JP5983292B2 - オイルポンプの構造 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのオイルポンプの仕事効率を向上させ、高効率化を図るオイルポンプの構造およびリリーフバルブ機構のオイルポンプへの組付け方法に関する。
二輪車両や四輪車両等のエンジンには、オイルポンプの仕事効率を向上させる技術として、オイルポンプから余剰に吐出されたオイルを油圧で開閉するリリーフバルブ機構を介してオイル吸入通路へ戻すインナーリリーフ構造のオイル戻し技術が知られている。
従来のインナーリリーフ構造のオイル戻し技術では、オイルポンプから吐出される余剰オイルがオイル吐出通路からリリーフバルブ機構を経てオイル吸入通路へ戻る循環経路を形成しており、リリーフバルブ機構の配置を容易にするために、リリーフバルブ機構はオイルポンプのポンプロータから離れた位置に設けられている。
特開平6−200722号公報 特開2011−47352号公報 特開2001−317644号公報 特開平11−81956号公報
インナーリリーフ構造を採用した従来のオイル戻し構造では、オイルポンプのポンプロータからリリーフバルブ機構が離れた位置に設けられているために、
第1に、オイル吸入通路に戻るオイル通路長が長くなり、オイル通路の曲折箇所の増加によりオイル流動抵抗が増大し、仕事の回収効率が悪化すること、
第2に、リリーフバルブ機構の設置により、大型化、重量増加を招くこと、
第3に、リリーフバルブ機構を設けたリリーフバルブ挿入穴に盲栓の追加が必要となり、部品点数の増加や重量増加を招くことが挙げられ、問題となっていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、余剰油循環経路を短縮してオイル流動抵抗を軽減させ、オイルポンプの小型軽量化や仕事効率の高効率化を図ることができるオイルポンプの構造を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するために、オイルポンプによりオイル吸入通路に汲み上げられたオイルを吐出通路に吐出し、吐出されたオイルをオイルフィルタを経て内燃機関の所要部に供給するオイル供給装置を設け、前記オイル吐出通路内の油圧によりリリーフバルブが移動し開弁するとオイル吐出通路がオイル吸入通路と連通してオイルを戻すリリーフバルブ機構を内蔵したオイルポンプの構造において、前記オイルポンプのオイルポンプボディ内に形成される前記オイル吐出通路とオイル吸入通路は、連通空間を介して連通され、前記リリーフバルブ機構は、前記オイルポンプのポンプロータ幅方向一側に並列に配設される一方、前記オイル吐出通路およびオイル吸入通路と筒状のリリーフバルブボディの余剰油入口から余剰油出口に至る余剰油循環経路とが共通の同一平面上に配置され、前記リリーフバルブ機構は、前記オイルポンプのポンプ駆動軸と直交する交差方向でかつ前記オイル吸入通路の上流側開口部から前記オイル吸入通路に挿入され、かつ前記オイル吐出通路を臨むように、前記オイル吸入通路に組付け可能に配設され、前記リリーフバルブ機構は、筒状のリリーフバルブボディとこのリリーフバルブボディのスリーブ孔に収容される有底筒状のリリーフバルブおよびリリーフ用スプリングとから単体で開閉機能するバルブ構造に構成され、前記リリーフバルブ機構は筒状リリーフバルブボディの挿入先端が前記オイル吸入通路からオイル吐出通路に連通する連通空間のストッパ段部に当接して位置決めされ、前記オイル吐出通路を臨むように挿設されて、前記オイルポンプボディに内蔵させることで、前記オイル吐出通路は、オイル吸入通路から分離して形成され、前記リリーフバルブ機構の筒状リリーフバルブボディは、ポンプ本体のオイルストレーナ取付面に開口するオイル吸入通路の上流開口部から挿入する組付け構造に構成され、前記ポンプ本体のオイルポンプボディは、前記オイル吸入通路の上流側開口部からオイル吐出通路側の連通空間のストッパ段部まで、前記筒状リリーフバルブボディの外径より大径で開放され、前記オイルポンプはオイルポンプボディの前記オイル吸入通路内に上流開口部から前記リリーフバルブホディの挿入先端側が前記連通空間のストッパ段部に当接するまで前記リリーフバルブ機構を挿入し、位置決めさせ、前記リリーフバルブボディの挿入末端側をリテーナで保持させると、前記リリーフバルブ機構は、筒状のリリーフバルブボディ内に、前記オイル吐出通路内に開口する余剰油入口から前記オイル吸入通路内に開口する余剰油出口に至るインナーリリース構造の余剰油経路が構成されたことを特徴とするオイルポンプ構造である。
