JP5988457B2 - セラミック押出成型機 - Google Patents
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Description
この発明は、セラミック押出成形装置の押出成型機、殊にその押出スクリューに関するものであり、押出スクリューに工夫を講じて押し出されるセラミック坏土の中央部の密度の不均一を解消し、成形品の成形精度、品質の均一性を向上させることができるものである。
セラミック押出成形装置は、混練供給機と押出成型機を備えているものであり、押出成型機にはプランジャー式とスクリュー式がある。
そして、混練供給機はセラミック原料と添加材、結合材(バインダー)などを混合し混練して調整し、これを押出成型機に供給するものであり、押出成型機はシリンダ内のセラミック坏土を成形金型から押し出して所定形状のセラミック成形体を成形するものである。
そして、押出成型機のスクリュー式のものは、連続成形によって一定の成形精度で安定した押出成形が可能である点でプランジャー式よりも優れている。このスクリュー式の押出成型機の一例が特許文献1、特許文献2に記載されている。
そして、混練供給機はセラミック原料と添加材、結合材(バインダー)などを混合し混練して調整し、これを押出成型機に供給するものであり、押出成型機はシリンダ内のセラミック坏土を成形金型から押し出して所定形状のセラミック成形体を成形するものである。
そして、押出成型機のスクリュー式のものは、連続成形によって一定の成形精度で安定した押出成形が可能である点でプランジャー式よりも優れている。このスクリュー式の押出成型機の一例が特許文献1、特許文献2に記載されている。
1.従来技術の機構
1−1.従来例1
特許文献1に記載されている従来例1の押出成型機は一般的なものであり、その概要は図4(a)に示すとおりである。
図4(a)に示されている押出成型機は、その押出スクリュー1のボス部1cが先端(下端)まで直線的なボス部であり、その押出シリンダー2の下側に延長管3があり、さらにテーパー状の抵抗管4があり、金型Dのケーシング(金型ケーシング)5がある。
押出シリンダー2の上部に混練調整されたセラミック坏土が加圧されて連続して供給され、押出シリンダー2の中のセラミック坏土が押出スクリュー1で混練されながら更に加圧されて金型Dから押し出される。
1−1.従来例1
特許文献1に記載されている従来例1の押出成型機は一般的なものであり、その概要は図4(a)に示すとおりである。
図4(a)に示されている押出成型機は、その押出スクリュー1のボス部1cが先端(下端)まで直線的なボス部であり、その押出シリンダー2の下側に延長管3があり、さらにテーパー状の抵抗管4があり、金型Dのケーシング(金型ケーシング)5がある。
押出シリンダー2の上部に混練調整されたセラミック坏土が加圧されて連続して供給され、押出シリンダー2の中のセラミック坏土が押出スクリュー1で混練されながら更に加圧されて金型Dから押し出される。
1−2.従来例2
特許文献2に記載されている従来例2の押出スクリュー1は、図5,図6に示すように、そのボス部1cの下端部が先細の裁頭円錐状形になっているものであり、2条のネジ山1a,1aを備えていて、押出スクリュー1の回転によってセラミック紐状体R、R’がネジ溝下端1e,1e’からそれぞれ繰り出される(又は押し出される)。
2条のネジ溝は押出スクリュー1の軸心に対して対称であるので、そのネジ溝下端1e、1e’の形状は同じであり、したがって、同じ断面形状で同じ太さのセラミック紐状体R,R’が軸心に対して対称に繰り出され(図6(a)、(c)参照)、金型Dから押出されて成形体P’(図4(a)の成形体P’)になり、適宜の高さに切断されてセラミック成形品P(図4−1)になる。
特許文献2に記載されている従来例2の押出スクリュー1は、図5,図6に示すように、そのボス部1cの下端部が先細の裁頭円錐状形になっているものであり、2条のネジ山1a,1aを備えていて、押出スクリュー1の回転によってセラミック紐状体R、R’がネジ溝下端1e,1e’からそれぞれ繰り出される(又は押し出される)。
2条のネジ溝は押出スクリュー1の軸心に対して対称であるので、そのネジ溝下端1e、1e’の形状は同じであり、したがって、同じ断面形状で同じ太さのセラミック紐状体R,R’が軸心に対して対称に繰り出され(図6(a)、(c)参照)、金型Dから押出されて成形体P’(図4(a)の成形体P’)になり、適宜の高さに切断されてセラミック成形品P(図4−1)になる。
1−3.セラミック紐状体について
ところで、押出スクリュー1のネジ溝下端1e(又は1e’)から繰り出されるセラミック紐状体R(又はR’)は、ボス部下端1dがスクリュウ1の軸心と一致しているので、当該ボス部下端を芯にしたコイル状になり、従来例1のようにボス部下端1dが円筒状であれば、セラミック紐状体Rのコイルの内面(中心円Rbの内面)は円筒面になるが、従来例2のようにボス部下端部1dが先細の裁頭円錐形であるときは、セラミック紐状体Rのコイル内面は先細の裁頭円錐面(以下、単に円錐面ともいう)になり、繰り出されるセラミック紐状体の縦断面形状は概略図6(c)に示すような台形形状になる。
ところで、押出スクリュー1のネジ溝下端1e(又は1e’)から繰り出されるセラミック紐状体R(又はR’)は、ボス部下端1dがスクリュウ1の軸心と一致しているので、当該ボス部下端を芯にしたコイル状になり、従来例1のようにボス部下端1dが円筒状であれば、セラミック紐状体Rのコイルの内面(中心円Rbの内面)は円筒面になるが、従来例2のようにボス部下端部1dが先細の裁頭円錐形であるときは、セラミック紐状体Rのコイル内面は先細の裁頭円錐面(以下、単に円錐面ともいう)になり、繰り出されるセラミック紐状体の縦断面形状は概略図6(c)に示すような台形形状になる。
〔従来技術とその問題点〕
金型Dから押し出されて連続成形された上記成形体P’の中央部に液分(バインダー等)が集まり、そのために当該中央部が軟質化(又は低密度化)して軟質部Pcになり、成形体P’から切り出された成形品Pが乾燥されるとその中央部がへこんで上面にヘソPbを生じることがある(図4−1(b))。
また、セラミック坏土は金型Dから押し出されるとき、軟質の中央部は流動性が高いので速やかに押し出される。このために軟質の中央部に変形を生じて成形精度が損なわれるという問題がある。例えば、成形品Pがセラミックハニカム構造体であるとき、流動性が高い中央部の仕切壁Paが変形して局部的に壁厚が厚くなったりする(図4−1(a))。
