以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、ここでは、本発明に係る遊技機を適用して好適な例としてパチンコ遊技機について説明する。
図1には、本発明の一実施形態の遊技機の正面図が示されている。
本実施形態の遊技機100は前面枠101を備え、該前面枠101の表側に形成された収納部(図示省略)に遊技球が流下する遊技領域を前面に備えた遊技盤110が収納されている。また、前面枠101には、遊技盤110の前面を覆う透明なカバーガラスを保持するガラス枠102が取り付けられている。また、ガラス枠102の上部等には、内部にランプ等を内蔵し装飾等のための発光をする装飾装置103が設けられている。
さらに、前面枠101の前面下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給するとともに遊技機100の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿104、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ105、上皿104が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿106及び打球発射装置の操作部107等が設けられている。さらに、上皿104の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン108が設けられている。
遊技盤110の前面には、図示しない打球発射装置により発射された遊技球(打球;遊技媒体)を上方へ誘導するガイドレール111で囲まれた遊技領域が形成されており、遊技領域の略中央には、複数の識別情報(識別図柄)を変動表示する特図変動表示ゲームを実行可能な可変表示装置112を有するセンターケース113が取り付けられている。この可変表示装置112は、例えば、カラー液晶ディスプレイにより構成されるが、有機EL、CRT等のディスプレイにより構成されるものであっても良い。
センターケース113の下方には、可変表示装置112における変動表示ゲーム(特図1ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口114が配置され、この第1始動入賞口114の下方には、通常は閉状態にされて遊技球を受け入れ不能で内部に変動表示ゲーム(特図2ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口を有する左右に開閉可能な開閉部材を備えた普通変動入賞装置115が配設されている。さらに、普通変動入賞装置115の下方には可変表示装置112における第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果に応じて前後に開閉して遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な開閉扉を有するアタッカー形式の大入賞口装置(以下、単に大入賞口と称する)116が配設されている。
また、遊技領域内の前記可変表示装置112の左方には普図変動表示ゲーム(普図ゲーム)の開始条件を与える普図始動ゲート117、普図始動ゲート117の下方には複数の一般入賞口118が設けられ、遊技領域の下部には入賞口に入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴119が配設されている。さらに、図示しないが、遊技領域内には、打球方向変換部材としての風車、多数の障害釘などが設けられている。さらに、遊技領域の外側、遊技盤110の右下隅には上記可変表示装置112における第1特図変動表示ゲームや第2特図表示ゲームに対応した変動表示ゲームおよび普図始動ゲート117への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置120が設けられている。
一括表示装置120は、セグメント型の液晶表示器等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)121および第2特図変動表示部(特図2表示器)122と、上下2つのLEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の普図変動表示部(普図表示器)123と、同じく上下2つのLEDランプで構成された大当りや時短状態などの発生を報知する遊技状態表示部124(図2参照)とを備える。また、図示しないが、一括表示装置120には、上下2つのLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部も設けられている。
上記普図始動ゲート117内には、該普図始動ゲート117を通過した遊技球を検出するための非接触センサなどからなるゲートスイッチ(ゲートSW)117aが設けられており、遊技領域内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート117内を通過すると、ゲートSW117aにより検出されて普図変動表示部123にて普図変動表示ゲームが行われる。また、既に普図変動表示ゲームが行われている状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置115が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート117を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて記憶される。普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置120に設けられた変動表示部(普図表示器)123で実行されるようになっている。普図表示器123は、普通識別情報(普図、普通図柄)としての当たりを示すLEDと、普通識別情報としてのはずれを示すLEDとから構成され、二つのLEDを交互に点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、何れか一方のLEDを点灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置115の駆動手段としてのソレノイド(普図開閉SOL)115bによって開閉部材が所定時間(例えば、0.5秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置115に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの所定時間内の実行回数が増加する。
第1始動入賞口114の内部には第1始動口スイッチ(特図1始動口SW)114aが設けられ、この特図1始動口SW114aによって遊技球が検出されたことに基づき、第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置115の内部には第2始動口スイッチ(特図2始動口SW)115aが設けられ、この特図2始動口SW115aによって遊技球が検出されたことに基づき、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。
さらに、上記第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶(特図1始動記憶、特図1保留数)として記憶される。そして、この第1始動記憶の数は、特図1記憶表示器に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利も、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶(特図2始動記憶、特図2保留数)として記憶される。そして、この第2始動記憶の数は、特図2記憶表示器にて表示される。なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、一括表示装置120に設けられた特図表示器121,122で実行されるようになっており、複数の特別識別情報(特図、特別図柄)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、可変表示装置112にて、各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。従って、特図表示器121,122、可変表示装置112が変動表示ゲームを表示する変動表示装置をなす。
そして、上記特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器121,122の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって大入賞口116が開成される特別遊技状態(いわゆる、大当り遊技状態)が発生する。また、特図表示器121または122の表示態様に対応して可変表示装置112の表示態様も特別結果態様となる。なお、可変表示装置112は、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良い。また、遊技機に特図表示器121,122を備えずに、可変表示装置112のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。なお、本実施例においては、第2始動記憶は第1始動記憶よりも優先的に消化され、第2始動記憶がある場合は、第1始動記憶があっても第2特図変動表示ゲームが実行されるようにされている。
また、特図変動表示ゲームの結果態様が特別結果態様となり、特別遊技状態が発生した場合には、大入賞口116の開閉パネルが駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL)116bにより大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換される。大入賞口の内部には入賞球を検出するスイッチ(カウントSW)116aが配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域内に打ち込まれた遊技球が、第1始動入賞口114、普通変動入賞装置115、大入賞口116、一般入賞口118等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が払出制御装置150(図2に図示)によって払い出されるようになっている。
