JP5990911B2 - 白色発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光体を励起して光を出射する白色発光装置に関する。
発光ダイオード(LED)などの発光素子を光源に用いて白色光を出射する白色発光装置が実用化されている。白色発光装置を実現するために、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ出射する複数のLEDが使用されたり、青色LEDと各種の青色励起蛍光体とを組み合わせた擬似白色LEDが使用されたりしている。一般的には、青色LEDと、青色光に励起される黄色蛍光体を用いて高効率な白色発光を得る場合が多いが、用途によっては黄色蛍光体を中心に、緑色蛍光体や赤色蛍光体を加えることで、効率を犠牲にしながらも演色性を高めた白色発光装置なども数多く提案、実用化されている。
これら白色LEDの大きな品質問題の1つとして、「白色色度のばらつき」が挙げられ、大きな原因は2つ考えられる。1つは、蛍光体含有樹脂の塗布量、蛍光体濃度、蛍光体分散性などの制御精度に関する問題で、材料由来(粒径、比重など)やメカ的なテーマである。もう1つは、蛍光体の励起光源でもある青色LEDの波長や輝度ばらつきによる、蛍光体励起への影響である。特に後者はLEDならではのテーマであり、水銀励起波長254nm固定の一般的な蛍光灯や冷陰極蛍光ランプ(CCLF)等では発生することはない。
特開2010−287908号公報
青色LEDの波長や輝度ばらつきに起因する白色色度のばらつきについて、エピタキシャル成長技術向上に基づくウェハ面内分布の均一化は大きな課題であるが、使用する蛍光体の種類や構成も大きく関わる。
例えば、ある一定の白色色度を実現するにあたって、青色LEDの発光波長の選択幅を広げることのできる蛍光体構成についての提案(特許文献1参照)などがある。しかし、色度、輝度ばらつきを極力少なく抑えることのできる蛍光体の組み合わせ、構成については、これまで十分な検討がなされてこなかった。
本発明は、出射光の色度のばらつきが蛍光体の組み合わせによって抑制された白色発光装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(イ)420nm以上且つ490nm以下の波長範囲の青色光を出射する発光素子と、(ロ)Ce3+で賦活された、420nm以上且つ490nm以下の波長範囲に吸収スペクトル特性の極大値を有し、発光素子の出射光によって励起されて第1の波長の蛍光を放射する第1の蛍光体、及びEu2+で賦活された、波長範囲において単調に減少する吸収スペクトル特性を有し、発光素子の出射光によって励起されて第2の波長の蛍光を放射する第2の蛍光体が混在する蛍光体層とを備え、第1の波長の蛍光、第2の波長の蛍光及び発光素子から出射される青色光が少なくとも混色されて白色光が生成され、青色光の色度の変化に依存する白色光の色度の変化が抑制されるように、第2の蛍光体よりも吸収特性の447nm〜457mmの青色光波長に対する依存性が少ない第1の蛍光体と吸収効率が単調に減少する第2の蛍光体とが蛍光体層に混在する白色発光装置が提供される。
本発明によれば、出射光の色度のばらつきが蛍光体の組み合わせによって抑制された白色発光装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る白色発光装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る白色発光装置に使用される第1及び第2の蛍光体の吸収スペクトル特性の概念図である。 本発明の実施形態に係る白色発光装置に使用される蛍光体の例と呼称を示す表である。 図3に示した蛍光体の吸収スペクトル特性を示すグラフである。 蛍光体の各種組み合わせによる色度のばらつきを示す表である。 図5に示した蛍光体の各種組み合わせによる色度のばらつきを示す実測グラフである。 白色点の色度変動の原理を説明するための概略図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明の実施形態に係る白色発光装置1は、図1に示すように、青色光を出射する発光素子10と、発光素子10の出射光によって励起されて第1の波長の蛍光を放射する第1の蛍光体21、及び発光素子10の出射光によって励起されて第2の波長の蛍光を放射する第2の蛍光体22を含む蛍光体層20とを備える。