金型Dから押し出されて連続成形された上記成形体P’の中央部に液分(バインダー等)が集まり、そのために当該中央部が軟質化(又は低密度化)して軟質部Pcになり、成形体P’から切り出された成形品Pが乾燥されるとその中央部がへこんで上面にヘソPbを生じることがある(図4−1(b))。
また、セラミック坏土は金型Dから押し出されるとき、軟質の中央部は流動性が高いので速やかに押し出される。このために軟質の中央部に変形を生じて成形精度が損なわれるという問題がある。例えば、成形品Pがセラミックハニカム構造体であるとき、流動性が高い中央部の仕切壁Paが変形して局部的に壁厚が厚くなったりする(図4−1(a))。
上記のセラミック成形体P’の中央部が軟化し、このために成形品Pの成形精度が低下する現象は様々の条件に左右されるが、一般論として言えば、押出成形圧力が高いほど顕著になる傾向がある。
なお、従来例2はボス部下端1dが先細の裁頭円錐形になっているが、これはセラミック紐状体Rのコイルの内径を小さくして、内周軟質層Raの発生を出来るだけ少なくして、上記軟質部Pcが出来るだけ低減されるようにしているものである。したがって、内周軟質層Raが多く生じるものについては、従来例2が有用である。
なお、従来例2はボス部下端1dが先細の裁頭円錐形になっているが、これはセラミック紐状体Rのコイルの内径を小さくして、内周軟質層Raの発生を出来るだけ少なくして、上記軟質部Pcが出来るだけ低減されるようにしているものである。したがって、内周軟質層Raが多く生じるものについては、従来例2が有用である。
〔上記問題点の原因〕
押出スクリュー1の回転によってセラミック坏土は下方に押されてネジ溝1bを下方に流れ、当該ネジ溝1bの下端(ネジ溝下端)1e(及び1e’)から押し出される。このときセラミック坏土は押出シリンダー2の内面と押出スクリュー1のボス部1cネジ溝間で強く挟圧され、ネジ溝1bで癖付けされてネジ溝に沿う形で押し出される。そして押し出されたセラミック坏土はボス部下端1dの中心(回転中心)を中心とする螺旋状(図4(a)の矢印a参照)の太いセラミック紐状体R(及びR’。以下同じ)になって、押出シリンダー下部の筒状空間Sに展開される(図4(a)(b)、図6(a))。
そして、セラミック坏土は押出スクリューのボス部1cの表面(ネジ底面)に圧接されて滑るので、上記コイル状のセラミック紐状体Rのコイルの半径方向内側に液分(結合材等)が滲み出てその内周部が軟化して内周軟質層Raになる(図4(b)、図6(b)を参照)。なお、この現象は多くの水分を含んでいて軟らかいモルタルの表面をコテで押さえて撫でるとその表面に水分が滲み出てくるのと似た現象であると思われる。
押出スクリュー1の回転によってセラミック坏土は下方に押されてネジ溝1bを下方に流れ、当該ネジ溝1bの下端(ネジ溝下端)1e(及び1e’)から押し出される。このときセラミック坏土は押出シリンダー2の内面と押出スクリュー1のボス部1cネジ溝間で強く挟圧され、ネジ溝1bで癖付けされてネジ溝に沿う形で押し出される。そして押し出されたセラミック坏土はボス部下端1dの中心(回転中心)を中心とする螺旋状(図4(a)の矢印a参照)の太いセラミック紐状体R(及びR’。以下同じ)になって、押出シリンダー下部の筒状空間Sに展開される(図4(a)(b)、図6(a))。
そして、セラミック坏土は押出スクリューのボス部1cの表面(ネジ底面)に圧接されて滑るので、上記コイル状のセラミック紐状体Rのコイルの半径方向内側に液分(結合材等)が滲み出てその内周部が軟化して内周軟質層Raになる(図4(b)、図6(b)を参照)。なお、この現象は多くの水分を含んでいて軟らかいモルタルの表面をコテで押さえて撫でるとその表面に水分が滲み出てくるのと似た現象であると思われる。
他方、上記のコイル状になったセラミック紐状体R(従来例1,2のもの)のコイル外径は押出シリンダー内径に相当し、内径(中心円Rbの直径)は、押出スクリューのボス部1cの下端(ボス部下端)1dの中心がスクリューの回転軸心と一致しているので、ボス部下端1dの外径dに相当する。なお、当該ボス部下端1dの外径dは、ネジ溝下端1eのネジ底の直径を意味する。
そして、ネジ溝下端1eから押し出されるとその瞬間から流動性が高い部分(すなわちセラミック紐状体Rのコイル内周の軟質層Ra)がコイル中心(上記中心円Rbの中心と同じ)方向fに向かって流動する(図6(b)参照)。なぜなら、セラミック紐状体が押出シリンダー下部の筒状空間Sに連続して押し出されるとき、上記中心円Rbはセラミック紐状体Rが直接押し込まれない、いわば空白部分になるからである。
そして、上記内周軟質層Raの流動方向は、中心円Rbの中心(回転中心)であり、この中心円Rbの中心に向う流動は継続するので、筒状空間S内でセラミック坏土の中央部が軟化して密度が低下する。その結果、上記筒状空間S内のセラミック坏土の中央部の比較的広い範囲が低密度のもの(あるいは軟化したもの)になる。
そして、ネジ溝下端1eから押し出されるとその瞬間から流動性が高い部分(すなわちセラミック紐状体Rのコイル内周の軟質層Ra)がコイル中心(上記中心円Rbの中心と同じ)方向fに向かって流動する(図6(b)参照)。なぜなら、セラミック紐状体が押出シリンダー下部の筒状空間Sに連続して押し出されるとき、上記中心円Rbはセラミック紐状体Rが直接押し込まれない、いわば空白部分になるからである。
そして、上記内周軟質層Raの流動方向は、中心円Rbの中心(回転中心)であり、この中心円Rbの中心に向う流動は継続するので、筒状空間S内でセラミック坏土の中央部が軟化して密度が低下する。その結果、上記筒状空間S内のセラミック坏土の中央部の比較的広い範囲が低密度のもの(あるいは軟化したもの)になる。
上記のようにして中央部が軟質化したセラミック坏土は抵抗板6の小孔を通過して抵抗管4を下方に押されて行くが、このとき、中央の軟質部はその流れが速いので、軟化したセラミック坏土がさらに中央部に集合することになる(図4(a)の矢印b参照)。したがって、下端の金型Dから押し出されて成形体が押出成形される直前では中央の広い範囲で軟質部になり、その結果、成形品Pの中央部分が軟質部になる。そうすると、中央の広い範囲のセラミック坏土が金型Dから速く押し出されることになり、押し出された成形体の中央に大きな軟質部ができ、これから切り出された成形品Pが乾燥されると、その中央の軟質部Pcが収縮して上面にヘソPbが生じることになる(図4−1(b))。以上が上記問題が生じる理由であると思われる。