本発明においては、オイル吐出通路およびオイル吸入通路と、リリーフバルブ機構の余剰油入口および余剰油出口に至る余剰油循環経路とが共通の同一平面上に配置されたことにより、リリーフバルブ機構とオイルポンプロータまでの距離がより近接して配設でき、一層の小型化が可能となる。さらに、リリーフバルブ機構の余剰油循環経路が短縮され、オイル流動抵抗を軽減して効率よくオイルをオイル吸入通路に戻すことができ、オイルポンプの仕事効率を向上させることができる。
本発明に係るオイルポンプ構造を備えた自動二輪車用エンジンの全体構成図。 オイルポンプの全体を示す斜視図。 オイルポンプの上面図。 図2に示されたオイルポンプからオイルストレーナを取外して示す俯仰図。 図4に示されたオイルポンプからポンプスプロケットを取り外して示す側面図。 図5に示されたオイルポンプのA−A線に沿って示す断面図で、リリーフバルブ機構の余剰油循環経路を説明する図。 図4に示されたオイルポンプを一部破断して示す断面図。 図6に示されたオイルポンプの底面図。 図6に示されたオイルポンプをB−B線に沿って示す断面図。 図6に示されたオイルポンプをB−B線に沿って展開して示す断面図。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るオイルポンプ構造を備えたエンジンを示す全体構成図である。このエンジン10は例えば自動二輪車に搭載されるもので、クランクケース11上にシリンダブロック12、シリンダヘッド13およびシリンダヘッドカバー14が順次重ねられ、前傾して設けられる。クランクケース11は、上クランクケース15と下クランクケース16を組み合せて構成され、下クランクケース16の下側にオイルを貯留したオイルパン17が設けられる。
図1において、下クランクケース16の例えば右側にはオイルポンプ18が設置され、このオイルポンプ18の下部にオイルストレーナ19がストレーナ締付部19aを介して締め付けられ、固定される。オイルポンプ18はオイルパン17に貯留されたオイルをオイルストレーナ19を通して汲み上げ、汲み上げられたオイルをオイル吐出側に吐出し、続いて、オイルクーラ23でオイルを冷却し、オイルフィルタ22でろ過した後、エンジン10の所要部に送り、オイル潤滑しており、オイル供給装置20が構成される。
オイルポンプ18は、図2に示すように、ポンプ本体ケースを構成するオイルポンプボディ25にポンプ蓋ケース26が側方から合されてポンプ本体27が構成され、このポンプ本体27が複数の締付ねじ27a,27a,…で締結され、一体に形成される。オイルポンプボディ25の頂部には、クランクケース合せ面25aが形成され、この合せ面25aを介して下クランクケース16右側方のポンプ取付け面(図示省略)に合せた状態でオイルポンプ18は締結手段(図示せず)で締め付けられ、取り付けられる。オイルポンプ18には、オイルポンプボディ25およびポンプ蓋ケース26のポンプ本体27を貫いてポンプ駆動軸28が図3に示すように、回転自在に軸支される。なお、符号29はポンプ駆動軸28の外側端側に設けられたポンプスプロケットである。
