JP5989488B2 - スペーサ及び拡張デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、骨間の間隔を拡張するためのスペーサ及び拡張デバイスに関する。
腰部脊柱管狭窄症は、椎間板や靭帯等の後退性変性により脊柱管が狭窄する疾患であり、腰痛、下肢痛、間欠性跛行等の症状を引き起こす。腰部脊柱管狭窄症の治療は、脊柱管を狭くしている部分の脊椎を部分的に切除する手術(椎弓切除術)や、脊椎を固定する手術(脊椎固定術)が主流である。一方、椎弓切除術や脊椎固定術と比較して相対的に低侵襲の術式として、近年、棘突起間に金属製のスペーサを留置し、脊髄神経や神経根の圧迫を解除する方法が開発された。しかし、当該方法は、スペーサを留置するために、背中の筋肉及び靭帯を切開する必要があるため患者への侵襲度が依然として高く、入院も長期になる。
このような課題に対して、より低侵襲に棘突起間にスペーサを挿入し、留置する別の方法が提案されている。当該別の方法では、シースを経皮的に棘突起間に挿入し、カテーテルの先端に設けられた拡張可能なスペーサを折り畳んだ状態でシースの内腔に挿通させて棘突起間に配置した後、スペーサ内に骨セメント等の充填材を充填してスペーサを拡張させ、棘突起間に留置する(例えば、特許文献1参照)。充填材は、スペーサへの充填後に硬化するため、スペーサは拡張状態を半永久的に保持することができる。
米国特許出願公開第2009/0118833号明細書
棘突起間にスペーサを留置する場合、スペーサの軸方向の中央を隣接する棘突起間の棘間靭帯の幅方向の中央に位置させる必要がある。しかしながら、棘突起間に配置されたスペーサに充填材を充填した際に、該スペーサが棘突起に対して変位(スリップ)してスペーサの軸方向の中央が棘間靭帯の幅方向の中央からずれてしまうことがある。
これは、スペーサが軸方向に非対称に折り畳まれていたり、スペーサが周囲組織(骨、筋肉、靭帯等)に当たったりすることにより、スペーサの先端側及び後端側のいずれか一方が先に拡張することにより発生する。
すなわち、例えば、スペーサの先端側が先に拡張した場合には、スペーサの後端側が棘突起に接触していない状態でスペーサの先端側が棘突起に接触してスペーサを先端側に押す反力が棘突起からスペーサに作用するため、該スペーサが棘突起に対して先端側に相対的に変位してしまう。
これと同様に、例えば、スペーサの後端側が先に拡張した場合には、スペーサの先端側が棘突起に接触していない状態でスペーサの後端側が棘突起に接触してスペーサを後端側に押す反力が棘突起からスペーサに作用するため、該スペーサが棘突起に対して後端側に相対的に変位してしまう。
このような位置ずれは、スペーサがいわゆるH型又はダンベル型のような凹凸が大きい場合に顕著となる。そして、前記位置ずれによって、スペーサの軸方向の中央が棘間靭帯の幅方向の中央から大きくずれてしまうと、スペーサが棘突起間から離脱してしまう場合も有り得る。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、スペーサに充填材を充填する際に該スペーサが位置ずれすることを抑えることができ、これによって、骨間の間隔を確実に拡張させることができるスペーサ及び拡張デバイスを提供することを目的とする。
[1] 本発明に係るスペーサは、骨間に留置され、前記骨間の間隔を拡張するためのスペーサであって、拡張可能に構成されたスペーサ本体と、前記スペーサ本体の後端側拡張部に充填材を導入する導入部と、前記導入部内の前記充填材の一部を前記スペーサ本体の先端側拡張部に導入するバイパス通路と、を備え、前記導入部の内孔は、前記後端側拡張部内に連通し、前記バイパス通路の内孔は、前記導入部の内孔に連通していることを特徴とする。
本発明に係るスペーサによれば、導入部からスペーサ本体の後端側拡張部に充填材を導入すると共に、バイパス通路を介してスペーサ本体の先端側拡張部に導入部内の充填材の一部を導入することができるので、スペーサ本体の先端側及び後端側を略同時に拡張させることができる。すなわち、スペーサ本体の先端側及び後端側のいずれか一方が先に拡張することを抑えることができるので、スペーサ本体(スペーサ)が位置ずれすることを抑えることができる。よって、骨間の間隔を確実に拡張させることができる。
[2] 上記のスペーサにおいて、前記導入部及び前記バイパス通路は、該導入部から前記後端側拡張部への前記充填材の導入と該バイパス通路から前記先端側拡張部への前記充填材の導入とが略同時に開始され、且つ前記導入部の前記後端側拡張部への前記充填材の単位時間当たりの導入量と前記バイパス通路の前記先端側拡張部への前記充填材の単位時間当たりの導入量とが略同一となるように形成されていてもよい。
このような構成によれば、導入部からスペーサ本体の後端側拡張部への充填材の導入とバイパス通路からスペーサ本体の先端側拡張部への充填材の導入とが略同時に開始され、且つ導入部の前記後端側拡張部への充填材の単位時間当たりの導入量とバイパス通路の前記先端側拡張部への充填材の単位時間当たりの導入量とが略同一であるので、スペーサ本体を左右略対に略同時に拡張させることができる。これにより、スペーサが位置ずれすることを好適に抑えることができる。
[3] 上記のスペーサにおいて、前記導入部が前記スペーサ本体の後端部に接続されると共に、前記バイパス通路の前記充填材の流出口が前記スペーサ本体の先端部に位置していてもよい。
このような構成によれば、スペーサ本体の後端部に導入部を接続し、バイパス通路の充填材の流出口をスペーサ本体の先端部に位置させているので、導入部から後端側拡張部に充填材を確実に導入することができると共に、バイパス通路から先端側拡張部に充填材を確実に導入することができる。