〔上記問題が生じる前提〕
上記問題はセラミック坏土全般に認められることであるが、保水性が低いもの、チクソトロピーのもの(剪断力がかかると流動性が変化する性質を有するもの)、多孔質体(カーボン、活性体等)において顕著になる傾向がある。
そして、セラミック素材の種類、セラミック粉末粒径、セラミック坏土の密度の如何によって上記傾向に違いがある。したがって、この問題の解消を目的とする本発明による効果は、上記傾向の大小によって相違することになるのでその程度の差はあるとしても、本発明はセラミック全般について顕著な効果がある。
また、従来の縦型のスクリュー式押出成型機について、従来技術の問題及びその原因等を説明したが、上記問題及び原因は横型のものについても同様に該当することである。
上記問題はセラミック坏土全般に認められることであるが、保水性が低いもの、チクソトロピーのもの(剪断力がかかると流動性が変化する性質を有するもの)、多孔質体(カーボン、活性体等)において顕著になる傾向がある。
そして、セラミック素材の種類、セラミック粉末粒径、セラミック坏土の密度の如何によって上記傾向に違いがある。したがって、この問題の解消を目的とする本発明による効果は、上記傾向の大小によって相違することになるのでその程度の差はあるとしても、本発明はセラミック全般について顕著な効果がある。
また、従来の縦型のスクリュー式押出成型機について、従来技術の問題及びその原因等を説明したが、上記問題及び原因は横型のものについても同様に該当することである。
従来技術における上記問題を解消するには、押出シリンダー下部の空間に押し出された瞬間からセラミック紐状体Rの内周軟質層Raが上記空間の中央部に集中するのを可及的に低減することが必要であるので、そのために上記セラミック紐状体Rのコイル内周の軟質層Raが継続して中心部に向かって流動して中央部に集中することが抑制されるように押出スクリューの構造を工夫すること、これが本発明の技術的課題である。
この発明の技術手段は、スクリュー式セラミック押出成型機を前提としてその押出スクリュー(以下「スクリュー」ともいう)について、次の(イ)(ロ)によるものである。
(イ)押出スクリューのボス部下端1dがスクリュー軸心に対して偏心した偏心ボス部下端1kになっていること、
(ロ)上記押出スクリューの外径をDとするとき、上記偏心ボス部下端1kの偏心量rは(1/15〜1/4)×Dであること。
なお、上記ボス部下端1dの形状は必ずしも裁頭円錐形でなければならないわけではないが、現実的にはネジ山、ネジ底との構造上の関係からボス部下端部が小径でなければならず、そのため、先細の裁頭円錐形であるのが好ましい。
(イ)押出スクリューのボス部下端1dがスクリュー軸心に対して偏心した偏心ボス部下端1kになっていること、
(ロ)上記押出スクリューの外径をDとするとき、上記偏心ボス部下端1kの偏心量rは(1/15〜1/4)×Dであること。
なお、上記ボス部下端1dの形状は必ずしも裁頭円錐形でなければならないわけではないが、現実的にはネジ山、ネジ底との構造上の関係からボス部下端部が小径でなければならず、そのため、先細の裁頭円錐形であるのが好ましい。
〔作用〕
(上記(イ)について)
押出スクリューのボス部下端はスクリュー軸心に対して偏心した偏心ボス部下端1kになっているので、当該偏心ボス部下端1kはスクリュー軸心を中心として偏心量rを半径とする回転運動(又は円運動)をする。
したがって、ネジ溝下端1eからセラミック紐状体Rを押し出し(或いは繰り出し)ながら、スクリューの偏心ボス部下端1kがスクリュー軸心を中心とする半径rの円上を回転する(図2参照)。そして、ネジ溝下端1eからセラミック紐状体Rが押し出されるが、ここではネジ山がスクリューの回転軸に対して互いに反対側にある2条ネジの場合を例にとって説明する。一方のネジ溝下端1eから繰り出された幅広のセラミック紐状体Rはスクリュー1の軸心を中心としてコイル状に展開され、他方のネジ溝下端1e’から繰り出された幅狭のセラミック紐状体R’もスクリュー1の軸心を中心とするコイル状に展開される(図2(a)〜(d))。しかし、セラミック紐状体RとR’のそれぞれのコイル半径は、偏心ボス部下端1kの偏心量rの2倍相当分だけ相違し、セラミック紐状体RとR’の内径は、図2−2(a)(b)に示すように大きく異なる。
(上記(イ)について)
押出スクリューのボス部下端はスクリュー軸心に対して偏心した偏心ボス部下端1kになっているので、当該偏心ボス部下端1kはスクリュー軸心を中心として偏心量rを半径とする回転運動(又は円運動)をする。
したがって、ネジ溝下端1eからセラミック紐状体Rを押し出し(或いは繰り出し)ながら、スクリューの偏心ボス部下端1kがスクリュー軸心を中心とする半径rの円上を回転する(図2参照)。そして、ネジ溝下端1eからセラミック紐状体Rが押し出されるが、ここではネジ山がスクリューの回転軸に対して互いに反対側にある2条ネジの場合を例にとって説明する。一方のネジ溝下端1eから繰り出された幅広のセラミック紐状体Rはスクリュー1の軸心を中心としてコイル状に展開され、他方のネジ溝下端1e’から繰り出された幅狭のセラミック紐状体R’もスクリュー1の軸心を中心とするコイル状に展開される(図2(a)〜(d))。しかし、セラミック紐状体RとR’のそれぞれのコイル半径は、偏心ボス部下端1kの偏心量rの2倍相当分だけ相違し、セラミック紐状体RとR’の内径は、図2−2(a)(b)に示すように大きく異なる。
他方、上記のセラミック紐状体R,R’のコイルは偏心ボス部下端1kを中心とするものではなく、また、偏心ボス部下端1kは偏心量rを半径とする回転円h上を回転して常に移動する(図2(a)→(b)→(c)→(d)参照)。
したがって、セラミック紐状体R,R’の内周軟質層Ra,Ra’が偏心ボス部下端1kに向かって流動して偏心ボス部下端1kの下側に集中することはない。
したがって、セラミック紐状体R,R’の内周軟質層Ra,Ra’が偏心ボス部下端1kに向かって流動して偏心ボス部下端1kの下側に集中することはない。