また、オイルポンプ18は、オイルポンプボディ25とポンプ蓋ケース26が組み合されて図3,図4および図5に示すように、ポンプ本体27が一体に構成される。ポンプ本体27を構成するオイルポンプボディ25の底部には、オイルストレーナ合せ面25bが形成され、この合せ面25bにオイルストレーナ19が合せた状態で締結手段(図示せず)で締結される。ポンプ本体27の内部にはオイルパン17のオイルがオイルストレーナ19を通して汲み上げられるオイル吸入通路30が形成される。ポンプ本体27には図6に示すように、オイル吸入通路30、ポンプ室31およびオイル吐出通路32がそれぞれ構成される。ポンプ室31内には例えばトロコイド式のポンプロータ33が収容されている。ポンプロータ33は、図6および図7に示すようにポンプ駆動軸28に回転自在に取り付けられる。ポンプ駆動軸28の回転により、ポンプロータ33がポンプ室31内を偏心して回転駆動され、オイル吸入通路30内のオイルをポンプ室31に導いて圧縮し、続いて吐出ポートを経てオイル吐出通路32に吐出し、このオイル吐出通路32から図1に示すオイル供給装置20によりエンジン(内燃機関)10の所要部に供給され、各所要部をオイル潤滑するようになっている。図1において、FWは自動二輪車にエンジン10を搭載したとき、自動二輪車の車両前方側を示す。
オイルポンプ18はポンプ本体27のオイルポンプボディ25内に形成されたオイル吐出通路32を有し、オイル吐出通路32は頂部である下流側に、図6に示すようにオイル吐出口(開口部)32aが開口している。オイル吐出通路32は連通空間34内を介してオイル吸入通路30に連通している。その際、オイルポンプボディ25の連通空間34を密に塞ぐようにOリングの密封手段43を備えたリリーフバルブ機構35が挿入されて内蔵される。
リリーフバルブ機構35は、全体として筒状のスリーブ構造に構成され、筒状(スリーブ状)の弁ケースとしてのリリーフバルブボディ36と、弁体としてのリリーフバルブ37と、このリリーフバルブ37をばね付勢するスプリング38とを備えて構成される。ポンプ本体27のオイルポンプボディ25の底部には、オイル吸入通路30の上流側開口部30aがオイルストレーナ取付面を構成するオイルストレーナ合せ面25bに開口している。リリーフバルブ機構35はリリーフバルブボディ36をオイル吸入通路30の上流側開口部30aからオイル吐出通路32を臨むように連通空間34内に挿入され、リリーフバルブボディ36の挿入先端がストッパ段部34aに当接することにより位置決めされる。ストッパ段部34aは、オイル吐出通路32の底部側でオイルポンプボディ25の連通空間34内に突出する環状リブで構成される。
このように、リリーフバルブ機構35は、ポンプ本体27のオイルストレーナ取付面(オイルストレーナ合せ面)25bに開口するオイル吸入通路30の上流側開口部30aからオイル吸入通路30内に挿入されて組み付けられる組付け構造に構成される。ポンプ本体27では、ポンプ吐出通路32とポンプ吸入通路30とを連通する連通空間34がオイルポンプボディ25内に形成されており、この連通空間34は、ストッパ段部34aからオイル吸入通路30の上流側開口部30aに至るまでは、筒状のリリーフバルブボディ25の外径より大径形状で開放されている。このため、リリーフバルブ機構35はオイル吸入通路30の上流側開口部30aからオイル吸入通路30内にスムーズに挿入され、オイル吐出通路32を臨むようにオイルポンプボディ25内に組み付けることが容易にできる。
リリーフバルブ機構35は、リリーフバルブボディ36の挿入先端側をオイル吸入通路30の上流側開口部30aから挿入し、連通空間34のストッパ段部34aに当接されて位置決めされ、リリーフバルブボディ36の挿入末端側を穴付きのリテーナ39で保持することで据え付けられる。リテーナ39は、図8に締付ボルト等の固定具40でオイルポンプボディ25に締付けられ、固定される。
オイルポンプボディ25内に形成される連通空間34は、オイルポンプ18のポンプ吐出側とポンプ吸入側を連通しているが、リリーフバルブ機構35を連通空間34に挿設し、据え付けた状態で、筒状のリリーフバルブボディ36の挿入頭部側に装着されるOリング等の密封手段43で液密に軸封される。リリーフバルブ機構35は、オイル吐出通路32とオイル吸入通路30とを分離させ、セパレートしている。