発光素子10が出射する青色光の波長範囲は、例えば420nm〜490nmである。また、図1に白丸で示した第1の蛍光体21は、セリウム(Ce3+)で賦活され、発光素子10が出射する青色光の波長範囲に吸収スペクトル特性の極大値を有する蛍光体である。図1に黒丸で示した第2の蛍光体22は、ユーロピウム(Eu2+)で賦活された蛍光体である。第1の蛍光体21及び第2の蛍光体22の詳細については後述する。
図1に示した白色発光装置1では、上部よりも底部が狭い凹部を有するパッケージ30の凹部底面に、発光素子10が配置されている。発光素子10には、LEDなどの半導体発光素子が採用可能である。パッケージ30の凹部は、蛍光体層20により充填されている。蛍光体層20には、第1の蛍光体21及び第2の蛍光体22を含有するシリコン樹脂などが採用可能である。
パッケージ30は、基板40上に実装されている。図示を省略した電気配線が基板40に配置されており、この電気配線に発光素子10が電気的に接続されている。例えば発光素子10がLEDの場合、発光素子10の正電極と負電極間に電圧を印加することにより発光素子10に駆動電流が流れる。これにより、発光素子10から青色光が出射される。
白色発光装置1では、発光素子10から出射された青色光、第1の蛍光体21から放射される第1の波長の蛍光、及び第2の蛍光体22から放射される第2の波長の蛍光が混色して生成された白色光Lが、出力面100から出力される。つまり、白色発光装置1は、青色光を出射する発光素子10と、青色光により励起される第1の蛍光体21及び第2の蛍光体22を含有する蛍光体層20との組み合わせによって、白色光Lを発光する白色発光装置である。
以下に、第1の蛍光体21及び第2の蛍光体22について説明する。本発明の実施形態では、青色LEDから出射される光と、その出射光の一部で励起される2つ以上の蛍光体の発光の合成で白色光を作るが、その最小単位が2つの蛍光体(第1の蛍光体21、第2の蛍光体22)である。ここでは第1の蛍光体21をCe3+で賦活されたもの、もう一方の第2の蛍光体22をEu2+で賦活されたものとした。これらの賦活材は、希土類蛍光体において、いずれも許容遷移の吸収帯を持つものである。そして、本質的にはCe3+賦活蛍光体とEu2+賦活蛍光体が必ず混成していること、及び、その混成比は光量として1:1が最も良く、少なくとも一方が3:7以上であることを特徴とする。即ち、3つ以上の蛍光体発光の合成、例えば、(Ce3+賦活蛍光体)+(Eu2+賦活蛍光体×2)であっても、その光量比が、3:7〜1:1〜7:3であれば要件が満たせる。なお、特別な理由が無い限り、以下、Ce3+を(Ce)、Eu2+を(Eu)と省略する。
青色励起蛍光体を用いて白色光を得ようとする場合、蛍光体が1種類であれば黄色蛍光体を用いる。図1に示すように2種類の青色励起蛍光体を用いて白色光を合成する場合には、2種類の蛍光体発光で黄色発光になるような構成にする。例えば、微妙に波長の異なる2つの黄色、または緑黄色と橙色、または緑色と赤橙色というような組み合わせになる。この内最も好ましいのは、2つの蛍光体の光量がほぼ等しくなる緑黄色と橙色の組み合わせである。そしてどちらかの蛍光体が(Ce)賦活であり、もう一方の蛍光体が(Eu)賦活であることが本発明の実施形態の根幹である。
例えば、(Ce)賦活された第1の蛍光体21の発光が緑黄色であれば、具体的な蛍光体として、Ca3(Sc,Mg)2Si312:Ce、や、CaSc24:Ceなどが挙げられる。また一方の、(Eu)で賦活された第2の蛍光体22の発光は橙色であり、具体的には、Sr3SiO5:Eu又はSr3SiO5:Eu,Yb、あるいは、「α−SIALON」と呼ばれる酸窒化物のCa(Si,Al)12(O,N)16:Euなどが挙げられる。
反対に、(Ce)賦活された第1の蛍光体21の発光が橙色であれば、具体的な蛍光体として、CaAlSiN3:Ceや、La3Si611:Ceなどが挙げられる。この場合、他方の(Eu)で賦活された第2の蛍光体22の発光は緑黄色となり、具体的には、「β−SIALON」と呼ばれる酸窒化物の(Si,Al)6(O,N)8:Euや、(Ca,Sr,Ba)2Si58:Euなどが挙げられる。