以上、ボス部下端1dが偏心して偏心ボス部下端1kになっていて当該偏心ボス部下端1kが軸心を中心として半径rの回転円h上を回転をすることで、内周軟質層Raが流動して向かう領域が常に移動し、その移動範囲が広い範囲であるので、ネジ溝下端1eから繰り出されるとすぐに内周軟質層が流動して中央に集合するのを回避することができるという作用効果について説明した。
次いで、偏心ボス部下端1kのネジ溝下端1e、1e’から繰り出されたセラミック帯状体R,R’の内周軟質層Ra,Ra’が全体として上記筒状空間S内でどのように分散されるかについて、図2,図2−2を参照しながら説明する。
図2,図2−2は、本発明の作用を説明するためにセラミック紐状体R,R’が繰り出されて展開される様子、及びこれらのセラミック紐状体R,R’がシリンダー内(上記筒状空間S)で積層される様子を模式的に示しているものである。これらの図2,図2−2に示すものの偏心ボス部下端1kの偏心量rは当該偏心ボス部下端1kの外径dの1/2であるので、一方のネジ溝下端1eの半径方向内端はスクリュー軸心と一致しており、したがって、当該ネジ溝下端1eから繰り出されるセラミック紐状体Rの半径方向幅はシリンダー2の半径に等しい。他方、スクリューの回転軸の反対側のネジ溝下端1e’から繰り出されるセラミック紐状体R’の半径方向幅は、シリンダー半径と偏心ボス部下端1kの外径d(この場合は偏心量r×2)との差分に等しい。
そして、偏心ボス部下端1kはスクリュー軸心を中心にして偏心量rで回転する(図2(a)における矢印g参照)ので、これらのセラミック紐状体R,R’がネジ溝下端1e、1e’の回転につれてコイル状に伸びて行く。
図2,図2−2は、本発明の作用を説明するためにセラミック紐状体R,R’が繰り出されて展開される様子、及びこれらのセラミック紐状体R,R’がシリンダー内(上記筒状空間S)で積層される様子を模式的に示しているものである。これらの図2,図2−2に示すものの偏心ボス部下端1kの偏心量rは当該偏心ボス部下端1kの外径dの1/2であるので、一方のネジ溝下端1eの半径方向内端はスクリュー軸心と一致しており、したがって、当該ネジ溝下端1eから繰り出されるセラミック紐状体Rの半径方向幅はシリンダー2の半径に等しい。他方、スクリューの回転軸の反対側のネジ溝下端1e’から繰り出されるセラミック紐状体R’の半径方向幅は、シリンダー半径と偏心ボス部下端1kの外径d(この場合は偏心量r×2)との差分に等しい。
そして、偏心ボス部下端1kはスクリュー軸心を中心にして偏心量rで回転する(図2(a)における矢印g参照)ので、これらのセラミック紐状体R,R’がネジ溝下端1e、1e’の回転につれてコイル状に伸びて行く。
(一方の幅広のセラミック紐状体Rについて)
半径方向幅が広いネジ溝下端1eが1回転するとセラミック紐状体Rが環状になってシリンダーに展開される(図2−2(a)参照)。このとき、内周軟質層Raはスクリュー軸心の周りに分配されるので、半径方向内方に流動することはない。
また、偏心ボス部下端1kの下方位置に内周軟質層Raが分配されるが、その範囲は比較的狭く、大部分の範囲は低密度化していないセラミック坏土である(図2−2(a)における偏心ボス部下端1kと軟質層Raとの関係を参照)。
したがって、内周軟質層Raが偏心ボス部下端に向かって流動して当該偏心ボス部下端1kの下側に集合して広い範囲に軟質部が形成されることはない。
なお、上記偏心量rの大きさに関わりなく中心部の狭い範囲に軟質層が分配されるのは避けられないが、例えば、従来例1、従来例2による場合に比してその程度は著しく少ない。また、この中心部の狭い範囲の軟質層については偏心ボス部下端1kの攪拌作用によりこれを拡散させて、中央部の密度が広い範囲で低下することが抑制される。
半径方向幅が広いネジ溝下端1eが1回転するとセラミック紐状体Rが環状になってシリンダーに展開される(図2−2(a)参照)。このとき、内周軟質層Raはスクリュー軸心の周りに分配されるので、半径方向内方に流動することはない。
また、偏心ボス部下端1kの下方位置に内周軟質層Raが分配されるが、その範囲は比較的狭く、大部分の範囲は低密度化していないセラミック坏土である(図2−2(a)における偏心ボス部下端1kと軟質層Raとの関係を参照)。
したがって、内周軟質層Raが偏心ボス部下端に向かって流動して当該偏心ボス部下端1kの下側に集合して広い範囲に軟質部が形成されることはない。
なお、上記偏心量rの大きさに関わりなく中心部の狭い範囲に軟質層が分配されるのは避けられないが、例えば、従来例1、従来例2による場合に比してその程度は著しく少ない。また、この中心部の狭い範囲の軟質層については偏心ボス部下端1kの攪拌作用によりこれを拡散させて、中央部の密度が広い範囲で低下することが抑制される。
(他方の幅狭のセラミック紐状体R’について)
半径方向幅が狭いネジ溝下端1e’が1回転すると幅狭のセラミック紐状体R’が環状に展開される(図2−2(b))。そして、このセラミック紐状体R’の内周は偏心量r+d(dは偏心ボス部下端1kの直径d)を半径とするものであり、その内周軟質層Ra’は、回転する偏心ボス部1kが内接する円形になる。したがって、上記内周軟質層Ra’は偏心ボス部下端1kから遠く離れた広い範囲に分散されることになる。
したがって、セラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’がシリンダー中央部に向かって流動して広い範囲の軟質部を生じることはない。
半径方向幅が狭いネジ溝下端1e’が1回転すると幅狭のセラミック紐状体R’が環状に展開される(図2−2(b))。そして、このセラミック紐状体R’の内周は偏心量r+d(dは偏心ボス部下端1kの直径d)を半径とするものであり、その内周軟質層Ra’は、回転する偏心ボス部1kが内接する円形になる。したがって、上記内周軟質層Ra’は偏心ボス部下端1kから遠く離れた広い範囲に分散されることになる。
したがって、セラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’がシリンダー中央部に向かって流動して広い範囲の軟質部を生じることはない。
〔2条ネジである場合の特性〕
スクリューが2条ネジによるものの場合、2つのネジ溝下端1e、1e’の各押出口が、回転軸の反対側にあり、一方のネジ溝下端1e’よりも他方のネジ溝下端1eからの押出量が多くなり(図1(c)におけるセラミック紐状体R,R’の縦断面積の違いを参照)、スクリュー下端部にかかる横方向負荷のバランスは崩れるが、ボス部下端が偏心ボス部下端1kになっていても、スクリュー下端部にかかる横方向負荷のバランスの崩れは1条ネジによるものに比して小さくてバランスはよい。
