JP5983915B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の排気浄化装置に係り、詳しくは、NOxトラップ触媒のSパージ処理に関する。
従来より、ディーゼルエンジン等では、排気通路に排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の浄化を目的としたNOxトラップ触媒が設けられている。
このようなNOxトラップ触媒は、NOxトラップ触媒に流入する排気ガスがリーン空燃比であるときに排気ガス中のNOxを吸蔵し、排気ガスがリッチ空燃比であるときに吸蔵したNOxを還元し浄化している。
また、ディーゼルエンジンの燃料中には硫黄分が含まれており、ディーゼルエンジンではNOxのみならず、SO2やSO3等の硫黄酸化物(SOx)も同時に生成される。
しかしながら、SOxは、NOxと同様にNOxトラップ触媒に流入する排気ガスがリーン空燃比である時にNOxトラップ触媒に吸蔵される。そして、このようなSOxのNOxトラップ触媒への吸蔵は、NOxトラップ触媒でのNOx浄化性能の低下に繋がる。
そこで、排気ガス中に燃料等の還元剤を添加(HC添加)し、NOxトラップ触媒に流入する排気ガスを高温でリッチ空燃比としてNOxトラップ触媒に吸蔵されたSOx等の硫黄(S)成分を脱離するための硫黄被毒回復処理(以下、Sパージ処理)が行われている。このようなSパージ制御では、通常の燃料噴射に加え、HC添加のためのポスト噴射を行って、NOxトラップ触媒を高温且つリッチ状態としている(特許文献1)。
特開2004−332743号公報
上記特許文献1の排気浄化装置では、Sパージ処理において、通常の燃料噴射に加え、HC添加のためのポスト噴射を行っており、HC添加の有無によらず通常の燃料噴射での筒内燃焼量は一定となっている。そして、ポスト噴射での燃料噴射量は、NOxトラップ触媒でSパージ処理に必要な温度となるように制御されている。
このように、HC添加の有無によらず通常の燃料噴射での筒内燃焼量を一定とし、ポスト噴射での燃料噴射量によって、NOxトラップ触媒の温度を制御するようにすると、酸化触媒の発熱を制御できず、酸化触媒の温度は成り行きの温度となる。
しかしながら、このように酸化触媒の発熱の制御を行わないと、例えば、通常の燃料噴射での筒内燃焼の空燃比がリーン空燃比となる低負荷域である場合には、HC添加のためのポスト噴射が行われ、リッチ空燃比の排気ガスが酸化触媒に導入されると、筒内燃焼での残存酸素により、リッチ空燃比排気ガス中のHCが酸化され酸化触媒の温度が上昇することとなる。
よって、通常の燃料噴射での筒内燃焼の空燃比がリーン空燃比となる低負荷域である場合には、NOxトラップ触媒をSパージ処理に適した温度とすると、NOxトラップ触媒よりも酸化触媒が先に昇温し酸化触媒の温度が許容値を上回る虞がある。
このように、酸化触媒の温度が許容値を上回ることを避けるために、HC添加を中断すると、NOxトラップ触媒をSパージ処理に適した温度に十分に昇温することができなくなり、NOxトラップ触媒の硫黄分の脱離を十分に行えなくなる虞がある。
本発明は、この様な問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、酸化触媒の昇温を抑制しつつ、NOxトラップ触媒を十分に昇温することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に設けられた酸化機能を有する酸化触媒と、前記酸化触媒の下流に設けられ、少なくとも前記酸化触媒よりも大きな酸素吸蔵能を有する吸蔵還元型NOx触媒と、前記内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記酸化触媒に還元剤を供給する還元剤供給手段と、前記吸蔵還元型NOx触媒内に吸蔵された排気成分を脱離処理するように、前記燃料噴射手段からの燃料噴射量と、前記還元剤供給手段からの還元剤供給量とを制御して、前記吸蔵還元型NOx触媒に流入する空燃比をリーン空燃比或いはリッチ空燃比に変調する脱離処理制御手段と、を備え、前記燃料噴射手段は、前記燃料が前記排気通路に流出せず前記筒内で燃焼するように、膨張行程で前記燃料を噴射する燃焼ポスト噴射を実施可能であって、前記脱離処理制御手段は、前記脱離処理を前記還元剤の供給と非供給を繰り返して行うとともに、該脱離処理中の前記還元剤の供給の有無に応じて前記燃料噴射手段からの前記燃焼ポスト噴射の燃料噴射量を設定し、前記還元剤の前記供給時には、前記筒内の空燃比が該還元剤の前記非供給時と比較してリッチ空燃比側であって理論空燃比以上となるように前記燃焼ポスト噴射の増量を行って該還元剤の供給前に前記酸化触媒に流入する排気ガスに含まれる酸素量を減少させることを特徴とする。