[4] 上記のスペーサにおいて、前記バイパス通路は、前記スペーサ本体内に配設されていてもよい。
このような構成によれば、バイパス通路がスペーサ本体内に配設されているので、バイパス通路をスペーサ本体の外側に配設した場合と比較してスペーサが大型化することを抑制することができる。
[5] 上記のスペーサにおいて、前記バイパス通路は、前記スペーサ本体の内面に固定されていてもよい。
このような構成によれば、バイパス通路がスペーサ本体の内面に固定されているので、前記スペーサ本体内に充填材を導入する際に、スペーサ本体内におけるバイパス通路の位置ずれを抑えることができる。これにより、バイパス通路を介して充填材をスペーサ本体の先端側拡張部に確実に導入することができる。
[6] 上記のスペーサにおいて、前記バイパス通路は、前記スペーサ本体の先端部及び後端部の少なくともいずれか一方に固定されていてもよい。
このような構成によれば、スペーサ本体が拡張する際に比較的変形量の少ない先端部及び後端部の少なくともいずれか一方にバイパス通路を固定しているので、スペーサ本体内に充填材を導入している最中に、バイパス通路がスペーサ本体から外れることを好適に抑えることができる。
[7] 上記のスペーサにおいて、前記バイパス通路は、可撓性を有すると共に前記スペーサ本体内に位置する部分の略全長が該スペーサ本体の内面に固着されていてもよい。
このような構成によれば、バイパス通路のうちスペーサ本体内に位置する部分の略全長が前記スペーサ本体の内面に固着されているので、バイパス通路とスペーサ本体との接触面積(固着面積、接着面積)を簡単に大きくすることができる。これにより、バイパス通路をスペーサ本体に対してより強固に固着させることができるので、スペーサ本体内に充填材を導入している最中に、バイパス通路がスペーサ本体から外れることを好適に抑えることができる。また、バイパス通路が可撓性を有しているので、スペーサ本体が拡張した際に、拡張したスペーサ本体の形状に沿ってバイパス通路の形状を変形させることができる。よって、スペーサ本体の拡張がバイパス通路によって阻害されることを有効に防止することができる。
[8] 上記のスペーサにおいて、前記導入部が前記スペーサ本体内における前記後端側拡張部まで延出し、前記バイパス通路の前記充填材の流出口が前記先端側拡張部に位置していてもよい。
このような構成によれば、スペーサ本体内における後端側拡張部まで導入部を延出し、バイパス通路の充填材の流出口を先端側拡張部に位置させているので、導入部から後端側拡張部に充填材を確実に導入することができると共に、バイパス通路の流出口から先端側拡張部に充填材を確実に導入することができる。
[9] 上記のスペーサにおいて、前記バイパス通路は、可撓性を有すると共に、前記スペーサ本体の外側に配設された状態で前記スペーサ本体の外面に固定されていてもよい。
このような構成によれば、バイパス通路をスペーサ本体の外側に配設しているので、バイパス通路をスペーサ本体内に配設した場合と比較してスペーサの構成を簡素化することができる。また、バイパス通路がスペーサ本体の外面に固定されているので、バイパス通路がスペーサ本体の周囲組織に引っ掛かることを抑えることができる。さらに、バイパス通路が可撓性を有しているので、バイパス通路によってスペーサ本体の拡張が阻害されることを有効に防止することができる。
[10] 上記のスペーサにおいて、前記後端側拡張部内と前記先端側拡張部内とは互いに連通していてもよい。
[11] 本発明に係る拡張デバイスは、骨間の間隔を拡張するための拡張デバイスであって、拡張可能に構成されて前記骨間に配設されるスペーサと、先端に前記スペーサが設けられて該スペーサ内に充填材を導くカテーテルと、前記カテーテルが挿通すると共に拡張前の前記スペーサを収容可能な内腔を有するシースと、を備え、前記スペーサは、上述したスペーサであることを特徴とする。
本発明に係る拡張デバイスによれば、上述したスペーサと同様の効果を奏する。
本発明のスペーサ及び拡張デバイスによれば、導入部からスペーサ本体の後端側拡張部に充填材を導入すると共に、バイパス通路を介してスペーサ本体の先端側拡張部に導入部内の充填材の一部を導入することができるので、スペーサに充填材を充填する際に該スペーサが位置ずれすることを抑えることができ、これによって、骨間の間隔を確実に拡張させることができる。
本発明の一実施形態に係る拡張デバイスの一部断面平面図である。 図1に示す拡張デバイスの先端側の一部省略拡大断面図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 図4Aは、前記拡張デバイスを構成するシースの先端部を棘突起間に挿入した状態を示した説明図であり、図4Bは、前記拡張デバイスを構成するスペーサを前記シースの先端側に配設した状態を示した説明図であり、図4Cは、前記スペーサの全長を前記シースから露出させた状態を示した説明図である。 図5Aは、図4Cに示すスペーサ本体の先端部と後端部に充填材が導入された状態を説明するための一部省略拡大断面図であり、図5Bは、前記スペーサ本体の先端側拡張部と後端側拡張部に充填材が充填された状態を説明するための一部省略拡大断面図である。 前記スペーサ本体への充填材の充填が完了した状態を説明するための一部省略拡大断面図である。 前記拡張デバイスのカテーテルをスペーサから離脱させた状態を示した説明図である。 図8Aは、本発明の第1変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図であり、図8Bは、本発明の第2変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図である。 