また、スクリューが2条ネジである場合は、上記一方のセラミック紐状体Rによる環状体と、他方のセラミック紐状体R’による環状体が上記筒状空間S(従来例1,従来例2参照)内で交互に積層されることになる。
そして、両セラミック紐状体R,R’の軟質層の半径方向位置が異なり、一方のセラミック紐状体Rの内周軟質層Raに他方のセラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’が重なることはないので、当該内周軟質層Ra,Ra’が中心部に集中するのが低減される。
スクリューが2条ネジによるものの場合、2つのネジ溝下端1e、1e’の各押出口が、回転軸の反対側にあり、一方のネジ溝下端1e’よりも他方のネジ溝下端1eからの押出量が多くなり(図1(c)におけるセラミック紐状体R,R’の縦断面積の違いを参照)、スクリュー下端部にかかる横方向負荷のバランスは崩れるが、ボス部下端が偏心ボス部下端1kになっていても、スクリュー下端部にかかる横方向負荷のバランスの崩れは1条ネジによるものに比して小さくてバランスはよい。
また、スクリューが2条ネジである場合は、上記一方のセラミック紐状体Rによる環状体と、他方のセラミック紐状体R’による環状体が上記筒状空間S(従来例1,従来例2参照)内で交互に積層されることになる。
そして、両セラミック紐状体R,R’の軟質層の半径方向位置が異なり、一方のセラミック紐状体Rの内周軟質層Raに他方のセラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’が重なることはないので、当該内周軟質層Ra,Ra’が中心部に集中するのが低減される。
〔1条ネジの場合〕
1条ネジの場合、セラミック紐状体Rの内周軟質層Raの内径が従来のものに近くなり、偏心量rが1/4×d(偏心ボス部下端1kの外径)未満であるとこの傾向がさらに顕著になって、本発明の作用効果が格別顕著ではなくなる可能性がある。したがって、1条ネジの場合、殊に偏心量rが1/4×d(偏心ボス部下端1kの外径)未満である場合は、偏心方向と反対側にネジ溝下端1eを設けるのがよい。
1条ネジの場合、セラミック紐状体Rの内周軟質層Raの内径が従来のものに近くなり、偏心量rが1/4×d(偏心ボス部下端1kの外径)未満であるとこの傾向がさらに顕著になって、本発明の作用効果が格別顕著ではなくなる可能性がある。したがって、1条ネジの場合、殊に偏心量rが1/4×d(偏心ボス部下端1kの外径)未満である場合は、偏心方向と反対側にネジ溝下端1eを設けるのがよい。
〔偏心量rが1/4×d未満の場合〕
偏心量rが1/4×d(偏心ボス部下端の外径)未満のときは、一方のセラミック紐状体Rの内周軟質層Raの内径が大きくなり、他方のセラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’の内径が小さくなって互いに接近する(図2−2(a)(b)を参照して1/4×d未満の場合を推測されたい)。したがって、両内周軟質層Ra,Ra’を半径方向において大きく離間させることによる作用効果が著しく低下する。したがって、所期の作用効果を確保するには偏心量rが1/4d以上であることが必要である。
偏心量rが1/4×d(偏心ボス部下端の外径)未満のときは、一方のセラミック紐状体Rの内周軟質層Raの内径が大きくなり、他方のセラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’の内径が小さくなって互いに接近する(図2−2(a)(b)を参照して1/4×d未満の場合を推測されたい)。したがって、両内周軟質層Ra,Ra’を半径方向において大きく離間させることによる作用効果が著しく低下する。したがって、所期の作用効果を確保するには偏心量rが1/4d以上であることが必要である。
以上のとおりであるので、セラミック紐状体R(又はR’)の内周軟質層Ra(又はRa’)はスクリューのボス部下端に向かって流動して中央部に集中することはない。
したがって、セラミック紐状体Rの内周軟質層Raが常に中央に向かって流動して中央部に集中する従来のものに比して、内周軟質層Raが中央に向かうことが抑制されて、スクリューの直ぐ下方の空間の広い範囲に軟質部を形成することが大幅に低減される。
したがって、セラミック紐状体Rの内周軟質層Raが常に中央に向かって流動して中央部に集中する従来のものに比して、内周軟質層Raが中央に向かうことが抑制されて、スクリューの直ぐ下方の空間の広い範囲に軟質部を形成することが大幅に低減される。
以上が解決手段の作用効果であるが、この作用効果は偏心ボス部下端1kの偏心量rが大きいほど顕著であり、他方、ボス部下端を偏心させると、ネジ溝下端1eの形状及び回転軸心に対する位置が変わり、その偏心量rが大きいほど、ネジ溝下端1eの形状及び回転軸心に対する位置の変化が顕著である(図1(c)におけるセラミック紐状体R,R’の断面形状及び軸心に対する位置の違いを参照)。そして、偏心量rが大き過ぎると、スクリューの形状が著しく損なわれてスクリュー機能が阻害されるとともにその下端部にかかる横方向負荷(軸に対してセラミック坏土によってかかる横方向負荷)のバランスが大きく損なわれるので、スクリューの歪みが大きくてその回転の円滑さが損なわれ、セラミック坏土の押出性能などのスクリュー本来の性能が著しく損なわれることになる。
(上記(ロ)について)
上記(ロ)はスクリューの外径Dと偏心ボス部下端1kの偏心量rの関係を規定するものである。
上記偏心量rがスクリュー外径Dに対して小さすぎると、顕著な作用効果を奏することができず、上記(ロ)の範囲を超えると、上記のとおり横方向の外力によってスクリューの歪みが大きくなり、そのためにスクリュー本来の機能が大きく阻害されることになる。
以上のことから、上記(ロ)の範囲が所期の作用効果を奏するとともにスクリューの円滑な作動が確保される範囲であり、実施する上で適切な範囲である。
上記(ロ)はスクリューの外径Dと偏心ボス部下端1kの偏心量rの関係を規定するものである。