ところで、リリーフバルブ機構35は、スリーブ構造をなす筒状のリリーフバルブボディ36と、このリリーフバルブボディ36のスリーブ孔に摺動自在に収容された有底円筒状のリリーフバルブ37と、このリリーフバルブ37をオイル吐出通路32側にばね付勢するリリーフ用スプリング38とを有し、単体で機能するバルブ構造に構成される。リリーフバルブ37は、中心線C1が図6,図7および図9に示すように、ポンプ駆動軸28と直交するように立体交差して配置され、ポンプロータ33の近くに配設され、位置される。
リリーフバルブ機構35は、リリーフバルブボディ36のスリーブ孔が図6に示すように余剰油循環経路44を構成している。余剰油循環経路44は、リリーフバルブ37の余剰油(オイル)入口45から余剰油(オイル)出口46に至るインナーリリーフ構造の油路である。リリーフバルブ機構35は、オイル吐出通路32から分岐された余剰油を、オイル潤滑経路をバイパスしてオイル吸入通路30に戻すインナーリリーフ構造の余剰油循環経路44をポンプ本体27内に構成している。
リリーフバルブ機構35は、図6および図9に示すように、ポンプロータ33の軸方向一側近くに設けられる。このオイルポンプ18の内部構造では、オイル吸入通路30およびオイル吐出通路32と、余剰油入口45から余剰油出口46に至る余剰油循環経路44とが共通の同一平面上に配設される。オイルポンプ18のオイル吐出通路32およびオイル吸入通路30と、リリーフバルブ機構35の余剰油循環経路44とが共通の同一平面上に存在するポンプ本体27内の配置構造とすることで、余剰油入口45から余剰油出口46に至る余剰油循環経路44の油路長さを短くすることができ、オイル流路抵抗を軽減(小さく)させることができる。
また、リリーフバルブ機構35は、有底円筒状リリーフバルブ37の余剰油入口45および余剰油出口46が、図6および図9に示すように、ポンプ駆動軸28の中心線O1の上下となるように交差して配置される。リリーフバルブ37の余剰油入口45はオイル吐出通路32に臨むように開口しており、余剰油出口46はオイル吸入通路30内に開口している。なお、余剰油出口46は、作業環境の良い場所で、リリーフバルブボディ36の途中をスリーブ孔に直交する方向に穴加工するだけでよいから、穴加工は容易である。
さらに、ポンプ本体27のオイルポンプボディ25には、オイル吸入通路30の上流側開口部30aからオイル吐出通路32側の連通空間34のストッパ段部34aに至るまで筒状のリリーフバルブボディ36の外径より大きな大径形状の空間が形成されて開放しており、オイル吸入通路30上流側開口部30aからリリーフバルブ機構35の挿入、取付けが容易に行なわれる形状、構造に構成される。
また、リリーフバルブ機構35は、図6および図9に示すように、オイル吸入通路30上流側開口部30aから筒状のリリーフバルブボディ36を矢印Dで示すように挿入可能な形状、構造に構成したので、オイルポンプボディ25のオイルストレーナ合せ面25b側の開口部30aからリリーフバルブ機構35をオイル吸入通路30内に容易に挿入して組み付けることができる。
その際、リリーフバルブ機構35は、オイル吸入通路30から挿入可能な組付け、配設構造として、盲栓を不要にする一方、リリーフバルブボディ36およびリリーフバルブ37の脱落防止のためにリテーナ39が必要となるが、リテーナ39はオイル通路であるオイル吸入通路30内で設けられるために、シール性を確保するためのガスケットやネジロック材は不要である。
さらに、リリーフバルブ機構35は、挿入末端側の底面がオイル吸入側のオイル通路内に組み付けられる配置構造をとる。ポンプ本体27のオイルポンプボディ25内に設けられるリリーフバルブ機構35は、リリーフバルブボディ36を保持する穴付きのリテーナ39を介してオイルポンプボディ25にオイル吸入通路30の上流側開口部30a側から締め付けられる。リテーナ39には、図6および図8に示すように、リリーフ用スプリング室38aをオイル吸入通路30と連通する位置に開口39aを形成した穴付きであるため、リリーフ用スプリング室38a側にリリーフ用圧抜き通路が不要となり、盲栓やプラグも不要となる。