次に、上記のような構成を有する遊技盤110を備えた遊技機に設けられる制御システムについて、図2を用いて説明する。図2に示すように、この実施形態における遊技機の制御系は、一括表示装置120において行われる変動表示ゲームを統括的に制御する遊技状態制御手段としての遊技制御装置130と、この遊技制御装置130からの排出制御指令に基づいて球払出装置を制御して賞球等の払出を行う払出制御装置150と、遊技制御装置130からの演出制御指令に基づき可変表示装置112における変動表示ゲームの演出の制御を行う演出制御手段としての演出制御装置140とを備えている。
遊技制御装置130は、CPU(中央演算処理装置)やROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)などを有する遊技用ワンチップマイコン131を備えるとともに、入力インタフェース(入力I/F)132、出力インタフェース(出力I/F)133、外部通信端子134等により構成されている。遊技用ワンチップマイコン131は、内部のCPUが制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、各変動表示部で実行される変動表示ゲームの当り判定用乱数や当りの図柄を決定するための当り図柄用乱数、変動表示ゲームでの変動パターンを決定するための変動パターン乱数などの各種乱数値も生成している。
遊技用ワンチップマイコン131の内部のRAMには、遊技領域の入賞口や入賞装置に設けられた検出スイッチのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びにCPUの作業領域等を備えている。遊技用ワンチップマイコン131の内部のROMには、遊技用の制御プログラムや制御データが格納されている他、上述の各種乱数値に対応して、各変動表示ゲームの当り発生を判定するための当り判定値、当りの図柄を決定するための当り図柄判定値、変動パターンを決定するための変動パターン判定値などが記憶されている。また、各種変動表示ゲームの当り判定値、各種変動表示ゲームの変動パターン(変動態様)も記憶されている。
また、入力インタフェース132には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1始動入賞口114内に設けられている始動入賞球検出スイッチ(特図1始動口SW)114a、普通変動入賞装置115内に設けられている始動入賞球検出スイッチ(特図2始動口SW)115a、普図ゲート117内に設けられている入賞球検出スイッチ(普図ゲートSW)117a、一般入賞口内に設けられている入賞球検出スイッチ(入賞口SW1……SWn)118a、大入賞口116内に設けられている入賞球検出スイッチ(カウントSW)116a、遊技機の前面枠に設けられ遊技領域前面を閉鎖するガラス枠の開放状態を検出するガラス枠開放スイッチ102a、遊技機の前面枠の開放状態を検出する内枠開放スイッチ101a、不正検出用の磁気センサ(磁気SW)191a、振動検出センサ(振動SW)191bなどが接続されている。そして、入力インタフェース132は、これらのスイッチやセンサから入力された各種信号を中継し、遊技用ワンチップマイコン131に対し供給する。
また、遊技用ワンチップマイコン131から出力される各種の制御信号や駆動信号は出力インタフェース133から、図示しない出力ポート及びドライバを介して、普通変動入賞装置115の開閉ソレノイド(普電SOL)115bや、大入賞口116の開閉ソレノイド(大入賞口SOL)116b、一括表示装置120の各種表示器121,122,123……、遊技機外部の管理装置などへ情報を出力するための信号が外部情報端子160へ出力される。さらに、演出制御装置140に対して遊技用ワンチップマイコン131から出力される信号も出力インタフェース133を介して出力される。134はテスト用の外部通信端子である。
演出制御装置140は、演算処理用CPU141、ROM142、RAM143、入出力インタフェース(入出力I/O)144を備えている。また、画像や映像データが記憶された画像ROM145、CPU141に代わって画像処理を行い可変表示装置112に対して出力する画像データを生成するグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)146、VDP146により処理された画像データを記憶するVRAM147、スピーカ105を駆動して音の出力を制御する音LSI148等を備えている。
この演出制御装置140は、入出力インタフェース144を介して遊技制御装置131から受信した演出制御データ(各種コマンドなど)や遊技機前面に設けられた演出ボタン108内の検出スイッチ(演出ボタンSW)108aからの検出信号に基づいて遊技の演出のための制御を行う。具体的には、CPU141から出力される各種の制御信号が入出力インタフェース144を介して図示しない出力ポート及びドライバへ供給され、前面枠の装飾装置103や演出ボタン108、センターケース113等に内蔵される各種LED基板170が駆動される。
また、遊技制御装置130および演出制御装置140、払出制御装置150には、電源供給装置(図示略)から電力が供給されるようになっており、電源供給装置には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源が設けられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
次に、本実施形態の遊技機において、上記演出制御装置140によって実行される時短モード(図ではわくわくモードと表示)の継続演出について、図3〜図6を参照しながら説明する。
本実施形態の遊技機においては、特に限定されるわけではないが、変動表示ゲームの結果として発生する大当りの種類に応じて、図4に示されているように、大当り遊技終了後に開始される時短モードとして、時短回数が40回のモードと、時短回数が60回のモードと、時短回数が80回のモードと、時短回数が100回のモードとが設けられている。そこで、この実施形態では、継続演出を、時短回数が40回のときは変動表示ゲームの40回転目、時短回数が60回のときは変動表示ゲームの40回転目と60回転目、時短回数が80回のときは変動表示ゲームの40回転目と60回転目と80回転目、時短回数が100回のときは変動表示ゲームの40回転目と60回転目と80回転目、にそれぞれ実行するように設定されている。
従って、継続演出は、時短回数が40回のときは1回(結果は失敗)、時短回数が60回のときは2回(結果は1回目が成功で2回目が失敗)、時短回数が80回のときは3回(結果は1回目と2回目が成功で3回目が失敗)、時短回数が100回のときは3回(結果は1回目と2回目と3回目すべて成功)、それぞれ実行される。なお、図4の設定テーブルにおいて、「大当り図柄番号」は、遊技盤右下の一括表示装置120の特図変動表示部(121また122)における大当りの停止図柄に付された番号のことである。時短回
数の異なるモードは、図4のような4種類に限定されず、3種類あるいは5種類以上も受けて、大当りの停止図柄に応じていずれのモードに決定するようにしてもよい。
図3には、大当りが発生した場合に、図4の設定に従って継続演出制御を行った場合のゲームの進行の様子が示されている。
大当り遊技が終了すると、時短モード(わくわくモード)に入ったことが表示される(符号#0)。そして、時短による変動表示ゲームが40回を実行された時点で、継続演出を実行する(符号#1)。予め直近の大当たりで時短モードの時短回数が40回に決定されている場合には、この継続演出は「失敗」となって時短モード(わくわくモード)が終了する(矢印A)。直近の大当たりで時短モードの時短回数が60回、80回または100回に決定されている場合には、この継続演出は「成功」となって時短モード(わくわくモード)が継続する。なお、当然のことながら、時短モード中に実行した変動表示ゲームで大当たりが発生すると、時短モードから大当り(特別遊技状態)へ移行する。
そして、その後、時短による変動表示ゲームが20回を実行された時点で、2回目の継続演出を実行する(符号#2)。予め直近の大当たりで時短モードの時短回数が60回に決定されている場合には、この継続演出は「失敗」となって時短モード(わくわくモード)が終了する(矢印B)。直近の大当たりで時短モードの時短回数が80回または100回に決定されている場合には、この継続演出は「成功」となって時短モード(わくわくモード)が継続する。
その後、時短による変動表示ゲームがさらに20回を実行された時点で、継続演出を実行する(符号#3)。予め直近の大当たりで時短モードの時短回数が80回に決定されている場合には、この継続演出は「失敗」となって時短モード(わくわくモード)が終了する(矢印C)。直近の大当たりで時短モードの時短回数が100回に決定されている場合には、この継続演出は「成功」となって時短モード(わくわくモード)が継続する。そして、時短による変動表示ゲームがさらに20回を実行された時点で、時短モード(わくわくモード)が終了したことを表示する(符号#4)。その後、時短モードを終了して通常のモードへ移行する(矢印D)。
図5および図6には、時短モード(わくわくモード)の継続演出の具体例を示す。このうち、図5は継続演出の結果が「成功」となって終了する場合を、また図6は継続演出の途中で、変動表示ゲームが「大当り」となる場合を示している。
図5(a)に示すように、時短モードの区切りの回(40回目等)の変動表示ゲームが開始されると、可変表示装置112において時短回数が「残り1回」であることが表示される。そして、 図5(b)に示すように、変動表示ゲームの途中で識別情報(変動図柄)が仮停止され、上下に揺れる揺れ変動(揺動)が行われる。それから、図5(c)に示すように、揺れ変動する識別情報(変動図柄)が画面の右下に小さく表示されるとともに、画面中央で継続演出が開始される。この実施例では、「キャラクター」と「宝箱」の画像が表示される。
続いて、変動表示ゲームの図柄変動停止タイミングになると、図5(d)に示すように、宝箱の蓋が開いて「+20」と書かれたカードが出てくる様子(アニメーション)が表示される。そして、この継続演出が「成功」で終わる場合には、図5(e)に示すように、時短回数が増加したことを示す表示が行われて演出が終了した後、図5(f)に示すように、次の変動表示ゲームが開始されるとともに、画面の上部に増加した時短回数が表示される(この場合は20回)。なお、継続演出が「失敗」で終わる場合には、図5(e)の表示の代わりに、例えば「+20」と書かれたカードが消滅する様子を表示するようにすればよい。また、このときキャラクターが逆さになって画面下の方へ落ちて行くような表示(アニメーション)を加えてもよい。