上記偏心量rがスクリュー外径Dに対して小さすぎると、顕著な作用効果を奏することができず、上記(ロ)の範囲を超えると、上記のとおり横方向の外力によってスクリューの歪みが大きくなり、そのためにスクリュー本来の機能が大きく阻害されることになる。
以上のことから、上記(ロ)の範囲が所期の作用効果を奏するとともにスクリューの円滑な作動が確保される範囲であり、実施する上で適切な範囲である。
偏心ボス部下端1kの偏心量rの大きさと、回転する当該偏心ボス部下端1kの動きとの関係は、図2−1(a)(b)(c)(d)(e)のように模試的に示される。
上記偏心量rが偏心ボス部下端1kの直径dの1/2以上のときが図2−1(a)のとおりであり、偏心ボス部下端1kが大きい内接円h’で回転し、上記偏心量rが1/2のときが図2−1(b)のとおりであり、偏心ボス部下端1kがより小さな内接円h’内で回転するので、当該回転中にその軸心側の広い範囲が重なり合っている。そして、上記偏心量rが1/4以下のときが図2−1(d)のとおりであり、その軸心側のより広い範囲で重なり合って回転(又は移動)するが、それでも偏心量rがゼロ(r=0)のときの図2−1(e)のように定点で回転している状態に比して偏心ボス部下端1kが移動する範囲は広い(図2−1(d))ので、このときも偏心ボス部下端1kが回転して広い範囲を常に移動していることによる作用効果は顕著である。
しかし、1/4未満では偏心量r=0の場合の状態に極めて近いので、上記作用効果が顕著であるとは必ずしも言えなくなる。
上記偏心量rが偏心ボス部下端1kの直径dの1/2以上のときが図2−1(a)のとおりであり、偏心ボス部下端1kが大きい内接円h’で回転し、上記偏心量rが1/2のときが図2−1(b)のとおりであり、偏心ボス部下端1kがより小さな内接円h’内で回転するので、当該回転中にその軸心側の広い範囲が重なり合っている。そして、上記偏心量rが1/4以下のときが図2−1(d)のとおりであり、その軸心側のより広い範囲で重なり合って回転(又は移動)するが、それでも偏心量rがゼロ(r=0)のときの図2−1(e)のように定点で回転している状態に比して偏心ボス部下端1kが移動する範囲は広い(図2−1(d))ので、このときも偏心ボス部下端1kが回転して広い範囲を常に移動していることによる作用効果は顕著である。
しかし、1/4未満では偏心量r=0の場合の状態に極めて近いので、上記作用効果が顕著であるとは必ずしも言えなくなる。
また、偏心ボス部下端1kの直径dが大きいほど、上記の内周軟質層Raになる範囲が広くなってそれが中央へ流動する傾向が大きくなり、偏心量rが小さいほど、回転移動中に偏心ボス部下端1kが重なり合う範囲が広くなってその移動範囲が著しく狭くなるので、従来例のように定点で回転するものに限りなく近づく。したがって、偏心ボス部下端が回転して常に移動していることによる作用効果を顕著に奏することはできなくなる。
他方、偏心量rが大きすぎると、ネジ溝下端1e,1e’の形状が大きく損なわれ、スクリュー1の回転の円滑さが大きく損なわれるので、スクリュー本来の機能が大きく阻害されることになる。
他方、偏心量rが大きすぎると、ネジ溝下端1e,1e’の形状が大きく損なわれ、スクリュー1の回転の円滑さが大きく損なわれるので、スクリュー本来の機能が大きく阻害されることになる。
(その他の事項について)
上記(ロ)の範囲での偏心量rを、具体的な押出成型機の仕様等の関係で必ずしも適切に設定できず、そのために所期の作用効果を十分奏することができない場合は、補助手段を偏心ボス部下端1kの下面に設けることで上記作用効果を補足することができる。
その補助手段は、偏心ボス部下端1kの端面に円錐状又は角錐状の突起を設けることである。
偏心ボス部下端1kの回転運動による攪拌作用が上記突起によって助長されるので、これによって本発明の作用効果が補足される。したがって、具体的設計における偏心量rが小さい場合は、上記補助手段を付加することにより、所期の作用効果を十分確保することができる。
なお、上記の補助手段は、偏心ボス部下端に円錐状又は角錐状の突起を設けるにすぎないので、そのためのコスト増、軸長増、重量増等のデメリットは小さい。
上記(ロ)の範囲での偏心量rを、具体的な押出成型機の仕様等の関係で必ずしも適切に設定できず、そのために所期の作用効果を十分奏することができない場合は、補助手段を偏心ボス部下端1kの下面に設けることで上記作用効果を補足することができる。
その補助手段は、偏心ボス部下端1kの端面に円錐状又は角錐状の突起を設けることである。
偏心ボス部下端1kの回転運動による攪拌作用が上記突起によって助長されるので、これによって本発明の作用効果が補足される。したがって、具体的設計における偏心量rが小さい場合は、上記補助手段を付加することにより、所期の作用効果を十分確保することができる。
なお、上記の補助手段は、偏心ボス部下端に円錐状又は角錐状の突起を設けるにすぎないので、そのためのコスト増、軸長増、重量増等のデメリットは小さい。
この発明の最大の効果は、従来技術における上記問題を解決してシリンダ中央部におけるセラミック坏土の密度低下を回避し、当該密度低下に伴う成形精度の低下、成形品の品質低下を効果的に防止できたことである。
そして、上記課題の解決手段は極めて単純で、スクリューのボス部下端をスクリュー回転軸に対して偏心させて偏心ボス部下端1kにすることによって、軟質部が中央の広い範囲に形成されることを抑制するものであるから、例えば、下端にスクリュー攪拌翼などの特別の手段を付加する場合に比して、上記作用効果は顕著である。
そして、上記課題の解決手段は極めて単純で、スクリューのボス部下端をスクリュー回転軸に対して偏心させて偏心ボス部下端1kにすることによって、軟質部が中央の広い範囲に形成されることを抑制するものであるから、例えば、下端にスクリュー攪拌翼などの特別の手段を付加する場合に比して、上記作用効果は顕著である。
次いで、直径300mmのDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)又はこれと同様の形状構造の成形体を押出成形するのに適した押出成型機に本発明を適用した実施例1を説明する。
1.実施例1
実施例1は図5、図6に示す従来例2と同様の基本構造を備えており、そのボス部下端部は先細の裁頭円錐形である。この実施例1について図1、図2、図2−1、図2−2を参照して説明する。
実施例1は図5、図6に示す従来例2と同様の基本構造を備えており、そのボス部下端部は先細の裁頭円錐形である。この実施例1について図1、図2、図2−1、図2−2を参照して説明する。