図9Aは、本発明の第3変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図であり、図9Bは、該スペーサのスペーサ本体内に充填材を充填した状態を示す一部省略拡大断面図である。 本発明の第4変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図である。 図10に示すスペーサを構成するバイパス通路と棘突起との位置関係を説明するための一部省略断面図である。 図12Aは、本発明の第5変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図であり、図12Bは、図12AのXIIB−XIIB線に沿った断面においてバイパス通路及び固定部等を基端側から見た平面図である。 本発明の第6変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図である。 図14Aは、図13のXIVA−XIVA線に沿った断面図であり、図14Bは、図13のXIVB−XIVB線に沿った断面図である。 本発明の第7変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図である。 図16Aは、図15のXVIA−XVIA線に沿った断面図であり、図16Bは、図15のXVIB−XVIB線に沿った断面図である。 本発明の第8変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図である。 図18Aは、図17のXVIIIA−XVIIIA線に沿った断面図であり、図18Bは、図17のXVIIIB−XVIIIB線に沿った断面図であり、図18Cは、図17のXVIIIC−XVIIIC線に沿った断面図である。 図19Aは、本発明の第9変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図であり、図19Bは、本発明の第10変形例に係るスペーサを備えた拡張デバイスの一部省略拡大断面図である。
以下、本発明に係るスペーサ及びそれを備えた拡張デバイスについて好適な実施形態を例示し、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態に係る拡張デバイス10は、骨間にスペーサ18を挿入して拡張させることにより骨間の間隔を拡張させるためのものである。スペーサ18が挿入される部位は、例えば、棘突起間、肩関節、椎間板である。
図1に示すように、拡張デバイス10は、中空で円弧形状のシース12と、シース12の内腔14に挿通可能である長尺なカテーテル16と、カテーテル16の先端に設けられたスペーサ18とを備える。
シース12は外針として構成されている。すなわち、シース12は、その内腔14に内針20を配置すると共に該内針20の先端をシース12の先端よりも所定長だけ突出させた状態で生体に対して穿刺することができる(図4A参照)。なお、シース12を生体に穿刺するときに用いられる内針20は、シース12と同じ曲率の円弧形状に形成され、先端に針先を有している。
シース12及び内針20の構成材料としては、生体への穿刺に際して破損したり変形したりしない程度の適度の強度を有する硬質材料であれば特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム合金、コバルト合金、銅系合金等の金属、或いは、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、フッ素樹脂等の硬質樹脂等が挙げられる。なお、シース12又は内針20の先端側の少なくとも一部にはX線透視下で認識可能なようにX線不透過性マーカーが設置されていてもよい。
シース12の内腔14には、カテーテル16が挿通可能であると共に折り畳まれた拡張前のスペーサ18が収容可能となっている。
カテーテル16は、可撓性を有する柔軟なチューブ部材であって、その内腔を介して充填材をスペーサ18に導くことができる。カテーテル16の後端側には、シリンジ、ポンプ等の図示しない充填材料供給源が接続される。
充填材は、スペーサ18への注入時には流動体で、注入後に硬化する材料(例えば、骨セメント、アクリル樹脂、二液混合架橋ポリマー等)、又は注入時に流動体で、注入後も流動体を維持する材料のいずれも適用することができる。
カテーテル16は、円弧形状のシース12の内腔14を挿通させることができると共に充填材をスペーサ18に導くことができるように適度な可撓性と適度な強度(コシ、剛性)を有している。カテーテル16の構成材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の高分子材料或いはこれらの混合物、或いは上記2種以上の高分子材料等が挙げられる。
カテーテル16とスペーサ18とは分離可能に接続されている。カテーテル16とスペーサ18との接続構造22は、例えば、螺合構造であり、カテーテル16とスペーサ18とに所定以上のトルクが作用した際には螺合が外れることで、カテーテル16とスペーサ18とが分離するようになっている。
接続構造22は、上述した螺合構造の他、物理的な係合(嵌合、引っ掛かり等)により分離可能に連結した構造や、部材を何らかの物理的作用(熱的作用、化学的作用等)により分断することにより分離可能に連結した構造を採用し得る。
図2に示すように、スペーサ18は、拡張可能なスペーサ本体24と、スペーサ本体24内に充填材を導入するための導入部26と、スペーサ本体24内に配設されたバイパス通路28とを有する。
スペーサ本体24は、バルーンとして構成されており、収縮時には管状態に折り畳まれており、拡張時には一対の膨出部30、32がくびれ部34を介して連結された構造となる(図6参照)。スペーサ本体24の拡張時の形状は、ダンベル型、車輪型(H型)等であると、棘間靭帯に挿通されたくびれ部34の両側に配置された一対の膨出部30、32が棘突起を挟み込む形となるため、好ましい。