一方、継続演出を行う時短モードの区切りの回の変動表示ゲームが「大当り」になる場合には、図6(a)〜(c)のように、途中までは図5(a)〜(c)と同様な継続演出の表示を行った後、外れ変動ゲームの停止タイミングになると、図6(d)に示すように、宝箱の蓋が開いて「大当り」の表示が出てくる様子が表示される。また、画面の右下の識別情報(変動図柄)は揺れ変動が継続される。それから、図6(e)に示すように、識別情報(変動図柄)の再変動が開始され、最後に図6(f)に示すように、大当りの停止図柄が画面の中央に表示されて、演出が終了するとともに、特別遊技状態へ移行する。大当りの変動表示ゲームはもともと変動時間が長く設定されているので、上記のような再変動表示が可能である。
上記のような継続演出を行うことにより、もともと時短回数が決定されている時短モードであっても、遊技者は時短モードの途中でさらにモードが延長するかどうか期待感を持って演出を楽しむことができる。また、継続演出を変動表示ゲームの途中で開始し、識別情報(変動図柄)を仮停止させるようにしているため、継続演出を行うとした変動表示ゲームが大当りの場合にも、継続演出を開始して途中で大当りに発展する演出が行えるため、遊技内容を多様化して、遊技の興趣を高めることができる。
次に、上記遊技制御装置130の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコンと称する)131によって実行される遊技制御について説明する。
遊技用マイコン131による制御処理は、主に図7および図8に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば2msecごと)に行われる図9に示すタイマ割込み処理とからなる。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図7に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行なってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS5,S6)。その後、電源装置内のバックアップ用メモリ(RAM133)のクリアスイッチがオンしているか否か判定する(ステップS7)。
バックアップ用メモリ(RAM)は、バックアップ電源電圧源によってその記憶内容がバックアップされるようになっているが、電源投入時にバックアップクリアスイッチがオンである場合には、バックアップ用メモリの初期化を行う。そこで、ステップS7でクリアスイッチがオフであれば、ステップS8で、RWM内の停電検査領域のデータをチェックした後、停電復旧か否かおよびチェックサムと呼ばれるデータの正常/異常を調べるためのコードを検査する(ステップS9,S10)。
停電検査領域には、後述するように停電によりパチンコ遊技機100の電源が遮断された場合に、停電復旧検査領域チェックデータが設定される(ステップS27)ようになっており、通常時は停電復旧検査領域チェックデータが記憶されていない。よって、この停電復旧検査領域チェックデータの有無を判定することで、停電復旧であるか否かを判定することができる。
停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)において、停電復旧でない場合(No)は、使用するRAMをクリアする処理(ステップS14)を行う。また、停電復旧であるか否かの判定(ステップS9)において、停電復旧である場合(Yes)は、チェックサムは正常であるか否かの判定(ステップS10)を行う。
ステップS10においては、バックアップされたRAMのデータとチェックデータを比較し、両者が一致すれば正常と判定し、一致しなければ異常と判定する。これにより、RAMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを判断することができる。
ステップS10において、チェックサムが正常でない場合(No)は、使用するRAMをクリアする処理(ステップS14)を行う。なお、このようにRAMのデータとチェックデータが一致しない場合としては、例えば、落雷の異常電流等によってデータが破壊された場合の他、パチンコ遊技機を初めて設置した場合や、電源の遮断時間がバックアップ可能な時間を超過した場合が考えられる。また、何らかの理由で電源供給装置と遊技制御装置との接続が遮断され、バックアップ電源が供給されなくなったためRAMが初期化された場合が考えられる。さらに不正な遊技制御装置130は、RAMがバックアップされていないことが多いので、不正な遊技制御装置が取り付けられたことも考えられる。
また、ステップS10において、チェックサムが正常である場合(Yes)は、停電発生時の状態へ復帰するための処理を行う。この停電発生時の状態へ復帰するための処理としては、まず、RAMに停電復旧時の初期値を設定する処理(ステップS11)を行う。さらに、遊技枠の状態にかかる領域をクリアする処理(ステップS12)を行った後、停電復旧コマンドを送信する処理(ステップS13)を行なってから、ステップS18へ移行する。
また、ステップS7においてバックアップクリアスイッチがオン(ON)であると判定した場合(Yes)は、メインループの処理として電源投入時の初期化処理を行う。この電源投入時の初期化処理としては、まず、使用するRAMをクリアする処理(ステップS14)を行い、RAMに電源投入時の初期値をセーブする処理(ステップS15)を行う。その後、大当たりの発生確率が異なる複数の機種に対してプログラムの共通化を図った場合に、機種に応じた演出制御を実行するため、演出制御装置140に対して機種を指定するコマンドを送信する処理(ステップS16)、さらに、電源投入コマンドを送信する処理(ステップS17)を行なってから、図8のステップS18へ移行する。
ステップS18では、割込みタイマを起動するとともに、CTC(カウンタ タイマ サーキット)を起動する。次に、割込みを禁止する処理(ステップS19)を行なってから、初期値乱数更新処理により初期値乱数を更新する処理(ステップS20)、割込みを許可する処理(ステップS21)を行う。その後、RAMの停電検査領域をチェックする処理(ステップS22)、停電が発生したか否かの判定(ステップS23)を行う。停電検査領域には、後述するように停電により遊技機の電源が遮断された場合に、チェックデータが設定される(ステップS27)ようになっており、通常時はチェックデータが記憶されていない。よって、このチェックデータの有無を判定することで、停電が発生したか否かを判定することができる。
ステップS23において、停電が発生していない場合(No)は、上述の割込みを禁止する処理(ステップS19)に戻り、以降、電源の遮断がなければステップS19からステップS23までを繰り返し行う。また、ステップS23において、停電が発生した場合(Yes)は、停電発生時の処理を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源により以下の停電発生時の処理を実行可能な電力が供給されるようになっている。
この停電発生時の処理では、まず、割り込みを禁止する処理(ステップS24)を行う。そして、全出力ポートをOFFにする処理(ステップS25)、停電検査領域をクリアする処理(ステップS26)を行う。さらに、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブする処理(ステップS27)を行った後、RAMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS28)、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS29)を行ってパチンコ遊技機100の電源遮断を待つ。このように、停電復旧検査領域に停電復旧検査領域チェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRAMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているかを電源投入時に判断することができる。
次に、図9のタイマ割込み処理について説明する。このタイマ割込み処理は、CTCで生成される周期的なタイマ割込み信号が入力されることで開始される。遊技用マイコン131にタイマ割込みが発生すると、図9のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、所定のレジスタに保持されている値をRAMに移すレジスタ退避の処理(ステップa)を行う。次に、各種センサ(図2の特図1始動口SW114a、特図2始動口SW115a、ゲートSW117a、入賞口SW1〜N118a、カウントSW116a、ガラス枠開放SW102a、内枠開放SW101aなどからの入力を取り込む入力処理(ステップb)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(普電SOL115b、大入賞口SOL116b)等のアクチュエータの駆動制御を行うための出力処理(ステップc)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置140や払出制御装置150等に出力するコマンド送信処理(ステップd)、乱数更新処理(ステップe)を行う。この乱数更新処理(ステップe)では、特図変動表示ゲームの当たりはずれを判定するための大当たり判定用乱数や、特図変動表示ゲームの大当たり図柄を判定するための大当り図柄乱数の更新(取込み)を行う。また、普図変動表示ゲームの当たりはずれを判定するための当たり乱数や、特図変動表示ゲームでの変動パターンを決定するための変動パターン乱数の更新(取込み)も行う。
次に、特図1始動口SW114a、特図2始動口SW115a、ゲートSW117a、入賞口SW1〜SWN118a、ゲートSW117a、カウントSW116aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップf)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップg)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップh)を行う。