〔機構〕
実施例1のスクリュー1は有効長Lが400mmの2条ネジによるものであり、そのネジ山(リード)1aのピッチは240mmである。そしてスクリュー1の外径D(ネジ山の外径)は250mmで、ボス部1cの外径D1(ネジ溝の外径と同じ)が190mm、ネジ溝1bの幅wは95mmである。
スクリュー1のボス部1cの下部は傾斜した先細の円錐状になっており、そのボス部下端の直径dは65mmであり、当該ボス部下端はスクリュー軸心に対して偏心して偏心ボス部下端1kになっており、その偏心量rは20mmである。
因みに、この実施例における偏心量r=0.08×Dであり、r=0.308×dであり、d=0.342×D1である。
実施例1のスクリュー1は有効長Lが400mmの2条ネジによるものであり、そのネジ山(リード)1aのピッチは240mmである。そしてスクリュー1の外径D(ネジ山の外径)は250mmで、ボス部1cの外径D1(ネジ溝の外径と同じ)が190mm、ネジ溝1bの幅wは95mmである。
スクリュー1のボス部1cの下部は傾斜した先細の円錐状になっており、そのボス部下端の直径dは65mmであり、当該ボス部下端はスクリュー軸心に対して偏心して偏心ボス部下端1kになっており、その偏心量rは20mmである。
因みに、この実施例における偏心量r=0.08×Dであり、r=0.308×dであり、d=0.342×D1である。
〔動作〕
スクリュー1が回転することによって2条のネジ溝1b,1bの下端1e,1e’からそれぞれセラミック紐状体R、R’を繰り出し(又は押出し)ながら、偏心ボス部下端1kが半径20mmの円上を回転(又は円運動)することになる。この状態について図2を参照して詳細に説明する。
スクリューの基本構造がこの実施例1と同じの従来技術2の場合、繰り出されるセラミック紐状体R及びR’は互いに同心のコイルバネ状のコイルになり、その中心円Rbはボス部下端1dの断面と同じで、ボス下端1dの直径dと等しい内径(以下これを内径dとする)を有し、両セラミック紐状体R、R’の断面形状は同じであり軸心に対する位置も同じである(図6(c))。しかし、この実施例1の場合はボス部下端が偏心ボス部下端1kであって、偏心量r(20mm)で偏心しているので、両セラミック紐状体R,R’の形状、その縦断面の大きさが相違し、また軸心に対する位置が互いに大きく相違している(図1(c))。
スクリュー1が回転することによって2条のネジ溝1b,1bの下端1e,1e’からそれぞれセラミック紐状体R、R’を繰り出し(又は押出し)ながら、偏心ボス部下端1kが半径20mmの円上を回転(又は円運動)することになる。この状態について図2を参照して詳細に説明する。
スクリューの基本構造がこの実施例1と同じの従来技術2の場合、繰り出されるセラミック紐状体R及びR’は互いに同心のコイルバネ状のコイルになり、その中心円Rbはボス部下端1dの断面と同じで、ボス下端1dの直径dと等しい内径(以下これを内径dとする)を有し、両セラミック紐状体R、R’の断面形状は同じであり軸心に対する位置も同じである(図6(c))。しかし、この実施例1の場合はボス部下端が偏心ボス部下端1kであって、偏心量r(20mm)で偏心しているので、両セラミック紐状体R,R’の形状、その縦断面の大きさが相違し、また軸心に対する位置が互いに大きく相違している(図1(c))。
偏心ボス部下端1kが半径rの回転運動をするので、セラミック坏土Rは偏心ボス部下端1kの外径dを中心円とするコイル状になる分けではなく、偏心量rが上記外径(ボス部下端の直径d)の1/2である実施例1の場合、一方のセラミック紐状体Rの中心円Rbの内径がゼロであり(図2−2(a))、他方のセラミック紐状体R’の中心円Rbの内径はr×4(上記外径dの2倍と同じ)である(図2−2(b))。
内周軟質層Raは環状のセラミック紐状体R,R’の内周部に生じるので、セラミック紐状体Rの内周軟質層Raは軸心周りの狭い範囲に集中し、セラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’は上記外径dを半径とする内周円の広い範囲に分散される。
内周軟質層Raは環状のセラミック紐状体R,R’の内周部に生じるので、セラミック紐状体Rの内周軟質層Raは軸心周りの狭い範囲に集中し、セラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’は上記外径dを半径とする内周円の広い範囲に分散される。
一方のセラミック紐状体Rの内周軟質層Raは軸心周りの狭い範囲に集中するが、偏心ボス部下端1kの回転運動によって拡散され、他方のセラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’は従来技術による場合に比して極めて広い範囲に分散される(図2−2(a),(b)参照)ので、何れについても、内周軟質層の中央部への集中は低減される。
2条ネジによる場合は、上記セラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’がセラミック紐状体Rの高密度層(半径方向中央部)に重なるので、この高密度層によって希釈されて、軟質性がさらに低減される。
2条ネジによる場合は、上記セラミック紐状体R’の内周軟質層Ra’がセラミック紐状体Rの高密度層(半径方向中央部)に重なるので、この高密度層によって希釈されて、軟質性がさらに低減される。
スクリュー1の回転速度が毎分1回転、金型からの押出圧力53kg/cm2で押出成形された直径300mm、高さ350mmのハニカムのセラミック成形品Pを乾燥させると、従来例では、深さ3mm、直径20mmの微小へこみ(ヘソPb。図4−1(b)参照)が少し認められるが、この実施例1では全く認められない。このことからも上記作用効果が顕著であることが確認される。
この実施例1において、偏心量rが16mmのときは、上記ヘソの発生はほとんど認められないが、10mmのときは、小さなヘソの発生が僅かに認められ、また60mm(スクリュー1の外径Dの約1/4)のときは、偏心ボス部下端1kが大きく偏心していることになり、このことによってスクリュー下端部におけるネジ溝の形状が大きく崩れていて性能(円滑な回転性能、安定した押出性能等)が大きく阻害され、またスクリューの歪みが若干生じていると推測される。しかし、実用上の格別顕著な支障が生じる程ではない。