た、請求項の内燃機関の排気浄化装置では、請求項において、前記脱離処理制御手段は、前記還元剤供給手段から前記還元剤の非供給時には、前記筒内の空燃比がリーン空燃比となるように前記燃料噴射手段からの前記燃料噴射量を設定することを特徴とする。
また、請求項の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1または2において、前記脱離処理制御手段は、前記吸蔵還元型NOx触媒の温度が所定値となるように、前記燃料噴射手段と、前記還元剤供給手段とを制御することを特徴とする
また、請求項の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1から3のいずれか1項において、前記還元剤供給手段は、前記燃料噴射手段であり、前記脱離処理制御手段は、前記還元剤の供給を前記燃焼ポスト噴射より後に実施する筒内ポスト噴射で行うことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、例えば、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵された硫黄成分の脱離処理を行う硫黄被毒回復処理(Sパージ処理)において、吸蔵還元型NOx触媒に流入する排気ガスの空燃比をリッチ空燃比とするために還元剤供給手段から還元剤を供給する時に、筒内の空燃比が還元剤の非供給時と比較してリッチ空燃比側であって理論空燃比以上となるように、還元剤の供給時に燃焼ポスト噴射の増量を行って、還元剤の供給前に酸化触媒に流入する排気ガスに含まれる酸素量を減らす。
したがって、還元剤供給手段より酸化触媒に還元剤が供給されても、酸化触媒にて還元剤が酸化されることなく酸化触媒の昇温を抑制することができる。
よって、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵された硫黄成分の脱離処理を行うSパージ処理時に酸化触媒を過昇温させることなく、吸蔵還元型NOx触媒を十分に昇温させることができる。
また、還元剤の供給時の筒内空燃比の制御を内燃機関の出力トルクに影響の少ない燃焼ポスト噴射の増量で行っているので、内燃機関の出力トルクへの影響を抑制しつつ、筒内の空燃比を理論空燃比以上とすることができる。
請求項の発明によれば、例えば、吸蔵還元型NOx触媒のSパージ処理において、還元剤供給手段からの還元剤の非供給時に、筒内の空燃比がリーン空燃比となるように燃料噴射手段より筒内に噴射される燃料噴射量を設定することで、吸蔵還元型NOx触媒に流入する酸素量を増やすことでき、吸蔵還元型NOx触媒に吸蔵する酸素量を増加させることが可能となる。
したがって、吸蔵還元型NOx触媒にて多量の酸素を吸蔵することで、その後の還元剤の供給時に吸蔵還元型NOx触媒にて、還元剤と酸素とを反応させ、酸化触媒を過昇温させることなく、吸蔵還元型NOx触媒の温度を確実に昇温させることができる。
また、請求項の発明によれば、吸蔵還元型NOx触媒の温度を硫黄成分の脱離に適切な所定値とすることで、吸蔵還元型NOx触媒から硫黄成分の脱離を確実に行うことができる。
た、請求項の発明によれば、還元剤の供給を燃料噴射手段による燃焼ポスト噴射より後に実施する筒内ポスト噴射で行っているので、既存の燃料噴射手段を用いることでコストの増加を抑制することができる。