スペーサ本体24の材質は、充填材が注入されて拡張でき、且つスペーサ本体24の周囲組織である棘突起、棘間靭帯等の組織及び椎体の移動に伴う外圧に耐えられる素材であれば特に限定されることはなく、例えば、塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ナイロン、PET等が挙げられる。
導入部26は、スペーサ本体24の後端側拡張部(拡張して膨出部30となる部位)36に充填材を導入するためのものであって、例えば、カテーテル16と同様の材料で構成された一定内径の円筒部材である。導入部26は、スペーサ本体24の後端部に接続されている。具体的には、導入部26の先端部の内面には、スペーサ本体24の後端部の外面が固着(接着)されている。
バイパス通路28は、導入部26内の充填材の一部をスペーサ本体24の先端側拡張部(拡張して膨出部32となる部位)38に導入するためのものであって、例えば、カテーテル16と同様の材料又はカテーテル16よりも硬質又は軟質な樹脂材料等で構成された一定内径の円筒部材である。
バイパス通路28の後端部は、スペーサ本体24の後端部の内面に固着(固定、接着)され、バイパス通路28の先端側の開口部(流出口)40は、スペーサ本体24の先端部に位置している。
図3に示すように、スペーサ本体24及びバイパス通路28は、バイパス通路28の後端部における流路断面積(図3の破線のクロスハッチングで示した部位の面積)S1がスペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側の流路断面積(図3の実線のクロスハッチングで示した部分の面積)S2と略同一になるように形成されている。これにより、導入部26の後端側拡張部36への充填材の単位時間(例えば、1秒)当たりの導入量とバイパス通路28の先端側拡張部38への充填材の単位時間(例えば、1秒)当たりの導入量とを略同一にすることができる。
バイパス通路28は、バイパス通路28内の流体摩擦を考慮して、バイパス通路28の後端部における流路断面積S1が、スペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側の流路断面積S2よりも広い面積になるように形成してもよい。これにより、バイパス通路28内の流体摩擦が無視できない程度に大きい場合であっても、バイパス通路28の先端側拡張部38への充填材の単位時間当たりの導入量と導入部26の後端側拡張部36への充填材の単位時間当たりの導入量とを略同一にすることができる。
また、バイパス通路28は、バイパス通路28内の流体摩擦を考慮して、その内径が先端に向かって徐々に拡径するように形成してもよい。これにより、バイパス通路28内の流体摩擦が無視できない程度に大きい場合であっても、バイパス通路28の先端側拡張部38への充填材の単位時間当たりの導入量と導入部26の後端側拡張部36への充填材の単位時間当たりの導入量とを略同一にすることができる。
また、バイパス通路28は、バイパス通路28内の流体摩擦を低減するために、その内面に表面処理が施されている。これにより、バイパス通路28内を流通する充填材の流速をスペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側を流通する充填材の流速よりも大きくすることができる。よって、導入部26の後端側拡張部36への充填材の導入とバイパス通路28の先端側拡張部38への充填材の導入とを略同時に開始することができる。
バイパス通路28は、その内周部を充填材に対する流体摩擦が比較的小さい材料で構成しても構わない。このようにバイパス通路28を構成した場合にも、該バイパス通路28内を流通する充填材の流速を大きくすることができる。
本実施形態に係る拡張デバイス10は、基本的に以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
ここでは、主として図4A〜図7を参照し、上述した内針20及び拡張デバイス10を用いて、生体内の隣接する棘突起間に経皮的にスペーサ18を挿入し留置する手技について説明する。図4A〜図7において、参照符号Bは椎骨であり、参照符号Sは椎骨Bの後部に形成された棘突起であり、参照符号Lは隣接する棘突起間に形成された棘間靭帯である。後述する図9A、図9B、及び図11についても同様である。
先ず、X線透視装置、MRI、超音波診断装置等により病変部を確定した後、患者Pを腹臥位にする。次に、図4Aに示すように、拡張デバイス10を構成するシース12の先端側に内針20の針先が露出するようにシース12に内針20を挿入した状態で患者Pに刺入して、シース12及び内針20で隣接する棘突起間の棘間靭帯を脊椎の軸方向に対して交差する方向に貫通させる。
この場合、シース12の先端部が所定長だけ棘突起間を越えた位置まで刺入されるようにする。シース12及び内針20を所望の長さ刺入したら、次に、シース12の位置を保持したまま、すなわちシース12を患者Pに刺したまま、シース12から内針20を抜去し、シース12を留置する。この状態で、シース12は、その周囲の筋肉や靭帯によって保持されている。
次に、図4Bに示すように、シース12の内腔14に、先端にスペーサ18が設けられたカテーテル16を挿入する。ここでは、スペーサ本体24の軸方向の中央が、隣接する棘突起間の棘間靭帯の中央に位置するようにカテーテル16を挿入する。
カテーテル16をシース12の所定の位置まで挿入したら、次に、図4Cに示すように、スペーサ18の位置を保持したまま、シース12を後端方向にスライドさせる。この場合、スペーサ18の全長が露出する位置までシース12を後端方向にスライドさせる。