次に、遊技盤110や遊技機前面枠101等に設けられ、遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップi)を行う。それから、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップj)を行う。続いて、割込みの終了を宣言する処理(ステップk)を行い、待避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップl)を行った後、割込みを許可する処理(ステップm)を行なって、タイマ割込み処理を終了する。
次に、上述のタイマ割込み処理のステップgにおける特図ゲーム処理の詳細を、図10を用いて説明する。
この特図ゲーム処理では、まず、第1始動入賞口114に設けられている特図1始動口SW114a及び普通変動入賞装置115内に設けられている特図2始動口SW115aに基いて入賞球の有無を判定する始動口スイッチ監視処理(ステップg1)を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップg1)の詳細については後述する。
次いで、ゲーム処理を合理的に進行させるために設けたゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)を行う。このステップg2において、取得したゲーム処理ナンバーNo.が「0」と判定した場合は、特図普段処理(ステップg3)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行って特図ゲーム処理を一旦終了し次の処理へ進む。特図普段処理(ステップg2)では、特図1始動記憶(=特図1保留数)または特図2始動記憶(=特図1保留数)がある場合には、対応する特別図柄の変動開始の設定や、変動パターンの決定を行う。また、第1始動記憶または第2始動記憶がない場合には、客待ちデモ画面の設定を行う。特図変動制御処理(ステップg12)では、特図1表示器121もしくは特図2表示器122の変動制御を行う。
また、ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「1」と判定した場合(No.=1)は、特図変動表示ゲームの変動パターンの決定
や、乱数のセーブ領域のシフト、飾り特図変動パターンコマンドの設定、飾り特図コマンドの設定、飾り特図始動記憶数コマンドの設定などを行う特図変動開始処理(ステップg4)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
また、ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「2」と判定した場合(No.=2)は、可変表示装置112で行われる飾り特図変動表示ゲームの変動停止を指示するコマンド(変動停止コマンド)の設定や図柄の停止表示時間の設定を行う特図変動中処理(ステップg5)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「3」と判定した場合は、変動表示ゲームの遊技結果が大当りであった場合に、大入賞口の連続作動回数の上限値の設定や大当り時のファンファーレ時間の設定を行う特図表示中処理(ステップg6)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「4」と判定した場合は、大入賞口の作動回数の更新や大入賞口の開放処理を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップg7)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「5」と判定した場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する処理等を行う大入賞口開放中処理(ステップg8)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「6」と判定した場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する大入賞口残存球処理(ステップg9)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
ゲーム処理ナンバーを判定する処理(ステップg2)において、取得したナンバーが「7」と判定した場合は、特図普段処理(ステップg3)を行うために必要な情報として、特別遊技状態の終了後における確率状態に応じて特図普段動作設定テーブルをセットする大当り終了処理(ステップg10)を行ってから、テーブルデータセーブ処理(ステップg11)、特図変動制御処理(ステップg12)を行い、特図ゲーム処理を一旦終了して次の処理へ進む。
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理g1の詳細を、図11を用いて説明する。
図11の始動口スイッチ監視処理では、まず、第1始動入賞口114への始動入賞があったか否かの判定(ステップg101)を行う。なお、このステップg101の判定は、特図1始動口SW114aから出力される遊技球の検出信号の有無により判定を行い、始動入賞があったと判定した場合(Yes)は、特図始動口スイッチ共通処理(ステップg105)を行う。
また、ステップg101において、第1始動入賞口114への始動入賞がなかったと判定した場合(No)は、普通変動入賞装置(普通電動役物)115が作動中であるか否かの判定(ステップg102)を行う。このステップg102において、普通変動入賞装置(普通電動役物)115が作動中でない場合(No)は、普通変動入賞装置115への不正入賞数が上限値か否かの判定(ステップg103)を行う。このステップg103において、普通変動入賞装置115への不正入賞数が上限値でない場合(No)は、普通変動入賞装置115への始動入賞があったか否か、すなわち、第2始動入賞があったか否かの判定(ステップg104)を行う。そして、このステップg104において、第2始動入賞があった場合(Yes)は、特図始動口スイッチ共通処理(ステップg104)を行う。
一方、第2始動入賞があったか否かの判定(ステップg104)において、第2始動入賞がなかった場合(No)は、始動口スイッチ監視処理を一旦終了して次の処理へ進む。また、普通変動入賞装置(普通電動役物)115が作動中であるか否かの判定(ステップg102)において、普通変動入賞装置(普通電動役物)115が作動中の場合(Yes)は、ステップg103をスキップして、第2始動入賞があったか否かの判定をするステップg104へ移行する。また、ステップg103において、普通変動入賞装置115への不正入賞数が上限値であると判定した場合(Yes)は、ステップg104およびg105をスキップして、始動口スイッチ監視処理を一旦終了し次の処理へ進む。
図12には、図11の始動口スイッチ監視処理のステップS105で行われる特図始動口スイッチ共通処理の具体的な手順の一例が示されている。
図12に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、まず、特図保留数を取得する処理(ステップg151)を行う。具体的には、図11の始動口スイッチ監視処理のステップg101において、第1始動入賞口114への始動入賞があったと判定された場合(Yes)は、図12のステップg151で特図1保留数(第1始動記憶数)を遊技用マイコン131内のRAM等の記憶手段から取得する。一方、ステップg104で普通変動入賞装置115への始動入賞があったと判定された場合(Yes)は、図12のステップg151で特図2保留数(第2始動記憶数)を取得する。次いで、取得した特図保留数が4以上であるか否かの判定(ステップg152)を行う。この判定(ステップg152)において、特図保留数が4以上であると判定した場合(Yes)、すなわち、特図保留数の上限値を超えていると判定した場合は、何もせずに当該特図始動口スイッチ共通処理を一旦終了して次の処理へ進む。
一方、ステップg152の判定において、特図保留数が4以上でないと判定した場合(No)は、対応する特図保留数をインクリメント(+1)してRAMに格納する処理(ステップg153)を行う。次いで、飾り特図保留数コマンドを設定する処理(ステップg154)、特図変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定するための大当り乱数を抽出する処理(ステップg155)、特図変動表示ゲームの結果が大当り種別1〜4のいずれの大当りであるかを判定するための大当り図柄乱数を抽出する処理(ステップg156)、変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数を抽出する処理(ステップg157)を行う。ステップg155〜g157で抽出された乱数値は、始動記憶とともにRAMに格納しておくようにするとよい。また、これらの乱数値または判定結果を予め演出制御装置140に送信することで、可変表示装置112におけるいわゆる先読み予告表示を可能にすることができる。さらに、演出制御装置140へ送信する乱数値または判定結果は、特図1または特図2のいずれか一方のみとすることも可能である。
変動パターン決定用乱数抽出処理(ステップg157)の後、ステップg156で抽出した大当り図柄乱数に基づいて新たに発生した保留が「大当り」か否かを判定する(ステップg158)。ここで、大当りでない(No)と判定したときは、当該特図始動口スイッチ共通処理を終了する。ステップg158で、大当りである(Yes)と判定したときは、対応する保留の大当り情報を演算制御装置140へ送信できるように設定(ステップg159)して当該特図始動口スイッチ共通処理を終了する。演算制御装置140へ大当り情報を送信することにより、演算制御装置140はこの大当り情報に含まれる大当り図柄番号(乱数)に基づいて図4のテーブルに従って、特別遊技状態終了後の時短モードにおける時短回数および継続演出実行回数を予め知る(先読みする)ことができる。従って、ステップg158とg159とによって先読みによる特図保留情報判定処理が構成され、事前結果判定手段として機能することが可能となる。