さらに、理論空燃比化補正を燃焼ポスト噴射の増量或いは減量で行い、還元剤の供給を筒内ポスト噴射で行うことで、例えば、理論空燃比化補正を行った場合と理論空燃比化補正を行わない場合とで、吸蔵還元型NOx触媒の温度及び空燃比を所定値とするために必要な吸蔵還元型NOx触媒に供給する還元剤の総供給量が同一である場合には、理論空燃比化補正を燃焼ポスト噴射の増量或いは減量で行うことで、筒内ポスト噴射にて吸蔵還元型NOx触媒に供給する還元剤の供給量を減らすことができる。よって、筒内ポスト噴射による筒内に付着する還元剤を低減することができるので、還元剤による潤滑油の希釈を低減することができる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたエンジンの概略構成図である。 本発明に係るECUが実行するSパージ処理における燃料噴射量と酸素量とを示す図である。 本発明に係るSパージ処理におけるHC添加時の噴射信号と筒内圧の変化を時系列で示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置が適用されたエンジンの概略構成図である。また、図2は、ECUが実行するSパージ処理における燃料噴射量と酸素量とを示す図である。図2の上段は燃料噴射量を、下段は排気ガス中の酸素量を示す。そして、Sパージ処理時のHC添加時と非HC添加時のそれぞれについて燃料噴射量と酸素量とを示す。また、図中の破線は、HC添加での燃料噴射量を、実線が筒内燃焼での燃料噴射量をそれぞれ示す。そして、図2中の理論空燃比相当噴射量は、空燃比を理論空燃比とするために必要な燃料噴射量であり、触媒リッチ時必要噴射量は、予め実験或いは解析等で導かれた硫黄脱離処理(Sパージ処理)を行う上でNOxトラップ触媒の温度を所定温度(所定値)とするために必要な燃料噴射量をそれぞれ示す。また、図3は、Sパージ処理におけるHC添加時の噴射信号と筒内圧の変化を時系列で示す図である。詳しくは、噴射信号が発生し燃料を噴射した時の筒内圧の変化を示す図である。即ち、図3中の燃焼ポスト噴射或いは筒内ポスト噴射のように燃料噴射を行っても筒内圧の変化が無い場合には、当該燃料噴射は、エンジンの出力に寄与しないことをあらわす。このように、燃焼ポスト噴射は、燃料が排気管に流出せず燃焼室及びシリンダ内で燃焼するように膨張行程で噴射され、エンジン1の出力に寄与しない燃料噴射である。また、図2及び図3の筒内燃焼は、燃焼室及びシリンダ内で燃焼が完了する燃料噴射を示し、HC添加は、燃焼室及びシリンダ内で燃焼されず未燃燃料の状態で排気管に排出される燃料噴射、所謂筒内ポスト噴射を示す。
図1に示すように、エンジン(内燃機関)1は、多気筒の筒内直接噴射式内燃機関(例えば、コモンレール式ディーゼルエンジン)であり、詳しくは、コモンレールに蓄圧された高圧燃料(還元剤)を各気筒の燃料噴射ノズル(燃料噴射手段、還元剤供給手段)2に供給し、任意の噴射時期及び噴射量で当該燃料噴射ノズル2から各気筒の燃焼室3内に噴射可能な構成を成している。
エンジン1の各気筒には、上下摺動可能なピストン4が設けられている。そして、当該ピストン4は、コンロッド5を介してクランクシャフト6に連結されている。また、クランクシャフト6の一端部には図示しないフライホイールが設けられており、当該フライホイールにはクランクシャフト6の回転速度を検出するクランク角センサ7が設けられている。
燃焼室3には、インテークポート8とエキゾーストポート9とが連通されている。
インテークポート8には、燃焼室3と当該インテークポート8との連通と遮断を行うインテークバルブ10が設けられている。また、エキゾーストポート9には、燃焼室3と当該エキゾーストポート9との連通と遮断とを行うエキゾーストバルブ11が設けられている。
インテークポート8の上流には、吸入した新気中のゴミを取り除くエアークリーナ12、排気ガスのエネルギを利用し吸入された新気を圧縮するターボチャージャ13の図示しないコンプレッサハウジングと、圧縮され高温となった新気を冷却するインタークーラ14と、新気の流量を調整する電子制御スロットルバルブ15と、吸入した空気を各気筒に分配するインテークマニフォールド16とがそれぞれ連通するように設けられている。また、電子制御スロットルバルブ15には、スロットルバルブの開き度合を検出するスロットルポジションセンサ17が備えられている。