実施例1は2条ネジによる縦型であるが、1条ネジでも違いはなく、また、横型でも著しい違いはない。
上記1条ネジの場合はセラミック紐状体Rの縦方向厚さ、コイルの縦方向間隔を適当にする等のために変更が必要であり、また、押出スクリューの有効長L、外径D、ネジピッチ、ボス部外径等については、必要に応じて適宜変更する必要がある。
そして、縦型か横型かの違いについては特に留意すべき点はない。
上記1条ネジの場合はセラミック紐状体Rの縦方向厚さ、コイルの縦方向間隔を適当にする等のために変更が必要であり、また、押出スクリューの有効長L、外径D、ネジピッチ、ボス部外径等については、必要に応じて適宜変更する必要がある。
そして、縦型か横型かの違いについては特に留意すべき点はない。
2.実施例2
次いで図3を参照して実施例2を説明する。
この実施例2は、偏心量rが比較的小さい偏心ボス部下端1kに補助手段を付加して,偏心不足による上記内周軟質層Raの分散不足を補足するようにしたものである。
上記補助手段として偏心ボス部下端1kの下面に付設する突起は、円錐状突起又は角錐状突起の何れでもよく、作用効果において格別の相違はないが、当該突起を形成する加工の容易性は円錐状突起が優れているので、実施例2の突起は円錐状突起を採用している。
実施例2は偏心ボス部下端1kの偏心量rが10mmで、2条ネジの両ネジ溝下端1e、1e’からのセラミック坏土押出量の違いを少なくし、偏心ボス部下端1kの下面に円錐状突起1mを設けてセラミック紐状体Rの内周軟質層Raの分散作用を助勢するようにしている。
次いで図3を参照して実施例2を説明する。
この実施例2は、偏心量rが比較的小さい偏心ボス部下端1kに補助手段を付加して,偏心不足による上記内周軟質層Raの分散不足を補足するようにしたものである。
上記補助手段として偏心ボス部下端1kの下面に付設する突起は、円錐状突起又は角錐状突起の何れでもよく、作用効果において格別の相違はないが、当該突起を形成する加工の容易性は円錐状突起が優れているので、実施例2の突起は円錐状突起を採用している。
実施例2は偏心ボス部下端1kの偏心量rが10mmで、2条ネジの両ネジ溝下端1e、1e’からのセラミック坏土押出量の違いを少なくし、偏心ボス部下端1kの下面に円錐状突起1mを設けてセラミック紐状体Rの内周軟質層Raの分散作用を助勢するようにしている。
押出スクリュー1の基本構造は、偏心量rの違いを除けば実施例1と違いはない。円錐状突起1mの中心は偏心ボス下端1kの中心と一致しており、その高さは20mm、根本の直径は約18mmである。
また、円錐状突起1mの根本の直径は偏心ボス部下端1kの直径dよりも小さくなっているが、円錐状突起の太さは実情に応じて適宜選択すればよく、太いほど当該円錐状突起による攪拌作用は顕著である。そして、高さについても同様である。
円錐状突起1mを設ける位置は偏心ボス部下端1kと同心である必要は必ずしもなく、どの程度の範囲を円錐状突起1mで攪拌させるかを勘案して適宜選択すればよい。
また、円錐状突起1mの根本の直径は偏心ボス部下端1kの直径dよりも小さくなっているが、円錐状突起の太さは実情に応じて適宜選択すればよく、太いほど当該円錐状突起による攪拌作用は顕著である。そして、高さについても同様である。
円錐状突起1mを設ける位置は偏心ボス部下端1kと同心である必要は必ずしもなく、どの程度の範囲を円錐状突起1mで攪拌させるかを勘案して適宜選択すればよい。
この実施例2は、偏心量rを大きくできない等の事情がある場合、あるいは偏心量rをできるだけ小さくしてそのマイナス面をできるだけ低減したい場合に適するものであり、上記セラミック紐状体Rの内周軟質層Raを分散させる作用は、円錐状突起1mによる助勢効果によて実施例1のものと格別の違いがないようにすることもできる。したがって、実施例2で所期の作用効果を実現することもできる。
1:押出スクリュー
1a:ネジ山
1b:ネジ溝
1c:ボス部
1d:ボス部下端
1e,1e’:ネジ溝下端
1k:偏心ボス部下端
1m:円錐状突起
2:押出シリンダー
3:延長管
4:抵抗管
5:金型ケーシング
6:抵抗板
d:ボス部下端の直径(及びセラミック紐状体の中心円の直径)
g:スクリューの回転方向
h:偏心ボス部下端の回転円
h’:偏心ボス部下端1kの回転中の内接円
D:スクリュー外径
D1:ボス部外径
P’:成形体
P:成形品
Pa:仕切壁
Pb:ヘソ
Pc:軟質部
R,R’:セラミック紐状体
Ra,Ra’:内周軟質層
Rb:セラミック紐状体の中心円
r:偏心ボス部下端の偏心量
w:ネジ溝の幅
1a:ネジ山
1b:ネジ溝
1c:ボス部
1d:ボス部下端
1e,1e’:ネジ溝下端
1k:偏心ボス部下端
1m:円錐状突起
2:押出シリンダー
3:延長管
4:抵抗管
5:金型ケーシング
6:抵抗板
d:ボス部下端の直径(及びセラミック紐状体の中心円の直径)
g:スクリューの回転方向
h:偏心ボス部下端の回転円
h’:偏心ボス部下端1kの回転中の内接円
D:スクリュー外径
D1:ボス部外径
P’:成形体
P:成形品
Pa:仕切壁
Pb:ヘソ
Pc:軟質部
R,R’:セラミック紐状体
Ra,Ra’:内周軟質層
Rb:セラミック紐状体の中心円
r:偏心ボス部下端の偏心量
w:ネジ溝の幅
Claims (5)
- セラミック押出成型機において、
ネジ山外形形状が直線的な押出スクリューのボス部下端が、当該押出スクリュー軸心に対して偏心した偏心ボス部下端になっており、
上記押出スクリューの外径をDとするとき、上記ボス部下端の偏心量rは(1/15〜1/4)×Dであることを特徴とするセラミック押出成型機。 - 上記押出スクリューが1条ネジによるものであって、上記偏心ボス部下端の偏心方向と反対側にネジ溝下端が設けられていることを特徴とする請求項1のセラミック押出成型機。
- 上記偏心ボス部下端の下端面に円錐状又は角錐状の突起が設けられていることを特徴とする請求項1のセラミック押出成型機。
- 上記押出スクリューが、その軸心に対してネジ山が互いに反対側にある2条ネジによるものであることを特徴とする請求項1のセラミック押出成型機。
- 上記押出スクリューのボス部下端が先細の裁頭円錐形であることを特徴とする請求項1のセラミック押出成型機。
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