勿論、一般的に使用されているその他の蛍光体、例えばYAGと呼ばれるY3Al512:Ce系列の材料や、BOSと呼ばれる(Ca,Sr,Ba)2SiO4:Eu系列の材料を、上記法則に則って使用することも可能である。
また、3つ以上の蛍光体の混合で演色性の高い白色を実現したい場合、上記例に追加して、(Eu)賦活の赤色蛍光体:(Sr,Ca)AlSiN3:Euなどを加えることも、上記光量比の範囲で可能である。
図2に、第1の蛍光体21と第2の蛍光体22の吸収スペクトル特性の概念図を示す。図2に特性Aで示す第1の蛍光体21の吸収スペクトル特性は、(Ce)賦活の特徴を持ち、波長範囲Dにおいて極大値を有する。波長範囲Dは、発光素子10が出射する青色光の波長範囲であり、例えば420nm〜490nmの範囲である。図2に特性Bで示す第2の蛍光体22の吸収スペクトル特性は、(Eu)賦活の特徴を持ち、バンドの縮退により単調に変化する。
図2の概念図の具体例として、図3に呼称を示した主な蛍光体の吸収スペクトル特性を図4に示す。(Ce)賦活された蛍光体であるYAG(Y3Al512:Ce)、YAG(Gd)((Y、Gd)3Al512:Ce)、CSS(Ca3(Sc、Mg)2Si312:Ce)、CSO(CaSc24:Ce)では、青色光の波長範囲内で吸収率の極大値を有する。一方、(Eu)賦活された蛍光体であるSSE(SrSiO:Eu)、SCASN((Sr,Ca)AlSiN:Eu)、BOS−565((Ba,Sr)SiO:Eu)の吸収率は単調に変化する。
なお、以下、特別な理由が無い限り、簡単のため蛍光体名称を図3に記載した略式呼称で記載する。
次に、これら上記の蛍光体を組み合わせて白色光を得た場合の、光源である青色LEDの発光波長依存性について、測定結果を図5、図6に示す。図6中の特性A1、B1、C1〜C3の内容は、図5に記載されたものである。
図6に示したxy色度図は、青色LEDの励起光の基準波長λp=452nmで作製した白色点、即ち色温度4000Kの色度(0.3804,0.3767)を基準点として、上記青色の励起光波長を±5nm変化させた場合の色度X、Yの変化量を示したものである。
図6において、特性A1は(Ce)賦活された蛍光体同士であるYAGとYAG(Gd)の組み合わせからなる混合物の色度変化特性である。特性B1は(Eu)賦活された蛍光体同士であるBOS−565とBOS−573の組み合わせからなる混合物の色度変化特性である。これらに対して、特性C1は、(Ce)賦活された蛍光体であるCSSと(Eu)賦活された蛍光体であるSSEの、異なる賦活材の蛍光体による組み合わせからなる混合物の色度変化特性である。同様に、特性C2は、(Ce)賦活のCSSと(Eu)賦活のSCASNの組み合わせからなる混合物の色度変化特性であり、特性C3は、(Ce)賦活のYAG(Gd)と(Eu)賦活のBOS−565の組み合わせからなる混合物の色度変化特性である。
図5及び図6から、(Ce)賦活された蛍光体同士を組み合わせた場合の特性A1及び(Eu)賦活された蛍光体同士を組み合わせた場合の特性B1では、色度X及び色度Yの青色光波長依存性が大きいことがわかる。
これに対して、(Ce)賦活され、青色光の波長範囲に吸収スペクトル特性の極大値を有する蛍光体と、(Eu)賦活された蛍光体とを組み合わせた場合には、色度X及び色度Yの青色光波長依存性が小さく、青色光のピーク波長が±5nmずれたときの色度幅は0.005程度である。特に、視認上問題視される色度Yの変化が非常に小さい。
上記のように、(Ce)賦活され、青色光の波長範囲に吸収スペクトル特性の極大値を有する蛍光体と、(Eu)賦活された蛍光体とを組み合わせることにより、色度の青色光波長依存性を小さくすることができる。つまり、励起光である青色光の波長にばらつきがあっても、略同一の色度の白色光が得られる。
特に、(Ce)賦活された蛍光体がCSS又はCSOであり、(Eu)賦活された蛍光体がSSE又はα−SIALONと呼ばれる Cax(Si,Al)12(O,N)16:Eu系である場合に、青色光の波長の変動に対する色度のばらつきが抑制される。