その際、リリーフバルブ機構35は、筒状リリーフバルブホディ36内にスプリング38を収容するスプリング室38aは、挿入末端側が穴付リテーナ39を介してオイル吸入通路30に連通しているので、挿入末端の底面側がオイル吸入側のオイル通路となり、底面側にオイルポンプ18の圧抜き通路を新たに設ける必要はない。したがって、リリーフバルブ機構35はリリーフバルブ37を安定して正常に作動させることができる。
本実施形態のオイルポンプ18は、リリーフバルブ機構35をインナーリリーフ構造に構成して、余剰油循環経路44の短縮化を図ることができる上、オイル流動抵抗を低減させることができ、効率よく余剰オイルをオイル吸入通路30側に戻すことができる。オイルポンプ18は、ポンプ駆動軸28とリリーフバルブ機構35を近接して配置できるため、オイルポンプ18の小型・軽量化を図ることができる。
さらに、リリーフバルブ機構35の筒状リリーフバルブボディ36は、余剰油循環経路44の一方の開放端を余剰油入口45としてオイル吐出経路32に連通し、他方の余剰油出口46はオイル吸入通路30と連通してインナーリリーフ構造を構成しているため、オイルポンプボディ25への穴加工や加工穴を塞ぐ盲栓は不要となり、オイルポンプボディ25の加工工数とコストを低減させることができる。筒状のリリーフバルブボディ36のオイル出口46の形成は加工が容易な位置で行なうことができる。このオイル出口46はリリーフバルブ37の摺動により、余剰油出口46を開閉させることができ、結果として余剰油循環経路44を開閉することができる。オイルポンプ18のオイルポンプボディ25に内蔵されるリリーフバルブ機構35に余剰油循環経路44を形成することができるための穴加工や盲栓の装着は不要となる。
リリーフバルブ機構35は、独立した単体のバルブ構造に構成され、オイルポンプボディ25のオイル吸入通路30側からの挿入や取付けが容易な組付け構造としたので、インナーリリーフ構造をとらないエンジンのオイルポンプに使用してリリーフバルブ機構の部品の共通化を図ることも可能である。リリーフバルブ機構35は使用環境や要求性能に応じて容易にリリーフバルブの開弁量や流量調整を行なうことができる。
加えて、本実施形態に係るオイルポンプ18の構造では、オイルポンプ18の吐出側圧力が多くなると、単体のリリーフバルブ機構35は、オイル吐出通路32の吐出圧力がリリーフバルブ37に作用し、リリーフ用スプリング38を縮ませて下方に摺動させるので、リリーフバルブ(弁体)37を自動的に開くことができる。その際、余剰油循環経路44の余剰油入口45,出口46は図10に示すように、オイルポンプ18の吐出ポート形状の外径円E内に配置されているため、流路長が短く、流動抵抗が小さいので、効率よく余剰油をオイル吸入通路30に戻すことができる。さらに、ポンプ駆動軸28と単体のリリーフバルブ機構35は近接して立体交差状に設けられているために、オイルポンプ18全体の小型・軽量化が図れる。
さらに、単体のリリーフバルブ機構35は、オイルポンプボディ25のオイル吸入通路30側よりリリーフバルブボディ36を挿入し、その挿入先端側を連通空間34のストッパ段部34aに突き当てて位置決めし、リリーフバルブボディ36の挿入末端側をリテーナ39で保持し、固定する簡素な組付け構造であるため、組付け性が容易となる。
[リリーフバルブ機構の組付け方法]
リリーフバルブ機構35をオイルポンプ18のオイルポンプボディ25に組み付ける方法を説明する。
リリーフバルブ機構35は、筒状(スリーブ状)のリリーフバルブボディ36とこのバルブボディ36のスリーブ孔(リリーフ孔)に収容される有底円筒状のスリーブバルブ37およびリリーフ用スプリング38とから単体で機能するオイルポンプ18の内蔵構造に構成される。リリーフバルブ機構35をオイルポンプ18のオイルポンプボディ25内に収容するインナーリリーフ構造に構成し、リリーフバルブ機構35を図5および図8に示すように、オイルポンプボディ25のオイル吸入通路30内にその上流側開口部30aから挿入される。