続いて、図示しない充填材供給源を操作して、カテーテル16を介してスペーサ18内に充填材を注入してスペーサ本体24を拡張させる。図5Aに示すように、前記充填材供給源からカテーテル16を介して導入部26に注入された充填材は、スペーサ本体24の後端において、バイパス通路28の内側とバイパス通路28の外側に分かれて流入する。
このとき、バイパス通路28の後端部の流路断面積S1とスペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側の流路断面積S2とが略同一であるので、バイパス通路28の内側における充填材の流入量とバイパス通路28の外側における充填材の流入量とは略等しくなる。
そして、バイパス通路28の内側に流入した充填材は、その先端側の開口部40からスペーサ本体24の先端部に流出して先端側拡張部38に導かれる。一方、スペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側に流入した充填材は、後端側拡張部36に導かれる。
本実施形態では、バイパス通路28の内面に表面処理を施すことにより、バイパス通路28内の流体摩擦を低減しているので、バイパス通路28から先端側拡張部38への充填材の導入と導入部26から後端側拡張部36への充填材の導入とを略同時に開始することができる。
また、上述したように、バイパス通路28の内側への充填材の流入量とスペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側への充填材の流入量とが略等しいため、先端側拡張部38への充填材の単位時間当たりの導入量と後端側拡張部36への充填材の単位時間当たりの導入量とが略同一となる。
そのため、先端側拡張部38と後端側拡張部36に充填材が導入されると、図5Bに示すように、スペーサ本体24が左右略対に略同時に拡張し、一対の膨出部30、32が形成されるに至る。すなわち、本実施形態では、スペーサ本体24の先端側及び後端側のいずれか一方が先に拡張して、スペーサ本体24が棘突起に対して位置ずれすることはない。
その後、図6に示すように、スペーサ本体24の両側から中央部に充填材が流れることにより、一対の膨出部30、32を連結するくびれ部34が拡張して、棘突起間の間隔が拡張され、スペーサ本体24は棘突起間の棘間靭帯からの抜けが防止された状態となる。
図7に示すように、スペーサ本体24を拡張させたら、スペーサ18からカテーテル16を離脱させる。スペーサ18とカテーテル16の接続構造22が螺合構造である場合、カテーテル16をその軸線周りに回転させると、隣接する棘突起間の棘間靭帯に挿入されたスペーサ18は回転せず、カテーテル16のみが回転することにより、スペーサ18とカテーテル16との螺合が外れる。これにより、スペーサ18からカテーテル16を離脱させることができる。
なお、充填材が注入時には流動体で、注入後に硬化する材料である場合、スペーサ18とカテーテル16の分離は、充填材が硬化した後にするのがよい。また、充填材が、注入後も流動体を維持する材料の場合、スペーサ18の入口部に逆流防止構造(逆止弁)を設けるとよい。
スペーサ18からカテーテル16を離脱させたら、カテーテル16をシース12から抜去すると共に、シース12を患者Pから完全に抜去する。これにより、スペーサ18が棘突起間に留置された状態となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、導入部26からスペーサ本体24の後端側拡張部36に充填材を導入すると共に、バイパス通路28を介してスペーサ本体24の先端側拡張部38に導入部26内の充填材の一部を導入することができるので、スペーサ本体24の先端側及び後端側を略同時に拡張させることができる。すなわち、スペーサ本体24の先端側及び後端側のいずれか一方が先に拡張することを抑えることができるので、スペーサ本体24(スペーサ18)が棘突起に対して位置ずれすることを抑えることができる。よって、棘突起間の間隔を確実に拡張させることができる。
また、バイパス通路28の内面に表面処理を施すことにより、導入部26からスペーサ本体24の後端側拡張部36への充填材の導入とバイパス通路28からスペーサ本体24の先端側拡張部38への充填材の導入とを略同時に開始すると共に、バイパス通路28の後端部の流路断面積S1とスペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側の流路断面積S2とを略同一にする(バイパス通路28内の流体摩擦が無視できない程度に大きい場合においては、バイパス通路28の後端部における流路断面積S1をスペーサ本体24の後端部におけるバイパス通路28の外側の流路断面積S2よりも広い面積になるようにバイパス通路28を構成する、又はバイパス通路28の内径が先端に向かって徐々に拡径するようにバイパス通路28を構成する)ことにより、導入部26の後端側拡張部36への充填材の単位時間当たりの導入量とバイパス通路28の先端側拡張部38への充填材の単位時間当たりの導入量とを略同一にしているので、スペーサ本体24を左右略対に略同時に拡張させることができる。これにより、スペーサ18が棘突起に対して位置ずれすることを好適に抑えることができる。
さらに、スペーサ本体24の後端部に導入部26を接続し、バイパス通路28の先端側の開口部40をスペーサ本体24の先端部に位置させているので、導入部26から後端側拡張部36に充填材を確実に導入することができると共に、バイパス通路28から先端側拡張部38に充填材を確実に導入することができる。
本実施形態では、バイパス通路28がスペーサ本体24内に配設されているので、バイパス通路28をスペーサ本体24の外側に配設した場合と比較してスペーサ18が大型化することを抑制することができる。
