JP5984494B2 - 炭素質音響板とその製造方法 - Google Patents
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Description
実施例1では、アモルファス炭素の骨格材である液状樹脂中に液状樹脂とは比重の異なる穴あけ材を分散させ、通常の硬化温度よりも低い温度で長い時間をかけて硬化させる。そのため、硬化反応が進行している間に穴あけ材が沈降もしくは浮上することにより穴あけ材の存在率が厚み方向において連続的に変化する成型物を得ることが出来る。それを焼成することにより、厚み方向において嵩密度が連続的に変化して層境界面を持たない炭素質多孔体が得られる。
実施例2では、実施例1のように硬化反応が進行している間に穴あけ材を沈降または浮上させることにより密度傾斜をつくることに加えて、穴あけ材の混合比を変えた複数の、離型可能な程度まで硬化させた半硬化シートを重ね合わせて一体化することにより密度差を大きくする。
実施例1と異なる点は比重の異なる複数種の穴あけ材を混合する点である。この場合に、実施例1よりも硬化温度を高くして短時間で硬化させても充分な密度差をつくり出すことができる。実施例1と同程度の温度で同程度の時間をかけて硬化させれば密度差をさらに大きくすることができる。
実施例4では、アモルファス炭素の骨格材としての点焼結が可能な樹脂の粒子と、穴あけ材を複数の異なる割合で混合した複数の混合粉体を作成し、型内に混合比の異なる複数層になるように充填して加熱プレスしてブロック体を作成する。それを焼成することによって、ミクロ的には層境界面を作らない点焼結による一体化が実現され、マクロ的には密度傾斜のある炭素質多孔体が得られる。
本発明の実施態様の一部を以下の項目〈1〉〜〈14〉に記載する。
〈1〉 アモルファス炭素を含み、嵩密度が厚み方向において連続的に変化する炭素質音響板。
〈2〉 嵩密度が0.2g/cm 3 乃至1.8g/cm 3 の範囲で連続的に変化する項目1記載の炭素質音響板。
〈3〉 平均嵩密度が1.0g/cm 3 以下である項目1または2記載の炭素質音響板。
〈4〉 気孔が存在する微細構造を有し、該気孔の存在割合が厚み方向において連続的に変化する項目1〜3のいずれか1項記載の炭素質音響板。
〈5〉 前記アモルファス炭素中に均一に分散した炭素粉末をさらに含み、厚み方向における嵩密度の変化にかかわらず組成は均一である項目1〜4のいずれか1項記載の炭素質音響板。
〈6〉 粒子が点融着した微細構造を有する項目1〜3のいずれか1項記載の炭素質音響板。
〈7〉 振動することにより音響を発生する振動板として使用される音響振動板である項目1〜6のいずれか1項記載の炭素質音響板。
〈8〉 異なる音響インピーダンスを有する2つの媒質の間に介在して音響インピーダンスを整合させる整合板として使用される音響整合板である項目1〜6のいずれか1項記載の炭素質音響板。
〈9〉 炭素を含む液状の樹脂に、樹脂の炭素化の過程で消失して気孔を形成する穴あけ材の粒子を混合して分散させて分散液とし、
前記分散液中に含まれる穴あけ材の粒子が沈降または浮上して、その存在割合に、鉛直方向における所望の違いを生じるに充分な時間をかけて、前記分散液中に含まれる樹脂を硬化させて板状に成型し、
前記板状に成型した、穴あけ材を含む樹脂を焼成して炭素化することを含む、炭素質音響板の製造方法。
〈10〉 前記板状に成型することは、離型可能な硬さまで樹脂が硬化した時点で、穴あけ材の混合割合が異なる複数の半硬化シートを積層することを含む項目9記載の方法。
〈11〉 前記分散液とすることは、比重の異なる複数種の穴あけ材を混合することを含む項目9記載の方法。
〈12〉 前記板状に成型することは、穴あけ材の混合比が異なる複数の分散液を重ね塗りしたものを硬化させることを含む項目9記載の方法。
〈13〉 前記分散液とすることは、炭素粉末をさらに混合することを含む項目9〜12のいずれか1項記載の方法。
〈14〉 点焼結が可能な樹脂の粉体に、樹脂の炭素化の過程において消失して気孔を形成する穴あけ材の粒子を混合比を変えて混合して複数の混合粉体を調製し、
前記複数の混合粉体を型内に順次層状に充填し、
前記層状に充填された混合粉体を加熱プレスによって点融着し、
前記点融着した樹脂を焼成して炭素化することを含む炭素質音響板の製造方法。
Claims (14)
- アモルファス炭素を含み、嵩密度が一方の面から他方の面へ厚み方向において連続的に増加する炭素質音響板。
- 嵩密度が0.2g/cm3乃至1.8g/cm3の範囲で連続的に変化する請求項1記載の炭素質音響板。
- 平均嵩密度が1.0g/cm3以下である請求項1または2記載の炭素質音響板。
- 気孔が存在する微細構造を有し、該気孔の存在割合が厚み方向において連続的に変化する請求項1〜3のいずれか1項記載の炭素質音響板。
- 前記アモルファス炭素中に均一に分散した炭素粉末をさらに含み、厚み方向における嵩密度の変化にかかわらず組成は均一である請求項1〜4のいずれか1項記載の炭素質音響板。
- 粒子が点融着した微細構造を有する請求項1〜3のいずれか1項記載の炭素質音響板。
- 振動することにより音響を発生する振動板として使用される音響振動板である請求項1〜6のいずれか1項記載の炭素質音響板。
- 異なる音響インピーダンスを有する2つの媒質の間に介在して音響インピーダンスを整合させる整合板として使用される音響整合板である請求項1〜6のいずれか1項記載の炭素質音響板。
- 炭素を含む液状の樹脂に、樹脂の炭素化の過程で消失して気孔を形成する穴あけ材の粒子を混合して分散させて分散液とし、
前記分散液中に含まれる穴あけ材の粒子が沈降または浮上して、その存在割合に、鉛直方向における所望の違いを生じるに充分な時間をかけて、前記分散液中に含まれる樹脂を硬化させて板状に成型し、
前記板状に成型した、穴あけ材を含む樹脂を焼成して炭素化することを含む、炭素質音響板の製造方法。 - 前記板状に成型することは、離型可能な硬さまで樹脂が硬化した時点で、穴あけ材の混合割合が異なる複数の半硬化シートを積層することを含む請求項9記載の方法。
- 前記分散液とすることは、比重の異なる複数種の穴あけ材を混合することを含む請求項9記載の方法。
- 前記板状に成型することは、穴あけ材の混合比が異なる複数の分散液を重ね塗りしたものを硬化させることを含む請求項9記載の方法。
- 前記分散液とすることは、炭素粉末をさらに混合することを含む請求項9〜12のいずれか1項記載の方法。
- 点焼結が可能な樹脂の粉体に、樹脂の炭素化の過程において消失して気孔を形成する穴あけ材の粒子を混合比を変えて混合して複数の混合粉体を調製し、
前記複数の混合粉体を型内に順次層状に充填し、
前記層状に充填された混合粉体を加熱プレスによって点融着し、
前記点融着した樹脂を焼成して炭素化することを含む炭素質音響板の製造方法。
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