具体的には、リリーフバルブ機構35をオイルポンプボディ25のポンプ吸入通路30の上流側開口部30a、すなわちオイルストレーナ取付面25bに形成されたオイル吸入口30a側から挿入することができる。このとき、リリーフバルブ機構35の筒状バルブケース36は、図8に示すように、オイル吸入口30a側からオイル吸入通路30内に挿入し、図6および図9に示すように、オイル吐出通路32側の連通空間34のストッパ段部34aに突き当てて位置決めさせる組付け構造に構成される。リリーフバルブ機構35の筒状バルブケース36の挿入先端側をオイル吸入通路30内でストッパ段部34aに突き当てて位置決めさせ、筒状バルブケース36の挿入末端側をリテーナ39で保持させるだけで、リリーフバルブ機構35のオイルポンプボディ25への組付けが完了するので、リリーフバルブ機構35の組付け性が簡単かつ容易となり、良好に行なうことができる。
なお、リリーフバルブ機構35は単体のバルブ構造に組み立ててからオイルポンプ18のオイルポンプボディ25に組み付ける例を示したが、リリーフバルブ機構35は、初めに、筒状のリリーフバルブボディ36をオイル吸入通路30に挿入し、その挿入先端側を連通空間34のストッパ段部34aに突き当て位置決めし、組み付ける際に、リリーフバルブボディ36のスリーブ孔内にリリーフバルブ37およびスプリング38を挿入して単体バルブ構造のリリーフバルブ機構35を構成してもよい。
いずれにしても、リリーフバルブ機構35をオイルポンプ18のオイルポンプボディ25にオイル吸入通路30側から組み込み、リリーフバルブ機構35の挿入末端側をリテーナ39で保持するだけで、リリーフバルブ機構35をオイルポンプボディ25内に位置決めして組付けることができる。リリーフバルブ機構35をオイルポンプボディ25に組込み、固定保持させるだけで、オイルポンプボディ25内にインナーリリーフ構造の余剰油循環経路44が構成される。
リリーフバルブ機構35を内蔵したオイルポンプボディ25へのポンプ蓋ケース26の締付けやオイルストレーナ19の取付けは、組付け前に行なっても、あるいは、組付け後に行なってもよい。オイルポンプボディ25に、ポンプ駆動軸28やオイルポンプ18およびリリーフバルブ機構35を組み込んだ後、ポンプ蓋ケース26を覆わせて締付け、ポンプスプロケット29やオイルストレーナ19を取付けると、図3に示すオイルポンプ18がクランクケース11に組み付けられて構成される。オイルポンプ18は、頂部のクランクケース合せ面25aを上向きにして、図1に示すように、クランクケース11の右側方下部のポンプ取付面(図示せず)に合せ、締付けボルト等の締付手段で締め付けることにより、エンジン10の下部に取り付けられる。
リリーフバルブ機構35を内蔵したオイルポンプ18はエンジン10の下部に取付けられて組み立てられる。オイルポンプ18には単体構造のリリーフバルブ機構35が内蔵されるが、このリリーフバルブ機構35は、リリーフバルブ37が激しく開閉動作する環境下においては、リリーフバルブボディ36にオイルポンプ18より高い強度や耐摩耗性が要求される。その際、リリーフバルブ機構35は単体バルブ構造で構成され、オイルポンプ18に内蔵されるが、オイルポンプ18とは別体であることを考慮すると、ポンプ本体27は軽合金材料で構成され、筒状のリリーフバルブボディ36は鉄鋼材料で構成されるといった異種材料の組合せも可能となる。
なお、本実施形態では、オイルポンプを自動二輪車のエンジンに適用した例を示したが、このオイルポンプは四輪車両やスクータ型車両のエンジン、船外機や水上乗物車両、芝刈り機のエンジン、さらに、汎用エンジンに適用することができる。
10 エンジン
11 クランクケース
12 シリンダブロック
13 シリンダヘッド
14 シリンダヘッドカバー
15 上クランクケース
16 下クランクケース
17 オイルパン
18 オイルポンプ
19 オイルストレーナ
20 オイル供給装置
22 オイルフィルタ