エアークリーナ12の下流でありターボチャージャ13のコンプレッサハウジングの上流には、燃焼室3に吸入される新気の量を検出するエアーフローセンサ18が通路内に突出するように設けられている。また、燃焼室3に吸入される吸入空気の圧力を検出するブーストセンサ19と、該吸入空気の温度を検出する吸気温度センサ20とがインテークマニフォールド16内に突出するように設けられている。
エキゾーストポート9の下流には、各気筒から排出される排気ガスをまとめるエキゾーストマニフォールド21と、ターボチャージャ13に排気ガスを導入する図示しないタービンハウジングと、排気管22とが連通するように設けられている。
排気管22には、上流から順番に排気ガス中の被酸化成分を酸化する酸化触媒23と、排気ガス中の黒鉛を主成分とする微粒子状物資を捕集し燃焼させるディーゼルパティキュレートフィルタ24と、酸素吸蔵能を有し、排気ガス中のNOxを吸蔵還元するNOxトラップ触媒(吸蔵還元型NOx触媒)25とが設けられている。
排気管22のターボチャージャ13の下流であり酸化触媒23の上流には、排気ガスの温度を検出する排気温度センサ26が排気管22内に突出するように設けられている。
排気管22のディーゼルパティキュレートフィルタ24とNOxトラップ触媒25との間には、NOxトラップ触媒25に流入する排気ガスの酸素比率である酸素濃度を検出するA/Fセンサ27が排気管22内に突出するように設けられている。
また、排気管22のNOxトラップ触媒25の下流には、NOxトラップ触媒25から流出する排気ガスの酸素比率である酸素濃度を検出するA/Fセンサ29が排気管22内に突出するように設けられている。
インテークマニフォールド16とエキゾーストマニフォールド21には、それぞれが連通するように排気ガスの一部を吸気へ戻すEGR通路30が設けられている。また、EGR通路30には、排気ガスが吸気に戻る量、即ちEGR量を調整するEGRバルブ31と、吸気へ戻す排気ガスを冷やすEGRクーラ32とが設けられている。
そして、燃料噴射ノズル2、クランク角センサ7、電子制御スロットルバルブ15、スロットルポジションセンサ17、エアーフローセンサ18、ブーストセンサ19、吸気温度センサ20、排気温度センサ26、A/Fセンサ27,29及びEGRバルブ31等の各種装置や各種センサ類は、エンジン1の総合的な制御を行うための制御装置であって入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、タイマ及び中央演算処理装置(CPU)等を含んで構成される電子コントロールユニット(ECU)(脱離処理制御手段)40と電気的に接続されており、当該ECU40は各種センサ類からの各情報に基づき各種装置を作動制御する。
ECU40の入力側には、クランク角センサ7、スロットルポジションセンサ17、エアーフローセンサ18、ブーストセンサ19、吸気温度センサ20、排気温度センサ26及び、A/Fセンサ27,29等のセンサ類が電気的に接続されており、これら各種装置及び各種センサ類からの検出情報が入力される。
一方、ECU40の出力側には、燃料噴射ノズル2、電子制御スロットルバルブ15、及びEGRバルブ31が電気的に接続されている。
これより、ECU40は、各センサの検出値に基づき、燃料噴射ノズル2からの燃料噴射量及び噴射時期と、電子制御スロットルバルブ15及びEGRバルブ30の開度を最適に制御する。
また、ECU40は、エンジン1を所定期間運転する毎に、NOxトラップ触媒25に吸蔵された硫黄分の脱離処理、所謂Sパージ処理(硫黄脱離処理)を行う機能を有している。Sパージ処理は、図2のような、HC添加(本発明の還元剤の供給に相当)と非HC添加(本発明の還元剤の非供給に相当)とを繰り返し行い、NOxトラップ触媒25の温度がNOxトラップ触媒25に吸蔵された硫黄分の脱離可能な所定温度(所定値)となるようにしている。詳しくは、図2の非HC添加時には、図3に示す燃焼ポスト噴射での燃料噴射量を減量して、筒内燃焼における燃料噴射量を理論空燃比相当噴射量より少なくする。これにより、筒内の空燃比は、リーン空燃比となる。即ち、図2のように非HC添加時の筒内の酸素量は、多くなる。