さらに、スペーサ本体24が拡張する際に比較的変形量の少ない後端部にバイパス通路28の後端部を固着しているので、スペーサ本体24内におけるバイパス通路28の位置ずれを抑えることができると共に、スペーサ本体24内に充填材を導入している最中に、バイパス通路28がスペーサ本体24から外れることを好適に抑えることができる。これにより、バイパス通路28を介して充填材をスペーサ本体24の先端側拡張部38に確実に導入することができる。
(第1変形例)
次に、本発明の第1変形例に係るスペーサ18aについて図8Aを参照しながら説明する。なお、本変形例に係るスペーサ18aにおいて、上述したスペーサ18と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。後述する第2〜第10変形例に係るスペーサ18b〜18jについても同様である。
図8Aに示すように、本変形例に係るスペーサ18aは、上述したバイパス通路28に代えてバイパス通路42が設けられている。バイパス通路42は、スペーサ本体24の先端まで延在しており、バイパス通路42の先端部がスペーサ本体24の先端部の内面に固着(固定、接着)している。
すなわち、スペーサ本体24が拡張する際に比較的変形量の少ない先端部及び後端部にバイパス通路42を固着しているので、スペーサ本体24に充填材を導入する際中に、バイパス通路42がスペーサ本体24から外れることを好適に抑えることができる。
また、バイパス通路42の先端部を構成する壁部には、切欠部(流出口)44が形成されている。これにより、バイパス通路42内を流通した充填材を切欠部44からスペーサ本体24の先端部に流出させることができる。
(第2変形例)
次に、本発明の第2変形例に係るスペーサ18bについて図8Bを参照しながら説明する。図8Bに示すように、本変形例に係るスペーサ18bは、上述したバイパス通路28に代えてバイパス通路46が設けられている。
バイパス通路46は、カテーテル16及び導入部26よりも柔軟(上述したバイパス通路28よりも柔軟)に構成されている。換言すれば、バイパス通路46は、スペーサ本体24の形状に沿って変形可能な程度に柔軟に構成されている。また、バイパス通路46は、導入部26の後端部まで延在しており、スペーサ本体24内に位置している部分の全長がスペーサ本体24の内面に固着(固定、接着)されている。
本変形例によれば、バイパス通路46のうちスペーサ本体24内に位置する部分の略全長がスペーサ本体24の内面に固着されているので、バイパス通路46とスペーサ本体24との固着面積(接着面積)を簡単に大きくすることができる。これにより、バイパス通路46をスペーサ本体24に対してより強固に固着させることができるので、スペーサ本体24内に充填材を導入している最中に、バイパス通路46がスペーサ本体24から外れることを好適に抑えることができる。
また、バイパス通路46を柔軟に構成しているので(可撓性を有しているので)、スペーサ本体24が拡張した際に、拡張したスペーサ本体24の形状に沿ってバイパス通路46の形状を変形させることができる。よって、スペーサ本体24の拡張がバイパス通路46によって阻害されることを有効に防止することができる。
(第3変形例)
次に、本発明の第3変形例に係るスペーサ18cについて図9A及び図9Bを参照しながら説明する。図9A及び図9Bに示すように、本変形例に係るスペーサ18cは、上述した導入部26及びバイパス通路28に代えて導入部48及びバイパス通路50が設けられている。
導入部48は、スペーサ本体24内における後端側拡張部36まで延出している。具体的には、導入部48の先端は、後端側拡張部36の先端部(拡張してくびれ部34となる部位の後端側に隣接する部位)に位置している。
バイパス通路50は、導入部48の後端部から先端側拡張部38まで延在している。具体的には、バイパス通路50の先端の開口部(流出口)52は、先端側拡張部38の後端部(拡張してくびれ部34となる部位の先端側に隣接する部位)に位置している。
本変形例によれば、スペーサ本体24内における後端側拡張部36まで導入部48を延出し、バイパス通路50の先端の開口部52を先端側拡張部38に位置させているので、導入部48から後端側拡張部36に充填材を確実に導入することができると共に、バイパス通路50の先端側の開口部52から先端側拡張部38に充填材を確実に導入することができる。
(第4変形例)
次に、本発明の第4変形例に係るスペーサ18dについて図10及び図11を参照しながら説明する。図10に示すように、本変形例に係るスペーサ18dは、上述したバイパス通路28に代えてバイパス通路54が設けられている。
バイパス通路54は、カテーテル16及び導入部26よりも柔軟(上述したバイパス通路28よりも柔軟)に構成されている。換言すれば、バイパス通路54は、スペーサ本体24の形状に沿って変形可能な程度に柔軟に構成されている。また、バイパス通路54は、スペーサ本体24の外側に配設された状態でスペーサ本体24の外面に固着(固定、接着)されている。
バイパス通路54は、後端部が導入部26の後端部内に位置すると共に、先端部がスペーサ本体24の先端に連結されている。図10から諒解されるように、バイパス通路54の先端側の開口部(流出口)56は後端側を指向している。
本変形例によれば、バイパス通路54をスペーサ本体24の外側に配設しているので、バイパス通路54をスペーサ本体24内に配設した場合と比較してスペーサ18dの構成を簡素化することができる。
また、バイパス通路54をスペーサ本体24の外面に固着しているので、バイパス通路54がスペーサ本体24の周囲組織に引っ掛かることを抑えることができる。さらに、バイパス通路54を柔軟に構成しているので(可撓性を有しているので)、バイパス通路54によってスペーサ本体24の拡張が阻害されることを有効に防止することができる。