23 オイルクーラ
25 オイルポンプボディ
25a クランクケース合せ面(クランクケース取付面)
25b オイルストレーナ合せ面(オイルストレーナ取付面)
26 ポンプ蓋ケース
27 ポンプ本体
28 ポンプ駆動軸
29 ポンプスプロケット
30 オイル吸入通路
30a 上流側開口部(オイル吸入口)
31 ポンプ室
32 オイル吐出通路
33 ポンプロータ
34 連通空間
34a ストッパ段部
35 リリーフバルブ機構
36 リリーフバルブボディ(筒状バルブケース)
37 リリーフバルブ(弁体)
38 スプリング
39 リテーナ
40 締付ボルト(固定具)
43 密封手段(Oリング)
44 余剰油循環経路
45 オイル入口(余剰油入口)
46 オイル出口(余剰油出口)

Claims (3)

  1. オイルポンプによりオイル吸入通路に汲み上げられたオイルを吐出通路に吐出し、吐出したオイルをオイルフィルタを経て内燃機関の所要部に供給するオイル供給装置を設け、前記オイル吐出通路内の油圧によりリリーフバルブが移動し開弁するとオイル吐出通路がオイル吸入通路と連通してオイルを戻すリリーフバルブ機構を内蔵したオイルポンプの構造において、
    前記オイルポンプのオイルポンプボディ内に形成される前記オイル吐出通路とオイル吸入通路は、連通空間を介して連通され、
    前記リリーフバルブ機構は、前記オイルポンプのポンプロータ幅方向一側に並列に配設される一方、前記オイル吐出通路およびオイル吸入通路と筒状のリリーフバルブボディの余剰油入口から余剰油出口に至る余剰油循環経路とが共通の同一平面上に配置され、
    前記リリーフバルブ機構は、前記オイルポンプのポンプ駆動軸と直交する交差方向でかつ前記オイル吸入通路の上流側開口部から前記オイル吸入通路に挿入され、かつ前記オイル吐出通路を臨むように、前記オイル吸入通路に組付け可能に配設され
    前記リリーフバルブ機構は、筒状のリリーフバルブボディとこのリリーフバルブボディのスリーブ孔に収容される有底筒状のリリーフバルブおよびリリーフ用スプリングとから単体で開閉機能するバルブ構造に構成され、
    前記リリーフバルブ機構は筒状リリーフバルブボディの挿入先端が前記オイル吸入通路からオイル吐出通路に連通する連通空間のストッパ段部に当接して位置決めされ、前記オイル吐出通路を臨むように挿設されて、前記オイルポンプボディに内蔵させることで、前記オイル吐出通路は、オイル吸入通路から分離して形成され、
    前記リリーフバルブ機構の筒状リリーフバルブボディは、ポンプ本体のオイルストレーナ取付面に開口するオイル吸入通路の上流開口部から挿入する組付け構造に構成され、
    前記ポンプ本体のオイルポンプボディは、前記オイル吸入通路の上流側開口部からオイル吐出通路側の連通空間のストッパ段部まで、前記筒状リリーフバルブボディの外径より大径で開放され、
    前記オイルポンプはオイルポンプボディの前記オイル吸入通路内に上流開口部から前記リリーフバルブホディの挿入先端側が前記連通空間のストッパ段部に当接するまで前記リリーフバルブ機構を挿入し、位置決めさせ、前記リリーフバルブボディの挿入末端側をリテーナで保持させると、
    前記リリーフバルブ機構は、筒状のリリーフバルブボディ内に、前記オイル吐出通路内に開口する余剰油入口から前記オイル吸入通路内に開口する余剰油出口に至るインナーリリース構造の余剰油経路が構成されたことを特徴とするオイルポンプ構造。
  2. 前記リリーフバルブ機構の余剰油入口および余剰油出口は、ポンプ駆動油の軸方向から見た側面視においてオイルポンプの吐出ポート形状の外径円内に配置された請求項1に記載のオイルポンプ構造。
  3. 前記リリーフバルブ機構は、前記筒状リリーフバルブボディのスプリングを収容するスプリング室は挿入末端側が穴付リテーナの開口を介してオイル吸入通路に連通している請求項1に記載のオイルポンプ構造。
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