そして、非HC添加時の筒内燃焼では、リーン空燃比の排気ガス、即ち酸素量の多い排気ガスが酸化触媒23及びNOxトラップ触媒25に供給される。NOxトラップ触媒25では、排気ガス中の酸素を触媒内に吸蔵する。その後、図2のHC添加時には、図3に示す燃焼ポスト噴射での燃料噴射量を増量し、筒内燃焼での燃料噴射量を理論空燃比相当噴射量以上とする。これにより、筒内の空燃比は、理論空燃比以上となる。そして、HC添加時の筒内燃焼では、理論空燃比以上で酸素量の少ない排気ガスが酸化触媒23及びNOxトラップ触媒25に供給される。その後、NOxトラップ触媒25の温度をNOxトラップ触媒25に吸蔵された硫黄分の脱離可能な所定温度(所定値)とするために、HC添加時の筒内燃焼の燃料噴射量とHC添加での燃料噴射量とを合わせた総燃料噴射量が図2の触媒リッチ時必要噴射量となるように燃料噴射量が設定された図3に示す筒内ポスト噴射(HC添加)を行う。これにより、筒内の空燃比は、リッチ空燃比となる。そして、リッチ空燃比の排気ガスが酸化触媒23及びNOxトラップ触媒25に供給される。NOxトラップ触媒25では、触媒内に吸蔵された酸素とリッチ空燃の排気ガスとが反応し、所定温度となる。そして、NOxトラップ触媒25に吸蔵された硫黄分は、燃焼・除去される。
このように本発明の内燃機関の排気浄化装置では、Sパージ処理の非HC添加時には、筒内燃焼の燃料噴射量を理論空燃比相当噴射量より少なくして、筒内燃焼における空燃比を理論空燃比未満のリーン空燃比としている。そして、HC添加時には、燃焼ポスト噴射を増量して、筒内燃焼における燃料噴射量を理論空燃比相当噴射量以上とし、筒内燃焼における空燃比を理論空燃比或いはリッチ空燃比としている。そして、HC添加時の筒内燃焼の燃料噴射量とHC添加での燃料噴射量とを合わせた総燃料噴射量が触媒リッチ時必要噴射量となる燃料噴射量の筒内ポスト噴射を行って、NOxトラップ触媒25の温度が所定温度としている。
したがって、筒内の空燃比が理論空燃比以上となるように、HC添加時に行われる筒内燃焼の燃料噴射量を設定することで、HC添加(筒内ポスト噴射)が行われる前に酸化触媒23に流入する排気ガスの酸素量を減らすことが可能となる。
このため、HC添加(筒内ポスト噴射)が行われても、酸化触媒23にて添加した燃料が酸化されることなく酸化触媒23の昇温を抑制することができる。
よって、Sパージ処理時に酸化触媒を昇温させることなく、NOxトラップ触媒25を十分に昇温させることができる。
また、Sパージ処理における非HC添加時に、筒内の空燃比が理論空燃比未満、即ちリーン空燃比となるように筒内燃焼の燃料噴射量を設定することで、NOxトラップ触媒25に流入する酸素量を増やすことでき、NOxトラップ触媒25に吸蔵する酸素量を増加することが可能となる。
したがって、NOxトラップ触媒25にて多量の酸素を吸蔵することで、次回のHC添加時にNOxトラップ触媒25にて、添加されたHCと酸素とを反応させ、酸化触媒23を昇温させることなく、NOxトラップ触媒25の温度を確実に昇温させることができる。
また、Sパージ処理におけるHC添加時の筒内燃焼の燃料噴射量とHC添加(筒内ポスト噴射)での燃料噴射量とを合わせた総燃料噴射量を触媒リッチ時必要噴射量とし、NOxトラップ触媒25の温度を所定温度となるようにしている。
したがって、NOxトラップ触媒25を硫黄成分の脱離に適切な温度にすることができるので、NOxトラップ触媒25から硫黄成分の脱離を確実に行うことができる。
また、Sパージ処理におけるHC添加時に、燃焼ポスト噴射の追加で筒内燃焼の空燃比を理論空燃比以上としているので、エンジン1の発生トルクへの影響を抑制しつつ、筒内燃焼の空燃比を理論空燃比以上とすることができる。
また、Sパージ処理におけるHC添加時に、燃焼ポスト噴射の追加で筒内燃焼における空燃比を理論空燃比以上としており、その後のNOxトラップ触媒25のリッチ時必要噴射量となるように行われる筒内ポスト噴射での噴射量を少なくすることができるので、筒内に付着する燃料を低減することができるので、燃料による潤滑油の希釈を低減することができる。