次に、図10の特図ゲーム処理のステップg4における特図変動開始処理の詳細を、図13を用いて説明する。この特図変動開始処理は、特別図柄の変動に係る情報の設定を行う。具体的には、図13に示すように、まず、大当りフラグをクリアする(ステップg401)。次に、図12のステップg155で抽出された大当り乱数値を取得する処理(ステップg402)、該大当り乱数値に応じて大当りの発生確率が高い遊技状態(いわゆる確変状態)を伴うものであるか否かを示す確率状態情報を取得する処理(ステップg403)、取得した確率状態に応じた判定値(判定テーブル)を設定する処理(ステップg404)を行う。それから、ステップg402で取得した大当り乱数値と判定値(判定テーブル)とに基づいて大当りか否かを判定する(ステップg405)。そして、ステップg405で大当りでないと判定したならば、一旦当該特図変動開始処理を終了する。
一方、ステップg405で大当りと判定すると、次のステップg406で大当りフラグをセットしてから、大当り図柄乱数に基づいて変動表示ゲームの停止図柄を設定する(ステップg407)。続いて、設定された停止図柄が確変図柄か否か判定し(ステップg408)、確変図柄でないときはステップg409をスキップし、確変図柄であるときは高確率フラグをセットする(ステップg409)。しかる後、変動表示ゲームの変動パターンを設定する処理(ステップg408)、演出制御装置140へ送信する変動パターンコマンドを設定する処理(ステップg411)、可変表示装置112における停止特図を指定する飾り特図コマンドを設定する処理(ステップg412)、対応する特図の始動記憶(特図保留)の記憶領域をシフトする処理(ステップg413)を実行する。
その後、対応する特図の始動記憶数(特図保留数)をデクリメント(−1)する処理(ステップg414)、始動記憶(特図保留数)を演出制御装置140へ知らせる記憶数コマンドを設定する処理(ステップg415)を実行した後、ゲーム処理ナンバーを「2」に設定して当該特図変動開始処理を終了する(ステップg416)。なお、ステップg405で大当りでないと判定すると、ステップg410へジャンプし、変動表示ゲームの変動パターンをはずれ変動パターンに設定してからステップg411〜S416を実行する。
次に、上述の特図ゲーム処理のステップg5における特図変動中処理の詳細について説明する。図14に示すように、特図変動中処理では、まず、特図ゲーム処理タイマ(飾り特図変動タイマ)をデクリメント(−1)して飾り特図変動時間を更新する処理(ステップg501)を行う。次に、当該タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップg502)。そして、このステップg502において、Noつまりタイムアップしていないと判定すると、一旦当該特図変動中処理を終了する。
一方、ステップg502において、タイムアップした(Yes)と判定すると、可変表示装置112において実行される飾り特図変動表示ゲームの飾り特図停止コマンドをセットする処理(ステップg503)を行う。次いで、大当りフラグをチェックする(ステップg504)。そして、実行中の変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かの判定(ステップg505)を行う。この判定で、変動表示ゲームの結果が大当りである場合は大当り用停止時間をセットする(ステップg506)。また、ステップg505の判定で、変動表示ゲームの結果が大当りでない場合は、はずれ用停止時間をセットする(ステップg507)。それから、ゲーム処理ナンバーを「3」に設定して当該特図変動中処理を終了する(ステップg508)。
上記ステップg506の大当り用停止時間の設定処理では、図15(A)に示すように、例えば大当りが2R(2ラウンド)大当りの場合には変動表示ゲームの停止時間として3s(3秒)を選択し、大当りが15R(15ラウンド)大当りの場合には停止時間として1sを選択する。ただし、いずれの当たりの場合にも同一の停止時間を設定するようにしてもよい。一方、上記ステップg507のはずれ用停止時間の設定処理では、図15(B)に示すように、例えば通常はずれの場合には変動表示ゲームの図柄停止時間として0.5s(0.5秒)を選択し、延長はずれ1の場合には停止時間として5sを選択し、延長はずれ2の場合には停止時間として10sを選択する。従って、ステップg507が停止図柄表示時間切替手段として機能することとなる。
なお、ステップg507では、通常はずれは時短モードの継続演出を実行しない変動表示ゲームの際に選択し、延長はずれ1は時短モードの継続演出を実行する変動表示ゲームにおいて演出結果を「失敗」とする際に選択、延長はずれ2は時短モードの継続演出を実行する変動表示ゲームにおいて演出結果を「成功」とする際に選択するように制御される。選択された停止時間は送信バッファにセットされて、図9のタイマ割込み処理の中のコマンド送信処理ステップdで始動記憶情報等とともに演出制御装置140へ送信され、演出制御装置140は受信した停止時間から、継続演出を実行するか否かおよびどの演出を実行するか知ることができる。そして、演出制御装置140はその情報に従って、変動表示ゲームを開始し、途中で変動図柄を仮停止して継続演出を開始させ、所定時間経過後に完全に停止させることにより変動表示ゲームを終了する制御を実行する。従って、演出制御装置140が事前停止時間判定手段として機能する。また、演出制御装置140が、継続演出が実行される変動表示ゲームにおいて識別図柄を停止表示する前に仮停止状態に表示させ、所定時間経過後に完全に停止させることにより当該変動表示ゲームを終了させる変動表示制御手段として機能する。
次に、演出制御装置140によって実行される時短モード継続演出制御について、図16〜図18を用いて説明する。
演出制御装置140による制御処理は、図16に示すメイン処理と、所定時間ごと(例えば、2msecごと)に行われる図17に示す割込み処理とからなる。メイン処理では、プログラム全体の制御を行うようになっている。
メイン処理においては、図16に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理は、電源投入時の初期化処理(ステップS101)と、タイマを起動する処理(ステップS102)である。その後、演出制御装置140は、メインループ処理ステップS103〜S109を行う。
このループ処理では、まず、メインコマンド解析処理(ステップS103)を行う。このメインコマンド解析処理(ステップS103)では、遊技制御装置130から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定する処理を行う。遊技制御装置130から送信される一つのコマンドは、第1コマンド(例えば、負論理データ)と、第2コマンド(例えば、第1コマンドをビット反転した正論理データ)との一対のデータにより構成されている。そして、受信した第1コマンドと第2コマンドが矛盾しない場合(例えば、一方の反転ビットが他方に一致する場合)に正しくコマンドを受信したと判定するようになっている。
その後、一括表示装置120の変動表示部121、122における特図変動表示ゲームと並行して可変表示装置112で実行される飾り特図変動表示ゲームの変動時間や変動パターン、揺れ変動の設定、時短モード継続演出の設定等制御に関するゲーム制御処理(ステップS104)、可変表示装置112における揺れ変動の表示や時短モード継続演出の表示およびこれらの表示に関連してセンターケースに設けられた状態報知ランプ(各種LED基板170)等を駆動する表示制御処理(ステップS105)、音声の出力に関する処理(スピーカ105の駆動処理)である音制御処理(ステップS106)、前面枠に設けられた装飾装置の制御に関する処理である装飾制御処理(ステップS107)を行う。さらに、前面枠(内枠)101やガラス枠102の開放などのエラー発生の監視を行うエラー監視処理(ステップS108)、飾り特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)等の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップS109)を行い、メインコマンド解析処理(ステップS103)に戻る。
一方、演出制御装置140における割込み処理では、図17に示すように、まず、プログラムで管理するソフトタイマを更新するタイマ更新処理(ステップS111)を行い、演出制御装置140に入力される信号を処理する入力処理(ステップS112)、演出制御装置140から出力する信号を処理する出力処理(ステップS113)を行う。その後、遊技制御装置130から演出制御装置140へ送信される遊技に関するコマンドを受信するメインコマンド受信処理(ステップS114)を行い、割込み処理を終了する。
図18には、図16のメイン処理のゲーム制御処理ステップS104の中で行われる継続演出表示設定処理の具体的な手順の一例が示されている。
この継続演出表示設定処理においては、まず、変動時間を計測することで揺れ変動が開始されるか否か判定する(ステップS121)。揺れ変動が開始されるタイミングで時短モード継続演出を開始するためである。ここで、揺れ変動の開始でない(No)と判定したときは当該継続演出設定処理を終了する。一方、揺れ変動の開始(Yes)と判定したときは、次のステップS122で所定ゲーム数か否かつまり図4に示す区切りの変動表示ゲームであるか否か判定する。そして、所定ゲーム数でない(No)と判定したときは当該継続演出表示設定処理を終了する。一方、所定ゲーム数である(Yes)と判定したときは、次のステップS123でゲームの結果は大当りであるか否か判定する。
そして、ステップS123でゲームの結果は大当りでない(No)と判定したときは、ステップS124へ移行して例えば図4のテーブルを参照して演出を継続するか否かの判定をする。そして、ステップS124で演出を継続しないと判定したときは、継続演出が最終的に失敗として終了する表示を設定して当該継続演出表示設定処理を終了する(ステップS125)。また、ステップS124で演出を継続すると判定したときは、継続演出が最終的に成功となって終了する表示を設定して当該継続演出表示設定処理を終了する(ステップS126)。