本変形例に係るスペーサ18dを用いる場合には、例えば、カテーテル16の周方向におけるバイパス通路54の位置を示す目印をカテーテル16の後端側に設けておくことが好ましい。そして、使用者等は、前記目印に基づいてバイパス通路54と棘突起とが干渉しないようにカテーテル16を回転させてスペーサ18dを棘突起間に配設すれば、該スペーサ18dにて棘突起間を確実に拡張させることができる(図11参照)。
(第5変形例)
次に、本発明の第5変形例に係るスペーサ18eについて図12A及び図12Bを参照しながら説明する。図12A及び図12Bに示すように、本変形例に係るスペーサ18eは、バイパス通路28を固定する複数(本変形例では4つ)の固定部60が設けられている。
各固定部60は、バイパス通路28の軸線がスペーサ本体24の軸線上に位置するようにバイパス通路28をスペーサ本体24に対して固定するものであって、バイパス通路28の後端部に周方向に等間隔離間して固着されている。また、各固定部60は、スペーサ本体24の後端部の内面に固着されている。このように構成されたスペーサ18eを用いた場合も上述した実施形態の効果を奏することができる。
(第6変形例)
次に、本発明の第6変形例に係るスペーサ18fについて図13〜図14Bを参照しながら説明する。図13〜図14Bに示すように、本変形例に係るスペーサ18fは、導入部26に代えて導入部62が設けられている。
導入部62には、充填材が流通する複数(本変形例では4つ)の円形状の導入孔(ルーメン)64、66、68、70が形成されている。各導入孔64、66、68、70の流路断面積は、任意に設定可能であるが、例えば、同一に設定することができる。
また、本変形例に係るスペーサ18fは、2本のバイパス通路72、74を有している。各バイパス通路72、74は、各導入孔64、66、68、70と同一の流路断面積の円形状の内腔を有している。バイパス通路72は、導入孔64と連通するように導入部62の先端面に固着され、バイパス通路74は、導入孔66と連通するように導入部62の先端面に固着されている。なお、各バイパス通路72、74は、導入部62と一体的に形成されていても構わない。
本変形例によれば、導入孔68、70を流通した充填材は、スペーサ本体24の後端側拡張部36に導入され、導入孔64、66とバイパス通路72、74を流通した充填材は、スペーサ本体24の先端側拡張部38に導入されることとなる。そのため、本変形例に係るスペーサ18fを用いた場合も上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第7変形例)
次に、本発明の第7変形例に係るスペーサ18gについて図15〜図16Bを参照しながら説明する。図15〜図16Bに示すように、本変形例に係るスペーサ18gは、導入部26に代えて導入部76が設けられている。
導入部76には、充填材が流通する複数(本変形例では2つ)の半円形状の導入孔(ルーメン)78、80が形成されている。各導入孔78、80の流路断面積は、任意に設定可能であるが、例えば、同一に設定することができる。
また、本変形例に係るスペーサ18gは、バイパス通路28に代えてバイパス通路82が形成されている。バイパス通路82は、各導入孔78、80と同一の流路断面積の半円形状の内腔を有している。バイパス通路82は、導入孔78と連通するように導入部76の先端面に固着されている。なお、バイパス通路82と導入部76とは一体的に形成されていても構わない。
本変形例によれば、導入孔80を流通した充填材は、スペーサ本体24の後端側拡張部36に導入され、導入孔78とバイパス通路82を流通した充填材は、スペーサ本体24の先端側拡張部38に導入されることとなる。そのため、本変形例に係るスペーサ18gを用いた場合も上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第8変形例)
次に、本発明の第8変形例に係るスペーサ18hについて図17〜図18Cを参照しながら説明する。図17〜図18Cに示すように、本変形例に係るスペーサ18hは、導入部26に代えて導入部84が設けられている。
図18Aから諒解されるように、導入部84には、充填材が流通する複数(本変形例では3つ)の扇形形状の導入孔(ルーメン)86、88、90が形成されている。各導入孔86、88、90の流路断面積は、任意に設定可能であるが、例えば、同一に設定することができる。
また、本変形例に係るスペーサ18hは、連通路92が追加されると共に、上述したバイパス通路28に代えてバイパス通路94が設けられている。連通路92及びバイパス通路94は、一体的に形成されると共に導入孔86、88、90と同一の流路断面積の扇形形状の内腔を有している。
連通路92は、導入孔88と連通するように導入部84の先端面に固着されている。連通路92の先端は、スペーサ本体24の軸方向略中央に位置している。バイパス通路94は、導入孔86と連通するように導入部84の先端に固着されている。なお、導入部84、連通路92、及びバイパス通路94は一体的に形成されていても構わない。
本変形例によれば、導入孔90を流通した充填材は、スペーサ本体24の後端側拡張部36に導入され、導入孔88と連通路92を流通した充填材は、スペーサ本体24の軸方向略中央に導入され、導入孔86とバイパス通路94を流通した充填材は、スペーサ本体24の先端側拡張部38に導入されることとなる。そのため、本変形例に係るスペーサ18hを用いた場合も上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第9変形例)