また、Sパージ処理におけるHC添加時の筒内燃焼の空燃比の理論空燃比化、及び非HC添加時の筒内燃焼の空燃比のリーン空燃比化を、燃焼ポスト噴射の増量或いは減量で行っているので、エンジン1の既存の燃料噴射ノズル2を用いることで新たに装置を追加する必要がなくコストの増加を抑制することができる。
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の実施形態は上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、エンジン1をコモンレール式ディーゼルエンジンとしているが、これに限定されるものではなく、NOxトラップ触媒25を装着する排気系を有する希薄燃焼ガソリンエンジンにも適用可能であることはいうまでもない。
また、Sパージ処理におけるHC添加時の筒内燃焼の空燃比の理論空燃比化及び、非HC添加時の筒内燃焼の空燃比のリーン空燃比化を、燃焼ポスト噴射の増量或いは減量で行うようにしているが、これに限定されるものではなく、燃料ポスト噴射の追加或いは削減で行ってもよい。
また、Sパージ処理におけるHC添加を筒内ポスト噴射で行うようにしているが、これに限定されるものではなく、排気管22に燃料添加ノズルを設けてHC添加を行うようにしてもよい。
1 エンジン(内燃機関)
2 燃料噴射ノズル(燃料噴射手段、還元剤供給手段)
23 酸化触媒
25 NOxトラップ触媒(吸蔵還元型NOx触媒)
28 排気温度センサ(温度検出手段)
40 ECU(脱離処理制御手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた酸化機能を有する酸化触媒と、
    前記酸化触媒の下流に設けられ、少なくとも前記酸化触媒よりも大きな酸素吸蔵能を有する吸蔵還元型NOx触媒と、
    前記内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
    前記酸化触媒に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
    前記吸蔵還元型NOx触媒内に吸蔵された排気成分を脱離処理するように、前記燃料噴射手段からの燃料噴射量と、前記還元剤供給手段からの還元剤供給量とを制御して、前記吸蔵還元型NOx触媒に流入する空燃比をリーン空燃比或いはリッチ空燃比に変調する脱離処理制御手段と、を備え、
    前記燃料噴射手段は、前記燃料が前記排気通路に流出せず前記筒内で燃焼するように、膨張行程で前記燃料を噴射する燃焼ポスト噴射を実施可能であって、
    前記脱離処理制御手段は、前記脱離処理を前記還元剤の供給と非供給を繰り返して行うとともに、該脱離処理中の前記還元剤の供給の有無に応じて前記燃料噴射手段からの前記燃焼ポスト噴射の燃料噴射量を設定し、前記還元剤の前記供給時には、前記筒内の空燃比が該還元剤の前記非供給時と比較してリッチ空燃比側であって理論空燃比以上となるように前記燃焼ポスト噴射の増量を行って該還元剤の供給前に前記酸化触媒に流入する排気ガスに含まれる酸素量を減少させることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記脱離処理制御手段は、前記還元剤供給手段から前記還元剤の非供給時には、前記筒内の空燃比がリーン空燃比となるように前記燃料噴射手段からの前記燃料噴射量を設定することを特徴とする、請求項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記脱離処理制御手段は、前記吸蔵還元型NOx触媒の温度が所定値となるように、前記燃料噴射手段と、前記還元剤供給手段とを制御することを特徴とする、請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記還元剤供給手段は、前記燃料噴射手段であり、
    前記脱離処理制御手段は、前記還元剤の供給を前記燃焼ポスト噴射より後に実施する筒内ポスト噴射で行うことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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