一方、ステップS123でゲームの結果は大当りである(Yes)と判定したときは、継続演出を一旦開始した後に大当りに移行する復活大当り表示(図6参照)を実行するように設定を行う(ステップS127)。上記のような表示設定を行なってから、図16のメイン処理の表示制御処理ステップS105へ移行することによって、該表示制御処理の中で上記設定に従った演出が実行される。従って、図18のステップS123とS127の表示設定処理が演出切替制御手段として機能し、図16の表示制御処理ステップS105が特定演出実行手段として機能することとなる。
図19には、上記のような制御を行う遊技機において、時短モード継続演出が行われる変動表示ゲームにおいて変動表示ゲームの結果が「はずれ」となる場合における図柄の変動と各種演出のタイミングが示されている。図において、「特別図柄」とは遊技盤右下の一括表示装置120の変動表示部121または122で実行される変動表示、「飾り図柄」とし遊技盤中央の可変表示装置112で実行される識別図柄の変動、「通常演出」とは識別図柄の背景で実行される様々な演出を意味する。
図19に示すように、結果が失敗となる時短モード継続演出変動表示ゲームの開始時点t1から「特別図柄」の変動と、「飾り図柄」の変動と、「通常演出」とが開始され。そして、図柄仮停止タイミングt2になると、「飾り図柄」が揺れ変動に変わるとともに、「通常演出」が終了し、「継続演出」が開始される。「特別図柄」の変動は継続される。それから、特図停止タイミングt3になると、「特別図柄」と「飾り図柄」の変動が停止されて、それぞれはずれ図柄が表示される。また、「継続演出」は継続される。そして、特図停止時間終了タイミングt4になると、「継続演出」が終了され、若干の時間をおいてから次の変動表示ゲームの変動が開始される(タイミングt5)。
上記のように、特定遊技状態としての時短モードで、停止図柄表示時間としての図柄停止時間が延長はずれ1または延長はずれ2のような特殊停止図柄表示時間に設定された場合に、変動表示ゲームの終了前から時短モードの継続に関わる特定演出を行うので、演出の実行時間を確保しつつ、当該演出の実行により遊技の興趣を高めることができるようになる。
図20には、上記のような制御を行う遊技機において、時短モード継続演出が行われる変動表示ゲームにおいて変動表示ゲームの結果が「大当り」となる場合における図柄の変動と各種演出のタイミングが示されている。
図20に示すように、結果が失敗となる時短モード継続演出変動表示ゲームの開始時点t1から「特別図柄」の変動と、「飾り図柄」の変動と、「通常演出」とが開始され。そして、図柄仮停止タイミングt2になると、「飾り図柄」が揺れ変動に変わるとともに、「通常演出」が終了し、「継続演出」が開始される。「特別図柄」の変動は継続される。それから、タイミングt6になると、「飾り図柄」が揺れ変動から再変動に変わり、「継続演出」が終了し、代わって「復活演出」が開始される。続いて、特図停止時間終了タイミングt7になると、「特別図柄」の変動と「飾り図柄」の変動が停止し、「復活演出」が終了する。そして、若干の時間をおいてから「大当り」が発生したことを知らせる大当り演出が開始され(タイミングt8)、それが終わると大入賞口116が開放される大当り遊技が開始され、「ラウンド中演出」が実行される(タイミングt9)。
上記のように、特別遊技状態(大当り)が発生する変動表示ゲームでは、継続演出が表示開始されても、途中で大当り報知演出へ切り替わるので、意外性のある演出が行われることとなり遊技の興趣が高まる。また、継続演出が表示開始されても大当りへ発展するのでないかという期待感を遊技者に与えることができる。
次に、本発明の第2の実施形態における時短モードの継続演出について説明する。
前記実施形態においては、時短モードの継続演出を、40回、60回、80回のような区切りの変動表示ゲームで実行していたものを、本実施形態では、抽選によって任意のゲームで実行可能にしたものである。また、時短モード中に大当りとなる変動表示ゲームが発生したときは、その変動表示ゲームでも時短モードの継続演出を実行するようにしたものである。ただし、大当りとなる変動表示ゲームで必ず継続演出を実行するのではなく、抽選によって実行するか否かを決定するようにしている。
さらに、本実施形態では、演出制御装置140側において、遊技制御装置130側からのコマンドに基づいて変動表示ゲームの結果の先読みを行い、新たな始動記憶が入ってきたときにその始動記憶が時短モードの継続演出を行うものまたは大当りを伴うものであれば、その始動記憶が入ってきた変動表示ゲームから、継続演出実行ゲームまでの残りゲーム数の表示を開始するようにしている。なお、何番目のゲームで継続演出を実行するか決定する抽選は例えば時短モードの開始前に予め遊技制御装置130側において行い、予め演出制御装置140側へ知らせておくようになっている。
具体的には、例えば図21の“A”に示すように、新たに4個目(この実施形態では上限値)の始動記憶が入ってきたときにその始動記憶が時短モードの継続演出を行うと遊技制御装置130側で決定されていたとすると、演出制御装置140は図21A(a)のように、時短モードの継続演出が実行されることおよびそのゲームまでの残りゲーム数の表示を開始する。そして、この表示を、図21A(b)のように直前のゲームまで行い、継続演出を行うと決定された始動記憶に対応する変動表示ゲームになるとそのゲームの開始時点で、図21A(c)のように、時短モードの継続演出を実行するゲームであることを宣言する。継続演出の内容は前記実施形態で説明したのと同様であり、図21A(d)のように、変動表示ゲームの途中で一旦変動図柄を仮停止して揺動させ、時短モードの継続演出を開始し、図21A(e)のように、継続演出を実行する。
一方、図21の“B”に示すように、新たに4個目の始動記憶が入ってきたときにその始動記憶が大当りを伴うものであるとすると、演出制御装置140は図21B(a)のように、時短モードの継続演出が実行されることおよびそのゲームまでの残りゲーム数の表示を開始する。そして、この表示を、図21B(b)のように直前のゲームまで行い、継続演出を行うと決定された始動記憶に対応する変動表示ゲームになるとそのゲームの開始時点で、図21B(c)のように、時短モードの継続演出を実行するゲームであることを宣言するそれから、図21B(d)のように、変動表示ゲームの途中で一旦変動図柄を仮停止して揺動させ、時短モードの継続演出を開始し、その後大当りの復活演出を行ってから、図21B(e)のように、大当りの発生を報知する表示を行う。
なお、前記実施形態では、継続演出により時短回数を20回ずつ増やすようにすると説明したが、本実施形態では、図21A(d)に示されている「成功すれば60回まで確定」の増加時短回数を、直前の大当りが100回の時短ゲームを実行するものであって40回までに継続演出を実行することが決まった場合には、抽選によって60回、80回、100回の中から自由に選択できるようにしている。また、直前の大当りが80回の時短ゲームを実行するものであれば、抽選によって60回または80回のいずれかを選択する。さらに、前記実施形態では、大当りとなる変動表示ゲームで必ず継続演出を実行するのではなく、抽選によって実行するか否かを決定するようにしている。ただし、時短モード中に大当りとなる変動表示ゲームが発生したときは、大当りとなる変動表示ゲームで必ず継続演出を実行するように制御してもよい。
上記のように、大当りとなる変動表示ゲームでも時短モードの継続演出を実行したり実行しなかったりすることによって、遊技者は継続演出の結果のみならず継続演出から大当りに発展する可能性にも期待することができ、継続演出に対する興趣を高めることができる。また、時短モード中の大当りは必ず継続演出を経由して発生するという固定観念を遊技者に与えることがなく、演出内容に多様性を付与することができる。上記抽選は、遊技制御装置130でやるようにしているが、演出制御装置140でやるようにしてもよい。
図22には、第2の実施形態における演出制御装置140による継続演出表示設定処理の具体的な手順の一例が示されている。これは、第1の実施形態における図18の継続演出表示設定処理に代わるものである。
図22に示すように、本実施形態の継続演出表示設定処理では、先ず時短モードの継続演出を行うものまたは大当りを伴う新たな始動記憶(新規保留)が発生したか否かを判定する(ステップS131)。ここで、否(No)ならば当該継続演出表示設定処理を終了する。また、ステップS131で、新規保留が入って来た(Yes)と判定すると、次のステップS132で、新規保留は大当りを伴うか否かつまり変動表示ゲームの結果が大当りとなるか否かを判定する。そして、大当りでない(No)と判定すると、ステップS133へ移行して、新規保留に基づくゲームが所定ゲーム回数の実行分であるか否か(図21の“A”においては新規保留が34番目のゲームのものであるか)の判定をする。そして、否(No)ならば当該継続演出表示設定処理を終了し、Yesならば継続演出発生予告を行う表示(図22(a)の継続演出までの残りゲーム数の表示)の設定を行う(ステップS134)。続いて、残りゲーム数を消化したゲームで継続演出を実行するように設定(ステップS135)を行って当該継続演出表示設定処理を終了する。従って、ステップS134の継続演出発生予告表示設定処理が継続演出発生報知手段として機能する。なお、図21に示されている表示画面の例において、画面の左下に●印で表示されている始動記憶のマークは、図16のメイン処理の表示制御処理内において新たな始動記憶(新規保留)が発生したことを判定したことに応じて表示される。つまり、この始動記憶が報知されるタイミングで、上記ステップS134による継続演出が実行される旨を報知する予告表示がなされることとなる。このように本実施形態では、始動記憶が報知されるタイミングで継続演出が実行される旨を報知するようにしているが、始動記憶が発生したことを契機とするものであれば、始動記憶が報知されるタイミングに限定されずどのようなタイミングで継続演出が実行される旨を報知するように制御してもよい。
一方、ステップS132で、大当りを伴う保留である(Yes)と判定すると、ステップS136へ移行して、継続演出を経由して大当りへ発展するか否かつまり復活演出を行うように設定されているか否かを判定する。そして、否(No)ならば当該継続演出表示設定処理を終了し、Yesならば継続演出までの残りゲーム数を表示する継続演出発生予告の設定を行う(ステップS137)。続いて、残りゲーム数を消化したゲームで継続演出を経由して復活大当り演出を実行するように設定(ステップS138)を行って当該継続演出表示設定処理を終了する。ここで、「復活演出」とは、変動表示ゲームの途中で一旦変動図柄を停止(仮停止を含む)してあたかも結果がはずれであったかのような表示を見せてから大当りに当選したことを報知するような演出のことである。