次に、本発明の第9変形例に係るスペーサ18iについて図19Aを参照しながら説明する。図19Aに示すように、本変形例に係るスペーサ18iは、上述したバイパス通路28に代えてバイパス通路96が設けられている。
バイパス通路96は、第1変形例に係るバイパス通路42と同様、先端部がスペーサ本体24の先端部に固着されている。そのため、本変形例によれば、第1変形例に係るスペーサ18aと同様の効果を奏する。
また、バイパス通路96の先端部には、複数の小孔(流出口)98が形成されている。これにより、バイパス通路96内を流通した充填材を複数の小孔98からスペーサ本体24の先端部に確実に流出させることができる。
(第10変形例)
次に、本発明の第10変形例に係るスペーサ18jについて図19Bを参照しながら説明する。図19Bに示すように、本変形例に係るスペーサ18jは、上述したバイパス通路28に代えて複数のバイパス通路100が設けられている。
複数のバイパス通路100は、固定部材102によって導入部26の後端部に固定された状態で、スペーサ本体24内を放射状に延在している。また、本実施形態では、これらバイパス通路100の流路断面積の総和が上述したバイパス通路28の流路断面積S1と同一になっている。
本変形例によれば、複数のバイパス通路100がスペーサ本体24内を放射状に延在しているので、スペーサ本体24の先端側拡張部38を周方向に略均一に拡張させることができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
例えば、本発明に係る拡張デバイスを構成するスペーサは、上述した第1〜第10変形例に示したスペーサ18a〜18jの特徴部分を任意に組み合わせたスペーサを用いても構わない。
10…拡張デバイス 12…シース
14…内腔 16…カテーテル
18、18a〜18j…スペーサ 24…スペーサ本体
26、48、62、76、84…導入部
28、42、46、50、54、72、74、82、94、96、100…バイパス通路
36…後端側拡張部 38…先端側拡張部
40、44、52、56、98…流出口

Claims (11)

  1. 骨間に留置され、前記骨間の間隔を拡張するためのスペーサであって、
    拡張可能に構成されたスペーサ本体と、
    前記スペーサ本体の後端側拡張部に充填材を導入する導入部と、
    前記導入部内の前記充填材の一部を前記スペーサ本体の先端側拡張部に導入するバイパス通路と、を備え
    前記導入部の内孔は、前記後端側拡張部内に連通し、
    前記バイパス通路の内孔は、前記導入部の内孔に連通している、
    ことを特徴とするスペーサ。
  2. 請求項1記載のスペーサにおいて、
    前記導入部及び前記バイパス通路は、該導入部から前記後端側拡張部への前記充填材の導入と該バイパス通路から前記先端側拡張部への前記充填材の導入とが略同時に開始され、且つ前記導入部の前記後端側拡張部への前記充填材の単位時間当たりの導入量と前記バイパス通路の前記先端側拡張部への前記充填材の単位時間当たりの導入量とが略同一となるように形成されている、
    ことを特徴とするスペーサ。
  3. 請求項1又は2に記載のスペーサにおいて、
    前記導入部が前記スペーサ本体の後端部に接続されると共に、前記バイパス通路の前記充填材の流出口が前記スペーサ本体の先端部に位置している、
    ことを特徴とするスペーサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスペーサにおいて、
    前記バイパス通路は、前記スペーサ本体内に配設されている、
    ことを特徴とするスペーサ。
  5. 請求項4記載のスペーサにおいて、
    前記バイパス通路は、前記スペーサ本体の内面に固定されている、
    ことを特徴とするスペーサ。
  6. 請求項5記載のスペーサにおいて、
    前記バイパス通路は、前記スペーサ本体の先端部及び後端部の少なくともいずれか一方に固定されている、
    ことを特徴とするスペーサ。
  7. 請求項5記載のスペーサにおいて、
    前記バイパス通路は、可撓性を有すると共に前記スペーサ本体内に位置する部分の略全長が該スペーサ本体の内面に固着されている、
    ことを特徴とするスペーサ。
  8. 請求項4記載のスペーサにおいて、
    前記導入部が前記スペーサ本体内における前記後端側拡張部まで延出し、
    前記バイパス通路の前記充填材の流出口が前記先端側拡張部に位置している、
    ことを特徴とするスペーサ。
  9. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のスペーサにおいて、
    前記バイパス通路は、可撓性を有すると共に、前記スペーサ本体の外側に配設された状態で前記スペーサ本体の外面に固定されている、
    ことを特徴とするスペーサ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のスペーサにおいて、
    前記後端側拡張部内と前記先端側拡張部内とは互いに連通している、
    ことを特徴とするスペーサ。
  11. 骨間の間隔を拡張するための拡張デバイスであって、
    拡張可能に構成されて前記骨間に配設されるスペーサと、
    先端に前記スペーサが設けられて該スペーサ内に充填材を導くカテーテルと、
    前記カテーテルが挿通すると共に拡張前の前記スペーサを収容可能な内腔を有するシースと、を備え、
    前記スペーサは、請求項1〜10のいずれか1項に記載のスペーサである、
    ことを特徴とする拡張デバイス。
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