したがって、例えば第1の蛍光体21にCSSやCSOを採用し、第2の蛍光体22にSSEやα−SIALONを採用した蛍光体層20を用いることによって、発光素子10から出射される青色光の波長の変動に対する色度のばらつきが抑制された白色光Lを出力する白色発光装置1を実現できる。このとき、白色発光装置1では、発光素子10から出射された青色光、第1の蛍光体21から放射される黄緑色光、及び第2の蛍光体22から放射される橙光から生成された白色光Lが、出力面100から出力される。
なお、(Ce)賦活されたYAGと(Eu)賦活されたBOSを含む蛍光体層20を使用しても、青色光の波長の変動に対する白色光Lの色度のばらつきを抑制できる。また、図5及び図6に示したようにCSSとSCASNとの組み合わせでも、青色光波長に対する色度の依存性は小さい。このため、蛍光色が赤色のSCASNを蛍光体層20に追加することも可能である。
次に上記効果、結果がもたらされる理由について説明する。具体的には、ある一定の青色光波長で設計された白色LEDに対して、蛍光体の混合量(濃度)が一定な場合について考える。この場合、作製した白色LEDの白色色度のバラツキの主要因は、青色LEDチップの発光波長のバラツキによるものと考えられる。即ち、青色光の発光と青色光励起による2種類以上の蛍光体の混合光とによって作られる白色光の色度は、青色光の「波長のバラツキ」=「波長の変化」によって、青色の色度そのものが変化すると共に、それぞれの蛍光体の吸収量も変化するため、この2つの作用によって白色光の色度変動がもたらされる。
この特性の概略を図7に示す。図7中、矢印L11と矢印L12は、青色色度の変化に対応する白色点の色度変化を表しており、任意の設計波長よりも長波長のものであれば矢印L11、短波長のものであれば矢印L12の方向に変化する。これらは蛍光体に依存しないベクトルである。図7中の矢印L21と矢印L22は、青色発光波長の変化に伴う蛍光体の吸収効率の増減に起因する色度変化の方向を表したものである。但し、緑色系、橙赤系それぞれの蛍光体の寄与度で上記方向は大きく幅を持つ。矢印L21は青色波長の変化(長波側、短波側に関わらず)によって、蛍光体の吸収効率が増加した場合であり、矢印L22は蛍光体の吸収効率が減少した場合である。また、矢印L11及び矢印L12で表される色度変化と、矢印L21及び矢印L22で表される色度変化とを比較すると、2つの蛍光体吸収特性による色度変動のベクトル和となる矢印L21及び矢印L22で表される色度変化の方が、白色点の色度変動への影響度は大きい。
以上の中で、白色点の色度変動を極力抑えるためには、青色色度の変化による白色色度の変化方向(矢印L11又は矢印L12)を相殺する方向に吸収効率が増減(矢印L22又は矢印L21)する蛍光体構成が好ましい。しかし、吸収特性による色度変動は、2つの蛍光体特性のベクトル和となり、影響度が大き過ぎる。このため、どちらか一方の蛍光体の吸収特性は励起光波長の依存性が殆ど無く、もう一方の蛍光体の吸収効率の増減にのみ色度変動を依存させることがよい。即ち、吸収特性の青色光波長依存性が殆ど無い蛍光体が(Ce)賦活のものであり、吸収効率が単調に変化する蛍光体が(Eu)賦活ということになる。具体的には、図6に示された結果となる。
図6の特性A1は2種類のYAG系蛍光体を用いた場合で、(Ce)賦活−(Ce)賦活の組み合わせである。両方の蛍光体が(Ce)賦活なので、吸収特性の青色波長依存性は少なく、全くなければ青色色度の変化に準じた白色点変動のみなのであるが、2つの蛍光体が共に吸収効率のピークがより長波長側にあるため、青色色度の変動をやや増長するような白色色度の変動となった。
図6の特性B1は2種類のBOS系蛍光体を用いた場合で、(Eu)賦活−(Eu)賦活の組み合わせである。この場合は、吸収特性による色度変動が青色色度の変化を相殺する方向に働いたのであるが、その影響度が強すぎたため、大幅に逆転している。即ち、青色波長が長波長に変化した場合に白色色度のY値が小さくなった。