次に、本発明の第3の実施形態における時短モードの継続演出について説明する。
前記実施形態においては、時短モードの継続演出を、抽選により任意の変動表示ゲームで実行するようにしていたものを、本実施形態では、図23に示すように、1〜40回(第1期限)、41〜60回(第2期限)、61〜80回(第3期限)の時短ゲームの間に、それぞれ抽選によって1回ずついずれかのゲームで継続演出を実行するようにしたものである。従って、仮に、抽選では継続演出実行の実行が決まらなかった場合には、40回、60回、80回の区切りの時短ゲームで継続演出を実行する。
なお、図23(A)は直前の大当りが40回の時短ゲームを実行するものである場合のタイミング、図23(B)は直前の大当りが60回の時短ゲームを実行するものである場合のタイミング、図23(C)は直前の大当りが80回の時短ゲームを実行するものである場合のタイミング、図23(D)は直前の大当りが100回の時短ゲームを実行するものである場合のタイミングをそれぞれ示す。継続演出の結果は、図3で説明したように、時短が次の期限まで継続する場合には「成功」となり、時短がその期限で終了する場合には「失敗」となる。上記のような制御によれば、それぞれの期限までに必ず1回は継続演出を実行して遊技者にハラハラする演出を体感させることができるとともに、どのゲームで継続演出が実行されるか決まっていないため、ゲームが単調に進行するのを回避して遊技の興趣を高めることができる。
図24は、図23のような継続演出制御を実行する場合の継続演出実行設定処理の手順の一例を示す。図24に示すように、本実施形態の継続演出実行設定処理では、先ず変動開始のタイミングとなったか否かを判定する(ステップS141)。ここで、否(No)ならば当該継続演出実行設定処理を終了する。また、ステップS141で、変動開始のタイミングとなった(Yes)と判定すると、次のステップS142で、変動回数を計数する変動回数カウンタをデクリメント(−1)する。変動回数カウンタには、初期値として例えば「40」が設定されている。継続演出実行フラグがオンになっているか否かを判定する(ステップS143)。ここで、否(No)ならば、変動回数カウンタを参照して期限の回数(40回、60回または80回)であるか否かを判定する(ステップS144)。
そして、期限回数でないときは次のステップS145で継続演出実行乱数を抽出し、例えば図25(A)のようなテーブルを用いて継続演出を実行するか否かの判定をする(ステップS146)。そして、否(No)ならば当該継続演出実行設定処理を終了し、Yesならば継続演出発生予告を行う表示と継続演出までの残りゲーム数の表示の設定を行う(ステップS147)。続いて、そのゲームで継続演出を実行するように設定を行う(ステップS148)。なお、ステップS147では、継続演出発生予告表示の代わりに当該期限までの残りゲーム数を表示するようにしてもよい。また、図25(A)のテーブルに継続演出実行までのゲーム数が異なる複数の継続演出実行を設けておいて、抽選でいずれかを選択し、選択結果に応じて演出実行ゲームまでのゲーム数の予告を行うようにしてもよい。
また、ステップS144で、期限回数である(Yes)と判定すると、ステップS145〜S147をスキップしてステップS148へ移行して、継続演出を実行する設定を行う。つまり、期限のゲームまでにステップS145における乱数抽出で継続演出の実行が決定されなかったときは、期限のゲームで継続演出を実行する。その後、ステップS149で継続演出実行フラグをセット(オン)して当該継続演出実行設定処理を終了する。
一方、ステップS143で、継続演出実行フラグがオンである(Yes)と判定すると、変動回数カウンタを参照して期限の回数(40回、60回または80回)であるか否かを判定する(ステップS150)。ここで、期限回数でないと判定したときはステップS151〜S153をスキップして当該継続演出実行設定処理を終了する。ステップS150で、期限回数であると判定したときはステップS151へ移行して、新期限番号情報を取得する。つまり、直前の期限番号を読み出して更新(+1)して新期限番号とする。その後、図25(B)のようなテーブルを用いて、新期限番号に応じた変動回数カウンタの設定を行う(ステップS152)。具体的には、20回の値をセットする。そして、最後にステップS153で継続演出実行フラグをクリア(オフ)して当該継続演出実行設定処理を終了する。
図26には、本発明の第4の実施形態における時短モードの継続演出実行設定処理のフローチャートを示す。
第4の実施形態の継続演出実行設定処理では、先ず新たな始動記憶(新規保留)が発生したか否かつまり遊技制御装置130から始動記憶に関するコマンドが入って来たか否かを判定する(ステップS161)。ここで、否(No)ならば当該継続演出実行設定処理を終了する。また、ステップS161で、新規保留が入って来た(Yes)と判定すると、次のステップS162で、新規保留の変動表示ゲームの停止時間を解析し、その停止時間が例えば5秒のように比較的長い一定時間以上であるか否かを判定する(ステップS163)。従って、ステップS162とS163が事前停止時間判定手段として機能する。
ここで、一定時間以上でない(No)と判定すると当該継続演出実行設定処理を終了し、一定時間以上である(Yes)と判定するとステップS164へ移行して、新規保留に係る変動表示ゲームの変動停止時間を解析し、その変動時間とステップS162で解析した停止時間との和を算出する(ステップS165)。そして、加算した時間が比較的長い一定時間(例えば15秒)以上であるか否かを判定(ステップS166)し、否(No)ならば当該継続演出実行設定処理を終了し、Yesならば継続演出を実行するように設定(ステップS167)を行なって当該継続演出実行設定処理を終了する。このような設定が図18のメイン処理のステップS104のゲーム制御処理中になされることで、メイン処理のステップS105の表示制御処理の中で設定に従った演出表示がなされる。この実施形態によれば、新規保留の変動表示ゲームの停止時間と変動時間との和がたまたま一定時間以上であれば継続演出を実行するので、わざわざ停止時間を延長するための処理を行う必要がないため、遊技制御装置の処理負担が軽減されるという利点がある。
次に、本発明の変形例について、図27および図28を用いて説明する。
第1の変形例は、前述した実施形態における時短モードの継続演出に加えて、時短モード中にいずれかの変動表示ゲームにおいて、図27(b)に示すように、継続演出を開始して変動表示ゲームの途中(図28のタイミングt2)で識別情報(変動図柄)を仮停止させ、上下に揺れる揺れ変動を行うとともに、時短モードが終了するか継続するか分岐を示すような表示を行う。それから、本来の変動停止タイミングt3で、図27(c)に示すように、識別情報(変動図柄)を停止させ、次の変動表示ゲームの開始タイミングt5になると、図27(d)に示すように、識別情報(変動図柄)の変動を行う。つまり、継続演出の前半の部分を見せることで偽の継続演出(ガセ演出)を実行するようにしたものである。かかるガセ演出を行うことでさらに遊技の興趣を高めることができる。なお、タイミングt3〜t4は、停止した図柄を見せるために設定されている通常の時間である。特図停止時間終了タイミングt4と次の変動ゲームの開始タイミングt5は一致させることも可能である。
次に、本発明の第2の変形例について、図29を用いて説明する。
変動表示ゲームの結果に応じて遊技者に有利な特別遊技を行うようにした遊技機においては、図29(A)のように、特別図柄が一旦大当り図柄(非確変図柄)で停止した後(タイミングt2)、再抽選の変動を行なって確変図柄または非確変図柄のいずれかで停止して大当りを確定する(タイミングt3)ような変動表示ゲームを行うものがある。このようなゲームを行う場合には、変動時間が長く設定されている。第2の変形例は、前述した実施形態における時短モードの継続演出に加えて、上記のような変動表示ゲームにおいて、従来は再変動を開始していたタイミングt2よりも前に識別情報(変動図柄)の表示を揺れ変動に変えるとともに、再抽選変動を行なっていた期間t2〜t3の間に、再抽選変動の代わりに前記実施形態で説明した復活当たりの演出を行うようにしたものである。このような演出を加えることにより、遊技の興趣を高めることができる。
次に、本発明の第5の実施形態を、図30および図31を用いて説明する。
第5の実施形態は、大当りが発生するとそれ以降の変動表示ゲームにおいては高い確率で大当りが発生する高確率状態へ必ず移行し、その後変動表示ゲームが実行されるごとに所定の確率で通常の確率状態へ転落するか否かの抽選を行うようした遊技機において、時短モードの継続演出を実行するようにしたものである。また、継続演出を、高確率状態から通常の確率状態へ転落したゲームで実行するのではなく、転落したゲームから数えてn回目のゲームで実行することとするとともに、「n」の値を図31に示すように、大当たりの図柄番号によって変え、かつ「n」を1または複数個設定するようにしている。
なお、図30において、(A)は時短回数が50回で大当たり後10回目のゲームで高確率状態から通常の確率状態へ転落した場合のタイミングを、(B)は時短回数が50回で大当たり後15回目のゲームで高確率状態から通常の確率状態へ転落した場合のタイミングを、(C)は時短回数が40回で大当たり後15回目のゲームで高確率状態から通常の確率状態へ転落した場合のタイミングを、それぞれ示している。なお、転落後のゲームで実行される継続演出には、前記第1変形例で説明したガセ継続演出を含めるようにしてもよい。
第5の実施形態によれば、継続演出を実行するゲームがばらついて発生することにより、遊技の興趣を高めることができるとともに、継続演出が実行されたことによって高確率状態から通常の確率状態へ転落したことを遊技者が推測しにくくすることができる。つまり、例えば高確率状態から通常の確率状態へ転落したゲームもしくはそこから固定された回数後のゲームで継続演出を実行するように制御すると、遊技者は長時間遊技をすることで、継続演出が実行されたゲームから高確率状態から通常の確率状態へ転落したゲームを推測できるようになってしまうが、第5の実施形態によれば、そのような推測を困難にすることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。例えば、前記実施形態では、始動記憶の上限値(最大保留数)を4個としているが、8個等任意の数とすることが可能である。また、大当りによって高確率状態に移行するのと同時に時短モードへ移行する遊技機について説明したが、第5実施形態を除き、大当り後に所定ゲーム数だけ高確率状態で実行し、その後に時短モードへ移行する遊技機にも適用することができる。
