直前クランク角周期におけるクランク角変化率を用いる場合について説明した。これは、クランク角の算出時点Tiに近い時点であればクランク角変化率が一定であると近似できるためである。しかしながら、クランク角算出時点Tiは、直前クランク角周期のクランク角変化率を用いるものに限られるものではない。例えば、時点Tiより前の複数周期のクランク角変化率を平均化して用いるものであってもよい。
また、本実施の形態1では、クランク角センサ28と、1気筒の筒内圧との関係から、クランク角を求める場合について説明した。しかしながら、例えば、内燃機関10の気筒それぞれに筒内圧センサが設置されているものの場合、複数の気筒の筒内圧を用いて、クランク角を求めるものとしてもよい。具体的に、複数の気筒の筒内圧を用いる場合には、例えば、クランク角度に対応させて、どのクランク角で、どの気筒の筒内圧を用いるかを設定しておいて、そのクランク角度ごとに設定された気筒の筒内圧に切り替えて、クランク角を検出するなどとしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2のシステムは実施の形態1のシステムと同一の構成を有している。実施の形態2のシステムは、実施の形態1の手法により中間クランク角を算出する領域と、従来のクランク角を逓倍する手法により中間クランク角を算出する領域とを切り替える点を除き、実施の形態1のシステムと同様の制御を行う。
図4は、本発明の実施の形態2において、実施の形態1のクランク角の算出手法を用いる領域について説明するための図である。図4の(b)に示されるように、筒内圧の変化量は1サイクルの中で、気筒の状態によって大きく変動する。従って、図4の(a)に示されるように単位クランク角に対する筒内圧変化量も、現在気筒の状態によって大きく異なる。
図4の(c)に示されるように、クランク角周期dCA中の筒内圧変化量dPcrnkが小さい場合、実施の形態1で説明した筒内圧の変化を用いて算出された中間クランク角には誤差が生じることが考えられる。一方、筒内圧変化量が大きい領域では、中間クランク角の誤差は少ない。
従って、本実施の形態2では、中間クランク角の算出手法を切り替えるための基準値を設け、クランク角周期中の単位クランク角に対する筒内圧変化量(dPcrnk/dCA)が、この基準値より大きい領域でのみ、実施の形態1のように筒内圧変化に基づくクランク角の算出を行う。
一方、筒内圧変化量の少ない領域では、内燃機関の回転数の変化も少ないと推測される。従って、クランク角周期中の筒内圧変化量が基準値より小さい領域では、従来と同様の手法でクランク角を逓倍することで、クランク角を算出する。つまり、クランク角周期の1周期の時間ΔTを検出し、周期中のクランク角変化量dCAと、周期時間ΔTとをそれぞれn等分して、分割クランク角dCA/nと、分割時間ΔT/nを算出する。そして、今回のクランク角センサの信号が発した時点T1から所定数kの分割時間が経過したタイミングTk(k=1,2,・・・n−1)における中間クランク角を、時点T1からのクランク角変化量k×dCA/nに時点T1におけるクランク角CAを加算することで、算出する。
図5は、本発明の実施の形態2において制御装置40が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図5のルーチンは、図3のルーチンに替えて、所定時間ごとに実行されるルーチンである。図5のルーチンはステップS106の処理を有さず、ステップS104とS108との間にS202、S204の処理を有し、ステップS112の処理の後にステップS206の処理を有する点を除き、図3のルーチンと同一である。
図5のルーチンでは、まず、クランク角計測タイミングである場合にクランク角CAが読み込まれた後(S104)、ステップS202において単位クランク角に対する筒内圧変化量として、dPcrnk/dCAの絶対値が算出される(S202)。
ステップS202において算出された|dPcrnk/dCA|の値が、基準値より大きいか否かが判別される(S204)。基準値は制御装置40に予め記憶された判断の基準となる値である。
ステップS204において|dPcrnk/dCA|が基準値より大きい場合には、続けて、ステップS108の処理が実行される。以降は、図3のルーチンと同じである。なお、|dPcrnk/dCA|>基準値が成立するとき、dPcrnkはゼロではない。従って、ステップS106の処理は不要となる。
一方、ステップS204において|dPcrnk/dCA|が基準値より大きいことが認められない場合、ステップS112の処理により算出フラグがOFFとされ、今回のクランク角周期では、クランク角逓倍によるクランク角CAの算出が実行される(S206)。その後、今回のステップS120に進み、以降、実施の形態1と同様に、S120〜S126の処理に従って、今回の処理が実行される。これにより、クランク角逓倍によるクランク角CAの算出が行われた場合にも、時間同期の筒内圧Ptimeが取得される。
以上説明したように、実施の形態2においては、筒内圧の変化が大きくなる場合に筒内圧を用いたクランク角算出を行い、筒内圧の変化量が小さいときには、クランク角逓倍によるクランク角の算出を行う。これにより、現在の状態に応じて適正なクランク角算出手法に切り替えられ、より高い精度でクランク角を算出することができる。
なお、以上の実施の形態において筒内圧変化量が小さい場合に、クランク角逓倍によるクランク角算出を用いる場合について説明した。しかし、本発明において、筒内圧変化量が小さい場合のクランク角算出手法はこれに限られるものではなく、筒内圧を用いない、従来の中間クランク角の算出手法を適宜用いることができる。
10 内燃機関
12 ピストン
14 吸気弁
16 排気弁
18 点火プラグ
20 燃料インジェクタ
22 吸気通路
24 排気通路
26 クランク軸
28 クランク角センサ
32 筒内圧センサ
36 タイマー
40 制御装置

Claims (4)

  1. 内燃機関のクランク軸が所定角度回転する毎に信号を発生させるクランク角検出手段と、
    前記クランク角検出手段の今回の信号が発生するタイミングである第1タイミングにおける筒内圧を、第1筒内圧として取得する手段と、
    前記第1タイミングより前の、前記クランク角検出手段の信号が発生したタイミングである第2タイミングにおける筒内圧を、第2筒内圧として取得する手段と、
    前記第1タイミングより後の、任意のタイミングである第3タイミングにおける筒内圧を、第3筒内圧として取得する手段と、
    前記第2タイミングから前記第1タイミングまでの間のクランク角変化量と、前記第1筒内圧と前記第2筒内圧と前記第3筒内圧と、に基づき、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する手段は、
    前記第2筒内圧と前記第1筒内圧との差に対する前記クランク角変化量の割合と、前記第3筒内圧と前記第1筒内圧との差と、に基づいて、前記第1タイミング以降のクランク角変化量を算出し、
    前記第1タイミングにおけるクランク角に、前記第1タイミング以降のクランク角変化量を加算することで、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する、
    請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記第2タイミングは、前記第1タイミングの直前の、前記クランク角検出手段の信号が発生したタイミングであって、
    前記第3タイミングは、前記第1タイミングの後、最初に前記クランク角検出手段の信号が発生するタイミングよりも前の、任意のタイミングである、
    請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する手段は、
    前記第2タイミングから前記第1タイミングまでの間のクランク角変化量に対する、前記第2筒内圧と前記第1筒内圧との差の割合が、所定範囲外となるときにのみ、前記第3タイミングにおけるクランク角を算出する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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