図6の特性C1〜C3はいずれも(Ce)賦活−(Eu)賦活の組み合わせである。特性C1はCSSとSSEの組み合わせであり、特性C2はCSSとSCASNの組み合わせ、特性C3はYAGとBOSの組み合わせである。特性C1〜C3において白色点の変動幅がより小さく制御されている理由は、上述したとおりである。なお、特性C1〜特性C3については、その吸収効率の変動が大きい(Eu)賦活の蛍光体が橙赤系なので、結果としてX値よりもY値の変動がより小さく制御されている。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る白色発光装置1では、(Ce)賦活され、青色光の一定の波長範囲Dに吸収率の極大値を有する第1の蛍光体21を採用し、第1の蛍光体21と(Eu)賦活された第2の蛍光体22を含む蛍光体層20を形成する。発光素子10の出射する青色光の波長変動に対して、変動する波長範囲に吸収率の極大値を有する第1の蛍光体21と、単調に変化する第2の蛍光体22とを組み合わせることにより、白色光Lの色度のばらつきを抑制できる。その結果、発光素子10の青色の出射光の波長が変動した場合においても、色度のばらつきが少ない白色発光装置1を実現できる。
例えば、経時変化によって発光素子10の出射光の波長が変動した場合においても、白色発光装置1の出力する白色光Lの色度の変動を小さく抑制できる。また、エピタキシャル成長における面内分布などに起因して発光素子10の出射光の波長が狙い値からはずれて製造された場合であっても、出射光の波長が波長範囲D内であれば、その発光素子10を白色発光装置1に使用することができる。つまり、発光素子10の不良率が低下するため、白色発光装置1の製造コストの増大を抑制できる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた実施形態の説明においては、発光素子10が1つである例を示したが、白色発光装置1が複数の発光素子10を備えてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…白色発光装置
10…発光素子
20…蛍光体層
21…第1の蛍光体
22…第2の蛍光体
30…パッケージ
40…基板
100…出力面

Claims (4)

  1. 420nm以上且つ490nm以下の波長範囲の青色光を出射する発光素子と、
    Ce3+で賦活された、前記波長範囲に吸収スペクトル特性の極大値を有し、前記発光素子の出射光によって励起されて第1の波長の蛍光を放射する第1の蛍光体、及びEu2+で賦活された、前記波長範囲において単調に減少する吸収スペクトル特性を有し、前記発光素子の出射光によって励起されて第2の波長の蛍光を放射する第2の蛍光体が混在する蛍光体層と
    を備え、
    前記第1の波長の蛍光、前記第2の波長の蛍光及び前記発光素子から出射される前記青色光が少なくとも混色されて白色光が生成され、
    前記青色光の色度の変化に依存する前記白色光の色度の変化が抑制されるように、前記第2の蛍光体よりも吸収特性の447nm〜457mmの青色光波長に対する依存性が少ない前記第1の蛍光体と吸収効率が単調に減少する前記第2の蛍光体とが前記蛍光体層に混在する
    ことを特徴とことを特徴とする白色発光装置。
  2. 前記第1の蛍光体が、Ca3(Sc、Mg)2Si312:Ce3+及びCaSc24:Ce3+のいずれかであり、前記青色光によって励起されて黄緑色光を放射し、
    前記第2の蛍光体が、Sr3SiO5:Eu2+及びα−SIALONのいずれかであり、前記青色光によって励起されて橙色光を放射する
    ことを特徴とする請求項1に記載の白色発光装置。
  3. 前記第1の波長の蛍光の光量と前記第2の波長の蛍光の光量の比率が、多いほうが70%以下であるように、前記第1の蛍光体と前記第2の蛍光体が前記蛍光体層に混在することを特徴とする請求項1又は2に記載の白色発光装置。
  4. 前記蛍光体層が、Eu2+で賦活され、前記青色光によって励起されて赤色光を放射する(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+からなる蛍光体を更に含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の白色発光装置。
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