さらに、前記実施形態では、変動表示ゲームの途中で継続演出の実行を開始する際に、変動図柄を仮停止して上下に揺動すると説明したが、図柄を左右に揺動させてもよいし、図柄を揺動する代わりに図柄を左右に回動あるいは点滅したり拡大と収縮を繰り返すような変動とするようにしてもよい。また、前記実施形態では、継続演出を変動表示ゲームを表示する可変表示装置117で行う場合を説明したが、スピース105からの音や前面枠101に設けられている装飾ランプ内のLED170の発光態様を組み合わせて継続演出を行うようにしてもよい。
さらに、前記実施形態では、変動表示ゲームの結果が特別結果態様となった場合に、その結果態様によって時短モードによる変動表示ゲームの実行回数(時短回数)を決定している(例えば図4)が、変動表示ゲームの結果が特別結果態様となった場合に、さらに第2の識別情報を用いた表示遊技を行って時短回数を決定もしくは変化させるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、特別遊技状態と異なる利益を遊技者に与える特定遊技状態の例として時短モードや「電サポ」モードを挙げて説明したが、変動表示ゲームが連続する場合の通常の図柄停止時間が短い遊技機であれば、複数ゲームに亘って変動時間の短縮以外の利益を与えるものであってもよい。さらに、前記実施形態では、制御系を遊技制御装置とは別個に演出制御装置を設けた構成としたものを説明したが、遊技制御と演出制御を1つの制御装置で実行するように構成した制御系を有する遊技機に適用することも可能である。
さらに、本発明の遊技機は、前記実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
特許請求の範囲に記載した以外の発明の代表的なものとして、次のものがあげられる。(1)始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき識別図柄を変動表示する変動表示ゲームを行う可変表示手段と、
前記変動表示ゲームの終了時に、当該ゲーム結果を導出する前記識別図柄を前記可変表示手段において所定時間表示する停止図柄表示手段と、
前記変動表示ゲームが特定結果となった場合に遊技者にとって有利となる特別遊技状態を発生させるとともに、変動表示ゲームの結果に応じて複数の変動表示ゲームに亘って前記特別遊技状態とは異なる利益を遊技者に与える特定遊技状態を発生可能な遊技状態制御手段と、
を備える遊技機において、
前記特定遊技状態において当該特定遊技状態の最終ゲームを含む所定の変動表示ゲーム終了時の前記所定時間を通常の停止図柄表示時間よりも長い特殊停止図柄表示時間に設定可能な停止図柄表示時間切替手段と、
前記停止図柄表示時間切替手段により設定される前記特殊停止図柄表示時間において、特定遊技状態の継続に関わる特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、を備え、
前記特定演出実行手段は、前記特殊停止図柄表示時間が設定された変動表示ゲームの終了前に前記特定演出の実行を開始し、前記特殊停止図柄表示時間にまたがって前記特定演出を実行することを特徴とする遊技機。
ここで、「始動入賞領域」とは、特図変動表示ゲームの始動条件を与える始動ゲートの他、始動条件と共に賞品球も付与する始動入賞口を含む。また、「特定結果」とはいわゆる大当り組み合わせと呼ばれるゲーム結果のことである。「特別遊技状態」とはいわゆる大当りと呼ばれるゲームのことであり、「大当り」には大入賞口が開放される所定回数のラウンドが含まれ、各ラウンドにおける大入賞口の開放は長時間開放または短時間開放のいずれでもよい。「可変表示手段」は、遊技領域に設けられている特図変動表示ゲーム用の表示装置(例えば液晶表示装置)でも良いし、遊技領域外に設けられている表示装置(例えばセグメント型表示器)でも良い。さらに、「特定遊技状態」とはいわゆる時短モードの他、変動表示ゲームの変動時間を短くするとともに変動表示ゲームの始動条件を与える普通変動入賞装置(普電)の開放時間を長くするいわゆる「電サポ」と呼ばれるモードを含む。変動表示ゲームが連続する場合の通常の図柄停止時間が短い遊技機であれば、「特定遊技状態」は複数ゲームに亘って特別遊技状態とは異なる利益を与える遊技状態であってもよい。
上記(1)の発明によれば、特定遊技状態で停止図柄表示時間が特殊停止図柄表示時間に設定された場合に、変動表示ゲームの終了前から特定遊技状態の継続に関わる特定演出を行うので、演出の実行時間を確保しつつ、当該演出の実行により遊技の興趣を高めることができる。
(2)上記の(1)に記載の遊技機において、
前記特定演出を実行する変動表示ゲームの結果が、前記特定結果となる場合には、
前記変動表示ゲームの終了前に、前記特定演出を前記特別遊技状態が導出されることを報知する大当り報知演出へと切り替える演出切替制御手段を有することを特徴とする。
上記(2)の発明によれば、特別遊技状態が発生する変動表示ゲームでは、継続演出が表示開始されても、途中で大当り報知演出へ切り替わるので、意外性のある演出が行われるようになって遊技の興趣が高まる。また、継続演出が開始されたとしても大当りへ発展するのでないかという期待感を遊技者に与えることができる。
(3)上記の(2)に記載の遊技機において、
遊技球が前記始動入賞領域へ入賞したことを始動記憶として所定数まで記憶する始動記憶手段を備え、前記停止図柄表示時間切替手段は、始動記憶に関連して当該始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームの停止図柄表示時間を設定するように構成され、
前記特定演出実行手段は、
前記始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームの停止図柄表示時間が前記特殊停止図柄表示時間か否かを当該変動表示ゲームの実行以前に判定する事前停止時間判定手段と、
前記事前停止時間判定手段により停止図柄表示時間として前記特殊停止図柄表示時間が設定されていると判定された始動記憶を報知することを契機として、前記継続演出が実行される旨を報知する継続演出発生報知手段と、
を有することを特徴とする。
上記(3)の発明によれば、停止図柄表示時間切替手段が始動記憶に関連して当該始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームの停止図柄表示時間を設定するため、継続演出が発生するゲームが分からなくなり、継続演出発生に至る過程が単調とならない。また、特定演出実行手段が、始動記憶が発生したことを契機として継続演出が実行される旨を報知するため、遊技者は当該始動記憶に対応する変動表示ゲームが実行されるまでの間演出の発生を心待ちにしながら遊技を行うことができる。
(4)上記の(3)に記載の遊技機において、
前記特定演出実行手段は、
前記始動記憶に基づく変動表示ゲームの結果を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの開始以前に予め判定する事前結果判定手段を備え、
前記事前結果判定手段によって前記特別遊技状態が発生すると判定された始動記憶の発生を契機として、前記継続演出が実行される旨を報知し、
当該始動記憶に基づく変動表示ゲームでは、前記継続演出を開始し、その後前記大当り報知演出に切り替えて実行することを特徴とする
上記の(4)の発明によれば、大当りになる変動表示ゲームで継続演出を行い、その継続演出が大当りに発展するという意外性のある演出の出現を意図的に作り出すことができ、興趣が高まる。また、継続演出が開始されたとしても大当りへ発展するのでないかという期待感を遊技者に与えることができる。
(5)上記の(4)に記載の遊技機において、
前記継続演出が実行される変動表示ゲームにおいて前記識別図柄を停止表示する前に仮停止状態に表示させ、所定時間経過後に完全に停止させることにより当該変動表示ゲームを終了させる変動表示制御手段を備え、
前記特定演出実行手段は、前記変動表示制御手段が前記識別図柄を仮停止状態にするのに応じて前記継続演出を開始することを特徴とする。
ここで、「仮停止状態」とは、図柄が上下に揺動する場合のほか、図柄が左右に揺動したり左右に回動あるいは点滅したり拡大と収縮を繰り返すような変動を含む。つまり、見かけ上、図柄が停止したかのように見える表示であればどのようなものであってもよい。請求項5に記載の発明によれば、識別図柄を仮停止状態するのに応じて前記継続演出を開始することで識別図柄が未だ変動中であると分かりにくくなるので、変動表示ゲームが終了した後に実行される通常の継続演出が表示されていると遊技者に思わせることができ遊技の興趣が高まる。
(6)上記の(5)に記載の遊技機において、
前記特定遊技状態は、前記可変表示手段において特定の表示態様が導出されたのを契機として開始され、
前記特定の表示態様には複数種類の表示態様があり、
前記停止図柄表示時間切替手段によって停止図柄表示時間が前記特殊停止図柄表示時間に設定される変動表示ゲームは、前記特定の表示態様に応じて予め決定されることを特徴とする。
上記の(6)の発明によれば、停止時間が通常よりも長くなる変動表示ゲームを予め決定しているので、簡単な制御で継続演出を実行させることができる。また、特定の表示態様が複数種類あるため、それぞれに応じて継続演出を実行する回数を変えるような制御を行なって、遊技の興趣を高めることができる。
(7)上記の(6)に記載の遊技機において、
前記特定の表示態様は前記特定結果であり、前記特定遊技状態は変動表示ゲームが通常よりも短い変動時間で実行される遊技状態であることを特徴とする。
上記の(7)の発明によれば、特定遊技状態(時短モード)は大当りの発生に応じて発生することとなるので、発生しすぎることなく、それによって継続演出の出現頻度も高くなりすぎず、継続演出が頻発するものに比べて飽きられにくくなる。また、特定遊技状態は変動表示ゲームが通常よりも短い変動時間で実行される遊技状態(時短モード)であるため、変動時間が短くても停止図柄表示時間が通常よりも長い特殊停止図柄表示時間に設定されることで、演出の実行時間を確保できる機能がより有効に働くようになる。